JP5417066B2 - 新規化合物および該化合物を用いた6,8,10−ウンデカトリエン−3−オンの製造方法 - Google Patents
新規化合物および該化合物を用いた6,8,10−ウンデカトリエン−3−オンの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5417066B2 JP5417066B2 JP2009159888A JP2009159888A JP5417066B2 JP 5417066 B2 JP5417066 B2 JP 5417066B2 JP 2009159888 A JP2009159888 A JP 2009159888A JP 2009159888 A JP2009159888 A JP 2009159888A JP 5417066 B2 JP5417066 B2 JP 5417066B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- formula
- group
- following formula
- reaction
- represented
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
で表されるホスホニウム塩または下記式(4)
で表されるホスホナートを下記式(2)
で表される6,8,10−ウンデカトリエン−3−オンの製造方法を提供するものである。
で表される化合物に対し脱アセタール反応および亜硫酸付加反応を行うことを特徴とする下記式(2)
式(2)の化合物は、容易に入手し得る式(8)の2−エチルフランを1価もしくは多価のアルコール[R3OHまたはHO−R4−OH]と不活性溶媒中もしくは無溶媒で、酸の存在下反応させることによって式(5)および/または式(6)の化合物に導き、次いで脱アセタール反応、亜硫酸塩による亜硫酸付加反応を行うことにより合成することができる。
行うことができる。
ら常法に従って製造することができ、ハロゲン化ビニルとしては塩化ビニルおよび臭化ビニルが好適である。式(10)のギ酸エチル1モルに対し、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどの溶媒中で、2当量以上の式(9)のグリニャール試薬を反応させることにより式(11)のアルコールを得ることができる。
下記の一連の反応式に従って式(1)の6,8,10−ウンデカトリエン−3−オンを合成した。なお、工程番号の下のカッコ内の百分率は各工程の収率を示す。
アルゴン雰囲気下で、2Lフラスコにマグネシウム48.6g(2.00mol)、テ
トラヒドロフラン300mLおよびヨウ素(触媒量)を仕込み、室温で撹拌しながら臭化ビニル214.0g(2.00mol)のテトラヒドロフラン(780mL)溶液を約20ml滴下した。反応溶液を30〜40℃まで加熱し反応を開始させてから、30〜40℃の反応温度が維持されるように1時間かけて臭化ビニルのテトラヒドロフラン溶液の残りを滴下した。滴下終了後、室温で1.5時間撹拌し、その後氷水で冷却した。そこに式(10)のギ酸エチル74.0g(1.00mol)を5〜15℃で1時間かけて滴下し、その後室温で1時間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、有機層を分離し、水層をジエチルエーテルを用いて抽出した。有機層を合わせ、飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮を行った。得られた残渣(96.7g)を減圧下蒸留(〜54℃/7.8kPa)し、式(11)のアルコール68.2g(0.811mol,収率81%)を得た。
300mLフラスコに式(11)のアルコール52.5g(0.625mol)を仕込み、メタノール−氷で冷却しながら、48%臭化水素水溶液126.2g(0.749mol)を1.5時間で滴下した。有機層を分離し、水で洗浄を行い、硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、式(14)のブロマイド57.1g(0.388mol、収率62%)を得た。
500mLフラスコに、トリフェニルホスフィン106.8g(0.407mol)およびトルエン250mLを仕込み、室温で式(14)のブロマイド57.1g(0.388mol)を15分かけて滴下した。さらに、室温で22時間撹拌した後、析出した結晶を濾過して、式(15)のホスホニウム塩132.4g(0.323mol、収率83%)を得た。
2Lフラスコに、式(8)の2−エチルフラン100.0g(1.04mol)、エチレングリコール322.8g(5.20mol)、p−トルエンスルホン酸1水和物9.9g(0.00520mol)、ハイドロキノン2.3g(0.00213mol)およびトルエン1000mLを仕込み、脱水しながら7時間還流した。室温まで冷却した後、飽和炭酸ナトリウム水溶液を加え撹拌した。有機層を分離し、水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄して、減圧濃縮を行った。得られた残渣を減圧下蒸留(〜100℃/0.1kPa)し、式(16)のアセタール67.3g(0.333mol,収率32%,式(17)のアセタールを5.5%含有)を得た。
1Lフラスコに式(16)のアセタール101.1g(0.500mol)、酢酸91.0gおよび水60.7gを仕込み、80℃で40分撹拌した。亜硫酸水素ナトリウム84.9g(純度64.0〜67.4%,0.550mol)および水222.0gを加え、還流下に2時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、酢酸エチルで洗浄し、99%エタノールに5℃で加えた。そのまま1時間撹拌し、析出した結晶を濾過し、乾燥して式(2)の亜硫酸付加体71.7g(0.329mol,収率66%)を得た。
1H−NMR(D2O,400MHz):δ 0.90(3H,t,J=7.2),1.76−1.85(1H,dddd,J=6.6,8.0,9.6,14.4),2.05−2.13(1H,dddd,J=3.6,6.6,8.0,14.4),2.47(2H,q,J=7.2),2.62−2.68(2H,dd,J=8.0,14.4),
4.25−4.29(1H,dd,J=3.6,9.6).
13C−NMR(DMSO−d6,100MHz):δ 8.0,26.5,35.1,38.4,82.2,211.1.
IR(KBr)cm-1:3440(br m,O−H),3223(m,O−H),1710(s,C=O),1179(s,C−SO2−O),1046(s,C−SO2−O)
窒素ガス雰囲気下で、500mLフラスコに式(2)の亜硫酸付加体21.8g(99.9mmol)、式(15)のホスホニウム塩40.9g(99.9mmol)およびジメチルホルムアミド250.0gを仕込み、氷水で冷却しながらNaOMe(28% in MeOH)39.5g(204.8mmol)を滴下し、そのまま2時間攪拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、ヘキサンで抽出した。有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣を減圧下蒸留(〜90℃/0.2kPa)し、式(1)の6,8,10−ウンデカトリエン−3−オン10.4g(63.3mmol、収率63%)を得た。
Claims (1)
- 下記式(8)
[式中、複数個のR3は同一もしくは相異なり、それぞれ、低級アルキル基を示すか、または2個のOR3は一緒になって下記式(7)
で表される化合物に対し脱アセタール反応および亜硫酸付加反応を行い、得られる下記式(2)
で表されるホスホニウム塩または下記式(4)
で表されるホスホナートと反応させることを特徴とする下記式(1)
で表される6,8,10−ウンデカトリエン−3−オンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009159888A JP5417066B2 (ja) | 2009-07-06 | 2009-07-06 | 新規化合物および該化合物を用いた6,8,10−ウンデカトリエン−3−オンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009159888A JP5417066B2 (ja) | 2009-07-06 | 2009-07-06 | 新規化合物および該化合物を用いた6,8,10−ウンデカトリエン−3−オンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011012037A JP2011012037A (ja) | 2011-01-20 |
JP5417066B2 true JP5417066B2 (ja) | 2014-02-12 |
Family
ID=43591281
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009159888A Active JP5417066B2 (ja) | 2009-07-06 | 2009-07-06 | 新規化合物および該化合物を用いた6,8,10−ウンデカトリエン−3−オンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5417066B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB0025310D0 (en) * | 2000-10-16 | 2000-11-29 | Pfizer Ltd | Process |
JP4057639B1 (ja) * | 2007-06-15 | 2008-03-05 | 長谷川香料株式会社 | 6,8,10−ウンデカトリエン−3−オンおよび香料組成物 |
-
2009
- 2009-07-06 JP JP2009159888A patent/JP5417066B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011012037A (ja) | 2011-01-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6670793B2 (ja) | 1−ハロ−6,9−ペンタデカジエン及び(7z,10z)−7,10−ヘキサデカジエナールの製造方法 | |
JP6137492B2 (ja) | ω−ハロ−2−アルキナール及びこれを用いた共役Z−アルケンインイルアセテートの製造方法 | |
JP5417066B2 (ja) | 新規化合物および該化合物を用いた6,8,10−ウンデカトリエン−3−オンの製造方法 | |
JP6174156B2 (ja) | オスペミフェンの製造方法 | |
JPH06509553A (ja) | 置換酸のフェニルエステルの製造方法 | |
JP2008546818A (ja) | 1−[シアノ(4−ヒドロキシフェニル)メチル]シクロヘキサノール化合物の製造方法 | |
JP5001144B2 (ja) | 2−イソプロペニル−5−メチル−4−ヘキセン−1−イル3−メチル−2−ブテノアートの製造方法 | |
JP3973889B2 (ja) | 大環状ケトン化合物の製造方法 | |
JP2002348260A (ja) | 2,7−ジメチル−2,4,6−オクタトリエナールモノアセタールの製造方法 | |
JP2006298855A (ja) | 3,3,3−トリフルオロプロピオン酸の製造方法 | |
JP5448572B2 (ja) | アセチル化合物、該アセチル化合物の製造方法、および該アセチル化合物を使用したナフトール化合物の製造方法 | |
JP2004155752A (ja) | ポリエンジアルデヒドモノアセタールの製造方法 | |
JP4649733B2 (ja) | トリフルオロメチル基含有アセトフェノン化合物の製造方法 | |
JP6553553B2 (ja) | 2,6−ジメチル−1,5−ヘプタジエン−3−オール及び2,6−ジメチル−1,5−ヘプタジエン−3−イル=アセテートの製造方法 | |
JP3905340B2 (ja) | 有機金属化合物の新規調製法 | |
JP2001302658A (ja) | 3−イソクロマノン類の製造方法 | |
JP7291105B2 (ja) | (9z,11e)-9,11-ヘキサデカジエナールの製造方法 | |
JP4800933B2 (ja) | シクロプロパンモノアセタール誘導体の製造方法およびその中間体 | |
JPS6234021B2 (ja) | ||
JP4171965B2 (ja) | 4,4−ジフルオロ−3−ブテン−1−オール誘導体の製造法 | |
JP3946363B2 (ja) | カロテノイド類およびその製造方法 | |
JP4324431B2 (ja) | 3−メチルヘキサデカン二酸およびそのエステル類の製造方法 | |
JP4188060B2 (ja) | 1−置換フェニル−ω−ブロモアルカンの製造法 | |
JP2000063321A (ja) | 光学純度の高い長鎖β−ヒドロキシカルボン酸の製造方法 | |
JP4641772B2 (ja) | フラノンの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110913 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130820 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131017 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131112 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131118 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5417066 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |