JP7291105B2 - (9z,11e)-9,11-ヘキサデカジエナールの製造方法 - Google Patents
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Description
また、アセチレン及びアクロレインを出発原料とした合成方法も報告されている(非特許文献4)。具体的には、当該出発原料、酢酸パラジウム(II)及びリチウムブロマイドを用いて(4Z,6E)-7-ブロモ-4,6-ヘプタジエナールを合成し、その後、ホルミル基のジメチルアセタール化、ジクロロ[1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)を用いたカップリング反応及びジメチルアセタールの加水分解により、(4Z,6E)-4,6-ウンデカジエナールを合成する。その後、(テトラヒドロピラニルオキシ)ペンチルマグネシウム=ブロミドのホルミル基への付加反応、続く水酸基のトシル化とジエチル=エーテル中水素化アルミニウムリチウムによるスルホン酸エステルの還元、テトラヒドロピラニル基の脱保護により、(9Z,11E)-9,11-ヘキサデカジエン-1-オールを合成し、そして合成した(9Z,11E)-9,11-ヘキサデカジエン-1-オールの水酸基をクロロクロム酸ピリジニウム(PCC)酸化する方法が報告されている。
一方、非特許文献4では、高価なパラジウム触媒やニッケル触媒を用いている上に、第一工程において高価な臭化リチウムを当量以上使用しているため経済的でない。また、発火性のある水素化アルミニウムリチウムを用いる上に、環境負荷の極めて大きいクロム化合物であるPCCを用いた酸化反応を用いており、さらに当該酸化反応は爆発の危険を伴うことが多いことから、工業スケールでの実施が難しい。加えて当該合成方法は、総収率も19%と極めて低い上に、8工程と工程数が非常に長い。
Ar3P+C-H(CH2)7CH(OR1)(OR2) (2)
(式中、Arは互いに同じであっても異なっていてもよいアリール基を表し、R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数1~15の一価の炭化水素基、又はR1とR2が互いに結合したR1-R2として炭素数2~10の二価の炭化水素基を表す。)
で表されるトリアリールホスホニウム=9,9-ジアルコキシノニリド化合物とのウィッティヒ反応により、下記一般式(3)
で表される(5E,7Z)-16,16-ジアルコキシ-5,7-ヘキサデカジエン化合物を得る工程と、
上記(5E,7Z)-16,16-ジアルコキシ-5,7-ヘキサデカジエン化合物(3)の加水分解反応により、下記式(4)
を少なくとも含む、(9Z,11E)-9,11-ヘキサデカジエナールの製造方法が提供される。
本発明の目的化合物である(9Z,11E)-9,11-ヘキサデカジエナールの製造における中間体である下記一般式(3)で表される(5E,7Z)-16,16-ジアルコキシ-5,7-ヘキサデカジエン化合物(以下、「(5E,7Z)-16,16-ジアルコキシ-5,7-ヘキサデカジエン化合物(3)」ともいう。)は、下記の化学反応式に示される通り、下記式(1)で表される(2E)-2-ヘプテナール(以下、「(2E)-2-ヘプテナール(1)」ともいう。)と、下記一般式(2)で表されるトリアリールホスホニウム=9,9-ジアルコキシノニリド化合物(以下、「トリアリールホスホニウム=9,9-ジアルコキシノニリド化合物(2)」ともいう。)とのウィッティヒ反応により、製造することができる。
(2E)-2-ヘプテナール(1)は市販されているものであってもよく、または、例えば、(2E)-2-ヘプテン-1-オールの酸化、若しくは(2E)-1,1-ジアルコキシ-2-ヘプテンの加水分解反応等で独自に合成したものであってもよい。
上記一般式(2)において、R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数1~15、好ましくは1~6の一価の炭化水素基、又はR1とR2が互いに結合したR1-R2として炭素数2~10、好ましくは2~5の二価の炭化水素基を表す。
一価の炭化水素基としては、取扱いの観点から、メチル基、エチル基、n-プロピル基及びn-ブチル基が好ましい。
二価の炭化水素基は、脱保護における反応性若しくは精製の容易さ、又は入手の容易さを考慮すると、反応性が高く、かつ脱保護により生成する副生物が水洗又は濃縮によって容易に除去可能な低級(好ましくは炭素数2~4)の炭化水素基が好ましく、より好ましくはエチレン基、1,2-プロピレン基、1,3-プロピレン基、1,2-ブチレン基、1,3-ブチレン基及び2,3-ジメチル-2,3-ブチレン基である。
アリール基の炭素数は、好ましくは6~24、より好ましくは6~12、更に好ましくは6~7である。
アリール基としては、例としてフェニル基(Ph基)、トリル基、ナフチル基及びアントラセニル基が挙げられるが、合成のしやすさの観点から、フェニル基が好ましく、三つのアリール基が全てフェニル基であることがより好ましい。
リン化合物(6)としては、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、トリナフチルホスフィン、及びトリアントラセニルホスフィン等のトリアリールホスフィン化合物が挙げられ、反応性の観点から、トリフェニルホスフィンが好ましい。
リン化合物(6)の使用量は、反応性の観点から、9-ハロ-1,1-ジアルコキシノナン化合物(5)1molに対して、好ましくは0.8~5.0molである。
該ハロゲン化物としては、例えば、ヨウ化ナトリウム及びヨウ化カリウム等のヨウ化物;並びに、臭化ナトリウム及び臭化カリウム等の臭化物が挙げられ、反応性の観点から、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等のヨウ化物が好ましい。
該ハロゲン化物は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該ハロゲン化物は、市販されているものを用いることができる。
該ハロゲン化物の使用量は、反応性の観点から、9-ハロ-1,1-ジアルコキシノナン化合物(5)1molに対して、好ましくは0.1~5.0molである。
該塩基としては、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;並びに、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、N,N-ジエチルアニリン及びピリジン等のアミン等が挙げられ、取扱いの観点から、アルカリ金属炭酸塩が好ましい。
該塩基は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該塩基は、市販されているものを用いることができる。
該塩基の使用量は、反応性の観点から、9-ハロ-1,1-ジアルコキシノナン化合物(5)1molに対して、好ましくは0.001~1.0molである。
9,9-ジアルコキシノニルトリアリールホスホニウム=ハライド化合物(7)の調製における反応時間は、用いる溶媒又は反応スケールにより異なるが、好ましくは1~100時間である。
9,9-ジアルコキシノニルトリアリールホスホニウム=ハライド化合物(7)の調製において、ハロゲン化物を用いない場合は、YはXと同じハロゲン原子であり、ハロゲン化物としてヨウ化物を用いる場合には、YはXと同じハロゲン原子又はヨウ素原子である。
トリアリールホスホニウム=9,9-ジアルコキシノニリド化合物(2)は、9,9-ジアルコキシノニルトリアリールホスホニウム=ハライド(7)を調製する反応系中に塩基を加えて、トリアリールホスホニウム=9,9-ジアルコキシノニリド化合物(2)に直接導いてもよいし、単離精製してから塩基と反応させてトリアリールホスホニウム=9,9-ジアルコキシノニリド化合物(2)に導いてもよい。
トリアリールホスホニウム=9,9-ジアルコキシノニリド化合物(2)の調製に用いる塩基としては、例えば、n-ブチルリチウム及びtert-ブチルリチウム等のアルキルリチウム;メチルマグネシウム=クロリド、メチルマグネシウム=ブロミド、ナトリウム=アセチリド及びカリウム=アセチリド等の有機金属試薬類;カリウム=tert-ブトキシド、ナトリウム=tert-ブトキシド、カリウム=メトキシド、ナトリウム=メトキシド及びカリウム=エトキシド、ナトリウム=エトキシド等の金属アルコキシド;並びに、リチウム=ジイソプロピルアミド、ナトリウム=ビス(トリメチルシリル)アミド等の金属アミド等が挙げられ、反応性の観点から、金属アルコキシドが好ましく、カリウム=tert-ブトキシド、ナトリウム=メトキシド及びナトリウム=エトキシドがより好ましい。
該塩基の使用量は、反応性の観点から、9-ハロ-1,1-ジアルコキシノナン化合物(5)1molに対して、好ましくは0.7~5.0molである。
トリアリールホスホニウム=9,9-ジアルコキシノニリド化合物(2)の調製における反応時間は、用いる溶媒又は反応スケールにより異なるが、好ましくは0.5~100時間である。
該溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチル=エーテル、ジブチル=エーテル、4-メチルテトラヒドロピラン、シクロペンチルメチルエーテル及び1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン及びクメン等の炭化水素系溶媒;並びに、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチル=スルホキシド、γ-ブチロラクトン、アセトニトリル、ジクロロメタン及びクロロホルム等の極性溶媒等が挙げられ、反応性の観点から、テトラヒドロフラン、4-メチルテトラヒドロピラン等のエーテル系溶媒及びアセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド及びN,N-ジメチルアセトアミド等の極性溶媒が好ましい。
該溶媒は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該溶媒は、市販されているものを用いることができる。
該溶媒の使用量は、反応性の観点から、9-ハロ-1,1-ジアルコキシノナン化合物(5)又は9,9-ジアルコキシノニルトリアリールホスホニウム=ハライド化合物(7)1molに対して、好ましくは50~5000gである。
トリアリールホスホニウム=9,9-ジアルコキシノニリド化合物(2)の使用量は、反応性の観点から、(2E)-2-ヘプテナール(1)1molに対して、好ましくは1.0~4.0mol、より好ましくは1.0~2.0molである。
ウィッティヒ反応には、必要に応じて、溶媒を用いてもよい。
該溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチル=エーテル、ジブチル=エーテル、4-メチルテトラヒドロピラン、シクロペンチルメチルエーテル及び1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン及びクメン等の炭化水素系溶媒;並びに、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチル=スルホキシド、γ-ブチロラクトン、アセトニトリル、ジクロロメタン及びクロロホルム等の極性溶媒等が挙げられ、反応性の観点から、テトラヒドロフラン及び4-メチルテトラヒドロピラン等のエーテル系溶媒;並びに、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド及びN,N-ジメチルアセトアミド等の極性溶媒が好ましい。
該溶媒は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該溶媒は、市販されているものを用いることができる。
該溶媒の使用量は、反応性の観点から、(2E)-2-ヘプテナール(1)1molに対して、好ましくは50~5000gである。
ウィッティヒ反応における反応時間は、反応スケールにより異なるが、好ましくは0~100時間である。
上述の(5E,7Z)-16,16-ジアルコキシ-5,7-ヘキサデカジエン化合物(3)について、以下に説明する。
本発明の目的化合物である(9Z,11E)-9,11-ヘキサデカジエナール(4)は、下記の化学反応式に示される通り、上述の(5E,7Z)-16,16-ジアルコキシ-5,7-ヘキサデカジエン化合物(3)の加水分解反応により、製造することができる。
上記加水分解反応において、(5E,7Z)-16,16-ジアルコキシ-5,7-ヘキサデカジエン化合物(3)は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。
また、例えば、(5E,7Z)-16,16-ジアルコキシ-5,7-ヘキサデカジエン化合物と(5E,7E)-16,16-ジアルコキシ-5,7-ヘキサデカジエン化合物との混合物を用いることにより、(9Z,11E)-9,11-ヘキサデカジエナールと(9E,11E)-9,11-ヘキサデカジエナールとの混合物を得ることができる。
上述の酸としては、塩酸、臭化水素酸等の無機酸類、p-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、酢酸、蟻酸、しゅう酸、ヨードトリメチルシラン及び四塩化チタン等が挙げられるが、反応性の観点から、酢酸、ギ酸及びしゅう酸が好ましい。
該酸は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該酸は、市販されているものを用いることができる。
該酸の使用量は、(5E,7Z)-16,16-ジアルコキシ-5,7-ヘキサデカジエン化合物(3)1molに対して、好ましくは0.01~10.0molである。
上述の水の使用量は、(5E,7Z)-16,16-ジアルコキシ-5,7-ヘキサデカジエン化合物(3)1molに対して、反応性の観点から、好ましくは18~3000gである。
該溶媒としては、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン及びクメン等の炭化水素系溶媒;テトラヒドロフラン、ジエチル=エーテルジブチル=エーテル、4-メチルテトラヒドロピラン、シクロペンチルメチルエーテル及び1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチル=スルホキシド、アセトニトリル、アセトン、γ―ブチロラクトン、ジクロロメタン及びクロロホルム等の極性溶媒;並びに、メタノール及びエタノール等のアルコール系溶媒等が挙げられる。
該溶媒は、1種類又は必要に応じて、2種類以上を使用してもよい。また、該溶媒は、市販されているものを用いることができる。
用いる酸により最適な溶媒は異なるが、例えば、酸として、しゅう酸を用いる場合は、反応性の観点から、テトラヒドロフラン、アセトン及びγ―ブチロラクトンが好ましい。
該溶媒の使用量は、(5E,7Z)-16,16-ジアルコキシ-5,7-ヘキサデカジエン化合物(3)1molに対して、反応性の観点から、好ましくは0~3000gである。
加水分解反応における反応時間は、用いる酸、溶媒又は反応スケールにより異なるが、反応性の観点から、好ましくは1~100時間である。
なお、以下において、「純度」は、特に明記しない限り、ガスクロマトグラフィー(GC)分析によって得られた面積百分率を示し、「生成比」はGC分析によって得られた面積百分率の相対比を示す。また「収率」は、GC分析によって得られた面積百分率を基に算出した収率を示す。
各実施例において、反応のモニタリング及び収率の算出は、次のGC条件に従って行った。
GC条件:GC:島津製作所 キャピラリガスクロマトグラフ GC-2014,カラム:DB-5,0.25mmx0.25mmφx30m,キャリアーガス:He(1.55mL/分)、検出器:FID,カラム温度:150℃ 5℃/分昇温 230℃。
収率は、原料及び生成物の純度(%GC)を考慮して、以下の式に従い計算した。
収率(%)={[(反応によって得られた生成物の重量×%GC)/生成物の分子量]
÷[(反応における出発原料の重量×%GC)/出発原料の分子量]}×100
なお、THFはテトラヒドロフラン、tBuはtert-ブチル基、及びPhはフェニル基を表す。
<(5E,7Z)-16,16-ジエトキシ-5,7-ヘキサデカジエン(3:R1=CH2CH3,R2=CH2CH3)の製造>
〔核磁気共鳴スペクトル〕1H-NMR(500MHz,CDCl3):δ=0.89(3H,t,J=7.3Hz),1.20(6H,t,J=7.3Hz),1.25-1.41(14H,m),1.56-1.63(2H,m),2.09(2H,dt,J=6.9Hz,6.9Hz),2.14(2H,dt,J=6.5Hz,6.5Hz),3.48(2H,dq,J=9.4Hz,7.2Hz),3.63(2H,dq,J=9.4Hz,7.3Hz),4.47(1H,t,J=5.7Hz),5.28(1H,dt,J=10.9Hz,7.6Hz),5.64(1H,dt,J=14.5Hz,6.9Hz),5.93(1H,dd,J=11.0Hz,11.0Hz),6.28(1H,dddt,J=14.9Hz,10.9Hz,1.2Hz,1.2Hz);13C-NMR(500MHz,CDCl3):δ=13.91,15.33,22.25,24.72,27.64,29.15,29.40,29.67,31.53,32.53,33.55,60.77,102.92,125.57,128.57,129.99,134.61
〔マススペクトル〕EI-マススペクトル(70eV):m/z 309(M+-1),264,220,193,137,121,103,85,67,47
〔赤外吸収スペクトル〕(NaCl):νmax=2974,2926,2856,1458,1374,1128,1063,982,947,729
<(9Z,11E)-9,11-ヘキサデカジエナール(4)の製造>
〔核磁気共鳴スペクトル〕1H-NMR(500MHz,CDCl3):δ=0.89(3H,t,J=7.3Hz),1.26-1.40(14H,m),1.62(2H,quin-like,J=7.3Hz),2.09(2H,dt,J=6.9Hz,6.9Hz),2.14(2H,dt,J=7.1Hz,7.1Hz),2.41(2H,dt,J=1.9Hz,7.3Hz),5.27(1H,dt,J=10.9Hz,7.6Hz),5.65(1H,dt,J=7.3Hz,7.3Hz),5.93(1H,dd,J=11.1Hz,11.1Hz),6.28(1H,dddt,J=14.9Hz,11.1Hz,1.2Hz,1.2Hz),9.75(1H,t,J=1.9Hz);13C-NMR(500MHz,CDCl3):δ=13.90,22.01,22.23,27.57,28.95,29.07,29.17,29.58,31.51,32.52,43.85,125.52,128.68,129.79,134.70,202.82
〔マススペクトル〕EI-マススペクトル(70eV):m/z 236(M+),221,207,193,179,165,151,135,123,109,95,81,67,55,41
〔赤外吸収スペクトル〕(NaCl):νmax=2927,2855,1727,1465,983,949,730
Claims (2)
- 下記式(1)
Ar3P+C-H(CH2)7CH(OR1)(OR2) (2)
(式中、Arは互いに同じであっても異なっていてもよいアリール基を表し、R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数1~15の一価の炭化水素基、又はR1とR2が互いに結合したR1-R2として炭素数2~10の二価の炭化水素基を表す。)
で表されるトリアリールホスホニウム=9,9-ジアルコキシノニリド化合物とのウィッティヒ反応により、下記一般式(3)
で表される(5E,7Z)-16,16-ジアルコキシ-5,7-ヘキサデカジエン化合物を得る工程と、
前記(5E,7Z)-16,16-ジアルコキシ-5,7-ヘキサデカジエン化合物(3)の加水分解反応により、下記式(4)
を少なくとも含む、(9Z,11E)-9,11-ヘキサデカジエナールの製造方法。 - 下記一般式(5)
X(CH2)8CH(OR1)(OR2) (5)
(式中、Xはハロゲン原子を示し、R1及びR2は、上記で定義した通りである。)
で表される9-ハロ-1,1-ジアルコキシ-ノナン化合物と、下記一般式(6)
PAr3 (6)
(式中、Arは、上記で定義した通りである。)
で表されるリン化合物との求核置換反応により、下記一般式(7)
Y-Ar3P+CH(CH2)7CH(OR1)(OR2) (7)
(式中、Yはハロゲン原子を示し、Ar、R1及びR2は、上記で定義した通りである。)
で表される9,9-ジアルコキシノニルトリアリールホスホニウム=ハライド化合物を得る工程と、
前記9,9-ジアルコキシノニルトリアリールホスホニウム=ハライド化合物(7)と、塩基との脱プロトン化反応により、トリアリールホスホニウム=9,9-ジアルコキシノニリド化合物(2)を得る工程と
を更に含む、請求項1に記載の(9Z,11E)-9,11-ヘキサデカジエナール化合物の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2020108527A JP7291105B2 (ja) | 2020-06-24 | 2020-06-24 | (9z,11e)-9,11-ヘキサデカジエナールの製造方法 |
BR102021009829-5A BR102021009829A2 (pt) | 2020-06-24 | 2021-05-20 | Processo para preparar (9z,11e)-9,11-hexadecadienal |
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