JP2003264245A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003264245A
JP2003264245A JP2002066524A JP2002066524A JP2003264245A JP 2003264245 A JP2003264245 A JP 2003264245A JP 2002066524 A JP2002066524 A JP 2002066524A JP 2002066524 A JP2002066524 A JP 2002066524A JP 2003264245 A JP2003264245 A JP 2003264245A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
semiconductor device
silicon nitride
electrode
capacitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002066524A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisaya Suzuki
寿哉 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2002066524A priority Critical patent/JP2003264245A/ja
Publication of JP2003264245A publication Critical patent/JP2003264245A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Memories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 貴金属電極を用いたキャパシタを有する半導
体装置及びその製造方法において、貴金属によるクロス
コンタミを防止しうる半導体装置及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 下部電極76と、下部電極76上に形成
されたキャパシタ誘電体膜78と、キャパシタ誘電体膜
78上に形成された貴金属よりなる上部電極88と、上
部電極88上に形成され、上部電極88とほぼ等しい形
状にパターニングされ、構成元素に酸素を含まない膜8
2とを有する。このように半導体装置を構成することに
より、上部電極88上に酸素を含む雰囲気中で成膜を行
う際に貴金属材料が酸化・昇華することを抑制すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法に係り、特に、貴金属電極を用いたキャパシ
タを有する半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】DRAMは、1トランジスタ、1キャパ
シタで構成できる半導体記憶装置であり、従来より高密
度・高集積化された半導体記憶装置を製造するための構
造や製造方法が種々検討されている。特に、DRAMに
おけるキャパシタの構造は高集積化に多大な影響を与え
るため、如何にして装置の高集積化を阻害せずに所望の
蓄積容量を確保するかが重要である。
【0003】高集積化を図るためにはメモリセル面積を
縮小することが不可欠であり、キャパシタの形成される
面積をも小さくする必要がある。そこで、柱状やシリン
ダ状のキャパシタ構造を採用することにより高さ方向に
キャパシタの表面積を広げ、キャパシタが形成される領
域の面積を増加することなく所望の蓄積容量を確保する
ことが提案されている。
【0004】更に、キャパシタ誘電体膜としても、従来
のシリコン酸化膜やシリコン窒化膜よりも大きな誘電率
を有する酸化タンタル膜(TaOx)、BST(BaS
rTiOx)、STO(SrTiOx)などの高誘電率
膜を用い、より蓄積容量を高める検討がなされている。
【0005】これら高誘電率膜をキャパシタ誘電体膜と
して用いる場合、電極材料としては酸化耐性に優れ且つ
キャパシタ誘電体膜と反応しない材料が必要である。そ
こで、このような電極材料として、ルテニウム(Ru)
やイリジウム(Ir)などの貴金属材料が検討されてい
る。貴金属材料は、上記酸化物誘電体膜を形成する際に
界面が酸化されても、酸化物(RuOxやIrOx)が
導体であるため、キャパシタ容量を減らしたりリーク電
流が増大することを防ぐことができるものと考えられて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、貴金属
材料の酸化物は比較的低温で揮発性を有するため、貴金
属材料が形成された基板を酸素雰囲気中に導入すると、
形成された酸化物が揮発して反応室を貴金属汚染してし
まうことがあった。最も顕著な例は、記憶素子の上部の
電極(プレート電極)を形成した後に見られ、プレート
電極上に層間絶縁膜としてのシリコン酸化膜を形成する
際に、シリコン酸化膜の成膜を行う反応室が貴金属汚染
してしまう。また、この反応室で別のウェーハを処理す
ると、汚染物がそのウェーハにも付着する、いわゆるク
ロスコンタミが生じてしまう。
【0007】貴金属材料のうち、特にルテニウムは、シ
リコン中における拡散速度が速く、拡散長を短くするキ
ラーとして働くことから、クロスコンタミは防止しなけ
ればならない。
【0008】本発明の目的は、貴金属電極を用いたキャ
パシタを有する半導体装置及びその製造方法において、
貴金属によるクロスコンタミを防止しうる半導体装置及
びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、基板上に形
成された下部電極と、前記下部電極上に形成されたキャ
パシタ誘電体膜と、前記キャパシタ誘電体膜上に形成さ
れた貴金属よりなる上部電極と、前記上部電極上に形成
され、前記上部電極とほぼ等しい形状にパターニングさ
れ、構成元素に酸素を含まない第1の膜とを有すること
を特徴とする半導体装置によって達成される。
【0010】また、上記目的は、基板上に、下部電極を
形成する工程と、前記下部電極上に、キャパシタ誘電体
膜を形成する工程と、前記キャパシタ誘電体膜上に、貴
金属よりなる第1の膜を形成する工程と、前記第1の膜
上に、構成元素に酸素を含まない第2の膜を形成する工
程と、前記第1の膜及び前記第2の膜をパターニング
し、前記第1の膜よりなる上部電極を形成する工程とを
有することを特徴とする半導体装置の製造方法によって
も達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]本発明の第1実
施形態による半導体装置及びその製造方法について図1
乃至図13を用いて説明する。
【0012】図1は本実施形態による半導体装置の構造
を示す平面図、図2は本実施形態による半導体装置の構
造を示す概略断面図、図3乃至図13は本実施形態によ
る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0013】はじめに、本実施形態による半導体装置の
構造について図1及び図2を用いて説明する。
【0014】シリコン基板10上には、素子領域を画定
する素子分離膜12が形成されている。素子領域上に
は、ゲート電極20とソース/ドレイン拡散層24、2
6とを有するメモリセルトランジスタが形成されてい
る。ゲート電極20は、図1に示すように、ワード線を
兼ねる導電膜としても機能する。メモリセルトランジス
タが形成されたシリコン基板10上には、ソース/ドレ
イン拡散層24に接続されたプラグ36及びソース/ド
レイン拡散層26に接続されたプラグ38とが埋め込ま
れた層間絶縁膜30が形成されている。
【0015】層間絶縁膜30上には、層間絶縁膜40が
形成されている。層間絶縁膜40上には、プラグ36を
介してソース/ドレイン拡散層24に接続されたビット
線48が形成されている。ビット線48は、図1に示す
ように、ワード線(ゲート電極20)と交わる方向に延
在して複数形成されている。ビット線48が形成された
層間絶縁膜40上には、層間絶縁膜58が形成されてい
る。層間絶縁膜58には、プラグ38に接続されたプラ
グ62が埋め込まれている。
【0016】層間絶縁膜58上には、エッチングストッ
パ膜64、層間絶縁膜66及びエッチングストッパ膜6
8が形成されている。エッチングストッパ膜68上に
は、エッチングストッパ膜68、層間絶縁膜66、エッ
チングストッパ膜64を貫きプラグ62に接続され、エ
ッチングストッパ膜68上に突出して形成されたシリン
ダ状の蓄積電極76が形成されている。蓄積電極76上
には、酸化タンタル膜よりなるキャパシタ誘電体膜78
を介して、ルテニウム膜よりなるプレート電極88が形
成されている。プレート電極88上には、水素を多量に
(例えば約30%)含有するシリコン窒化膜82が形成
されている。シリコン窒化膜82上及びエッチングスト
ッパ膜68上には、層間絶縁膜90が形成されている。
層間絶縁膜90上には、プラグ96を介してプレート電
極88に接続され、或いは、プラグ98を介してビット
線48に接続された配線層100が形成されている。配
線層100が形成された層間絶縁膜90上には、層間絶
縁膜102が形成されている。
【0017】こうして、1トランジスタ、1キャパシタ
よりなるメモリセルを有するDRAMが構成されてい
る。
【0018】このように、本実施形態による半導体装置
は、プレート電極88上に、シリコン窒化膜82が形成
されていることに主たる特徴がある。このようにして半
導体装置を構成することにより、層間絶縁膜90を堆積
する際には、ルテニウム膜よりなるプレート電極88は
周縁部において僅かに露出しているだけであり、プレー
ト電極88が酸化・昇華されて層間絶縁膜90を堆積す
る成膜装置の反応室を汚染することを抑制することがで
きる。また、プレート電極88の端部を、図2に示すよ
うに、シリコン窒化膜82の端部よりも内側に位置させ
ることにより、プレート電極88が酸化・昇華されるこ
とを更に抑制することができる。
【0019】また、シリコン窒化膜82に多量の水素を
含ませることにより、バックエンドプロセスの熱処理工
程において膜中の水素が放出され、キャパシタに供給さ
れる。キャパシタに供給された水素は、キャパシタ誘電
体膜78中の不純物を還元して除去する効果を有する。
これにより、キャパシタの電気特性を向上することがで
きる。
【0020】次に、本実施形態による半導体装置の製造
方法について図3乃至図13を用いて説明する。なお、
図3及び図4は図1のA−A′線断面における工程断面
図を表し、図5乃至図13は、図1のB−B′線断面に
おける工程断面図を表している。
【0021】まず、シリコン基板10の主表面上に、例
えば、STI(Shallow Trench Isolation)法により、
素子分離膜12を形成する(図3(a))。例えば、ま
ず、シリコン基板10上に膜厚100nmのシリコン窒
化膜(図示せず)を形成する。次いで、このシリコン窒
化膜を、素子領域となる領域に残存するようにパターニ
ングする。次いで、パターニングしたシリコン窒化膜を
ハードマスクとしてシリコン基板10をエッチングし、
シリコン基板10に例えば深さ200nmの素子分離溝
を形成する。次いで、例えばCVD法によりシリコン酸
化膜を全面に堆積した後、シリコン窒化膜が露出するま
でこのシリコン酸化膜をCMP(化学的機械的研磨:Ch
emical Mechanical Polishing)法により研磨し、素子
分離溝内に選択的にシリコン酸化膜を残存させる。この
後、シリコン窒化膜を除去し、シリコン基板10の素子
分離溝に埋め込まれたシリコン酸化膜よりなる素子分離
膜12を形成する。
【0022】次いで、メモリセル領域のシリコン基板1
0中にPウェル(図示せず)を形成し、しきい値電圧制
御のためのイオン注入を行う。
【0023】次いで、素子分離膜12により画定された
複数の素子領域上に、例えば熱酸化法により、例えば膜
厚5nmのシリコン酸化膜よりなるゲート絶縁膜14を
形成する。なお、ゲート絶縁膜14としては、シリコン
窒化酸化膜などの他の絶縁膜を適用してもよい。
【0024】次いで、ゲート絶縁膜14上に、例えばポ
リシリコン膜16とタングステン膜18との積層膜より
なるポリメタル構造のゲート電極20を形成する(図3
(b))。例えば、膜厚70nmのポリシリコン膜16
と、膜厚5nmのタングステンナイトライド(WN)膜
(図示せず)と、膜厚40nmのタングステン膜18
と、膜厚200nmのシリコン窒化膜22とを順次堆積
した後、リソグラフィー及びドライエッチングによりこ
れら膜を同一の形状にパターニングし、上面がシリコン
窒化膜22で覆われ、タングステンナイトライド膜を介
してポリシリコン膜16及びタングステン膜18が積層
されてなるポリメタル構造のゲート電極20を形成す
る。なお、ゲート電極20は、ポリメタル構造に限られ
るものではなく、ポリゲート構造、ポリサイド構造、或
いは、金属ゲート等を適用してもよい。
【0025】次いで、ゲート電極20をマスクとしてイ
オン注入を行い、ゲート電極20の両側のシリコン基板
10中にソース/ドレイン拡散層24、26を形成す
る。
【0026】こうして、シリコン基板10上に、ゲート
電極20、ソース/ドレイン拡散層24、26を有する
メモリセルトランジスタを形成する。
【0027】次いで、全面に、例えばCVD法により、
例えば膜厚35nmのシリコン窒化膜を堆積した後にエ
ッチバックし、ゲート電極20及びシリコン窒化膜22
の側壁にシリコン窒化膜よりなるサイドウォール絶縁膜
28を形成する(図3(c)、図5(a))。
【0028】次いで、全面に、例えばCVD法により例
えばBPSG膜を堆積した後、リフロー法及びCMP法
等により、シリコン窒化膜18が露出するまでその表面
を研磨し、表面が平坦化されたBPSG膜よりなる層間
絶縁膜30を形成する。
【0029】次いで、リソグラフィー及びドライエッチ
ングにより、層間絶縁膜30に、ソース/ドレイン拡散
層24に達するスルーホール32と、ソース/ドレイン
拡散層26に達するコンタクトホール34とを、ゲート
電極20及びサイドウォール絶縁膜28に対して自己整
合的に形成する(図3(d)、図5(b))。
【0030】次いで、層間絶縁膜30に開口されたコン
タクトホール32、34内に、プラグ36、38をそれ
ぞれ埋め込む(図4(a)、図5(c))。例えば、C
VD法により、砒素ドープした多結晶シリコン膜を堆積
した後、CMP法によりシリコン窒化膜22が露出する
まで研磨し、コンタクトホール32、34内に多結晶シ
リコン膜よりなるプラグ36,38を選択的に残存させ
る。
【0031】次いで、プラグ36,38が埋め込まれた
層間絶縁膜30上に、例えばCVD法により、例えば膜
厚200nmのシリコン酸化膜を堆積し、シリコン酸化
膜よりなる層間絶縁膜40を形成する。
【0032】次いで、リソグラフィー及びドライエッチ
ングにより、層間絶縁膜40をパターニングし、プラグ
36に達するコンタクトホール42を形成する(図4
(b)、図5(d))。
【0033】次いで、層間絶縁膜40上に、コンタクト
ホール42を介してプラグ36に接続されたビット線4
8を形成する(図4(c)、図6(a))。例えば、ま
ず、スパッタ法により、膜厚45nmの窒化チタン(T
iN)/チタン(Ti)の積層構造よりなる密着層50
と、膜厚250nmのタングステン(W)膜51とを順
次堆積する。次いで、CMP法によりタングステン膜5
1を研磨し、コンタクトホール42内にタングステン膜
51よりなるプラグを埋め込む。次いで、スパッタ法に
より、膜厚30nmのタングステン膜52を堆積する。
次いで、CVD法により、タングステン膜52上に、膜
厚200nmのシリコン窒化膜54を堆積する。次い
で、リソグラフィー技術及びエッチング技術により、シ
リコン窒化膜54、タングステン膜52及び密着層50
をパターニングし、上面がシリコン窒化膜54に覆わ
れ、密着層50及びタングステン膜52よりなり、プラ
グ36を介してソース/ドレイン拡散層24に接続され
たビット線48を形成する。
【0034】次いで、全面に、例えばCVD法により、
例えば膜厚20nmのシリコン窒化膜を堆積した後にエ
ッチバックし、ビット線48及びシリコン窒化膜54の
側壁に、シリコン窒化膜よりなるサイドウォール絶縁膜
56を形成する(図6(b))。
【0035】次いで、全面に、例えばCVD法により、
例えば膜厚400nmのシリコン酸化膜を堆積し、CM
P法によりその表面を研磨する。こうして、表面が平坦
化されたシリコン酸化膜よりなる層間絶縁膜58を形成
する。
【0036】次いで、リソグラフィー及びドライエッチ
ングにより、層間絶縁膜58、40に、プラグ38に達
するコンタクトホール60を形成する(図6(c))。
このとき、シリコン窒化膜に対して高い選択比をもつエ
ッチング条件でシリコン酸化膜をエッチングすることに
より、ビット線48上を覆うシリコン窒化膜54及びビ
ット線48の側壁に形成されたサイドウォール絶縁膜5
6に自己整合でコンタクトホール60を開口することが
できる。
【0037】次いで、全面に、例えばスパッタ法によ
り、膜厚25nmの窒化チタン/チタンの積層構造より
なる密着層と、膜厚250nmのタングステン膜とを堆
積した後、層間絶縁膜58の表面が露出するまでCMP
法により研磨し、コンタクトホール60内に埋め込まれ
たプラグ62を形成する(図7(a))。
【0038】次いで、全面に、例えばCVD法により、
例えば膜厚40nm程度のシリコン窒化膜を堆積し、シ
リコン窒化膜よりなるエッチングストッパ膜64を形成
する。
【0039】次いで、エッチングストッパ膜64上に、
例えばCVD法により、例えば膜厚100nmのシリコ
ン酸化膜を堆積し、シリコン酸化膜よりなる層間絶縁膜
66を形成する。
【0040】次いで、層間絶縁膜66上に、例えばCV
D法により、例えば膜厚40nm程度のシリコン窒化膜
を堆積し、シリコン窒化膜よりなるエッチングストッパ
膜68を形成する。
【0041】次いで、エッチングストッパ膜68上に、
例えばCVD法により、例えば膜厚600nmのシリコ
ン酸化膜を堆積し、シリコン酸化膜よりなる犠牲膜70
を形成する(図7(b))。なお、本明細書おいて犠牲
膜とは、蓄積電極を形成する際の支持体として用いる膜
であって、蓄積電極の形成後に除去する膜を意味する。
【0042】次いで、リソグラフィー及びドライエッチ
ングにより、犠牲膜70、エッチングストッパ膜68、
層間絶縁膜66、エッチングストッパ膜64をパターニ
ングし、蓄積電極の形成予定領域に、これら膜を貫いて
プラグ62に達する開口部72を形成する(図8
(a))。
【0043】次いで、全面に、例えばCVD法により、
膜厚10nmの窒化チタン膜と、膜厚40nmのルテニ
ウム(Ru)膜とを堆積する。ルテニウム膜の成膜に
は、ルテニウム原料として例えばRu(EtCp)2
用い、330℃の温度で成膜を行う。
【0044】次いで、フォトレジスト膜(図示せず)を
塗布し、窒化チタン膜及びルテニウム膜が形成された開
口部72内を埋め込む。
【0045】次いで、例えばCMP法及び反応性イオン
エッチング法により、犠牲膜70の表面が露出するまで
フォトレジスト膜、ルテニウム膜及び窒化チタン膜を研
磨するとともに、開口部72内のフォトレジスト膜を除
去し、開口部72の内壁に沿って形成され、窒化チタン
膜よりなる密着層74と、ルテニウム膜よりなる蓄積電
極76とを形成する(図8(b))。
【0046】次いで、例えば弗酸水溶液を用いたウェッ
トエッチングなどの等方性エッチングにより、エッチン
グストッパ膜68をストッパとして、犠牲膜70を選択
的にエッチングする。
【0047】次いで、密着層74を、例えば硫酸と過酸
化水素とを含む水溶液により、蓄積電極76、エッチン
グストッパ膜68、層間絶縁膜66に対して選択的にエ
ッチングする(図9(a))。このエッチングは、密着
層74と後に形成するキャパシタ誘電体膜78との相性
が悪い場合を考慮したものであり、密着層74と蓄積電
極76との相性がよい場合には、必ずしも密着層74を
除去する必要はない。密着層74のエッチングは、少な
くともエッチングストッパ膜68と蓄積電極76との間
に間隙が形成されるまで行うことが望ましい。なお、キ
ャパシタ誘電体膜との相性に基づいて密着層を除去する
技術については、例えば、同一出願人による特開200
0−124423号公報に詳述されている。
【0048】次いで、全面に、例えばCVD法により、
例えば膜厚10〜30nmの酸化タンタル膜を堆積し、
この酸化タンタル膜よりなるキャパシタ誘電体膜78を
形成する(図9(b))。例えば、酸素とペントエトキ
シタンタル(Ta(OC255)との混合ガスを用
い、基板温度を480℃、圧力を1.3Torrとして
成膜を行い、酸化タンタル膜よりなるキャパシタ誘電体
膜78を形成する。
【0049】次いで、UV−O3、O3或いはH2O雰囲
気などにおける熱処理を行い、酸化タンタル膜中の酸素
空孔を充填するとともに、PETの加水分解反応を促進
する。例えば、UV−O3中で、温度を480℃として
2分間の熱処理を行う。
【0050】次いで、全面に、例えばCVD法により、
例えば膜厚30〜50nmのルテニウム膜80を堆積す
る。例えば、スパッタ法により膜厚約10nmのシード
層を形成した後、CVD法によりルテニウム膜を堆積す
ることにより、所定膜厚のルテニウム膜を形成する。C
VDによるルテニウム膜成の成膜には、ルテニウム原料
として例えばRu(EtCp)2を用い、300℃の温
度で成膜を行う。
【0051】次いで、ルテニウム膜80上に、例えばプ
ラズマCVD法により、例えば膜厚100nmのシリコ
ン窒化膜82を堆積する(図10(a))。
【0052】ここで、シリコン窒化膜82は、膜中に約
15パーセント以上の水素を含有していることが望まし
い。シリコン窒化膜82中に水素を多量に含ませること
により、後の熱処理工程において膜中の水素が放出さ
れ、キャパシタ誘電体膜78中の不純物を除去するよう
に作用する。また、キャパシタ誘電体膜78とプレート
電極88との間の密着性が向上する。これにより、キャ
パシタの電気特性を向上することができる。CVD法に
よりシリコン窒化膜82を形成する場合にあっては、H
2やNH3といった水素化合物をケミカルとして使用する
ため、成膜初期過程において水素をキャパシタに供給す
る効果もある。
【0053】なお、本願明細書において膜中に水素を含
有する膜とは、膜中の水素含有量が15%以上の膜であ
る。膜中の水素含有量を15%以上にすることにより、
膜中の水素をキャパシタに供給してキャパシタの特性向
上を図ることができる。
【0054】SiH4とNH3とをソースガスに用いたプ
ラズマCVD法の場合、成膜温度を約350℃以下に設
定することにより、膜中に数十パーセント以上の水素を
含有するシリコン窒化膜を堆積することができる。例え
ば平行平板型の減圧CVD装置を用い、ソースガスとし
て例えばSiH4及びNH3を用い、成膜温度を例えば3
00℃程度とする。これにより、シリコン窒化膜中に
は、30%程度の水素が含有される。
【0055】SiH2Cl2とNH3とをソースガスに用
いた熱CVD法の場合には、成膜温度を約650℃以下
に設定することにより、膜中に数十パーセント以上の水
素を含有するシリコン窒化膜を堆積することができる。
また、Si26とNH3とをソースガスに用いた熱CV
D法の場合、成膜温度を約600℃以下に設定すること
により、膜中に数十パーセント以上の水素を含有するシ
リコン窒化膜を堆積することができる。
【0056】なお、シリコン窒化膜82の代わりに、原
料ガスに酸素が含まれない膜、例えばチタン膜や窒化チ
タン膜を形成してもよい。キャパシタに水素を供給する
観点からは、水素を吸蔵した金属や化合物、成膜の際に
水素を用いる金属や化合物を用いることが望ましい。チ
タン膜や窒化チタン膜は、このような特徴をも有してい
る。チタン膜中に数十パーセント以上の水素を含有する
場合、例えばTiCl 4とH2とをソースガスに用いたプ
ラズマCVD法では、成膜温度を550℃以下に設定す
る。窒化チタン膜中に数十パーセント以上の水素を含有
する場合、例えばTiCl4とNH3とをソースガスに用
いたプラズマCVD法では、成膜温度を500℃以下に
設定し、例えばTiCl4とNH3とをソースガスに用い
た熱CVD法では、成膜温度を550℃以下に設定す
る。窒化チタン膜を用いる場合、プレート電極88とプ
ラグ96との間の密着性を向上するための膜としても機
能しうる。
【0057】次いで、リソグラフィー及びドライエッチ
ングにより、シリコン窒化膜82、ルテニウム膜80を
パターニングし、上面がシリコン窒化膜82により覆わ
れ、ルテニウム膜80よりなるプレート電極88を形成
する。
【0058】次いで、プレート電極88をパターニング
する際にマスクとして用いたフォトレジスト膜(図示せ
ず)を、酸素プラズマアッシングにより除去する。フォ
トレジスト膜の除去と同時に、プレート電極88の端部
では、プレート電極88を構成するルテニウム膜が酸化
・昇華される。これにより、プレート電極88の端部が
シリコン窒化膜82の端部よりも内側に位置するように
なる(図10(b))。
【0059】次いで、全面に、例えばCVD法により、
例えば膜厚1600nmのシリコン酸化膜を堆積し、C
MP法によりその表面を研磨し、表面が平坦化されたシ
リコン酸化膜よりなる層間絶縁膜90を形成する。
【0060】なお、層間絶縁膜90を成膜する過程で
は、プレート電極88は表面に露出していない。また、
プレート電極88の端部はシリコン窒化膜82の端部よ
りも内側に位置している。したがって、層間絶縁膜90
を成膜する過程において、プレート電極88を構成する
ルテニウムの酸化を抑えることができ、クロスコンタミ
の発生を抑制することができる。
【0061】次いで、リソグラフィー及びドライエッチ
ングにより、層間絶縁膜90及びシリコン窒化膜82を
貫きプレート電極88に達するコンタクトホール92
と、層間絶縁膜90、エッチングストッパ膜68、層間
絶縁膜66、エッチングストッパ膜64及びシリコン窒
化膜54を貫きビット線48に達するコンタクトホール
94とを形成する(図11)。なお、シリコン窒化膜8
2の代わりにチタン膜或いは窒化チタン膜を用いる場合
には、コンタクトホール92はチタン膜上或いは窒化チ
タン膜上まで開口すればよい。
【0062】次いで、全面に、例えばスパッタ法によ
り、膜厚25nmの窒化チタン/チタンの積層構造より
なる密着層と、膜厚250nmのタングステン膜とを堆
積した後、層間絶縁膜90の表面が露出するまでCMP
法により研磨し、コンタクトホール92内に埋め込まれ
たプラグ96と、コンタクトホール94内に埋め込まれ
たプラグ98とを形成する。
【0063】次いで、全面に、例えばスパッタ法によ
り、膜厚10nmのバリアメタルとなる窒化チタン膜
と、膜厚300nmのアルミ膜と、膜厚10nmの反射
防止膜としての窒化チタン膜と、膜厚5nmのチタン膜
とを堆積してパターニングし、プラグ96、98を介し
て下層配線に接続された配線層100を形成する。
【0064】次いで、全面に、例えばCVD法により、
例えば膜厚1000nmのシリコン酸化膜を堆積し、C
MP法によりその表面を研磨し、表面が平坦化されたシ
リコン酸化膜よりなる層間絶縁膜102を形成する(図
12)。
【0065】次いで、リソグラフィー技術及びエッチン
グ技術により、層間絶縁膜102を貫き配線層100に
達するコンタクトホール104を形成する。
【0066】次いで、全面に、例えばスパッタ法によ
り、膜厚25nmの窒化チタン/チタンの積層構造より
なる密着層と、膜厚250nmのタングステン膜とを堆
積した後、層間絶縁膜102の表面が露出するまでCM
P法により研磨し、コンタクトホール104内に埋め込
まれたプラグ106を形成する。
【0067】次いで、全面に、例えばスパッタ法によ
り、膜厚10nmのバリアメタルとなる窒化チタン膜
と、膜厚1000nmのアルミ膜とを堆積してパターニ
ングし、プラグ106を介して配線層100に接続され
た配線層108を形成する。
【0068】次いで、全面に、例えばCVD法により、
例えば膜厚300nmシリコン酸化膜110と、例えば
膜厚600nmのシリコン窒化膜112とを堆積し、最
上層のパッシベーション膜を形成する(図13)。
【0069】次いで、フォーミングガス(3%H2+9
7%N2)雰囲気中で、例えば400℃、1時間の熱処
理を行い、トランジスタ特性の回復を行う。
【0070】上記バックエンドプロセスでは、プラグ9
6,98,106を形成する過程において2回のタング
ステンCVD工程(約400℃)、層間絶縁膜90,1
02,110とを形成する過程において3回のPE−C
VD工程(約350〜400℃)、配線層100を形成
する工程(約400)℃等の熱処理が行われる。これら
熱処理により、シリコン窒化膜82中の水素が放出さ
れ、キャパシタ誘電体膜78中の不純物を除去するよう
に作用する。これにより、キャパシタの電気特性を向上
することができる。
【0071】こうして、1トランジスタ、1キャパシタ
よりなるメモリセルを有するDRAMを製造することが
できる。
【0072】このように、本実施形態によれば、プレー
ト電極上にシリコン窒化膜を形成するので、プレート電
極を覆う層間絶縁膜を形成する過程においてプレート電
極が酸化・昇華されるのを抑制することができる。これ
により、プレート電極を構成する貴金属材料によるクロ
スコンタミを抑制することができる。
【0073】また、このシリコン窒化膜中には多量の水
素が含有されているため、バックエンドプロセスの熱処
理工程においてキャパシタに供給される。これにより、
キャパシタ誘電体膜中の不純物が除去され、キャパシタ
の電気特性を向上することができる。
【0074】また、シリコン窒化膜、チタン膜、窒化チ
タン膜等は、紫外線をカットする効果をも有している。
したがって、プレート電極上にこれら膜を形成すること
により、バックエンドプロセスにおいて、プラズマから
放射される紫外線からキャパシタを保護することができ
る。
【0075】[第2実施形態]本発明の第2実施形態に
よる半導体装置及びその製造方法について図14乃至図
16を用いて説明する。なお、図1乃至図13に示す第
1実施形態による半導体装置及びその製造方法と同様の
構成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡略
にする。
【0076】図14は本実施形態による半導体装置の構
造を示す概略断面図、図15及び図16は本実施形態に
よる半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0077】本実施形態による半導体装置は、基本的な
構造は図1及び図2に示す第1実施形態による半導体装
置と同様である。本実施形態による半導体装置が第1実
施形態による半導体装置と異なる点は、図14に示すよ
うに、プレート電極88上に形成されたシリコン窒化膜
82上に、更に酸化タンタル膜84が形成されているこ
とにある。
【0078】上述のように、キャパシタの形成後に水素
を含む雰囲気中で熱処理を行うと、キャパシタ誘電体膜
中の不純物が除去され、キャパシタの電気特性を向上す
ることができる。しかしながら、必要以上の水素がキャ
パシタに供給されると、逆にキャパシタの電気特性を劣
化することとなる。例えば、バックエンドプロセスの最
後にはトランジスタの特性回復のためにフォーミングガ
ス雰囲気中での熱処理を行うが、この熱処理によって水
素がキャパシタに供給されると、キャパシタの電気特性
が劣化することがある。
【0079】そこで、本実施形態による半導体装置で
は、シリコン窒化膜82上に、水素の拡散を防止する効
果を有する酸化タンタル膜84を形成している。酸化タ
ンタル膜84を形成することにより、バックエンドプロ
セス後のフォーミングガスアニール過程ではキャパシタ
に水素が供給されず、フォーミングガスアニールによる
特性劣化は生じない。
【0080】したがって、本実施形態の半導体装置によ
れば、シリコン窒化膜82によりクロスコンタミの防止
及びキャパシタへの水素の供給を行うことができるとと
もに、フォーミングガスアニールなどの水素を含む雰囲
気中での熱処理工程における過剰な水素の供給によるキ
ャパシタの電気特性劣化を防止することができる。
【0081】酸化タンタル膜84は、プレート電極88
上にのみ形成されており、周辺回路領域には形成されて
いない。したがって、周辺回路領域のトランジスタはフ
ォーミングガスアニールによって特性向上を図ることが
できる。メモリセルトランジスタに十分な水素を供給で
きないような場合には、例えば特願2002−2051
8号明細書に記載のように、キャパシタの下層に、メモ
リセルトランジスタに水素を供給するための水素供給膜
を設けるようにしてもよい。
【0082】次に、本実施形態による半導体装置の製造
方法について図15及び図16を用いて説明する。
【0083】まず、例えば図3(a)乃至図4(c)及
び図5(a)乃至10(a)に示す第1実施形態による
半導体装置の製造方法と同様にして、メモリセルトラン
ジスタ、ビット線48、蓄積電極76、キャパシタ誘電
体膜78等が形成された半導体基板10上に、プレート
電極88となるルテニウム膜80及びシリコン窒化膜8
2を形成する。
【0084】次いで、例えばCVD法により、シリコン
窒化膜82上に、例えば膜厚10nmの酸化タンタル膜
84を堆積する(図15)。例えば、酸素とペントエト
キシタンタル(Ta(OC255)との混合ガスを用
い、基板温度を480℃、圧力を1.3Torrとして
成膜を行い、酸化タンタル膜84を形成する。
【0085】なお、酸化タンタル膜84の代わりに、例
えば膜厚10nmのアルミナ(Al 23)膜を形成して
もよい。アルミナ膜は、例えばトリメチルアルミ(Al
(CH33))とH2Oとの混合ガスを用いたCVD法
により堆積することができる。
【0086】次いで、リソグラフィ及びドライエッチン
グにより、酸化タンタル膜84、シリコン窒化膜82、
ルテニウム膜80をパターニングし、上面がシリコン窒
化膜82及び酸化タンタル膜84により覆われた、ルテ
ニウム膜80よりなるプレート電極88を形成する(図
16)。
【0087】次いで、例えば図11乃至図13に示す第
1実施形態による半導体装置の製造方法と同様のバック
エンドプロセスを経て、1トランジスタ、1キャパシタ
よりなるメモリセルを有するDRAMを完成する。
【0088】このように、本実施形態によれば、プレー
ト電極上に、シリコン窒化膜を形成するので、プレート
電極を覆う層間絶縁膜を形成する過程においてプレート
電極が酸化・昇華されるのを抑制することができる。こ
れにより、プレート電極を構成する貴金属材料によるク
ロスコンタミを抑制することができる。
【0089】また、このシリコン窒化膜中には多量の水
素が含有されているため、バックエンドプロセスの熱処
理工程においてキャパシタに供給される。これにより、
キャパシタ誘電体膜中の不純物が除去され、キャパシタ
の電気特性を向上することができる。
【0090】また、シリコン窒化膜上に、水素の拡散防
止効果を有する酸化タンタル膜を形成するので、フォー
ミングガスアニールなどの水素を含む雰囲気中での熱処
理工程における過剰な水素の供給によるキャパシタの電
気特性劣化を防止することができる。
【0091】[変形実施形態]本発明は上記実施形態に
限らず種々の変形が可能である。
【0092】例えば、上記第1実施形態では、プレート
電極88上にシリコン窒化膜82を形成しているが、原
料ガスに酸素が含まれない膜であれば、シリコン窒化膜
82の代わりに用いることができる。半導体装置の製造
プロセスにおける整合性や膜中に水素を容易に導入しう
る観点からは、上述のように、チタン膜や窒化チタン膜
を用いることが好ましい。
【0093】なお、原料ガスに酸素が含まれない膜は、
換言すれば、構成元素に酸素を含まない膜であるといえ
る。本願明細書において、構成元素に酸素を含まない膜
とは、膜中の酸素含有量が5%以下の膜である。膜中の
酸素含有量を5%以下にすることにより、クロスコンタ
ミを防止することができる。
【0094】また、成膜装置が貴金属による汚染を許容
しうるものであれば、原料ガスに酸素が含まれる膜であ
ってもシリコン窒化膜82の代わりに用いることができ
る。例えば、キャパシタ誘電体膜78を堆積するのに用
いる成膜装置は、貴金属からなる蓄積電極76が露出し
ている状態で成膜を行うものであり、成膜室は貴金属に
よって汚染されている。したがって、シリコン窒化膜8
2の代わりにこの装置によって例えば酸化タンタル膜を
堆積する場合には、クロスコンタミは問題とはならな
い。
【0095】また、上記第1実施形態では、ルテニウム
膜80上にシリコン窒化膜82のみを形成し、これら膜
をパターニングしてプレート電極88を形成したが、プ
レート電極88のパターニング前に、シリコン窒化膜8
2上に1層又は2層以上の他の膜を形成してもい。例え
ば、シリコン窒化膜82上に、プラズマCVD法により
シリコン酸化膜よりなる層間絶縁膜を形成することがで
きる。シリコン窒化膜82上に形成する膜は、原料ガス
に酸素が含まれる膜であっても差し支えない。
【0096】また、上記第1及び第2実施形態では、水
素を多量に含むシリコン窒化膜82を形成した後、バッ
クエンドプロセスの熱処理工程によってキャパシタに水
素を供給したが、プレート電極88の形成後に水素を含
む雰囲気中で熱処理を行うことによりキャパシタに水素
を供給してもよい。この場合、シリコン窒化膜を形成し
なくてもよいし、シリコン窒化膜を形成してもよい。但
し、前者の場合、クロスコンタミが問題となるため、ク
ロスコンタミを許容しうる装置を用いる必要がある。シ
リコン窒化膜を用いる場合には、上記実施形態と同様に
膜中に多量の水素を含有するようにしてもよいし、水素
を含有しなくてもよい。
【0097】また、上記第1及び第2実施形態では、プ
レート電極88を形成する際に用いるフォトレジスト膜
の除去と同時にプレート電極88をサイドエッチングし
ているが、プレート電極88のパターニングと同時に或
いはその直後に、プレート電極88をサイドエッチング
するようにしてもよい。なお、プレート電極88をサイ
ドエッチングするのはプレート電極88を構成するルテ
ニウム膜が酸化・昇華されるのを抑制するためである
が、プレート電極88上にシリコン窒化膜82を形成す
ることによってクロスコンタミを十分に抑制できる場合
には、必ずしもプレート電極88をサイドエッチングす
る必要はない。
【0098】また、上記実施形態では、キャパシタの電
極材料としてルテニウム膜を、キャパシタ誘電体膜とし
て酸化タンタル膜をそれぞれ用いた場合を説明したが、
電極材料及びキャパシタ誘電体膜材料はこれに限定され
るものではない。
【0099】電極材料は、キャパシタ誘電体膜と相性の
よい材料を適宜選択すればよく、例えば、プラチナ(P
t)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリ
ジウム(Ir)等を適用することができる。
【0100】また、キャパシタ誘電体膜材料としては、
酸化タンタル膜のほか、酸化ニオブ膜、酸化アルミ膜、
酸化チタン膜、酸化ハフニウム膜、酸化ジルコニウム
膜、酸化イットリウム膜、BST膜、STO膜、PZT
膜等を適用することができる。
【0101】また、第2実施形態では、シリコン窒化膜
上に酸化タンタル膜を形成したが、酸化タンタル膜の代
わりに、酸化ニオブ膜、酸化アルミ膜、酸化チタン膜、
酸化ハフニウム膜、酸化ジルコニウム膜、酸化イットリ
ウム膜を用いてもよい。
【0102】また、上記実施形態では、シリンダ状の蓄
積電極を支えるための構造体として、エッチングストッ
パ膜68/層間絶縁膜66/エッチングストッパ膜64
の積層膜を設けているが、これに代えて単層のエッチン
グストッパ膜を設けるようにしてもよい。
【0103】以上詳述したように、本発明の特徴をまと
めると以下の通りとなる。
【0104】(付記1) 基板上に形成された下部電極
と、前記下部電極上に形成されたキャパシタ誘電体膜
と、前記キャパシタ誘電体膜上に形成された貴金属より
なる上部電極と、前記上部電極上に形成され、前記上部
電極とほぼ等しい形状にパターニングされ、構成元素に
酸素を含まない第1の膜とを有することを特徴とする半
導体装置。
【0105】(付記2) 付記1記載の半導体装置にお
いて、前記第1の膜は、膜中に水素を含有することを特
徴とする半導体装置。
【0106】(付記3) 付記1又は2記載の半導体装
置において、前記第1の膜上に、前記上部電極とほぼ等
しい形状にパターニングされ、水素の拡散を防止する第
2の膜を更に有することを特徴とする半導体装置。
【0107】(付記4) 付記1乃至3のいずれか1項
に記載の半導体装置において、前記上部電極の端部は、
前記第1の膜の端部よりも内側に位置していることを特
徴とする半導体装置。
【0108】(付記5) 基板上に、下部電極を形成す
る工程と、前記下部電極上に、キャパシタ誘電体膜を形
成する工程と、前記キャパシタ誘電体膜上に、貴金属よ
りなる第1の膜を形成する工程と、前記第1の膜上に、
構成元素に酸素を含まない第2の膜を形成する工程と、
前記第1の膜及び前記第2の膜をパターニングし、前記
第1の膜よりなる上部電極を形成する工程とを有するこ
とを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0109】(付記6) 付記5記載の半導体装置の製
造方法において、前記第2の膜上に、水素の拡散を防止
する第3の膜を形成する工程を更に有し、前記上部電極
を形成する工程では、前記第1の膜、前記第2の膜及び
前記第3の膜をパターニングすることを特徴とする半導
体装置の製造方法。
【0110】(付記7) 付記5又は6記載の半導体装
置の製造方法において、第2の膜を形成する工程では、
膜中に水素を含有する前記第2の膜を形成し、前記上部
電極を形成した後に熱処理を行うことにより前記第2の
膜中の水素を前記基板方向に拡散させることを特徴とす
る半導体装置の製造方法。
【0111】(付記8) 付記5乃至7のいずれか1項
に記載の半導体装置の製造方法において、前記上部電極
を形成する工程では、前記第1の膜の端部が前記第2の
膜の端部よりも内側に位置するように、前記第1の膜及
び前記第2の膜をパターニングすることを特徴とする半
導体装置の製造方法。
【0112】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、プレート
電極上に、原料ガスに酸素を用いない膜を形成するの
で、プレート電極を覆う層間絶縁膜を形成する過程にお
いてプレート電極を構成する貴金属が酸化・昇華される
のを抑制することができる。これにより、貴金属による
クロスコンタミを抑制することができる。
【0113】また、プレート電極上に形成する膜に多量
の水素を含有するので、バックエンドプロセスの熱処理
工程においてキャパシタに水素を供給することができ
る。これにより、キャパシタ誘電体膜中の不純物が除去
され、キャパシタの電気特性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による半導体装置の構造
を示す平面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による半導体装置の構造
を示す概略断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造
方法を示す工程断面図(その1)である。
【図4】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造
方法を示す工程断面図(その2)である。
【図5】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造
方法を示す工程断面図(その3)である。
【図6】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造
方法を示す工程断面図(その4)である。
【図7】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造
方法を示す工程断面図(その5)である。
【図8】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造
方法を示す工程断面図(その6)である。
【図9】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造
方法を示す工程断面図(その7)である。
【図10】本発明の第1実施形態による半導体装置の製
造方法を示す工程断面図(その8)である。
【図11】本発明の第1実施形態による半導体装置の製
造方法を示す工程断面図(その9)である。
【図12】本発明の第1実施形態による半導体装置の製
造方法を示す工程断面図(その10)である。
【図13】本発明の第1実施形態による半導体装置の製
造方法を示す工程断面図(その11)である。
【図14】本発明の第2実施形態による半導体装置の構
造を示す概略断面図である。
【図15】本発明の第2実施形態による半導体装置の製
造方法を示す工程断面図(その1)である。
【図16】本発明の第2実施形態による半導体装置の製
造方法を示す工程断面図(その2)である。
【符号の説明】
10…シリコン基板 12…素子分離膜 14…ゲート絶縁膜 16…多結晶シリコン膜 18,52…タングステン膜 20…ゲート電極 22、54、82、112…シリコン窒化膜 24、26…ソース/ドレイン拡散層 28、56…サイドウォール絶縁膜 30、40、58、66、90、102…層間絶縁膜 32、34、42、60、92、94、104…コンタ
クトホール 36、38、62、96、98、106…プラグ 48…ビット線 50、74…密着層 64、68…エッチングストッパ膜 70…犠牲膜 72…開口部 76…蓄積電極 78…キャパシタ誘電体膜 80…ルテニウム膜 84…酸化タンタル膜 88…プレート電極 100、108…配線層 110…シリコン酸化膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F083 AD24 AD48 AD49 AD56 GA25 JA02 JA05 JA06 JA14 JA15 JA17 JA19 JA32 JA36 JA38 JA39 JA40 JA56 LA21 MA05 MA06 MA17 MA20 NA01 PR21 PR29 PR33

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された下部電極と、 前記下部電極上に形成されたキャパシタ誘電体膜と、 前記キャパシタ誘電体膜上に形成された貴金属よりなる
    上部電極と、 前記上部電極上に形成され、前記上部電極とほぼ等しい
    形状にパターニングされ、構成元素に酸素を含まない第
    1の膜とを有することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 前記第1の膜は、膜中に水素を含有することを特徴とす
    る半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の半導体装置におい
    て、 前記第1の膜上に、前記上部電極とほぼ等しい形状にパ
    ターニングされ、水素の拡散を防止する第2の膜を更に
    有することを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    半導体装置において、 前記上部電極の端部は、前記第1の膜の端部よりも内側
    に位置していることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 基板上に、下部電極を形成する工程と、 前記下部電極上に、キャパシタ誘電体膜を形成する工程
    と、 前記キャパシタ誘電体膜上に、貴金属よりなる第1の膜
    を形成する工程と、 前記第1の膜上に、構成元素に酸素を含まない第2の膜
    を形成する工程と、 前記第1の膜及び前記第2の膜をパターニングし、前記
    第1の膜よりなる上部電極を形成する工程とを有するこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
JP2002066524A 2002-03-12 2002-03-12 半導体装置及びその製造方法 Pending JP2003264245A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002066524A JP2003264245A (ja) 2002-03-12 2002-03-12 半導体装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002066524A JP2003264245A (ja) 2002-03-12 2002-03-12 半導体装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003264245A true JP2003264245A (ja) 2003-09-19

Family

ID=29198259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002066524A Pending JP2003264245A (ja) 2002-03-12 2002-03-12 半導体装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003264245A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008091899A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Hynix Semiconductor Inc 半導体素子のキャパシタ形成方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008091899A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Hynix Semiconductor Inc 半導体素子のキャパシタ形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5646798B2 (ja) 半導体集積回路装置の製造方法
US7518173B2 (en) Semiconductor device having ferroelectric capacitor and its manufacture method
JP4088052B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4064695B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4342131B2 (ja) 容量素子の製造方法及び半導体装置の製造方法
JP2002076303A (ja) 半導体装置の製造方法と半導体装置
JP4223189B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
US6818457B2 (en) Semiconductor integrated circuit device and method of manufacturing the same
US6423593B1 (en) Semiconductor integrated circuit device and process for manufacturing the same
JP4105656B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2003224206A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2841056B2 (ja) 半導体素子のキャパシタの製造方法
US6689623B2 (en) Method for forming a capacitor
KR100454255B1 (ko) 하드마스크를 이용한 캐패시터의 제조 방법
US20070269979A1 (en) Method of forming a pattern and method of manufacturing a semiconductor device using the same
JP4497260B2 (ja) 半導体集積回路装置およびその製造方法
JP2003264245A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH11145410A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP3929743B2 (ja) 容量素子の製造方法
JP4162879B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4357146B2 (ja) 酸化物誘電体膜の成膜方法及び半導体装置の製造方法
KR20010059002A (ko) 반도체 소자의 캐패시터 형성방법
JP2002190581A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2007306003A (ja) 半導体装置の製造方法と半導体装置
JP2004356439A (ja) 半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080704

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080723

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20080728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080909

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081105

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090317