JP2003261563A - アミノアルコール誘導体の新規製造法 - Google Patents

アミノアルコール誘導体の新規製造法

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JP2003261563A
JP2003261563A JP2002064958A JP2002064958A JP2003261563A JP 2003261563 A JP2003261563 A JP 2003261563A JP 2002064958 A JP2002064958 A JP 2002064958A JP 2002064958 A JP2002064958 A JP 2002064958A JP 2003261563 A JP2003261563 A JP 2003261563A
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JP2002064958A
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Ryoichi Suzuki
良一 鈴木
Keiichi Shimada
慶一 島田
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アミノアルコール誘導体の工業化可能で且つ高
効率な新規製造法が望まれている。 【解決手段】下記化学式(3) (式中、Raは置換基を有してもよいフェニル基、Rb
は塩基性条件下で脱保護される保護基、nは1乃至6の
いずれかの整数を示す)で表される化合物と、下記化学
式(4) (式中、Xはハロゲン原子、Yは低級アルキル基、mは
0乃至4のいずれかの整数を示す)で表される2−ハロ
ゲノピリジン誘導体とを反応させ、次に含水溶媒中塩基
性条件下脱保護することを特徴とする下記化学式(1) (式中、Ra、n、Yおよびmは上記と同じ意味を示
す)で表されるアミノアルコール誘導体の製造法を提供
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアミノアルコール誘
導体の新規製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明により製造されるアミノアルコー
ル誘導体を酸加水分解した化合物は、WO98/099
49号公報中に、強いキマーゼ阻害活性を有する化合物
の製造中間体として開示されている。
【0003】しかし、WO98/09949号公報に記
載された合成経路では、3−t−ブトキシカルボニル−
4−フェニルメチル−(1,3−オキサゾリジン)−5
−カルボン酸から10工程で通算収率は約5%であっ
た。さらに、環境に有害な塩化メチレンを反応溶媒とし
て使用する工程ならびに10工程の内8工程においてシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーを用いる精製操作を
含み、工業的実用性に乏しかった。また、該製造法では
ピリジルエーテル構造部分を構築する際に、目的とする
ピリジルエーテル誘導体は反応副生成物として収率24
%で得られるに過ぎなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、今ま
で知られている製造法は工業化に際し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーやハロゲン化溶媒の使用、反応の
位置選択性が悪く通算収率が低い等の問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を解決するため鋭意努力し、アミノアルコール誘導体の
新規製造法を見出した。
【0006】本願発明は以下の1)〜9)に関する。 1)下記化学式(3)
【0007】
【化5】
【0008】(式中、Raは置換基を有してもよいフェ
ニル基、Rbは塩基性条件下で脱保護される保護基、n
は1乃至6のいずれかの整数を示す)で表される化合物
と、下記化学式(4)
【0009】
【化6】
【0010】(式中、Xはハロゲン原子、Yは低級アル
キル基、mは0乃至4のいずれかの整数を示す)で表さ
れる2−ハロゲノピリジン誘導体とを反応させ下記化学
式(2)
【0011】
【化7】
【0012】(式中、Ra、Rb、n、Yおよびmは上
記と同じ意味を示す)で表される化合物に変換し、次に
含水溶媒中塩基性条件下脱保護することを特徴とする下
記化学式(1)
【0013】
【化8】
【0014】(式中、Ra、n、Yおよびmは上記と同
じ意味を示す)で表されるアミノアルコール誘導体の製
造法。
【0015】2)Raにおける置換基を有しても良いフ
ェニル基の置換基が、ハロゲン原子若しくは炭素数1乃
至7の鎖状、分岐鎖または環状のアルコキシル基、若し
くはアリールアルコキシル基であり、Yが炭素数1乃至
6の鎖状、分岐鎖または環状のアルキル基である上記
(1)記載のアミノアルコール誘導体の製造法。 3)Raが無置換のフェニル基であり、nが3または4
であり、mが0である上記(1)記載のアミノアルコー
ル誘導体の製造法。
【0016】4)Rbにおける塩基性条件下で脱保護さ
れる保護基が低級アルコキシカルボニル基である上記
(1)乃至(3)のいずれか1項に記載のアミノアルコ
ール誘導体の製造法。 5)低級アルコキシカルボニル基がメトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル
基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボ
ニル基、イソブトキシカルボニル基、s−ブトキシカル
ボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、s−ペン
チルオキシカルボニル基、3−メチルブトキシカルボニ
ル基、2,3−ジメチルプロポキシカルボニル基、2,
2−ジメチルプロポキシカルボニル基である上記(4)
に記載のアミノアルコール誘導体の製造法。
【0017】6)低級アルコキシカルボニル基がイソプ
ロポキシカルボニル基である上記(4)記載のアミノア
ルコール誘導体の製造法。 7)塩基性条件下での脱保護がアルカリ金属の水酸化物
を用いた脱保護である上記(4)に記載のアミノアルコ
ール誘導体の製造法。
【0018】8)塩基性条件下での脱保護が水酸化カリ
ウムを用いた加熱下での脱保護である上記(4)に記載
のアミノアルコール誘導体の製造法。 9)塩基性条件下での脱保護が水酸化カリウムを用いた
加圧および加熱下での脱保護である上記(4)に記載の
アミノアルコール誘導体の製造法。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の上記化学式(1)で表さ
れるアミノアルコール誘導体の製造法は、上記化学式
(3)で表される化合物と、上記化学式(4)で表され
るピリジン誘導体とを反応させ、上記化学式(2)で表
される化合物に変換し、次に塩基性条件下アミノ基の保
護基であるRbを脱保護することを特徴とする。
【0020】本発明における置換基を有しても良いフェ
ニル基の置換基としては、ハロゲン原子若しくは炭素数
1乃至7の鎖状、分岐鎖または環状のアルコキシル基、
若しくはアリールアルコキシル基が好ましい。ハロゲン
原子としてはフッ素、塩素、臭素が挙げられ、フッ素が
好ましい。アルコキシル基としては、メトキシ基、エト
キシ基、イソプロポキシ基、シクロプロポキシ基が好ま
しい。アリールアルコキシル基としては、フェノキシ
基、ナフチルオキシ基が好ましい。
【0021】本発明には、置換基の置換位置、置換基の
数については特に断らない限り全ての可能な異性体を含
む。また、本発明における化合物は光学活性中心を有す
るが、これらに係るすべての異性体も本発明に含まれ
る。本発明における置換基を有しても良いフェニル基と
しては、例えば無置換のフェニル基、3−フルオロフェ
ニル基等が挙げられ、特に好ましくは無置換のフェニル
基である。
【0022】本発明における塩基性条件下で脱保護され
る保護基としては、好ましくは低級アルコキシカルボニ
ル基等が挙げられ、具体的には例えばメトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニ
ル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカル
ボニル基、イソブトキシカルボニル基、s−ブトキシカ
ルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、s−ペ
ンチルオキシカルボニル基、3−メチルブトキシカルボ
ニル基、2,3−ジメチルプロポキシカルボニル基、
2,2−ジメチルプロポキシカルボニル基等が挙げら
れ、特にイソプロポキシカルボニル基が好ましい。本発
明において、nは1乃至6のいずれかの整数であるが、
好ましくは3または4であり、特に好ましくは3であ
る。
【0023】本発明に使用する上記化学式(4)の2−
ハロゲノピリジン誘導体におけるXはハロゲン原子であ
り、具体的にはフッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙
げられ、塩素原子が好ましい。低級アルキル基であるY
としては、炭素数1乃至6の鎖状、分岐鎖または環状の
アルキル基が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
s−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シク
ロペンチル基等が挙げられ、メチル基、エチル基、シク
ロプロピル基が好ましい。本発明においてmは0乃至4
のいずれかの整数であるが、好ましくは0または1であ
り、特に好ましくは0である。本発明における2−ハロ
ゲノピリジン誘導体としては、具体的には例えば2−ク
ロロピリジン、2−ブロモピリジン、2−クロロ−3−
メチルピリジン、2−クロロ−4−メチルピリジン、2
−ブロモ−5−メチルピリジン、2−ブロモ−6−メチ
ルピリジン等が挙げられ、好ましくは2−クロロピリジ
ンである。
【0024】本発明の製造法で使用される化学式(3)
で表される化合物としては、例えば2−[3−イソプロ
ポキシカルボニル−4−フェニルメチル(1,3−オキ
サゾリジン−5−イル)]−2−(3−ヒドロキシ)プ
ロピル−1,3−ジオキソラン(Raがフェニル基、R
bがイソプロポキシカルボニル基、nが3)、2−[3
−メトキシカルボニル−4−フェニルメチル(1,3−
オキサゾリジン−5−イル)]−2−(3−ヒドロキ
シ)プロピル−1,3−ジオキソラン(Raがフェニル
基、Rbがメトキシカルボニル基、nが3)、2−[3
−シクロプロピルオキシカルボニル−4−フェニルメチ
ル(1,3−オキサゾリジン−5−イル)]−2−(3
−ヒドロキシ)プロピル−1,3−ジオキソラン(Ra
がフェニル基、Rbがシクロプロピルオキシカルボニル
基、nが3)、2−[3−イソプロポキシカルボニル−
4−フェニルメチル(1,3−オキサゾリジン−5−イ
ル)]−2−(4−ヒドロキシ)ブチル−1,3−ジオ
キソラン(Raがフェニル基、Rbがイソプロポキシカ
ルボニル基、nが4)等が挙げられる。
【0025】本発明の製造法で製造される上記化学式
(2)の化合物としては、例えば2−[3−イソプロポ
キシカルボニル−4−フェニルメチル(1,3−オキサ
ゾリジン−5−イル)]−2−[3−(2−ピリジルオ
キシ)]プロピル−1,3−ジオキソラン(Raがフェ
ニル基、Rbがイソプロポキシカルボニル基、Rcが2
−ピリジル基、nが3)、2−[3−メトキシカルボニ
ル−4−フェニルメチル(1,3−オキサゾリジン−5
−イル)]−2−[3−(2−ピリジルオキシ)]プロ
ピル−1,3−ジオキソラン(Raがフェニル基、Rb
がメトキシカルボニル基、Rcが2−ピリジル基、nが
3)、2−[3−シクロプロピルオキシカルボニル−4
−フェニルメチル(1,3−オキサゾリジン−5−イ
ル)]−2−[3−(2−ピリジルオキシ)]プロピル
−1,3−ジオキソラン(Raがフェニル基、Rbがシ
クロプロピルオキシカルボニル基、Rcが2−ピリジル
基、nが3)、2−[3−イソプロポキシカルボニル−
4−フェニルメチル(1,3−オキサゾリジン−5−イ
ル)]−2−[3−{6−メチル−(2−ピリジルオキ
シ)}]プロピル−1,3−ジオキソラン(Raがフェ
ニル基、Rbがイソプロポキシカルボニル基、Rcが6
−メチル−2−ピリジル基、nが3)、2−[3−イソ
プロポキシカルボニル−4−フェニルメチル(1,3−
オキサゾリジン−5−イル)]−2−[4−(2−ピリ
ジルオキシ)]ブチル−1,3−ジオキソラン(Raが
フェニル基、Rbがイソプロポキシカルボニル基、Rc
が2−ピリジル基、nが4)等が挙げられる。
【0026】上記化学式(3)で表される化合物の上記
化学式(2)で表わされる化合物への変換は、無水溶媒
中通常塩基の存在下、−10℃〜150℃、好ましくは
0℃〜80℃で、反応時間0.5時間〜48時間、好ま
しくは1時間〜12時間で行なわれる。無水溶媒として
は、テトラヒドロフラン等のエーテル類、N,N−ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロト
ン性溶媒が挙げられ、好ましくはN,N−ジメチルホル
ムアミドである。塩基としては、アルカリ金属水素化
物、例えば水素化ナトリウム、アルカリ金属アルコキシ
ド、例えばt−ブトキシカリウム、t−ブトキシナトリ
ウム等が挙げられ、好ましくはt−ブトキシカリウムで
ある。
【0027】上記化学式(2)で表される化合物の上記
化学式(1)で表わされる化合物への変換は、含水溶媒
中塩基の存在下、室温から200℃、好ましくは40℃
から150℃、さらに好ましくは60℃から140℃
で、必要に応じて0.5気圧〜20気圧を加圧して行な
われ、反応時間1時間〜24時間、好ましくは2時間〜
12時間で行なわれる。塩基としては、アルカリ金属の
水酸化物が挙げられ、好ましくは水酸化カリウムであ
る。含水溶媒としてはアルカリ金属の水酸化物と反応す
る事無く、また該水酸化物ならびに化学式2の化合物を
溶解する事ができるものであればどんな溶媒をも使用す
る事が可能である。好ましい溶媒としては低級アルコー
ル類が挙げられ、特に好ましい溶媒としては1−プロパ
ノールを挙げる事ができる。
【0028】また、本発明の製造法で製造される化学式
(1)で表されるアミノアルコール誘導体としては、例
えば2−[2−アミノ−1−ヒドロキシ−3−フェニ
ル]プロピル−2−[3−(2−ピリジルオキシ)]プ
ロピル−1,3−ジオキソラン(Raがフェニル基、R
cが2−ピリジル基、nが3)、2−[2−アミノ−1
−ヒドロキシ−3−フェニル]プロピル−2−[4−
(2−ピリジルオキシ)]ブチル−1,3−ジオキソラ
ン(Raがフェニル基、Rcが2−ピリジル基、nが
4)等が挙げられる。
【0029】反応容器は、塩基性条件に使用可能であれ
ば特に制限は無いが、耐圧構造であることが好ましく、
金属製のオートクレーブが特に好ましい。反応の終了
後、化学式1の化合物を単離する方法としては、化学式
1を含む溶液を冷却して析出させ濾取する方法、化学式
1を含む溶液に化学式1の化合物が溶解しない溶媒を加
えて冷却もしくは冷却せずに析出させ濾取する方法等が
ある。具体的には例えば、化学式1の化合物を含むアル
コール溶液に水を加えて析出させ濾取する方法で行われ
る。この際のアルコールとしてはメタノールが特に好ま
しい。
【0030】以下に、本発明の製造法を含むアミノアル
コール誘導体に関する製造スキームの一例を示す。
【0031】スキーム1
【0032】化学式(1)で表されるアミノアルコール
誘導体は、ジオキソラン構造部分を酸加水分解すること
によりWO98/09949号公報に記載のケトン体
(6)に導き、該公報に記載の方法により強いキマーゼ
阻害活性を有する化合物の製造に使用可能である。
【0033】また、上記スキーム1の出発化合物(5)
は、例えばJ.Med.Chem.,20,(4),5
10−515(1977)に記載の方法で製造される3
−アミノ−2−ヒドロキシ−4−置換または非置換フェ
ニル酪酸のアミノ基を、上記一般式のRbで保護して得
られるが、該製造方法に限定されるものではない。
【0034】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、こ
れにより本発明が限定されるものではない。本実施例に
おいて特に断りの無い場合、次の操作法を用いた。 (1)溶媒の濃縮はロータリーエバポレーターを用い、
生成物により室温から80℃の湯浴上で5〜50mmH
gの減圧下に行った。 (2)質量(Mass)スペクトルはVG社製VG A
utoSpecを用い、EI法あるいはFAB法で測定
した。
【0035】実施例1 a)2−[3−イソプロポキシカルボニル−4−フェニ
ルメチル(1,3−オキサゾリジン−5−イル)]−2
−[3−(2−ピリジルオキシ)]プロピル−1,3−
ジオキソランの製造 t−ブトキシカリウム(684.7kg)、トルエン
(0.700kg)、テトラヒドロフラン(0.737
kg)および2−クロロピリジン(365.6g)の混
合溶液を攪拌し、窒素気流下に2−[3−イソプロポキ
シカルボニル−4−フェニルメチル(1,3−オキサゾ
リジン−5−イル)]−2−(3−ヒドロキシ)プロピ
ル−1,3−ジオキソラン(1.895kg)のテトラ
ヒドロフラン溶液(2.502kg)を60℃以下の内
温を維持しながら1時間36分で滴下した。約55℃で
4時間攪拌した後、トルエン(3.2L)および温水
(3.2L)を加えて水層を分離した。有機層を温水
(3.2L)で洗浄した後、有機層をエバポレートする
事により、標題化合物(0.967kg)を含む油状物
(1.853kg)を得た。 MASS:457(M+1)。
【0036】b)2−[2−アミノ−1−ヒドロキシ−
3−フェニル]プロピル−2−[3−(2−ピリジルオ
キシ)]プロピル−1,3−ジオキソランの製造 2−[3−イソプロポキシカルボニル4−フェニルメチ
ル(1,3−オキサゾリジン−5−イル)]−2−[3
−(2−ピリジルオキシ)]プロピル−1,3−ジオキ
ソランを含む油状物(0.981kg、含量52%)、
1−プロパノール(0.866kg)および95%水酸
化カリウム(318.9g)の懸濁液を4kg/cm2
の窒素圧下、122℃で10時間37分攪拌した。内圧
はこの間に8.5kg/cm2まで上昇した。40℃へ
冷却した後、水道水(172.2g)および1−プロパ
ノール(0.153kg)を加えて反応混合物を取り出
し、エバポレートした。残渣に酢酸エチル(8.26
L)および温水(4L)を加えて水層を分離し、有機層
を水道水(2.13Lずつ)で3回洗浄した。6.3%
塩酸(2.34L)を加えて有機層を分離し、水層を酢
酸エチル(2.34Lずつ)で2回およびトルエン
(2.34L)で1回洗浄した。水層にメタノール
(2.34L)を加えて攪拌し、約30℃を保ちながら
8%水酸化ナトリウム水溶液(1.223kg)を1時
間20分で滴下した。2時間後、攪拌を停止して16.
5時間静置した。析出固体を濾取し、湿潤固体を25%
メタノール水溶液(300mlずつ)で2回洗浄した。
得られた固体を減圧乾燥する事により、標題化合物を得
た。 MASS:359(M+1)。
【0037】参考例 以下にスキーム1で示した第1工程から第5工程の合成
について、Raがフェニル基、Rbがイソプロポキシカ
ルボニル基、nが3の場合を参考例として挙げる。 第1工程 3−イソプロポキシカルボニル−4−(R)−フェニル
メチル−(1,3−オキサゾリジン)−5−(S)−カ
ルボン酸の合成 2−(R)−ヒドロキシ−3−(S)−イソプロポキシカ
ルボニルアミノ−4−フェニルブチル酸(278.3
g)、パラホルムアルデヒド(34.4g)、p−トル
エンスルホン酸1水和物(18.8g)およびトルエン
(745ml)の混合物を60℃で加熱攪拌した。3時
間10分後、室温へ冷却し、蒸留水(250ml)で2
回洗浄した。有機層をエバポレートする事により、標題
化合物(275.79g)を得た。
【0038】第2工程 3−イソプロポキシカルボニル−4−(R)−フェニル
メチル−1,3−オキサゾリジン−5−(S)−(4−
メチルピペラジン−1−イル)カルボキサミドの合成 3−イソプロポキシカルボニル−4−(R)−フェニル
メチル−(1,3−オキサゾリジン)−5−(S)−カ
ルボン酸(232.8g)にトルエン(1.59L)を
加えて溶液とし、水冷下に塩化チオニル(104g)を
滴下した。3時間後、1−メチルピペラジン(229
g)を氷水冷却下に滴下して一晩攪拌した。反応溶液に
蒸留水(950ml)および水酸化ナトリウム(79.
4g)を加えて攪拌し、水層を分離した。有機層を蒸留
水(400ml)で3回洗浄した後、有機層をエバポレ
ートする事により標題化合物(332.1g)を得た。
【0039】第3工程 3−イソプロポキシカルボニル−4−(R)−フェニル
メチル−5−(S)−(1−オキソ−4−フェニルメチ
ルオキシ)ブチル−1,3−オキサゾリジンの製造 マグネシウム(132.6g)およびテトラヒドロフラ
ン(2.673kg)の懸濁液を攪拌し、窒素気流下、
ベンジル−3−ブロモプロピルエーテル(1.417k
g)を1.5時間で滴下した。滴下終了後に加熱還流を
行い、2時間後15℃へ冷却した。この溶液に3−イソ
プロポキシカルボニル−4−(R)−フェニルメチル−
1,3−オキサゾリジン−5−(S)−(4−メチルピ
ペラジン−1−イル)カルボキサミド(0.868k
g)を含むテトラヒドロフラン溶液(1.677kg)
を1時間20分で滴下した。内温を30℃付近に保ちな
がら3時間30分攪拌を続けた。内温を3.5℃に冷却
した後、濃塩酸(1.251kg)を含む水道水(2.
920kg)を32分で滴下した。トルエン(2.5
L)を加えて水層を分離後、有機層を熱水(2.122
kg)、温水(2.121kg)で順次洗浄した。有機
層をエバポレートして得られた残渣にトルエン(2.0
0L)を加えて再度エバポレートする事により、標題化
合物(0.785kg)を含む油状物(1.662k
g)を得た。
【0040】第4工程 2−[3−イソプロポキシカルボニル−4−フェニルメ
チル(1,3−オキサゾリジン−5−イル)]−2−
(3−フェニルメチルオキシ)プロピル−1,3−ジオ
キソランの製造 第3工程で得られた油状物(1.653kg)、テトラ
ヒドロフラン(1.616kg)およびエチレングリコ
ール(205.7g)の混合溶液を35℃で攪拌し、窒
素気流下に三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(41
5.9g)を8分間で滴下した。約45℃で3.5時間
攪拌した後、エチレングリコール(102.8g)およ
び三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(208.1
g)を加えてさらに3時間攪拌した。反応混合物を25
℃へ冷却した後、水酸化ナトリウム(507.48g)
を含む水道水(7.000kg)中へ注いだ。トルエン
(1.83L)および温水(7.64L)を加えて水層
を分離し、有機層を温水(約3.7kgずつ)で3回洗
浄した。有機層をエバポレートする事により、標題化合
物(0.896kg)を含む油状物(1.635kg)
を得た。
【0041】第5工程 2−[3−イソプロポキシ4−フェニルメチル(1,3
−オキサゾリジン−5−イル)]−2−(3−ヒドロキ
シ)プロピル−1,3−ジオキソランの製造 第4工程で得られた油状物(1.014kg)、メタノ
ール(0.897kg)、10%パラジウム炭素(50
%湿潤、106.0g)および水道水(0.113k
g)の懸濁液を、9kg/cm2の水素圧下、90℃で
1時間20分攪拌した。25℃へ冷却した後、触媒を濾
別した。濾液にメタノール(136.3g)、10%パ
ラジウム炭素(50%湿潤、106.0g)および水道
水(0.113kg)を加えて、再度9kg/cm2
水素圧下、90℃で1時間30分攪拌した。25℃へ冷
却した後、触媒を濾別し、濾液をエバポレートした。残
渣にトルエン(約0.7Lずつ)を加えて2回、エバポ
レートを繰り返す事により、標題化合物(0.402k
g)を含む油状物(0.632kg)を得た。
【0042】第6工程 2−アミノ−3−ヒドロキシ−1−フェニル−7−(2
−ピリジルオキシ)ヘプタ−4−オンの製造 2−[2−アミノ−1−ヒドロキシ−3−フェニル]プ
ロピル−2−[3−(2−ピリジルオキシ)]プロピル
−1,3−ジオキソラン(0.712kg、含量79
%)と6N−塩酸(1.58L)を40℃〜45℃に加
熱し、23.5時間攪拌した。氷水冷下、4.8N−水
酸化ナトリウム水溶液(1.7051kg)を滴下し、
中和する事により標題化合物の水溶液を得た。
【0043】
【発明の効果】本発明を用いて、例えばWO98/09
949号公報に記載されているキマーゼ阻害剤製造の中
間体を工業的に効率よく製造することができる。本発明
方法は、シリカゲル等によるクロマトグラフィーの不要
な、使用が規制されている塩化メチレン等の溶媒を使用
しない工業的に製造可能な実用的な方法である。さら
に、上記スキーム1に示した製造方法は、公知の方法に
比べて短工程で収率が改善されており、高効率な製造方
法である。特に、ピリジルオキシ構造部分の構築におい
ては、目的化合物を主化合物として製造可能となった。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記化学式(3) 【化1】 (式中、Raは置換基を有してもよいフェニル基、Rb
    は塩基性条件下で脱保護される保護基、nは1乃至6の
    いずれかの整数を示す)で表される化合物と、下記化学
    式(4) 【化2】 (式中、Xはハロゲン原子、Yは低級アルキル基、mは
    0乃至4のいずれかの整数を示す)で表される2−ハロ
    ゲノピリジン誘導体とを反応させ下記化学式(2) 【化3】 (式中、Ra、Rb、n、Yおよびmは上記と同じ意味
    を示す)で表される化合物に変換し、次に含水溶媒中塩
    基性条件下脱保護することを特徴とする下記化学式
    (1) 【化4】 (式中、Ra、n、Yおよびmは上記と同じ意味を示
    す)で表されるアミノアルコール誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】Raにおける置換基を有しても良いフェニ
    ル基の置換基が、ハロゲン原子若しくは炭素数1乃至7
    の鎖状、分岐鎖または環状のアルコキシル基、若しくは
    アリールアルコキシル基であり、Yが炭素数1乃至6の
    鎖状、分岐鎖または環状のアルキル基である請求項1記
    載のアミノアルコール誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】Raが無置換のフェニル基であり、nが3
    または4であり、mが0である請求項1記載のアミノア
    ルコール誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】Rbにおける塩基性条件下で脱保護される
    保護基が低級アルコキシカルボニル基である請求項1乃
    至3のいずれか1項に記載のアミノアルコール誘導体の
    製造法。
  5. 【請求項5】低級アルコキシカルボニル基がメトキシカ
    ルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカ
    ルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキ
    シカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、s−ブト
    キシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、
    s−ペンチルオキシカルボニル基、3−メチルブトキシ
    カルボニル基、2,3−ジメチルプロポキシカルボニル
    基、2,2−ジメチルプロポキシカルボニル基である請
    求項4に記載のアミノアルコール誘導体の製造法。
  6. 【請求項6】低級アルコキシカルボニル基がイソプロポ
    キシカルボニル基である請求項4記載のアミノアルコー
    ル誘導体の製造法。
  7. 【請求項7】塩基性条件下での脱保護がアルカリ金属の
    水酸化物を用いた脱保護である請求項4に記載のアミノ
    アルコール誘導体の製造法。
  8. 【請求項8】塩基性条件下での脱保護が水酸化カリウム
    を用いた加熱下での脱保護である請求項4に記載のアミ
    ノアルコール誘導体の製造法。
  9. 【請求項9】塩基性条件下での脱保護が水酸化カリウム
    を用いた加圧および加熱下での脱保護である請求項4に
    記載のアミノアルコール誘導体の製造法。
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