JP2003260994A - 車両用フロントバンパー装置 - Google Patents

車両用フロントバンパー装置

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JP2003260994A
JP2003260994A JP2002061854A JP2002061854A JP2003260994A JP 2003260994 A JP2003260994 A JP 2003260994A JP 2002061854 A JP2002061854 A JP 2002061854A JP 2002061854 A JP2002061854 A JP 2002061854A JP 2003260994 A JP2003260994 A JP 2003260994A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた衝突衝撃低減効果を実現可能な歩行者
(又は二輪車)用バンパーをもつ車両用フロントバンパ
ー装置を提供すること。 【解決手段】高位バンパー7の前縁を基準とする低位バ
ンパーの前方突出長を中央から左右両側部に向かうにつ
れて次第に縮小させ、低位バンパー6の左右両側部を斜
めに突出させる。これにより、歩行者を衝突時にボンネ
ットの左右方向中央部に誘導することができ、歩行者に
対する衝撃を低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用フロントバ
ンパー装置に関し、詳しくは2段バンパー構造の改良に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】特開2
001ー39242号は、正規のフロントバンパーであ
る(本明細書では高位バンパーともいうものとする)の
下に高位バンパーよりも前方に突出した歩行者保護バン
パー(本明細書では低位バンパーともいうものとする)
を設ける二段バンパー構造を提案している。また、特開
2001ー39242号は、高位バンパーから斜め前下
方に向けて斜設されて前端にて低位バンパーを支持する
塑性変形型衝突エネルギー吸収部材に設けることも記載
している。
【0003】特開2001ー39242号は、上記二段
バンパー構造において、フロントサイドフレームから垂
下して前方の低位バンパー支持するクラッシュ管(塑性
変形型衝突エネルギー吸収部材)を設けることを提案し
ている。
【0004】この種の二段バンパー構造は、衝突時に低
位バンパーが衝突相手としての歩行者の膝より下に最初
に接触して歩行者の足を払うため、通常のバンパーであ
る高位バンパーに比べて歩行者を車両のボンネット(車
体の天板部のうち車両のフロントガラス前方の低天板部
をいうものとする)上に倒れ込ませる効果が大きく、こ
のボンネットは他の部位に比較して上からの外力に対す
る剛性が小さいので歩行者への衝撃低減効果を期待する
ことができる。
【0005】しかしながら、本発明者らの実験によれ
ば、ボンネットの左右方向中央部は低剛性であるが、そ
の両側部は車両側部の近傍に位置するために、車両側部
に支持されるために上からの外力に対する剛性が大き
く、歩行者に対する上記ボンネット緩衝効果が著しく劣
るということを見いだした。具体的に説明すれば、歩行
者が低位バンパーの左右方向中央部に衝突した場合にお
いては低位バンパーによりすくわれた歩行者は柔らかい
ボンネットの左右方向中央部に倒れ込むので良好なボン
ネット緩衝効果を期待することができるが、歩行者が低
位バンパーの左側部又は右側部に衝突した場合において
は低位バンパーによりすくわれた歩行者は堅いボンネッ
トの左側部又は右側部に倒れ込むので衝撃低減効果が大
幅に低下してしまう。
【0006】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、優れた衝突衝撃低減効果を実現可能な歩行者(又
は二輪車)用バンパーをもつ車両用フロントバンパー装
置を提供することを、その目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】(発明の特徴)本発明
は、車体前面に位置して前記車体に固定され、左右方向
中央部が最も前方へ突出する形状を有する高位バンパー
と、前記高位バンパーの下部に位置して前記車体又は前
記高位バンパーに固定され、前記高位バンパーの直上部
位よりも所定の前方突出長だけ前方へ少なくとも対人衝
突時に突出している低位バンパーとを備える車両用フロ
ントバンパー装置において、前記低位バンパーの前記前
方突出長は、中央から左右両側部に向かうにつれて次第
に縮小することを特徴としている。特に好適には、低位
バンパーの左右両側部の前方突出長の上記縮小の割合
は、低位バンパーの左右方向中央部のそれに比較して大
きく設定されている。
【0008】なお、この明細書でいう高位バンパーおよ
び低位バンパーは、衝突時に所定の剛性を有して自車保
護や衝撃緩和などの機能を奏する主要強度部材に相当
し、ほとんど剛性をもつことなくこれら高位バンパーや
低位バンパーの表面を単に美観向上のためにだけ被包す
る被包専用カバー部材を意味しないものとする。ただ
し、高位バンパーを覆うカバー部材の対衝突剛性が低位
バンパーのそれより大きい場合にはこのカバーは本発明
でいう高位バンパーに相当するものとみなす。高位バン
パーは、車体構造の一部としてのその前端部材により構
成されることができる。この種の車体構造の前端部材と
しては、一対のサイドビームメンバーの両前端を連結す
るクロスメンバーにより構成されることができる。
【0009】このように構成した本発明の車両用フロン
トバンパー装置によれば、低位バンパーが高位バンパー
よりも前方に突出する従来の二段バンパー構造と同じ
く、歩行者などとの衝突に際してそれらをボンネットに
跳ね上げて、特に歩行者の頭部を保護するボンネット緩
衝効果を期待することができる。
【0010】また、低位バンパーの左側部又は右側部す
なわち左右両側部の前縁が高位バンパーの前縁から前方
への突出する距離である前方突出長は左右方向中央部か
ら左右両端に向かうにつれて次第に縮小する形状に形成
されているので、この低位バンパーの左右両側部の前縁
部は水平面内において斜めに形成されることになる。そ
の結果、歩行者が低位バンパーの左右両側部に衝突する
場合においてこの左右両側部の前縁部が斜めとなってい
るので、歩行者の膝から下方の接触部位)はこの左右両
側部の前縁部に対して略直角となる前方方向へ衝撃力を
受ける。これにより、歩行者には上記接触部位よりも上
方に位置する重心を中心として回転モーメントが作用
し、その結果、この回転モーメントは、歩行者の上半身
をボンネットの左右方向中央部へ倒れ込ませる作用をな
すので、歩行者に対するボンネット緩衝効果を向上する
ことができる。
【0011】更に、本発明によれば、低位バンパーの上
記前方突出長を左右両端に近づくにつれて縮小する構成
を採用している。これにより、車体前部に設けられるバ
ンパ装置(高位バンパーと低位バンパーとの総称)の前
後必要長さをいたずらに増大することなく低位バンパー
の左右両側部の前縁を大きく斜めに形成することがで
き、車両長をいたずらに増大させることなく上記ボンネ
ット緩衝効果の向上効果を増大させることができる。
【0012】(好適な態様)好適な態様において、前記
低位バンパーは、対人衝突初期の衝撃を緩和する初期衝
撃緩和部材を有して長期衝撃緩和部材を通じて前記車体
又は前記高位バンパーに固定され、前記長期衝撃緩和部
材は、前記初期衝撃緩和部材の衝撃緩和特性よりも小さ
い衝撃緩和特性と前記初期衝撃緩和部材の衝撃緩和時間
よりも長い衝撃緩和時間とを有する長期衝撃緩和部材と
を有する。この態様によれば、歩行者の下肢に傷害を与
えるのを抑止しつつ、歩行者に倒れ込みのための上記回
転モーメントを発生するだけの衝撃を与えることができ
るため、一層好適となる。
【0013】好適な態様において、前記初期衝撃緩和部
材は、前記低位バンパーの一部又は全部を構成して前記
対人衝突時に塑性変形又は弾性変形する変形型衝撃吸収
部材置衝突時変形部材からなり、前記長期衝撃緩和部材
は、直線変位又は回動変位することにより低位バンパー
を進退させるストローク型衝撃吸収部材からなる。
【0014】ここでいうストローク型衝撃吸収部材と
は、低位バンパーを支持するピストン(変位部材)とこ
のピストン部材を所定の移動抵抗で直線変位可能に保持
するシリンダ(保持部材)とからなるショックアブソー
バのように、変位部材の移動抵抗×変位量により衝突エ
ネルギーを吸収する部材をいう。ストローク型衝撃吸収
部材としては、後述する実施例1で説明する直線変位を
行うシリンダ方式と、後述する実施例2で説明する回動
変位を行うヒンジ方式とが挙げられる。ただし、元の状
態に復帰不能な塑性変形型の衝撃吸収部材は本明細書で
いうストローク型衝撃吸収部材に含まれない。
【0015】シリンダ型のストローク型衝撃吸収部材に
おける移動抵抗としては、シリンダに封入した油がピス
トン側に設けた小孔から流れる際の粘性抵抗を利用して
もよく、コイルバネの弾性変形を利用してもよい。その
他、保持部材の貫通孔にピストンを圧入しておき、対人
衝突時に、低位バンパーに固定されたピストンがこの貫
通孔内を摺動して後退する摺動摩擦抵抗を利用すること
もできる。この摺動摩擦抵抗利用ストローク型衝撃吸収
部材は構造が簡単であり、安価に製造することができ
る。
【0016】しかしながら、衝突時にこの種のストロー
ク型衝撃吸収部材にかかる衝撃(荷重)は速度変化が大
きい衝突初期に大きなピークを生じ、ストローク型衝撃
吸収効果を十分に発生することができないため、この態
様では荷重の大きさに略比例して変形量が増大する変形
型衝撃吸収部材を低位バンパーに設けている。これによ
り、ストローク型衝撃吸収部材で吸収できない衝突初期
のピーク荷重を良好に吸収し、その後、衝撃エネルギー
吸収効果が変形型衝撃吸収部材より大きいストローク型
衝撃吸収部材によりそれを吸収することができるととも
に、ストローク型衝撃吸収部材によりある時間にわたっ
て歩行者の下肢部に回転モーメントを与えて歩行者を良
好にボンネットへ跳ね上げることが可能となる。更に、
このストローク型衝撃吸収部材は、塑性変形型衝撃吸収
部材と異なって再使用が可能であるので、ランニングコ
ストに優れるという効果もある。
【0017】好適な態様において、車速又は衝突衝撃力
を検出する検出手段と、調節可能な衝撃緩和特性を有し
て前記低位バンパーと前記車体又は前記高位バンパーと
の間に介設されるストローク型衝撃吸収部材と、検出さ
れた車速又は衝突衝撃力に基づいて車速又は衝突衝撃力
が大きいほど前記ストローク型衝撃吸収部材の変位を大
きくする調節手段とを備えることを特徴としている。こ
の構成によれば、低位バンパーが歩行者の下肢に与える
衝撃すなわち長期衝撃緩和部材の荷重が車速に比例して
増大するために、車速に略逆比例してストローク型衝撃
吸収部材の抵抗(たとえば油の粘性抵抗や摺動摩擦抵
抗)を弱めれば、車速が低い場合も高い場合にも歩行者
の下肢に与える衝撃を所定危険レベルを超えないように
しつつ、歩行者をボンネットに跳ね上げるための回転モ
ーメントを歩行者に与えることができ、低車速時でも歩
行者を確実にボンネットに跳ね上げることができるとと
もに、高車速時に歩行者の下肢に過剰な衝撃を与えて歩
行者を負傷させることを防止することができる。車速以
外にも、衝突衝撃力を検出すれば同様の効果を奏するこ
とができる。この種の衝突衝撃力を検出するセンサとし
てはCCDセンサの二次元視覚情報を処理したり、レザ
ービーム又は電磁波ビーム又は超音波ビームの反射波に
より衝突物の大きさや相対速度を検出すれば、検出した
これらの情報により衝突衝撃力を判別することができ
る。
【0018】なお、抵抗調節可能なストローク型衝撃吸
収部材としては、公知の油粘性抵抗調節型のショックア
ブソーバ又は油圧シリンダを採用することができる。た
とえば、油入シリンダの両端をバイパス管で連結してお
き、このバイパス管に開度比例制御電磁弁を設けてお
く。車速に比例してこの電磁弁の開度を調節すれば、低
車速対人衝突時には、この電磁弁の開度を小さくしてピ
ストン移動により電磁弁を通じて逃げる油の粘性抵抗に
よる抵抗力を増大する。これにより、ピストンの移動抵
抗は大きくなり、歩行者に十分な回転モーメントを与え
ることができる。また、高車速対人衝突時には、この電
磁弁の開度を大きくしてピストン移動により電磁弁を通
じて逃げる油の粘性抵抗による抵抗力を低下する。しか
し、電磁弁を流れる単位時間当たりの油通過量は大きい
ので、相対としての主として電磁弁が発生する油の抵抗
力は低車速時と略等しくなる。
【0019】また、上記した摺動摩擦抵抗利用ストロー
ク型衝撃吸収部材を用いる場合には、それぞれ半円筒面
をもつ一対の半割円筒状の保持部材を用いて、両半円筒
面でピストンを挟み、両保持部材間のギャップを調節す
ることにより、ピストンの摺動摩擦抵抗を変更すること
ができる。たとえば、通常はこれら両保持部材に上記ギ
ャップ縮小方向へバネにより一定力を与えておき、車速
に応じてこれら両保持部材に上記ギャップ拡大方向へ力
を与えればよい。その結果、車速に応じてピストンの摺
動摩擦抵抗は減少するので、車速が増大しても、ピスト
ン荷重は略飽和傾向となる。車速に応じて両半割り円筒
型保持部材にギャップ拡大方向の力を与えるには電磁力
や圧電体の変形効果を用いることができる。
【0020】好適な態様において、前記衝突衝撃力を検
出する前記検出手段は、前記低位バンパーの前面に設置
された感圧センサからなる。この態様によれば、衝突時
にセンサから出力される信号の大きさにより衝突衝撃力
を判別することができる。
【0021】好適な態様において、車速を検出する検出
手段と、ストローク調節可能なシリンダから構成されて
前記低位バンパーと前記車体又は前記高位バンパーとの
間に介設されるストローク型衝撃吸収部材と、検出され
た車速が所定範囲にある場合に前記ストローク型衝撃吸
収部材のストロークを伸長して前記低位バンパーを前進
させ、検出された車速が前記所定範囲外にある場合に前
記ストローク型衝撃吸収部材のストロークを縮小して前
記低位バンパーを後退させる調節手段とを備える。この
態様によれば、必要時以外は、低位バンパーを格納して
おけるので低速でパーキングする場合などにおいて、低
位バンパーが隣接車に接触したりすることを防止するこ
とができ、操縦が容易となる他、普段は低位バンパーを
後退させておくことにより美観を改善することも可能で
ある。
【0022】好適な態様において、近接する衝突対象の
体格を非接触に検出するリモート型衝突検出センサと、
前記低位バンパーの高さを調節する低位バンパー高さ調
節装置とを有し、前記低位バンパー高さ調節装置は、前
記リモート型衝突検出センサが検出する前記衝突対象の
体格が低いと判断した場合に前記低位バンパーの高さを
低下させる。すなわち、大人と子供とでは衝突時に上記
倒れ込み用の回転モーメントを発生する好適に高さ(通
常、踝上から膝直下まで)が異なる。そこで、この態様
では、後述するリモート型衝突検出センサにより衝突対
象が子供であると判定した場合は低位バンパーを低下さ
せる。これにより、大人も子供も両方とも良好にボンネ
ットに倒れ込ませてその衝突時の被害を軽減することが
できる。
【0023】なお、この態様で用いるリモート型の衝突
検出センサとしては、既にCCDセンサによる画像認識
方式やスキャン型レーザー測距センサによる三角測距方
式などの各種の方式を用いて、衝突を事前に推定したり
衝突対象の体格種類を判別したりすることが知れれてい
る。また、低位バンパー高さ調節装置としては、サイド
メンバーなどに固定された油圧シリンダにより低位バン
パーを昇降させてもよく、より簡単にはモータ駆動され
て垂直面内にて回動する支持アームの先端部に低位バン
パーを固定してその高さを調節してもよい。これらの構
造自体は極めて容易に理解されるので詳細説明は省略す
る。
【0024】(その他の態様)上記した衝突時の衝撃の
大きさを検出又は予測して抵抗可変型のストローク型衝
撃吸収部材の移動抵抗を調節する場合、次のような使用
形態が可能である。
【0025】すなわち、大人と子供とでは衝突衝撃およ
び衝突耐力が異なるので、子供と判定した場合はストロ
ーク型衝撃吸収部材の移動抵抗を弱めて子供に与える衝
撃を弱める。子供の慣性質量は小さいので、子供に与え
る荷重が小さくなっても子供は十分に回転モーメントを
与えられてボンネット上に倒れ込むことができる。この
場合、検出した衝突衝撃力と車速とから衝突対象の質量
を計算し、この質量に基づいてストローク型衝撃吸収部
材の移動抵抗を調節してもよい。また、公知のCCDセ
ンサやレーザー測距センサや超音波センサなどをリモー
ト型の衝突検出センサとして採用し、その検出信号にも
とづいて衝突を事前に推定したり、衝突対象の種類を判
別したりすることにより、これらの情報にもとづいてス
トローク型衝撃吸収部材の移動抵抗を調節することもで
きる。
【0026】なお、これら低位バンパー制御のために用
いる衝突センサの信号をエアバッグ展開制御や跳ね上げ
式フードの制御やフードエアバッグの制御に用いるな
ら、センサ、演算系を共通化することができるので、一
石二鳥の効果がうまれる。衝突検出センサとして接触圧
により衝突を検出する種類のものを採用する場合には、
この衝突検出センサとして、感圧センサを用いるのが好
適であり、この感圧センサを低位バンパーの衝突予想領
域更に好ましくは低位バンパーの前面全体に設けること
が好適である。また、衝突検出センサとして上述したリ
モート型衝突検出センサを用いる場合、低位バンパーの
高さを調節可能にしておき、リモート型衝突検出センサ
の出力信号から衝突対象が大人か子供かそれ以外かを判
別し、子供と判定した場合には低位バンパーの高さを低
下させるようにしてもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車両用フロントバ
ンパー装置の好適な実施形態を具体的に説明する。
【0028】
【実施態様1】(構造)この実施形態の車両用フロント
バンパー装置(前方伸長状態)を採用した車両の模式平
面図を図1に示し、そのA−A線矢視縦模式断面図を図
2に、そのB−B線矢視縦模式断面図を図3に示す。こ
の実施形態の車両用フロントバンパー装置(後方収納状
態)を採用した車両の模式平面図を図4に示し、そのA
−A線矢視縦模式断面図を図5に示す。なお、図1、図
4において、一部の部材たとえばサイドメンバー3や高
位バンパー7などは透視して実線にて図示されている。
【0029】車両用フロントバンパー装置1は車両2の
前面に装備されている。車両用フロントバンパー装置
(単にバンパー装置ともいう)1は、車両2の車体構造
(骨格)の一部を構成する一対のサイドメンバー3の下
方に位置してサイドメンバー3の前端部下面に固定され
た一対の油圧シリンダ(本発明でいうストローク型衝撃
吸収部材)4と、前方に延伸する両油圧シリンダ4のピ
ストン5の先端に固定されて略左右方向に延在する低位
バンパー6と、一対のサイドメンバー3の両前端に固定
されて左右方向に延在するクロスメンバーからなる高位
バンパー7と、高位バンパー7を被包するバンパカバー
8とからなる。
【0030】10は制御部をなすコントローラ、11は
車輪12の回転速度を検出する車速センサ、13はサイ
ドメンバー3から垂下して油圧シリンダ4を支持する支
持部材である。車速センサ11はコントローラ10に検
出信号を送信し、コントローラ10は受信した検出信号
に基づいて油圧シリンダ4を制御している。
【0031】低位バンパー6は、高位バンパー7の下方
に位置して配設されており、図1ではピストン5が伸長
されて低位バンパー6は高位バンパー7よりも前方に突
出しており、図4ではピストン5が退行されて低位バン
パー6はバンパカバー8又は高位バンパー7の直下に格
納されている。
【0032】低位バンパー6は、図1に示すように上方
から俯瞰して略円弧状に形成されており、左右方向中央
部において最も突出しており、左右両側に向かうにつれ
て次第に後退し、左側端および右側端においてほとんど
バンパカバー8の直下に達している。これに対して、高
位バンパー7は、左右両端部を除いてほとんど左右方向
に直線に延在しており、左右両端部だけが斜めに後退し
ている。したがって、低位バンパー6の前縁と高位バン
パー7の前縁との間の前後方向ギャップ(高位バンパー
7の前縁を基準とする本発明でいう低位バンパー6の前
方突出長)dは左右方向中央部で最大となり、左右両端
に向かうにつれて次第に減少している。高位バンパーの
前縁を基準とする低位バンパー6の前縁の突出長dの分
布を図10に示す。Oは低位バンパー及び車両の左右方
向中心点である。
【0033】低位バンパー6は、図2に示すように、円
弧状の金属ビーム部材61と、この金属ビーム部材61
の前面に固定されたゴム製の弾性部材62とからなる。
弾性部材62は後述するように歩行者などが衝突した直
後の衝撃を緩和する機能を有している。低位バンパー6
の高さhは、歩行者の踝よりも上かつ膝より下に位置す
るように設定されており、具体的には10〜30cm、好
適には15cmに設定されている。
【0034】油圧シリンダ4は、コントローラ10から
の指令にもとづいて上記した低位バンパー6の前進、後
退を行うとともに、後述するようにコントローラ10の
指令に基づいてピストン変位抵抗を変更可能な構造を有
している。更に具体的に説明すると、油圧シリンダ4は
上記した前進、後退時以外は油圧源からの油圧の供給を
遮断されている。また、油圧シリンダ4の両端部をバイ
パスするバイパス油管が設けられており、このバイパス
油管の途中には比例制御電磁弁が設けられており、この
比例制御電磁弁の開度は車速に比例して設定されてい
る。これにより、油圧シリンダ4のピストン変位抵抗は
車速が増大するほど低減されるようになっている。な
お、上記した油圧シリンダ4の構成自体は簡単であるの
で、図示説明は省略する。その他、衝突検出時に油圧シ
リンダ4のピストン5を積極的に所定速度で後退させる
ようにしてもよい。
【0035】なお、上記した油圧シリンダ4の他に、低
位バンパー6を前進、後退させる機構と、衝突時に低位
バンパー6の後退時の変位抵抗を調節する機構とを有す
るものであれば、種々のアクチエータ構造を採用しても
よい。また、単に、低位バンパー6の後退時の変位抵抗
調節する機構を実現するには緩衝抵抗可変型のショック
アブソーバを採用してもよく、ピストン位置調節機能を
有するショックアブソーバを採用すれば、ピストンに上
記伸長位置と後退位置とを与えることができる。更に、
モータなどの回動トルクを直線運動に変換する機構を用
いて低位バンパー6の前進、後退を行ってもよい。 (動作)上記した車両用フロントバンパー装置1の動作
を図6に示すフローチャートを参照して以下に説明す
る。
【0036】まず、電源投入とともに初期設定を行い
(S100)、感圧センサ9および車速センサ11から
検出データを読み込み(S102)、車速が所定範囲
(好適には20〜70km/h)内にあるかどうかを調べ
(S104)、車速がこの範囲内にあれば低位バンパー
6を伸長位置に伸長し(S106)、車速に応じて油圧
シリンダ4のピストン変位抵抗(シリンダ抵抗ともい
う)を記憶マップに基づいて調節する(S108)。具
体的に説明すると、このマップは車速が大きいほど油圧
シリンダ4のピストン変位抵抗が小さくなるように設定
されている。これにより、車速に等しいと仮定できるピ
ストン速度が大きくなればなるほど、ピストン変位抵抗
が小さくなるので、ピストン荷重すなわち歩行者が受け
る衝撃力は車速にかかわらず、略一定レベルに保つこと
ができる。その結果、車速が大きい場合において歩行者
の下肢に傷害をあたるのを抑止することができるととも
に、車速が小さい場合において、歩行者に上述した回転
モーメントを十分に与えて歩行者をボンネットに倒れ込
ませることができる。
【0037】また、ステップS104にて車速が上記範
囲内になければ低位バンパー6を後退させて(S11
0)、ステップS102にリターンする。
【0038】(変形態様)上記実施例において、衝突を
検出して油圧シリンダ4の後退を開始させたり、車速に
応じて油圧シリンダ4のピストン後退速度を調節するこ
ともできる。すなわち、車速が大きい場合には後退速度
を増加し、車速が小さい場合には後退速度を低下させれ
ばよい。これにより、上記実施例と同様の効果を奏する
ことができる。
【0039】また、歩行者との衝突検出する衝突検出セ
ンサとしては、公知のシート状の感圧センサを弾性部材
62の前面に固定することが好適である。このシート状
の感圧センサは、たとえばカーボン混入ゴムフィルム性
の感圧抵抗可変層を一対の金属電極フィルムで挟んだ公
知のシート状感圧センサ構造を有しており、圧力が加え
られて感圧抵抗可変層が圧縮されると、両金属フィルム
間の電気抵抗が低下して圧力すなわち衝突を検出する。
【0040】車速を検出する代わりに、感圧センサなど
の衝突検出センサの出力信号に基づいて衝突衝撃力を検
出し、この衝突衝撃力に応じてピストン変位抵抗を調節
してもよい。更に、衝突検出センサとして、たとえばエ
アバッグの展開制御などに用いるリモートセンサを用い
ることができる。このリモートセンサは実際に衝突が発
生する前に衝突を推定するセンサであり、CCD画像処理
方式、レーザービーム方式、超音波方式、電磁波ビーム
方式など種々の方式が公知であり、相対速度や対象の大
きさなどを検出し、それに基づいて衝突不可避か否か又
は衝突衝撃力の大きさを事前に推定することができる。
これらの上方に基づいて、ピストン変位抵抗を調節する
ことができる。エアバッグ展開制御用リモートセンサの
検出信号を低位バンパー6の変位抵抗調節に用いること
は、システム簡素化の点で特に好適である。また、対車
両衝突を予測した場合には、ピストン変位抵抗をできる
だけ増大して低位バンパー6により少しでも緩和するこ
とが好ましい。
【0041】(効果)このように構成したこの実施例の
車両用フロントバンパー装置によれば、低位バンパーが
高位バンパーよりも前方に突出する従来の二段バンパー
構造と同じく、歩行者などとの衝突に際してそれらをボ
ンネットに跳ね上げて、特に歩行者の頭部を保護するボ
ンネット緩衝効果を期待することができる。また、低位
バンパーの左側部又は右側部すなわち左右両側部の前縁
が高位バンパーの前縁から前方への突出する距離である
前方突出長は左右方向中央部から左右両端に向かうにつ
れて次第に縮小する形状に形成されているので、この低
位バンパーの左右両側部の前縁部は水平面内において斜
めに形成されることになる。その結果、歩行者が低位バ
ンパーの左右両側部に衝突する場合においてこの左右両
側部の前縁部が斜めとなっているので、歩行者の膝から
下方の接触部位)はこの左右両側部の前縁部に対して略
直角となる前方方向へ衝撃力を受ける。これにより、歩
行者には上記接触部位よりも上方に位置する重心を中心
として回転モーメントが作用し、その結果、この回転モ
ーメントは、歩行者の上半身をボンネットの左右方向中
央部へ倒れ込ませる作用をなすので、歩行者に対するボ
ンネット緩衝効果を向上することができる。更に、この
実施例によれば、低位バンパーの上記前方突出長を左右
両端に近づくにつれて縮小する構成を採用している。こ
れにより、車体前部に設けられるバンパ装置(高位バン
パーと低位バンパーとの総称)の前後必要長さをいたず
らに増大することなく低位バンパーの左右両側部の前縁
を大きく斜めに形成することができ、車両長をいたずら
に増大させることなく上記ボンネット緩衝効果の向上効
果を増大させることができる。
【0042】また、低位バンパー6の弾性部材62は、
油圧シリンダ4の後退開始直後におけるピストン後退速
度の不足(慣性などにより発生する)により歩行者に一
時的に大きなピーク衝撃力を与えるのを緩和する効果を
奏するので、この実施例の油圧シリンダ4やショックア
ブソーバなどのストローク型衝撃吸収部材と組み合わせ
ると特に好適である。
【0043】(変形態様)変形態様を図7を参照して説
明する。
【0044】この変形態様では、図1で用いた油圧シリ
ンダ4を省略し、低位バンパー6を弾性部材9を通じて
高位バンパー7に下部に固定し、更に、低位バンパー6
の前縁形状を多角形形状としたものである。これによ
り、上記実施態様と同様の作用効果を奏することができ
る。
【0045】
【実施態様2】本発明の車両用フロントバンパー装置の
他の実施態様を図8、図9を参照して以下に説明する。
ただし、図8は模式図である。 (構成及び動作)この実施態様では、低位バンパー6は
支持部材としての一対のヒンジ機構20、20を介して
両サイドメンバー3に固定されている。また、クロスメ
ンバーとしての高位バンパー7にはギヤドモータ30が
固定され、ギヤドモータ40の出力軸に固定された巻き
取りドラム31には、低位バンパー6を引っ張っている
ワイヤ32が巻き付けられている。
【0046】ヒンジ機構20は、一端がサイドメンバー
3に回動自在に支持されるアーム21と、一端が低位バ
ンパー6に回動自在に支持されるアーム22と、両アー
ム21、22の両他端を相対回動自在に連結する連結部
23とを有している。両アーム21、22は連結部23
において図9に示すように遊孔を有して重ねられてお
り、枢支ピン24により枢支されている。また、両アー
ム21、22は図示しないコイルバネにより角度θを拡
大するように弾性付勢されており、これにより、低位バ
ンパー6は前方に突出するように付勢されている。な
お、図8はヒンジ機構20を便宜的に模式図示してお
り、正確には両アーム21、22及び連結部23はバン
パーカバー8、高位バンパー7及びサイドメンバー3の
下方に位置している。この種の弾性付勢式ヒンジ機構自
体は周知構造であるので、これ以上の説明は省略する。
なお、上記コイルバネ及び連結部は保護ケースに収容さ
れて泥や汚水から保護されている。また、両アーム2
1、22はこの保護ケースに設けられた布状の袖部から
突出し、この袖部の先端は両アーム21、22に緊着さ
れている。
【0047】ギヤドモータ40は図示しないコントロー
ラにより車速に応じて回転し、高速時にはワイヤ32を
緩め、低速時にはワイヤ32を巻き取る。これにより、
高速時には低位バンパー6は前方へ伸長され、低速時に
は低位バンパー6は後退する。 (変形態様)上記例では、コイルバネを用いて両アーム
を弾性回動するように構成したが、更に一方のアームに
油封シリンダを設け、他方のアームに固定した回動ピス
トンをこの油封シリンダに挿入し、油の粘性抵抗により
回動ピストンの回動において抵抗力を発生させることも
できる。
【0048】また、ヒンジ機構20の代わりに「く」の
字形状の弾性変形部材を用い、高速時にはワイヤ32を
緩めてこの弾性変形部材が角度θを大きくする方向に弾
性復帰させ、低速時にはワイヤ32を巻き取ってこの弾
性変形部材を角度θが縮小するように弾性変形させても
よい。また、このヒンジ機構20やくの字形状の弾性変
形部材の弾性変形性を車速により調節するもできる。更
に、これらの調節を車速の代わりに予測又は検出した衝
突衝撃力に応じて変更することも可能である。 (変形態様)上記変形態様で用いた「く」の字形状の弾
性変形部材を同一形状の塑性変形部材に代替することも
可能である。 (効果)このようにすれば、簡素な構造で、車速に応じ
た低位バンパー6の位置変更が可能となる。また、低位
バンパー6を支持する支持部材としてのヒンジ機構20
や上記くの字形状の弾性変形部材が略水平面内で回動す
ることができるので、回動時や衝突時において、これら
の部材の地上高さを十分に確保することができ、地上に
なんらかの障害物があってもそれに接触することがな
い。また、走行風の影響も受けにくい。更に、油圧シリ
ンダやショックアブソーバ等のようなシリンダ型のスト
ローク型衝撃吸収部材に比較して、摺動面が長く形成さ
れることがなく、それを泥や汚水から保護する困難性に
直面することもない。
【0049】
【実施態様3】本発明の車両用フロントバンパー装置の
他の実施態様を図11に示すフローチャートを参照して
以下に説明する。 (構成及び動作)この実施態様では、実施態様1におい
て更に、近接する衝突対象の体格を非接触に検出するリ
モート型衝突検出センサ(図示せず)と、低位バンパー
6の高さを調節する低位バンパー高さ調節装置(図示せ
ず)とを追加したものである。低位バンパー高さ調節装
置は油圧シリンダ4を昇降させる第二の油圧シリンダか
らなる。この低位バンパー高さ調節装置は、リモート型
衝突検出センサが検出する衝突対象の体格が低いと判断
した場合に低位バンパー6の高さを低下させる。これに
より、体格が小さい子供と衝突する場合において、この
子供に倒れ込み用の回転モーメントを良好に与えること
ができ、その衝突時の被害を軽減することができる。
【0050】図11に示すフローチャートを参照して更
に具体的に説明する。図11は、図6に示すフローチャ
ートにおいて、ステップS112〜S120を追加した
ものである。
【0051】リモート型の衝突検出センサが検出した衝
突対象からの信号を読み取り(S112)、それに基づ
いて衝突対象が大人か子供かを判定し(S114)、子
供なら低位バンパー6を低位位置にセットし(S11
6)、大人なら低位バンパー6を高位位置にセットする
(S116)。更に、その後、油圧シリンダ4のストロ
ーク抵抗を車速に応じて調節する(S120)。すなわ
ち、高速時には油圧シリンダ4のピストンが軽く動くよ
うにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1における車両用フロント
バンパー装置(前方伸長状態)を採用した車両の模式平
面図である。
【図2】 図1のA−A線矢視縦模式断面図である。
【図3】 図1のB−B線矢視縦模式断面図である。
【図4】 図1に示す実施形態における車両用フロント
バンパー装置(後方収納状態)を採用した車両の模式平
面図である。
【図5】 図4のA−A線矢視縦模式断面図である。
【図6】 低位バンパーの制御を示すフローチャートで
ある。
【図7】 変形態様を示す模式平面図である。
【図8】 本発明の実施形態2における車両用フロント
バンパー装置(前方伸長状態)を採用した車両の模式平
面図である。
【図9】 図8に示す実施形態における要部拡大模式斜
視図である。
【図10】 図1における低位バンパーの前縁突出形状
を示す図である。
【図11】 本発明の実施形態3における低位バンパー
の制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両用フロントバンパー装置 2 車両 3 サイドメンバー 4 油圧シリンダ(長期衝撃緩和部材、ストローク型衝
撃吸収部材) 5 ピストン 6 低位バンパー 7 高位バンパー 10 コントローラ(調節手段) 11 車速センサ(検出手段) 62 弾性部材(初期衝撃緩和部材、変形型衝撃吸収部
材置衝突時変形部材)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体前面に位置して前記車体に固定され、
    左右方向中央部が最も前方へ突出する形状を有する高位
    バンパーと、 前記高位バンパーの下部に位置して前記車体又は前記高
    位バンパーに固定され、前記高位バンパーの直上部位よ
    りも所定の前方突出長だけ前方へ少なくとも対人衝突時
    に突出している低位バンパーと、 を備える車両用フロントバンパー装置において、 前記低位バンパーの前記前方突出長は、中央から左右両
    側部に向かうにつれて次第に縮小することを特徴とする
    車両用フロントバンパー装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の車両用フロントバンパー装
    置において、 前記低位バンパーは、対人衝突初期の衝撃を緩和する初
    期衝撃緩和部材を有して長期衝撃緩和部材を通じて前記
    車体又は前記高位バンパーに固定され、 前記長期衝撃緩和部材は、前記初期衝撃緩和部材の衝撃
    緩和特性よりも小さい衝撃緩和特性と前記初期衝撃緩和
    部材の衝撃緩和時間よりも長い衝撃緩和時間とを有する
    長期衝撃緩和部材とを有することを特徴とする車両用フ
    ロントバンパー装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の車両用フロントバンパー装
    置において、 前記初期衝撃緩和部材は、前記低位バンパーの一部又は
    全部を構成して前記対人衝突時に塑性変形又は弾性変形
    する変形型衝撃吸収部材置衝突時変形部材からなり、 前記長期衝撃緩和部材は、直線変位又は回動変位するこ
    とにより低位バンパーを進退させるストローク型衝撃吸
    収部材からなることを特徴とする車両用フロントバンパ
    ー装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか記載の車両用フ
    ロントバンパー装置において、 車速又は衝突衝撃力を検出する検出手段と、 調節可能な衝撃緩和特性を有して前記低位バンパーと前
    記車体又は前記高位バンパーとの間に介設されるストロ
    ーク型衝撃吸収部材と、 検出された車速又は衝突衝撃力に基づいて車速又は衝突
    衝撃力が大きいほど前記ストローク型衝撃吸収部材の変
    位を大きくする調節手段と、 を備えることを特徴とする車両用フロントバンパー装
    置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の車両用フロントバンパー装
    置において、 前記衝突衝撃力を検出する前記検出手段は、前記低位バ
    ンパーの前面に設置された感圧センサからなることを特
    徴とする車両用フロントバンパー装置。
  6. 【請求項6】請求項4記載の車両用フロントバンパー装
    置において、 前記衝突衝撃力を検出する前記検出手段は、前記初期衝
    撃緩和部材を兼ねるか又は前記初期衝撃緩和部材と一体
    に形成されていることを特徴とする車両用フロントバン
    パー装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれか記載の車両用フ
    ロントバンパー装置において、 車速を検出する検出手段と、 ストローク調節可能なシリンダから構成されて前記低位
    バンパーと前記車体又は前記高位バンパーとの間に介設
    されるストローク型衝撃吸収部材と、 検出された車速が所定範囲にある場合に前記ストローク
    型衝撃吸収部材のストロークを伸長して前記低位バンパ
    ーを前進させ、検出された車速が前記所定範囲外にある
    場合に前記ストローク型衝撃吸収部材のストロークを縮
    小して前記低位バンパーを後退させる調節手段と、 を備えることを特徴とする車両用フロントバンパー装
    置。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7のいずれか記載の車両用フ
    ロントバンパー装置において、 近接する衝突対象の体格を非接触に検出するリモート型
    衝突検出センサと、 前記低位バンパーの高さを調節する低位バンパー高さ調
    節装置と、 を有し、 前記低位バンパー高さ調節装置は、前記リモート型衝突
    検出センサが検出する前記衝突対象の体格が低いと判断
    した場合に前記低位バンパーの高さを低下させることを
    特徴とする車両用フロントバンパー装置。
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