JP5046027B2 - 車両用フロントバンパ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用フロントバンパ装置に関し、詳しくは二段バンパ構造における低位バンパの改良に関する。
従来、正規のフロントバンパ(以下「高位バンパ」という)の下方に歩行者保護バンパ(以下「低位バンパ」という)を設ける二段バンパ構造が知られている。
この種の構造のバンパにおいては、低位バンパが車両の衝突相手である歩行者の脚部保護に効果的な衝突エネルギーの吸収を行うので、歩行者の脚部への負荷が小さいという効果がある。また、低位バンパが衝突時に歩行者の膝より下に最初に接触して歩行者の足を払うので、高位バンパだけの場合に比べて歩行者を車両のボンネット(車体の天板部のうち車両のフロントガラス前方の低天板部をいうものとする)上に倒れ込ませる効果も大きく、このボンネットは他の部位に比較して上からの外力に対する剛性が小さいので歩行者への衝撃低減効果を期待することができる(たとえば特許文献1参照)。
特開2003−260994号公報
ところが、特許文献1に記載のような従来の二段バンパ構造においては、以下のような問題があった。
低位バンパの役割のひとつは上述のように衝突の際に歩行者の足払いを行うことにあるが、車両の走行状態により、これがうまく機能しない場合があった。すなわち、運転者がブレーキングを行うことによって車両の前方が沈み込むいわゆるノーズダイブという現象が知られているが、この場合、低位バンパの位置が下がってしまい、効果的な歩行者の保護をすることができないという問題があった。この様子を図9に示す。
車両301がノーズダイブすると、図9に示すように、車体の前方が全体的に沈み込み、高位バンパ301の下方に設けた低位バンパ303はより下側に位置することになる。こうなると、車両301が歩行者と衝突する際、低バンパ303は歩行者10の足先の不適切位置10bに接触することになり、歩行者10の足払いをうまく行うことができず、歩行者の脚部保護性能を発揮できない場合があるという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、車両の姿勢にかかわることなく低位バンパによって確実に歩行者保護を行うことが可能な車両用フロントバンパ装置を提供することを目的とする。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
1.車体前面に位置して前記車体に固定され、前記車体よりも前方へ突出する高位バンパと、
前記高位バンパの下方に位置して前記車体に固定され、複数に分割された低位バンパと、
前記分割された低位バンパごとに設けられ、各低位バンパの路面からの高さを検出する高さ検出センサと、
少なくとも対人衝突時に、前記分割された低位バンパごとの前記各高さ検出センサによる検出結果に基づいて、該分割された低位バンパごとの路面からの高さを調節する高さ調節手段と
を備えたことを特徴とする車両用フロントバンパ装置。
手段1によれば、対人衝突する状況において低位バンパが歩行者に接触する時、高さ検出センサが低位バンパの路面からの高さを検出し、この検出結果に基づいて高さ調節手段が低位バンパの路面からの高さを調節するので、車両の姿勢にかかわることなく低位バンパが歩行者の脚部の所定位置に接触するようにして歩行者の脚部を保護することができると共に、的確な足払いを行い、歩行者をボンネットに跳ね上げて、特に歩行者の頭部を保護するボンネット緩衝効果を期待することができ、低位バンパによる歩行者保護を確実に行うことができる。
また、複数に分割された低位バンパごとに高さ制御を行うことができるので、たとえばハンドルを切りながらブレーキをかけたときのように車両の左右方向のうち片方のみが沈み込むような場合であっても、分割された複数の低位バンパのうち、沈み込みのない方の低位バンパ、沈み込みのある方の低位バンパ、それぞれで独立して路面からの高さを調節、あるいは一定に制御することができ、低位バンパが歩行者の脚部の所定位置に接触するようにして歩行者の脚部を保護することができると共に、的確な足払いを行い、低位バンパによる歩行者保護を確実に行うことができる。
2.前記低位バンパは、少なくとも対人衝突時に可動して前記高位バンパよりも前方へ突出することを特徴とする手段1に記載の車両用フロントバンパ装置。
手段2によれば、少なくとも対人衝突時に、低位バンパが可動して高位バンパよりも前方へ突出するので、この低位バンパが歩行者に始めに接触することにより、的確な足払いを行って歩行者をボンネットに跳ね上げることができる。
3.前記高さ調節手段が、対人衝突時に、前記高さ検出センサによる検出結果に基づいて、前記低位バンパの路面からの高さを一定にするよう制御することを特徴とする手段1または2に記載の車両用フロントバンパ装置。
手段3によれば、高さ調節手段が、対人衝突時に、低位バンパの路面からの高さを一定にするので、路面からの高さが一定の位置において低位バンパが歩行者の脚部に接触するようにできる。
歩行者保護のためには、衝突時に、低位バンパが歩行者の踝上から膝直下(特に脛骨下部)の位置(以下「適切位置」ともいう)にあることが望ましい。この位置は路面から10cm程度の高さであるため、低位バンパの路面からの高さをたとえばこの10cm程度で一定にするよう制御することが望ましい
また、低位バンパの路面からの高さを常時10cm程度の低い状態にすると、スロープ走行時に下面が擦れたり、駐車場のブロックにぶつけたりするという不都合がある。そこで、対人衝突時以外には、低位バンパの路面からの高さを初期値としてたとえば25cm程度にしておき、対人衝突時に10cm程度まで下げるのが望ましい。
このとき、高さ検出センサ(以下「ハイトセンサ」ともいう)による検出結果を参照することによって高さ制御を状況に応じて確実に行うことができる。例えば、車両にノーズダイブが発生していない場合、ハイトセンサによる路面からの高さ検出に基づいて、低位バンパを路面からの高さ25cm程度の位置から10cm程度の位置まで下げるように15cm程度下降させる制御が行われる。その後、ブレーキングによってノーズダイブが発生した場合は、ハイトセンサによって路面からの高さ検出に基づいて、路面からの高さが10cm程度に維持されるように低位バンパを上昇させる制御が行われる。従って、車両前部の沈み込み量が例えば7cm程度である場合、衝突の瞬間における低位バンパの下降量は8cm程度に制御され、低位バンパの路面からの高さは10cm程度で一定に維持されることになる。
.前方の歩行者を検知する歩行者検知手段と、
前記歩行者検知手段による検知結果に基づいて、該歩行者の身長を推測する身長推測手
段と
をさらに備え、
前記高さ調節手段が、対人衝突時に、前記身長推測手段による推測結果に基づいて、前
記低位バンパの路面からの高さを調節することを特徴とする手段1乃至のいずれか1つ
に記載の車両用フロントバンパ装置。
手段によれば、歩行者検知手段によって歩行者を検知し、その検知結果に基づいて身長推測手段が歩行者の身長を推測し、その推測結果に基づいて高さ調節手段が対人衝突時に低位バンパの路面からの高さを調節するようにしたので、歩行者の身長に応じた高さ制御を行うことができる。
たとえば、歩行者が大人の場合には、上述のように低位バンパの路面からの高さを10cm程度にすればよいが、歩行者が子供のように身長が低い場合には、低位バンパの路面からの高さを7cm程度にしたほうがより適した歩行者保護を行うことができる。
既にCCDセンサによる画像認識方式やスキャン型レーザ測距センサによる三角測距方式などの各種の方式を用いて、衝突を事前に推定したり衝突対象の体格種類を判別したりすることが知られている。そこで本発明では、たとえばCCDセンサやスキャン型レーザ測距センサのような撮像、測距手段による撮影画像や測距データ等に対して画像処理、データ処理を施すことによって歩行者検知を行い(歩行者検知手段)、さらに歩行者の身長を推測する(身長推測手段)ようにし、対人衝突時に低位バンパの路面からの高さをどのようにするかを、身長推測手段によって推測した歩行者の身長に基づいて定めるようにしている。これによって、さまざまな身長の歩行者と遭遇する環境においても、歩行者ごとに最適な低位バンパ位置とすることができる。
以下、本発明の車両用フロントバンパ装置を具体化した各実施形態について図面を参照しつつ具体的に説明する。
最初に、本発明の第一の実施形態の車両用フロントバンパ装置について説明する。図1は、第一の実施形態の車両用フロントバンパ装置の構成を示す側面図であり、図2は、第一の実施形態の車両用フロントバンパ装置の駆動制御を行う制御回路の構成を示すブロック図である。
図1において、車両1の前方には、正規のフロントバンパである高位バンパ2が設けられ、その下方には、高位バンパ2よりも前方に突出した歩行者保護バンパである低位バンパ3が設けられ、二段バンパ構造が採られている。車両用フロントバンパ装置は、この高位バンパ2および低位バンパ3を有し、さらに低位バンパ3の駆動制御を行う制御回路を有して構成される。
尚、低位バンパ3は、高位バンパ2よりも前方に突出して設けられているが、常に突出している必要はなく、少なくとも対人衝突時に可動させて高位バンパ2よりも前方に突出するように構成してもよい。このように低位バンパ3を前後方向に移動可能とするためには、油圧シリンダやモータなどのアクチュエータ5を設け、これによって低位バンパ3の駆動力を発生させればよい。あるいは、低位バンパ3の剛性を高位バンパ2よりも低く設定した場合には、低位バンパ3前端が高位バンパ2前端と同一または後方側に位置する構成としてもよい。
また、本実施例に係る低位バンパ3は、上下方向に移動可能に構成されている。この構成について、以下に説明する。
図2に示すように、低位バンパ3は、路面からの高さを検出するハイトセンサ4を備え、アクチュエータ5によって上下方向に移動させられる。ECU(電子制御ユニット)7は、ハイトセンサ4、歩行者センサ6および車速センサ8による検出結果に基づいて、アクチュエータ5の駆動制御を行う。尚、ECU7およびアクチュエータ5が、本発明の高さ調節手段を構成するものである。
アクチュエータ5は、サイドメンバー(図示せず)などに固定された油圧シリンダによって低位バンパ3を上下動させるものであってもよく、より簡単にはモータ駆動されて垂直面内にて回動する支持アーム(図示せず)の先端部に低位バンパを固定してモータによって上下動させるものであってもよい。
ハイトセンサ4は低位バンパ3と一体化され、低位バンパ3の路面からの高さを検出することができる。ハイトセンサ4としては、超音波センサやレーザセンサなどを用いることができ、ハイトセンサ4から超音波やレーザを出射し、その路面からの反射を検出して路面との距離すなわち低位バンパ3の路面からの高さを検出する。
歩行者センサ6はたとえばCCDセンサやスキャン型レーザ測距センサのような撮像、測距手段であり、この歩行者センサ6による撮影画像や測距データ等はECU7に引き渡され、これを受けたECU7では、撮影画像や測距データ等に対して画像処理、データ処理を施すことによって歩行者を検知する。
車速センサ8はたとえばエンコーダなどによって車輪の回転速度を検出するものであり、この車速センサ8による検出結果はECU7に引き渡され、これを受けたECU7では、車輪の回転速度から車速を求める。
次に、図3および図4のフローチャートを参照しながら、ECU7によるアクチュエータ5の駆動制御について説明する。図3は、車両1の走行中にECU7によって繰り返し実行される、アクチュエータ5の駆動制御に係る処理のフローチャートであり、図4は、図3のステップ(104)において実行される、アクティブバンパ作動処理のフローチャートである。なお、ここでは、ECU7によるアクチュエータ5の駆動制御すなわち低位バンパ3の位置制御をアクティブバンパ作動と呼ぶ。
まずECU7は、歩行者センサ6による検知結果を参照し、歩行者を検知しない場合には(S101:No)、アクティブバンパの作動を停止し(S103)、ステップ(S101)に戻って処理を繰り返す。
アクティブバンパの作動を停止した状態では、アクチュエータ5は、低位バンパ3の路面からの高さを初期値として25cm程度に維持する。通常状態において低位バンパ3をあまり低い位置にすると、スロープ走行時に下面が擦れたり、駐車場のブロックにぶつけたりするという不都合がある。
そこで、本実施例では、対人衝突時以外には、低位バンパ3の路面からの高さをたとえば25cm程度にしておき、所定速度以上での対人衝突時には後述のように10cm程度まで下げるようにしている。
図3の説明に戻り、ステップ(S101)で歩行者を検知した場合には(S101:Yes)、車速センサ8による検知結果を参照し、車速が所定速度(v[km/h])未満である場合には(S102:No)、アクティブバンパの作動を停止し(S103)、ステップ(S101)に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップ(S102)において車速が所定速度(v[km/h])以上である場合には(S102:Yes)、アクティブバンパを作動させる(S104)。このステップ(S104)の処理を、図4を参照しながら説明する。
まずECU7はハイトセンサ4によって低位バンパ3の路面からの高さを検出し(S201)、その検出結果に基づいて低位バンパ3の移動量を算出する(S202)。
衝突時に歩行者を保護するためには、低位バンパ3が歩行者の踝上から膝直下(特に脛骨下部)の位置(以下「適切位置」ともいう)にあることが望ましい。この位置にて低位バンパ3と歩行者とが接触することによって、歩行者の脚部を保護することができると共に、的確な足払いを行い、歩行者をボンネットに跳ね上げて、特に歩行者の頭部を保護するボンネット緩衝効果を期待することができ、低位バンパ3による歩行者保護を確実に行うことができる。歩行者の踝上から膝直下(特に脛骨下部)の位置は路面から10cm程度の高さであるため、本実施例では、低位バンパ3の路面からの高さをこの10cm程度にするよう制御する。
そこで、ステップ(S202)では、ハイトセンサ4によって得た現在の低位バンパ3の位置と、目標である低位バンパ3の路面からの高さ10cm程度との差分を求め、これを低位バンパ3の移動量とする。移動量を算出したならば、ECU7は、この算出した移動量だけ低位バンパ3を上下動させるようアクチュエータ5を制御する(S203)。なお、ハイトセンサ4による高さ検出から低位バンパ3を移動させるまでの時間は、数msec〜数十msec程度である。
ここで、ノーズダイブがない場合の動作について説明する。ノーズダイブがない場合には、ハイトセンサ4によって得た現在の低位バンパ3の位置は、初期状態である路面からの高さ25cm程度であり、これを路面からの高さ10cm程度にするため、アクチュエータ5は、この差分の15cm程度だけ低位バンパ3を下降させる。図5は、ノーズダイブがない場合に低位バンパ3の路面からの高さを10cm程度にした状態を示す図である。低位バンパ3の路面からの高さを10cm程度にすることにより、低位バンパ3は歩行者10の適切位置10aに接触し、歩行者の脚部を保護することができると共に、的確な足払いを行い、歩行者をボンネットに跳ね上げて、歩行者を保護することができる。
次に、ノーズダイブがある場合の動作について説明する。ノーズダイブがある場合には、ハイトセンサ4によって得た現在の低位バンパ3の位置は、ノーズダイブにより沈み込んだ位置であってたとえば7cm程度沈み込んだとすると18cm程度であり、これを路面からの高さ10cm程度にするため、アクチュエータ5は、この差分の8cm程度だけ低位バンパ3を下降させる。図6は、ノーズダイブがある場合に低位バンパ3の路面からの高さを10cm程度にした状態を示す図である。本実施例によれば、ノーズダイブがある場合でも低位バンパ3の路面からの高さを10cm程度にすることができ、低位バンパ3は歩行者10の適切位置10aに接触し、歩行者の脚部を保護することができると共に、的確な足払いを行い、歩行者をボンネットに跳ね上げて、歩行者を保護することができる。
本実施形態によれば、対人衝突する状況において低位バンパ3が歩行者に接触する時、高さ検出センサ(ハイトセンサ4)が低位バンパ3の路面からの高さを検出し、この検出結果に基づいて高さ調節手段(アクチュエータ5)が低位バンパ3の路面からの高さを調節するので、車両1の姿勢にかかわることなく低位バンパ3が歩行者の脚部の所定位置に接触するようにして歩行者の脚部を保護することができると共に、的確な足払いを行い、歩行者をボンネットに跳ね上げて、特に歩行者の頭部を保護するボンネット緩衝効果を期待することができ、低位バンパ3による歩行者保護を確実に行うことができる。
特に、少なくとも対人衝突時に、低位バンパ3が可動して高位バンパ2よりも前方へ突出する構成とした場合、この低位バンパ3が歩行者に始めに接触することにより、的確な足払いを行って歩行者をボンネットに跳ね上げることができる。
また、歩行者保護のためには、衝突時に、低位バンパ3が歩行者の踝上から膝直下(特に脛骨下部)の位置である適切位置にあることが望ましい。この位置は路面から10cm程度の高さであるため、低位バンパの路面からの高さをたとえばこの10cm程度で一定にするよう制御することが望ましい
また、低位バンパ3の路面からの高さを常時10cm程度の低い状態にすると、スロープ走行時に下面が擦れたり、駐車場のブロックにぶつけたりするという不都合がある。そこで、対人衝突時以外には、低位バンパ3の路面からの高さを初期値としてたとえば25cm程度にしておき、対人衝突時に10cm程度まで下げるのが望ましい。
このとき、高さ検出センサ(ハイトセンサ4)による検出結果を参照することによって高さ制御を状況に応じて確実に行うことができる。例えば、車両にノーズダイブが発生していない場合、ハイトセンサ4による路面からの高さ検出に基づいて、低位バンパ3を路面からの高さ25cm程度の位置から10cm程度の位置まで下げるように15cm程度下降させる制御が行われる。その後、ブレーキングによってノーズダイブが発生した場合は、ハイトセンサ4によって路面からの高さ検出に基づいて、路面からの高さが10cm程度に維持されるように低位バンパ3を上昇させる制御が行われる。従って、車両前部の沈み込み量が例えば7cm程度である場合、衝突の瞬間における低位バンパ3の下降量は8cm程度に制御され、低位バンパ3の路面からの高さは10cm程度で一定に維持されることになる。
次に、本発明の第二の実施形態の車両用フロントバンパ装置について説明する。図7は、第二の実施形態の車両用フロントバンパ装置の構成を示す斜視図である。
図7において、車両101の前方には、正規のフロントバンパである高位バンパ102が設けられ、その下方には、高位バンパ102よりも前方に突出した歩行者保護バンパである低位バンパ103a、103b、103cが設けられ、二段バンパ構造が採られている。車両用フロントバンパ装置は、この高位バンパ102および低位バンパ103a、103b、103cを有し、さらに低位バンパ103a、103b、103cの駆動制御を行う制御回路を有して構成される。
本実施形態は、上述した第一の実施形態と異なり、低位バンパが、車両左右方向において、左側部分103a、正面部分103bおよび右側部分103cの3個に分割されており、分割されたそれぞれが独立して上下動可能に構成されている。分割個数は3個に限られるものではなく、右側と左側で2個に分割されていてもよいし、4個以上に分割されていてもよいが、後述する分割されていることの効果やコストを考慮すると3個に分割するのが望ましい。
低位バンパ103aにはハイトセンサ104aが設けられ、低位バンパ103bにはハイトセンサ104bが設けられ、低位バンパ103cにはハイトセンサ104aが設けられており、また、低位バンパ103aを上下動させるアクチュエータ(図示せず)と、低位バンパ103bを上下動させるアクチュエータ(図示せず)と、低位バンパ103cを上下動させるアクチュエータ(図示せず)とを別個に備えており、本実施例におけるECU7は、図4に示したアクティブバンパ作動処理を、低位バンパ103a、103bおよび103cのそれぞれで独立して実行する。
車両101が走行中にコーナリングなどハンドルを切りながらブレーキをかけると、車両101の左右方向の片方が沈み込む場合がある。このような場合に対しても低位バンパの路面からの高さをたとえば10cm程度で一定にするのが望ましい。そこで、本実施の形態では、分割した低位バンパのそれぞれを独立して制御することによって、沈み込みのある方および沈み込みのない方の両方ともに低位バンパの路面からの高さをたとえば10cm程度で一定にすることができる。これによって、歩行者が低位バンパ103a、103bおよび103cのいずれに接触したとしても歩行者の各部の適切位置において接触することができ、適切に歩行者を保護することができる。
本実施形態によれば、複数に分割された低位バンパ103a〜103cごとに高さ制御を行うことができるので、たとえばハンドルを切りながらブレーキをかけたときのように車両の左右方向のうち片方のみが沈み込むような場合であっても、分割された複数の低位バンパ103a〜103cのうち、沈み込みのない方の低位バンパ、沈み込みのある方の低位バンパ、それぞれで独立して路面からの高さを調節、あるいは一定に制御することができる。よって、低位バンパ103a〜103cが歩行者の脚部の所定位置(適切位置)に接触するようにして歩行者の脚部を保護することができると共に、的確な足払いを行い、低位バンパによる歩行者保護を確実に行うことができる。
次に、本発明の第三の実施形態の車両用フロントバンパ装置について説明する。図8は、第三の実施形態の車両用フロントバンパ装置の構成を示す側面図である。
図8において、車両201の前方には、正規のフロントバンパである高位バンパ202が設けられ、その下方には、高位バンパ202よりも前方に突出した歩行者保護バンパである低位バンパ203が設けられ、二段バンパ構造が採られている。低位バンパ203にはハイトセンサ204が設けられている。本実施例は、後述する制御以外の基本構成は実施例1と同様である。
上述した第一の実施形態では歩行者センサ6およびECU7においては歩行者を検知するのみであったが、本実施形態では、たとえばCCDセンサやスキャン型レーザ測距センサのような撮像、測距手段である歩行者センサ6によって得た撮影画像や測距データ等をECU7に引き渡し、これを受けたECU7ではそのデータ等に対して画像処理、データ処理を施すことによって歩行者を検知するとともに、その歩行者の体格たとえば身長を推定する。
図8では身長の異なる3人の歩行者10、11および12を示している。たとえば大柄な大人である歩行者10では適切位置10aが高目にあり、歩行者10よりも小柄な歩行者11では適切位置11aは適切位置10aよりも低目にあり、たとえば子供である歩行者12では適切位置12aは適切位置11aはよりもさらに低目にある。そこで、本実施例では、歩行者センサ6およびECU7によって推定した歩行者の身長に基づいて、対人衝突時の低位バンパ203の路面からの高さを異ならせるようにした。
たとえば、検出したのが歩行者10のように大きな人である場合には、ノーズダイブがある場合もノーズダイブがない場合も、対人衝突時に低位バンパ203の路面からの高さを12cmで一定にし、検出したのが歩行者11のように中背である場合には、ノーズダイブがある場合もノーズダイブがない場合も、対人衝突時に低位バンパ203の路面からの高さを10cmで一定にし、検出したのが歩行者11のように子供のように小柄である場合には、ノーズダイブがある場合もノーズダイブがない場合も、対人衝突時に低位バンパ203の路面からの高さを7cmで一定にする。
なお、本実施形態は、歩行者の身長を検出するものに限られず、歩行者の足の長さを検出したり、肩までの高さを検出したり、歩行者の体格に関する何らかのデータに基づいて低位バンパ203の駆動制御を行うものであればよい。
本実施形態によれば、歩行者検知手段(歩行者センサ6およびECU7)によって歩行者を検知し、その検知結果に基づいて身長推測手段(ECU7)が歩行者の身長を推測し、その推測結果に基づいて高さ調節手段(ECU7およびアクチュエータ5)が対人衝突時に低位バンパ203の路面からの高さを調節するようにしたので、歩行者の身長に応じた高さ制御を行うことができる。
たとえば、歩行者が大人の場合には、上述のように低位バンパ203の路面からの高さを10cm程度にすればよいが、歩行者が子供のように身長が低い場合には、低位バンパ203の路面からの高さを7cm程度にしたほうがより適した歩行者保護を行うことができる。
既にCCDセンサによる画像認識方式やスキャン型レーザ測距センサによる三角測距方式などの各種の方式を用いて、衝突を事前に推定したり衝突対象の体格種類を判別したりすることが知られている。そこで本発明では、たとえばCCDセンサやスキャン型レーザ測距センサのような撮像、測距手段による撮影画像や測距データ等に対して画像処理、データ処理を施すことによって歩行者検知を行い(歩行者検知手段)、さらに歩行者の身長を推測する(身長推測手段)ようにし、対人衝突時に低位バンパ203の路面からの高さをどのようにするかを、身長推測手段によって推測した歩行者の身長に基づいて定めるようにしている。これによって、さまざまな身長の歩行者と遭遇する環境においても、歩行者ごとに最適な低位バンパ位置とすることができる。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能であることはいうまでもない。
本発明は、車両による対人事故の被害を最小限に抑え、歩行者の脚部保護を確実に行うことができ、歩行者の足払いを行う場合に限られず、歩行者と接触する場合どこに最初に接触すれば最も保護できるかに従って低位バンパ位置を制御する場合などに利用可能である。
本発明の第一の実施形態の車両用フロントバンパ装置の構成を示す側面図である。 第一の実施形態の車両用フロントバンパ装置の駆動制御を行う制御回路の構成を示すブロック図である。 車両1の走行中にECU7によって繰り返し実行される、アクチュエータ5の駆動制御に係る処理のフローチャートである。 図3のステップ(104)において実行される、アクティブバンパ作動処理のフローチャートである。 本実施形態においてノーズダイブがない場合の歩行者10に対する低位バンパ3の接触位置を示す図である。 本実施形態においてノーズダイブがある場合の歩行者10に対する低位バンパ3の接触位置を示す図である。 本発明の第二の実施形態の車両用フロントバンパ装置の構成を示す斜視図である。 本発明の第三の実施形態の車両用フロントバンパ装置の構成を示す側面図である。 従来の車両用フロントバンパ装置においてノーズダイブがある場合の歩行者10に対する低位バンパ303の接触位置を示す図である。
符号の説明
1、101、201 車両
2、102、202 高位バンパ
3、103a、103b、103c、203 低位バンパ
4、104a、104b、104c、204 ハイトセンサ
5 アクチュエータ
6 歩行者センサ
7 ECU
8 車速センサ
10、11、12 歩行者
10a、11a、12a 適切位置
10b 不適切位置

Claims (4)

  1. 車体前面に位置して前記車体に固定され、前記車体よりも前方へ突出する高位バンパと、
    前記高位バンパの下方に位置して前記車体に固定され、複数に分割された低位バンパと、
    前記分割された低位バンパごとに設けられ、各低位バンパの路面からの高さを検出する高さ検出センサと、
    少なくとも対人衝突時に、前記分割された低位バンパごとの前記各高さ検出センサによる検出結果に基づいて、該分割された低位バンパごとの路面からの高さを調節する高さ調節手段と
    を備えたことを特徴とする車両用フロントバンパ装置。
  2. 前記低位バンパは、少なくとも対人衝突時に可動して前記高位バンパよりも前方へ突出することを特徴とする請求項1に記載の車両用フロントバンパ装置。
  3. 前記高さ調節手段が、対人衝突時に、前記高さ検出センサによる検出結果に基づいて、前記低位バンパの路面からの高さを一定にするよう制御することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用フロントバンパ装置。
  4. 前方の歩行者を検知する歩行者検知手段と、
    前記歩行者検知手段による検知結果に基づいて、該歩行者の身長を推測する身長推測手段と
    をさらに備え、
    前記高さ調節手段が、対人衝突時に、前記身長推測手段による推測結果に基づいて、前記低位バンパの路面からの高さを調節することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載の車両用フロントバンパ装置。
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