JP2003260658A - 研磨パッド - Google Patents
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Abstract
磨レートの検出精度を上げることができる研磨パッドを
提供すること。研磨時のドレッシングにおいて、窓部材
のみが本体部より突出するのを防止し、研磨特性に悪影
響を及ぼさない研磨パッドを提供する。 【解決手段】 研磨パッドPは、パッド本体10と、パ
ッド本体10に一体に形成された透明な窓部材2とを有
する。窓部材2の材質はパッド本体10の材質に比べて
研削性が高い。また、パッド本体10の表面には窓部材
2の表面を除いて多数の溝が形成されている。パッド本
体10の表面から、窓部材2の表面は凹んでおり、かつ
パッド本体10の表面には窓部材2の表面を除いて多数
の溝が形成されている。
Description
等の被研磨部材の研磨加工に使用される研磨パッドに関
し、特にCMP(ケミカル−メカニカル ポリシング)
技術を用いた研磨装置において、ウエハの研磨をしなが
らウエハ表面の研磨レートを測定するために、レーザー
光又は可視光が通過するための透明な窓部材が一部に設
けられた研磨パッドに関する。
の形態において、集積回路構造の平坦化をすることが望
ましい。
ミカル−メカニカル ポリシングにより、研磨パッドを
装着した円形の回転板を有する下側定盤と、該研磨パッ
ド上にウエハを押し付ける上側定盤と、研磨パッドの上
にスラリーを供給する手段とを有する研磨装置を用いて
行われる。
て、ウエハの研磨をしながら、ウエハの研磨レートを測
定する方式がとられている。その測定方法は、研磨パッ
ドの裏側(定盤側)から、レーザー光を被研磨面に照射
して行うため、研磨パッドの一部にレーザー光が通過す
るための透明な窓部材が必要となる。
本体に感圧接着剤層を介して積層されたフォーム層とを
有し、該パッド本体の所定位置に開口部が形成され、該
開口部に透明樹脂よりなる窓部材がはめ込まれている。
部材を設けるには、以下のようにして行われていた。
抜き、そこへ、透明板をはめ込み窓部材を作成する。
が指摘されていた。
る部分に隙間が生じ、その隙間にスラリーが流れ込んで
窓部材を曇らせ、レーザー光の通過が妨げられるといっ
た致命的な不具合を生じる。
生じることがある。
が設定されているが、その厚み規格に公差が与えられて
いるために、パッド本体の厚みと窓部材の厚みが同じに
なることがある。この場合、窓部材のはめ込み方次第
で、窓部材がパッド本体表面から突出することがある。
mm部分を両面粘着テープでフォーム層に粘着固定されて
いるのみであるので、剥がれやすい。
以下のような窓部を形成する方法が検討された。
となる透明樹脂板を予め所定の位置に固定しておき、そ
こへパッド本体を形成する樹脂を注型することで、樹脂
のケーキを作る。このケーキをスライスすることで、透
明板との間に継ぎ目のないパッドを得る。
法は、上記した(i)、(ii)、(iv)の問題に関しては構造
上問題とならない。
研磨パッドにおいても以下に示す欠点があった。
リーの分散を良くするために、微細な断面形状の溝が前
面にわたって形成されている。)窓部材に溝を設ける
と、その溝部分にスラリーがたまり、透過光を減衰させ
るため、被検出物の種類によっては検出不能となる。
ているが、窓部材は一般に密度が高く、本体より被切削
性が劣るので、研磨を通じて徐々に窓部が突出してく
る。
着目してなされたものであって、その目的とするところ
は、窓部材の溝内にスラリーが溜まるのを抑えて、研磨
レートの検出精度を上げることができる研磨パッドを提
供することにある。
グによって窓部材が徐々に本体部よりも突出することを
防止して、研磨特性に悪影響を及ぼさない研磨パッドを
提供することにある。
体と、該パッド本体の一部に一体に形成された透明な窓
部材と、を有する研磨パッドであって、該窓部材の材質
が、該パッド本体の材質に比べて研削性の高いことを特
徴とし、そのことにより上記目的が達成される。
体の一部に一体に形成された透明な窓部材と、を有する
研磨パッドであって、該パッド本体の表面には、窓部材
の表面を除いて、多数の溝が形成されており、そのこと
により上記目的が達成される。
体の一部に一体に形成された透明な窓部材と、を有する
研磨パッドであって、該パッド本体の表面から、該窓部
材の表面は凹んでおり、かつ該パッド本体の表面には、
窓部材の表面を除いて、多数の溝が形成されており、そ
のことにより上記目的が達成される。
のブロックを配置し、型内に前記パッド本体を構成する
樹脂を注入して成形することにより、パッド本体と窓部
材とが一体に形成されている。
部材を構成する樹脂ブロックがそれぞれウレタン樹脂を
含む透明樹脂にて形成されている。
パッド本体の材質に比べて研削性が高いことにより、前
処理(シーズニング)時において窓部材がパッド本体よ
りも優先的に研削され、従来のように、窓部材がパッド
表面から突出して研磨特性に悪影響を及ぼすことがな
い。
面には窓部材の表面を除いて、多数の溝が形成されてい
ることにより、パッド本体の表面に形成されている溝に
よってスラリーの巡りを良くすると同時に窓部材には溝
が形成されていないので、窓部材の表面にスラリーが溜
まることを抑えることができる。
表面から、該窓部材の表面は凹んでおり、かつ該パッド
本体の表面には、窓部材の表面を除いて、多数の溝が形
成されていることにより、パッド本体の表面に形成され
ている溝によってスラリーの巡りを良くすると同時にに
窓部材には溝が形成されていないので、窓部材の表面に
スラリーが溜まることを抑えることができる。
ドPは、パッド本体10と、該パッド本体10の一部に
一体に形成された透明な窓部材2とを有する。
する樹脂層にて形成され、パッド本体10の裏面に感圧
接着剤層12を介して発泡層等からなる下地層13が積
層されている。さらに、この下地層13の裏面に感圧接
着剤層14を介して離型シート(図示せず)が積層され
る。離型シートを剥がして、感圧接着剤層14を定盤に
貼付けることにより研磨パッドPは使用される。
ル樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエステル
等の一種または2種以上から、公知の注型法、押し出し
成形法等によって製造することができる。通常は、熱可
塑性樹脂を用い、注型法、押し出し成形法によって製造
されるが、熱硬化性樹脂を用いて加熱硬化させることで
製造して得てもよい。
ドシートが得られる。さらに具体的に説明すると、窓部
材2を形成する透明部材のブロックをモールドの中に配
置し、モールドの中にパッド本体10を形成する不透明
樹脂を注入成型して成型物を得た後、スライスしてパッ
ドシートが得られる。このパッドシートに感圧接着剤層
12、下地層13、感圧接着剤層14、離型シートを順
次積層して研磨パッドPが作成される。なお、上記下地
層13には、窓部材2に相当する位置において開口部1
1が形成されている。
材2とパッド本体10とが一体となり、両者の間に隙間
等ができたり、窓部材2がパッド本体10表面から突出
する等の不都合がない。
されている。溝の形状やサイズあるいはパターンは目的
に応じて変更することができる。例えば、同心円状の複
数の溝であり得る。
たパッド本体10を形成する樹脂に加えて、ポリ塩化ビ
ニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテルサルホン、
ポリスチレン、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチ
レンなどの透明樹脂を使用することができる。これらを
注型あるいは押し出し成形し、所望とするサイズや厚さ
にカットすることによって窓部材2を形成することがで
きる。なお、窓部材2の具体的寸法としては、図3中、
L1は約57mm、L2は約50mm、L3は約12mm、L
4は約14mmである。
パッド本体10を構成する材質に比べて研削性が高いも
のである。窓部材2の材質を研削性の高いものとするこ
とで、研磨時に窓部材2をパッド本体10に比較して常
に凹ませることができる。従って、従来のように、窓部
材2がパッド表面から突出して、研磨特性に悪影響を及
ぼすことがない。
比べて研削性が高くなるようにするには、窓部材2を形
成する、例えば、ウレタンブロック(透明部材)をウレ
タンプレポリマーから重合させる際の、主剤および硬化
剤の配合割合を変化させることにより、研削性の高いウ
レタンブロックを作成することができる。
量を110%(通常比)とし、硬化剤量を100%(通
常比)とすることができる。この場合、通常硬化条件を
高温(100℃以上)で行うことができる。
10に比べて研削性が高いために、研磨によって、窓部
材2の表面が常に他の部分(パッド本体10)の表面よ
りも低くなり、窓部材2がパッド表面から突出して研磨
特性に悪影響を及ぼすことがない。
体10の表面には、窓部材2の表面を除いて、多数の溝
が形成されている。
は上記実施例1と同様である。また、パッド本体10表
面に形成されている溝についても同様である。
工を施さないことにより、研磨の際に、スラリーによる
ノイズを防止することができる。すなわち、従来のよう
に窓部材2表面に溝を設けると、その溝部分にスラリー
がたまり透過光を減衰させるため、被検出物の種類によ
っては検出不能となる。
て製造される。
7部分の図を示す。この定盤17の表面にパッドシート
を吸引固定し、定盤17を回転させながらパッドシート
の表面に切削刃19(図8参照)を押し付けることで溝
が形成される。定盤17の回転軸20には、吸引装置に
接続された吸引孔21が形成され、定盤17内には吸引
路22が形成され、定盤17の表面に吸引口23が多数
開口している。図中、符号16は定盤17の表面に形成
されたリング溝である。
部分においては、定盤17表面に凹部24が形成されて
いる。この凹部24は、図6および図7に示すように、
定盤17の表面からやや凹んだ平坦部25と、該平坦部
25から定盤17表面にかけて傾斜したテーパ部26と
を有し、平坦部25にも吸引口23が複数開口してい
る。この吸引口23は、上記したように吸引路22を介
して吸引孔21に連通している。
部材2の幅および長さと同寸法あるいはそれ以上とする
のが好ましく、例えば凹部24の幅、長さL5は窓部材
2の大きさよりも5〜10mm大きくするのがよく、窓部
材2の幅L4および長さより4mm程度大きくするとさら
によい。また、テーパー部26の幅は1.0〜2.0mm
が好ましく、平坦部26の深さは500μm以上、特に
500〜600μmが好ましい。上記吸着真空到達度は
0〜250torrが好ましい。
すると、定盤17の表面に沿ってパッド本体10が固定
されるために、窓部材2において凹んだ状態となる。従
って、溝を形成するための切削刃19の先端が定盤17
上のパッド本体10には届いて溝が形成されるが、凹部
24上の窓部材2表面には切削刃19の先端が届かない
ために窓部材2表面に溝が形成されることがない。
に凹部24を形成する代わりに、治具27を用いてもよ
い。この治具27は厚み0.5mm程度の金属板あるいは
樹脂板からなる板28に窓部材2に相当する部分に開口
29を形成したものである。開口29の幅L11及び長
さL10は、図9に示すように、窓部材2の幅および長
さ以上がよく、例えば、6〜8mm長くするのがよい。治
具27には通孔30が多数形成されている。この治具2
7を定盤17上に重ね合わせて固定し、凹部24を形成
する代わりに、前述のように窓部材2の表面に溝を形成
しない加工手段として用いることができる。 (実施形態3)実施形態3の研磨パッドPは、パッド本
体10の表面に比べて窓部材2の表面は凹んでおり、か
つ該パッド本体10の表面には、窓部材2の表面を除い
て、多数の溝が形成されているものである。
ド本体と窓部材が同一面となっているため、研磨時のド
レッシングによって窓部材に傷を生じて、ノイズが検出
されることがあるが、本実施例の研磨パッドはそのよう
な傷防止に有効である。
においても、窓部材2を凹部加工することにより、窓部
材2表面に溝が形成されることがなく、スラリーによる
ノイズを防止することができる。
じないため、多種間の置き換えが可能となる。つまり、
窓部材2の研削性が良好でなくてもよいため、多様な材
料の選定が可能となる。例えば、高透明性の観点から材
料を選択することができる。
め、窓部材2と被研磨物との間に隙間ができることによ
り、研磨時のスラリー搬送を助長する(スラリーの巡り
が良好となる)。また、スクラッチの原因とならない。
後、窓部材2に相当する位置においてパッド本体10と
窓部材2の表面を後加工により研削して凹部を形成す
る。パッド表面の凹部の研削深さは400〜500μm
が好ましい。また、パッド表面の凹部の幅、長さは、窓
部材2の大きさより5〜10mm大きくするのがよい。溝
加工パッドの窓部材2のみ溝加工を施さないことによ
り、スラリーによるノイズを防止することができる。
ウレタン組成物から、いわゆるプレポリマー法やワンシ
ョット法で製造することができる。
ソシアネート成分との反応物であるウレタンプレポリマ
ーを用い、ジアミン類又はジオール類、発泡剤、触媒を
添加混合して得られるウレタン組成物を硬化させる方法
である。ワンショット法とは、ポリオール成分、イソシ
アネート成分、ジアミン類又はジオール類、そして発泡
剤、触媒等を混合して得られるウレタン組成物を硬化さ
せる方法である。
エーテル系ウレタンプレポリマー、ポリエステル系ウレ
タンプレポリマー、ポリエステルエーテル系ウレタンプ
レポリマーのいずれも使用することができる。
る。 (実施例1)3297gのユニローヤルアジプレンL−
325(Uniroyal Adiprene L-325)ポリエーテル系ウレ
タンプレポリマーと、824gの硬化剤(MOCA)と
混合して、窓部材用組成物を調製した。この窓部材用組
成物をモールド内に注入して、約150°Fで15分間
放置した。このようにして窓部材を形成するブロックを
得た。
325(Uniroyal Adiprene L-325)ポリエーテル系ウレ
タンプレポリマーと、749gの硬化剤(MOCA)と
混合して、パッド用組成物を調製した。
ルド内に配置し、パッド用組成物をモールド内に注入し
て、約150°Fで15分間放置した。このようにして
パッドの成形物を得た。その後、所定厚みにスライスし
て研磨パッドを得た。
trasbaugh・6CA定盤直径20インチ)で測
定した。研削条件は、シーズニング圧力0.1Kgf/
cm 2、定盤回転数89rpm、キャリア回転数60r
pm、純水供給量3000cm3/minであり、シー
ズニングツールはR#80(株式会社藤森技術研究所
製)を用いた。
窓部材での合計削れ量を示し、入口とは研磨パッドの図
2において、窓部材からV切り欠き部を見て左側パッド
部の合計削れ量を示し、出口とは研磨パッドの図2にお
いて、窓部材からV切り欠き部を見て右側パッド部の合
計削れ量を示す。定盤の回転に伴い、常に入口、窓部、
出口の順にシーズニングツールにより研磨される。外周
とは研磨パッドの外周部の合計削れ量を示し、内周とは
研磨パッドの内周の合計削れ量を示す。 (比較例1)実施例1で用いた窓部材用組成物の代わり
に、実施例1で用いたパッド用組成物と同じ組成で窓部
材用組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様にし
て研磨パッドを得た。
研削試験を行ったところ図11に示す通りであった。
いる条件で、上記実施例1および比較例1の研磨パッド
を用いて研磨試験を行った。
成された溝がノイズの原因となったが、実施例1の研磨
パッドでは、窓部材に形成された溝がノイズの原因にな
ることはなかった。
板、ガラス、ハードデイスク、LCD基板等の研磨にお
いて、窓部材にスラリーがたまることが抑制されるた
め、従来のように透過光を減衰させることがなく、検出
精度を高めることができる。また、窓部材がパッド本体
から凹んでいるので、研磨時のドレッシングによって窓
部材に傷を生じることがなくノイズが検出されにくい。
る。
ある。
(b)は定盤の平面図である。
(b)は定盤の平面図である。
盤の窓部材部分の平面図である。
である。
である。
Claims (5)
- 【請求項1】 パッド本体と、該パッド本体の一部に一
体に形成された透明な窓部材と、を有する研磨パッドで
あって、 該パッド本体は、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポ
リアミド、およびポリエステルからなる群から選択され
る一種または2種以上の樹脂から形成され、 該窓部材は、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニ
リデン、ポリエーテルサルホン、ポリスチレン、ポリエ
チレン、およびポリテトラフルオロエチレンからなる群
から選択される透明樹脂から形成され、 該パッド本体の表面には、窓部材の表面を除いて、多数
の溝が形成されていることを特徴とする研磨パッド。 - 【請求項2】 パッド本体と、該パッド本体の一部に一
体に形成された透明な窓部材と、を有し、該パッド本体
の表面には、窓部材の表面を除いて、多数の溝が形成さ
れている研磨パッドの製造方法であって、 研磨パッドの窓部材を形成する部分において定盤又は冶
具表面に凹部が形成され、かつ該凹部および表面に多数
の吸引口が形成された定盤又は冶具を準備する工程、 該吸引口からパッドシートを吸引することにより、該定
盤又は冶具の表面にパッドシートを吸引固定する工程、
および該凹部の位置においてパッドシートを凹ませた状
態で、切削刃によりパッドシートの表面に溝を形成する
工程、 を包含する研磨パッドの製造方法。 - 【請求項3】 前記パッドシートの表面に溝を形成する
工程が、該定盤を回転させながらパッドシートの表面に
切削刃を押し付けることで溝を形成する工程を包含する
請求項2に記載の研磨パッドの製造方法。 - 【請求項4】 前記定盤の回転軸に、吸引装置に接続さ
れた吸引孔が形成され、定盤内には吸引路が形成され、 前記吸引口は、該吸引路を介して吸引孔に連通している
請求項2又は3に記載の研磨パッドの製造方法。 - 【請求項5】 前記定盤の表面にリング溝が形成され、
該リング溝に前記吸引口が形成されている請求項1〜4
のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
Priority Applications (1)
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Family Applications (1)
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