JP2003259677A - モータ制御装置、同方法および画像形成装置 - Google Patents

モータ制御装置、同方法および画像形成装置

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JP2003259677A
JP2003259677A JP2002055907A JP2002055907A JP2003259677A JP 2003259677 A JP2003259677 A JP 2003259677A JP 2002055907 A JP2002055907 A JP 2002055907A JP 2002055907 A JP2002055907 A JP 2002055907A JP 2003259677 A JP2003259677 A JP 2003259677A
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恵一 田口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータの異常を可能な限り素早く判定する。 【解決手段】 CPU111は、温度センサ6により検
出された露光ユニット50の周囲温度が所定温度より高
いときはポリゴンモータ53の動作環境が所定レベルよ
り良好であると判定し、判定許容時間を短い値に設定す
る。そして、CPU111は、モータ駆動回路119へ
の駆動制御信号の出力時点からの経過時間が判定許容時
間に達するまでは異常判定を行わない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ制御装置、
同方法および前記モータ制御装置を備えるプリンタ、複
写機やファクシミリ装置などの電子写真方式の画像形成
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、帯電している感光体を露光手段に
より露光して当該感光体上に静電潜像を形成し、この静
電潜像に現像手段によりトナーを付着させてトナー像を
形成し、このトナー像を転写紙に転写して所定の画像を
得るようにした電子写真方式の画像形成装置が知られて
いる。
【0003】このような画像形成装置が備える上記露光
手段として、近年、画像信号に応じて変調されたレーザ
光を高速回転するポリゴンミラーにより反射して感光体
に導くように構成されたものが汎用されている。このポ
リゴンミラーを回転させるポリゴンモータは、ポリゴン
ミラーを例えば3万rpmと非常に高速で回転させる必
要があるので、駆動開始から所定の回転速度に達するま
でにある程度の時間を要する。そこで、当該ポリゴンモ
ータが上記所定の回転速度に達しなくても所定の判定許
容時間が経過するまでは異常であると判定しないように
している。すなわち、例えばポリゴンモータとして所定
の回転速度に達するとレディ信号を出力するように構成
されたものを採用した場合に、レディ信号が出力される
と正常であるとして次の動作に進む一方、レディ信号が
出力されなければ所定の判定許容時間が経過するまでレ
ディ信号が出力されるのを待機し、判定許容時間が経過
した時点で未だレディ信号が出力されていないときに初
めて、当該ポリゴンモータが異常であると判定する。
【0004】ところで、ポリゴンモータが駆動開始から
所定の回転速度に達するのに要する到達時間は、モータ
の動作環境によってばらつく。例えば当該ポリゴンモー
タがオイル軸受けを採用している場合には、低温で起動
されるとオイルの粘性が高いために、上記到達時間は長
くなる。
【0005】このように、動作環境の変化を考慮する
と、上記判定許容時間としては、動作環境による上記到
達時間のばらつきの範囲内で最長時間を採用しておく必
要がある。この点については、上記ポリゴンモータに限
られず、上記画像形成装置が備える他のモータや上記画
像形成装置以外の一般の装置が備えるモータにも該当す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記判定許容
時間として上記最長時間を採用した場合には、モータに
異常があるとき、そのときの動作環境では上記最長時間
まで待機する必要がない場合であっても当該判定許容時
間が経過するまでは異常である旨の判定が行われず、そ
の結果、当該モータに破損や故障が生じたり、そのモー
タを備える装置の他の構成要素に不具合が生じる虞があ
る。
【0007】例えば上記モータがポリゴンモータの場合
であって、当該ポリゴンモータの起動に並行して他の構
成要素の動作が実行される制御仕様を採用した画像形成
装置の場合について検討すると、例えば他の構成要素が
感光体の場合には、感光体上の残留トナーを掻き落とす
ためのクリーニングブレードが当接した状態で感光体の
回転動作が継続されることになるが、ポリゴンモータが
異常の場合にはいわゆるかぶりトナーが無いため、ブレ
ードがめくれ上がる虞がある。また、他の構成要素が現
像器の場合には、その現像器が既に現像位置に配置され
ていると、トナーを無駄に消費してしまうことになる。
また、その場合に感光体の帯電器が接触帯電ローラで構
成されている場合には、当該ローラがトナーで汚れてし
まうことになる。このように、モータに異常がある場合
には、当該異常を可能な限り素早く判定することが望ま
れる。
【0008】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
モータの異常を可能な限り素早く判定し得るモータ制御
装置および方法を提供することを目的とする。
【0009】また、本発明は、装置が備えるモータの異
常を可能な限り素早く判定し得る画像形成装置を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、モータの正常・異常を判
定して当該モータの動作を制御するモータ制御装置であ
って、前記モータを駆動させるべく駆動制御信号を出力
する駆動制御手段と、この駆動制御手段による前記駆動
制御信号の出力時点からの経過時間をカウントする起動
計時手段と、前記モータの動作環境を判定する動作環境
判定手段と、この動作環境判定手段により判定された前
記モータの動作環境に応じて判定許容時間を設定する許
容時間設定手段と、前記モータが予め設定された所定回
転速度に達しないときに当該モータは異常であるとの異
常判定を行う異常判定手段とを備え、前記許容時間設定
手段は、前記動作環境判定手段により判定された前記モ
ータの動作環境が所定レベルより良好なときは、当該所
定レベル以下のときに比べて前記判定許容時間を短い値
に設定するもので、前記異常判定手段は、前記起動計時
手段によりカウントされた前記経過時間が前記許容時間
設定手段により設定された前記判定許容時間に達するま
では前記異常判定を行わないことを特徴としている。
【0011】この構成によれば、モータの動作環境が判
定され、この判定されたモータの動作環境に応じて判定
許容時間が設定される。ここで、モータの動作環境が所
定レベルより良好なときは、当該所定レベル以下のとき
に比べて判定許容時間が短い値に設定される。そして、
駆動制御信号が出力されてモータが駆動されると、この
駆動制御信号の出力時点からの経過時間がカウントさ
れ、カウントされた経過時間が判定許容時間に達するま
では、モータが予め設定された所定回転速度に達しない
ときに当該モータは異常であるとの異常判定が行われな
い。
【0012】従って、モータが異常の場合であっても、
判定許容時間に達するまではモータの駆動が継続される
ことになるが、モータの動作環境が所定レベルより良好
なときは、判定許容時間が短い値に設定されているの
で、異常が素早く判定されて、モータ以外の他の構成要
素への悪影響が抑制されることとなる。
【0013】また、前記モータの周囲温度を検出する温
度検出手段をさらに備え、前記動作環境判定手段は、前
記温度検出手段により検出された前記周囲温度が所定温
度より高いときに前記動作環境が所定レベルより良好で
あると判定するとしてもよい(請求項2)。
【0014】この構成によれば、検出されたモータの周
囲温度が所定温度より高いときに動作環境が所定レベル
より良好であると判定されることから、モータの周囲温
度が所定温度より高いときに判定許容時間が短い値に設
定され、これによって異常が素早く判定される。
【0015】また、前記駆動制御手段は、駆動状態にあ
るモータを停止させるべく停止制御信号を出力するもの
で、前記駆動制御手段による前記停止制御信号の出力時
点からの経過時間をカウントする停止時間計時手段をさ
らに備え、前記動作環境判定手段は、前記停止時間計時
手段によりカウントされた前記経過時間が所定時間より
短いときに前記動作環境が所定レベルより良好であると
判定するとしてもよい(請求項3)。
【0016】この構成によれば、駆動状態にあるモータ
を停止させるべく停止制御信号が出力されると、その停
止制御信号の出力時点からの経過時間がカウントされ、
その経過時間が所定時間より短いときに動作環境が所定
レベルより良好であると判定されることから、モータの
駆動停止からの経過時間が短く、モータが比較的高い温
度に保たれているときに判定許容時間が短い値に設定さ
れ、これによって異常が素早く判定される。
【0017】また、前記動作環境判定手段は、前記モー
タの駆動が電源投入後の1回目であるか2回目以降であ
るかを判定し、2回目以降であるときに前記動作環境が
所定レベルより良好であると判定するとしてもよい(請
求項4)。
【0018】この構成によれば、モータの駆動が電源投
入後の1回目であるか2回目以降であるかが判定され、
2回目以降であるときにモータの動作環境が所定レベル
より良好であると判定されることから、1回モータが駆
動されてモータ温度が上昇した後の2回目以降の駆動時
は判定許容時間が短い値に設定されるため、モータ以外
の他の構成要素への悪影響がより確実に抑制される。
【0019】また、前記モータは、当該モータが前記所
定回転速度で駆動しているときに所定のレディ信号を出
力するもので、前記異常判定手段は、前記起動計時手段
によりカウントされた前記経過時間が前記許容時間設定
手段により設定された前記判定許容時間に達した時点で
未だ前記レディ信号の出力が無いときに、前記異常判定
を行うとしてもよい(請求項5)。
【0020】この構成によれば、モータが所定回転速度
で駆動しているときに所定のレディ信号が出力される
が、駆動制御信号の出力時点からの経過時間が判定許容
時間に達した時点で未だレディ信号の出力が無いとき
に、当該モータは異常であるとの異常判定が行われるこ
とから、モータの異常判定が容易、かつ確実に行われる
こととなる。
【0021】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
〜5のいずれかに記載のモータ制御装置を備えた画像形
成装置であって、感光体を回転駆動させる感光体駆動手
段と、回転する前記感光体を露光して静電潜像を形成す
る露光手段と、現像手段を駆動して前記露光手段により
形成された前記静電潜像を現像してトナー像を形成させ
る現像駆動手段と、転写紙を搬送する転写紙搬送駆動手
段と、前記現像手段により形成された前記トナー像を前
記転写紙搬送駆動手段により搬送される転写紙に転写す
る転写手段とを備えたことを特徴としている。
【0022】この構成によれば、モータの動作環境が判
定され、この判定されたモータの動作環境に応じて判定
許容時間が設定される。ここで、モータの動作環境が所
定レベルより良好なときは、当該所定レベル以下のとき
に比べて判定許容時間が短い値に設定される。そして、
駆動制御信号が出力されてモータが駆動されると、この
駆動制御信号の出力時点からの経過時間がカウントさ
れ、カウントされた経過時間が判定許容時間に達するま
では、モータが予め設定された所定回転速度に達しない
ときに当該モータは異常であるとの異常判定が行われな
い。
【0023】従って、モータが異常の場合であっても、
判定許容時間に達するまではモータの駆動が継続される
ことになるが、モータの動作環境が所定レベルより良好
なときは、判定許容時間が短い値に設定されているの
で、異常が素早く判定されて、モータ以外の当該画像形
成装置が備える他の構成要素への悪影響が抑制されるこ
ととなる。
【0024】また、前記露光手段は、レーザ光源と、こ
のレーザ光源からのレーザ光を反射するポリゴンミラー
とを含み、このポリゴンミラーにより反射された前記レ
ーザ光により前記感光体を露光するもので、前記モータ
制御装置が備えるモータは、前記ポリゴンミラーを回転
させるものであるとしてもよい(請求項7)。
【0025】この構成によれば、ポリゴンミラーを回転
させるモータの動作環境が所定レベルより良好なとき
は、判定許容時間が短い値に設定されているので、異常
が素早く判定されて、感光体などの他の構成要素への悪
影響が抑制される。
【0026】また、前記駆動制御手段は、電源投入後に
前記駆動制御信号を出力して強制的に前記モータを駆動
させ、前記異常判定手段による異常判定が無ければ、前
記停止制御信号を出力して前記モータの駆動を停止させ
るとしてもよい(請求項8)。
【0027】この構成によれば、電源投入時にモータが
強制的に駆動され、異常判定が無ければモータの駆動が
停止されることにより、この強制的な駆動が実使用時以
外であることから、他の構成要素に影響を全く及ぼすこ
となく、モータ異常を見つけることが可能になる。ま
た、電源投入時にモータを強制的に駆動することにより
モータの温度が上昇するので、実使用時に駆動開始から
所定の回転速度に達する到達時間を短縮することがで
き、これによって、装置のスループットを向上すること
ができる。
【0028】特に、この請求項8の構成が請求項4の構
成を備える場合には、電源投入時の強制的な駆動に比べ
て2回目以降の駆動時は判定許容時間が短い値に設定さ
れるため、実使用時において、モータ以外の他の構成要
素への悪影響がより確実に抑制されることとなる。
【0029】また、請求項9に記載の発明は、前記モー
タ制御装置が備えるモータの駆動開始前に、前記感光体
駆動手段、前記現像駆動手段および前記転写紙搬送駆動
手段のうち少なくとも1つの駆動手段の動作を開始させ
る像形成制御手段をさらに備えたことを特徴としてい
る。
【0030】この構成によれば、ポリゴンミラーを回転
させるモータの駆動開始前に、感光体駆動手段、現像駆
動手段および転写紙搬送駆動手段のうち少なくとも1つ
の駆動が開始していることにより、モータが異常の場合
であっても、判定許容時間に達するまでは、当該モータ
および感光体駆動手段、現像駆動手段および転写紙搬送
駆動手段のうち少なくとも1つの駆動が継続されること
になるが、モータの動作環境が所定レベルより良好なと
きは、判定許容時間が短い値に設定されているので、異
常が素早く判定される。すなわち、ポリゴンミラーを回
転させるモータの駆動開始前に、感光体駆動手段、現像
駆動手段および転写紙搬送駆動手段のうち少なくとも1
つの駆動手段の動作が開始されるような制御仕様を採用
した場合には、このような素早い異常判定の利点が大き
いものとなる。
【0031】また、請求項10に記載の発明は、モータ
の正常・異常を判定して当該モータの動作を制御するモ
ータ制御方法であって、モータを駆動させるべく出力さ
れる駆動制御信号の出力時点からの経過時間をカウント
する起動計時工程と、前記モータの動作環境を判定する
動作環境判定工程と、この動作環境判定工程により判定
された前記モータの動作環境に応じて判定許容時間を設
定する許容時間設定工程と、前記モータが予め設定され
た所定回転速度に達しないときに当該モータは異常であ
るとの異常判定を行う異常判定工程とを備え、前記許容
時間設定工程は、前記動作環境判定工程により判定され
た前記モータの動作環境が所定レベルより良好なとき
は、当該所定レベル以下のときに比べて前記判定許容時
間を短い値に設定するもので、前記異常判定工程は、前
記起動計時工程によりカウントされた前記経過時間が前
記許容時間設定工程により設定された前記判定許容時間
に達するまでは前記異常判定を行わないことを特徴とし
ている。
【0032】この構成によれば、モータの動作環境が判
定され、この判定されたモータの動作環境に応じて判定
許容時間が設定される。ここで、モータの動作環境が所
定レベルより良好なときは、当該所定レベル以下のとき
に比べて判定許容時間が短い値に設定される。そして、
駆動制御信号が出力されてモータが駆動されると、この
駆動制御信号の出力時点からの経過時間がカウントさ
れ、カウントされた経過時間が判定許容時間に達するま
では、モータが予め設定された所定回転速度に達しない
ときに当該モータは異常であるとの異常判定が行われな
い。
【0033】従って、モータが異常の場合であっても、
判定許容時間に達するまではモータの駆動が継続される
ことになるが、モータの動作環境が所定レベルより良好
なときは、判定許容時間が短い値に設定されているの
で、異常が素早く判定されて、モータ以外の他の構成要
素への悪影響が抑制されることとなる。
【0034】
【発明の実施の形態】まず、図1〜図3を参照して、本
発明に係る画像形成装置の一実施形態であるプリンタの
構成について説明する。図1は同プリンタの内部構成を
示す図、図2は同プリンタの電気的構成を示すブロック
図、図3は中間転写ベルトの展開図である。
【0035】このプリンタは、イエロー(Y)、マゼン
タ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナ
ーを重ね合わせてフルカラー画像を形成したり、例えば
ブラック(K)のトナーのみを用いて単色画像を形成す
るものである。このプリンタは、ホストコンピュータな
どの外部装置から画像信号を含む印字指令信号が主制御
部100に与えられると、この主制御部100からの制
御信号に応じてエンジン制御部110がエンジン部1の
各部を制御して、装置本体2の下方に配設された給紙カ
セット3から搬送した転写紙4に、上記画像信号に対応
する画像を印字出力する。
【0036】上記エンジン部1は、感光体ユニット1
0、ロータリー現像部20、中間転写ユニット30、定
着ユニット40、露光ユニット50を備えている。この
感光体ユニット10は、感光体11、帯電部12および
クリーニング部13を備え、ロータリー現像部20は、
イエロートナーが収容されたイエロー現像ユニット2
Y、マゼンタトナーが収容されたマゼンタ現像ユニット
2M、シアントナーが収容されたシアン現像ユニット2
C、ブラックトナーが収容されたブラック現像ユニット
2Kなどを備え、中間転写ユニット30は、中間転写ベ
ルト31、垂直同期センサ32、ベルトクリーナ33、
ゲートローラ対34、2次転写ローラ35、感光体駆動
用モータ36などを備えている。上記7つのユニット1
0,2Y,2M,2C,2K,30,40は、それぞれ
装置本体2に対して着脱自在に構成されている。
【0037】感光体ユニット10の感光体11は、上記
7つのユニット10,2Y,2M,2C,2K,30,
40が装置本体2に装着された状態で、感光体駆動用モ
ータ36によって矢印5の方向に回転するもので、中間
転写ベルト31に当接しており、この当接位置が1次転
写部14に設定されている。この感光体11の周りに
は、その回転方向5に沿って、帯電部12、ロータリー
現像部20およびクリーニング部13がそれぞれ配置さ
れている。
【0038】帯電部12は、所定レベルの高電圧が印加
されたワイヤ電極を備え、例えばコロナ放電により、感
光体11の外周面を均一に帯電するものである。クリー
ニング部13は、感光体11の回転方向5における帯電
部12の直ぐ上流側であって1次転写部14の下流側に
配置され、感光体11から中間転写ベルト31へのトナ
ー像の1次転写後に感光体11の外周面に残留している
トナーをクリーニングブレード15により掻き落とし
て、感光体11の表面を清掃するものである。
【0039】露光ユニット50は、例えば半導体レーザ
からなるレーザ光源51、このレーザ光源51からのレ
ーザ光を反射するポリゴンミラー52、このポリゴンミ
ラー52を回転駆動するポリゴンモータ53、ポリゴン
ミラー52で反射されたレーザ光を集束するレンズ部5
4、複数個の反射ミラー55、水平同期センサ56など
を備えている。ポリゴンミラー52によって反射され、
レンズ部54および反射ミラー55を介して射出された
レーザ光57は、感光体11の表面において主走査方向
(図1の紙面に対して垂直な方向)に走査して、画像信
号に対応する静電潜像を感光体11の表面に形成する。
このとき、水平同期センサ56により、主走査方向にお
ける同期信号、すなわち水平同期信号が得られる。
【0040】ポリゴンモータ53は、ポリゴンミラー5
2を予め設定された回転速度、例えば30,000rp
m(回転/分)で高速に回転駆動するもので、例えばオ
イル軸受けにより高速回転可能な構成を備え、駆動を開
始して回転速度が上記設定回転速度に達すると、CPU
111にレディ信号を送出する。このようにポリゴンモ
ータ53の回転速度が高速であるので、ポリゴンモータ
53の駆動開始からレディ信号の送出まで所定時間を要
する。この所定時間は、モータの動作環境によって変動
するもので、例えば周囲温度が低いときは長くなる。露
光ユニット50は、露光手段に対応する。
【0041】ロータリー現像部20は、各色のトナーを
上記静電潜像に付着させて現像するものである。ロータ
リー現像部20のイエロー現像ユニット2Y、マゼンタ
現像ユニット2M、シアン現像ユニット2C、ブラック
現像ユニット2Kは軸中心に回転自在に設けられてお
り、これらの現像ユニット2Y,2M,2C,2Kは予
め決められた複数の位置に移動可能に配置され、感光体
11に対して当接位置および離間位置で選択的に配置さ
れる。
【0042】ロータリー現像部20の現像系駆動用モー
タ21は、現像クラッチ22がオンの状態で各現像ユニ
ット2Y,2M,2C,2Kを回転させ、現像クラッチ
22がオフの状態で当接位置にある現像ユニットの現像
ローラを回転させる。そして、直流成分もしくは直流成
分に交流成分を重畳した現像バイアスが印加されて、感
光体11に対して当接位置にある現像ユニットから当該
色のトナーが感光体11の表面に付着される。現像ユニ
ット2Y,2M,2C,2Kは現像手段に対応し、現像
系駆動用モータ21は現像駆動手段に対応する。
【0043】中間転写ユニット30の中間転写ベルト3
1は、テンションローラ31A、駆動ローラ31B、テ
ンションローラ31Cおよび従動ローラ31Dに掛け渡
されている。テンションローラ31Aは、中間転写ベル
ト31を確実に感光体11に当接させるためのものであ
る。駆動ローラ31Bは、感光体駆動用モータ36によ
って感光体11とともに回転駆動される。
【0044】この中間転写ベルト31は、図3に示すよ
うに、ほぼ矩形のシート体が継ぎ目71で継ぎ合わされ
て形成された無端ベルトからなる。図3において、矢印
72は回転駆動方向を示し、矢印73は回転軸方向を示
している。
【0045】この中間転写ベルト31は、回転軸方向7
3の一端側(図3中、上側)に設けられた突起部74を
有するとともに、転写禁止領域75および転写許可領域
76を有している。転写禁止領域75は、継ぎ目71の
両側のそれぞれ所定寸法の範囲に、回転軸方向73に一
端から他端に亘って設定されている。転写許可領域76
は、転写禁止領域75以外の領域であって、回転軸方向
73の一端部および他端部を除く矩形の領域に設定され
ており、この転写許可領域76にトナー像が1次転写さ
れる。この転写許可領域76は、回転駆動方向72に長
辺方向のA3判より大きいサイズを有し、回転駆動方向
72に長辺方向となるA3判サイズの画像77が転写可
能になっている。
【0046】垂直同期センサ32は、例えば互いに対向
配置された発光部(例えばLED)および受光部(例え
ばフォトダイオード)を有するフォトインタラプタから
なり、回転する中間転写ベルト31の回転軸方向73の
一端側に配置され、突起部74の通過を検出して検出信
号を出力するものである。この垂直同期センサ32から
出力される検出信号が、エンジン制御部110による画
像形成制御の基準となる垂直同期信号として使用され
る。この垂直同期センサ32は、従動ローラ31Dの近
傍に配置されており、これによって、中間転写ベルト3
1の撓みや揺れによる影響を低減し、突起部74を安定
して検出できるようにしている。
【0047】ベルトクリーナ33は、クリーナ用離接ク
ラッチにより中間転写ベルト31への当接状態(図1
中、実線)および離間状態(図1中、破線)が切換可能
に配設されたもので、当接状態で中間転写ベルト31上
の残留トナーを掻き落とす。このベルトクリーナ33の
当接および離間は、中間転写ベルト31の転写禁止領域
75に対して行われる。ゲートローラ対34は、ゲート
クラッチのオンにより搬送系駆動用モータ60の駆動力
が伝達されて回転駆動される。
【0048】2次転写ローラ35は、2次転写ローラ用
離接クラッチにより中間転写ベルト31への当接状態
(図1中、実線)および離間状態(図1中、破線)が切
り換えられる。この2次転写ローラ35は、中間転写ベ
ルト31に当接した状態で所定の2次転写バイアスが印
加されて、転写紙4を搬送しつつ中間転写ベルト31上
のトナー像を転写紙4に2次転写させるもので、当該当
接位置が2次転写部37に設定されている。
【0049】中間転写ベルト31には例えばローラ状の
バイアス印加部材(図示省略)が当接しており、このバ
イアス印加部材に所定の1次転写バイアスが印加され、
この1次転写バイアスによって感光体11上のトナー像
が中間転写ベルト31に1次転写されるように構成され
ている。
【0050】中間転写ベルト31、上記バイアス印加部
材、2次転写ローラ35および転写バイアス生成回路1
18は転写手段に対応し、感光体駆動用モータ36は感
光体駆動手段に対応する。
【0051】定着ユニット40は、加熱ローラ41、加
圧ローラ42を備え、ローラ41,42により転写紙4
を搬送しつつ、転写紙4上のトナーを加熱溶融して当該
転写紙4に定着するものである。この定着ユニット40
は定着手段に対応する。
【0052】給紙カセット3の先端(図1中、右端)か
ら上方に向かって、半月状のピックアップローラ61、
フィードローラ対62が配設され、ゲートローラ対3
4、2次転写ローラ35および定着ユニット40を挟ん
で、さらに搬送ローラ対63、排出ローラ対64が配設
されて、これらにより転写紙4の搬送路(図1中、一点
鎖線)が形成されている。
【0053】ピックアップローラ61はピックアップソ
レノイドにより駆動される。フィードローラ対62、ゲ
ートローラ対34、2次転写ローラ35、定着ユニット
40の加熱ローラ41、搬送ローラ対63、排出ローラ
対64は、それぞれ駆動力伝達機構を介して同一の搬送
系駆動用モータ60に連結されている。搬送系駆動用モ
ータ60は、駆動を開始して所定の回転速度に達する
と、CPU111にレディ信号を送出する。そして、フ
ィードローラ対62は、フィードクラッチのオンによ
り、搬送系駆動用モータ60の駆動力が伝達されて回転
駆動される。転写紙4は、排出ローラ対64によって装
置本体2の上部に設けられた排紙部7に排出される。搬
送系駆動用モータ60は転写紙搬送駆動手段に対応す
る。
【0054】図2において、エンジン部1は、さらに、
露光ユニット50の周囲温度を検出する温度センサ6を
備えている。
【0055】主制御部100は、CPU101と、ホス
トコンピュータなどの外部装置との間で制御信号の授受
を行うインターフェース102と、このインターフェー
ス102を介して与えられた画像信号を記憶するための
画像メモリ103とを備えている。CPU101は、外
部装置から画像信号を含む印字指令信号をインターフェ
ース102を介して受信すると、エンジン部1の動作指
示に適した形式のジョブデータに変換し、エンジン制御
部110に送出する。
【0056】エンジン制御部110は、CPU111、
ROM112、RAM113などを備えている。ROM
112は、CPU111の制御プログラムなどを記憶す
るもので、RAM113は、エンジン部1の制御データ
やCPU111による演算結果などを一時的に記憶する
ものである。
【0057】CPU111は、エンジン部1からの入力
信号として、例えば垂直同期センサ32から垂直同期信
号Vsyncを受け取り、水平同期センサ56から水平同期
信号Hsyncを受け取り、温度センサ6から露光ユニット
50の周囲温度を受け取り、ポリゴンモータ53からレ
ディ信号を受け取る。そして、CPU111は、これら
の入力信号および制御プログラムに基づき、エンジン部
1の各部の動作を制御する。
【0058】すなわちCPU111は、感光体駆動用モ
ータ36を駆動するモータ駆動回路114に制御信号を
送出して感光体11および中間転写ベルト31を同期し
て回転駆動する。また、CPU111は、搬送系駆動用
モータ60を駆動するモータ駆動回路115に制御信号
を送出して、給紙カセット3からの転写紙4の搬送を制
御するもので、転写紙4を中間転写ベルト31の周速S
1と同一速度で搬送する。また、CPU111は、現像
系駆動用モータ21を駆動するモータ駆動回路116お
よび現像クラッチ22を駆動するクラッチ駆動回路11
7に制御信号を送出して、ロータリー現像部20の現像
ユニット2Y,2M,2C,2Kなどの各部の動作を制
御する。
【0059】また、CPU111は、各離接クラッチを
駆動する離接クラッチ駆動回路(図示省略)に制御信号
を送出し、中間転写ベルト31に対するベルトクリーナ
33および2次転写ローラ35の離間および当接を制御
する。また、CPU111は、転写バイアスを生成する
転写バイアス生成回路118に制御信号を送出し、上記
バイアス印加部材に対する1次転写バイアスの印加およ
び2次転写ローラ35に対する2次転写バイアスの印加
を制御する。また、CPU111は、例えば装置本体2
の表面に配設された操作表示パネル8の操作キーに対す
る操作内容を受け取るとともに、表示部の表示内容を制
御する。
【0060】また、CPU111は、ポリゴンモータ5
3を駆動するモータ駆動回路119に駆動制御信号およ
び停止制御信号を送出し、ポリゴンモータ53の駆動お
よび停止を制御する。また、CPU111は、温度セン
サ6から露光ユニット50の周囲温度を所定のサンプリ
ング周期(例えば50msec)で取り込み、RAM1
13の所定のメモリ領域に格納する。
【0061】また、CPU111は、ポリゴンモータ5
3の動作環境を判定するとともに、レディ信号が出力さ
れるのを待機する判定許容時間を、その判定された動作
環境が所定レベルより良好なときは当該所定レベル以下
のときに比べて短い値に設定するものである。すなわ
ち、本実施形態では、温度センサ6により検出される露
光ユニット50の周囲温度に基づき上記動作環境を判定
し、その検出された周囲温度が所定値以上のときは動作
環境が良好であると判定し、上記判定許容時間をその周
囲温度に対応する値に設定する。
【0062】そして、CPU111は、ポリゴンモータ
53を駆動する際に、上記駆動制御信号の送出時点から
の経過時間をカウントし、そのカウントした経過時間が
上記判定許容時間に達してもポリゴンモータ53からレ
ディ信号が出力されないときは、当該ポリゴンモータ5
3が異常であると判定する。
【0063】温度センサ6は温度検出手段に対応し、C
PU111は駆動制御手段、起動計時手段、動作環境判
定手段、許容時間設定手段、異常判定手段、停止時間計
時手段、像形成制御手段に対応する。また、ROM11
2およびRAM113はメモリ部を構成し、このメモリ
部はEEPROMや他の形態のメモリを採用してもよ
い。
【0064】次に、表1を参照して、判定許容時間の設
定値の一例について説明する。表1は温度センサ6によ
り検出される露光ユニット50の周囲温度TPに対応し
て予め設定されている判定許容時間の値を示している。
低温になるにつれてオイルの粘性は増大するため、駆動
開始から所定の回転速度に達するのに要する到達時間は
低温になるにつれて長くなる。従って、表1に示すよう
に、低温ほど判定許容時間の値を長くしている。この表
1に示すテーブルデータが制御プログラムの一部として
ROM112に格納されている。
【0065】
【表1】
【0066】次に、図4を参照しつつ、本プリンタの動
作について説明する。図4はエンジン部1の各部の状態
の時間変化を示すタイミングチャートである。
【0067】ホストコンピュータなどの外部装置から画
像信号を含む印字指令信号が主制御部100に与えられ
ると、この主制御部100からの制御信号に応じてエン
ジン制御部110がエンジン部1の各部の動作を開始す
る。このとき、給紙カセット3に積載されている転写紙
4のサイズが印字指令信号で指示されているサイズに一
致していないときは、操作表示パネル8に給紙カセット
の交換を促すメッセージを表示する。なお、図1では1
つの給紙カセット3を備えたプリンタとしているが、こ
れに限られず、複数の給紙カセットを備えたものでもよ
い。
【0068】給紙カセット3に積載されている転写紙4
のサイズが印字指令信号で指示されているサイズに一致
している(または、複数の給紙カセットのうちに印字指
令信号で指示されているサイズの転写紙4を収容するカ
セットが含まれている)ときは、図4に示すように、ま
ず、時刻t1に搬送系駆動用モータ60がオンにされ
る。続いて、時刻t2に搬送系駆動用モータ60からレ
ディ信号が出力されると、感光体駆動用モータ36の駆
動が開始されて中間転写ベルト31が所定の周速S1で
駆動されて垂直同期信号Vsyncが周期的に出力されると
ともに、ポリゴンモータ53の駆動が開始される。そし
て、時刻t3にポリゴンモータ53からレディ信号が出
力されると、次の垂直同期信号Vsyncから有効に受け付
けられ、感光体11の表面が帯電部12により均一に帯
電され、その感光体11の表面に、露光ユニット50か
らのレーザ光57により上記画像信号に応じた静電潜像
が形成され、この静電潜像がロータリー現像部20によ
り現像されてトナー像が形成され、このトナー像は1次
転写部14において中間転写ベルト31上に1次転写さ
れる。
【0069】すなわち、感光体駆動用モータ36の駆動
により中間転写ベルト31が回転し、時刻t4,t5,
t6,t7にそれぞれ垂直同期信号Vsyncが出力され
る。各垂直同期信号Vsyncの立下り時点から所定時間T
1後に画像要求信号Vreqが出力され、この画像要求信
号Vreqの立下りを受けて、画像信号に対応する静電潜
像の形成が開始されるとともに、現像バイアスがオンに
される。
【0070】そして、時刻t4,t5,t6,t7ごと
にロータリー現像部20の現像ユニットが切り換えられ
て、各色のトナー像が感光体11に形成され、順次、中
間転写ベルト31に1次転写される。この間は2次転写
ローラ35が中間転写ベルト31に対して離間状態にあ
るので、各色のトナー像は中間転写ベルト31上に重ね
合わされていく。現像バイアスは、時刻t4,t5,t
6,t7の各垂直同期信号Vsyncの立下り時点から、転
写紙サイズによって予め決められている所定時間T2後
にオフにされる。これによって、中間転写ベルト31の
転写許可領域76にトナー像Y,C,M,Kが重ね合わ
される。
【0071】一方、給紙カセット3に積載されている転
写紙束の最上段の転写紙4がピックアップローラ61に
より取り出され、フィードローラ対62により所定速度
で搬送され、ゲートローラ対34にニップされる。そし
て、中間転写ベルト31上のトナー像にタイミングを合
わせてゲートクラッチがオンにされ、ゲートローラ対3
4から2次転写部37に向けて転写紙4が搬送される。
【0072】そして、垂直同期信号Vsyncの立下り時点
である時刻t8から所定時間後に2次転写ローラ用離接
クラッチがオンにされて、2次転写ローラ35が中間転
写ベルト31に当接し、続いて、時刻t8から所定時間
後の時刻t9に転写バイアス生成回路118から2次転
写ローラ35への2次転写バイアスの印加がオンにされ
る。これによって、中間転写ベルト31の転写許可領域
76に1次転写されているトナー像Y,C,M,Kが重
ね合わされたカラートナー像が転写紙4に転写される。
【0073】ゲートクラッチは転写紙4の搬出後オフに
され、2次転写バイアスの印加時間T3は、転写紙4の
サイズに応じて予め設定されている。2次転写バイアス
の印加がオフにされた後、2次転写ローラ用離接クラッ
チがオンにされて、2次転写ローラ35が中間転写ベル
ト31から離間する。そして、定着ユニット40におい
て、転写紙4が搬送されつつトナー像が当該転写紙4に
定着する。転写紙4は、さらに搬送ローラ対63により
搬送され、排出ローラ対64によって排紙部7に排出さ
れる。
【0074】画像形成終了後、次の印字指令信号が入力
されなければ、垂直同期信号Vsyncの立下り時点である
時刻t10に帯電部12がオフにされ、時刻t10から
所定時間後に1次転写バイアスがオフにされ、次いで、
時刻t10から所定時間後の時刻t11に感光体駆動用
モータ36が減速を開始し、感光体駆動用モータ36が
停止した時刻t12にレーザ光源51がオフにされると
ともに、搬送系駆動用モータ60がオフにされる。そし
て、時刻t12から予め設定された待機時間T4(本実
施形態では例えばT4=30秒)後の時刻t13に、ポ
リゴンモータ53がオフにされる。
【0075】このように、高速回転するポリゴンモータ
53は、駆動開始から所定の回転速度に達する(レディ
信号が出力される)までの到達時間としてある程度の時
間を要すること、頻繁にオンオフすることは寿命の観点
から好ましくないことなどを考慮して、本実施形態では
レーザ光源51のオフから待機時間T4後にポリゴンモ
ータ53をオフにするようにして、その間、次の印字指
令信号の入力を待機している。
【0076】次に、図5を参照して、ポリゴンモータ5
3の駆動制御について説明する。図5は同制御手順を示
すフローチャートである。
【0077】ポリゴンモータ53の駆動開始が指示され
ると(例えば図4の時刻t2)、図5のルーチンが開始
され、まず、モータ駆動回路119に駆動制御信号が送
出されてポリゴンモータ53がオンにされ(#10)、
次いで、ポリゴンモータ53の駆動開始からの経過時間
をカウントすべくタイマカウントが開始される(#1
1)。続いて、RAM113の所定のメモリ領域に格納
されている温度データが読み取られ(#12)、表1に
基づき判定許容時間が露光ユニット50の周囲温度に対
応する値に設定される(#13)。
【0078】次いで、レディ信号が出力されたか否かが
判別され(#14)、レディ信号が出力されると(#1
4でYES)、このルーチンを終了する。一方、レディ
信号が出力されなければ(#14でNO)、設定された
判定許容時間が経過したか否かが判別され(#15)、
経過していなければ(#15でNO)、#14に戻る。
【0079】そして、レディ信号が出力されないまま、
設定された判定許容時間が経過すると(#15でYE
S)、ポリゴンモータ53が異常であると判定されて、
例えば操作表示パネル8への警告表示などの異常処理が
行われ(#16)、このルーチンを終了する。
【0080】このように、本実施形態によれば、温度セ
ンサ6によって検出される露光ユニット50の周囲温度
によりポリゴンモータ53の動作環境を判定し、ポリゴ
ンモータ53のレディ信号が出力されるのを待機する判
定許容時間を、温度センサ6によって検出される露光ユ
ニット50の周囲温度に対応する値に設定するようにし
ているので、上記周囲温度が高いときには素早く異常と
判定することができ、これによって他の構成要素への悪
影響を極力抑制することができる。
【0081】特に、本実施形態では、ポリゴンモータ5
3の駆動より先に搬送系駆動モータ60の動作を開始さ
せ、ポリゴンモータ53と同時に感光体駆動用モータ3
6の駆動を開始させる制御仕様を採用しているので、上
記効果は高いものがある。
【0082】例えば、感光体駆動用モータ36の駆動に
よりクリーニングブレード15が感光体11に当接した
状態で感光体11の回転動作が継続されることになる
が、ポリゴンモータ53が異常の場合にはいわゆるかぶ
りトナーが無いため、クリーニングブレード15がめく
れ上がる虞がある。しかし、本実施形態によれば、上記
周囲温度が高いときには素早く異常と判定することがで
き、これによって、そのような悪影響を抑制することが
できる。
【0083】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述
したものに対して種々の変更を加えることが可能であ
り、例えば以下に示す変形形態(1)〜(8)を採用す
ることができる。
【0084】(1)上記実施形態では、ポリゴンモータ
53の動作環境を温度センサ6により検出される露光ユ
ニット50の周囲温度により判定しているが、これに限
られない。本変形形態のCPU111は、上記周囲温度
に代えて、駆動中のポリゴンモータ53に対してモータ
駆動回路119を介して出力される停止制御信号の出力
時点からの経過時間(以下「停止時間」ともいう。)に
基づきポリゴンモータ53の動作環境を判定する。
【0085】すなわち、本変形形態では、CPU111
は、モータ駆動回路119への停止制御信号の出力時点
からの経過時間(停止時間)をカウントし、そのカウン
ト値をRAM113の所定のメモリ領域に所定周期で格
納する。そして、モータ駆動回路119に駆動制御信号
が出力された時点での上記カウント値(停止時間)を読
み取り、その停止時間が所定値以下のときは動作環境が
良好であると判定し、上記判定許容時間をその停止時間
に対応する値に設定する。
【0086】表2は停止時間TMに対応して予め設定さ
れている判定許容時間の値の一例を示している。低温に
なるにつれてオイルの粘性は増大するが、モータの駆動
中に当該モータを停止させるべく出力される停止制御信
号の出力時点からの経過時間(停止時間)が短いほどモ
ータの温度が高いままに維持されているため、駆動開始
から所定回転速度に達するのに要する上記到達時間は上
記停止時間が短いほど短くなる。そこで、表2に示すよ
うに、上記停止時間が短いほど判定許容時間の値を短く
しており、この表2に示すテーブルデータが制御プログ
ラムの一部としてROM112に格納されている。な
お、電源投入後の1回目の駆動時は停止時間TMがカウ
ントできないので、表2に示すように、別途、設定して
いる。
【0087】
【表2】
【0088】図6は本変形形態におけるポリゴンモータ
の駆動制御手順を示すフローチャートである。ポリゴン
モータ53の駆動開始が指示されると(例えば図4の時
刻t2)、図6のルーチンが開始される。
【0089】#20,#21では図5の#10,#11
と同様の動作が行われる。#21に続いて、RAM11
3の所定のメモリ領域に格納されているカウント値が読
み取られて停止時間が算出され(#22)、表2に基づ
き判定許容時間が停止時間に対応する値に設定される
(#23)。続いて、#24が実行される。#24〜#
26では図5の#14〜#16と同様の動作が行われ
る。
【0090】このように、本変形形態によれば、ポリゴ
ンモータ53の停止時間によりポリゴンモータ53の動
作環境を判定し、ポリゴンモータ53のレディ信号が出
力されるのを待機する判定許容時間を停止時間に対応す
る値に設定するようにしているので、停止時間が短いと
きには素早く異常と判定することができ、これによって
他の構成要素への悪影響を極力抑制することができる。
【0091】(2)上記変形形態(1)では、露光ユニ
ット50の周囲温度に代えて停止時間によりポリゴンモ
ータ53の動作環境を判定しているが、周囲温度および
経過時間の双方を考慮して、上記動作環境を判定するよ
うにしてもよい。この場合には、表1および表2の双方
のパラメータに対して判定許容時間の値を設定したテー
ブルデータを制御プログラムの一部としてROM112
に格納しておくとともに、CPU111は、周囲温度を
検出し、停止時間をカウントして、その結果およびテー
ブルデータに基づいて判定許容時間の値を設定すればよ
い。
【0092】(3)本変形形態のCPU111は、温度
センサ6により検出される露光ユニット50の周囲温度
に代えて、電源投入後のポリゴンモータ53の駆動が1
回目であるか2回目以降であるかによって、ポリゴンモ
ータ53の動作環境を判定する。
【0093】すなわち、本変形形態では、CPU111
は、電源投入後のポリゴンモータ53の駆動が1回目で
あるか2回目以降であるかを判定し、その判定結果を例
えばフラグとしてRAM113の所定のメモリ領域に格
納する。そして、モータ駆動回路119に駆動制御信号
が出力された時点で上記フラグを読み取り、その判定結
果が2回目以降のときは動作環境が良好であると判定
し、上記判定許容時間をその2回目以降に対応する値に
設定する。
【0094】表3はポリゴンモータ53の動作が電源投
入後の1回目と2回目以降とで予め設定されている判定
許容時間の値の一例を示している。低温になるにつれて
オイルの粘性は増大するが、1回駆動されるとモータの
温度が上昇するため、駆動開始から所定回転速度に達す
るのに要する到達時間は電源投入後の1回目の駆動時よ
り2回目以降の駆動時において短くなる。そこで、表3
に示すように、2回目以降の駆動時で判定許容時間の値
を短くしており、この表3に示すテーブルデータが制御
プログラムの一部としてROM112に格納されてい
る。
【0095】
【表3】
【0096】このように、本変形形態によれば、外部装
置からの印字指令信号に基づくポリゴンモータ53の駆
動が電源投入後の1回目であるか2回目以降であるかに
よりポリゴンモータ53の動作環境を判定し、ポリゴン
モータ53のレディ信号が出力されるのを待機する判定
許容時間をそれぞれに対応する値に設定するようにして
いるので、ポリゴンモータ53の駆動が2回目以降のと
きには素早く異常と判定することができ、これによって
他の構成要素への悪影響を極力抑制することができる。
【0097】(4)本変形形態のCPU111は、電源
投入後にポリゴンモータ53を強制的に駆動する。この
電源投入後の強制駆動における判定許容時間は、例えば
表3に示す1回目の初期値に設定されており、この電源
投入後の強制的な駆動において異常と判定されなけれ
ば、判定許容時間を表3に示す2回目以降の値に設定変
更する。
【0098】図7は電源投入時にポリゴンモータ53を
強制的に駆動する手順を示すフローチャートである。電
源が投入され、所定のイニシャル処理が実行された後
に、図7のルーチンが開始され、#30,#31では、
図5の#10,#11と同様の動作が行われる。
【0099】#31に続いて、レディ信号が出力された
か否かが判別され(#32)、レディ信号が出力される
と(#32でYES)、ポリゴンモータ53が停止され
(#33)、判定許容時間が表3に示す1回目の値(初
期値)から2回目以降の値に設定変更されて(#3
4)、このルーチンを終了する。一方、レディ信号が出
力されなければ(#32でNO)、設定された判定許容
時間が経過したか否かが判別され(#35)、経過して
いなければ(#35でNO)、#32に戻る。
【0100】そして、レディ信号が出力されないまま、
判定許容時間が経過すると(#35でYES)、ポリゴ
ンモータ53が異常であると判定されて、例えば操作表
示パネル8への警告表示などの異常処理が行われ(#3
6)、このルーチンを終了する。
【0101】このように、本変形形態によれば、電源投
入時にポリゴンモータ53を強制的に駆動するようにし
ているので、実使用時以外であることから、他の構成要
素に影響を全く及ぼすことなく、モータ異常を見つける
ことができる。
【0102】また、本変形形態によれば、電源投入時に
ポリゴンモータ53を強制的に駆動するとともに、この
電源投入後の強制駆動における判定許容時間を表3に示
す1回目の初期値に設定し、この電源投入後の強制的な
駆動において異常と判定されなければ、判定許容時間を
表3に示す2回目以降の値に設定変更するようにしてい
るので、印字指令信号に基づく実使用時には判定許容時
間が短い値に設定されることとなり、これによって、実
使用時に素早く異常と判定することができ、これによっ
て他の構成要素への悪影響をより確実に防止することが
できる。
【0103】また、本変形形態によれば、電源投入時に
ポリゴンモータ53を強制的に駆動することにより、モ
ータの温度を上昇させることができので、実使用時に駆
動開始から所定の回転速度に達する到達時間を短縮する
ことができる。従って、レディ信号が早く出力されるこ
ととなり、これによって、装置のスループットを向上す
ることができる。
【0104】(5)上記実施形態において、スループッ
トを向上すべく、ポリゴンモータ53の起動に並行して
現像系駆動用モータ21および現像クラッチ22を駆動
して現像ユニットを現像位置に配置するような制御仕様
を採用してもよい。この場合にポリゴンモータ53が異
常のときにはトナーが無駄に消費されてしまうが、上記
周囲温度が高い場合には当該ポリゴンモータ53の異常
を素早く判定することができるので、無駄なトナーの消
費を極力低減することができる。また、その場合に感光
体11の帯電部12が接触帯電ローラで構成されている
場合には、当該ローラがトナーで汚れてしまうことにな
るが、ポリゴンモータ53の異常を素早く判定すること
により、そのようなトナー汚れを低減することができ
る。
【0105】(6)上記実施形態では1つの感光体を備
え、中間転写ベルト31を回転させることで4色のトナ
ーを重ね合わせるカラープリンタとしているが、これに
限られず、例えば中間転写ベルト31に沿って並んで配
設される4個の感光体を備えたいわゆるタンデム方式の
カラープリンタでもよい。
【0106】(7)上記実施形態では、ホストコンピュ
ータなどの外部装置より与えられた画像を転写紙に印刷
するプリンタを用いて説明しているが、本発明はこれに
限られず、複写機やファクシミリ装置などを含む一般の
電子写真方式の画像形成装置に適用することができる。
【0107】(8)上記実施形態では、ポリゴンモータ
53の判定許容時間を設定しているが、ポリゴンモータ
53以外のモータ、例えば現像系駆動用モータ21、感
光体駆動用モータ36、搬送系駆動用モータ60など
に、上記実施形態と同様に、それぞれ判定許容時間を設
定するようにしてもよい。さらに、プリンタを含む画像
形成装置に限らず、一般の装置に設けられているモータ
に適用し、上記実施形態と同様に判定許容時間を設定す
るようにしてもよい。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,10の
発明によれば、モータの動作環境を判定し、この判定さ
れたモータの動作環境が所定レベルより良好なときは、
当該所定レベル以下のときに比べて判定許容時間を短い
値に設定するようにしているので、モータの動作環境が
所定レベルより良好なときは、異常を素早く判定するこ
とができ、これによって、モータ以外の他の構成要素へ
の悪影響を抑制することができる。
【0109】また、請求項2の発明によれば、モータの
周囲温度を検出し、検出された周囲温度が所定温度より
高いときにモータの動作環境が所定レベルより良好であ
ると判定するようにしているので、モータの周囲温度が
所定温度より高いときに判定許容時間が短い値に設定さ
れ、これによって異常を素早く判定することができる。
【0110】また、請求項3の発明によれば、停止制御
信号の出力時点からの経過時間をカウントし、その経過
時間が所定時間より短いときに動作環境が所定レベルよ
り良好であると判定するようにしているので、モータの
駆動停止からの経過時間が短く、モータが比較的高い温
度に保たれているときに判定許容時間が短い値に設定さ
れ、これによって異常を素早く判定することができる。
【0111】また、請求項4の発明によれば、モータの
駆動が電源投入後の1回目であるか2回目以降であるか
を判定し、2回目以降であるときにモータの動作環境が
所定レベルより良好であると判定するようにしているの
で、1回モータが駆動されてモータ温度が上昇した後の
2回目以降の駆動時は判定許容時間が短い値に設定され
るため、モータ以外の他の構成要素への悪影響をより確
実に抑制することができる。
【0112】また、請求項5の発明によれば、駆動制御
信号の出力時点からの経過時間が判定許容時間に達した
時点で未だレディ信号の出力が無いときに、当該モータ
は異常であるとの異常判定を行うようにしているので、
モータの異常判定を容易、かつ確実に行うことができ
る。
【0113】また、請求項6の発明によれば、モータの
動作環境を判定し、この判定されたモータの動作環境が
所定レベルより良好なときは、当該所定レベル以下のと
きに比べて判定許容時間を短い値に設定するようにして
いるので、モータの動作環境が所定レベルより良好なと
きは、異常を素早く判定することができ、これによっ
て、モータ以外の当該画像形成装置が備える他の構成要
素への悪影響を抑制することができる。
【0114】また、請求項7の発明によれば、露光手段
は、レーザ光源と、このレーザ光源からのレーザ光を反
射するポリゴンミラーとを含み、このポリゴンミラーに
より反射された前記レーザ光により感光体を露光するも
ので、モータ制御装置が備えるモータは、ポリゴンミラ
ーを回転させるものであるので、当該モータの動作環境
が所定レベルより良好なときは、判定許容時間が短い値
に設定されているので、異常を素早く判定することがで
き、感光体などの他の構成要素への悪影響を抑制するこ
とができる。
【0115】また、請求項8の発明によれば、電源投入
時にモータを強制的に駆動し、異常判定が無ければモー
タの駆動を停止するようにしているので、この強制的な
駆動が実使用時以外であることから、他の構成要素に影
響を全く及ぼすことなく、モータ異常を見つけることが
できる。また、電源投入時にモータを強制的に駆動する
ことによりモータの温度が上昇するので、実使用時に駆
動開始から所定の回転速度に達する到達時間を短縮する
ことができ、これによって、装置のスループットを向上
することができる。
【0116】また、請求項9の発明によれば、モータ制
御装置が備えるモータの駆動開始前に、感光体駆動手
段、現像駆動手段および転写紙搬送駆動手段のうち少な
くとも1つの駆動手段の動作を開始させるようにしてい
るので、モータの動作環境が所定レベルより良好なとき
に、異常を素早く判定するという利点が大きいものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成装置の一実施形態であ
るプリンタの内部構成を示す図である。
【図2】 同プリンタの電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図3】 中間転写ベルトの展開図である。
【図4】 エンジン部の各部の状態の時間変化を示すタ
イミングチャートである。
【図5】 ポリゴンモータの駆動制御手順を示すフロー
チャートである。
【図6】 変形形態におけるポリゴンモータの駆動制御
手順を示すフローチャートである。
【図7】 電源投入時にポリゴンモータを強制的に駆動
する手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
6 温度センサ(温度検出手段) 11 感光体 2Y,2M,2C,2K 現像ユニット(現像手段) 21 現像系駆動用モータ(現像駆動手段) 31 中間転写ベルト(転写手段) 35 2次転写ローラ(転写手段) 36 感光体駆動用モータ(感光体駆動手段) 40 定着ユニット(定着手段) 50 露光ユニット(露光手段) 51 レーザ光源 52 ポリゴンミラー 53 ポリゴンモータ(ポリゴンミラーを回転させるモ
ータ) 60 搬送系駆動用モータ(転写紙搬送駆動手段) 110 エンジン制御部 111 CPU(駆動制御手段、起動計時手段、動作環
境判定手段、許容時間設定手段、異常判定手段、停止時
間計時手段、像形成制御手段) 118 転写バイアス生成回路(転写手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/04 H04N 1/036 Z 5C051 21/14 G03G 21/00 372 5C072 H04N 1/036 B41J 3/00 D 5H550 1/113 H04N 1/04 104A Fターム(参考) 2C362 BA04 BA40 2H027 DA11 DA16 DA38 ED02 ED04 ED08 ED16 EE04 HA04 HA11 ZA03 2H045 AA54 AA56 AA59 DA46 2H071 CA01 CA02 DA02 DA08 DA15 DA21 DA27 DA32 EA18 2H076 AB05 AB12 AB85 EA01 EA16 EA21 5C051 AA02 CA07 DB02 DB24 DB30 DE09 DE26 FA01 5C072 AA03 HA02 HA13 HB15 XA01 XA05 5H550 AA15 BB08 BB10 DD01 FF01 JJ03 JJ12 KK06 LL01 LL37 LL53 MM09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの正常・異常を判定して当該モー
    タの動作を制御するモータ制御装置であって、 前記モータを駆動させるべく駆動制御信号を出力する駆
    動制御手段と、 この駆動制御手段による前記駆動制御信号の出力時点か
    らの経過時間をカウントする起動計時手段と、 前記モータの動作環境を判定する動作環境判定手段と、 この動作環境判定手段により判定された前記モータの動
    作環境に応じて判定許容時間を設定する許容時間設定手
    段と、 前記モータが予め設定された所定回転速度に達しないと
    きに当該モータは異常であるとの異常判定を行う異常判
    定手段とを備え、 前記許容時間設定手段は、前記動作環境判定手段により
    判定された前記モータの動作環境が所定レベルより良好
    なときは、当該所定レベル以下のときに比べて前記判定
    許容時間を短い値に設定するもので、 前記異常判定手段は、前記起動計時手段によりカウント
    された前記経過時間が前記許容時間設定手段により設定
    された前記判定許容時間に達するまでは前記異常判定を
    行わないことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記モータの周囲温度を検出する温度検
    出手段をさらに備え、前記動作環境判定手段は、前記温
    度検出手段により検出された前記周囲温度が所定温度よ
    り高いときに前記動作環境が所定レベルより良好である
    と判定することを特徴とする請求項1に記載のモータ制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動制御手段は、駆動状態にあるモ
    ータを停止させるべく停止制御信号を出力するもので、 前記駆動制御手段による前記停止制御信号の出力時点か
    らの経過時間をカウントする停止時間計時手段をさらに
    備え、 前記動作環境判定手段は、前記停止時間計時手段により
    カウントされた前記経過時間が所定時間より短いときに
    前記動作環境が所定レベルより良好であると判定するこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のモータ制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記動作環境判定手段は、前記モータの
    駆動が電源投入後の1回目であるか2回目以降であるか
    を判定し、2回目以降であるときに前記動作環境が所定
    レベルより良好であると判定することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載のモータ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記モータは、当該モータが前記所定回
    転速度で駆動しているときに所定のレディ信号を出力す
    るもので、 前記異常判定手段は、前記起動計時手段によりカウント
    された前記経過時間が前記許容時間設定手段により設定
    された前記判定許容時間に達した時点で未だ前記レディ
    信号の出力が無いときに、前記異常判定を行うことを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のモータ制御装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のモータ
    制御装置を備えた画像形成装置であって、 感光体を回転駆動させる感光体駆動手段と、 回転する前記感光体を露光して静電潜像を形成する露光
    手段と、 現像手段を駆動して前記露光手段により形成された前記
    静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像駆動手段
    と、 転写紙を搬送する転写紙搬送駆動手段と、 前記現像手段により形成された前記トナー像を前記転写
    紙搬送駆動手段により搬送される転写紙に転写する転写
    手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記露光手段は、レーザ光源と、このレ
    ーザ光源からのレーザ光を反射するポリゴンミラーとを
    含み、このポリゴンミラーにより反射された前記レーザ
    光により前記感光体を露光するもので、 前記モータ制御装置が備えるモータは、前記ポリゴンミ
    ラーを回転させるものであることを特徴とする請求項6
    に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記駆動制御手段は、電源投入後に前記
    駆動制御信号を出力して強制的に前記モータを駆動さ
    せ、前記異常判定手段による異常判定が無ければ、前記
    停止制御信号を出力して前記モータの駆動を停止させる
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成装
    置。
  9. 【請求項9】 前記モータ制御装置が備えるモータの駆
    動開始前に、前記感光体駆動手段、前記現像駆動手段お
    よび前記転写紙搬送駆動手段のうち少なくとも1つの駆
    動手段の動作を開始させる像形成制御手段をさらに備え
    たことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の画
    像形成装置。
  10. 【請求項10】 モータの正常・異常を判定して当該モ
    ータの動作を制御するモータ制御方法であって、 モータを駆動させるべく出力される駆動制御信号の出力
    時点からの経過時間をカウントする起動計時工程と、 前記モータの動作環境を判定する動作環境判定工程と、 この動作環境判定工程により判定された前記モータの動
    作環境に応じて判定許容時間を設定する許容時間設定工
    程と、 前記モータが予め設定された所定回転速度に達しないと
    きに当該モータは異常であるとの異常判定を行う異常判
    定工程とを備え、 前記許容時間設定工程は、前記動作環境判定工程により
    判定された前記モータの動作環境が所定レベルより良好
    なときは、当該所定レベル以下のときに比べて前記判定
    許容時間を短い値に設定するもので、 前記異常判定工程は、前記起動計時工程によりカウント
    された前記経過時間が前記許容時間設定工程により設定
    された前記判定許容時間に達するまでは前記異常判定を
    行わないことを特徴とするモータ制御方法。
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