JP2003258400A - 配線基板 - Google Patents

配線基板

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JP2003258400A
JP2003258400A JP2002069800A JP2002069800A JP2003258400A JP 2003258400 A JP2003258400 A JP 2003258400A JP 2002069800 A JP2002069800 A JP 2002069800A JP 2002069800 A JP2002069800 A JP 2002069800A JP 2003258400 A JP2003258400 A JP 2003258400A
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wiring
wiring conductor
conductor layer
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Kuninori Yokomine
国紀 横峯
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貫通孔を金属めっきによって充填して成る貫
通孔導体に未充填部分がなく、高い接続信頼性を有する
配線基板を提供する。 【解決手段】 金属箔から成り、絶縁層1の下面に配設
された第1の配線導体層2および絶縁層1の上面に配設
された第2の配線導体層3と、第1の配線導体層2上の
絶縁層1に形成された貫通孔9に充填された金属めっき
から成り、第1および第2の配線導体層2・3間を電気
的に接続する貫通孔導体4とを具備し、貫通孔9の上端
外周からこれを取り囲む第2の配線導体層3の内周端ま
での距離Lを、貫通孔9の高さHおよび第2の配線導体
層3の厚みTに対して、高さH以上の長さとし、かつ高
さHに厚みTを加えた長さ以下とした配線基板5であ
る。第2の配線導体層3からの金属めっきが貫通孔9の
底面からの金属めっきの析出を阻害することがなく、貫
通孔9の内部に未充填部分が形成されることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、多層配線
基板および半導体素子収納用パッケージ等に適した配線
基板に関するものであり、より詳細には、高密度配線が
可能で、高い実装信頼性を有する、金属めっきで充填さ
れた貫通孔導体を有する配線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器は小型化が進んでいる
が、携帯情報端末の発達や、コンピューターを持ち運ん
で操作するいわゆるモバイルコンピューティングの普及
によってさらに小型・薄型かつ高精細の多層配線基板が
求められる傾向にある。
【0003】また、通信機器に代表されるように、高速
動作が求められる電子機器が広く使用されるようになっ
てきた。高速動作が求められるということは、高い周波
数の信号に対し、正確なスイッチングが可能である等の
多種な要求を含んでいる。そのような電子機器に対応す
るため、高速な動作に適した多層配線基板が求められて
いる。
【0004】高速動作を行なうためには、配線の長さを
短くし、電気信号の伝播に要する時間を短縮することが
必要である。配線の長さを短縮するために、配線の幅を
細くし、配線の間隙を小さくするという、小型・薄型か
つ高精細の多層配線基板が求められる傾向にある。
【0005】そのような高密度配線の要求に対応するた
め、微細な配線導体層を平易に形成できる多層配線基板
の製造方法が特開平10−27959号公報等にて提案されて
いる。この方法は、表面に金属からなる導体回路が形成
された転写シートと半硬化状態の絶縁層を圧接して導体
回路を絶縁層に転写埋入させ、転写シートを除去し絶縁
層の表面に配線導体層が埋入された回路基板を得て、こ
れら回路基板を複数枚積層して一体化するというもので
ある。
【0006】しかしながら、この方法は、貫通孔導体で
あるビアホール導体の設計の自由度を高めるとともに工
程の簡略化を図るために、導電性ペーストをビアホール
(貫通孔)中に充填することにより配線導体層間の接続
を行なっているために、例えばビアホールの径を60μm
以下と小さくした場合、直径10μm程度の金属粒子で構
成された導電性ペーストでは、ビアホールに充填が可能
な量が制限されてしまうため、充填された導電性ペース
トの金属粒子間の接触点が少なくなることから、ビアホ
ール導体の抵抗が増加し配線導体層間の電気的な接続信
頼性が低下するという問題点があった。
【0007】このような問題点を解決するために、特開
2000−349437号公報には、絶縁層の上下に第1および第
2の配線回路層(配線導体層)を形成するとともに、絶
縁層に形成したビアホール(貫通孔)にメッキ金属層
(めっき金属)を形成(充填)して成るビア導体(貫通
孔導体)を介して第1および第2の配線回路層を電気的
に接続して成る多層配線基板(配線基板)が提案されて
いる。この多層配線基板(配線基板)はビア導体をメッ
キ金属層で形成したことが特徴であり、例えば、以下の
方法で製作される。
【0008】即ち、絶縁基板の表面に第1の配線回路層
が被着形成されてなるコア基板の表面に、熱硬化性樹脂
を含有する軟質の絶縁層を形成し、絶縁層の表面に金属
箔によって形成された第2の配線回路層を被着形成する
とともに、第2の配線回路層を絶縁層表面に埋設し、第
2の配線回路層が被着形成された絶縁層の表面に離型性
フィルムを貼り付けた後、加熱して絶縁層を熱硬化し、
レーザ光の照射によって第2の配線回路層が被着形成さ
れた絶縁層を貫通するとともに、第1の配線回路層に到
達するビアホールを形成させ、ビアホールの内壁に金属
めっき層を形成し、第1の配線回路層と第2の配線回路
層とを電気的に接続するものである。
【0009】この方法によれば、ビアホールの内部を直
径が数nmの金属めっきで緻密に充填することができる
ため、ビアホールの径を例えば60μm以下と小さくして
も、ビア導体の抵抗が増加したり、電気的な接続信頼性
が低下することはない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような貫通孔を金属めっきによって充填してビア導体を
形成した配線基板(多層配線基板)においては、貫通孔
内にめっき金属を充填する際、めっき金属は貫通孔底部
よりも基板表面および貫通孔上部の方が析出しやすい傾
向があるため、金属めっき層が貫通孔の底面よりも配線
導体層である金属箔の端面から優先的に形成され、貫通
孔の底面からの金属めっきによって貫通孔が充填される
前に貫通孔の上面を覆ってしまい、貫通孔の底面へのめ
っき金属原子の供給が阻害されてしまう。その結果、貫
通孔の底面からの金属めっき層の形成が停止してしまう
ことから、金属箔の端面から成長し貫通孔の上面を覆っ
た金属めっき層と、貫通孔の底面から貫通孔を充填しな
がら形成した金属めっき層との間に未充填部分が形成さ
れてしまい、例えばシェア強度等の接続信頼性評価の際
に破断がこの未充填部分を起点として発生し、機械的な
接続信頼性を低下させるという問題点を誘発していた。
【0011】本発明は上記問題点を解決するために案出
されたものであり、その目的は、直径が数nmの金属め
っきで貫通孔が緻密に充填され、低電気抵抗であり、か
つ貫通孔内に未充填部分が存在せず、高い機械的接続信
頼性および電気的接続信頼性を有する貫通孔導体を形成
した高密度配線が可能な配線基板を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の配線基板は、金
属箔から成り、絶縁層の下面に配設された第1の配線導
体層および前記絶縁層の上面に配設された第2の配線導
体層と、前記第1の配線導体層上の前記絶縁層に形成さ
れた貫通孔に充填された金属めっきから成り、前記第1
および第2の配線導体層間を電気的に接続する貫通孔導
体とを具備し、前記貫通孔の上端外周からこれを取り囲
む前記第2の配線導体層の内周端までの距離Lを、前記
貫通孔の高さHおよび前記第2の配線導体層の厚みTに
対して、高さH以上の長さとし、かつ高さHに厚みTを
加えた長さ以下としたことを特徴とするものである。
【0013】本発明の配線基板によれば、貫通孔導体が
形成される貫通孔の上端外周からこれを取り囲む第2の
配線導体層の内周端までの距離Lを、貫通孔の高さHお
よび第2の配線導体層の厚みTに対して、高さH以上の
長さとし、かつ高さHに厚みTを加えた長さ以下とした
ことから、第2の配線導体層である金属箔の端面から金
属めっきが優先的に析出しても、貫通孔の底面から同じ
析出速度で析出する金属めっきによって貫通孔が充填さ
れる前に貫通孔の上面を覆うことがないため、貫通孔の
底面からの金属めっきの析出を阻害することがなく、貫
通孔の内部に未充填部分が形成されることがない。その
結果、機械的接続信頼性および電気的接続信頼性を高く
することができる。
【0014】また、本発明の配線基板は、金属箔から成
り、絶縁層の下面に配設された第1の配線導体層および
前記絶縁層の上面に配設された第2の配線導体層と、前
記第1の配線導体層上の前記絶縁層に形成された貫通孔
に充填された金属めっきから成り、前記第1および第2
の配線導体層間を電気的に接続する貫通孔導体とを具備
し、前記貫通孔の上端外周からこれに接続される前記第
2の配線導体層の端面までの距離Lを、前記貫通孔の高
さHおよび前記第2の配線導体層の厚みTに対して、高
さH以上の長さとし、かつ高さHに厚みTを加えた長さ
以下としたことを特徴とするものである。
【0015】本発明の配線基板によれば、貫通孔導体が
形成される貫通孔の上端外周からこれに接続される第2
の配線導体層の端面までの距離Lを、貫通孔の高さHお
よび第2の配線導体層の厚みTに対して、高さH以上の
長さとし、かつ高さHに厚みTを加えた長さ以下の長さ
としたことから、第2の配線導体層である金属箔の端面
から金属めっきが優先的に析出しても、貫通孔の底面か
ら同じ析出速度で析出する金属めっきによって貫通孔が
充填される前に貫通孔の上面を覆うことがないため、貫
通孔の底面からの金属めっきの析出を阻害することがな
く、貫通孔の内部に未充填部分が形成されることがな
い。その結果、機械的接続信頼性および電気的接続信頼
性を高くすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の配線基板を添付図
面に基づき詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明の配線基板を半導体素子を
搭載する半導体素子搭載用基板に適用した場合の実施の
形態の一例を示す断面図であり、1は絶縁層、2は第1
の配線導体層、3は第2の配線導体層、4は第1および
第2の配線導体層2・3間を電気的に接続する貫通孔導
体である。この絶縁層1、第1の配線導体層2、第2の
配線導体層3および貫通孔導体4で半導体素子6を搭載
するための配線基板5が形成され、半導体素子6の電極
が例えば半田ボール7を介して第2の配線導体層3に接
続される。
【0018】本発明の配線基板5は、図2に要部拡大断
面図で示すように、熱硬化性樹脂を含有する軟質の絶縁
層1の下面に第1の配線導体層2を形成し、絶縁層1の
上面に第2の配線導体層3を形成するとともに、第1の
配線導体層2と第2の配線導体層3とを貫通孔導体4で
導通した構造を有している。
【0019】ここで用いられる絶縁層1は、繊維体を含
まない熱硬化性樹脂、あるいは熱硬化性樹脂と無機質フ
ィラーとから成る絶縁性複合材料によって構成すること
が望ましい。
【0020】この絶縁層1中に繊維体を含まないことが
望ましいのは、繊維体が含まれると、ガラス織布自体の
不均一性によって、貫通孔導体4を形成するための貫通
孔を形成したときに貫通孔の径にバラツキが生じやす
く、特に、ガラス織布等の繊維体を含む場合には、多湿
中で長期保存するとガラス繊維と有機樹脂との界面を水
分が拡散してマイグレーションをもたらす等の弊害が生
じるためである。
【0021】この絶縁層1の厚みは、10μm以上、特に
40μm以上であることが望ましく、その厚みが10μmよ
りも薄いと、絶縁層1による外気中の水分の内部への拡
散を十分に抑制することが難しく、絶縁層1間において
マイグレーションが生じやすくなる。
【0022】この絶縁層1中の熱硬化性樹脂としては、
PPE(ポリフェニレンエーテル)・BT(ビスマレイ
ミドトリアジン)レジン・エポキシ樹脂・ポリイミド樹
脂・フッ素樹脂・フェノール樹脂・ポリアミドビスマレ
イミド等の樹脂が望ましい。また、この絶縁層1中には
無機質フィラーを配合することによって、配線基板5の
強度を高めることが望ましい。
【0023】このときに用いられる無機質フィラーとし
ては、SiO2・Al23・AlN等が好適であり、フ
ィラーの形状は平均粒径が20μm以下、特に10μm以
下、最適には7μm以下の略球形状の粉末が用いられ
る。この無機質フィラーは、有機樹脂:無機質フィラー
の体積比率で15:85〜95:5の比率範囲で混合される。
【0024】このような絶縁層1は、例えば、未硬化の
熱硬化性有機樹脂、または未硬化の熱硬化性有機樹脂と
無機質フィラー等の組成物を混練機や3本ロール等の手
段によって十分に混合し、これを圧延法・押出法・射出
法・ドクターブレード法等によって軟質のシート状に成
形し、後述する金属層の形成等の所定の工程を施した
後、加熱硬化すること等により作製される。なお、軟質
とは、未硬化または半硬化状態を意味し、半硬化の状態
とするには、熱硬化性樹脂が完全硬化するに十分な温度
よりもやや低い温度に加熱すればよい。
【0025】第1の配線導体層2および第2の配線導体
層3は、銅または銅を主成分とする銅合金等の金属箔を
所定パターンに被着形成したものから成り、例えば、絶
縁層1となる軟質のシートの両面全体に金属箔を接着し
た後、フォトレジスト形成・パターン露光・現像・レジ
スト除去の工程からなるフォトレジスト法に従い形成す
ることができる。または、絶縁層1となる軟質のシート
の両面に、予めフォトレジスト法によって形成された第
1の配線導体層2の鏡像パターンおよび第2の配線導体
層3の鏡像パターンを転写することによって形成するこ
とができる。
【0026】以上のようにして、第1の配線導体層2お
よび第2の配線導体層3を絶縁層1となる軟質のシート
の上下面に形成した後、この軟質のシートを完全に熱硬
化処理することが望ましい。これは、絶縁層1が未硬化
または半硬化の場合には、後述する貫通孔の形成後に熱
硬化処理を施すと、熱硬化に伴う収縮により貫通孔の径
が変化したり、貫通孔の形成個所が熱硬化時の収縮によ
ってずれ、貫通孔導体4の位置精度が低下するという問
題があり、また、後述する貫通孔導体4形成のためのめ
っき処理の際に、めっき液が未硬化または半硬化の絶縁
層1中に浸透して、めっき液等に含有される酸によって
第1の配線導体層2や第2の配線導体層3がショートし
たり断線する等の不具合が発生する恐れがあるためであ
る。
【0027】熱硬化にあたっては、図3に図2に示した
貫通孔導体4における金属めっき充填前の状態を示す要
部拡大断面図で示すように、絶縁層1の表面にETFE
(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体)等の透
明の離型性フィルム8を貼り付けて、絶縁層1中の熱硬
化性樹脂が硬化するに十分な温度で熱プレスすることに
より行なうことができる。
【0028】熱硬化する方法としては、例えば真空プレ
ス装置を用いると離型性フィルム8と絶縁層1の間に閉
じこめられた空気を脱気することができるので、密着性
を上げることができ、より好ましい。
【0029】なお、熱硬化処理の終了後、離型性フィル
ム8は、後述するめっき処理の際のレジストとして利用
できることから、離型性フィルム8はめっき処理後に剥
がすことが望ましい。
【0030】さらにこの離型性フィルム8は、フッ化エ
チレンを含むことが望ましく、高温かつ強アルカリ性で
ホルマリンを含む無電解めっき液に長時間浸漬されても
剥離や変質を起こさない材料として、フッ化エチレンを
含む樹脂フィルムは優れた性能を示す。フッ化エチレン
を含む樹脂としては、例えばPTFE(四弗化エチレン
樹脂)・PFA(四弗化エチレン−パーフルオロアルコ
キシエチレン共重合樹脂)・FEP(四弗化エチレン−
6弗化プロピレン共重合樹脂)・ETFE(四弗化エチ
レン−エチレン共重合樹脂)等がある。フッ化エチレン
を含む樹脂フィルムであれば、上記以外にも使用でき
る。
【0031】これらの第1の配線導体層2および第2の
配線導体層3は、貫通孔導体4を介して上下に電気的接
続されている。このような貫通孔導体4は、絶縁層1に
貫通孔9を形成し、この貫通孔9内に金属めっきから成
る導体を充填することにより形成され、例えば、以下の
工程により形成できる。
【0032】まず、レーザ光の照射によって、絶縁層1
に対して貫通孔9を形成する。貫通孔9の形成は、上面
の離型性フィルム8および絶縁層1を貫通して第1の配
線導体層2に達するように形成する。
【0033】貫通孔9の形成には、炭酸ガス等のレーザ
加工が好適である。レーザビームは絶縁層1の表面から
絶縁層1を貫いて第1の配線導体層2の表面で止まる。
第1の配線導体層2は銅等の金属箔によって形成されて
おり、金属は絶縁層1よりもレーザ加工されにくいの
で、比較的容易に適当なビーム強度を選択できる。
【0034】次に、この貫通孔9内にめっき法により銅
等の金属めっきを、第1の配線導体層2と第2の配線導
体層3とがこの金属めっきで接続されるようにして充填
することにより形成できる。
【0035】本発明においては、第2の配線導体層3
は、貫通孔9の上端外周からこれを取り囲む第2の配線
導体層3の内周端までの距離Lを、貫通孔9の高さHお
よび第2の配線導体層3の厚みTに対して、貫通孔9の
高さH以上の長さに設定し、かつ貫通孔9の高さHに第
2の配線導体層3の厚みTを加えた長さ以下に設定した
範囲内で形成しておくことが重要である。
【0036】これは、距離Lが貫通孔9の高さH以下の
長さの場合は、貫通孔9の内壁に後述するめっきによっ
て金属めっき層が貫通孔9の底面および第2の配線導体
層3である金属箔の端面から同時に形成されるため、第
2の配線導体層3である金属箔の端面からの金属めっき
層形成によって貫通孔9の底面からの金属めっき層形成
が阻害され、貫通孔9内に金属めっきの未充填部分を含
むこととなり機械的接続信頼性を低下させるためであ
る。また、距離Lが貫通孔9の高さHに第2の配線導体
層3の厚みTを加えた長さを超える場合は、第2の配線
導体層3の金属箔の端面からの金属めっき層形成が貫通
孔9の上面端に接続されないこととなり、配線導体に断
線が生じるためである。
【0037】貫通孔9の内壁に金属めっきを充填する方
法としては、電解めっき法や無電解めっき法等の任意の
めっき方法が採用できるが、特に、無電解めっき法が好
適である。無電解めっき法の場合には、貫通孔9が形成
された絶縁層1から成る基板を触媒溶液中に浸漬する
と、貫通孔9の底面および第2の配線導体層3である金
属箔の端面に触媒が塗布される。次いで、この基板を無
電解めっき液中に浸漬すると、触媒が塗布された貫通孔
9の内部に金属めっきが充填されるとともに、第2の配
線導体層3である金属箔の端面からも金属めっき層が形
成され、これが貫通孔9の内部に充填された金属めっき
と接続されて貫通孔導体4を形成することができる。
【0038】無電解めっき法としては、例えば、硫酸銅
・ホルマリン・水酸化ナトリウム・キレート剤・添加剤
等から成る無電解銅めっき液を使用すると、第1および
第2の配線導体層2・3である銅箔との密着強度が高
く、また、低抵抗である等のことから、より好ましい。
【0039】また、無電解めっき法によって貫通孔導体
4を形成する際に、上面の離型性フィルム8によって第
2の配線導体層3である金属箔の表面(上面)には金属
めっきは析出されず、第2の配線導体層3である金属箔
の端面からのみ金属めっき層が形成され、この金属めっ
き層が貫通孔9の底面から析出して貫通孔9の内部を充
填した金属めっきと接続することによって、貫通孔導体
4が形成される。
【0040】以上のようにして、絶縁層1の下面に配設
された第1の配線導体層2および絶縁層1の上面に配設
された第2の配線導体層3と、第1の配線導体層2上の
絶縁層1に形成された貫通孔9に充填された金属めっき
から成る貫通孔導体4とを具備し、貫通孔導体4によっ
て第1の配線導体層2と第2の配線導体層3とが電気的
に接続された配線基板5を作製することができる。そし
て、本発明の配線基板5によれば、貫通孔9の上端外周
からこれを取り囲む第2の配線導体層3の内周端までの
距離Lを、貫通孔9の高さHおよび第2の配線導体層3
の厚みTに対して、高さH以上の長さとし、かつ高さH
に厚みTを加えた長さ以下としたことこら、直径が数n
mの金属めっきで貫通孔9の内部が緻密に充填されて形
成された貫通孔導体4を有するものとなり、低電気抵抗
であり、かつ貫通孔9内に未充填部分が存在しない貫通
孔導体4によって第1および第2の配線導体層2・3間
を電気的に接続することができ、高い機械的接続信頼性
と電気的接続信頼性を有する高密度配線が可能である。
【0041】また、本発明の配線基板5は、図4に図2
と同様の要部拡大断面図で示すように、熱硬化性樹脂を
含有する軟質の絶縁層1の下面に第1の配線導体層2を
形成し、絶縁層1の上面に第2の配線導体層13を形成す
るとともに、第1の配線導体層2と第2の配線導体層13
とを貫通孔導体4で導通した構造を有している。
【0042】これらの第1の配線導体層2および第2の
配線導体層13は、貫通孔導体4を介して上下に電気的接
続されている。このような貫通孔導体4は、図5に図4
に示した貫通孔導体4における金属めっき充填前の状態
を示す要部拡大断面図で示すように、絶縁層1に貫通孔
9を形成し、この貫通孔9内に金属めっきから成る導体
を充填することにより形成され、例えば、前記の工程と
同様に、以下の工程により形成できる。
【0043】まず、レーザ光の照射によって、絶縁層1
に対して貫通孔9を形成する。貫通孔9の形成は、絶縁
層1を貫通して第1の配線導体層2に達するように形成
する。
【0044】次に、この貫通孔9内にめっき法により銅
等の金属めっきを、第1の配線導体層2と第2の配線導
体層13とがこの金属めっきで接続されるようにして充填
することにより形成できるが、例えばめっき前に絶縁層
1の表面にめっきレジスト18を塗布すると第2の配線導
体層13である金属箔の表面(上面)には金属めっきは析
出されず、第2の配線導体層13である金属箔の端面から
のみ金属めっき層を形成することができ、好ましい。
【0045】本発明においては、第2の配線導体層13
は、貫通孔9の上端外周からこれに接続される第2の配
線導体層13の端面までの距離Lを、貫通孔9の高さHお
よび第2の配線導体層13の厚みTに対して、貫通孔9の
高さH以上の長さに設定し、かつ貫通孔9の高さHに第
2の配線導体層13の厚みTを加えた長さ以下の長さに設
定した範囲内で形成しておくことが重要である。
【0046】これは、距離Lが貫通孔9の高さH未満の
長さの場合は、貫通孔9の内壁に後述するめっきによっ
て金属めっき層が貫通孔9の底面および第2の配線導体
層13である金属箔の端面から同時に形成されるため、第
2の配線導体層13である金属箔の端面からの金属めっき
層の形成によって貫通孔9の底面からの金属めっき層の
形成が阻害され、貫通孔9内に金属めっきの未充填部分
を含むこととなり機械的接続信頼性を低下させるためで
ある。また、距離Lが貫通孔9の高さHに第2の配線導
体層13の厚みTを加えた長さを超える場合は、第2の配
線導体層13の金属箔の端面からの金属めっき層の形成が
貫通孔9の上面端に接続されないこととなり、配線導体
に断線が生じるためである。
【0047】貫通孔9の上端外周からこれに接続される
第2の配線導体層13である金属箔は、貫通孔9の上端外
周からこれを取り囲むように形成し、外部端子との接続
を行なうパッドを形成することができ、機械的な接続信
頼性および電気的な接続信頼性を高くすることができ
る。
【0048】しかしながら、例えば配線基板5内の電気
的な接続のみを目的とするのであれば、図6に図5に示
した配線基板5の要部におけるめっきレジスト18を塗布
する前の要部拡大平面図で示すように、第2の配線導体
層13である金属箔は、貫通孔9の上端外周からこれを取
り囲むように形成する必要はなく、接続に必要な方向に
のみ形成すればよい。これにより、配線密度をさらに高
くすることができる。
【0049】そして、無電解めっき法によって貫通孔導
体4を形成する際に、上面のめっきレジスト18によって
第2の配線導体層13である金属箔の表面(上面)には金
属めっきは析出されず、第2の配線導体層13である金属
箔の端面からのみ金属めっき層が形成され、この金属め
っき層が貫通孔9の底面から析出して貫通孔9の内部を
充填した金属めっきと接続することによって、貫通孔導
体4が形成される。
【0050】以上のようにして、絶縁層1の下面に配設
された第1の配線導体層2および絶縁層1の上面に配設
された第2の配線導体層13と、第1の配線導体層2上の
絶縁層1に形成された貫通孔9に充填された金属めっき
から成る貫通孔導体4とを具備し、貫通孔導体4によっ
て第1の配線導体層2と第2の配線導体層13とが電気的
に接続された配線基板5を作製することができる。そし
て、本発明の配線基板5によれば、貫通孔9の上端外周
からこれに接続される第2の配線導体層13の端面までの
距離Lを、貫通孔9の高さHおよび第2の配線導体層13
の厚みTに対して、高さH以上の長さとし、かつ高さH
に厚みTを加えた長さ以下としたことこら、直径が数n
mの金属めっきで貫通孔9の内部が緻密に充填されて形
成された貫通孔導体4を有するものとなり、低電気抵抗
であり、かつ貫通孔9内に未充填部分が存在しない貫通
孔導体4によって第1および第2の配線導体層2・13間
を電気的に接続することができ、高い機械的接続信頼性
と電気的接続信頼性を有する高密度配線が可能である。
【0051】なお、本発明の配線基板は上述の実施の形
態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱
しない範囲であれば種々の変更は可能である。例えば上
述の実施の形態の例では、本発明の配線基板を半導体素
子を搭載する配線基板に適用したが、混成集積回路基板
等の他の用途に適用してもよい。
【0052】
【発明の効果】本発明の配線基板によれば、貫通孔導体
が形成される貫通孔の上端外周からこれを取り囲む第2
の配線導体層の内周端までの距離Lを、貫通孔の高さH
および第2の配線導体層の厚みTに対して、高さH以上
の長さとし、かつ高さHに厚みTを加えた長さ以下とし
たことから、第2の配線導体層である金属箔の端面から
金属めっきが優先的に析出しても、貫通孔の底面から同
じ析出速度で析出する金属めっきによって貫通孔が充填
される前に貫通孔の上面を覆うことがないため、貫通孔
の底面からの金属めっきの析出を阻害することがなく、
貫通孔の内部に未充填部分が形成されることがない。そ
の結果、機械的接続信頼性および電気的接続信頼性を高
くすることができる。
【0053】また、本発明の配線基板によれば、貫通孔
導体が形成される貫通孔の上端外周からこれに接続され
る第2の配線導体層の端面までの距離Lを、貫通孔の高
さHおよび第2の配線導体層の厚みTに対して、高さH
以上の長さとし、かつ高さHに厚みTを加えた長さ以下
としたことから、第2の配線導体層である金属箔の端面
から金属めっきが優先的に析出しても、貫通孔の底面か
ら同じ析出速度で析出する金属めっきによって貫通孔が
充填される前に貫通孔の上面を覆うことがないため、貫
通孔の底面からの金属めっきの析出を阻害することがな
く、貫通孔の内部に未充填部分が形成されることがな
い。その結果、機械的接続信頼性および電気的接続信頼
性を高くすることができる。
【0054】以上により、本発明によれば、直径が数n
mの金属めっきで貫通孔が緻密に充填され、低電気抵抗
であり、かつ貫通孔内に未充填部分が存在せず、高い機
械的接続信頼性および電気的接続信頼性を有する貫通孔
導体を形成した高密度配線が可能な配線基板を提供する
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断
面図である。
【図2】図1に示す配線基板の要部拡大断面図である。
【図3】図2に示す配線基板の要部における金属めっき
充填前の状態を示す要部拡大断面図である。
【図4】本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す要
部拡大断面図である。
【図5】図4に示す配線基板の要部における金属めっき
充填前の状態を示す要部拡大断面図である。
【図6】図5に示す配線基板の要部におけるめっきレジ
ストを塗布する前の要部拡大平面図である。
【符号の説明】
1・・・絶縁層 2・・・第1の配線導体層 3・・・第2の配線導体層 4・・・貫通孔導体 5・・・配線基板 6・・・半導体素子 7・・・半田ボール 8・・・離型性フィルム 9・・・貫通孔 13・・・第2の配線導体層 18・・・めっきレジスト

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属箔から成り、絶縁層の下面に配設さ
    れた第1の配線導体層および前記絶縁層の上面に配設さ
    れた第2の配線導体層と、前記第1の配線導体層上の前
    記絶縁層に形成された貫通孔に充填された金属めっきか
    ら成り、前記第1および第2の配線導体層間を電気的に
    接続する貫通孔導体とを具備し、前記貫通孔の上端外周
    からこれを取り囲む前記第2の配線導体層の内周端まで
    の距離Lを、前記貫通孔の高さHおよび前記第2の配線
    導体層の厚みTに対して、高さH以上の長さとし、かつ
    高さHに厚みTを加えた長さ以下としたことを特徴とす
    る配線基板。
  2. 【請求項2】 金属箔から成り、絶縁層の下面に配設さ
    れた第1の配線導体層および前記絶縁層の上面に配設さ
    れた第2の配線導体層と、前記第1の配線導体層上の前
    記絶縁層に形成された貫通孔に充填された金属めっきか
    ら成り、前記第1および第2の配線導体層間を電気的に
    接続する貫通孔導体とを具備し、前記貫通孔の上端外周
    からこれに接続される前記第2の配線導体層の端面まで
    の距離Lを、前記貫通孔の高さHおよび前記第2の配線
    導体層の厚みTに対して、高さH以上の長さとし、かつ
    高さHに厚みTを加えた長さ以下としたことを特徴とす
    る配線基板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006156669A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Dainippon Printing Co Ltd 部品内蔵配線板、部品内蔵配線板の製造方法
JP2013175504A (ja) * 2012-02-23 2013-09-05 Murata Mfg Co Ltd 電子部品及びその製造方法

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