JP2003258075A - シリコンウエーハ挟持用ピンセット - Google Patents
シリコンウエーハ挟持用ピンセットInfo
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Abstract
て、機械的強度を有し、かつ挟持するウエーハにキズ、
クラックを生じさせない。 【解決手段】ピンセットは、ステンレス鋼から作られた
上側板材11及び下側板材12を備え、それらの基端が
接合される。上側板材の先端に第1折曲り部11bと平
行部11cから成るクランク部11aが形成され、下側
板材の先端に平行部に臨む第2折曲り部12aが形成さ
れ、シリコンウエーハ13に接触する平行部及び第2折
曲り部が耐熱性樹脂によりそれぞれ被覆される。被覆片
14が平行部の両面及び第2折曲り部の片面に耐熱性樹
脂接着剤16により接着されて平行部及び第2折曲り部
が被服片及び耐熱性接着剤によりそれぞれ被覆される。
上側板材が下側板材に被さるように折り曲げられ、下側
板材が上側板材に沿うように同方向に折り曲げられる。
Description
液晶製造装置におけるウェーハの保持や、半導体等の製
造過程における熱処理工程、研磨工程、洗浄工程、乾燥
工程などの工程間でウェーハを移送する際に使用するシ
リコンウエーハ挟持用ピンセットに関するものである。
デバイスの高集積度化、高性能化に伴ない、半導体基板
上に構成される回路は益々微細化している。こうした微
細化の流れに従って、半導体基板の汚染、パーティク
ル、及び微小欠陥などの発生がより大きな問題となって
きている。こうした背景から、ウェーハを保持、また
は、移送する際に直接接触するピンセットとして、空気
を吸引するすることによりそのウエーハを吸着させる真
空ピンセットが知られている。この真空ピンセットで
は、ウエーハを吸着して保持、又は移送を行い、その後
真空吸引を解除すればウェーハをその真空ピンセットか
ら簡単に剥離することができるようになっている。しか
し、ウェーハが両面研磨となり、ウェーハ、真空ピンセ
ット共に光学研磨面(鏡面)であるため両者の密着度が
増大し、吸引を解除しても剥離できず、また、吸引解除
後に微小加圧して真空破壊をおこなっても剥離できない
ケースが発生した。また、この真空ピンセットは、ウエ
ーハを真空により実際に吸着させるピンセット本体の他
に、真空吸引を行う吸引装置を必要とし、ピンセット自
体が大型化する不具合があった。
を挟持するピンセットとして、ステンレス鋼から作られ
た上側板材及び下側板材から成るものが知られている。
このピンセットでは、上側板材及び下側板材のそれぞれ
の先端を所定の間隔をあけた状態でその上側板材及び下
側板材の基端が接合され、上側板材及び下側板材の略中
央部分を両側から挟むようにして、それぞれの先端が近
づくようにように上側板材及び下側板材を湾曲させるこ
とにより、その互いに近づく先端で被挟持物を挟持可能
に構成される。このような一般産業において使用されて
いるピンセットは、上述した真空ピンセットのように吸
引装置なるもの必要とせず、比較的小さなものであり、
このピンセットを用いてシリコンウエーハを挟持するこ
とができるならば、その取り扱いが真空ピンセットを用
いていた従来に比較して容易になるものと期待される。
けるピンセットは、その素材がステンレス鋼から成り、
そのステンレス鋼から成る上側板材及び下側板材の先端
で、シリコンウエーハを直接挟持すると、そのウェーハ
が金属に汚染される他に、そのウェーハにキズ、クラッ
クが発生するなどの問題が生ずる。この点を解消するた
めに、樹脂によりピンセット自体を構成させるか、或い
はその樹脂によりウエーハを挟持するピンセットの先端
部分を構成することも考えられるが、ウェーハに金属汚
染等を生じさせないような樹脂は、ステンレス鋼に比較
して比較的柔軟なものになり、ウエーハを十分に挟持す
ることができない問題点がある。また、樹脂によりピン
セットの先端部分を構成させる場合には、ステンレス鋼
と樹脂による先端部に接合部の構造が複雑になり、ピン
セットの単価を押し上げる不具合もある。更に、半導体
等の製造過程における熱処理工程、研磨工程、洗浄工
程、乾燥工程は、比較的高温雰囲気中で行われ、周囲の
雰囲気における不純物ガスの発生を防止する必要もあ
る。本発明の目的は、比較的高温雰囲気中における使用
が可能であって、機械的強度を有し、かつ挟持するウエ
ーハに金属汚染等を生じさせないシリコンウエーハ挟持
用ピンセットを提供することにある。
図1に示すように、ステンレス鋼から作られた上側板材
11及び下側板材12を備え、上側板材11及び下側板
材12のそれぞれの先端を所定の間隔をあけて上側板材
11及び下側板材12の基端が接合され、上側板材11
及び下側板材12をそれぞれの先端が近づくようによう
に湾曲させることによりそれらの先端でシリコンウエー
ハ13を挟持可能に構成されたピンセットの改良であ
る。その特徴ある構成は、上側板材11の先端に第1折
曲り部11bと平行部11cから成るクランク部11a
が下側板材12から遠ざかる方向に形成され、下側板材
12の先端に平行部11cに臨むように折り曲げられた
第2折曲り部12aが形成され、シリコンウエーハ13
に接触する平行部11c及び第2折曲り部12aが耐熱
性樹脂14,16によりそれぞれ被覆されたところにあ
る。
ハ挟持用ピンセットでは、真空ピンセットのように吸引
装置成るもの必要とせず、比較的小さなものであり、そ
の取り扱いが容易になる。また、シリコンウエーハ13
に直接接触することとなる平行部11c及び第2折曲り
部12aを耐熱性樹脂によりそれぞれ被覆するので、挟
持したシリコンウエーハ13に金属汚染を生じさせるこ
とはなく、また、キズ、クラック等を発生させない。ま
た、ピンセット10の全体は比較的強度の強いステンレ
ス鋼により構成されるので、ウエーハ13を十分に挟持
することができる。
明であって、平行部11c又は第2折曲り部12aを被
覆可能な大きさの耐熱性樹脂から成る被覆片14が平行
部11cの両面及び第2折曲り部12aの第1折曲り部
11b側片面に耐熱性樹脂接着剤16によりそれぞれ接
着されて平行部11c及び第2折曲り部12aが被服片
14及び耐熱性接着剤16によりそれぞれ被覆されたシ
リコンウエーハ挟持用ピンセットである。この請求項2
に記載されたシリコンウエーハ挟持用ピンセットでは、
被覆片14及び耐熱性接着剤16により平行部11c及
び第2折曲り部12aを被覆するので、その構造が単純
になり、比較的安価なピンセット10を得ることがで
き、また比較的高温雰囲気中での使用を可能にする。
係る発明であって、上側板材11が下側板材12に被さ
るように折り曲げられ、下側板材12が上側板材11に
沿うように同方向に折り曲げられたシリコンウエーハ挟
持用ピンセットである。この請求項3に記載されたシリ
コンウエーハ挟持用ピンセットでは、図3に示すよう
に、例えば先端で挟持したシリコンウエーハ13を所定
の凹部17に収容させる場合、又はそのような凹部17
に収容されたシリコンウエーハ13をその凹部17から
取り出す作業を比較的容易に行うことが可能になる。
基づいて説明する。図1に示すように、本発明のシリコ
ンウエーハ挟持用ピンセット10は、ステンレス鋼から
作られた上側板材11及び下側板材12を備える。これ
らの上側板材11及び下側板材12はそれぞれ弓形に湾
曲するように作られ、それらの先端を所定の間隔をあけ
た状態で互いに外側に膨らむようにして上側板材11及
び下側板材12の基端が重合され、その重合された基端
が互いに接合される。図示しないが、このように基端が
互いに接合された上側板材11及び下側板材12の全表
面は、ポリフッ化フルオロエチレン(商標名:テフロ
ン)による被膜が形成される。この実施の形態における
上側板材11は、下側板材12に被さるように略への字
状に折り曲げられ、その一方で、下側板材12はそのよ
うに折り曲げられた上側板材11に沿うようにその上側
板材11と同方向に折り曲げられる。このように上側板
材11及び下側板材12のそれぞれの基端が接合されて
構成されたピンセット10は、上側板材11及び下側板
材12の略中央部分を両側から挟むようにして、それぞ
れの先端が近づくようにように上側板材11及び下側板
材12を湾曲させることにより、それらの先端でシリコ
ンウエーハ13を挟持可能に構成される。
が下側板材12から遠ざかる方向に形成され、このクラ
ンク部11aは第1折曲り部11bと平行部11cから
構成される。第1折曲り部11bは、上側板材11の先
端を下側板材12から遠ざかる方向に折り曲げることに
より形成される。平行部11cは、そのように折り曲げ
られた第1折曲り部11bを更に逆方向に略直角に折り
返し、その第1折曲り部11b近傍の上側板材12と略
平行になるように形成される。一方、下側板材12の先
端はその平行部11cに臨むように折り曲げられて、下
側板材12の先端に第2折曲り部12aが形成される。
本発明の特徴ある構成は、シリコンウエーハ13を挟持
したときに、そのシリコンウエーハ13に接触する平行
部11c及び第2折曲り部12aが耐熱性樹脂によりそ
れぞれ被覆されたところにある。
態では、平行部11c及び第2折曲り部12aが被覆片
14及び耐熱性接着剤16によりそれぞれ被覆される。
被覆片14は耐熱性樹脂から作られた板材であって、平
行部11c又は第2折曲り部12aを被覆可能な大きさ
に形成される。この被覆片14に用いる耐熱性樹脂から
作られた板材としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂等から成るものが挙げられる。被覆
片14及び耐熱性接着剤16により被覆される平行部1
1c及び第2折曲り部12aの表面から、その表面を被
覆するポリフッ化フルオロエチレンから成る皮膜を除去
した後、図2の実践矢印で示すようにこの被覆片14を
平行部11cの両面及び第2折曲り部12aの第1折曲
り部11b側片面に押し当て、耐熱性樹脂接着剤16に
よりそれぞれ接着することにより被覆片14及び耐熱性
接着剤16により平行部11c及び第2折曲り部12a
をそれぞれ被覆する。この被覆片14の接着に用いる耐
熱性樹脂接着剤16としては、ポリイミド樹脂、エポキ
シ樹脂、シリコーン樹脂等から成る接着剤16が挙げら
れる。
ピンセット10では、従来用いられている真空ピンセッ
トのように吸引装置成るもの必要とせず、比較的小さな
ものであり、その取り扱いが真空ピンセットを用いてい
た従来に比較して容易になる。また、シリコンウエーハ
13に直接接触することとなる平行部11c及び第2折
曲り部12aを耐熱性樹脂によりそれぞれ被覆したの
で、挟持したシリコンウエーハ13に金属汚染を生じさ
せることはなく、キズ、クラック等の不具合を発生させ
ることもない。また、ピンセット10の全体は比較的強
度の強いステンレス鋼から成る上側板材11及び下側板
材12により構成されるので、ウエーハ13を十分に挟
持することができる。また、平行部11c及び第2折曲
り部12aを被覆片14及び耐熱性接着剤16により被
覆するので、樹脂によりピンセットの先端部分を構成さ
せる場合に比較してその構造が単純になり、比較的安価
なピンセット10を得ることができる。
れぞれステンレス鋼により構成し、それらの平行部11
c及び第2折曲り部12aを耐熱性樹脂から成る被覆片
14及び耐熱性接着剤16により被覆するので、比較的
高温雰囲気中での使用が可能になり、被覆片14及び耐
熱性接着剤16により被覆される先端部分以外の上側板
材11及び下側板材12をポリフッ化フルオロエチレン
から成る皮膜により被覆するので、このピンセット10
から不純物ガスが発生することもない。更に、この実施
の形態では、上側板材11及び下側板材12をそれぞれ
折り曲げるので、図3に示すように、例えば先端で挟持
したシリコンウエーハ13を所定の凹部17に収容させ
る場合、又はそのような凹部17に収容されたシリコン
ウエーハ13をその凹部17から取り出す作業を比較的
容易に行うことが可能になる。
側板材の先端に第1折曲り部と平行部から成るクランク
部を形成し、下側板材の先端に平行部に臨むように折り
曲げられた第2折曲り部を形成し、シリコンウエーハに
接触する平行部及び第2折曲り部を耐熱性樹脂によりそ
れぞれ被覆したので、挟持したシリコンウエーハに金属
汚染を生じさせることはなく、キズ、クラック等を発生
させないピンセットを得ることができる。また、このピ
ンセットは、従来使用されている真空ピンセットのよう
に吸引装置成るもの必要とせず、また、ピンセットの全
体は比較的強度の強いステンレス鋼により構成されるの
で、ウエーハを十分に挟持することができ、かつその取
り扱いが容易なピンセットを得ることができる。また、
平行部及び第2折曲り部を被服片及び耐熱性接着剤によ
りそれぞれ被覆すれば、その構造が単純になり、比較的
安価なピンセットを得ることができ、また比較的高温雰
囲気中での使用が可能になる。更に、上側板材及び下側
板材をそれぞれ略への字状に折り曲げれば、例えば先端
で挟持したシリコンウエーハを所定の凹部に収容させる
場合、又はそのような凹部に収容されたシリコンウエー
ハをその凹部から取り出す作業を比較的容易に行うこと
が可能なピンセットを得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 ステンレス鋼から作られた上側板材(11)
及び下側板材(12)を備え、前記上側板材(11)及び前記下
側板材(12)のそれぞれの先端を所定の間隔をあけて前記
上側板材(11)及び前記下側板材(12)の基端が接合され、
前記上側板材(11)及び前記下側板材(12)をそれぞれの先
端が近づくようにように湾曲させることによりそれらの
先端でシリコンウエーハ(13)を挟持可能に構成されたピ
ンセットにおいて、 前記上側板材(11)の先端に第1折曲り部(11b)と平行部
(11c)から成るクランク部(11a)が前記下側板材(12)から
遠ざかる方向に形成され、 前記下側板材(12)の先端に前記平行部(11c)に臨むよう
に折り曲げられた第2折曲り部(12a)が形成され、 前記シリコンウエーハ(13)に接触する前記平行部(11c)
及び第2折曲り部(12a)が耐熱性樹脂(14,16)によりそれ
ぞれ被覆されたことを特徴とするシリコンウエーハ挟持
用ピンセット。 - 【請求項2】 平行部(11c)又は第2折曲り部(12a)を被
覆可能な大きさの耐熱性樹脂から成る被覆片(14)が前記
平行部(11c)の両面及び前記第2折曲り部(12a)の第1折
曲り部(11b)側片面に耐熱性樹脂接着剤(16)によりそれ
ぞれ接着されて前記平行部(11c)及び前記第2折曲り部
(12a)が前記被服片(14)及び耐熱性接着剤(16)によりそ
れぞれ被覆された請求項1記載のシリコンウエーハ挟持
用ピンセット。 - 【請求項3】 上側板材(11)が下側板材(12)に被さるよ
うに折り曲げられ、前記下側板材(12)が前記上側板材(1
1)に沿うように同方向に折り曲げられた請求項1又は2
記載のシリコンウエーハ挟持用ピンセット。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002057635A JP4131112B2 (ja) | 2002-03-04 | 2002-03-04 | シリコンウエーハ挟持用ピンセット |
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Publications (2)
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JP4131112B2 JP4131112B2 (ja) | 2008-08-13 |
Family
ID=28667849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002057635A Expired - Lifetime JP4131112B2 (ja) | 2002-03-04 | 2002-03-04 | シリコンウエーハ挟持用ピンセット |
Country Status (1)
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2401340A (en) * | 2003-05-05 | 2004-11-10 | Kam Por Paul Tong | Hard Flex Tweezers |
NL1027395C2 (nl) * | 2004-11-01 | 2006-05-03 | Commanditaire Vennootschap Bin | Handbedienbaar ergonomisch grijpinstrument. |
CN102602703A (zh) * | 2012-02-28 | 2012-07-25 | 湖南红太阳光电科技有限公司 | 一种用于丝网印刷机的直线传送机构及丝网印刷机 |
CN110809417A (zh) * | 2017-09-18 | 2020-02-18 | 判谷重行 | 夹具 |
CN112025568A (zh) * | 2020-08-26 | 2020-12-04 | 福州隋德洛贸易有限公司 | 一种用于夹取半导体硅片的镊子 |
CN113701613A (zh) * | 2021-11-01 | 2021-11-26 | 邳州千润模具有限公司 | 硅片盒检测夹持架 |
-
2002
- 2002-03-04 JP JP2002057635A patent/JP4131112B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US7413228B2 (en) | 2003-05-05 | 2008-08-19 | Kam Por Paul Tong | Hard flex tweezers |
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