JP2003257323A - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル及びその製造方法

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JP2003257323A
JP2003257323A JP2002053837A JP2002053837A JP2003257323A JP 2003257323 A JP2003257323 A JP 2003257323A JP 2002053837 A JP2002053837 A JP 2002053837A JP 2002053837 A JP2002053837 A JP 2002053837A JP 2003257323 A JP2003257323 A JP 2003257323A
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insulating substrate
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Nobumitsu Aihara
伸光 相原
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NEC Corp
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    • H01J11/00Gas-filled discharge tubes with alternating current induction of the discharge, e.g. alternating current plasma display panels [AC-PDP]; Gas-filled discharge tubes without any main electrode inside the vessel; Gas-filled discharge tubes with at least one main electrode outside the vessel
    • H01J11/20Constructional details
    • H01J11/34Vessels, containers or parts thereof, e.g. substrates
    • H01J11/36Spacers, barriers, ribs, partitions or the like
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
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    • H01J9/24Manufacture or joining of vessels, leading-in conductors or bases
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    • H01J2211/20Constructional details
    • H01J2211/34Vessels, containers or parts thereof, e.g. substrates
    • H01J2211/36Spacers, barriers, ribs, partitions or the like
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隔壁の高さを均一化して、隔壁と絶縁基板と
の間の隙間の発生を防止し、表示セルの誤灯及びパネル
騒音の発生を防止できるプラズマディスプレイパネル及
びその製造方法を提供する。 【解決手段】 絶縁基板1の表面における表示領域15
内に、第1の隔壁9が相互に平行且つ等間隔に複数設け
られ、表示領域15を囲むように第2の隔壁26が設け
られている。第1の隔壁9及び第2の隔壁26は、ロー
ラにより隔壁ペースト層を塗布し、この隔壁ペースト層
をパターニングした後焼成して形成されたものである。
第2の隔壁26は矩形状であり、隔壁ペーストの塗布方
向27に平行な方向に延びる2本の部分26a及び塗布
方向27に直交する方向に延びる2本の部分26bによ
り形成されている。部分26aの幅Wは、部分26b
の幅Wよりも小さくなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対向する基板間に
形成され放電空間を区画する隔壁の高さを均一化したプ
ラズマディスプレイパネル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(以下、P
DPともいう)は、薄型で大画面表示が比較的容易にで
きること、視野角が広いこと、応答速度が速いこと等の
特徴があるため、近時、フラットディスプレイとして開
発が進められている。
【0003】図15は、3電極面放電交流型プラズマデ
ィスプレイパネル(PDP)における1つの表示セルの
構成を示す斜視図であり、図16は従来のPDPの隔壁
を示す平面図である。図15に示すように、この表示セ
ルにおいては、背面基板である絶縁基板1及び前面基板
である絶縁基板2が相互に平行に設けられている。絶縁
基板1及び2はガラス等の透明材料により形成されてい
る。絶縁基板2における絶縁基板1に対向する表面に
は、複数本の透明な走査電極3及び共通電極4が所定の
間隔を隔てて交互に配置されている。走査電極上3及び
共通電極4上には、電極の電極抵抗値を小さくするため
に、夫々トレース電極5及び6が形成されている。ま
た、走査電極3、共通電極4、トレース電極5及び6を
覆うように、誘電体層12が形成され、誘電体層12上
にはこの誘電体層12を放電から保護するMgOなどか
らなる保護層13が形成されている。
【0004】また、絶縁基板1における絶縁基板2に対
向する表面には、走査電極3及び共通電極4に直交する
方向に延びる複数本のデータ電極7が設けられている。
データ電極7上には、このデータ電極7を覆うように誘
電体層14が形成されている。
【0005】絶縁基板1及び2の間には、放電ガス空間
8を確保すると共に表示セル(画素)を区画する第1の
隔壁9が設けられている。放電ガス空間8にはヘリウ
ム、ネオン及びキセノン等の希ガス並びにこれらの希ガ
スの混合ガスからなる放電ガスが充填されている。ま
た、誘電体層14の表面及び第1の隔壁9の側面には前
記放電ガスの放電により発生する紫外線により可視光1
0を発光する蛍光体層11が形成されている。
【0006】また、図16に示すように、第1の隔壁9
はPDPの表示領域15内に相互に平行且つ等間隔に複
数配置されている、そして、このPDPの表示領域15
の外側には、表示領域15を囲むように第2の隔壁16
が形成されている。また、第2の隔壁16の周囲にはフ
リットからなる封止層(図示せず)が形成されており、
絶縁基板1と絶縁基板2とを相互に融着している。な
お、図16には絶縁基板1、第1の隔壁9及び第2の隔
壁16のみが図示されており、他の構成要素は省略され
ている。
【0007】PDPにおいては、その周辺部にはフリッ
トからなる封止層が設けられ、絶縁基板1と絶縁基板2
とを融着しているが、この融着工程においてフリットが
溶ける際に、材料が熱分解されたガスが多く発生する。
そのため、封止後の排気工程において、封止層の軟化点
に近い温度まで加熱して、封止層に残留又は吸着した水
分及び二酸化炭素等の不純物ガスを排出している。しか
し、排気後、放電ガスを充填した後も、封止層からの残
留不純物ガスの放出は避けられず、保護層の表面及び蛍
光体層の表面が汚染されたり、放電ガスの組成が変化し
てその特性が劣化したりして、PDPの放電特性が不安
定になる恐れがある。この問題を解決するためには、封
止層と表示領域との間の距離を充分に大きくとればよい
が、その場合、非表示領域が拡大することとなり、PD
Pの外形寸法を拡大させてしまう。そこで、表示領域と
封止層との間に第2の隔壁を設けることで、封止層から
発生する不純物ガスが表示領域内へ影響を及ぼすことを
防止でき、放電特性を安定させると共に、非表示領域の
幅を小さくすることができる。
【0008】このようなPDPにおける隔壁の構成が、
特開2000−36254号公報、特開2000−27
7020号公報及び特開2001−160360号公報
に開示されている。図17は特開2000−36254
号公報に開示されている従来のPDPを示す平面図であ
り、図18は特開2000−277020号公報に開示
されている従来のPDPを示す平面図であり、図19は
特開2001−160360号公報に開示されている従
来のPDPを示す平面図である。なお、図17乃至図1
9においては一方の絶縁基板及びこの絶縁基板上に形成
された隔壁のみを図示し、他の構成要素は図示を省略し
ている。
【0009】図17に示すように、特開2000−36
254号公報に開示された従来のPDP101において
は、ガラス基板102上の表示領域103に、複数の第
1の隔壁104が相互に平行に設けられ、放電空間10
5を区画している。表示領域103の外側には表示領域
103を囲むように、第2の隔壁106が矩形に設けら
れている。第2の隔壁106には切込106aが形成さ
れており、ガラス基板102における切込106aに相
当する領域には、放電空間105内の排気及び放電ガス
の充填を行うための封入孔107が設けられている。そ
して、第2の隔壁106を囲むように、フリットからな
る封止層(図示せず)が設けられている。
【0010】また、図18に示すように、特開2000
−277020号公報に開示された従来のPDP111
においては、ガラス基板112上の表示領域113に、
複数の第1の隔壁114が相互に平行に設けられ、放電
空間115を区画している。また、表示領域113を囲
むように、第2の隔壁116が設けられている。第2の
隔壁116には複数の断続部116aが設けられてい
る。表示領域113の外側且つ第2の隔壁116の内側
における断続部116aに対向する位置には、第3の隔
壁117が形成されている。そして、第2の隔壁116
及び第3の隔壁117を囲むように、封止層(図示せ
ず)が設けられている。
【0011】更に、図19に示すように、特開2001
−160360号公報に開示された従来のPDP121
においては、ガラス基板122上の表示領域123に、
複数の第1の隔壁124が相互に平行に設けられ、放電
空間125を区画している。また、表示領域123を囲
むように、第2の隔壁126が設けられている。第2の
隔壁126は、平行部分126a及び直交部分126b
から構成されている。表示領域123の外側且つ第2の
隔壁126の内側には、第3の隔壁127が設けられて
いる。第3の隔壁127は、平行部分127a及び直交
部分127bから構成されている。第2の隔壁126の
平行部分126a及び第3の隔壁127の平行部分12
7aは、表示領域123を囲むように矩形に設けられて
おり、平行部分126a及び127aの各辺は、相互に
平行に設けられている。また、直行部分126b及び1
27bは夫々平行部分126a及び127aに直交する
ように延びている。第2の隔壁126は、平行部分12
6aと直交部分126bとが相互に支え合うことによ
り、高い強度を確保している。同様に、第3の隔壁12
7は、平行部分127aと直交部分127bとが相互に
支え合うことにより、高い強度を確保している。
【0012】以下、図15及び図16を参照して、従来
のPDPの製造方法を説明する。先ず、前面基板となる
絶縁基板2上に走査電極3及び共通電極4を、相互に平
行な方向に延び且つ交互に配置されるように形成する。
そして、走査電極3及び共通電極4上に夫々トレース電
極5及び6を形成する。次に、これらの電極を覆うよう
に誘電体層12を形成する。そして、この誘電体層上に
MgOなどからなる保護層13を形成する。一方、背面
基板となる絶縁基板1上に一方向に延びるデータ電極7
を形成し、このデータ電極7を覆うように誘電体層14
を形成する。
【0013】次に、誘電体層14上に第1の隔壁9及び
第2の隔壁16(以下総称して隔壁17ともいう)を形
成する。隔壁17の形成方法にはサンドブラスト法及び
印刷法等があるが、例えばサンドブラスト法により形成
する。先ず、フィラー、ガラス粉末、バインダー及び溶
剤が混合されてなる隔壁ペーストを作製する。次に、こ
の隔壁ペーストを誘電体層14上に塗布し、隔壁ペース
ト中の溶剤を揮発させ、隔壁ペースト層(図示せず)を
形成する。次に、この隔壁ペースト層上にドライフィル
ム(図示せず)を貼付する。このドライフィルムは露光
されることにより硬化する材料から形成されている。次
に、マスクを使用して、このドライフィルムを選択的に
露光し、その後現像する。これにより、ドライフィルム
のうち露光されていない部分を選択的に除去すると共
に、露光された部分を硬化させて残し、ドライフィルム
をパターニングする。次に、このパターニングされたド
ライフィルムをマスクとしてサンドブラストを行い、隔
壁ペースト層を選択的に除去してパターニングを行う。
その後、ドライフィルムを除去し、隔壁ペースト層を焼
成する。これにより、隔壁ペースト層中のバインダーが
蒸発すると共にガラス粉末が溶解・再凝固し、フィラー
及びガラスからなる隔壁17を形成することができる。
なお、隔壁17は絶縁基板2上に形成する場合もある。
【0014】次に、誘電体層14の表面及び第1の隔壁
9の側面に、蛍光体層11を形成する。絶縁基板1を絶
縁基板2に重ね合わせ、絶縁基板2上に形成された保護
層13に、絶縁基板1上に形成された第1の隔壁9及び
第2の隔壁16を当接させる。このとき、データ電極7
が延びる方向が、走査電極3及び共通電極4が延びる方
向に対して直交するようにする。次に、絶縁基板1と絶
縁基板2とを重ね合わせた状態で熱処理を施し、絶縁基
板1及び2の端部同士をフリットにより融着する。これ
により、絶縁基板1、絶縁基板2及びフリットからなる
封止層(図示せず)により囲まれた空間を気密的に封止
する。その後、この空間内を排気し、この空間内に放電
ガスを充填する。これにより、PDPが作製される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来の技術には以下に示すような問題点がある。図20
(a)及び(b)はPDPの製造工程における隔壁の形
成工程を示す断面図であり、(a)は絶縁基板の中央部
上のみに隔壁ペースト層を塗布し、端部上には隔壁ペー
スト層を塗布しない場合を示し、(b)は絶縁基板上の
全面に隔壁ペースト層を塗布する場合を示す。また、図
21(a)は隔壁ペースト層の形成方法を示す斜視図で
あり、(b)は(a)に示すA−A線による断面図であ
り、図22は従来のPDPを示す断面図である。なお、
図21(a)及び(b)においては、データ電極7及び
誘電体層14は図示を省略している。また、図22にお
いては、絶縁基板1及び2、第1隔壁9及び第2隔壁1
6並びに封止層23以外の構成要素は図示を省略してい
る。
【0016】通常、PDPでは、絶縁基板1の端部1b
上ではデータ電極7を露出させている。これは、絶縁基
板1の端部1b上において、PDPの完成後にデータ電
極7を外部電極と接続し、駆動電圧を印加するためであ
る。そのため、誘電体層14は、絶縁基板1の端部1b
上には形成しない。これは、隔壁の形成においても同様
である。図20(a)は、隔壁の形成工程において、隔
壁ペースト層18を絶縁基板1の中央部1a上のみに塗
布し、端部1b上には塗布しない場合を示す。
【0017】これに対して、仮に、図20(b)に示す
ように、絶縁基板1の端部1b上まで隔壁ペースト層1
8を塗布すると、端部1b上は誘電体層14が形成され
ていないため、隔壁ペースト層18が中央部1a上より
も厚く形成される。端部1b上においてデータ電極7の
端部を露出させるためには、サンドブラスト処理により
端部1b上の隔壁ペースト層18を除去する必要があ
る。このためには、中央部1a上の隔壁ペースト層18
を除去する場合よりもサンドブラストによる研削量を増
大させる必要がある。従って、端部1b上の隔壁ペース
ト層18を除去しようとすると、中央部1a上の領域を
削りすぎてしまい、中央部1a上の誘電体層14に損傷
を与えてしまう。また、端部1b上のデータ電極7もサ
ンドブラストによる損傷を少なからず受けてしまう。こ
のため、隔壁ペースト層18は絶縁基板1の中央部1a
上のみに塗布する必要がある。
【0018】従って、図21(a)に示すように、ロー
ラにより隔壁ペースト層18を形成する際には、長さが
絶縁基板1の幅よりも短いローラ20を使用する。な
お、図21(a)に示す矢印21は絶縁基板1に対する
ローラ20の移動方向(以下、塗布方向21という)を
示し、領域22はローラ20によって隔壁ペースト層1
8が形成される予定の領域である。絶縁基板1上におけ
る隔壁ペースト層18の形成領域は矩形であり、隔壁ペ
ースト層18の端部は、塗布方向21に直交する方向に
おける端部18a、塗り始め部18b及び塗り終わり部
から構成されている。図21(a)に示す領域22dは
隔壁ペースト層18の塗り終わり部に相当する領域であ
る。
【0019】図21(b)に示すように、隔壁ペースト
層18の端部18aは、ローラ20の端部により塗布さ
れるため、液溜りができてしまい、端部18aの膜厚
は、隔壁ペースト層18の中央部18cにおける膜厚よ
りも厚くなってしまう。例えば、中央部18cの膜厚が
約150μmであるとき、端部18aの膜厚は約170
μmになる。また、隔壁ペースト層18の塗り始め部1
8b及び塗り終わり部の膜厚も、中央部18cの膜厚と
比較して厚くなったり薄くなったりすることがある。
【0020】この結果、図22に示すように、隔壁ペー
スト層18(図21(a)参照)をサンドブラストによ
りパターニングして焼成し、第1の隔壁9及び第2の隔
壁16を形成すると、隔壁ペースト層18の膜厚の不均
一性が第1の隔壁9及び第2の隔壁16の高さに反映さ
れる。このため、隔壁ペースト層18の端部18a(図
21(a)及び(b)参照)に相当する第2の隔壁16
が、隔壁ペースト層18の他の部分に相当する第2の隔
壁16及び第1の隔壁9よりも高くなってしまう。この
状態でPDPを組み立てると、高さが高い第2の隔壁1
6のみが絶縁基板2上の誘電体層12(図15参照)に
当接し、これより高さが低い第2の隔壁16及び第1の
隔壁9は誘電体層12に当接しない。その後、絶縁基板
1及び2間の放電ガス空間8の気圧を減圧することによ
り、大気圧により絶縁基板1及び2の中央部が押され、
絶縁基板1及び2は相互に近づくように変形する。この
結果、高さが高い第2の隔壁16及び表示領域15(図
16参照)の中央部を中心とした大部分の領域に位置す
る第1の隔壁9は、絶縁基板2上に形成された誘電体層
12(図15参照)に接触するが、表示領域15の最外
周部に形成された第1の隔壁9と誘電体層12との間に
は隙間24が形成される。
【0021】このように、不要な隙間24が形成される
ことにより、ある表示セルが点灯すると、この表示セル
に隣接する本来点灯しないはずの表示セルにおいても放
電が発生してしまい、この本来点灯しない表示セルが誤
灯することがある。例えば、画面の上端部及び下端部に
おいて、黒表示の領域にて誤灯が発生してチカリが生じ
たり、赤表示の領域にて赤色セルに隣接する緑色セルが
誤灯して黄表示になったりする。
【0022】また、絶縁基板2上に形成された走査電極
3(図15参照)及び共通電極4(図15参照)並びに
絶縁基板1上に形成されたデータ電極7(図15参照)
に印加される電圧によって、これらの電極間にクーロン
力が発生する。交流型PDPの場合、前記各電極に交流
電圧が印加されているため、これらの電極が反発又は吸
引し合う。このため、絶縁基板1上の隔壁の頂部と絶縁
基板2とが周期的に接触し、パネル騒音が発生すること
がある。絶縁基板1と2との間に隙間24が形成されて
いる場合、振動の節となる接触点が増えるため、パネル
騒音を起こし易くなる。このようなパネル騒音は、PD
Pを標高が高い場所に設置した場合のように、周囲の大
気圧が低い場合に発生しやすい。これは、大気圧と放電
ガス圧との差が小さくなり、パネルを外部から押圧して
拘束する力が弱まるからである。
【0023】このように、PDPに誤灯が発生すると、
PDPの歩留が低下し、その分製造コストが上昇する。
また、誤灯を抑制するために、各電極に印加する電圧の
波形を最適化する等のシーケンスによる対応を実施する
と、設定可能な電圧の範囲(動作マージン)が狭くな
り、画質が低下するといった問題が発生する。また、パ
ネル騒音はユーザーに不快感をもたらすといった問題を
発生させる。
【0024】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、隔壁の高さを均一化して、隔壁と絶縁基板
との間の隙間の発生を防止し、表示セルの誤灯及びパネ
ル騒音の発生を防止できるプラズマディスプレイパネル
及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明に係るプラズマデ
ィスプレイパネルは、表示領域の外側を囲む隔壁のう
ち、少なくとも1組の隣り合う2辺の幅が相互に異なる
ことを特徴とする。
【0026】本発明者等は、前述の問題点を解決すべく
鋭意実験研究を重ね、以下に示す知見を得た。即ち、隔
壁ペースト層にはバインダーが含まれており、隔壁ペー
スト層を焼成することにより、このバインダーが消失
し、隔壁ペースト層の体積が減少する。本発明者等は、
この焼成時において、焼成前の隔壁ペースト層の厚さに
対する焼成後の隔壁高さの割合(以下、残膜率という)
は、隔壁の幅に依存することを見出した。
【0027】本発明においては、表示領域の外側を囲む
隔壁のうち、少なくとも1組の隣り合う2辺の幅が相互
に異ならせることにより、前記隔壁ペースト層のパター
ニング時の前記隔壁の幅を、その位置に応じて設定する
ことができ、隔壁の残膜率をその位置に応じて異ならせ
ることができる。これにより、例えばローラ端部の液溜
りに起因する焼成前の隔壁ペースト層における膜厚のば
らつきを打ち消し、焼成後の隔壁の高さを均一にするこ
とができる。これにより、隔壁と絶縁基板との間に隙間
が発生することを防止でき、表示セルの誤灯及びパネル
騒音の発生を防止することができる。この結果、PDP
の画質が向上し、製造コストが低下する。なお、表示領
域の外側を囲む隔壁における隣り合う2辺とは、表示領
域が例えば長方形であり、隔壁が長方形の辺に沿って形
成されている場合には、その1本の長辺及び1本の短辺
をいう。なお、前記表示領域の外側を囲む隔壁は複数列
あってもよい。即ち、表示領域の外側に1列の隔壁があ
り、その外側に更に1列又は2列以上の隔壁があっても
よい。この場合、表示領域の外側を囲む隔壁のうち隣り
合う2辺とは、互いに略平行な方向に延びる2辺ではな
く、互いに略直交する2辺を指す。
【0028】また、前記隔壁が2組の対向する辺からな
り、いずれか1組の対向する2辺の幅が相互に異なり、
他の1組の対向する2辺の幅が実質的に同じであっても
よい。なお、表示領域の外側を囲む隔壁における対向す
る2辺とは、表示領域が例えば長方形であり、隔壁が長
方形の辺に沿って形成されている場合には、長辺同士及
び短辺同士をいう。また、2辺の幅が実質的に等しいと
は、この2辺の幅の差が隔壁の出来上がり寸法の通常の
誤差以下であることを指し、例えば5μm以下であるこ
とをいう。
【0029】本発明に係る他のプラズマディスプレイパ
ネルは、表示領域の外側を囲む隔壁が2組の対向する辺
からなり、いずれか1組の対向する2辺の幅が相互に異
なることを特徴とする。これにより、例えば隔壁ペース
ト層の塗り始め部及び塗り終わり部における膜厚のばら
つきを打ち消し、焼成後の隔壁の高さを均一にすること
ができる。これにより、隔壁と絶縁基板との間に隙間が
発生することを防止でき、表示セルの誤灯及びパネル騒
音の発生を防止することができる。
【0030】本発明に係るプラズマディスプレイパネル
の製造方法は、絶縁基板上に隔壁ペースト層をローラで
塗布する工程と、この隔壁ペースト層をパターニングす
る工程と、このパターニングされた隔壁ペースト層を焼
成する工程とを有し、表示領域の外側を囲む隔壁のう
ち、塗布方向に延在する少なくとも1辺の前記隔壁の前
記隔壁ペースト層のパターニング時の幅と、前記塗布方
向と直交する方向に延在する前記隔壁の前記隔壁ペース
ト層のパターニング時の幅とを相互に異ならせることを
特徴とする。
【0031】本発明に係る他のプラズマディスプレイパ
ネルの製造方法は、複数のパネル基板部が第1の方向に
沿って配列されている絶縁基板上に、前記第1の方向に
直交する方向を塗布方向として隔壁ペースト層をローラ
で塗布する工程と、この隔壁ペースト層をパターニング
する工程と、このパターニングされた隔壁ペースト層を
焼成する工程とを有し、前記パネル基板部の夫々の表示
領域の外側を囲む隔壁のうち、前記塗布方向に延在し、
前記絶縁基板の両端部に位置する前記隔壁の前記隔壁ペ
ースト層のパターニング時の幅を、この両端部に位置す
る隔壁以外の前記隔壁の前記隔壁ペースト層のパターニ
ング時の幅と異ならせることを特徴とする。これによ
り、複数のパネル基板部上における隔壁の形成を、一度
に行うことができ、プラズマディスプレイパネルの製造
効率が向上する。
【0032】本発明に係る更に他のプラズマディスプレ
イパネルの製造方法は、複数のパネル基板部が第2の方
向に沿って配列されている絶縁基板上に、前記第2の方
向を塗布方向として隔壁ペースト層をローラで塗布する
工程と、この隔壁ペースト層をパターニングする工程
と、このパターニングされた隔壁ペースト層を焼成する
工程とを有し、前記パネル基板部の夫々の表示領域の外
側を囲む隔壁のうち、前記塗布方向に直交する方向に延
在し、前記絶縁基板の両端部に位置し、対向する前記隔
壁の前記隔壁ペースト層のパターニング時の幅を相互に
異ならせることを特徴とする。
【0033】また、前記プラズマディスプレイパネルの
製造方法は、焼成前の隔壁の高さに対する焼成後の隔壁
の高さの比を残膜率として、予め隔壁の位置と焼成前の
高さとの関係を求める工程と、予め隔壁の幅と前記残膜
率との関係を求める工程と、を有し、前記隔壁ペースト
層のパターニング時の前記第1及び第2の隔壁の幅は、
前記2つの関係に基づいて設定することが好ましい。こ
れにより、焼成後の第1及び第2の隔壁の高さを簡便に
且つより高精度に均一化することができる。
【0034】なお、前記隔壁の幅と前記残膜率との関係
を求める工程は、基板上に所定の膜厚の隔壁ペースト層
を形成する工程と、この隔壁ペースト層をその幅が相互
に異なる複数の直線状の隔壁パターンにパターニングす
る工程と、前記パターニングされた隔壁ペースト層を焼
成する工程と、焼成後の隔壁ペースト層の膜厚を測定
し、焼成前後の隔壁ペースト層の厚さの変化率と前記パ
ターンの幅との相関関係を求める工程と、を有していて
もよい。
【0035】隔壁の位置と焼成前の高さとの関係及び隔
壁の幅と残膜率との関係は、基板の大きさ、隔壁ペース
トの成分、隔壁ペーストの粒度、隔壁の目標高さ及び焼
成温度等の製造条件により異なるが、同一の製造ライン
で同一種類の隔壁ペーストを使用して同規格の製品を製
造する場合には、その関係がほぼ一定である。従って、
本発明のPDPを製造しようとする製造ラインにおい
て、予め、前記2つの関係を求めておけば、これらの関
係に基づいて、パターニング時の前記隔壁の幅を設定す
ることができる。
【0036】本発明に係るプラズマディスプレイパネル
の製造方法の具体的な態様としては、第1の絶縁基板上
に交互に且つ相互に平行に延びるように複数本の走査電
極及び共通電極を形成する工程と、前記第1の絶縁基板
上に前記走査電極及び共通電極を覆うように第1の誘電
体層を形成する工程と、第2の絶縁基板上に相互に平行
に延びる複数本のデータ電極を形成する工程と、前記第
2の絶縁基板上に前記データ電極を覆うように第2の誘
電体層を形成する工程と、前記第1の絶縁基板上又は前
記第2の絶縁基板上の表示領域に画素を区画する第1の
隔壁を形成すると共に前記表示領域を囲むように第2の
隔壁を形成する工程と、前記第1の絶縁基板上又は前記
第2の絶縁基板上に前記第2の隔壁を囲むように封止層
を形成する工程と、前記第1の絶縁基板における前記第
1の誘電体層が形成された面と前記第2の絶縁基板にお
ける前記第2の誘電体層が形成された面とが対向し、前
記走査電極及び共通電極が延びる方向と前記データ電極
が延びる方向とが直交するように、前記第1の絶縁基板
を前記第2の絶縁基板に重ね合わせて加熱し、前記封止
層により前記第1の絶縁基板を前記第2の絶縁基板に融
着する工程と、前記第1及び第2の絶縁基板並びに前記
封止層により囲まれた空間に放電ガスを充填する工程
と、を有し、前記第1の隔壁及び第2の隔壁を形成する
工程は、前記第1又は前記第2の絶縁基板上に隔壁ペー
スト層を形成する工程と、この隔壁ペースト層をパター
ニングする工程と、このパターニングされた隔壁ペース
ト層を焼成する工程と、を有し、前記隔壁ペースト層の
パターニング時の前記第1及び第2の隔壁の幅をその位
置に応じて焼成後の前記隔壁の高さが均一になるように
設定することを特徴とする。
【0037】この場合に、例えば、前記第2の隔壁を、
前記隔壁ペースト層の塗布方向に延びる相互に平行に配
置された2本の第1部分と、前記隔壁ペースト層の塗り
始め部において前記隔壁ペースト層の塗布方向に垂直な
方向に延びる第2部分と、前記隔壁ペースト層の塗り終
わり部において前記隔壁ペースト層の塗布方向に垂直な
方向に延びる第3部分と、から構成し、少なくとも1の
前記第1部分の幅を、前記第2部分及び第3部分の幅と
異ならせてもよい。これにより、前記隔壁ペースト層の
塗布方向に直交する方向の端部における液溜りに起因し
て、少なくとも1の前記第1部分が前記第2及び第3部
分よりも高くなることを防止し、焼成後の第2の隔壁の
高さを均一にすることができる。この結果、隔壁ペース
ト層の厚さの不均一性の影響を特に受けやすい第2の隔
壁について、その高さを均一化し、隔壁と絶縁基板との
間に隙間が発生することをより確実に防止できる。
【0038】また、前記第1乃至第3部分は、その隣り
合うもの同士の幅を相互に異ならせてもよく、前記2本
の第1部分の幅を相互に実質的に等しくし、前記第2部
分の幅及び前記第3部分の幅を相互に実質的に等しく且
つ前記第1部分の幅とは異ならせてもよい。
【0039】更に、前記2本の第1部分の幅を相互に実
質的に等しくし、前記第2部分の幅及び前記第3部分の
幅を相互に異ならせてもよい。隔壁ペースト層の厚さ
は、塗布方向端部の液溜りに起因する不均一の他に、塗
り始め部又は塗り終わり部の膜厚が、他の部分の膜厚と
異なる場合がある。このような場合には、前記第2及び
第3部分の幅を相互に異ならせることにより、前述の液
溜りに起因する隔壁ペースト層の厚さの不均一並びに隔
壁ペースト層の塗り始め部及び塗り終わり部の不均一を
打ち消し、焼成後の第2の隔壁の高さを均一にすること
ができる。
【0040】更にまた、前記第1部分の幅を、前記第2
部分及び第3部分の幅よりも小さくしてもよく、前記第
1部分の幅を、前記第2部分及び第3部分の幅よりも大
きくしてもよい。また、前記第1乃至第3部分の幅が相
互に異ならせてもよい。
【0041】更にまた、前記隔壁ペースト層の形成は、
前記第1又は前記第2の絶縁基板上にてローラを転がし
て前記第1又は第2の絶縁基板上に隔壁ペーストを塗布
することにより行うことが好ましい。これにより、隔壁
ペースト層を生産性よく形成することができる。
【0042】更にまた、前記隔壁ペースト層をパターニ
ングする工程は、この隔壁ペースト層の表面にドライフ
ィルムを貼付する工程と、このドライフィルムをパター
ニングして前記第1及び第2の隔壁を形成する予定の領
域に前記ドライフィルムを残す工程と、このパターニン
グされたドライフィルムをマスクとしてサンドブラスト
により前記隔壁ペースト層を選択的に除去する工程と、
を有することが好ましい。これにより、隔壁ペースト層
のパターニングを効率よく高精度に行うことができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について添
付の図面を参照して具体的に説明する。先ず、本発明の
第1の実施例について説明する。図1は本実施例に係る
PDPの隔壁の構成を示す平面図である。なお、図1に
は、絶縁基板1、第1の隔壁9、第2の隔壁26及び封
止層28のみが図示されており、他の構成要素は省略さ
れている。また、本実施例に係るPDPにおける1つの
表示セルの構成は、図15に示すとおりである。
【0044】図1に示すように、本実施例に係るPDP
においては、絶縁基板1及び絶縁基板2が相互に対向す
るように配置され、絶縁基板1における絶縁基板2に対
向する表面に、第1の隔壁9が設けられている。絶縁基
板1及び2は例えばガラスにより形成されている。第1
の隔壁9はPDPの表示領域15内に相互に平行且つ等
間隔に複数配置されている。即ち、第1の隔壁9はスト
ライプ状に形成されている。第1の隔壁9の幅は例えば
50乃至80μmである。この第1の隔壁9の幅は、セ
ルピッチの設定値により異なる。そして、このPDPの
表示領域15の外側には、表示領域15を囲むように第
2の隔壁26が形成されている。後述するように、第1
の隔壁9及び第2の隔壁26は、ローラ(図示せず)に
より隔壁ペースト層(図示せず)を塗布し、この隔壁ペ
ースト層をパターニングした後焼成して形成されたもの
である。絶縁基板1に対するローラの移動方向が塗布方
向27である。第2の隔壁26は矩形状であり、隔壁ペ
ーストの塗布方向27に平行な方向に延びる2本の部分
26a及び塗布方向27に直交する方向に延びる2本の
部分26bにより形成されている。部分26aは第2の
隔壁26の長辺であり、部分26bは短辺である。部分
26aの幅は、部分26bの幅よりも小さくなってい
る。部分26a及び26bの幅は、例えば600乃至8
00μmである。また、第1の隔壁9は塗布方向27に
直交する方向に延びている。第1の隔壁9及び第2の隔
壁26の高さは、例えば80乃至200μmであり、例
えば約120μmである。そして、第2の隔壁26を囲
むように、フリットからなる封止層28が形成されてい
る。封止層28は絶縁基板1及び絶縁基板2(図15参
照)を相互に融着しており、絶縁基板1、絶縁基板2及
び封止層28により囲まれる空間を気密的に封止してい
る。
【0045】次に、本実施例に係るPDPの製造方法を
説明する。図2は横軸に隔壁パターンの幅をとり、縦軸
に残膜率をとって、予想される隔壁パターンの幅と残膜
率との関係を模式的に示すグラフ図であり、図3(a)
乃至(d)は本実施例に係るPDPの製造方法における
隔壁を形成する工程を工程順に示す断面図である。な
お、図3(a)乃至(d)においては、誘電体層14は
図示を省略している。
【0046】先ず、本実施例のPDPを製造する前に、
予備実験を行い、隔壁の幅と残膜率との関係を求める。
絶縁基板上に、本実施例のPDPを製造する場合と同じ
隔壁ペーストを使用して、隔壁ペースト層を形成する。
次に、この隔壁ペースト層上にドライフィルムを貼付
し、このドライフィルムをパターニングする。このと
き、ドライフィルムのパターンは幅が相互に異なる複数
の隔壁をシミュレートするように形成する。次いで、こ
のドライフィルムをマスクとして隔壁ペースト層をサン
ドブラスト処理する。これにより、隔壁ペースト層を選
択的に除去し、幅が相互に異なる複数の隔壁をシミュレ
ートしたパターン(以下、隔壁パターンという)を形成
する。そして、各隔壁パターンの幅及び高さを測定す
る。次いで、この隔壁パターンを焼成し、焼成後の隔壁
パターンの高さを測定する。なお、焼成条件はPDPを
製造する際の焼成条件と同じ条件にする。これにより、
隔壁パターンの幅と、焼成前の隔壁パターンの高さに対
する焼成後の隔壁パターンの高さの割合(残膜率)との
関係を求める。
【0047】この関係は、例えば、図2に示すようにな
る。図2に示すように、残膜率は隔壁パターンの幅に依
存する。隔壁パターンの幅が値Cより小さい範囲におい
ては、隔壁パターンの幅が減少するほど残膜率は増加
し、隔壁パターンの幅が値Cに等しいとき残膜率が最小
値Kminになり、隔壁パターンの幅が値Cを超える範
囲においては、隔壁パターンの幅が増加するに伴って残
膜率が増加する。
【0048】一方、絶縁基板上における隔壁が形成され
る位置と、この隔壁の焼成前の高さとの関係を求める。
【0049】次に、本実施例に係るPDPを製造する。
先ず、図15に示すように、前面基板となる絶縁基板2
上に走査電極3及び共通電極4を、相互に平行に且つ交
互に形成する。そして、走査電極3及び共通電極4上に
夫々トレース電極5及び6を形成する。次に、これらの
電極を覆うように誘電体層12を形成し、この誘電体層
12上に例えばMgOからなる保護層13を形成する。
一方、背面基板となる絶縁基板1上に一方向に延びるデ
ータ電極7を形成し、このデータ電極7を覆うように誘
電体層14を形成する。
【0050】次に、誘電体層14上に第1の隔壁9及び
第2の隔壁26をサンドブラスト法により形成する。先
ず、フィラー、ガラス粉末、バインダー及び溶剤が混合
されてなる隔壁ペーストを作製する。次に、図3(a)
に示すように、この隔壁ペーストを絶縁基板1上の誘電
体層14(図15参照)上にローラ20(図21参照)
を塗布方向27に移動させることにより塗布する。そし
て、隔壁ペースト中の溶剤を揮発させ、隔壁ペースト層
18を形成する。このとき、ローラ20の幅は絶縁基板
1の幅よりも小さいものとし、絶縁基板1の端部には隔
壁ペースト層18を形成しない。ローラ20の端部によ
り塗布された隔壁ペースト層18の端部18aは、隔壁
ペースト層18の中央部18cよりも膜厚が厚くなって
いる。次いで、隔壁ペースト層18の各部分の膜厚を測
定する。例えば、隔壁ペースト層18の中央部18cの
膜厚は約150μmであり、端部18aの膜厚は約17
0μmである。また、隔壁ペースト層18の塗り始め部
に相当する端部18b(図21(b)参照)の膜厚は、
例えば端部18aの膜厚と中央部18cの膜厚の中間の
膜厚となっている。
【0051】次に、隔壁ペースト層18上及び絶縁基板
1上にドライフィルム19を貼付する。このドライフィ
ルム19は露光されることにより硬化する材料から形成
されている。次に、マスク(図示せず)を使用して、ド
ライフィルム19を選択的に露光し、その後現像する。
これにより、ドライフィルム19のうち露光されていな
い部分を選択的に除去すると共に、露光された部分を硬
化させて残し、ドライフィルム19をパターニングす
る。
【0052】このとき、図3(b)に示すように、第1
の隔壁9及び第2の隔壁26を形成する予定の領域にド
ライフィルム19を残す。また、第1の隔壁9及び第2
の隔壁26の幅は、前述のこれらの隔壁が形成される予
定の位置とこれらの隔壁の焼成前の高さとの関係、及び
図2に示す隔壁パターンの幅と残膜率との関係に基づい
て決定する。例えば、隔壁ペースト層18の端部18b
(図21(a)参照)に相当する領域に形成される部分
26b(図1参照)の焼成前の幅をWとし、端部18
aに相当する領域に形成される部分26a(図1参照)
の焼成前の幅をWとする。また、隔壁ペースト層18
の中央部18cに相当する領域に形成される第1の隔壁
9の焼成前の幅をWとする。
【0053】次に、図3(c)に示すように、パターニ
ングされたドライフィルム19をマスクとしてサンドブ
ラスト処理を行い、隔壁ペースト層18を選択的に除去
してパターニングを行う。これにより、パターニングさ
れた隔壁ペースト層18eが形成される。その後、図3
(d)に示すように、ドライフィルム19を除去し、隔
壁ペースト層18eを焼成する。これにより、隔壁ペー
スト層18e中のバインダーが蒸発すると共にガラス粉
末が溶解・再凝固し、フィラー及びガラスからなる第1
の隔壁9及び第2の隔壁26を形成することができる。
隔壁ペースト層18eは焼成により体積が減少し、第1
の隔壁9及び第2の隔壁26の高さは、隔壁ペースト層
18eの膜厚よりも小さくなる。
【0054】即ち、焼成前の隔壁ペースト層18の各部
分の膜厚の関係は、(中央部18cの膜厚)<(端部1
8bの膜厚)<(端部18aの膜厚)となっている。焼
成により、隔壁ペースト層18の中央部18cからは第
1の隔壁9が形成され、端部18bからは第2の隔壁2
6の部分26bが形成され、端部18aからは部分26
aが形成される。第1の隔壁9の幅W、第2の隔壁2
6の部分26bの幅W 及び部分26aの幅Wの関係
を、W<W<Wとする。このとき、図2に示すよ
うに、第1の隔壁9の残膜率K、部分26bの残膜率
及び部分26aの残膜率Kの関係は、K>K
>Kとなる。このため、隔壁ペースト層18における
各部分の膜厚の違いを、残膜率の違いによって打ち消
し、焼成後の隔壁の高さを均一にすることができる。焼
成後の隔壁の高さは例えば約120μmになり、隔壁の
各部分の高さの差は、通常の製造誤差以下となり、例え
ば5μm以下となる。
【0055】次に、図15に示すように、誘電体層14
の表面及び第1の隔壁9の側面に、蛍光体層11を形成
する。その後、絶縁基板1を絶縁基板2に重ね合わせ、
絶縁基板2上に形成された保護層13に、絶縁基板1上
に形成された第1の隔壁9及び第2の隔壁26を当接さ
せる。このとき、データ電極7が延びる方向が、走査電
極3及び共通電極4が延びる方向に対して直交するよう
にする。次に、絶縁基板1と絶縁基板2とを重ね合わせ
た状態で熱処理を施し、絶縁基板1の端部と絶縁基板2
の端部とをフリットにより相互に融着する。これによ
り、絶縁基板1の端部と絶縁基板2の端部との間にフリ
ットによる封止層28を形成し、絶縁基板1、絶縁基板
2及び封止層28により囲まれた空間を気密的に封止す
る。その後、この空間内を排気し、この空間内に放電ガ
スを充填する。これにより、本実施例のPDPを製造す
ることができる。
【0056】次に、隔壁の焼成時における残膜率が隔壁
の幅に依存する理由について説明する。残膜率が隔壁の
幅に依存する理由は以下のように推測できる。図4
(a)乃至(c)は隔壁パターンの収縮挙動を示す断面
図であり、(a)は焼成前の隔壁パターンを示し、
(b)は(a)に示す隔壁パターンがその断面形状を相
似形に保ったまま収縮する場合を示し、(c)は(a)
に示す隔壁パターンが基板による拘束を受けた状態で収
縮する場合を示す。図5(a)乃至(c)は幅が小さい
隔壁の収縮挙動を示す断面図であり、(a)は焼成前の
隔壁パターンを示し、(b)は(a)に示す隔壁パター
ンがその断面形状を相似形に保ったまま収縮する場合を
示し、(c)は(a)に示す隔壁パターンの両側面に働
く収縮力が隔壁パターンの上部へ向かう場合を示す。図
6(a)及び(b)は隔壁パターンの収縮に伴ってその
上面が凹む現象を示す断面図であり、(a)は焼成前の
状態を示し、(b)は焼成後の状態を示す。図7(a)
乃至(d)は隔壁ペーストが流体化しながら収縮する挙
動を示す断面図であり、(a)は幅が大きい隔壁パター
ンの焼成前の形状を示し、(b)は(a)に示す隔壁パ
ターンの焼成後の形状を示し、(c)は幅が小さい隔壁
パターンの焼成前の形状を示し、(d)は(c)に示す
隔壁パターンの焼成後の形状を示す。また、図8(a)
乃至(c)は隔壁パターンの収縮挙動を示す斜視図であ
り、(a)は隔壁パターンの収縮が基板の影響を受けな
い場合を示し、(b)は隔壁パターンが基板による拘束
を受ける場合を示し、(c)は隔壁パターンが流体化す
る場合を示す。
【0057】前述の如く、隔壁ペーストは、一般にフィ
ラー、ガラス粉末、バインダー及び溶剤の混合物からな
っている。隔壁形成に際して、基板上に隔壁ペーストを
塗布した後、乾燥させることにより溶剤を揮発させ、隔
壁ペースト層を形成する。次いで、隔壁ペースト層をパ
ターニングし隔壁パターンを形成した後、焼成すること
により、隔壁ペーストからバインダーが消失し、最終的
に形成される隔壁はフィラー及びガラスからなる。焼成
温度はガラスの軟化点よりも高く設定するため、焼成時
にガラス粉末が溶融し、フィラー同士を接合する。これ
により、隔壁は強固なものとなり、その形状を維持する
ことができる。
【0058】このように、焼成過程においてバインダー
が消失し、ガラス粉末が一旦流動化した後、再度固形化
するため、隔壁パターンが焼成により隔壁に変化する際
に、隔壁パターンは全体として収縮し、体積が減少す
る。隔壁パターンの収縮そのものは、隔壁ペーストの組
成及び焼成温度によって決まり、収縮率は全方向におい
て一様となる。しかしながら、実際のPDPの製造過程
においては、隔壁パターンの収縮挙動は異方性を持つ。
その理由は、隔壁の底面が背面基板の表面(より具体的
には誘電体層の表面)に密着しているためである。な
お、以下、絶縁基板及び誘電体層を総称して基板29と
いう。
【0059】図4(a)に示すように、基板29上に隔
壁ペースト層をパターニングして形成された隔壁パター
ン30が設けられている場合を考える。焼成前の隔壁パ
ターン30の底面30a、即ち、基板29に密着してい
る面は、その変形が基板29により拘束されるため、収
縮時に基板29から収縮を妨げるような力を受ける。こ
のため、底面30aは収縮率が小さくなる。一方、隔壁
パターン30における基板29と接触していない部分
は、その変形が基板29に拘束されていないため、底面
30aよりも収縮率が大きくなる。このため、図4
(a)に示す焼成前の隔壁パターン30は、図4(b)
に示すようにその断面形状を相似形に保ったまま収縮す
ることができない。そして、図4(c)に示すように、
焼成により、底面30aが収縮できない分、高さが収縮
率以上に低くなる。
【0060】この基板29による拘束の影響は、隔壁パ
ターン30の幅に依存する。隔壁パターン30の幅が小
さくなると、底面30aに平行な方向の収縮量が小さく
なるため、基板29による拘束の影響が弱まり、焼成後
の隔壁の高さは、基板の拘束を受けない場合の本来の隔
壁ペーストの収縮率に基づく値に近づく。従って、隔壁
パターン30の幅が小さくなると、残膜率が増加する。
【0061】また、図5(a)乃至(c)に示すよう
に、隔壁パターン30の幅が極めて小さくなると、隔壁
パターン30の両側面に作用する収縮力が隔壁パターン
30の中央部でぶつかり合い、これらの収縮力の合成力
が自由端である上部に向かって働くようになるため、焼
成に伴い隔壁パターン30の高さが高くなるという現象
が現れる。
【0062】更に、図6(a)及び(b)に示すよう
に、隔壁パターン30の幅が大きくなると、焼成時の収
縮に伴い、隔壁の端部が中央部よりも高くなる現象が現
れる。これは、隔壁パターンの収縮に伴い中央部の上面
が凹み、端部の上面付近が中央部に向かって引っ張られ
るために生じるものと考えられる。
【0063】一方、図7(a)乃至(d)に示すよう
に、焼成温度はガラスの軟化点よりも高いため、隔壁パ
ターン30は焼成時にある程度流体化し、表面張力によ
って球形に近づこうとする。即ち、図7(a)及び
(c)に示すように、隔壁パターン30の断面形状は焼
成前には台形であるが、焼成により隔壁パターン30の
断面形状は円形に近づく。このとき、焼成前の隔壁パタ
ーンの幅が大きいほど、その断面積が大きいため、焼成
後の隔壁パターンの断面形状における内接円の半径も大
きくなり、隔壁パターンの高さが高くなる。即ち、図7
(a)及び(c)に示す隔壁パターンは、幅が相互に異
なっているものの、高さは相互に等しい。この隔壁パタ
ーンを焼成すると、夫々図7(b)及び(d)に示すよ
うな形状になり、図7(d)に示す幅が小さい隔壁パタ
ーンの高さは、図7(b)に示す幅が大きい隔壁パター
ンの高さよりも低くなる。従って、隔壁パターン30の
幅が大きいほど、残膜率が高くなる。なお、隔壁ペース
トの流動性は、隔壁ペースト中のガラスの混合比率に依
存する。
【0064】上述の考察をまとめると、隔壁パターン3
0が基板29の影響を受けない場合には、図8(a)に
示すように、隔壁パターン30は相似形を保ったまま収
縮する。しかし、実際のPDPの製造工程においては、
隔壁パターンは必ず基板上に形成されるため、隔壁パタ
ーン30の収縮挙動は基板29による拘束を受ける。こ
のため、図8(b)に示すように、焼成後の隔壁パター
ン30は裾野が広がったような形状となり、その高さは
収縮率以上に減少する。そして、隔壁パターンの流体化
が発生すると、図8(c)に示すように、焼成後の隔壁
パターン30は丸みをおびた形状になる。
【0065】図2に示すように、隔壁パターンの幅が値
Cよりも小さい場合においては、上述の基板による拘束
の影響(図4(a)乃至(c)参照)及び合成力の影響
(図5(a)乃至(c)参照)が、隔壁パターンの流体
化の影響(図7(a)及び(b)参照)よりも大きくな
り、隔壁パターンの幅が減少するほど残膜率は増加する
ものと考えられる。一方、隔壁パターンの幅が値Cより
も大きい場合においては、隔壁パターンの流体化の影響
が優位になり、隔壁パターンの幅が増加するほど残膜率
は増加するものと考えられる。
【0066】図9は横軸に隔壁パターンの幅をとり、縦
軸に残膜率をとって、実際に隔壁パターンを形成し、隔
壁パターンの幅と残膜率との関係を調査した実験結果を
示すグラフ図である。実験方法は上述のとおりである。
焼成温度は510℃又は530℃とし、隔壁パターンの
形状はストライプ形状とする。また、焼成後の隔壁の高
さは100乃至150μmになるようにする。図9に示
すように、焼成温度が510℃の場合においては、隔壁
パターンの幅が100μm以下の範囲では、隔壁パター
ンの幅が減少するに伴って残膜率が急激に増加し、隔壁
パターンの幅が100μmを超えると、隔壁パターンの
幅が増加するに従って残膜率が緩やかに増加する。前述
の図2はこの結果を模式的に示したものである。また、
焼成温度が530℃の場合においては、隔壁パターンの
幅が50μm以下の範囲では、隔壁パターンの幅が減少
するに伴って残膜率が急激に増加し、隔壁パターンの幅
が50μmを超えると、隔壁パターンの幅が増加するに
従って残膜率が緩やかに減少する。後述する図12はこ
の結果を模式的に示したものである。
【0067】また、図9に示す実験結果とは異なる試験
結果を以下に示す。焼成前の幅が105μmであり、高
さが150μmである隔壁パターンを焼成することによ
り、幅が80μmであり、高さが125μmの隔壁が形
成されている。この場合の残膜率は83%である。ま
た、これと同じ焼成条件にて、焼成前の幅が800μm
であり、高さが170μmである隔壁パターンを焼成す
ると、高さが130μmの隔壁が得られる。この場合の
残膜率は76%である。この試験結果においては、隔壁
の幅が大きいほうが、残膜率が小さくなる。
【0068】本実施例においては、図3(b)に示す工
程において、パターニングされたドライフィルム19の
パターンの幅を、隔壁ペースト層18の各部分の膜厚及
び図2に示す関係に基づいて調節している。これによ
り、図3(d)に示す工程において、焼成後の第1の隔
壁9及び第2の隔壁26の高さが均一となり、第1の隔
壁9と絶縁基板2との間に隙間24(図22参照)が発
生しない。このため、PDPの駆動時において、表示セ
ルの誤灯及びパネル騒音の発生を防止することができ
る。
【0069】なお、隔壁の幅と残膜率との関係は、基板
の大きさ、隔壁ペーストの成分、隔壁ペーストの粒度、
隔壁の目標高さ及び焼成温度等の製造条件により異なる
が、同一の製造ラインで同一種類の隔壁ペーストを使用
して同規格の製品を製造する場合には、前記関係はほぼ
一定となる。従って、本実施例のように、予め、PDP
を製造しようとする製造条件と同一の条件で隔壁の幅と
残膜率との関係を求めておけば、この関係及び隔壁ペー
スト層の膜厚分布に基づいて隔壁の幅を決定することが
できる。また、一度前記関係を求めて隔壁の幅を決定し
ておけば、同一の製造ラインで同一種類の隔壁ペースト
を使用して同一規格の製品を製造する場合には、各部分
の隔壁の幅は常に同じ値とすることができる。
【0070】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図10は本実施例に係るPDPの隔壁の構成を示
す平面図である。なお、図10には、絶縁基板1、第1
の隔壁9、第2の隔壁31及び封止層28のみが図示さ
れており、他の構成要素は図示を省略されている。図1
0に示すように、絶縁基板1上における表示領域15内
に第1の隔壁9が相互に平行且つ等間隔に複数配置され
ており、この第1の隔壁9の幅は例えば50乃至80μ
mである。そして、このPDPの表示領域15の外側に
は、表示領域15を囲むように第2の隔壁31が形成さ
れている。前述の第1の実施例と同様に、第1の隔壁9
及び第2の隔壁31は、ローラ(図示せず)により隔壁
ペースト層(図示せず)を塗布し、この隔壁ペースト層
をパターニングした後焼成して形成されたものである。
絶縁基板1に対するローラの移動方向が塗布方向32で
ある。第2の隔壁31は矩形状であり、隔壁ペーストの
塗布方向32に平行な方向に延びる2本の部分31a及
び塗布方向32に直交する方向に延びる2本の部分31
bにより形成されている。前述の第1の実施例とは異な
り、部分31aは第2の隔壁31の短辺であり、部分3
1bは長辺である。部分31aの幅は、部分31bの幅
よりも小さくなっている。部分31a及び31bの幅
は、例えば600乃至800μmである。また、第1の
隔壁9は塗布方向32に沿って延びている。第1の隔壁
9及び第2の隔壁31の高さは、例えば100乃至15
0μmであり、例えば約120μmである。そして、第
2の隔壁31を囲むように、フリットからなる封止層2
8が形成されている。封止層28は絶縁基板1及び絶縁
基板2(図15参照)を相互に融着しており、絶縁基板
1、絶縁基板2及び封止層28により囲まれる空間を気
密的に封止している。本実施例に係るPDPにおける上
記以外の構成は、前述の第1の実施例と同じである。
【0071】次に、本第2実施例に係るPDPの製造方
法を説明する。先ず、前述の第1の実施例と同様に、予
備実験を行い、隔壁の幅と残膜率との関係を求める。予
備実験の方法は第1の実施例と同様であり、その結果は
図2に示す結果と同じとする。
【0072】次に、本第2実施例に係るPDPを製造す
る。先ず、前述の第1の実施例と同様な方法により、絶
縁基板2(図15参照)上に走査電極3、共通電極4、
トレース電極5及び6、誘電体層12並びに保護層13
を形成する。一方、絶縁基板1上にデータ電極7及び誘
電体層14を形成する。
【0073】次に、誘電体層14上に第1の隔壁9及び
第2の隔壁31をサンドブラスト法により形成する。こ
のとき、第1の隔壁9及び第2の隔壁31の幅は、隔壁
ペースト層18(図21(a)参照)の膜厚及び図2に
示す隔壁パターンの幅と残膜率との関係に基づいて決定
する。塗布方向32に沿って延びる第2の隔壁31の部
分31aが形成される領域は、隔壁ペースト層を塗布す
る際のロール端部が転接する領域に相当し、ロール端部
の液溜りにより隔壁ペースト層の膜厚が他の領域よりも
厚くなっている。また、塗布方向32に直交する方向に
延びる第2の隔壁31の部分31bが形成される領域
は、隔壁ペースト層を塗布する際の塗り始め部及び塗り
終わり部に相当し、この領域における隔壁ペースト層の
厚さは、中央部よりも厚く、部分31aに相当する領域
よりも薄くなっている。本実施例においては、第2の隔
壁31の部分31aの焼成前の幅をWとし、部分31
bの焼成前の幅をWとし、隔壁ペースト層の中央部に
相当する領域に形成される第1の隔壁9の焼成前の幅を
とし、W<W<Wとする。
【0074】次に、前述の第1の実施例と同様な方法に
より、隔壁ペースト層をパターニングし、焼成すること
により、第1の隔壁9及び第2の隔壁31を形成する。
このとき、前述の第1の実施例と同様に、隔壁ペースト
層の膜厚の不均一を、隔壁の幅の違いに起因する残膜率
の違いによって打ち消し、焼成後の隔壁の高さを均一に
することができる。焼成後の隔壁の高さは例えば約12
0μmになる。
【0075】次に、第1の実施例と同様に、誘電体層1
4の表面及び第1の隔壁9の側面に、蛍光体層11を形
成し、絶縁基板1を絶縁基板2に重ね合わせ、熱処理を
施し、絶縁基板1の端部と絶縁基板2の端部との間にフ
リットによる封止層28を形成し、絶縁基板1、絶縁基
板2及び封止層28により囲まれた空間を気密的に封止
する。その後、この空間内を排気し、この空間内に放電
ガスを充填する。これにより、本実施例のPDPを製造
する。
【0076】本実施例においては、前述の第1の実施例
と同様に、隔壁パターンの幅を、隔壁ペースト層18の
各部分の膜厚及び図2に示す関係に基づいて調節してい
る。これにより、焼成後の隔壁の高さが均一となり、第
1の隔壁9と絶縁基板2との間に隙間24(図22参
照)が発生しない。このため、PDPの駆動時におい
て、表示セルの誤灯及びパネル騒音の発生を防止するこ
とができる。
【0077】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。図11は本実施例に係るPDPの隔壁を示す平面
図である。なお、図11には、絶縁基板1、第1の隔壁
9、第2の隔壁33、封止層28及び排気孔34のみが
図示されており、他の構成要素は図示を省略されてい
る。図11に示すように、絶縁基板1上における表示領
域15内には第1の隔壁9が相互に平行且つ等間隔に複
数配置されており、この第1の隔壁9は塗布方向35に
直交する方向に延びている。また、表示領域15を囲む
ように第2の隔壁33が設けられている。第2の隔壁3
3は2本の部分33a、2本の部分33b及び曲部33
cからなり、部分33aは部分33bよりも短くなって
いる。部分33aは隔壁ペースト層(図示せず)の塗布
方向35に直交する方向に延び、部分33bは塗布方向
35に沿って延び、1本の部分33aと1本の部分33
bとの間に曲部33cが設けられている。前記隔壁の各
部の幅の関係は、(第1の隔壁9の幅)<(部分33a
の幅)<(曲部33cの幅)<(部分33bの幅)とな
っている。また、第2の隔壁33を囲むように、フリッ
トからなる封止層28が形成されている。そして、絶縁
基板1において、第2の隔壁33と封止層28との間の
領域における曲部33cの近傍には、排気孔34が形成
されている。排気孔34は、絶縁基板1、絶縁基板2及
び封止層28により囲まれる空間を排気し、この空間内
に放電ガスを充填するためのものである。本第3実施例
に係るPDPにおける上記以外の構成は、前述の第1の
実施例に係るPDPの構成と同一である。
【0078】次に、本第3実施例に係るPDPの製造方
法を説明する。図12は横軸に隔壁パターンの幅をと
り、縦軸に残膜率をとって、予想される隔壁パターンの
幅と残膜率との関係を模式的に示すグラフ図である。先
ず、前述の第1の実施例と同様に、予備実験を行い、隔
壁の幅と残膜率との関係を求める。予備実験の方法は第
1の実施例と同様であり、その結果は、例えば図12に
示すようになるものとする。図12に示すように、本実
施例の予備実験結果においては、隔壁パターンの幅が増
大するに伴い残膜率が減少するが、その減少の度合いは
隔壁パターンの幅が増大するに伴って緩やかになる。
【0079】次に、本第3実施例に係るPDPを製造す
る。先ず、絶縁基板1に排気孔34を形成する。次に、
前述の第1の実施例と同様な方法により、絶縁基板2
(図15参照)上に走査電極3、共通電極4、トレース
電極5及び6、誘電体層12並びに保護層13を形成す
る。一方、絶縁基板1上にデータ電極7及び誘電体層1
4を形成する。
【0080】次に、誘電体層14上に第1の隔壁9及び
第2の隔壁33をサンドブラスト法により形成する。こ
のとき、第2の隔壁33の部分33a、部分33b及び
曲部33cの幅を、隔壁ペースト層の膜厚及び図12に
示す隔壁パターンの幅と残膜率との関係に基づいて決定
する。本実施例においては、第2の隔壁33の各部に相
当する隔壁ペースト層の膜厚の関係は、(部分33bに
相当する領域)>(曲部33cに相当する領域)>(部
分33aに相当する領域)>(第1の隔壁9に相当する
領域)となる。このため、第1の隔壁9及び第2の隔壁
33における各部の焼成前の幅を、W3B>W3C>W
3A>Wとする。これにより、図12に示すように、
第1の隔壁9及び第2の隔壁33の各部の残膜率が、
(部分33bの残膜率K3B)<(曲部33cの残膜率
3C)<(部分33aの残膜率K 3A)<(第1の隔
壁9の残膜率K)となる。この結果、隔壁ペースト層
の膜厚の不均一を、隔壁の幅の違いに起因する残膜率の
違いによって打ち消し、焼成後の隔壁の高さを均一にす
ることができる。なお、仮に、予備実験の結果得られた
隔壁パターンの幅と残膜率との関係が、図2に示すよう
な結果である場合は、部分33bの幅を部分33aの幅
よりも小さくする。
【0081】次に、第1の実施例と同様に、誘電体層1
4の表面及び第1の隔壁9の側面に、蛍光体層11を形
成し、絶縁基板1を絶縁基板2に重ね合わせ、熱処理を
施し、絶縁基板1の端部と絶縁基板2の端部との間にフ
リットによる封止層28を形成し、絶縁基板1、絶縁基
板2及び封止層28により囲まれた空間を気密的に封止
する。その後、この空間内を排気孔34により排気し、
この空間内に放電ガスを充填する。これにより、本実施
例のPDPを製造する。本実施例に係るPDPの製造方
法において、上記以外の製造方法は前述の第1の実施例
と同様である。
【0082】本実施例においては、排気孔34を設ける
ことにより、絶縁基板1、絶縁基板2及び封止層28に
より囲まれた空間の排気をより効率的に行うことができ
る。本実施例における上記以外の効果は、前述の第1の
実施例における効果を同様である。
【0083】次に、本発明の第4の実施例について説明
する。図13は本実施例に係るPDPの第2の隔壁を示
す平面図であり、図14は本実施例に係るPDPの製造
方法における隔壁ペースト層の形成工程を示す斜視図で
ある。なお、図13においては、絶縁基板1及び第2の
隔壁36のみを図示し、他の構成要素は図示を省略して
いる。また、図14においては、データ電極7及び誘電
体層14は図示を省略している。
【0084】図13に示すように、絶縁基板1上には表
示領域(図示せず)を囲むように第2の隔壁36が設け
られている。第2の隔壁36の形状は矩形であり、第2
の隔壁36は長辺である部分36a及び36c並びに短
辺である部分36b及び36dから構成されている。部
分36b、36c及び36dの幅は相互に実質的に等し
くなっており、部分36aの幅は部分36b、36c及
び36dの幅よりも小さくなっている。第2の隔壁36
の外側には封止層(図示せず)が形成されている。本第
4実施例に係るPDPにおける上記以外の構成は、前述
の第1の実施例に係るPDPの構成と同一である。
【0085】次に、本第4実施例に係るPDPの製造方
法を説明する。先ず、前述の第1の実施例と同様に、予
備実験を行い、隔壁の幅と残膜率との関係を求める。予
備実験の方法は第1の実施例と同様であり、その結果
は、例えば図2に示すようになるとする。
【0086】次に、本第4実施例に係るPDPを製造す
る。先ず、前述の第1の実施例と同様な方法により、絶
縁基板2(図15参照)上に走査電極3、共通電極4、
トレース電極5及び6、誘電体層12並びに保護層13
を形成する。一方、絶縁基板1a上にデータ電極7及び
誘電体層14を形成する。絶縁基板1aは、2分割され
ることにより2枚の絶縁基板1となるものである。
【0087】次に、絶縁基板1a上における誘電体層1
4上に第1の隔壁9及び第2の隔壁36をサンドブラス
ト法により形成する。図14に示すように、1本のロー
ラ37により、絶縁基板1a上に隔壁ペーストを塗布
し、隔壁ペースト層38を形成する。このとき、絶縁基
板1aに対するローラ37の移動方向を、塗布方向39
とする。絶縁基板1a上に形成された隔壁ペースト層3
8は、ローラ37の端部により塗布された端部38a、
隔壁ペースト層38の塗り終わり部に相当する端部38
b、中央部38c、端部38bの反対側の端部であり隔
壁ペースト層38の塗り始め部に相当する端部38d、
及び端部38aと中央部38とに挟まれた領域である部
分38eからなる。ローラ37の端部の液溜りにより、
端部38aの膜厚は隔壁ペースト層38における他の部
分の膜厚と比較して厚くなっている。そして、隔壁ペー
スト層38における端部38a以外の部分の膜厚は、相
互に実質的に等しくなっている。
【0088】次に、隔壁ペースト層38上にドライフィ
ルム(図示せず)を貼付し、このドライフィルムをパタ
ーニングする。このとき、第2の隔壁36の各部分36
a、36b、36c及び36dの幅を、隔壁ペースト層
38の膜厚分布及び図2に示す隔壁パターンの幅と残膜
率との関係に基づいて決定する。上述の如く、隔壁ペー
スト層38の膜厚は、端部38aの膜厚が他の部分の膜
厚よりも厚くなっている。そして、隔壁ペースト38の
端部38a、端部38b、中央部38c及び端部38d
は、焼成されることにより、夫々第2の隔壁36の各部
分36a、36b、36c及び36dを形成する。この
ため、第2の隔壁36の各部分36a、36b、36c
及び36dの幅を図2に示す値C以上とし、部分36
b、36c及び36dの幅を相互に実質的に等しくし、
部分36aの幅を、部分36b、36c及び36dの幅
よりも小さくする。即ち、(値C)≦(部分36aの
幅)<(部分36bの幅)=(部分36cの幅)=(部
分36dの幅)とする。これにより、隔壁ペースト層の
膜厚の不均一を、隔壁の幅の違いに起因する残膜率の違
いによって打ち消し、焼成後の隔壁の高さを均一にする
ことができる。次に、蛍光体層11を形成する。そし
て、絶縁基板1aを切断し、2枚の絶縁基板1とする。
その後、第1の実施例と同様の方法により、本実施例の
PDPを製造する。本実施例に係るPDPの製造方法に
おいて、上記以外の製造方法は前述の第1の実施例と同
様である。
【0089】本実施例においては、絶縁基板1aに隔壁
ペースト層38を形成した後、絶縁基板1aを2枚の絶
縁基板1に分割することにより、PDPの生産性を向上
させることができる。本実施例における上記以外の効果
は、前述の第1の実施例における効果と同様である。
【0090】なお、本実施例においては、絶縁基板1a
を2枚の絶縁基板1に分割する例を示したが、本発明は
これに限定されず、3枚以上の絶縁基板に分割してもよ
い。また、本実施例においては、絶縁基板1aの隔壁ペ
ースト層の塗布方向と直交する方向に沿って複数のパネ
ル基板部を配列したが、隔壁ペースト層の塗布方向に沿
って複数のパネル基板部を配列してもよい。更に、前述
の第1乃至第4の実施例においては、第1の隔壁9がス
トライプ状に設けられているが、本発明はこれに限定さ
れず、第1の隔壁は格子状に設けられていてもよい。更
にまた、前述の第1乃至第4の実施例における隔壁の幅
と残膜率との関係を求める予備実験は、1度行えば、P
DPの製造条件を変更しない限り、PDPの製造毎に行
う必要がないことは言うまでもない。
【0091】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
プラズマディスプレイパネルにおいて、隔壁ペースト層
の膜厚に応じて隔壁の各部分の幅を調整することによ
り、焼成前の隔壁ペースト層の膜厚に対する焼成後の隔
壁の高さの比を隔壁の部分ごとに制御することができ、
隔壁ペースト層の膜厚の不均一を焼成により打ち消すこ
とができるため、焼成後の隔壁の高さを均一化すること
ができる。これにより、隔壁と絶縁基板との間に隙間が
発生することを防止し、表示セルの誤灯及びパネル騒音
の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るPDPの隔壁の構
成を示す平面図である。
【図2】横軸に隔壁パターンの幅をとり、縦軸に残膜率
をとって、予想される隔壁パターンの幅と残膜率との関
係を模式的に示すグラフ図である。
【図3】(a)乃至(d)は本実施例に係るPDPの製
造方法における隔壁を形成する工程を工程順に示す断面
図である。
【図4】(a)乃至(c)は隔壁パターンの収縮挙動を
示す断面図であり、(a)は焼成前の隔壁パターンを示
し、(b)は(a)に示す隔壁パターンがその断面形状
を相似形に保ったまま収縮する場合を示し、(c)は
(a)に示す隔壁パターンが基板による拘束を受けた状
態で収縮する場合を示す。
【図5】(a)乃至(c)は幅が小さい隔壁の収縮挙動
を示す断面図であり、(a)は焼成前の隔壁パターンを
示し、(b)は(a)に示す隔壁パターンがその断面形
状を相似形に保ったまま収縮する場合を示し、(c)は
(a)に示す隔壁パターンの両側面に働く収縮力が隔壁
パターンの上部へ向かう場合を示す。
【図6】(a)及び(b)は隔壁パターンの収縮に伴っ
てその上面が凹む現象を示す断面図であり、(a)は焼
成前の状態を示し、(b)は焼成後の状態を示す。
【図7】(a)乃至(d)は隔壁ペーストが流体化しな
がら収縮する挙動を示す断面図であり、(a)は幅が大
きい隔壁パターンの焼成前の形状を示し、(b)は
(a)に示す隔壁パターンの焼成後の形状を示し、
(c)は幅が小さい隔壁パターンの焼成前の形状を示
し、(d)は(c)に示す隔壁パターンの焼成後の形状
を示す。
【図8】(a)乃至(c)は隔壁パターンの収縮挙動を
示す斜視図であり、(a)は隔壁パターンの収縮が基板
の影響を受けない場合を示し、(b)は隔壁パターンが
基板による拘束を受ける場合を示し、(c)は隔壁パタ
ーンが流体化する場合を示す。
【図9】横軸に隔壁パターンの幅をとり、縦軸に残膜率
をとって、実際に隔壁パターンを形成し、隔壁パターン
の幅と残膜率との関係を調査した実験結果を示すグラフ
図である。
【図10】本発明の第2の実施例に係るPDPの隔壁の
構成を示す平面図である。
【図11】本発明の第3の実施例に係るPDPの隔壁を
示す平面図である。
【図12】横軸に隔壁パターンの幅をとり、縦軸に残膜
率をとって、予想される隔壁パターンの幅と残膜率との
関係を模式的に示すグラフ図である。
【図13】本発明の第4の実施例に係るPDPの第2の
隔壁を示す平面図である。
【図14】本実施例に係るPDPの製造方法における隔
壁ペースト層の形成工程を示す斜視図である。
【図15】3電極面放電交流型プラズマディスプレイパ
ネル(PDP)における1つの表示セルの構成を示す斜
視図である。
【図16】従来のPDPの隔壁を示す平面図である。
【図17】特開2000−36254号公報に開示され
ている従来のPDPを示す平面図である。
【図18】特開2000−277020号公報に開示さ
れている従来のPDPを示す平面図である。
【図19】特開2001−160360号公報に開示さ
れている従来のPDPを示す平面図である。
【図20】(a)及び(b)はPDPの製造工程におけ
る隔壁の形成工程を示す断面図であり、(a)は絶縁基
板の中央部上のみに隔壁ペースト層を塗布し、端部上に
は隔壁ペースト層を塗布しない場合を示し、(b)は絶
縁基板上の全面に隔壁ペースト層を塗布する場合を示
す。
【図21】(a)は隔壁ペースト層の形成方法を示す斜
視図であり、(b)は(a)に示すA−A線による断面
図である。
【図22】従来のPDPを示す断面図である。
【符号の説明】
1、2;絶縁基板 1a;中央部 1b;端部 3;走査電極 4;共通電極 5、6;トレース電極 7;データ電極 8;放電ガス空間 9;第1の隔壁 10;可視光 11;蛍光体層 12、14;誘電体層 13;保護層 15;表示領域 16;第2の隔壁 17;隔壁 18;隔壁ペースト層 18a;塗布方向に直交する方向における端部 18b;塗り始め部 18c;中央部 18e;パターニングされた隔壁ペースト層 19;ドライフィルム 20;ローラ 21;矢印(ローラ20による塗布方向) 22;領域 22d;領域(隔壁ペースト層18の塗り終わり部に相
当) 23;封止層 24;隙間 26、31、33、36;第2の隔壁 26a、26b、31a、31b、33a、33b、3
6a、36b、36c、36d;部分 27、32、35;塗布方向 28;封止層 29;基板 30;隔壁パターン 30a;隔壁パターン30の底面 33c;曲部 34;排気孔 37;ローラ 38;隔壁ペースト層 38a、38b、38d;隔壁ペースト層38の端部 38c;隔壁ペースト層38の中央部 38e;端部38aと中央部38cの間の領域 39;塗布方向 101、111、121;PDP 102、112、122;ガラス基板 103、113、123;表示領域 104、114、124;第1の隔壁 105、115、125;放電空間 106、116、126;第2の隔壁 106a、116a;切込 107;封入孔 117、127;第3の隔壁 126a、127a;平行部分 126b、127b;直交部分 W、W、W、W3A、W3B、W3C;幅

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示領域の外側を囲む隔壁のうち、少な
    くとも1組の隣り合う2辺の幅が相互に異なることを特
    徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 【請求項2】 前記隔壁が2組の対向する辺からなり、
    いずれか1組の対向する2辺の幅が相互に異なり、他の
    1組の対向する2辺の幅が実質的に同じであることを特
    徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネ
    ル。
  3. 【請求項3】 表示領域の外側を囲む隔壁が2組の対向
    する辺からなり、いずれか1組の対向する2辺の幅が相
    互に異なることを特徴とするプラズマディスプレイパネ
    ル。
  4. 【請求項4】 絶縁基板上に隔壁ペースト層をローラで
    塗布する工程と、この隔壁ペースト層をパターニングす
    る工程と、このパターニングされた隔壁ペースト層を焼
    成する工程とを有し、表示領域の外側を囲む隔壁のう
    ち、塗布方向に延在する少なくとも1辺の前記隔壁の前
    記隔壁ペースト層のパターニング時の幅と、前記塗布方
    向と直交する方向に延在する前記隔壁の前記隔壁ペース
    ト層のパターニング時の幅とを相互に異ならせることを
    特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記塗布方向に延在する少なくとも1辺
    の前記隔壁の前記隔壁ペースト層のパターニング時の幅
    を、前記塗布方向と直交する方向に延在する前記隔壁の
    前記隔壁ペースト層のパターニング時の幅よりも狭くす
    ることを特徴とする請求項4に記載のプラズマディスプ
    レイパネルの製造方法。
  6. 【請求項6】 複数のパネル基板部が第1の方向に沿っ
    て配列されている絶縁基板上に、前記第1の方向に直交
    する方向を塗布方向として隔壁ペースト層をローラで塗
    布する工程と、この隔壁ペースト層をパターニングする
    工程と、このパターニングされた隔壁ペースト層を焼成
    する工程とを有し、前記パネル基板部の夫々の表示領域
    の外側を囲む隔壁のうち、前記塗布方向に延在し、前記
    絶縁基板の両端部に位置する前記隔壁の前記隔壁ペース
    ト層のパターニング時の幅を、この両端部に位置する隔
    壁以外の前記隔壁の前記隔壁ペースト層のパターニング
    時の幅と異ならせることを特徴とするプラズマディスプ
    レイパネルの製造方法。
  7. 【請求項7】 複数のパネル基板部が第2の方向に沿っ
    て配列されている絶縁基板上に、前記第2の方向を塗布
    方向として隔壁ペースト層をローラで塗布する工程と、
    この隔壁ペースト層をパターニングする工程と、このパ
    ターニングされた隔壁ペースト層を焼成する工程とを有
    し、前記パネル基板部の夫々の表示領域の外側を囲む隔
    壁のうち、前記塗布方向に直交する方向に延在し、前記
    絶縁基板の両端部に位置し、対向する前記隔壁の前記隔
    壁ペースト層のパターニング時の幅を相互に異ならせる
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 焼成前の隔壁の高さに対する焼成後の隔
    壁の高さの比を残膜率として、予め隔壁の位置と焼成前
    の高さとの関係を求める工程と、予め隔壁の幅と前記残
    膜率との関係を求める工程と、を有し、前記隔壁ペース
    ト層のパターニング時の前記第1及び第2の隔壁の幅
    は、前記2つの関係に基づいて設定することを特徴とす
    る請求項4乃至7のいずれか1項に記載のプラズマディ
    スプレイパネルの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記隔壁の幅と前記残膜率との関係を求
    める工程は、基板上に所定の膜厚の隔壁ペースト層を形
    成する工程と、この隔壁ペースト層をその幅が相互に異
    なる複数の直線状の隔壁パターンにパターニングする工
    程と、前記パターニングされた隔壁ペースト層を焼成す
    る工程と、焼成後の隔壁ペースト層の膜厚を測定し、焼
    成前後の隔壁ペースト層の厚さの変化率と前記パターン
    の幅との相関関係を求める工程と、を有することを特徴
    とする請求項8に記載のプラズマディスプレイパネルの
    製造方法。
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