JP2004055495A - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents

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Yoshitaka Kawanishi
川西 義隆
Shotaro Ogawa
小川 正太郎
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Abstract

【課題】隔壁の欠損及び形状不良に起因する表示不良の発生を防止できるプラズマディスプレイパネル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】絶縁基板1の表面にデータ電極7を設け、このデータ電極7を覆うように誘電体層14を選択的に設け、表示セル8を区画する隔壁9を設ける。隔壁9の形状は井桁状とし、縦隔壁9a、横隔壁9b、交点部分9cにより構成する。誘電体層14は、表示領域における縦隔壁9a及び交点部分9cが設けられている領域以外の領域及び非表示領域におけるデータ電極7上における隔壁9が設けられていない領域に設ける。即ち、表示領域16における横隔壁9bは誘電体層14上に設け、表示領域16及び非表示領域17における縦隔壁9a及び交点部分9cは絶縁基板1上に直接設け、非表示領域17における横隔壁9b及びフリット止めは絶縁基板1上に直接又はデータ電極7上に設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は表示不良の防止を図ったプラズマディスプレイパネル及びその製造方法に関し、特に、隔壁の欠損及び形状不良に起因する表示不良を防止できるプラズマディスプレイパネル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPともいう)は、薄型で大画面表示が比較的容易にできること、視野角が広いこと、応答速度が速いこと等の特徴があるため、近時、フラットディスプレイとして開発が進められている。
【0003】
図15は、従来の3電極面放電交流型プラズマディスプレイパネル(PDP)における1つの表示セルの構成を示す斜視図である。図15に示すように、この表示セルにおいては、背面基板と前面基板とが相互に平行に設けられている。前面基板においては、ガラス等の透明材料により形成された絶縁基板2が設けられ、絶縁基板2における背面基板に対向する表面には、複数本の透明な走査電極3及び共通電極4が所定の間隔を隔てて交互に配置されている。走査電極3上及び共通電極4上には、電極の電極抵抗値を小さくするために、夫々トレース電極5及び6が形成されている。また、走査電極3、共通電極4、トレース電極5及び6を覆うように、誘電体層12が形成され、誘電体層12上にはこの誘電体層12を放電から保護するMgO等からなる保護層13が形成されている。
【0004】
また、背面基板においては、ガラス等の透明材料からなる絶縁基板1が設けられ、絶縁基板1における前面基板に対向する表面には、走査電極3及び共通電極4に直交する方向に延びる複数本のデータ電極7が設けられている。データ電極7上には、このデータ電極7を覆うように誘電体層54が形成されている。
【0005】
また、背面基板には、放電ガス空間を確保すると共に表示セル8(画素)を区画する隔壁59が設けられている。絶縁基板1の表面に垂直な方向から見て、隔壁59の形状は井桁状(格子状)であり、データ電極7が延びる方向に延びる縦隔壁59aと、縦隔壁59aが延びる方向に直交する方向に延びる横隔壁59bとからなっている。縦隔壁59aの高さと横隔壁59bの高さは相互に略等しく、絶縁基板1の表面からの高さ、即ち、誘電体層54及び隔壁59の合計膜厚は例えば120μmである。表示セル8にはヘリウム、ネオン若しくはキセノン等の希ガス又はこれらの希ガスの混合ガスからなる放電ガスが充填されている。また、誘電体層54の表面及び隔壁59の側面には前記放電ガスの放電により発生する紫外線により可視光10を発光する蛍光体層11が形成されている。なお、前面基板と背面基板との間の領域は、中央部の表示領域と、この表示領域を囲む周辺部である非表示領域とに分けられ、表示領域において画像が表示される。非表示領域に形成された隔壁はダミー隔壁と呼ばれ、PDP製造時においては表示領域の隔壁を均一に形成し、PDP製造後においては表示領域を保護し、表示領域への不純物の浸入を抑制するために形成されている。ダミー隔壁は通常1〜2列程度設けられている。
【0006】
次に、従来のPDPの製造方法を説明する。図16(a)及び(b)、図17(a)及び(b)並びに図18(a)及び(b)は、この従来のPDPの製造方法を示す図であり、各図の(a)は背面基板を示す平面図であり、(b)は断面図である。以下、図15、図16(a)及び(b)、図17(a)及び(b)並びに図18(a)及び(b)を参照して説明する。
【0007】
図15に示すように、先ず、絶縁基板2上に走査電極3及び共通電極4を、相互に平行な方向に延び且つ交互に配置されるように形成する。そして、走査電極3及び共通電極4上に夫々トレース電極5及び6を形成する。次に、これらの電極を覆うように誘電体層12を形成する。そして、この誘電体層上にMgO等からなる保護層13を形成する。これにより、前面基板が作製される。
【0008】
一方、図16(a)及び(b)に示すように、絶縁基板1上に一方向に延びるデータ電極7を形成する。次に、図17(a)及び(b)に示すように、このデータ電極7を覆うように誘電体層24を形成する。次に、図18(a)及び(b)に示すように、誘電体層54上に隔壁59を形成する。隔壁59の形成方法にはサンドブラスト法及び印刷法等があるが、例えばサンドブラスト法により形成する。先ず、フィラー、ガラス粉末、バインダー及び溶剤が混合されてなる隔壁ペーストを作製する。次に、この隔壁ペーストを誘電体層54上に塗布し、隔壁ペースト中の溶剤を揮発させ、隔壁ペースト層(図示せず)を形成する。次に、この隔壁ペースト層上にドライフィルム(図示せず)を貼付する。そして、このドライフィルムをパターニングする。次に、このパターニングされたドライフィルムをマスクとしてサンドブラストを行い、隔壁ペースト層を選択的に除去してパターニングを行う。その後、ドライフィルムを除去し、隔壁ペースト層を焼成する。これにより、隔壁ペースト層中のバインダーが蒸発すると共にガラス粉末が溶解・再凝固し、フィラー及びガラスからなる隔壁59を形成することができる。隔壁59は井桁状に形成する。このとき、縦隔壁59aの高さと横隔壁59bの高さは、相互に略等しくなる。
【0009】
次に、図15に示すように、誘電体層54の表面及び隔壁59の側面に、蛍光体層11を形成する。そして、絶縁基板1を絶縁基板2に重ね合わせ、絶縁基板2上に形成された保護層13に、絶縁基板1上に形成された隔壁59を当接させる。このとき、データ電極7が延びる方向が、走査電極3及び共通電極4が延びる方向に対して直交するようにする。次に、絶縁基板1と絶縁基板2とを重ね合わせた状態で熱処理を施し、絶縁基板1及び2の端部同士をフリットにより融着する。これにより、絶縁基板1、絶縁基板2及びフリットからなる封止層(図示せず)により囲まれた空間を気密的に封止する。その後、この空間内を排気し、この空間内に放電ガスを充填する。これにより、PDPが作製される。
【0010】
しかしながら、上述の従来のPDPには、隔壁ペースト層の焼成時における収縮に起因して、表示不良が発生するという問題点がある。以下、この表示不良をより詳細に説明する。この表示不良は2つのタイプに分類できる。第1のタイプの表示不良は、縦隔壁59aの形状が横隔壁59bの形状と異なり、縦隔壁59aは横隔壁59bよりも長くて細いことに起因している。このため、縦隔壁59aと横隔壁59bとの間で焼成時の収縮挙動が異なり、焼成後、縦隔壁59aの一部が盛り上がり、横隔壁59bよりも高くなってしまう。このため、絶縁基板1を絶縁基板2に重ね合わせたときに、縦隔壁59aにおける盛り上がり部が保護層13に強く押圧され、縦隔壁59aが割れてしまう。縦隔壁59aが割れると、縦隔壁59a自体及び縦隔壁59aの側面に形成された蛍光体層11が表示セル8内に飛散し、走査電極3又は共通電極4に接触する。この結果、この表示セル8が正常に動作しなくなり、駆動信号に関係なく点灯し続けたり、逆に全く点灯しなかったりする表示不良が発生する。
【0011】
また、第2のタイプの表示不良は、縦隔壁59a及び横隔壁59bが焼成時に収縮することにより、長手方向端部において隔壁の高さが高くなることに起因する。図19(a)乃至(c)は隔壁の焼成時における収縮挙動を示す断面図であり、(a)は焼成前、(b)は焼成後、(c)は絶縁基板2を重ね合わせた後の状態を示す。なお、図19(a)乃至(c)においては、絶縁基板1及び2並びに隔壁59以外の構成要素は図示を省略されている。図19(a)に示すように、焼成前の隔壁59はその高さが均一である。しかし、図19(b)に示すように、隔壁59は焼成に伴って収縮・変形し、長手方向の端部59cが中央部59dよりも高くなってしまう。
【0012】
図19(c)に示すように、この状態で絶縁基板1に絶縁基板2を重ね合わせて放電空間内を排気すると、絶縁基板1及び2は大気圧により湾曲するが、その湾曲の形状は隔壁59の湾曲形状とは異なるため、端部59cの近傍において、隔壁59と絶縁基板2との間に隙間15が形成されてしまう。これにより、隙間15が形成された領域の表示セル8(図15参照)の容積が大きくなり、この表示セル8において書込放電を発生させるために必要な電圧が上昇する。これにより、この表示セル8では通常の駆動において書込放電が発生しなくなり書込不良が発生する。この結果、PDPに表示不良が発生する。
【0013】
従来、前述の第2のタイプの表示不良に対しては、いくつかの対応策が提案されている。しかし、前述の第1のタイプの表示不良は未だ認識されておらず、従って対応策も提案されていない。特開2001−319580号公報には、前記第2のタイプの表示不良を防止することを目的として、非表示領域においては背面基板上に誘電体層を設けず、背面基板上に直接隔壁を形成する技術が開示されている。特開2001−319580号公報には、これにより、非表示領域(周辺部)における隔壁の高さを、表示領域(中央部)における隔壁の高さよりも低くし、隔壁が焼成により収縮して長手方向端部が中央部よりも高くなっても、全面基板との間に隙間が形成されることを防止できると記載されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の技術には、以下に示すような問題点がある。特開2001−319580号公報に記載されている技術によれば、前記第2のタイプの表示不良は防止できるものの、前記第1のタイプの表示不良は防止できない。また、非表示領域においては誘電体層が形成されないため、隔壁ペースト層をサンドブラストによりパターニングする際に、データ電極が誘電体層により保護されずに、損傷を受けるという問題点がある。なお、特開2001−319580号公報には、誘電体層を2層にして、下層の誘電体層を背面基板全面に形成し、上層の誘電体層を表示領域のみに形成する技術も開示されている。これにより、下層の誘電体層によりデータ電極を保護しつつ、上層の誘電体層の有無により、表示領域と非表示領域との間で隔壁の高さを異ならせることができる。しかしながら、この方法では、誘電体層を形成する工程を2回行わなくてはならず、コストの点からみて現実的ではない。
【0015】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、隔壁の欠損及び形状不良に起因する表示不良の発生を防止できるプラズマディスプレイパネル及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るプラズマディスプレイパネルは、絶縁基板上にデータ電極と平行して延びる縦隔壁と、前記データ電極と直交して延びる横隔壁とを有するプラズマディスプレイパネルにおいて、前記横隔壁の少なくとも一部は、前記絶縁基板の表面からの高さが前記縦隔壁よりも高く形成されていることを特徴とする。
【0017】
本発明においては、縦隔壁の高さを横隔壁の高さよりも低くすることにより、前面基板と背面基板とを張り合わせる際に、縦隔壁が前面基板に強く接触して損傷することを防止できる。これにより、縦隔壁の損傷に起因する表示不良の発生を防止できる。
【0018】
また、前記横隔壁の少なくとも一部は前記絶縁基板上に形成された誘電体層上に形成され、前記縦隔壁は前記絶縁基板の表面に接するように形成されていることが好ましい。これにより、誘電体層の有無により縦隔壁の高さと横隔壁の高さとを異ならせることができる。
【0019】
更に、前記縦隔壁の高さが長手方向について実質的に均一であり、前記隔壁における前記縦隔壁と前記横隔壁との交点部分の高さが前記縦隔壁の高さに実質的に等しくてもよい。これにより、前記交点部分が排気路となり、製造時の排気工程において排気効率が向上する。
【0020】
又は、前記横隔壁の高さが長手方向について実質的に均一であり、前記隔壁における前記縦隔壁と前記横隔壁との交点部分の高さが前記横隔壁の高さに実質的に等しくてもよい、これにより、横隔壁の強度が向上する。
【0021】
本発明に係る他のプラズマディスプレイパネルは、表示領域と、この表示領域の周囲に形成される非表示領域とを有するプラズマディスプレイパネルにおいて、前記表示領域の隔壁の少なくとも一部は、絶縁基板の表面からの高さが前記非表示領域の隔壁よりも高く形成され、データ電極はその端部を除いて誘電体層又は前記隔壁により覆われていることを特徴とする。
【0022】
本発明においては、非表示領域における隔壁の高さを、表示領域における隔壁の高さよりも低くしている。これにより、製造時の隔壁の焼成工程において、その長手方向の端部の高さが中央部よりも高くなっても、前面基板との間に隙間が形成されることを防止できる。この結果、この隙間に起因する表示不良の発生を防止できる。また、データ電極がその端部を除いて誘電体層及び隔壁の少なくとも一方により覆われている。このため、製造時において、サンドブラスト等により隔壁を形成する際に、データ電極が損傷を受けることを防止できる。
【0023】
また、前記表示領域の隔壁の少なくとも一部は前記絶縁基板上に形成された誘電体層上に形成されており、前記非表示領域の隔壁は前記絶縁基板に接するように形成されていることが好ましい。
【0024】
本発明に係る更に他のプラズマディスプレイパネルは、表示領域と、この表示領域の周囲に形成される非表示領域とからなり、絶縁基板上にデータ電極と平行して延びる縦隔壁と、前記データ電極と直交して延びる横隔壁とを有するプラズマディスプレイパネルにおいて、前記表示領域における前記横隔壁の少なくとも一部は、前記絶縁基板の表面からの高さが前記表示領域における前記縦隔壁並びに前記非表示領域における前記縦隔壁及び横隔壁よりも高く形成され、前記データ電極はその端部を除いて誘電体層又は前記隔壁により覆われていることを特徴とする。
【0025】
本発明に係るプラズマディスプレイパネルの製造方法は、前面基板を形成する工程と、背面基板を形成する工程と、前記前面基板と前記背面基板とを相互に平行に張り合わせる工程と、を有し、前記背面基板を形成する工程は、絶縁基板の表面に相互に平行に延びる複数本のデータ電極を形成する工程と、前記データ電極が延びる方向に延びる縦隔壁とこの縦隔壁が延びる方向に直交する方向に延びる横隔壁とからなり、前記横隔壁の少なくとも一部における前記絶縁基板からの高さが前記縦隔壁における前記絶縁基板からの高さよりも高い隔壁を形成する工程と、を有することを特徴とする。
【0026】
本発明に係る他のプラズマディスプレイパネルの製造方法は、前面基板を形成する工程と、背面基板を形成する工程と、前記前面基板と前記背面基板とを相互に平行に張り合わせる工程と、を有し、前記背面基板を形成する工程は、絶縁基板の表面に相互に平行に延びる複数本のデータ電極を形成する工程と、このデータ電極における端部以外の部分の一部を覆うように誘電体層を選択的に形成する工程と、前記誘電体層の一部を覆うと共に前記データ電極の端部以外の部分の残部を覆う井桁状の隔壁を形成する工程と、を有し、前記誘電体層を形成する工程において、表示領域においては、前記誘電体層を前記隔壁が形成される予定の領域の少なくとも一部に形成し、前記表示領域の周囲に形成される非表示領域においては、前記誘電体層を前記隔壁が形成される予定の領域以外の領域の少なくとも一部に形成することを特徴とする。
【0027】
また、前記隔壁が前記データ電極が延びる方向に延びる縦隔壁とこの縦隔壁が延びる方向に直交する方向に延びる横隔壁とからなり、前記誘電体層を形成する工程において、前記表示領域においては、前記誘電体層を前記横隔壁が形成される予定の領域に形成し、前記非表示領域においては、前記誘電体層を前記隔壁が形成される予定の領域以外の領域の少なくとも一部に形成することが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について添付の図面を参照して具体的に説明する。先ず、本発明の第1の実施例について説明する。図1は本実施例に係るPDPの背面基板を示す斜視図であり、図2はこのPDPの背面基板を示す平面図であり、図3は図2に示すA−A線による断面図であり、図4は図2に示すB−B線による断面図である。
【0029】
本実施例に係るPDPにおいて、前面基板の構成、即ち、図15に示す絶縁基板2、走査電極3、共通電極4、トレース電極5及び6、誘電体層12並びに保護層13の構成は、前述の従来のPDP(図15参照)の前面基板の構成と同じである。
【0030】
また、図1乃至図4に示すように、背面基板は、絶縁基板1、データ電極7、誘電体層14及び隔壁9により構成されている。絶縁基板1はガラス等により形成されている。絶縁基板1における絶縁基板2に対向する表面は、絶縁基板1の中央部に相当する表示領域16と、この表示領域16を囲むように周辺部に相当する非表示領域17とが設定されている。表示領域16は画像が表示される領域である。
【0031】
絶縁基板1の表面には、前面基板において走査電極3及び共通電極4(図15参照)が延びる方向に直交する方向に延びる複数本のデータ電極7が設けられている。また、絶縁基板1上には、データ電極7を覆うように誘電体層14が形成されている。更に、絶縁基板1上には、放電ガス空間を確保すると共に表示セル8(画素)を区画する隔壁9が設けられている。絶縁基板1の表面に垂直な方向から見て、隔壁9の形状は井桁状(格子状)であり、データ電極7が延びる方向に延びる縦隔壁9aと、縦隔壁9aが延びる方向に直交する方向、即ち、走査電極3及び共通電極4が延びる方向に延びる横隔壁9bと、縦隔壁9aと横隔壁9bとの交点部分9cとからなっている。隔壁9は表示領域16の全体及び非表示領域17における表示領域16に接する領域に設けられている。非表示領域17には、表示領域16を囲むように縦隔壁9a及び横隔壁9bが夫々2列設けられており、ダミー隔壁となっている。ダミー隔壁は、PDP製造時においては表示領域16の隔壁9を均一に形成し、PDP製造後においては表示領域16を保護し、表示領域16への不純物の浸入を抑制するためのものである。また、非表示領域17における隔壁9の周囲には、フリット止め18が設けられている。
【0032】
誘電体層14は、表示領域16における縦隔壁9a及び交点部分9cが設けられている領域以外の領域及び非表示領域17におけるデータ電極7上における隔壁9が設けられていない領域に設けられている(図6(a)参照)。即ち、表示領域16における横隔壁9bは誘電体層14上に設けられている。これに対して、表示領域16及び非表示領域17における縦隔壁9a及び交点部分9cは絶縁基板1上に直接設けられており、非表示領域17における横隔壁9b及びフリット止め18は絶縁基板1上に直接又はデータ電極7上に設けられている。
【0033】
これにより、表示領域16における横隔壁9bの絶縁基板1の表面からの高さは相対的に高く、表示領域16における縦隔壁9a及び交点部分9c並びに非表示領域17における隔壁9及びフリット止め18の絶縁基板1の表面からの高さは相対的に低くなっている。本実施例のPDPにおいては、誘電体層14の厚さは例えば10μmであり、表示領域16における横隔壁9bの絶縁基板1の表面からの高さは例えば120μmであり、表示領域16における縦隔壁9a並びに非表示領域17における縦隔壁9a及び横隔壁9bの絶縁基板1の表面からの高さは例えば110μmである。また、データ電極7の端部は、データ電極7を外部に接続するための接続端子となっている。データ電極7は、接続端子である端部を除いて、隔壁9及び誘電体層14の少なくとも一方により覆われている。
【0034】
また、絶縁基板1と絶縁基板2との間の放電ガス空間には、ヘリウム、ネオン若しくはキセノン等の希ガス又はこれらの希ガスの混合ガスからなる放電ガスが充填されている。表示セル8の縦長さ、即ち縦隔壁9aが延びる方向の長さと、横長さ、即ち横隔壁9bが延びる方向の長さの比は、例えば2:1である。更に、誘電体層14の表面及び隔壁9の側面には前記放電ガスの放電により発生する紫外線により可視光10を発光する蛍光体層11が形成されている。これにより、本実施例のPDPが形成されている。
【0035】
次に、本実施例に係るPDPの製造方法を説明する。図5(a)は本実施例に係るPDPの製造方法を示す平面図であり、(b)は(a)に示すC−C線による断面図である。図6(a)はこのPDPの製造方法における図5の次の工程を示す平面図であり、(b)は(a)に示すD−D線による断面図である。図7(a)乃至(c)はこのPDPの製造方法をその工程順に示す断面図であり、図6の次の工程を示す。本実施例に係るPDPの前面基板の製造方法は、前述の従来のPDP(図15参照)の製造方法と同じである。
【0036】
背面基板の製造方法について説明する。先ず、図5(a)及び(b)に示すように、絶縁基板1上に一方向に延びるデータ電極7を形成する。次に、図6(a)及び(b)に示すように、このデータ電極7を覆うように誘電体層14を形成する。このとき、誘電体層14は、表示領域16においては、後の工程において横隔壁9bが形成される予定の領域及び表示セル8となる予定の領域のみに形成し、縦隔壁9a及び交点部分9cが形成される予定の領域には形成しない。また、非表示領域17においては、後の工程において隔壁9及びフリット止め18が形成される予定の領域以外の領域であって、データ電極7を覆う領域のみに形成する。
【0037】
なお、誘電体層14は、例えば、絶縁基板1上に感光性ペースト(図示せず)を塗布して感光性ペースト層(図示せず)を形成し、マスク(図示せず)により感光性ペースト層を選択的に露光し、現像して選択的に除去することにより形成する。
【0038】
次に、フィラー、ガラス粉末、バインダー及び溶剤が混合されてなる隔壁ペーストを作製する。そして、図7(a)に示すように、絶縁基板1上に誘電体層14を覆うように隔壁ペーストを塗布し、隔壁ペースト層20を形成する。このとき、隔壁ペーストは高粘度の流動体であるため、隔壁ペースト層20の表面は平坦になる。このため、誘電体層14が形成されていない領域においては、誘電体層14が形成されている領域と比較して、隔壁ペースト層20の厚さが厚くなる。
【0039】
次に、図7(b)に示すように、隔壁ペースト層20を乾燥させる。これにより、隔壁ペースト層20は一定の割合で収縮する。このとき、誘電体層14が形成されていない領域においては、誘電体層14が形成されている領域よりも隔壁ペースト層20の厚さが厚いため、収縮量も大きくなる。このため、乾燥後、誘電体層14が形成されていない領域における隔壁ペースト層20の表面は、誘電体層14が形成されている領域における隔壁ペースト層20の表面よりも低い位置になる。なお、図7(a)及び(b)においては、乾燥による隔壁ペースト層20の収縮率が50%である場合を例示している。
【0040】
次に、図7(c)に示すように、隔壁ペースト層20上にドライフィルム21を貼付する。このドライフィルム21は露光されることにより硬化する材料から形成されている。次に、マスクを使用して、ドライフィルム21を選択的に露光し、その後現像する。これにより、ドライフィルム21のうち露光されていない部分を選択的に除去すると共に、露光された部分を硬化させて残し、ドライフィルム21を隔壁9を形成する予定の領域を覆うようにパターニングする。
【0041】
次に、このパターニングされたドライフィルム21をマスクとしてサンドブラストを行い、隔壁ペースト層20を選択的に除去してパターニングを行う。その後、ドライフィルム21を除去し、隔壁ペースト層20を焼成する。これにより、隔壁ペースト層20中のバインダーが蒸発すると共にガラス粉末が溶解・再凝固し、フィラー及びガラスからなる隔壁9及びフリット止め18を形成することができる。このとき、隔壁ペースト層20が収縮し、焼成後の縦隔壁9a及び横隔壁9bの長手方向端部は中央部よりも厚くなる。
【0042】
上述の工程により、図4に示すように、表示領域16において縦隔壁9aの高さが横隔壁9bの高さよりも低く、非表示領域17における横隔壁9bの高さが表示領域16における横隔壁9bの高さよりも低い隔壁9が形成される。
【0043】
次に、従来のPDPの製造方法と同様に、誘電体層14の表面及び隔壁9の側面に、蛍光体層を形成する。そして、前面基板と背面基板とを相互に重ね合わせ、前面基板に形成された保護層13(図15参照)に、背面基板に形成された隔壁9を当接させる。このとき、データ電極7が延びる方向が、走査電極3及び共通電極4(図15参照)が延びる方向に対して直交するようにする。次に、前面基板と背面基板とを相互に重ね合わせた状態で熱処理を施し、絶縁基板1及び2の端部同士をフリットにより融着する。これにより、絶縁基板1、絶縁基板2及びフリットからなる封止層(図示せず)により囲まれた空間を気密的に封止する。その後、この空間内を排気し、この空間内に放電ガスを充填する。これにより、本実施例のPDPが作製される。
【0044】
このように、本実施例においては、背面基板に形成される誘電体層を所定の形状にパターニングし、その後、隔壁を形成することにより、隔壁の一部を誘電体層上に形成し、残部を絶縁基板上に直接形成することができる。これにより、隔壁の高さを、その部分によって2段階に異ならせることができる。即ち、誘電体層上に形成された部分を相対的に高くし、それ以外の部分を相対的に低くすることができる。
【0045】
即ち、本実施例においては、誘電体層14を表示領域16における横隔壁9bが形成される予定の領域及び放電ガス空間8となる予定の領域のみに形成し、縦隔壁9a及び交点部分9cが形成される予定の領域には形成せず、また、非表示領域17における隔壁9及びフリット止め18が形成される予定の領域以外の領域であって、データ電極7を覆う領域のみに形成する。これにより、表示領域16においては、縦隔壁9a及び交点部分9cの絶縁基板1の表面からの高さを、横隔壁9bの絶縁基板1の表面からの高さよりも低くすることができる。この結果、隔壁9の焼成により縦隔壁9aの一部が盛り上がったとしても、前面基板と背面基板とを相互に重ね合わせたときに、この盛り上がり部分が前面基板に形成された保護層13に強く当接し、縦隔壁9aが欠損することを防止できる。これにより、この縦隔壁9aの欠損に起因する表示不良、即ち、前述の第1のタイプの表示不良を防止することができる。なお、縦隔壁9aの高さを低くすることにより、横隔壁9bが保護層13に押圧される圧力が増加するが、横隔壁9bは縦隔壁9aよりも長さが短く幅が太いため欠損しにくく、また仮に横隔壁9bが欠損しても、横隔壁9bは表示セル8内における走査電極3及び共通電極4が配設されている領域から離れているために、表示不良を引き起こす可能性が低い。
【0046】
また、本実施例においては、非表示領域17における横隔壁9bの高さを表示領域16における横隔壁9bの高さよりも低くしている。これにより、隔壁9の焼成時に、その長手方向の端部の高さが中央部よりも高くなっても、前面基板との間に隙間が形成されることを防止できる。
【0047】
更に、本実施例においては、データ電極7がその端部を除いて誘電体層14及び隔壁9の少なくとも一方により覆われている。このため、隔壁ペースト層20をサンドブラストによりパターニングして隔壁9を形成する際に、データ電極7が損傷を受けることを防止できる。また、前述の特開2001−319580号公報に記載されている技術と異なり、サンドブラスト時にデータ電極を保護するために、誘電体層を2層にする必要がない。
【0048】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。図8は本実施例に係るPDPの背面基板を示す斜視図であり、図9はこのPDPの背面基板を示す平面図であり、図10は図9に示すE−E線による断面図であり、図11は図9に示すF−F線による断面図である。また、図9に示すG−G線による断面図は、第1の実施例の図3において、縦隔壁9a、横隔壁9b及び誘電体層14を、夫々縦隔壁19a、横隔壁19b及び誘電体層24に置き換えた図になる。
【0049】
なお、本実施例において、前述の第1の実施例と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。本実施例に係るPDPにおいて、前面基板の構成は前述の従来のPDP(図15参照)及び第1の実施例に係るPDPの前面基板の構成と同じである。
【0050】
図8乃至図11に示すように、本実施例の背面基板は、絶縁基板1、データ電極7、誘電体層24及び隔壁19により構成されている。絶縁基板1における絶縁基板2に対向する表面は、前述の第1の実施例と同様に、表示領域16及び非表示領域17により構成されている。
【0051】
絶縁基板1の表面には、複数本のデータ電極7が設けられている。また、図9及び図10に示すように、データ電極7間には、データ電極7と同層であり、どこにも接続されていない島状の金属層7aが設けられている。また、データ電極7及び金属層7aを覆うように誘電体層24が形成されている。更に、絶縁基板1上には、放電ガス空間を確保すると共に表示セル8(画素)を区画する隔壁19が設けられている。絶縁基板1の表面に垂直な方向から見て、隔壁19の形状は井桁状であり、隔壁19は、データ電極7が延びる方向に延びる縦隔壁19aと、縦隔壁19aが延びる方向に直交する方向に延びる横隔壁19bと、縦隔壁19aと横隔壁19bとの交点部分19cとからなっている。なお、前述の金属層7aは、隔壁19の交点部分19cに相当する領域に設けられている。更にまた、図9に示すように、非表示領域17における隔壁19の周囲には、フリット止め18が設けられている。
【0052】
誘電体層24は、前述の第1の実施例における誘電体層14と異なり、表示領域16における隔壁19の交点部分19cに相当する領域にも設けられている。即ち、誘電体層24は、表示領域16における縦隔壁19aが形成されている領域以外の領域及び非表示領域17におけるデータ電極7上における隔壁19が設けられていない領域に設けられている(図13(a)参照)。即ち、表示領域16における横隔壁19b及び交点部分19cは誘電体層24上に設けられている。これに対して、表示領域16における縦隔壁19a、並びに非表示領域17における縦隔壁19a及び交点部分19cは絶縁基板1上に直接設けられている。また、非表示領域17における横隔壁19b及びフリット止め18は絶縁基板1上に直接又はデータ電極7上に設けられている。
【0053】
これにより、図8、図10及び図11に示すように、表示領域16における横隔壁19b及び交点部分19cの絶縁基板1の表面からの高さは相対的に高く、表示領域16における縦隔壁19a並びに非表示領域17における隔壁19及びフリット止め18の絶縁基板1の表面からの高さは相対的に低くなっている。本実施例のPDPにおいては、誘電体層24の厚さは例えば10μmであり、表示領域16における横隔壁19bの絶縁基板1の表面からの高さは例えば120μmであり、表示領域16における縦隔壁19a並びに非表示領域17における縦隔壁19の絶縁基板1の表面からの高さは例えば110μmである。また、データ電極7は、端部を除いて隔壁19及び誘電体層24の少なくとも一方により覆われている。本実施例のPDPにおける上記以外の構成は、前述の第1の実施例のPDPの構成と同じである。
【0054】
次に、本実施例に係るPDPの製造方法を説明する。図12(a)は本実施例に係るPDPの製造方法を示す平面図であり、(b)は(a)に示すH−H線による断面図である。図13(a)はこのPDPの製造方法における図12の次の工程を示す平面図であり、(b)は(a)に示すI−I線による断面図である。本実施例に係るPDPの前面基板の製造方法は、前述の従来のPDP及び第1の実施例に係るPDPの製造方法と同じである。
【0055】
背面基板の製造方法について説明する。先ず、図12(a)及び(b)に示すように、絶縁基板1上に一方向に延びるデータ電極7を形成する。また、データ電極7間には、データ電極7と同層であり、島状に区画された金属層7aを形成する。次に、図13(a)及び(b)に示すように、このデータ電極7及び金属層7aを覆うように誘電体層24を形成する。このとき、誘電体層24は、表示領域16においては、後の工程において横隔壁19b及び交点部分19cが形成される予定の領域及び表示セル8となる予定の領域のみに形成し、縦隔壁19aが形成される予定の領域には形成しない。また、非表示領域17においては、後の工程において隔壁19及びフリット止め18が形成される予定の領域以外の領域であって、データ電極7を覆う領域のみに形成する。
【0056】
以後の工程は、前述の第1の実施例と同様である。即ち、絶縁基板1上に隔壁ペーストを塗布して隔壁ペースト層を形成し、これを乾燥後、サンドブラストによりパターニングし、焼成する。これにより、隔壁19を形成する。これにより、図11に示すように、表示領域16において縦隔壁19aの高さが横隔壁19b及び交点部分19cの高さよりも低く、非表示領域17における横隔壁19bの高さが表示領域16における横隔壁19bの高さよりも低い隔壁9が形成されたPDPを製造することができる。
【0057】
本実施例においては、前述の第1の実施例と比較して、隔壁19の交点部分19cの高さを、縦隔壁19aよりも高くして、横隔壁19bと同じ高さにしている。このため、前述の第1の実施例のPDPと比較して、横隔壁19bの強度が向上する。なお、第1の実施例においては、交点部分9cの高さを、縦隔壁9aの高さと同じにして、横隔壁9bよりも低くしている。このため、第2の実施例のPDPと比較して、表示セル8内の排気効率が向上する。本実施例における上記以外の効果は、前述の第1の実施例における効果と同じである。
【0058】
前述の第1及び第2の実施例においては、背面基板に形成される誘電体層をパターニングすることにより、隔壁の高さを部分ごとに2段階に異ならせる方法を示したが、本発明はこれに限定されず、他の方法によって隔壁の高さを異ならせてもよい。
【0059】
以下、本発明の第3の実施例について説明する。図14(a)乃至(c)は、本実施例に係るPDPの製造方法をその工程順に示す斜視図である。本実施例においては、立体マスクを使用して隔壁ペースト層をパターニングすることにより、隔壁の高さを異ならせている。この立体マスクを使用する技術は、本発明者等が開発し、特願2001−323847号に記載した技術である。
【0060】
図14(a)に示すように、絶縁基板1上に誘電体層(図示せず)を均一に形成し、隔壁ペースト層20を均一に形成した後、この隔壁ペースト層20上に、立体マスク30を配置する。立体マスク30は低い部分31と高い部分32とからなる。このとき、立体マスク30の低い部分31は隔壁ペースト層20の表面に接しており、高い部分32は隔壁ペースト層20の表面に接しておらず、隔壁ペースト層20との間にギャップが形成されている。そして、この立体マスク30を使用してサンドブラストを行う。
【0061】
すると、図14(b)に示すように、隔壁ペースト層20のうち、立体マスク30の低い部分31で覆われた部分は除去されずにそのまま残り、高さが隔壁ペースト層の高さと等しい横隔壁29bが形成される。一方、隔壁ペースト層20のうち立体マスク30の高い部分32の直下に相当する部分は、隔壁ペースト層20と高い部分32との間のギャップにサンドブラストの噴射流33が回りこむことにより隔壁ペースト層20の上部が削られ、高さが隔壁ペースト層20の高さよりも低い縦隔壁29aが形成される。これにより、図14(c)に示すように、縦隔壁29aの高さが横隔壁29bの高さよりも低い隔壁29を形成することができる。本実施例のPDPにおける上記以外の構成及び製造方法は、前述の第1の実施例と同様である。
【0062】
なお、隔壁の高さを部分ごとに2段階に異ならせる方法は、前述の第1乃至第3の実施例の方法以外にも考えられる。例えば、隔壁を2層構造とし、1層目の隔壁を低い高さに形成して、横隔壁の下部及び縦隔壁を形成した後、横隔壁の部分のみに2層目の隔壁を重ねて形成し、横隔壁の上部を形成してもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、プラズマディスプレイパネルにおいて、縦隔壁の高さを横隔壁の高さよりも低くすることにより、前面基板と背面基板とを張り合わせる際に、縦隔壁が前面基板に強く接触して損傷することを防止できる。これにより、縦隔壁の損傷に起因する表示不良の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るPDPの背面基板を示す斜視図である。
【図2】このPDPの背面基板を示す平面図である。
【図3】図2に示すA−A線による断面図である。
【図4】図2に示すB−B線による断面図である。
【図5】(a)は本実施例に係るPDPの製造方法を示す平面図であり、(b)は(a)に示すC−C線による断面図である。
【図6】(a)はこのPDPの製造方法における図5の次の工程を示す平面図であり、(b)は(a)に示すD−D線による断面図である。
【図7】(a)乃至(c)はこのPDPの製造方法をその工程順に示す断面図であり、図6の次の工程を示す。
【図8】本発明の第2の実施例に係るPDPの背面基板を示す斜視図である。
【図9】このPDPの背面基板を示す平面図である。
【図10】図9に示すE−E線による断面図である。
【図11】図9に示すF−F線による断面図である。
【図12】(a)は本実施例に係るPDPの製造方法を示す平面図であり、(b)は(a)に示すH−H線による断面図である。
【図13】(a)はこのPDPの製造方法における図12の次の工程を示す平面図であり、(b)は(a)に示すI−I線による断面図である。
【図14】(a)乃至(c)は、本発明の第3の実施例に係るPDPの製造方法をその工程順に示す斜視図である。
【図15】従来の3電極面放電交流型プラズマディスプレイパネル(PDP)における1つの表示セルの構成を示す斜視図である。
【図16】(a)はこの従来のPDPの製造方法を示す平面図であり、(b)は(a)に示すJ−J線による断面図である。
【図17】(a)はこの従来のPDPの製造方法における図16の次の工程を示す平面図であり、(b)は(a)に示すK−K線による断面図である。
【図18】(a)はこの従来のPDPの製造方法における図17の次の工程を示す平面図であり、(b)は(a)に示すL−L線による断面図である。
【図19】(a)乃至(c)は隔壁の焼成時における収縮挙動を示す断面図であり、(a)は焼成前、(b)は焼成後、(c)は絶縁基板2を重ね合わせた後の状態を示す。
【符号の説明】
1、2;絶縁基板
3;走査電極
4;共通電極
5、6;トレース電極
7;データ電極
7a;金属層
8;表示セル
9;隔壁
9a;縦隔壁
9b;横隔壁
9c;交点部分
10;可視光
11;蛍光体層
12、14;誘電体層
13;保護層
15;隙間
16;表示領域
17;非表示領域
18;フリット止め
19;隔壁
19a;縦隔壁
19b;横隔壁
19c;交点部分
20;隔壁ペースト層
21;ドライフィルム
24;誘電体層
29;隔壁
29a;縦隔壁
29b;横隔壁
30;立体マスク
31;低い部分
32;高い部分
33;噴射流
54;誘電体層
59;隔壁
59a;縦隔壁
59b;横隔壁
59c;長手方向の端部
59d;中央部

Claims (11)

  1. 絶縁基板上にデータ電極と平行して延びる縦隔壁と、前記データ電極と直交して延びる横隔壁とを有するプラズマディスプレイパネルにおいて、前記横隔壁の少なくとも一部は、前記絶縁基板の表面からの高さが前記縦隔壁よりも高く形成されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記横隔壁の少なくとも一部は前記絶縁基板上に形成された誘電体層上に形成され、前記縦隔壁は前記絶縁基板の表面に接するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 前記縦隔壁の高さが長手方向について実質的に均一であり、前記隔壁における前記縦隔壁と前記横隔壁との交点部分の高さが前記縦隔壁の高さに実質的に等しいことを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマディスプレイパネル。
  4. 前記横隔壁の高さが長手方向について実質的に均一であり、前記隔壁における前記縦隔壁と前記横隔壁との交点部分の高さが前記横隔壁の高さに実質的に等しいことを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマディスプレイパネル。
  5. 表示領域と、この表示領域の周囲に形成される非表示領域とを有するプラズマディスプレイパネルにおいて、前記表示領域の隔壁の少なくとも一部は、絶縁基板の表面からの高さが前記非表示領域の隔壁よりも高く形成され、データ電極はその端部を除いて誘電体層又は前記隔壁により覆われていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  6. 表示領域と、この表示領域の周囲に形成される非表示領域とからなり、絶縁基板上にデータ電極と平行して延びる縦隔壁と、前記データ電極と直交して延びる横隔壁とを有するプラズマディスプレイパネルにおいて、前記表示領域における前記横隔壁の少なくとも一部は、前記絶縁基板の表面からの高さが前記表示領域における前記縦隔壁並びに前記非表示領域における前記縦隔壁及び横隔壁よりも高く形成され、前記データ電極はその端部を除いて誘電体層又は前記隔壁により覆われていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  7. 前記表示領域の隔壁の少なくとも一部は前記絶縁基板上に形成された誘電体層上に形成されており、前記非表示領域の隔壁は前記絶縁基板に接するように形成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマディスプレイパネル。
  8. 前面基板を形成する工程と、背面基板を形成する工程と、前記前面基板と前記背面基板とを相互に平行に張り合わせる工程と、を有し、前記背面基板を形成する工程は、絶縁基板の表面に相互に平行に延びる複数本のデータ電極を形成する工程と、前記データ電極が延びる方向に延びる縦隔壁とこの縦隔壁が延びる方向に直交する方向に延びる横隔壁とからなり、前記横隔壁の少なくとも一部における前記絶縁基板からの高さが前記縦隔壁における前記絶縁基板からの高さよりも高い隔壁を形成する工程と、を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  9. 前記データ電極を形成する工程と、前記隔壁を形成する工程との間に、誘電体層を前記絶縁基板と前記横隔壁との間に選択的に形成する工程を有することを特徴とする請求項8に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  10. 前面基板を形成する工程と、背面基板を形成する工程と、前記前面基板と前記背面基板とを相互に平行に張り合わせる工程と、を有し、前記背面基板を形成する工程は、絶縁基板の表面に相互に平行に延びる複数本のデータ電極を形成する工程と、このデータ電極における端部以外の部分の一部を覆うように誘電体層を選択的に形成する工程と、前記誘電体層の一部を覆うと共に前記データ電極の端部以外の部分の残部を覆う井桁状の隔壁を形成する工程と、を有し、前記誘電体層を形成する工程において、表示領域においては、前記誘電体層を前記隔壁が形成される予定の領域の少なくとも一部に形成し、前記表示領域の周囲に形成される非表示領域においては、前記誘電体層を前記隔壁が形成される予定の領域以外の領域の少なくとも一部に形成することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  11. 前記隔壁が前記データ電極が延びる方向に延びる縦隔壁とこの縦隔壁が延びる方向に直交する方向に延びる横隔壁とからなり、前記誘電体層を形成する工程において、前記表示領域においては、前記誘電体層を前記横隔壁が形成される予定の領域に形成することを特徴とする請求項10に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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