JP2003256498A - 絶縁設計cadシステム - Google Patents

絶縁設計cadシステム

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JP2003256498A
JP2003256498A JP2002055926A JP2002055926A JP2003256498A JP 2003256498 A JP2003256498 A JP 2003256498A JP 2002055926 A JP2002055926 A JP 2002055926A JP 2002055926 A JP2002055926 A JP 2002055926A JP 2003256498 A JP2003256498 A JP 2003256498A
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Japan
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distance
insulation
insulator
copper strip
strip component
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JP2002055926A
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English (en)
Inventor
Kenji Takagi
健治 高木
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 確認作業の品質向上およびトラブルの回避を
可能として、絶縁設計時間を削減した絶縁設計CADシ
ステムを得る。 【解決手段】 銅帯部品の空間距離および沿面距離を測
定するための3次元モデル情報を含む3次元CAD10
と、3次元CAD10に連携されて、銅帯部品に供給さ
れる電圧量と銅帯部品の種類とから決定される所要絶縁
距離を絶縁物情報21として登録するデータベース20
と、銅帯部品に供給される電流量または電圧量を、絶縁
物の特性または属性として絶縁物情報21に付加する入
力インターフェイス手段30と、3次元モデル情報11
から得られた銅帯部品の空間距離を所要絶縁距離と照合
して、空間距離が所要絶縁距離を確保しているか否かを
確認して判定する空間距離確認手段40とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、絶縁対象となる
銅帯部品(以下、単に「銅帯」ともいう)を含む制御盤
または配電盤の絶縁設計CADシステムに関し、特に銅
帯部品の設計を行う際に必要な作業負荷を軽減するとと
もに信頼性を向上させた絶縁設計CADシステムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図10は、たとえば従来の絶縁設計(C
ADシステムを用いない)に用いられる一般的な2次元
図面の一例を示す説明図であり、正面図と、正面図内の
A−A線およびB−B線による各断面図とからなる3面
図により構成されている。
【0003】図10において、101は制御盤または配
電盤のケース(筐体)であり、絶縁対象となる銅帯10
2〜105が収納されている。図10のような2次元図
面を用いて設計を進める場合、設計者は、正面図や各断
面図内の記載内容を参照しながら、図面の検討および作
成を行うことになる。
【0004】しかしながら、図10のような3面図の特
徴として、1つの面内における奥行き方向の位置を確認
するためには別の面の形状を参照する必要があり、設計
作業に多大な手間がかかるうえ、部品の立体的な重なり
状態などによっては、距離の判断が極めて困難となる状
況になり得る。
【0005】たとえば、図10内の各部品103と10
4との間の距離は、A−A断面図を確認した場合には非
常に近い状況(距離2mm)であるが、B−B断面図を
確認した場合には、全く意識する必要がないほど離れて
いること(距離60mm)が分かる。
【0006】特に、多数の銅帯を含む図面においては、
各部品の距離を判断することが非常に難しく、さらに多
くの時間を要することになる。また、図面上に記載され
ている銅帯の数量が多い場合には、それぞれについて個
別に空間距離を計算する必要があった。
【0007】また、各銅帯部品について、規格(JEM
1334)と設計したものとを照会し、照合結果に問題
があれば、さらに絶縁物を挿入したり絶縁物の沿面距離
を確保する必要があった。
【0008】さらに、3面図内の各面同士の関係は、設
計者の想像によって構築されているので、実際とは違う
状態に記載されてしまうおそれもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の絶縁設計作業は
以上のように、2次元の設計図面(3面図)を用いてお
り、紙面上で空間距離を直接測定することができないの
で、設計者の空想上で3次元組立を行うとともに関数計
算で空間距離を計算する必要があり、非常に時間を要す
るという問題点があった。
【0010】また、計算間違いによる図面の再作成を必
要としたり、図面の再作成を防ぐために図面の確認を何
度も行う必要があるうえ、計算結果と規格(JEM13
34)との照会を必要とするなど、設計作業の効率向上
を妨げる要素が多く存在するという問題点があった。
【0011】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、絶縁対象となる銅帯部品の絶縁
距離不足を自動確認(確認の自動化または機械化)する
ことにより、確認作業の品質向上およびトラブルの回避
を可能として、絶縁設計時間を削減した絶縁設計CAD
システムを得ることを目的とする。
【0012】また、銅帯を使用した制御盤や配電盤の設
計においては、銅帯間の絶縁距離のみならず、絶縁物の
沿面距離などの特殊要素の影響を考慮する必要があるこ
とから、絶縁物の有無を自動確認するとともに、絶縁物
の沿面距離を自動確認することにより、確認作業を軽減
して絶縁設計時間を削減した絶縁設計CADシステムを
得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る絶縁設計
CADシステムは、絶縁対象となる銅帯部品を含む制御
盤または配電盤の絶縁設計CADシステムであって、銅
帯部品の空間距離および沿面距離を測定するための3次
元モデル情報を含む3次元CADと、3次元CADに連
携されて、銅帯部品に供給される電圧量と銅帯部品の種
類とから決定される所要絶縁距離を絶縁物情報として登
録するデータベースと、銅帯部品に供給される電流量ま
たは電圧量を、絶縁物の特性または属性として絶縁物情
報に付加する入力インターフェイス手段と、3次元モデ
ル情報から得られた銅帯部品の空間距離を所要絶縁距離
と照合して、空間距離が所要絶縁距離を確保しているか
否かを確認して判定する空間距離確認手段とを備えたも
のである。
【0014】また、この発明に係る絶縁設計CADシス
テムの空間距離確認手段は、銅帯部品の空間距離が所要
絶縁距離を確保していないと判定された場合に、空間距
離で限られた空間内に絶縁物が存在するか否かを確認す
る絶縁物確認手段を含むものである。
【0015】また、この発明に係る絶縁設計CADシス
テムの空間距離確認手段は、絶縁物確認手段により絶縁
物が存在すると確認された場合に、絶縁物の沿面距離を
測定して、絶縁物の沿面距離が絶縁に十分な所要沿面距
離を確保しているか否かを確認して判定する沿面距離確
認手段を含むものである。
【0016】また、この発明に係る絶縁設計CADシス
テムの空間距離確認手段は、沿面距離確認手段により沿
面距離が絶縁に不十分と判定された場合には、絶縁不十
分な銅帯部品を設計者に知らせる絶縁不良報知手段を含
み、絶縁不良報知手段は、絶縁不十分な銅帯部品を、3
次元CADの表示画面上でハイライトさせて視覚的に報
知するか、または警告音により聴覚的に報知するもので
ある。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、図面を参照
しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明
する。図1はこの発明の実施の形態1による絶縁設計C
ADシステムを示すブロック構成図である。
【0018】図1において、10は3次元モデル情報1
1を含む3次元CADであり、銅帯部品の絶縁設計を行
う際に用いられ、銅帯部品の空間距離および沿面距離を
測定するための表示画面を有する。
【0019】20は3次元CAD10に連携されたデー
タベースであり、絶縁設計に必要な銅帯部品に供給され
る電圧量および銅帯種類から決定される所要絶縁距離を
絶縁物情報21として登録している。
【0020】30は外部機器(図示せず)に接続可能な
入力インターフェイス手段であり、設計時の必要性に応
じて、銅帯部品に供給される電流量または電圧量を、絶
縁物の特性または属性に関する情報として、データベー
ス20内の絶縁物情報21に付加するようになってい
る。
【0021】40は自動的に処理動作を実行する空間距
離確認手段であり、3次元モデル情報から得られた銅帯
部品の空間距離を所要絶縁距離と照合して、空間距離が
十分な絶縁距離を確保しているか否かを確認して判定す
る。
【0022】空間距離確認手段40は、後述するよう
に、必要に応じて、絶縁物の有無を確認する絶縁物確認
手段と、絶縁物の沿面距離が十分か否かを確認する沿面
距離確認手段と、絶縁不十分な銅帯部品を設計者に報知
する絶縁不良報知手段とのうち、少なくともいずれか1
つの手段を備えていてもよい。
【0023】図2はデータベース20内の登録内容を一
例として示す説明図である。図2に示すように、データ
ベース20は、絶縁に必要な所要空間距離(最小値)
[mm]と定格絶縁電圧[V]との関係と、絶縁用の空
間距離が確保できない場合に装備される絶縁物の所要沿
面距離(最小値)[mm]と定格絶縁電圧[V]との関
係とをデータベース化して登録している。
【0024】図2においては、縦軸に定格絶縁電圧
[V]、横軸に絶縁用の空間距離の必要最小値[mm]
および絶縁物の沿面距離の必要最小値[mm]をとって
いる。この際、回路電流[A]の条件(63A以下、ま
たは、63A超過)も、空間距離または沿面距離の必要
最小値に影響するのでデータベース化して記載する。
【0025】また、絶縁用の空間距離については、回路
に流れる電流量の上記条件に加えて、裸充電部の間、お
よび、充電部と接地金属帯との間に適用する場合「L−
L」と、充電部と金属体(偶発的に危険となり得る)と
の間に適用する場合「L−A」とで区別する。
【0026】さらに、沿面距離についても、回路に流れ
る電流量の上記条件に加えて、絶縁物の種類および形状
の条件として、「a:セラミックス(ステアタイト、磁
器)、ならびに、他の絶縁材料でも特に漏れ電流に対し
て安定なリブまたは垂直面を有した絶縁物で、実験的に
セラミックスを用いた場合と同様と認められるもの」
と、「b:その他の絶縁材料の場合で、吸湿に対して適
当に処理されたもの」とで区別する。
【0027】ただし、空間距離「L−A」が、この空間
距離に対応した沿面距離「a」(または、「b」)より
も大きい場合には、裸充電部と、オペレータが容易に触
れることができ且つ絶縁が劣化することによって充電部
となり得る絶縁金属体との間の沿面距離は、「L−A」
以上でなければならない。
【0028】図3および図4は、データベース20と連
携した3次元CAD10による表示図形例(3次元デー
タ)を示す説明図であり、各図において、101〜10
5は前述(図10参照)と同様のものである。
【0029】図3、図4は、図10内の2次元図面を3
次元モデル化して異なる方向から確認した図形であり、
図4は図3の状態から左方向にわずかに回転した状態を
示している。図3、図4において、立方体の筐体101
内には、銅帯102〜105が配設されている。
【0030】設計者は、画面上で図3および図4を参照
しながら、銅帯102〜105の間の絶縁距離を確認
し、対象部品に関連した絶縁物(後述する)などを適宜
追加することができる。
【0031】たとえば、図3においては、銅帯103と
銅帯105とが重なって表示されており、相互間の絶縁
距離が確認しづらい状態になっている。そこで、3次元
CAD10の機能により図形を回転させ、各部品103
および105を確認し易くした状態が図4である。図4
においては、各銅帯103および105の絶縁距離が確
認し易くなっている。
【0032】以下、入力インターフェイス手段30を介
して絶縁物情報21を追加入力するとともに、3次元C
AD10の機能を用いて、絶縁対象部品102〜105
に供給される電圧量を、絶縁物の属性情報として3次元
モデル情報11に付加する。
【0033】図5は属性情報を入力するための入力イン
ターフェース手段30の一例を示す説明図である。図5
においては、入力情報として、銅帯の種別、絶縁物の種
別、通常の帯電、電流[A]、電圧[V]が示されてい
る。
【0034】図5のように、入力インターフェイス手段
30において、対象部品が絶縁物か導体かを選択して、
絶縁体であれば絶縁物の種類を表示し、導体であれば、
常時帯電しているか否かを表示するとともに、電圧量
(または、電流量)を付加する入力形式を表示する。こ
れらの情報は、絶縁物情報21として各部品毎に入力さ
れる。
【0035】以下、図1〜図5を参照しながら、この発
明の実施の形態1による処理動作について説明する。こ
こでは、図5に示した入力形式により、筐体101は導
体で通常帯電していないもの、銅帯102〜105は導
体で通常帯電しているものとし、また、電流量は一律に
100A、電圧量は100Vとした場合を一例として説
明する。
【0036】絶縁対象部品の相互間の距離を測定する場
合、まず、設計者は、確認対象範囲を指定し、選択され
た各部品間の距離を測定する。このとき、3次元CAD
10の画面(たとえば、図3または図4参照)上の形状
をすべて含むような形で矩形を作成することにより一括
して選択するか、または、必要な部分を個別に選択する
ことにより範囲指定を行う。
【0037】次に、空間距離確認手段40は、測定され
た空間距離が絶縁距離として十分か否かを自動的に判定
する。このとき、空間距離確認手段40は、データベー
ス20に登録されている銅帯部品への供給電圧量(また
は、銅帯部品に流れている電流量)に応じた所要絶縁距
離(図2内の最小値)が確保されているか否かを確認す
る。
【0038】もし、絶縁距離が確保されていれば、その
対象構造が問題ないことを、たとえばメッセージにより
3次元CAD10に表示させ、処理プログラムを終了す
る。また、空間距離確認手段40は、絶縁不良報知手段
を含み、絶縁距離が不十分であると判定された場合に
は、絶縁ができていない銅帯部品を設計者に知らせるよ
うになっている。
【0039】すなわち、絶縁不良報知手段は、絶縁距離
が不十分な銅帯部品を、3次元CAD10の表示画面上
でハイライトさせて視覚的に報知し、警告音により聴覚
的に報知することにより、どの部分が絶縁不十分である
かを設計者に明示して、設計改善を促す。
【0040】また、絶縁不十分によりハイライト表示さ
れた銅帯部品が他部品と重なった場合には、設計者は、
前述のように3次元モデルを回転させて絶縁不十分の状
態を確認することができる。
【0041】このように、絶縁不十分の状態を報知する
ことにより、確認ミスによるトラブルの発生を回避する
ことができる。また、絶縁対象部品の絶縁距離が自動的
に計算されるので、設計者の作業時間を短縮することが
できる。
【0042】さらに、設計者は、空間距離確認手段40
の判定結果に基づく最終結果を参照するのみで、容易に
且つ確実に設計の良否を判断し、絶縁不十分であれば直
ちに対処することができる。
【0043】たとえば、図3および図4は、前述(図1
0参照)の例を立体的に見た図形に対応しているが、こ
の場合、図2に示したデータのどの条件にも当てはまっ
ておらず、十分な空間絶縁距離が保たれているので、全
く問題のない例となる。
【0044】実施の形態2.なお、上記実施の形態1で
は、各部品の空間距離が十分な絶縁距離を確保していな
いと判定された場合の追加処理について具体的に言及し
なかったが、空間距離が不十分であると判定された場合
には、その空間距離で限られた空間内に絶縁物が存在す
るか否かを確認してもよい。
【0045】以下、空間距離(絶縁距離)が不十分な場
合に絶縁物の有無を確認するようにしたこの発明の実施
の形態2について説明する。この場合、図1内の空間距
離確認手段40は、絶縁物確認手段を含み、銅帯部品の
空間距離が十分な絶縁距離(図2内の最小値)を確保し
ていないと判定された場合に、空間距離で限られた空間
内に絶縁物が存在するか否かを確認する。
【0046】図6はこの発明の実施の形態2による3次
元モデル例を示す説明図であり、図中、101〜107
は前述(図1、図10参照)と同様のものである。図6
において、銅帯105に近接配置された銅帯106は通
常帯電しており、絶縁物107は図2内のタイプ「a」
であるものとする。
【0047】図7は図6の3次元モデルを上面から見た
平面図であり、要部のみを拡大して示している。図6に
おいては銅帯105および106と絶縁物107との関
係が分かりにくいが、図7においては、これらの関係が
分かり易く表示されている。
【0048】図7において、銅帯105と銅帯106と
の空間距離が近接(4mm)しており、絶縁距離が十分
でない状況にあることが分かる。この場合、空間距離確
認手段40内の絶縁物確認手段は、各銅帯105および
106間の空間内に絶縁物107が存在することを確認
し、問題ない状態と判定して処理プログラムを終了す
る。
【0049】仮に絶縁物107が存在しない場合には、
絶縁不十分であることを3次元CAD10に表示させ、
設計者に絶縁物の追加処理を促すことになる。これによ
り、絶縁設計時に絶縁物107の有無の確認時間を短縮
することができ、また、絶縁物107の確認し忘れなど
によるトラブルの発生を回避することができる。
【0050】実施の形態3.なお、上記実施の形態2で
は、絶縁不十分な空間内に絶縁物107が存在した場合
の処理について具体的に言及しなかったが、さらに、絶
縁物107の沿面距離が絶縁に十分な沿面距離(図2内
の最小値)を確保していることを確認してもよい。
【0051】以下、前述の図6および図7を参照しなが
ら、絶縁物107の沿面距離を確認するようにしたこの
発明の実施の形態3について説明する。この場合、空間
距離確認手段40は、前述の絶縁物確認手段に加えて、
3次元モデル情報11および絶縁物情報21に基づく沿
面距離確認手段を含む。
【0052】沿面距離確認手段は、絶縁物確認手段によ
り絶縁物107が存在すると確認された場合に、絶縁物
107の沿面距離を測定して、絶縁物107の沿面距離
が絶縁に十分な沿面距離であるか否かを確認して判定す
る。
【0053】すなわち、空間距離確認手段40内の空間
距離確認手段、絶縁物確認手段および沿面距離確認手段
は、データベース20(絶縁物情報21)を照会して、
電圧量に応じた絶縁距離のみならず、所要絶縁距離が確
保できない場合に挿入される絶縁物の沿面距離との2つ
条件の組合せにより、絶縁設計時の良否状態を容易に且
つ確実に判定する。
【0054】前述(図6、図7)のように、銅帯105
と106との空間内に絶縁物107が挿入されている場
合、空間距離確認手段40内の沿面距離確認手段は、絶
縁物107の沿面距離を測定して抽出する。図7の例で
は、沿面距離確認手段は、絶縁物107の沿面距離とし
て、8mm(=1mm+2mm+2mm+2mm+1m
m)を取得する。
【0055】また、沿面距離確認手段は、データベース
20をアクセスして、たとえば属性情報(図5参照)か
ら抽出される絶縁物の種類を取得し、最小沿面距離(図
2参照)が確保できているか否かを確認する。
【0056】図6および図7に示した例の場合は、最小
沿面距離が確保できているので、沿面距離確認手段は、
絶縁対象構造が問題ないことを3次元CAD10に表示
させて、システム全体の処理を終了する。
【0057】一方、絶縁用の空間距離が確保できておら
ず、且つ、絶縁物107が挿入されていないか、または
絶縁物107が挿入されていても最小沿面距離が確保で
きていない場合には、前述のように、絶縁不十分に相当
する部品を3次元CAD10の表示画面上でハイライト
表示させ、設計者が容易に判断できるようにする。
【0058】たとえば、図8は絶縁不十分の状態に相当
しており、銅帯105と106との位置関係が前述(図
6参照)と同一であって、且つ、絶縁物107が挿入さ
れていない場合を示している。
【0059】この場合、銅帯105と106との空間距
離が不足していることから、空間距離確認手段40内の
沿面距離確認手段は、沿面距離が絶縁に不十分と判定す
る。したがって、絶縁不良報知手段は、3次元CAD1
0の画面上で各銅帯105および106をハイライト表
示させ、さらに、必要に応じて警告音を発生させること
により、絶縁不十分状態を設計者に確実に報知する。
【0060】図9はこの発明の実施の形態3による上記
処理動作を示すフローチャートである。図9において、
ステップS1〜S6およびS12は前述の実施の形態1
による処理に相当し、ステップS7およびS8は実施の
形態2による処理に相当し、ステップS9〜S11は実
施の形態3による処理に相当する。
【0061】まず、設計者の操作により、制御機器の筐
体101、銅帯102〜106および絶縁物107の3
次元設計を行い(ステップS1)、電圧量や絶縁物10
7の属性情報などをデータベース20内の絶縁物情報2
1として付加する(ステップS2)。
【0062】続いて、空間距離確認手段40は、3次元
モデル情報11に基づいて空間距離(絶縁距離)を測定
し(ステップS3)、データベース20から絶縁距離と
電圧量との関係を示す情報(図2参照)を取得する(ス
テップS4)。すなわち、絶縁設計を確実に行うため
に、設計対象を3次元モデル化したうえで、単純な空間
距離を自動演算により測定する。
【0063】これにより、空間距離確認手段40は、3
次元モデル情報に基づく絶縁距離と絶縁物情報21との
比較結果から、絶縁距離が十分に確保されている(所要
の絶縁距離最小値よりも大きい)か否かを判定する(ス
テップS5)。
【0064】すなわち、各絶縁対象部品に供給される電
圧量をデータベース20内の属性情報として付加してお
き、3次元モデル化して得られた空間距離と比較して、
絶縁距離の良否を確認する。
【0065】ステップS5において、絶縁距離が確保さ
れている(すなわち、YES)と判定されれば、絶縁設
計に問題ないものと最終決定し(ステップS6)、図9
の処理プログラムを終了する。
【0066】一方、ステップS5において、絶縁距離が
確保されていない(すなわち、NO)と判定されれば、
絶縁物か否かを示す情報をデータベース20内の絶縁物
情報21から取得して(ステップS7)、絶縁不十分を
示す空間内に絶縁物が存在するか否かを判定する(ステ
ップS8)。
【0067】ステップS8において、絶縁物が存在する
(すなわち、YES)と判定されれば、絶縁物の沿面距
離を測定し(ステップS9)、電圧量と沿面距離との関
係を示す情報(図2参照)を絶縁物情報21から取得し
て(ステップS10)、沿面距離が十分に確保されてい
る(所要の沿面距離最小値よりも大きい)か否かを判定
する(ステップS11)。
【0068】ステップS11において、沿面距離が確保
されている(すなわち、YES)と判定されれば、ステ
ップS6に進み、絶縁設計に問題ないものと最終決定
し、沿面距離が確保されていない(すなわち、NO)と
判定されれば、絶縁不十分を示す部品をハイライト表示
して警告音を発生し(ステップS12)、図9の処理プ
ログラムを終了する。
【0069】これにより、絶縁設計時の問題点の抽出を
高速に行うことができ、結果的に、設計時間の削減を実
現することができる。また、沿面距離の計算時間が削減
されるうえ、計算ミスによるトラブルの発生を回避する
ことができる。
【0070】さらに、絶縁が確保されていることが確認
されれば、絶縁設計に問題点が存在しないことを迅速に
明確化することができ、設計時間を著しく削減すること
ができる。
【0071】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、絶縁
対象となる銅帯部品を含む制御盤または配電盤の絶縁設
計CADシステムであって、銅帯部品の空間距離および
沿面距離を測定するための3次元モデル情報を含む3次
元CADと、3次元CADに連携されて、銅帯部品に供
給される電圧量と銅帯部品の種類とから決定される所要
絶縁距離を絶縁物情報として登録するデータベースと、
銅帯部品に供給される電流量または電圧量を、絶縁物の
特性または属性として絶縁物情報に付加する入力インタ
ーフェイス手段と、3次元モデル情報から得られた銅帯
部品の空間距離を所要絶縁距離と照合して、空間距離が
所要絶縁距離を確保しているか否かを確認して判定する
空間距離確認手段とを備えたので、確認作業の品質向上
およびトラブルの回避を可能として、絶縁設計時間を削
減した絶縁設計CADシステムが得られる効果がある。
【0072】また、この発明によれば、空間距離確認手
段は、銅帯部品の空間距離が所要絶縁距離を確保してい
ないと判定された場合に、空間距離で限られた空間内に
絶縁物が存在するか否かを確認する絶縁物確認手段を含
むので、確認作業を軽減して絶縁設計時間を削減した絶
縁設計CADシステムが得られる効果がある。
【0073】また、この発明によれば、空間距離確認手
段は、絶縁物確認手段により絶縁物が存在すると確認さ
れた場合に、絶縁物の沿面距離を測定して、絶縁物の沿
面距離が絶縁に十分な所要沿面距離を確保しているか否
かを確認して判定する沿面距離確認手段を含むので、確
認作業を軽減して絶縁設計時間を削減するとともに、さ
らに信頼性を向上させた絶縁設計CADシステムが得ら
れる効果がある。
【0074】また、この発明によれば、空間距離確認手
段は、沿面距離確認手段により沿面距離が絶縁に不十分
と判定された場合には、絶縁不十分な銅帯部品を設計者
に知らせる絶縁不良報知手段を含み、絶縁不良報知手段
は、絶縁不十分な銅帯部品を、3次元CADの表示画面
上でハイライトさせて視覚的に報知するか、または警告
音により聴覚的に報知するようにしたので、絶縁不十分
の部分を迅速且つ確実に確認可能な絶縁設計CADシス
テムが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示すブロック構成
図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による絶縁物情報の
例を示す説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による絶縁設計動作
を示す説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による絶縁設計動作
を示す説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による入力情報例を
示す説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による絶縁設計動作
を示す説明図である。
【図7】 図6内の3次元モデルの要部を拡大して示す
平面図である。
【図8】 この発明の実施の形態3による絶縁設計動作
を示す説明図である。
【図9】 この発明の実施の形態3による処理動作を示
すフローチャートである。
【図10】 従来の絶縁設計に用いられる2次元図面
(3面図)を示す説明図である。
【符号の説明】
10 3次元CAD、11 3次元モデル情報、20
データベース、21絶縁物情報、30 入力インターフ
ェイス手段、40 空間距離確認手段、102〜106
銅帯部品、107 絶縁物。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁対象となる銅帯部品を含む制御盤ま
    たは配電盤の絶縁設計CADシステムであって、 前記銅帯部品の空間距離および沿面距離を測定するため
    の3次元モデル情報を含む3次元CADと、 前記3次元CADに連携されて、前記銅帯部品に供給さ
    れる電圧量と前記銅帯部品の種類とから決定される所要
    絶縁距離を絶縁物情報として登録するデータベースと、 前記銅帯部品に供給される電流量または電圧量を、絶縁
    物の特性または属性として前記絶縁物情報に付加する入
    力インターフェイス手段と、 前記3次元モデル情報から得られた前記銅帯部品の空間
    距離を前記所要絶縁距離と照合して、前記空間距離が前
    記所要絶縁距離を確保しているか否かを確認して判定す
    る空間距離確認手段とを備えたことを特徴とする絶縁設
    計CADシステム。
  2. 【請求項2】 前記空間距離確認手段は、 前記銅帯部品の空間距離が前記所要絶縁距離を確保して
    いないと判定された場合に、前記空間距離で限られた空
    間内に絶縁物が存在するか否かを確認する絶縁物確認手
    段を含むことを特徴とする請求項1に記載の絶縁設計C
    ADシステム。
  3. 【請求項3】 前記空間距離確認手段は、 前記絶縁物確認手段により前記絶縁物が存在すると確認
    された場合に、前記絶縁物の沿面距離を測定して、前記
    絶縁物の沿面距離が絶縁に十分な所要沿面距離を確保し
    ているか否かを確認して判定する沿面距離確認手段を含
    むことを特徴とする請求項2に記載の絶縁設計CADシ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記空間距離確認手段は、 前記沿面距離確認手段により前記沿面距離が絶縁に不十
    分と判定された場合には、絶縁不十分な銅帯部品を設計
    者に知らせる絶縁不良報知手段を含み、 前記絶縁不良報知手段は、 前記絶縁不十分な銅帯部品を、前記3次元CADの表示
    画面上でハイライトさせて視覚的に報知するか、または
    警告音により聴覚的に報知することを特徴とする請求項
    3に記載の絶縁設計CADシステム。
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