JP2003254399A - オートテンショナ - Google Patents
オートテンショナInfo
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Abstract
わたって高い減衰効率を維持できるオートテンショナを
提供する。 【解決手段】 シャフト2が立設されたベース3と、こ
のシャフト2に回転可能に挿通されるボス部4を有し、
前記ベース3に向って延在する円筒部材5と、この円筒
部材5の偏心位置に回転自在に装着されたプーリ6と、
この円筒部材5の軸方向内部に収容され、一方の端部2
2が前記円筒部材5側に当接されたねじりスプリング7
と、一端が前記ベース3に固定され、前記円筒部材5の
内周面8に沿って配設される湾曲可能な円弧状の摩擦部
材9と、前記摩擦部材9の他端と前記ねじりスプリング
7の他方の端部17とを係合させ、ねじりスプリング7
のねじり力に応じて前記摩擦部材9を前記円筒部材5内
周への当接方向に広げるための係合部10とを備えてな
る。
Description
ベルト駆動機構の伝動ベルトの張力を自動的に適度に保
つためのオートテンショナに関する。
ば、米国特許第4,696,663号に開示されている
ものがある。このものは、スプリングの端部をブレーキ
シューに当接させ、ブレーキシューをアームの内周壁に
密接させて、ブレーキシューとアームの内周壁面との間
で発生する摩擦力によって、アームの回動に減衰を働か
せるものである。
開平9−189348号公報に開示されているものもあ
る。このものは、スプリングの端部をブレーキシューに
当接させ、このブレーキシューをアームの内周壁に密接
させて、ブレーキシューとアームの内周壁面との間で発
生する摩擦力によって、アームの回動に減衰を働かせる
という減衰機構は、前述の米国特許第4,696,66
3号に開示されているものと略同じである。これら特開
平9−189347号公報や特開平9−189348号
公報に開示されているものは、スプリングの端部と当接
するブレーキシューの当接面がブレーキシューに作用す
るスプリング力よりも大きい垂直力を発生させて、減衰
効率を高めるようにしている。
従来の減衰機構では、自転車に使用されているブレーキ
材のようなブレーキシューを使用し、スプリング端部か
らの力をブレーキシューへ伝達してブレーキを掛けてい
た。また、ブレーキシューを局部的にアームの内周壁面
へ当接させていたためにスプリングの端部からブレーキ
シューへ常時垂直力を与えることが困難で、その方向が
逸れてくるとブレーキのかかりも悪くなる。また、ブレ
ーキシューが偏摩耗して、減衰効率が短時間に悪くなる
といった問題があった。
り、ブレーキシューの偏摩耗を抑制し、長期間にわたっ
て高い減衰効率を維持できるオートテンショナを提供す
ることを目的とする。
の本発明の請求項1に記載のオートテンショナは、シャ
フトが立設されたベースと、このシャフトに回転可能に
挿通されるボス部を有し、前記ベースに向って延在する
円筒部材と、この円筒部材の偏心位置に回転自在に装着
されたプーリと、この円筒部材の軸方向内部に収容さ
れ、一方の端部が前記円筒部材側に当接されたねじりス
プリングと、一端が前記ベースに固定され、前記円筒部
材の内周面に沿って配設される湾曲可能な円弧状の摩擦
部材と、前記摩擦部材の他端と前記ねじりスプリングの
他方の端部とを係合させ、ねじりスプリングのねじり力
に応じて前記摩擦部材を前記円筒部材内周への当接方向
に広げるための係合部とを備えてなることを特徴として
いる。
プリングが広がる方向にねじられると、ねじり力が摩擦
部材の一方の端部に伝えられ、摩擦部材が円筒部材の内
周に対して広がろうとするため、円筒部材の内周の広い
範囲で摩擦部材が圧設状態になる。そのため、ブレーキ
効果が良好であるとともに、優れた減衰効果を得ること
ができる。
求項1において、前記摩擦部材は、前記円筒部材の内周
の270°以上に沿って配設されるものである。
分に沿って摩擦部材が配設され、円筒部材の内周の広い
範囲で摩擦部材が圧接状態となる。このため、摩擦部材
の偏摩耗することを抑制することができる。
求項2において、前記摩擦部材の一方の端部は、前記ベ
ースに立設されたストッパに突き当てられることによ
り、前記ベースに固定されるものである。
内周に沿って配設することが容易にできる。
求項3において、前記摩擦部材は、断面がL字状である
ものである。
周に沿った配設状態が安定する。また、摩擦部材の円筒
部材内周の接触面積を大きくすることができ、ブレーキ
効果を確実なものとできる。
求項3において、前記摩擦部材は、ポリアミド、超高分
子量ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレンのいず
れかの合成樹脂で形成されているものである。
より容易に形成することができる。
図面を参照しながら説明する。図1において、オートテ
ンショナ1は、シャフト2が立設されたベース3と、こ
のシャフト2に回転可能に挿通されるボス部4を有し、
ベース3に向って延在する円筒部材5と、この円筒部材
5の偏心位置に回転自在に装着されたプーリ6と、この
円筒部材5の軸方向内部に収容され、一方の端部22が
円筒部材5側に当接されたねじりスプリング7と、一端
14がベース3に固定され、円筒部材5の内周面8に沿
って配設される湾曲可能な円弧状の摩擦部材9と、この
摩擦部材9の他端16とねじりスプリング7の他方の端
部17とを係合させ、ねじりスプリング7のねじり力に
応じて摩擦部材9を円筒部材5内周への当接方向に広げ
るための係合部10とを備えてなる。
フト2と、シャフト2の根元に形成され、カム状に偏心
した第1段部11と、同心状の第2段部12と、底盤部
13とで構成されている。第1段部11は、カム状に偏
心して形成されることによって、ねじりスプリング7が
円筒部材5内での位置ずれしないように保持している。
また、第2段部12は、底盤部13に当接して設けられ
る摩擦部材9の位置決めを行い、摩擦部材9が円筒部材
5内で安定した状態で配設されるようにしている。
に形成され、円筒部材5の内周面8の270°以上、好
ましくは300°以上、更に好ましくは330°以上に
沿って配設されている。この摩擦部材9は、ポリアミ
ド、超高分子量ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチ
レンのいずれかの合成樹脂によって一体に形成されてい
る。また、摩擦部材9は、断面がL字状に形成されてお
り、底面側がベース3の底盤部13と当接し、側面側が
円筒部材5の内周面8と当接するようになっている。こ
のため、円筒部材5の内周面8と確実に面接触するよう
になり、偏摩耗が抑制される。なお、この摩擦部材9
は、図2に示すようにC字状に形成されていることが好
ましいが、直線状の物を円筒部材5の内周面8に沿って
挿入するようにして配設することも可能である。さら
に、摩擦部材9としては、前述の合成樹脂による一体成
形品以外に、金属製の板ばねに合成樹脂をライニングし
たものを用いることもできる。
ス3の底盤部13に立設されているストッパ手段15に
当接して固定されている(図3参照)。一方、他端16
は、ねじりスプリング7の端部17と係合して係合部1
0を構成している。
3に立設されたシャフト2にドライベアリング20を介
して回転可能に挿通されるボス部4と、軸方向内部にね
じりスプリング7を収容するカップ部18とで構成され
ている。カップ部18は、ベース3の底盤部13にまで
延在し、ねじりスプリング7を収容するハウジングを形
成している。そして、円筒部材5の自由端側は、プーリ
6を回転自在に軸支するアーム19が形成されている。
一方の端部22が、円筒部材5の固定面23に当接さ
れ、他方の端部17が摩擦部材9の他端16に係合され
て円筒部材5内に収容されている。なお、ねじりスプリ
ング7の一方の端部22は、固定面23に固定されてい
ても良い。
ョナ1の製造方法について説明する。
形成されている第2段部12に係合するようにベース3
の底盤部13に設置する。次に、ねじりスプリング7を
端部が摩擦部材9の他端16と係合するように、第1段
部11に沿って設置する。一方で、円筒部材5のボス部
4の内周にはドライベアリング20をセットしておく。
そして、ドライベアリング20をシャフト2に挿通し
て、円筒部材5をねじりながらベース3を覆うように嵌
合する。これによって、円筒部材5の内部に収容される
ねじりスプリング7は圧縮された状態で収容されること
になる。次いで、シャフト2の上端にカラー21をはめ
込み、かしめ固定する。
部材5にドライベアリング20をセットして、円筒部材
5の内部にねじりスプリング7を収容する。次いで、摩
擦部材9を円筒部材5の開口側に設置する。この時、摩
擦部材9の他端16とねじりスプリング7の端部とが係
合するようにするとともに、摩擦部材9の一端14がス
トッパ手段15に当接するように設置する。そして、円
筒部材5をねじりながら、ドライベアリング20をシャ
フト2に挿通してベース3に嵌合し、シャフト2の上端
にカラー21をはめ込み、かしめ固定することもでき
る。
テンショナ1の動作について説明する。
例えば、自動車用エンジンのベルトシステムに用いられ
る。この場合、ベース3がエンジンブロック等に固定さ
れ、プーリ6に伝動ベルトが掛け渡される。
は、プーリ6の伝動力によって、円筒部材5が、ねじり
スプリング7を押し広げる方向に回動したとき、このね
じりスプリング7の他方の端部17と係合している摩擦
部材9の他端16にねじりスプリング7のねじり力によ
って、図2に示すPという力が作用する。この時、摩擦
部材9の一端14は、ベース3に固定されているストッ
パ手段15に当接されて、動きが拘束されているため、
この摩擦部材9は当接する円筒部材5の内周面8に対し
て垂直な力NFで押し広げようとする。これによって円
筒部材5にはブレーキ力が付勢される。このように、円
筒部材5が回転することによって、この円筒部材5の回
動に連動して発生するねじりスプリング7のねじり力に
よって円筒部材5へのブレーキ力が発生し、減衰効果が
得られる。すなわち、ねじりスプリング7からのねじり
力が大きくなるほど円筒部材5に作用するブレーキ力が
大きくなり、高い減衰効果を得ることができる。また、
摩擦部材9は、円筒部材5の内周面8の略全周にわたっ
て設けられているため、どの様なねじり角度であっても
優れたブレーキ効果を発揮するとともに、高い減衰効果
を得られる。
材9が円筒部材5の内周面8に面接触し、摩擦部材9全
体で円筒部材5に当接しているため、摩擦部材9の偏摩
耗を抑制することが可能となる。これによって、長期間
にわたり、安定したブレーキ効果を発揮すると共に、高
い減衰効果を得ることができる。
請求項1の発明によると、円筒部材がねじりスプリング
が広がる方向にねじられると、ねじり力が摩擦部材の一
方の端部に伝えられ、摩擦部材が円筒部材の内周に対し
て広がろうとするため、円筒部材の内周の広い範囲で摩
擦部材が圧設状態になる。そのため、ブレーキ効果が良
好であるとともに、優れた減衰効果を得ることができ
る。
の大部分に沿って摩擦部材が配設され、円筒部材の内周
の広い範囲で摩擦部材が圧接状態となる。このため、摩
擦部材の偏摩耗することを抑制することができる。
部材内周に沿って配設することが容易にできる。
部材内周に沿った配設状態が安定する。また、摩擦部材
の円筒部材内周の接触面積を大きくすることができ、ブ
レーキ効果を確実なものとできる。
成形により容易に形成することができる。
例の断面図である。
である。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 シャフトが立設されたベースと、 このシャフトに回転可能に挿通されるボス部を有し、前
記ベースに向って延在する円筒部材と、 この円筒部材の偏心位置に回転自在に装着されたプーリ
と、 この円筒部材の軸方向内部に収容され、一方の端部が前
記円筒部材側に当接されたねじりスプリングと、 一端が前記ベースに固定され、前記円筒部材の内周面に
沿って配設される湾曲可能な円弧状の摩擦部材と、 前記摩擦部材の他端と前記ねじりスプリングの他方の端
部とを係合させ、ねじりスプリングのねじり力に応じて
前記摩擦部材を前記円筒部材内周への当接方向に広げる
ための係合部とを備えてなるオートテンショナ。 - 【請求項2】 前記摩擦部材は、前記円筒部材の内周の
270°以上に沿って配設されるものである請求項1に
記載のオートテンショナ。 - 【請求項3】 前記摩擦部材の一方の端部は、前記ベー
スに立設されたストッパに突き当てられることにより、
前記ベースに固定される請求項2に記載のオートテンシ
ョナ。 - 【請求項4】 前記摩擦部材は、断面がL字状である請
求項3に記載のオートテンショナ。 - 【請求項5】 前記摩擦部材は、ポリアミド、超高分子
量ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレンのいずれ
かの合成樹脂で形成されている請求項3に記載のオート
テンショナ。
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