JP2003254378A - 空気バネ - Google Patents
空気バネInfo
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Abstract
きる空気バネを得る。 【解決手段】 下面板12の上部に円筒状に形成された
積層ゴム18が配置される。積層ゴム18は、それぞれ
リング状に金属で形成された複数のリング板20と、そ
れぞれリング状にゴム材で形成された複数の弾性体22
とを、交互に積み重ねて積層した構造とされる。上面板
32と中間材26との間に、ゴム材で形成されるダイヤ
フラム46が配設される。中間材26の内周側に、積層
ゴム18のばね定数よりばね定数が低い弾性ストッパ材
50が取り付けられる。
Description
を高めつつ耐久性を維持できる空気バネに関し、例え
ば、鉄道車両の台車、特にボルスタレスタイプ台車に使
用されるボルスタレス空気バネに好適なものである。
の取付部材の上部に積層ゴムを介してゴム等で筒状に形
成されたダイヤフラムを配置すると共に、この上に上側
の取付部材が取り付けられ、振動発生部或いは振動受け
部にこれら取付部材の何れか一方がそれぞれ連結される
ような構造を有し、鉄道車両の台車に用いられているボ
ルスタレス空気バネが、知られている。そして、このボ
ルスタレス空気バネでは、振動の入力により軸方向に沿
った相対変位が一対の取付部材間に生じるようになって
いる。
一例として、図6に示されるようなものが知られてお
り、この図に基づき従来技術を説明する。この図に示す
ように、このボルスタレス空気バネ110は、上面板1
14と中間材118とをゴム材などで形成されたダイヤ
フラム116で連結し、このダイヤフラム116がパン
クしてダイヤフラム116の内圧が0となった時におけ
る車両の非常走行用としての積層ゴム120が、中間材
118と下面板112との間に配置される構造となって
いる。
110には、ダイヤフラム116と直列的に配置される
形で積層ゴム120が設けられているが、この積層ゴム
120のばね定数は、重い鉄道車両の車体を支える関係
から、約10000N/mm程度とされ、硬いバネとな
っていた。
タレス空気バネ110では、ダイヤフラム116の内圧
が0の時におけるばね定数が非常に高くなる関係から、
内圧0時にはクッション性が乏しく、振動が路面側から
車体に直接伝わる欠点があった。これに対して、ゴム硬
度の低いゴム材を採用することなどで、この積層ゴム1
20のばね定数を下げてバネを柔らかくすることは可能
であるが、この場合には、荷重変動による車両の例えば
前後左右方向の撓み量の変化が大きくなるので、ダイヤ
フラム116内に空気が封入された状態では、かえって
走行安定性を阻害する要因になる可能性があった。
積層ゴム120を柔らかくした場合、積層ゴム120を
形成するゴム材の劣化が早まって空気バネの耐久性が低
下する虞もあった。本発明は上記事実を考慮し、車両の
走行安定性を高めつつ耐久性を維持し得る空気バネを提
供することが目的である。
ネは、振動発生部及び振動受け部の一方に連結される第
1の取付部材と、振動発生部及び振動受け部の他方に連
結される第2の取付部材と、これら一対の取付部材間に
配設されてこれら一対の取付部材の相対変位に伴って弾
性変形する筒状のダイヤフラムと、上記一対の取付部材
間に配設され且つ、複数のゴム材を積み重ねた構造とさ
れる積層ゴムと、上記一対の取付部材間に配設され且
つ、積層ゴムのばね定数よりばね定数が低い弾性ストッ
パ材と、を有したことを特徴とする。
明する。振動発生部及び振動受け部の一方に連結される
第1の取付部材と、振動発生部及び振動受け部の他方に
連結される第2の取付部材との間に、筒状のダイヤフラ
ムが配設されて、これら部材の相対変位に伴ってこのダ
イヤフラムが弾性変形する。
合、第1の取付部材或いは第2の取付部材の何れか一方
を介して振動がダイヤフラムに伝達され、これら第1の
取付部材と第2の取付部材の間の相対的な移動に伴うダ
イヤフラムの変形により振動が吸収されて、第1の取付
部材或いは第2の取付部材の他方に連結された振動受け
部側に振動が伝達され難くなる。
数のゴム材を積み重ねて積層した構造とされる積層ゴム
だけでなく、積層ゴムのばね定数よりばね定数が低い弾
性ストッパ材が、配設されている。この為、積層ゴムだ
けでなく弾性ストッパ材を有することにより、ダイヤフ
ラムがパンクした時であっても、弾性ストッパ材により
荷重を支持できるので、積層ゴムの硬さが従来例の積層
ゴムと同様の硬さのままでも、空気バネ全体として高い
クッション性が得られる。以上より、ゴム硬度の低いゴ
ム材を積層ゴムに採用しなくとも良くなるので、空気バ
ネが設置された車両の走行安定性を高めることができ、
また、積層ゴムの劣化が早まらないので、空気バネの耐
久性を維持することが可能となる。
明する。本請求項は請求項1と同様の構成を有して同様
な作用を奏する。但し本請求項では、弾性ストッパ材
が、一対の支持部材とこれら一対の支持部材に接着され
るストッパゴムとで形成され、これら一対の支持部材と
ストッパゴムとの間の2箇所の接着部分間を繋ぐ直線
が、積層ゴムの積み重ね方向と交差する方向に延びると
いう構成になっている。
間を繋ぐ直線が、積層ゴムに車体等の荷重の加わる方向
である積層ゴムの積み重ね方向に対して交差する方向に
延びているので、弾性ストッパ材がいわゆる剪断タイプ
のストッパとなり、空気バネの小型化が図れることにな
る。
空気バネを図1から図3に示し、これらの図に基づき本
実施の形態を説明する。図1に示すように、本実施の形
態に係る空気バネであるボルスタレス空気バネ10は、
図示しない例えばサポート金具側へ連結される円板状に
形成された第1の取付部材である下面板12を備えてい
る。また、この図示しないサポート金具が車両の車輪等
と連結されることになる。
する為の円筒状の第1ポート金具14が溶接等により固
定されており、この第1ポート金具14の外周に、封止
の為のOリング16が取り付けられている。また、下面
板12の上部には、円筒状に形成され且つばね定数が約
10000N/mm程度とされた積層ゴム18が、下面
板12の上面と加硫接着されて配置されている。
ング状に金属で形成された複数のリング板20と、それ
ぞれリング状にゴム材で形成された複数の弾性体22と
を、交互に積み重ねて積層した構造とされている。この
積層ゴム18の上部には、リング状に金属で形成された
連結用リング24が、積層ゴム18の上面と加硫接着さ
れて配置されており、この連結用リング24の上面に
は、リング状に形成された中間材26が、ボルト28に
よりねじ止められて固定されている。
図1及び図2に示すように、車両の図示しない車体側に
連結されて車体の荷重を支持する第2の取付部材である
上面板32が位置している。この上面板32の中央に
は、気体を吸排気する為の円筒状の第2ポート金具34
が嵌合等により固定されており、この第2ポート金具3
4の外周に、封止の為のOリング36が取り付けられて
いる。
第2ポート金具34に配管が繋がれて、このボルスタレ
ス空気バネ10の外部の空間とボルスタレス空気バネ1
0内の空間Sとが、これらポート金具14、34により
連通可能とされており、空気等の気体がこれらポート金
具14、34により吸排できるようになっている。そし
て、少なくともボルスタレス空気バネ10内の空間S
と、ボルスタレス空気バネ10の下に配置されて圧縮空
気を溜める為の図示しない補助タンクとの間が、第1ポ
ート金具14を介して繋がっている。
は、円盤状に形成された連結金具38が取り付けられて
おり、ステンレス鋼製の摺動板40がこの連結金具38
の下面側に配置されている。また、上面板32の下部側
外周部には、ポリエチレン製の摺動シート44がゴム製
の弾性材42を介して固定されている。
は、円筒状にゴム材で形成された弾性膜であるダイヤフ
ラム46が配設されており、このベローズの役割をする
ダイヤフラム46の両端部には、それぞれ膨らんだ形状
の補強部46A、46Bがリング状に設けられている。
さらに、この内の下側の補強部46Aが中間材26及び
連結用リング24側に固定されて、このダイヤフラム4
6の下端側が封止されており、上側の補強部46Bが、
摺動シート44と連結金具38との間の上面板32の部
分に固定されて、このダイヤフラム46の上端側が封止
されている。つまり、ダイヤフラム46内の空間となる
ボルスタレス空気バネ10内の空間Sが上面板32及び
中間材26等により封止されている。
の内周側には、積層ゴム18のばね定数よりばね定数が
低い弾性ストッパ材50が取り付けられている。この弾
性ストッパ材50は、一対の支持部材である上端板52
及び下端板54と、これら上端板52及び下端板54に
それぞれ接着される円柱形状のストッパゴム56とで、
形成されている。そして、この弾性ストッパ材50の上
端板52が、中間材26の内周面と緩く嵌め合わされた
フランジ材58に、ボルト64によってねじ止められて
連結されており、また、下端板54が下面板12上に固
定されている。
状に広がるフランジ材58が中間材26よりも上面板3
2側に突出した位置で固定されており、このフランジ材
58の上面にテフロン(登録商標)製の摺動板60が配
置されている。また、この弾性ストッパ材50のばね定
数を実質的に決定するストッパゴム56のばね定数は、
500N/mm〜2000N/mmとされている。
14の内周部分と一端が繋がると共に他端が下端板54
の外周面外に繋がる第1空気孔66が、形成されてお
り、また、フランジ材58には、このフランジ材58を
上下に貫通する第2空気孔68が形成されている。従っ
て、本実施の形態では、弾性ストッパ材50の外周側と
積層ゴム18の内周側との間の空間S1及び、これら空
気孔66、68を介して、第1ポート金具14から空間
S内に空気が吸排可能とされることになる。
気バネ10の作用を説明する。振動発生部となる車輪側
に連結される下面板12と、振動受け部である車体側に
連結される上面板32との間に、中間材26が配置され
ており、下面板12と中間材26との間に積層ゴム18
が配設されると共に、中間材26と上面板32との間に
円筒状のダイヤフラム46が配設されている。また、下
面板12及び上面板32にそれぞれ取り付けられたポー
ト金具14、34によって、ダイヤフラム46内の空間
となる空間Sに空気が吸排されつつ、これら下面板12
と上面板32との間の相対変位に伴って、このダイヤフ
ラム46が弾性変形することになる。
面板12及び積層ゴム18を介して振動がダイヤフラム
46に伝達され、上面板32と下面板12の間の相対的
な移動に伴うダイヤフラム46の変形により振動が吸収
されて、上面板32に連結された車体に振動が伝達され
難くなる。
の間には、複数のゴム材を積み重ねて積層した構造とさ
れる積層ゴム18だけでなく、この積層ゴム18のばね
定数よりばね定数が低い弾性ストッパ材50が、配設さ
れている。そして、この弾性ストッパ材50は、上端板
52及び下端板54と、これら上端板52及び下端板5
4にそれぞれ接着される円柱形状のストッパゴム56と
で、形成されている。
ッパ材50を有することにより、図3に示すように、ダ
イヤフラム46がパンクして上面板32が下降した時で
あっても、下面板12がばね定数の低い弾性ストッパ材
50のフランジ材58にまず当接し、この弾性ストッパ
材50が車体の荷重を支持するので、積層ゴム18の硬
さが従来例の積層ゴム18と同様の硬さのままでも、ボ
ルスタレス空気バネ10全体として高いクッション性が
得られる。
ム18に採用しなくとも良くなるので、ボルスタレス空
気バネ10が設置された車両の走行安定性を高めること
ができ、また、積層ゴム18の劣化が早まらないので、
ボルスタレス空気バネ10の耐久性を維持することが可
能となる。
が中間材26よりも上面板32側に突出する形で、弾性
ストッパ材50が設置されている。この為、この弾性ス
トッパ材50の存在により、ダイヤフラム46がパンク
して内圧が0となっても、積層ゴム18よりも先に弾性
ストッパ材50に上面板32が接触するので、車両の荷
重を確実にまずこの弾性ストッパ材50によって支持で
きるようになる。
ステンレス鋼製の摺動板40が、フランジ材58に取り
付けられるテフロン製の摺動板60に当接するので、車
両の前後左右方向に過大な力が加わった場合でも、これ
らが滑って相対的変位可能となる。
気バネを図4に示し、この図に基づき本実施の形態を説
明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の
部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略す
る。図4に示すように本実施の形態でも、中間材26の
内周側に、積層ゴム18のばね定数よりばね定数が低い
弾性ストッパ材70の上端側が取り付けられている。
実施の形態と異なった形状とされ、一対の支持部材であ
るそれぞれ金属製の上側プレート72及び外筒74と、
これら上側プレート72及び外筒74にそれぞれ接着さ
れる円柱形状のストッパゴム76とで、形成されてお
り、この弾性ストッパ材70の外筒74の上端部が、中
間材26にボルト64を介してねじ止められて連結され
ている。
より、本実施の形態も第1の実施の形態と同様に、車両
の走行安定性を高めつつボルスタレス空気バネ10の耐
久性を維持することが可能となる。また、中間材26に
は、空間Sと積層ゴム18の内周側の空間との間を連通
する空気孔78が形成されている。従って、本実施の形
態では、弾性ストッパ材70の外周側と積層ゴム18の
内周側との間の空間S1及び、空気孔78を介して、第
1ポート金具14から空間S内に空気が吸排可能とされ
ることになる。
気バネを図5に示し、この図に基づき本実施の形態を説
明する。尚、第1の実施の形態及び第2の実施の形態で
説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重
複した説明を省略する。図5に示すように本実施の形態
でも第2の実施の形態と同様に、中間材26の内周側
に、積層ゴム18のばね定数よりばね定数が低い弾性ス
トッパ材70の上端側が取り付けられている。
実施の形態のものと近似した構造となっているが、本実
施の形態では、上側プレート72の下側に金属製で棒状
の軸材73が溶接等により連結されており、これら上側
プレート72と軸材73とが一体的な構造となってい
る。この為、この弾性ストッパ材70は、一対の支持部
材である上側プレート72、軸材73と外筒74と、こ
れら上側プレート72、軸材73及び外筒74にそれぞ
れ接着されるリング状のストッパゴム76とで、形成さ
れている。つまり、この弾性ストッパ材70の存在によ
り、本実施の形態も第1の実施の形態及び第2の実施の
形態と同様に、車両の走行安定性を高めつつボルスタレ
ス空気バネ10の耐久性を維持することが可能となる。
外周側に筒状の外筒74が配置され、これら軸材73と
外筒74との間に、リング状に形成されたストッパゴム
76が配置される構造となっている。そして、軸材73
の外周面とストッパゴム76の内周面との間及び、外筒
74の内周面とストッパゴム76の外周面との間の2箇
所の接着部A1、A2間をこれらの面に対して直交して
繋ぐ直線Lが、積層ゴム18の積み重ね方向Yと交差す
る方向に延びている。
筒74と、ストッパゴム76との間の2箇所の接着部A
1、A2間を繋ぐ直線Lが、積層ゴム18に車体の荷重
が加わる方向である積層ゴム18の積み重ね方向Yに対
して交差する方向に延びているので、弾性ストッパ材7
0がいわゆる剪断タイプのストッパとなる。つまり、剪
断タイプのストッパであれば弾性ストッパ材70が小型
化できるので、弾性ストッパ材70を有してしても、ボ
ルスタレス空気バネ10の小型化が図れることになる。
側に下面板12を連結し、振動受け部側に上面板32を
連結するような構成としたが、この逆の構成としても良
い。また、上記実施の形態の説明において、振動を減衰
して低減するようにしたが、振動の中でも突発的に存在
する大きな振幅である衝撃を本発明は緩衝することもで
きる。他方、上記実施の形態において、車両等の車体に
入力される外部振動の防振を目的としたが、本発明は、
例えば車両以外の他の建設機械、農業機械等の用途にも
用いられることはいうまでもなく、また、ボルスタレス
空気バネ以外の空気バネにも適用可能である。
は上記構成としたので、車両の走行安定性を高めつつ耐
久性を維持できるという優れた効果を有する。
空気バネの断面図であって、図2の1−1矢視線断面図
である。
空気バネの平面図である。
空気バネの図1と同様の断面図であって、ダイヤフラム
がパンクした状態を示す図である。
空気バネの図1と同様の断面図である。
空気バネの図1と同様の断面図である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 振動発生部及び振動受け部の一方に連結
される第1の取付部材と、 振動発生部及び振動受け部の他方に連結される第2の取
付部材と、 これら一対の取付部材間に配設されてこれら一対の取付
部材の相対変位に伴って弾性変形する筒状のダイヤフラ
ムと、 上記一対の取付部材間に配設され且つ、複数のゴム材を
積み重ねた構造とされる積層ゴムと、 上記一対の取付部材間に配設され且つ、積層ゴムのばね
定数よりばね定数が低い弾性ストッパ材と、 を有したことを特徴とする空気バネ。 - 【請求項2】 弾性ストッパ材が、一対の支持部材とこ
れら一対の支持部材に接着されるストッパゴムとで形成
され、 これら一対の支持部材とストッパゴムとの間の2箇所の
接着部分間を繋ぐ直線が、積層ゴムの積み重ね方向と交
差する方向に延びることを特徴とする請求項1記載の空
気バネ。
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