JP2003253080A - カチオン性樹脂変性シリカ分散液及びその製造方法 - Google Patents
カチオン性樹脂変性シリカ分散液及びその製造方法Info
- Publication number
- JP2003253080A JP2003253080A JP2002113190A JP2002113190A JP2003253080A JP 2003253080 A JP2003253080 A JP 2003253080A JP 2002113190 A JP2002113190 A JP 2002113190A JP 2002113190 A JP2002113190 A JP 2002113190A JP 2003253080 A JP2003253080 A JP 2003253080A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silica
- dispersion
- cationic resin
- modified
- wet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Silicon Compounds (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
且つシリカ粒子の平均粒子径が300nm未満であり、
該分散液のシリカ濃度が1.5重量%における光散乱指
数(n値)が2.0以上であるカチオン性樹脂変性シリ
カ分散液及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 湿式シリカ生成反応後に濾過や洗浄を行
った後の乾燥工程を施さない脱水湿式シリカケークを分
散して得られた湿式シリカ分散液のpHを6未満に調整
した後に、乾式シリカ粉体を添加し、混合・分散するこ
とにより得られる、シリカ濃度が15重量%以上であ
り、且つ、シリカ粒子の平均粒子径が300nm未満で
あり、該分散液のシリカ濃度が1.5重量%におけるn
値が2.0以上であることを特徴とするカチオン性樹脂
変性シリカ分散液。
Description
式シリカを使用した、インクジェット用記録紙の塗工
液、新聞紙の内填剤、研磨剤、金属表面処理剤の調製に
有用な新規のカチオン性樹脂変性シリカ分散液に関す
る。
インク吸収層を形成するために微粒子のシリカやアルミ
ナ等の無機微粉体が使用されている。上記微粒子のう
ち、湿式シリカはインク吸収性に優れ、しかも安価であ
ることから好適に使用されている。
は、一般に、アニオン性の化合物が使われることが多
く、上記インク吸収層はカチオン性を有している方が、
インクジェット用記録紙の画像濃度及び耐水性向上のた
めに有利である。
体としてシリカを用いた場合、粒子がアニオン性を呈す
るため、画像濃度や耐水性に問題があった。そのため、
改善策としてシリカに第4級アンモニウム塩基等のカチ
オン性基を含むカチオン性樹脂を配合したカチオン性樹
脂変性シリカ分散液が提案されている。
分散液にカチオン性樹脂を混合すると、シリカ微粒子が
凝集する傾向が見られるが、強力なせん断力を有する分
散機で処理することによって安定なカチオン性樹脂変性
シリカ分散液が得られることを本発明者等はすでに提案
している(特開平2000−239536)。
チオン性樹脂変性シリカ分散液は、前述したようにイン
クジェット用記録紙の塗工液に使用されるが、近年、市
場から写真並みの画像が得られるインクジェット用記録
紙が求められていることから、前述の耐水性とインク吸
収性の他に光沢性等も重要な因子となっている。
オン性樹脂変性シリカ分散液中のシリカの平均粒子径に
関係しており、シリカの平均粒子径が小さいほど、塗工
層表面の平滑性及び塗工層の透明性が得られ、光沢性が
向上する。
のシリカ濃度は、高いほど、当然塗工液中のシリカ濃度
も高くできる。塗工液中のシリカ濃度は、高い方が塗工
工程において一回の塗工で十分な厚みの塗工層が得られ
たり、塗工後乾燥する際のエネルギー効率が良くなるの
で、該カチオン性樹脂変性シリカ分散液中のシリカ濃度
は高ければ高いほど好ましく、物流コストの面からも該
カチオン性樹脂変性シリカ分散液中のシリカ濃度は高い
方が非常に好ましい。
性樹脂変性シリカ分散液の原料として用いた場合、シリ
カ濃度を15重量%以上に高くすることは可能である
が、湿式シリカ粉体の凝集粒子が硬いため、強力なせん
断力を有する分散機で処理を行っても目的とする平均凝
集粒子径になるまでに、処理時間がかかり、生産性が低
くなる問題があった。
合、乾燥工程を施した湿式シリカ粉体と比較して、凝集
粒子が軟らかいため、目的とする平均凝集粒子径になる
までに、処理時間がかからず、生産性は向上するが、シ
リカケークは水分を約85重量%含んでいるために、シ
リカ濃度15重量%以上の分散液を得ることが困難であ
った。
性樹脂変性シリカ分散液において、該シリカ分散液中の
シリカ濃度が高く、且つ、シリカ粒子の平均粒子径が小
さく、分散性の良いカチオン性樹脂変性シリカ分散液が
望まれる。
湿式シリカ生成反応後に濾過や洗浄を行った後の、乾燥
工程を施さない脱水湿式シリカケークである。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、湿式シリカと乾式
シリカとを含むカチオン性樹脂変性シリカ分散液とすれ
ば良いこと、湿式シリカとしてシリカケークを用い、こ
れを分散して得られた湿式シリカ分散液のpHを6未満
に調整した後に、乾式シリカ粉体を添加し、混合・分散
することにより、分散液中のシリカ濃度が15重量%以
上で、且つ、シリカ粒子の平均粒子径が小さく、分散性
の良いカチオン性樹脂変性シリカ分散液が効率よく得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
カ、乾式シリカ及びカチオン性樹脂を分散せしめた分散
液であって、該分散液中のシリカ濃度が15重量%以上
であり、且つ、シリカ粒子の、平均粒子径が300nm
未満であり、該分散液のシリカ濃度が1.5重量%にお
ける光散乱指数(以下、単にn値とも言う)が2.0以
上であることを特徴とするカチオン性樹脂変性シリカ分
散液である。
は、珪酸ソーダを鉱酸で中和することによって溶液中で
シリカを析出させて得られる、「ホワイトカーボン」とも
称されているものであり、特に中和反応後に濾過や洗浄
を行った後の乾燥工程を施さないシリカケークは乾燥工
程を施した湿式シリカ粉体と比較して凝集粒子が軟らか
いため、分散性が良く、好ましく使用される。
塩化珪素などのシラン系ガスを酸水素炎中で燃焼させて
得られる、「ヒュームドシリカ」とも称されているものが
特に制限なく使用される。
カ分散液中のシリカの平均粒子径は、300nm未満で
あり、且つ、該分散液のシリカ濃度が1.5重量%にお
けるn値が2.0以上であることが必要である。
って、且つ、n値が2.0より小さいと、インクジェッ
ト用記録紙の塗工液の原料とした場合、塗工層の表面の
平滑性が得られないだけではなく、光の透過が妨げら
れ、塗工層が不透明となり、光沢が不足するといった問
題が発生する。
ン性樹脂変性シリカ分散液中のシリカ凝集粒子の平均粒
子径を指しており、光散乱回折式の粒度分布計で測定し
た時の体積基準算術平均径D50のことである。
状態を表す指標であり、分散性が向上するにつれてこの
値は大きくなる。
eramic Society of Japan,1
01〔6〕,707−712(1993)に記載の方法
に準じて測定した値である。
長(λ)が460nm〜700nmの範囲の分散液のス
ペクトルを測定することにより、吸光度(τ)を求め、
log(λ)に対してlog(τ)をプロットし、下記
式(1)を用いて直線の傾き(−n)を最小二乗法で求
める。
てnは光散乱指数を示す。) 本発明に用いられるカチオン性樹脂は、水に溶解したと
きに解離してカチオン性を呈する樹脂であれば特に制限
されず、公知のカチオン性樹脂が特に制限なく使用でき
る。
その誘導体を重合して得られる環状アンモニウム塩型の
カチオン性樹脂であることが好ましい。具体例として
は、下記の式(2)又は式(3)で示される繰り返し単
位を有するジアリルアンモニウム塩及びその誘導体の重
合体、式(2)又は式(3)で示される繰り返し単位1
0〜90モル%とジアリルアンモニウム塩及びその誘導
体と共重合可能なモノマーに基づく繰り返し単位90〜
10モル%とを有する共重合体を挙げることができる。
は、水素原子又はメチル基を表す。
共重合可能なモノマーに基づく繰り返し単位としては、
好ましくは、アクリルアミド、モノアリルアミン塩酸塩
に基づく繰り返し単位が挙げられる。
カチオン性樹脂を用いて、分散液中に湿式シリカと乾式
シリカが共存し、且つシリカ濃度が15重量%以上のカ
チオン性樹脂を製造した場合、原因については不明であ
るが、得られたカチオン性樹脂変性シリカ分散液の安定
性が向上する。
は、平均分子量500〜20万である、上記式(2)又
は式(3)で示される繰り返し単位を有するジアリルア
ンモニウム塩及びその誘導体の重合体、式(2)又は式
(3)で示される繰り返し単位10〜90モル%とアク
リルアミド又はモノアリルアミン塩酸塩に基づく繰り返
し単位90〜10モル%とを有する共重合体から選ばれ
るカチオン性樹脂である。
は、シリカ100重量部に対して、1〜50重量部、特
に1〜15重量部が好ましい。カチオン性樹脂変性シリ
カ分散液中のカチオン性樹脂の量が、乾式シリカ100
重量部に対して1重量部より少ない場合、乾式シリカ粒
子の表面電荷のバランスが不均一となり、該シリカ粒子
が強固な凝集を起こし易くなる傾向がある。また、カチ
オン性樹脂の量がシリカ100重量部に対して50重量
部より多い場合、粘度が高くなり、分散処理が困難にな
る場合がある。
粘度が高くなると、以降に続く製造工程においてハンド
リング性が低下するので好ましくない。カチオン性樹脂
の添加量に対するカチオン性樹脂変性シリカ分散液の安
定性は、添加するカチオン性樹脂の種類により異なるた
め、予め実験により、該分散液の粘度が一番低くなる最
適な添加量を前記添加量より選択することが好ましい。
式シリカ、乾式シリカ及びカチオン性樹脂が分散し易い
極性溶媒であれば特に制限はない。かかる極性溶媒とし
ては、水が最も好ましい。勿論、水以外にもメタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコー
ル類、エーテル類、ケトン類などの極性溶媒が使用で
き、また、水と上記極性との混合溶媒も好適に使用でき
る。
上させるために、本発明の効果を損なわない範囲で、界
面活性剤や防黴剤等を少量添加しても良い。
カ分散液中の湿式シリカと乾式シリカを合わせたシリカ
濃度は15重量%以上である。
と、前述したように、塗工液調製後の塗工工程において
一回の塗工で十分な厚みの塗工層が形成し難かったり、
塗工後乾燥する際のエレルギー効率の悪化や物流コスト
の面からも問題がある。
カ分散液中の乾式シリカと湿式シリカとの混合比は用途
に応じて決定すればよいが、該シリカ分散液をインクジ
ェット用記録紙の塗工液の原料とする場合、インク吸収
性を考慮すると、湿式シリカ100重量部に対して乾式
シリカ1〜250重量部であり、好ましくは1〜100
重量部であること、更に好ましくは1〜70重量部であ
ることが好ましい。
カ、乾式シリカ及びカチオン性樹脂を混合・分散してカ
チオン性樹脂変性シリカ分散液を製造する方法は、極性
溶媒、湿式シリカ、乾式シリカ及びカチオン性樹脂を予
め混合して、極性溶媒中に湿式シリカ、乾式シリカ及び
カチオン性樹脂を含有している予備混合液を調製した後
に、必要に応じて予備混合液中のシリカ粒子を好適な範
囲の平均粒子径まで微分散するための高度な分散手段を
施す方法が好適に採用される。
カを予め混合する方法は、極性溶媒中に湿式シリカを含
有している分散液のpHが6未満になるように調整した
後に、該分散液に乾式シリカ粉を添加して、混合・分散
する方法が好ましい。
上の該分散液に、分散液中の全シリカ濃度が15重量%
以上になるように乾式シリカ粉を添加し、混合・分散し
た場合、原因については不明であるが、該分散液の粘度
が急上昇し、再分散が不可能なほど強固にゲル化する問
題がある。
満に調整する方法は特に制限されないが、カチオン性樹
脂水溶液に湿式シリカを含有する分散液を添加する方
法、カチオン性樹脂水溶液にシリカケークを添加して分
散する方法、湿式シリカを含有する分散液に硫酸等の鉱
酸を添加する方法、シリカケークを分散しながら、極性
硫酸等の鉱酸を添加する方法などが挙げられる。後者の
2つの方法を選択した場合、pHを6未満に調製した湿
式シリカの分散液に乾式シリカ粉を混合して得られる極
性溶媒中に湿式シリカと乾式シリカを含有するシリカ分
散液とカチオン性樹脂とを混合する方法は、特に制限さ
れないが、シリカ分散液にカチオン性樹脂水溶液を混合
する方法、カチオン性樹脂水溶液に、シリカ分散液を混
合する方法などが挙げられる。
ないが、プロペラ羽根、タービン羽根、パドル翼等を有
する一般攪拌機、ディスパーミキサー等の高速回転遠心
放射型攪拌機、ホモジナイザー、ホモミキサー、ウルト
ラミキサー等の高速回転せん断型攪拌機、コロイドミ
ル、プラネタリーミキサーなどの乳化機が挙げられる。
乾式シリカ粒子及びカチオン性樹脂を予め混合するとき
の温度(以下、単に予備混合温度と言う。)は、20℃
から40℃の温度範囲で制御することが好ましい。
の粘度は低くなるが、40℃を超えると予備混合液内の
シリカ粒子が凝集し易くなり、予備混合液の粘度が急上
昇して予備混合液がゲル化する傾向にある。また、予備
混合温度が20℃未満の場合も、予備混合液の粘度が上
昇する傾向にある。
圧ホモジナイザーで処理してカチオン性樹脂変性シリカ
分散液を得るが、予備混合液の粘度が高いほど、高圧ホ
モジナイザーで処理して得られたカチオン性樹脂変性シ
リカ分散液の粘度も高くなる傾向にある。カチオン性樹
脂変性シリカ分散液粘度が高くなると、以降に続く製造
工程においてハンドリング性が低下するので好ましくな
い。
囲に制御する方式は特に制限されないが、20℃から4
0℃の温度範囲において任意の一定温度となるように制
御することが好ましい。
混合液は、次いで、高圧ホモジナイザーを使用して分散
処理することにより、極めて安定性に優れ、これを使用
して塗工液を調製するときにも安定性に優れたカチオン
性樹脂変性シリカ分散液が得られる。
示すると、ナノマイザー製の商品名;ナノマイザー、マ
イクロフルイディクス製の商品名;マイクロフルイダイ
ザー、及びスギノマシン製のアルティマイザーなどを挙
げることができる。上記の高圧ホモジナイザーを用い
て、極性溶媒とシリカとカチオン性樹脂とを混合した混
合溶液を、処理圧力300kgf/cm2以上で対向衝
突させるか、或いはオリフィスの入口側と出口側の差圧
が300kgf/cm2以上の条件でオリフィスを通過
させることによって好適な範囲の平均粒子径を持ったカ
チオン性樹脂変性シリカ分散液を得ることができる。
は、前述したように得られるカチオン性樹脂変性シリカ
分散液中のシリカ粒子の平均粒子径が、300nm未満
であり、且つ、該分散液のシリカ濃度が1.5重量%に
おけるn値が2.0以上になるように行うことが好まし
い。
するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限される
ものではない。
調製及びカチオン性樹脂変性シリカ分散液の物性測定を
行った。
と純水を反応槽中に珪酸ソーダの濃度が5重量%となる
ように投入した。反応槽の温度を40℃として、22重
量%硫酸を用いて中和反応(中和率50%まで)を行っ
た後、反応液の温度を95℃とした。この反応液に中和
率が100%になるまで上記硫酸を加えた。生成したシ
リカに濾過、洗浄操作を繰り返し、シリカケーク(シリ
カ含有量15重量%)を得た。このシリカケークを乾燥
させたシリカの比表面積は280m2/gである。
シリカ分散液300gを500ml容器に採取し、ホモ
ジナイザー(イカ製、ウルトラタラックスT−25)を
用いて、20,000rpmで5分間攪拌した。次に3
0℃の恒温槽に10分間つけた後、B型粘度計(トキメ
ック製、BL)を用いて60rpmの条件でカチオン性
樹脂変性シリカ分散液の粘度を測定した。その後、pH
メーター(堀場製作所、F−22)を用いて、カチオン
性樹脂変性シリカ分散液のpHを測定した。
分散液の可視光吸収スペクトルを、分光光度計(日本分
光製、Ubest−35型)を用いて測定した。まず、
光路長10mmのセルを用い、参照セル及び試料セルに
それぞれイオン交換水を満たし、全波長範囲にわたって
ゼロ点校正を行った。次に、カチオン性樹脂変性シリカ
分散液の濃度が1.5重量%となるようにイオン交換水
で希釈し、試料セルに該希釈された分散液を入れて、波
長(λ)460〜760nmの吸光度(τ)を測定し
た。log(λ)及びlog(τ)をプロットし、前述
した式(1)を用いて直線の傾き(−n)を最小二乗法
で求めた。このようにして求められたnを光散乱指数と
して採用した。
シリカ分散液の濃度が10重量%となるように、該分散
液をイオン交換水で希釈した後、光散乱回折式の粒度分
布測定装置(コールター製、コールターLS−230)
を用いて、体積基準算術平均径D50を測定し、この値
を平均粒子径として採用した。
折率1.332及びシリカの屈折率1.458をパラメ
ーターとして入力した。
(PUC社製、コロイドミルK60)によりスラリー化
しながら、2N硫酸を添加し、pH5.5の湿式シリカ
分散液を得た。この湿式シリカ分散液2,260gに、
比表面積300m 2/gの乾式シリカ粉(トクヤマ製、
レオロシールQS−30)150gを徐々に添加し、液
温度を30℃に維持しながら、ウルトラミキサー(みづ
ほ工業製、ウルトラミキサーLR−2)で分散すること
により、湿式シリカと乾式シリカを含有するシリカ分散
液を得た。このシリカ分散液をカチオン性樹脂濃度50
重量%のジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合
物水溶液70gに添加しながら、液温度を30℃に維持
して、ウルトラミキサー(みづほ工業製、ウルトラミキ
サーLR−2)で混合することにより予備混合液を得
た。この予備混合液を高圧ホモジナイザー(ナノマイザ
ー製、ナノマイザー、LA−31)を用いて処理圧力8
00kgf/cm2で、オリフィスを3回通過させて分
散処理することによりカチオン性樹脂変性シリカ分散液
を得た。得られたカチオン性樹脂変性シリカ分散液の物
性を表1に示した。
ジアリルメチルアミン塩酸塩重合物を用いる以外は実施
例1と同様にしてカチオン性樹脂変性シリカ分散液を得
た。得られたカチオン性樹脂変性シリカ分散液の物性を
表1に示した。
モニウムクロライド重合物水溶液300gにシリカ濃度
15重量%のシリカケーク1,990gを徐々に添加
し、液温度を30℃に維持しながら、ウルトラミキサー
(みづほ工業製、ウルトラミキサーLR−2)で分散す
ることにより、pH4.5のシリカ分散液を得た。この
シリカ分散液に、比表面積300m2/gの乾式シリカ
粉(トクヤマ製、レオロシールQS−30)190gを
徐々に添加し、ウルトラミキサー(みづほ工業製、ウル
トラミキサーLR−2)で分散することにより、予備混
合液を得た。この予備混合液を高圧ホモジナイザー(ナ
ノマイザー製、ナノマイザー、LA−31)を用いて処
理圧力800kgf/cm2で、オリフィスを3回通過
させて分散処理することによりカチオン性樹脂変性シリ
カ分散液を得た。得られたカチオン性樹脂変性シリカ分
散液の物性を表1に示した。
1,990gを徐々に添加し、液温度を30℃に維持し
ながら、ウルトラミキサー(みづほ工業製、ウルトラミ
キサーLR−2)で分散した後、2N硫酸を添加するこ
とによりpH5.0の湿式シリカ分散液を得た。この分
散液に、比表面積300m2/gの乾式シリカ粉(レオ
ロシールQS−30)190gを徐々に添加し、液温度
を30℃に維持しながら、ウルトラミキサー(みづほ工
業製、ウルトラミキサーLR−2)で分散することによ
り、湿式シリカと乾式シリカを含有するシリカ分散液を
得た。このシリカ分散液をカチオン性樹脂濃度50重量
%のジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合物水
溶液70gに添加しながら、液温度を30℃に維持し
て、ウルトラミキサー(みづほ工業製、ウルトラミキサ
ーLR−2)で混合することにより予備混合液を得た。
この予備混合液を高圧ホモジナイザー(ナノマイザー
製、ナノマイザー、LA−31)を用いて処理圧力80
0kgf/cm2で、オリフィスを3回通過させて分散
処理することによりカチオン性樹脂変性シリカ分散液を
得た。得られたカチオン性樹脂変性シリカ分散液の物性
を表1に示した。
リカ粉(トクヤマ製、レオロシールQS102)を用い
る以外は、実施例4と同様にしてカチオン性樹脂変性シ
リカ分散液を得た。得られたカチオン性樹脂変性シリカ
分散液の物性を表1に示した。
カ粉(トクヤマ製、レオロシールQS09)を用いる以
外は、実施例4と同様にしてカチオン性樹脂変性シリカ
分散液を得た。得られたカチオン性樹脂変性シリカ分散
液の物性を表1に示した。
(PUC社製、コロイドミルK60)によりスラリー化
し、pH6.3の湿式シリカ分散液を2,260g得
た。この湿式シリカ分散液に、比表面積300m2/g
の乾式シリカ粉(トクヤマ製、レオロシールQS−3
0)150gを徐々に添加しながら、液温を30℃に維
持して、ウルトラミキサー(みづほ工業製、ウルトラミ
キサーLR−2)で混合したところ、乾式シリカ粉添加
中に予備混合液自体がゲル化し、分散不可能となった。
ゲル化した時点までに添加した乾式シリカ粉体の量は5
5gであった。
B)490gを純水1,930gに徐々に添加し、液温
度を30℃に維持しながら、ウルトラミキサー(みづほ
工業製、ウルトラミキサーLR−2)で分散することに
より、湿式シリカ分散液を得た。この湿式シリカ分散液
をカチオン性樹脂濃度50重量%のジアリルジメチルア
ンモニウムクロライド重合物水溶液70gに徐々に添加
しながら、液温度を30℃に維持して、ウルトラミキサ
ー(みづほ工業製、ウルトラミキサーLR−2)で混合
して予備混合液を得た。この予備混合液を高圧ホモジナ
イザー(ナノマイザー製、ナノマイザー、LA−31)
を用いて処理圧力800kgf/cm2で、オリフィス
を3回通過させて分散処理することによりカチオン性樹
脂変性シリカ分散液を得た。得られたカチオン性樹脂変
性シリカ分散液の物性を表1に示した。
ァインシールX−37B)を用いる以外は、実施例3と
同様にして、カチオン性樹脂変性シリカ分散液を得た。
得られたカチオン性樹脂変性シリカ分散液の物性を表1
に示した。
800kgf/cm2で、オリフィスを30回通過させ
て分散処理を行う以外は、比較例2と同様にして、カチ
オン性樹脂変性シリカ分散液を得た。得られたカチオン
性樹脂変性シリカ分散液の物性を表1に示した。
800kgf/cm2で、オリフィスを35回通過させ
て分散処理を行う以外は、比較例3と同様にして、カチ
オン性樹脂変性シリカ分散液を得た。得られたカチオン
性樹脂変性シリカ分散液の物性を表1に示した。
性シリカ分散液は、分散液中のシリカ濃度が15重量%
以上であり、且つ、平均粒子径が300nm未満であ
り、n値も2.0以上であった。
散液のpHを6未満に調整しなかった場合、乾式シリカ
粉を添加中に分散液がゲル化し、目的とするカチオン性
樹脂変性シリカ分散液を得ることができなかった。
湿式シリカ粉を一部に用いた場合には、予備混合液を実
施例と同一条件で分散処理すると平均粒子径も300n
m以上であり、且つ、n値も2.0以下であった。
樹脂変性シリカ分散液と同等の物性のものを得るために
は、高圧ホモジナイザーの分散処理において、処理圧力
を高め、分散処理回数を多くする必要があり、生産性が
悪かった。
のカチオン性樹脂変性シリカ分散液は、該分散液中のシ
リカ濃度が15重量%以上であり、且つ、シリカ粒子の
平均粒子径が300nm未満であり、該分散液の、シリ
カ濃度が1.5重量%におけるn値が2.0以上である
ので、インクジェット用記録紙の塗工液、新聞紙の内填
剤、研磨剤、金属表面処理剤等の原料として好適に使用
することができる。
を短時間で生産性よく製造することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 極性溶媒中に湿式シリカ、乾式シリカ及
びカチオン性樹脂を分散せしめた分散液であって、該分
散液中の乾式シリカと湿式シリカを併せたシリカ濃度が
15重量%以上であり、且つ、シリカ粒子の平均粒子径
が300nm未満であり、該分散液の、シリカ濃度が
1.5重量%における光散乱指数(n値)が2.0以上
であることを特徴とするカチオン性樹脂変性シリカ分散
液。 - 【請求項2】 カチオン性樹脂が環状アンモニウム塩型
のカチオン性樹脂である請求項1記載のカチオン性樹脂
変性シリカ分散液。 - 【請求項3】 シリカケークを分散することにより調製
した湿式シリカを含有する分散液に、乾式シリカを添加
し、混合することを特徴とする請求項1又は2記載のカ
チオン性樹脂変性シリカ分散液の製造方法。 - 【請求項4】 湿式シリカを含有する分散液のpHを6
未満に調整した後に、乾式シリカを添加し、混合するこ
とを特徴とする請求項3記載のカチオン性樹脂変性シリ
カ分散液の製造方法。 - 【請求項5】 極性溶媒、乾式シリカ、湿式シリカ及び
カチオン性樹脂を混合した後に、高圧ホモジナイザーに
よる分散処理を行うことを特徴とする請求項3又は4記
載のカチオン性樹脂変性シリカ分散液の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002113190A JP2003253080A (ja) | 2001-12-25 | 2002-04-16 | カチオン性樹脂変性シリカ分散液及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001390802 | 2001-12-25 | ||
JP2001-390802 | 2001-12-25 | ||
JP2002113190A JP2003253080A (ja) | 2001-12-25 | 2002-04-16 | カチオン性樹脂変性シリカ分散液及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003253080A true JP2003253080A (ja) | 2003-09-10 |
Family
ID=28677036
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002113190A Pending JP2003253080A (ja) | 2001-12-25 | 2002-04-16 | カチオン性樹脂変性シリカ分散液及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003253080A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006069870A (ja) * | 2004-09-06 | 2006-03-16 | Tokuyama Corp | カチオン性樹脂変性シリカ分散液 |
JP2007217228A (ja) * | 2006-02-16 | 2007-08-30 | Tokuyama Corp | カチオン性樹脂変性シリカ分散液 |
-
2002
- 2002-04-16 JP JP2002113190A patent/JP2003253080A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006069870A (ja) * | 2004-09-06 | 2006-03-16 | Tokuyama Corp | カチオン性樹脂変性シリカ分散液 |
JP4540432B2 (ja) * | 2004-09-06 | 2010-09-08 | 株式会社トクヤマ | カチオン性樹脂変性シリカ分散液 |
JP2007217228A (ja) * | 2006-02-16 | 2007-08-30 | Tokuyama Corp | カチオン性樹脂変性シリカ分散液 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TW458944B (en) | Cationic polymer-modified silica dispersion and production process for the same | |
JP3877970B2 (ja) | 変性乾式シリカ分散液 | |
WO2004007366A1 (ja) | 易分散性沈降シリカのケーク及びその製造方法 | |
JP4282848B2 (ja) | 無機粒子分散組成物 | |
JP2000239536A (ja) | カチオン性樹脂変性シリカ分散液及びその製造方法 | |
JP3989136B2 (ja) | シリカ分散液の製造方法 | |
JP2003253080A (ja) | カチオン性樹脂変性シリカ分散液及びその製造方法 | |
JP4959201B2 (ja) | カチオン性樹脂変性シリカ分散液 | |
JP4846193B2 (ja) | 易分散性沈降シリカケーク及びその製造方法 | |
JP3922902B2 (ja) | カチオン性樹脂変性シリカ分散液及びその製造方法 | |
JP4279056B2 (ja) | カチオン性樹脂変性シリカ分散液の製造方法 | |
JP3992938B2 (ja) | カチオン性樹脂変性シリカ分散液の製造方法 | |
JP4832940B2 (ja) | カチオン性樹脂変性乾式シリカ分散液の製造方法 | |
JP3967570B2 (ja) | カチオン性樹脂変性シリカ分散液及びその製造方法 | |
JP2003306608A (ja) | カチオン性樹脂変性シリカ分散液及びその製造方法 | |
JP4540432B2 (ja) | カチオン性樹脂変性シリカ分散液 | |
JP4083501B2 (ja) | カチオン性樹脂変性シリカ分散液及びその製造方法 | |
JP2004331479A (ja) | 湿式シリカ分散液及びその製造方法 | |
JP3871260B2 (ja) | カチオン樹脂変性シリカ分散液の製造方法 | |
JP2005041701A (ja) | 変性乾式シリカ分散液の製造方法 | |
JP4437796B2 (ja) | カチオン性樹脂変性シリカ分散液の製造方法 | |
JP4030403B2 (ja) | 乾式シリカの分散方法 | |
JP2002308617A (ja) | 変性乾式シリカ分散液の製造方法 | |
JPH1149992A (ja) | 塗料用艶消し剤、および塗料用艶消し剤の製造方法 | |
JP2004090627A (ja) | インクジェット記録シート用塗工液 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041028 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070518 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070528 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20070727 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20070731 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070910 |