JP2003253033A - 導電性架橋ポリエチレン系発泡体およびその製造方法 - Google Patents

導電性架橋ポリエチレン系発泡体およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な工程で、ゴム弾性を有し、優れた導電性
を有する導電性架橋ポリエチレン発泡体及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】エチレンと炭素数3〜18のα−オレフィ
ンとの共重合体であって、密度0.86〜0.90 g/cmの樹
脂90〜60重量部と、密度0.920〜0.945g/cm、メルトフ
ローレート0.5〜4.0g/10min、酢酸ビニル含有量10〜20
重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体10〜40重量部に
導電性カーボン8〜30重量部、発泡剤、発泡助剤及び
架橋剤を添加混練した発泡性架橋性組成物を加熱、発泡
して得られる導電性架橋ポリエチレン系発泡体の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタロセン触媒を
用いて重合されたポリエチレン系樹脂を基材とする導電
性架橋ポリエチレン系発泡体およびその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、(a)ポリオレフィンにカ
ーボン、発泡剤及び架橋剤を添加混練し、加圧一段発泡
にて導電性架橋ポリオレフィン気泡体を製造する方法
(特公平2-29096号)、および(b)ポリオレフィンに
カーボン、発泡剤及び架橋剤を添加混練し、加圧下金型
中にて架橋させ、次いで常圧下にて加熱発泡させる導電
性架橋ポリオレフィン気泡体の製造方法(特公平 2-290
95号)を開発した。
【0003】上記(a)は、低密度ポリエチレン又はエ
チレン酢酸ビニル共重合体を基材とした発泡倍率の低く
硬い製品の製造方法が記載されており、(b)は、エチ
レン酢酸ビニル共重合体を基材とする高発泡体が記載さ
れ、柔軟性に優れるが、ゴム弾性(反発弾性)を有して
いなかった。
【0004】その後、本出願人は、(c)低密度ポリエ
チレン10〜40重量部と、エチレン−酢酸ビニル共重合体
90〜60重量部に導電性カーボン、発泡剤、発泡助剤及び
架橋剤を添加混練して、密閉系金型中で架橋し、常圧下
にて加熱、発泡させ、次いで機械的に気泡を連通化する
方法(特公平 4−55619号)を提案した。
【0005】上記(c)のポリエチレン系導電性発泡体
は、連続気泡を有し、柔軟性に優れていたが、ゴム弾性
を有していなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ゴム弾性を有し、ゴムの導電性発泡体の欠点である
オイル、可塑剤の移行性がなく、優れた導電性を有し、
カーボンの脱落の無いポリエチレン系導電性発泡体およ
びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るポリエチレ
ン系導電性発泡体は、エチレンと炭素数3〜18のα−
オレフィンとの共重合体であって、密度0.86〜0.90 g/c
mの樹脂90〜60重量部と、密度0.920〜0.945g/cm
メルトフローレート0.5〜4.0g/10min、酢酸ビニル含有
量10〜20重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体10〜40
重量部に導電性カーボン8〜30重量部から成る組成物
を加熱、発泡して得られるものである。
【0008】上記発泡体において、エチレンと炭素数3
〜18のα−オレフィンとの共重合体が、示差走査熱量
測定法によって得られる融解ピークを、30〜90℃の範囲
に一つ以上有し、且つ120℃以上の範囲に有しないこと
が好ましい。この条件を満たすと、得られる発泡体は、
ノンスリップ性に優れ、満たさない場合には、ノンスリ
ップ性に劣る。
【0009】本発明に係るポリエチレン系導電性発泡体
の製造方法の第1発明は、エチレンと炭素数3〜18の
α−オレフィンとの共重合体であって、密度0.86〜0.90
g/cmの樹脂90〜60重量部と、密度0.920〜0.945g/cm
、メルトフローレート0.5〜4.0g/10min、酢酸ビニル
含有量10〜20重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体10
〜40重量部に導電性カーボン8〜30重量部、発泡剤、
発泡助剤及び架橋剤を添加混練し、得られた発泡性架橋
性組成物を加熱、発泡させて発泡体を成形する製造方法
である。
【0010】本発明に係るポリエチレン系導電性発泡体
の製造方法の第2発明は、上記第1発明の製造方法にお
いて、発泡性架橋性組成物を加圧下に加熱した後、除圧
し、発泡体を成形する方法である。この所謂加圧一段発
泡法は、発泡倍率15倍以下の発泡体の製造に好適であ
る。
【0011】本発明に係るポリエチレン系導電性発泡体
の製造方法の第3発明は、上記第2発明の製造方法にお
いて、発泡性架橋性組成物を加圧下にて発泡剤が実質的
に分解しない温度に加熱することによって該組成物を架
橋せしめ、次いで得られた発泡性架橋組成物を金型から
取り出して、急激に発泡もしくは膨張させない様に常圧
下にて加熱することにより発泡させる方法である。この
先架橋後発泡の方法は、発泡倍率15倍以上の発泡体の
製造に好適である。
【0012】上記本発明の製造方法において、エチレン
と炭素数3〜18のα−オレフィンとの共重合体が、示
差走査熱量測定法によって得られる融解ピークを、30〜
90℃の範囲に一つ以上有し、且つ120℃以上の範囲に有
しないことが好ましい。この範囲から外れると、発泡体
のノンスリップ性に劣ることになる。
【0013】本発明において、示差走査熱量測定法によ
って得られる融解ピークとは、熱プレスによって成形し
た100μmのフィルムから約5mgの試料を秤量し、
それをセイコー電子工業株式会社製RDC 220 D
SC装置にセットし、170℃に昇温してその温度で5
分間保持した後、降温速度10℃/分でー10℃まで冷
却する。次に、この試料を1分間保持した後、昇温速度
10℃/分で170℃まで昇温して測定を行う。−10
℃から170℃に昇温してDSC曲線を得た。その融解
曲線より、緩やかなピーク及び鋭いピークを融解ピーク
とし、その時の温度を融解ピーク温度とした。
【0014】本発明において、樹脂の密度が0.90g
/cmを超えると、得られる発泡体の滑り特性が低下
し、滑り止め効果に劣る。
【0015】本発明において、
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る架橋ポリエチ
レン系樹脂発泡体の製造方法について具体的に説明す
る。
【0017】本発明の共重合体は、エチレンと炭素数3
〜18のα−オレフィンとの共重合体であって、密度0.
86〜0.90 g/cmの樹脂である。
【0018】本発明において使用されるエチレン−酢酸
ビニル共重合体とは、密度0.920〜0.945g/cm、好まし
くは0.925〜0.940g/cm、メルトフローレート0.5〜4.0
g/10min、好ましくは1.0〜3.5g/10min、酢酸ビニル含有
量10〜20重量%、好ましくは12〜16重量%のエチレン−
酢酸ビニル共重合体である。
【0019】上記2種類の樹脂の組成割合は、該共重合
体90〜60重量部、特に好ましくは85〜65重量部、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体10〜40重量部、特に好ましくは
15〜35重量部である。
【0020】共重合体の割合が90重量部を超えると、耐
熱性に劣り、エチレン−酢酸ビニル共重合体の割合が40
重量部を越えると、ゴム弾性を得ることができない。
【0021】前記の密度およびメルトフローレートはJI
S K6922で規定された方法で測定される。
【0022】本発明で使用する導電性カーボンブラック
としては、ファーネス系カーボンブラック、アセチレン
系カーボンブラック、チャンネル系カーボンブラック等
があり、これらは単独で用いても2種以上を併用しても
良い。特にカーボンブラックの中でも表面積(窒素吸着
方法)900m/g以上のファーネスブラックが好ましい導
電性カーボンブラックである。
【0023】導電性カーボンブラックは、前記した樹脂
成分100重量部当たり8〜30重量部、好ましくは12〜
25重量部、加える。
【0024】本発明でいう架橋剤とは、ポリエチレン系
樹脂中において少なくともポリエチレン樹脂の流動開始
温度以上の分解温度を有するものであって、加熱により
分解され、遊離ラジカルを発生してその分子間もしくは
分子内に架橋結合を生じせしめるラジカル発生剤である
ところの有機過酸化物、例えばジクミルパーオキサイ
ド、1,1−ジターシャリーブチルパーオキサイド、
1,1−ジターシャリーブチルパーオキシー3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルー2,
5−ジターシャリーブチルパーオキシヘキサン、2,5
−ジメチルー2,5−ジターシャリーブチルパーオキシ
ヘキシン、α、α―ジターシャリーブチルパーオキシイ
ソプロピルベンゼン、ターシャリーブチルパーオキシケ
トン、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエートなど
があるが、その時に使用される樹脂によって最適な有機
過酸化物を選択しなければならない。
【0025】本発明でいう発泡剤とは、有機発泡剤とし
ては、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒド
ラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエ
ンスルホニルヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼ
ンスルホニルヒドラジド)等を例示される。
【0026】本発明において、発泡助剤を発泡剤の種類
に応じて添加することができる。発泡助剤としては尿素
を主成分とした化合物、酸化亜鉛、酸化鉛等の金属酸化
物、サリチル酸、ステアリン酸等を主成分とする化合
物、即ち高級脂肪酸あるいは高級脂肪酸の金属化合物な
どがあり、場合によっては、発泡助剤の併用も可能であ
る。
【0027】本発明においては、使用する組成物の物性
の改良或いは価格の低下を目的として、架橋結合に著し
い悪影響を与えない配合剤(充填剤)、例えば酸化亜
鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、
酸化ケイ素等の金属酸化物、炭酸マグネシウム、炭酸カ
ルシウム等の炭酸塩、あるいはパルプ等の繊維物質、又
は各種染料、顔料並びに蛍光物質、その他常用のゴム配
合剤等を必要に応じて添加することができる。
【0028】前記した共重合体とエチレン−酢酸ビニル
共重合体と、導電性カーボンブラックとからなる混合物
に、周知の発泡剤、必要に応じて、発泡助剤及び架橋剤
を添加混練して発泡性架橋性組成物を得る。該組成物か
ら発泡体を製造する方法としては、従来公知の任意の方
法が採用でき、例えば該組成物を単軸押出機、2軸押出
機、バンバリーミキサー、加圧型ニーダー、カレンダー
ロール等の混練装置により発泡剤が分解しない温度及び
圧力にて溶融混練してシートに成形した後、架橋を施
し、熱分解型発泡剤を分解温度以上に加熱して発泡させ
る方法が挙げられる。
【0029】上記架橋の方法としては、例えば、予めラ
ジカル発生剤を添加しておき、加熱により分解させて架
橋させる方法、シラン架橋による方法等が挙げられる。
【0030】上記シラン架橋には従来公知のシラン架橋
剤が使用させるが、シラン架橋剤の添加量は、一般的に
は上記オレフィン系樹脂100重量部に対し0.05〜
10重量部である。
【0031】上記の方法で架橋させた組成物を従来公知
の方法で発泡させる。例えば、プレスによる加圧一段発
泡法、加圧下に加熱、架橋させ、常圧下に加熱、発泡さ
せる二段発泡法、長尺シートを縦型又は横型発泡炉内に
通して加熱、発泡させる方法等がある。
【0032】従来公知の発泡方法の内、好ましい方法と
して加圧一段発泡法を詳述すると、発泡性架橋性組成物
を密閉系金型に充填し、加圧下に加熱温度120〜160℃、
加熱時間20〜70分の条件で加熱し、発泡剤及び架橋剤を
完全に分解させ、除圧して、発泡体を得る。
【0033】次に、二段発泡法を詳述すると、架橋性発
泡性組成物を、例えばプレス内に取り付けられた金型に
充填し、発泡剤が実質的に分解しない温度、すなわち発
泡剤の種類によって若干異なるが、130〜160℃、
発泡助剤を併用する場合には好ましくは140℃前後、
に加圧下密閉下に加熱して上記組成物を架橋させる。そ
の後、得られた発泡性架橋組成物を高温時に離型して常
圧下にて加熱することによって、発泡剤を分解させる。
この常圧下での加熱は、例えば、外表面に加熱水蒸気、
オイル等の熱媒の流路を設けた開閉式の非密閉金型に、
上記発泡性架橋組成物を載置し、加熱、発泡させる方法
がある。上記加圧下の加熱によって、発泡剤が初期分解
を起こし、金型から取り出した後、線膨張率で2倍程度
まで膨張することがあるが、この程度の初期分解は発泡
という概念に含まれず、本発明においては、発泡剤が実
質的に分解しない範囲とみなされる。
【0034】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を更に具体的に
説明するが、本発明は下記実施例により何等限定される
ものではない。
【0035】実施例1 メタロセン触媒を用いて重合されたポリエチレン系樹脂
(商品名:カーネルKS-240、密度0.88 g/cm、メルト
フローレート2.2 g/10min、三菱化学株式会社製)76重
量部と、エチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名:ノバ
テックLV440、密度0.942 g/cm、メルトフローレート
2.0 g/10min、酢酸ビニル含有量15重量%、三菱化学株
式会社製)24重量部、ファーネス系カーボンブラック
(商品名:ケッチェンブラックEC、三菱化学株式会社
製)19重量部、アゾジカルボンアミド(商品名:ビニホ
ールAC#3、永和化成工業株式会社製)4重量部、亜
鉛華2重量部、α,α'−ビス(t−ブチルパーオキシ)
ジイソプロピルベンゼン(商品名:パーカドックス−14
/P40、化薬ヌーリー株式会社製)1重量部からなる組成
物を110℃のニーダーにて混練し、160℃に加熱されたプ
レス内の金型(18×300×300)に練和物を充填し、50分
間加圧下で加熱し、除圧後、発泡体を得た。
【0036】得られた発泡体のみかけ密度は0.113g/cm
であり、表面抵抗値を測定したところ0.5×10Ω
で、ゴム弾性を有していた。
【0037】なお表面抵抗値は、フルーク株式会社製の
絶縁抵抗計8060Aを使用し、1cm×5cm長の長手方
向の絶縁抵抗を測定した数値である。
【0038】実施例2 実施例1におけるメタロセン触媒を用いて重合されたポ
リエチレン系樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体の比
率を65:35にした以外は、すべて実施例1と同一条件で
発泡体を成形した。
【0039】得られた発泡体のみかけ密度は0.119g/cm
であり、表面抵抗値を測定したところ0.6×10Ω
で、ゴム弾性を有していた。
【0040】実施例3 メタロセン触媒を用いて重合されたポリエチレン系樹脂
(商品名:カーネルKS-240、密度0.88 g/cm、メルト
フローレート2.2 g/10min、三菱化学株式会社製)76重
量部と、エチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名:ノバ
テックLV440、密度0.942 g/cm、メルトフローレート
2.0 g/10min、酢酸ビニル含有量15重量%、三菱化学株
式会社製)24重量部、ファーネス系カーボンブラック
(商品名:ケッチェンブラックEC、三菱化学株式会社
製)19重量部、アゾジカルボンアミド(商品名:ビニホ
ールAC#3、永和化成工業株式会社製)14.0重量
部、亜鉛華2重量部、α,α'−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)ジイソプロピルベンゼン(商品名:パーカドック
ス−14/P40、化薬ヌーリー株式会社製)1重量部からな
る組成物を110℃に加熱されたミキシングロールにて混
練し、160℃に加熱されたプレス内の金型(20x15
0x150mm)に練和物を充填し、30分間加熱し、
架橋を行わせた後、発泡性架橋シートを得た。 次い
で、この発泡性架橋シートを直ちに金型から取り出した
後、165℃の加熱水蒸気をジャケットに通して加熱し
た開閉式非密閉式金型(50x375x375mm)中
に載置し、80分間で加熱して発泡させ、導電性発泡体
を得た。得られた導電性発泡体は密度0.069g/c
m3,表面抵抗値を測定したところ0.5×10Ωで、ゴ
ム弾性を有していた。
【0041】なお表面抵抗値は、フルーク株式会社製の
絶縁抵抗計8060Aを使用し、1cm×5cm長の長手方
向の絶縁抵抗を測定した数値である。
【0042】比較例1 実施例1におけるメタロセン触媒を用いて重合されたポ
リエチレン系樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体の比
率を50:50にした以外は、すべて実施例1と同一条件で
発泡体を成形した。
【0043】得られた発泡体はゴム弾性を有していなか
った。
【0044】比較例2 実施例1におけるメタロセン触媒を用いて重合されたポ
リエチレン系樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体の比
率を95:5にした以外は、すべて実施例1と同一条件で発
泡体を成形した。
【0045】得られた発泡体は収縮が大きく、満足な発
泡体を得ることができなかった。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る導電性架橋
ポリエチレン発泡体は、特定のメタロセン触媒を用いて
重合されたポリエチレン系樹脂と特定のエチレン−酢酸
ビニル共重合体とを特定の割合でブレンドし、発泡させ
ることにより、顕著なゴム弾性を有し、優れたノンスリ
ップ性と優れた導電性を有していた。このため、本発明
の導電性架橋ポリエチレン発泡体を加工して得られるシ
ートは、IC等の静電気破壊防止用の簡易パッケージ材
料等として好適であり、ゴム製品の可塑剤移行性という
欠点を有していない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F074 AA17 AA22 AB03 AB05 AC02 AD08 AD09 AD13 AG08 AG20 BA13 BA16 BA17 BA18 BB02 CA21 CA32 CC22X CC34X CC34Y 4J002 BB051 BB062 DA036 EK038 EK048 EK068 EQ017 ES007 EV287 FD116 FD148 FD327

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンと炭素数3〜18のα−オレフ
    ィンとの共重合体であって、密度0.86〜0.90 g/cm
    樹脂90〜60重量部と、密度0.920〜0.945g/cm 、メルト
    フローレート0.5〜4.0g/10min、酢酸ビニル含有量10〜2
    0重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体10〜40重量
    部、導電性カーボン8〜30重量部から成る組成物を加
    熱、発泡して得られる導電性架橋ポリエチレン系発泡
    体。
  2. 【請求項2】 エチレンと炭素数3〜18のα−オレフ
    ィンとの共重合体が、示差走査熱量測定法によって得ら
    れる融解ピークを、30〜90℃の範囲に一つ以上有し、且
    つ120℃以上の範囲に有しないことを特徴とする請求項
    1記載の導電性架橋ポリエチレン系発泡体。
  3. 【請求項3】 エチレンと炭素数3〜18のα−オレフ
    ィンとの共重合体であって、密度0.86〜0.90 g/cm
    樹脂90〜60重量部と、密度0.920〜0.945g/cm 、メルト
    フローレート0.5〜4.0g/10min、酢酸ビニル含有量10〜2
    0重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体10〜40重量部
    に導電性カーボン8〜30重量部、発泡剤、発泡助剤及
    び架橋剤を添加混練し、得られた発泡性架橋性組成物を
    加熱、発泡させて発泡体を成形することを特徴とする導
    電性架橋ポリエチレン系発泡体の製造方法。
  4. 【請求項4】 発泡性架橋性組成物を加圧下に加熱した
    後、除圧し、発泡体を成形する請求項3記載の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 発泡性架橋性組成物を加圧下にて発泡剤
    が実質的に分解しない温度に加熱することによって該組
    成物を架橋せしめ、次いで得られた発泡性架橋組成物を
    金型から取り出して、急激に発泡もしくは膨張させない
    様に常圧下にて加熱することにより発泡させる請求項3
    記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 エチレンと炭素数3〜18のα−オレフ
    ィンとの共重合体が、示差走査熱量測定法によって得ら
    れる融解ピークを、30〜90℃の範囲に一つ以上有し、且
    つ120℃以上の範囲に有しないことを特徴とする請求項
    3、4又は5記載の製造方法。
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