JP2003251772A - ポリアミド系積層フィルム - Google Patents

ポリアミド系積層フィルム

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JP2003251772A JP2002053379A JP2002053379A JP2003251772A JP 2003251772 A JP2003251772 A JP 2003251772A JP 2002053379 A JP2002053379 A JP 2002053379A JP 2002053379 A JP2002053379 A JP 2002053379A JP 2003251772 A JP2003251772 A JP 2003251772A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着性、特に、耐水接着性に優れ、さらに、
耐屈曲疲労性及び透明性が良好であり、各種の包装材料
として使用したときに、ボイル、レトルト処理及び商品
の加工や輸送時における破袋防止に効果があり、また、
印刷やラミネート等の工程における加工適性が良好な、
包装用途に適したポリアミド系積層フィルムを提供する
こと。 【解決手段】 脂肪族ポリアミドを主たる構成成分とす
るポリアミド重合体からなる基材層の少なくとも一方の
面に、ポリアミド共重合体又はポリアミド共重合体6重
量%以上と脂肪族ポリアミド94重量%以下との混合重
合体からなる薄膜層を積層してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は接着性、特に、耐水
接着性に優れ、さらに、耐屈曲疲労性及び透明性が良好
であり、食品包装等の包装材料として使用したときにボ
イル、レトルト処理及び商品の加工や輸送における破袋
防止に効果があり、また、印刷やラミネート等の工程に
おける加工適性が良好である、各種の包装用途に適した
ポリアミド系積層フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ナイロン6やナイロン6・6に代
表される脂肪族ポリアミドからなる未延伸フィルムや延
伸フィルムは、耐衝撃性や耐屈曲疲労性に優れており、
液体スープ袋やボイル食品、レトルト食品等、耐破袋性
が要求される各種の包装材料として広く使用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
脂肪族ポリアミドからなるフィルムは、耐衝撃性や耐屈
曲疲労性等のフィルム特性は優れているが、接着性、特
に、耐水接着性に問題があり、ボイル、レトルト処理及
び商品の製袋加工や輸送時において、接着性の低下に起
因するデラミ現象により破袋し易いという問題があっ
た。
【0004】上記の問題点を解決し、脂肪族ポリアミド
からなるフィルムに接着性及び耐水接着性を付与するこ
とを目的として、脂肪族ポリアミドからなるフィルムの
表面にウレタン系樹脂等の各種の接着性樹脂をコートす
る方法や、脂肪族ポリアミドに他の熱可塑性樹脂を混合
してフィルム化する方法等が行われている。
【0005】しかしながら、フィルム表面に各種の接着
性樹脂をコートする方法や脂肪族ポリアミドに他の熱可
塑性樹脂をブレンドする方法等においても、接着性は十
分な強度とは言えず、特に、耐水接着性については多様
化する商品の使用形態や包装方式を満足できるレベルに
は達していない。
【0006】本発明は、上記従来のポリアミド系フィル
ムの有する問題点を解決し、包装用フィルムとして要求
される接着性、特に、耐水接着性に優れ、さらに、耐屈
曲疲労性及び透明性が良好であり、各種の包装材料とし
て使用したときに、ボイル、レトルト処理及び商品の加
工や輸送時における破袋防止に効果があり、また、印刷
やラミネート等の工程における加工適性が良好な、包装
用途に適したポリアミド系積層フィルムを提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のポリアミド系積層フィルムは、脂肪族ポリアミ
ドを主たる構成成分とするポリアミド重合体からなる基
材層の少なくとも一方の面に、ポリアミド共重合体又は
ポリアミド共重合体6重量%以上と脂肪族ポリアミド9
4重量%以下との混合重合体からなる薄膜層を積層して
なることを特徴とする
【0008】この場合において、薄膜層に、接着性改質
層を積層することができる。
【0009】また、この場合において、接着性改質層
を、ポリエステル系樹脂とすることができる。
【0010】また、この場合において、薄膜層又は接着
性改質層に、無機物蒸着層を積層することができる。
【0011】また、この場合において、無機物蒸着層
を、酸化珪素、酸化アルミニウム又はそれらの混合物を
含有する層とすることができる。
【0012】また、この場合において、ポリアミド共重
合体を、融点155℃以上のポリアミド共重合体とする
ことができる。
【0013】さらにまた、この場合において、基材層の
厚みを、基材層及び薄膜層の合計厚みの50〜95%と
することができる。
【0014】かかる本発明のポリアミド系積層フィルム
は、接着性、特に、耐水接着性に優れ、さらに、耐屈曲
疲労性及び透明性が良好であり、各種の包装材料として
使用したときに、ボイル、レトルト処理及び商品の加工
や輸送時における破袋防止に効果があり、また、印刷や
ラミネート等の工程における加工適性が良好であり、各
種の包装材料として有効に使用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のポリアミド系積層
フィルムを詳細に説明する。
【0016】本発明のポリアミド系積層フィルムの基材
層を形成する、脂肪族ポリアミドを主たる構成成分とす
るポリアミド重合体としては、ナイロン6、ナイロン6
・6、ナイロン12、ナイロン6・10等の脂肪族ポリ
アミドを挙げることができ、これらの脂肪族ポリアミド
と相溶性のあるポリアミド重合体を1種類5重量%以
下、合計10重量%以下の範囲で混合することが可能で
あり、ポリアミド系積層フィルムの耐屈曲疲労性や透明
性を保持するためには脂肪族ポリアミドを90重量%以
上にすることが望ましい。また、脂肪族ポリアミドと相
溶性のあるポリアミド重合体としては、メタキシリレン
ジアミン、若しくはメタキシリレンジアミン及びパラキ
シリレンジアミンからなる混合キシリレンジアミンを主
たるジアミン成分とし、炭素数6〜12のα、ω−脂肪
族ジカルボン酸を主たるジカルボン酸成分とするメタキ
シリレン基含有ポリアミド重合体、芳香族ポリアミド、
ポリアミド成分によって構成されたハードセグメントと
ポリオキシアルキレングリコール成分によって構成され
たソフトセグメントとからなるポリアミド系ブロック共
重合体、ε−カプロラクタムを主成分としこれとヘキサ
メチレンジアミンとイソフタル酸とのナイロン塩やメタ
キシリレンジアミンとアジピン酸とのナイロン塩等を少
量共重合させた共重合体やその他のポリアミド共重合体
を挙げることができる。
【0017】ポリアミド系積層フィルムの基材層の厚み
は基材層及び薄膜層の合計厚みの50〜95%であるの
が好ましい。基材層の厚みが基材層及び薄膜層の合計厚
みの95%を越えると薄膜層の接着性が不充分になり、
基材層及び薄膜層の合計厚みの50%未満ではポリアミ
ド系積層フィルムの腰が弱くなり、また、薄膜層の製造
コストの増加等の問題が生じる。
【0018】本発明のポリアミド系積層フィルムにおい
て薄膜層は、ポリアミド共重合体又はポリアミド共重合
体6重量%以上と脂肪族ポリアミド94重量%以下との
混合重合体から形成され、薄膜層が非晶化されることに
より接着性、特に耐水接着性が向上する。この場合、ポ
リアミド共重合体が6重量%未満では、ポリアミド系積
層フィルムの接着性が不充分となる。また、ポリアミド
共重合体の融点は好ましくは155℃以上、さらに好ま
しくは180℃以上である。融点が155℃未満の場合
は、生産工程において製膜、延伸ロールヘの粘着等の問
題点が生じることがある。
【0019】本発明において、薄膜層を形成するポリア
ミド共重合体としては、ナイロン6/6・6共重合体、
ナイロン6/12共重合体、ナイロン6/6・10共重
合体、ナイロン6・6/6・10共重合体等のポリアミ
ド共重合体を挙げることができる。また、薄膜層を形成
する脂肪族ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン
6・6、ナイロン12、ナイロン6・10等の脂肪族ポ
リアミド等を挙げることができる。
【0020】ポリアミド共重合体と脂肪族ポリアミド重
合体とを混合する方法には特に制限はないが、通常はチ
ップ状の重合体をV型ブレンダー等を用いて混合した
後、溶融し成形する方法が用いられる。
【0021】本発明のポリアミド系積層フィルムの基材
層と薄膜層を積層するポリアミド重合体には必要に応じ
て他の熱可塑性樹脂、例えばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフタレート等のポリエステル系重合体、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系重合体等を
その特性を害さない範囲で含有させてもよい。
【0022】また、ポリアミド系積層フィルムの基材層
及び/又は薄膜層に、必要に応じて、無機系滑剤と有機
系滑剤を添加することにより、印刷やラミネート等の加
工工程や薄膜層に接着性改質層や無機物蒸着層を積層す
る工程において良好な滑り性を付与することができる。
【0023】無機系滑剤としては、炭酸カルシウム、二
酸化珪素、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化アル
ミニウム、ゼオライト等が挙げられ、基材層及び/又は
薄膜層への添加量は透明性や溶融押し出し工程でのフィ
ルター昇圧の増加等を考慮すると5.00重量%以下の
範囲が好ましい。
【0024】これらの無機系滑剤の平均粒径はコールタ
ーカウンター法による平均粒径が1.0〜5.0μmの
ものを使用するのが好ましい。
【0025】また、有機系滑剤としては、エルカ酸アマ
イド、ステアリン酸アマイド、エチレンビスステアリン
酸アマイド、エチレンビスオレイン酸アマイド等の脂肪
酸アマイドや脂肪酸ビスアマイドが挙げられ、基材層及
び/又は薄膜層への添加量は透明性や経時的なフィルム
表面へのブリードによる品質不良を防ぐために0.40
重量%以下にすることが望ましい。
【0026】また、帯電防止剤、防曇剤、熱安定剤、紫
外線吸収剤、染料、顔料等の各種の添加剤を必要に応じ
て、基材層及び/又は薄膜層に添加することができる。
【0027】本発明のポリアミド系積層フィルムの薄膜
層表面を改質することにより、接着性能を向上させるこ
とができる。このような表面改質の手段は特に制限され
ず、例えば、コロナ放電処理、火炎処理、低温プラズマ
処理、グロー放電処理等を挙げることができるが、最も
実用性が高いのはポリアミド系積層フィルムの薄膜層表
面に接着性改質層を積層する方法である。
【0028】本発明のポリアミド系積層フィルムの薄膜
層に積層する接着性改質層としては、ポリエステル系樹
脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等が挙げ
ることができるが、特にポリエステル系樹脂が好まし
く、中でも共重合ポリエステルをアクリル酸成分、無水
マレイン酸成分等で変性したグラフト共重合体樹脂を使
用するのが好ましい。
【0029】この場合の共重合ポリエステルとしては、
エステル化によって高分子量化された結晶性あるいは非
晶質の熱可塑性樹脂が代表的なものとして挙げられる
が、例えば、ジカルボン酸又はトリカルボン酸とグリコ
ール類を重縮合反応させることによって得ることができ
る。このような重縮合に用いることができる成分として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、トリメ
リット酸、フマル酸、セバシン酸等の酸成分及びエチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオー
ル、プロピレングリコール、エチレングリコール変性ビ
スフェノールA等のグリコール成分を挙げることがで
き、また、この共重合ポリエステルとグラフト共重合す
る成分としては、アクリル酸、アクリル酸エステル類、
無水マレイン酸、スチレン等が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。また、これらのグラフト共重
合体樹脂は、単独で使用してもよく、他の樹脂と混合し
て使用してもよい。さらに、硬化剤としてイソシアネー
ト、エポキシ、アクリル、メラミン等を併用することも
可能である。
【0030】本発明において、ポリアミド系積層フィル
ムの薄膜層に積層する接着性改質層の好ましい厚みは
0.01〜10μm、より好ましくは0.02〜5μm
である。厚みが0.01μm未満では接着性の改質効果
が少なく、10μmを超えて過度に厚くすることはコー
ト等の生産工程における作業上の困難を生じる。ポリア
ミド系積層フィルムの薄膜層に接着性改質層を積層する
ことにより、ボイル処理やレトルト処理による接着性の
低下をおさえることにも有効である。
【0031】本発明において、ポリアミド系積層フィル
ムの薄膜層又は接着性改質層に無機物蒸着層を積層する
ことにより、接着性と酸素ガスバリヤー性に優れたポリ
アミド系積層フィルムとすることができる。薄膜層に接
着性改質層を積層した場合は、無機物蒸着層の接着性、
特に、ポリアミド系積層フィルムの弱点である耐水接着
性を改質するのに有効である。
【0032】本発明において、薄膜層又は接着性改質層
に積層する無機物蒸着層は、酸化珪素、酸化アルミニウ
ム、酸化マグネシウムやこれらの混合物等を含有するも
のである。酸化珪素はSiOやSiO2等の各種珪素酸
化物の混合物からなり、酸化アルミニウムはAlOやA
23等の各種アルミニウム酸化物の混合物からなり、
酸化マグネシウムはMgO等の各種マグネシウム酸化物
の混合物からなる。
【0033】本発明における無機物蒸着層の膜厚は、通
常1〜100nm、好ましくは5〜50nmである。膜
厚が1nm未満では十分な酸素ガスバリヤー性が得られ
ず、100nmを超えて過度に厚くしても、それに相当
する酸素ガスバリヤー性の向上効果は得られず、製造コ
ストの増加や無機物蒸着層のクラックによるフィルムの
耐屈曲性等の品質において問題点が生じてくる。
【0034】本発明のポリアミド系積層フィルムの構成
例を図1に示す。図1の(A)、(B)、(C)、
(D)、(E)、(F)、(G)は、それぞれ本発明の
ポリアミド系積層フィルムの積層構成の典型的な例であ
り、1は基材層、2は薄膜層、3は無機物蒸着層、4は
接着性改質層を示す。また、ポリアミド系積層フィルム
の厚みは特に制限するものではないが、包装材料として
使用する場合、通常100μm以下であり、一般には5
〜50μmの厚みのものが使用される。
【0035】本発明のポリアミド系積層フィルムは接着
性、特に、耐水接着性に優れ、さらに、耐屈曲疲労性及
び透明性も良好であり、また、優れた滑り性を有してい
るため、印刷やラミネート等の加工適正が良好であり、
各種の包装材料として好適に使用することができる。
【0036】本発明のポリアミド系積層フィルムは公知
の製造方法により製造することができる。本発明のポリ
アミド系積層フィルムは、例えば、各層を形成する重合
体を別々の押し出し機を用いて溶融し、1つのダイスか
ら共押し出しにより製造する方法、各層を形成する重合
体を別々にフィルム状に溶融押し出ししてからラミネー
ト法により積層する方法、及びこれらを組み合わせた方
法等任意の公知の方法を用いて積層フィルムを製造し必
要により延伸した後、無機物蒸着層を積層して得ること
ができる。積層フィルムの各層は未延伸、延伸のいずれ
であってもよいが、その透明性や加工適性を向上させる
ために、一軸又は二軸方向に延伸するのが好ましい。延
伸方法としては、フラット式逐次二軸延伸方法、フラッ
ト式同時二軸延伸方法、チューブラ法等の公知の方法を
用いることができる。
【0037】無機物蒸着層を積層する前に、接着性改質
層を積層することが好ましい。その方法としては、例え
ば、ロールコート法、リバースコート法、ロールブラッ
シュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、グ
ラビアコート法、含浸法、カーテンコート法等の任意の
方法を採用することができ、また、ポリアミド系積層フ
ィルムの製造時に塗布するインライン方式、ポリアミド
系積層フィルムの製造とは別工程で塗布するオフライン
方式等があり、ポリアミド系積層フィルムに要求される
品質や生産性によって、どの方式が適しているか決める
ことができる。
【0038】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は以下の例に限定されるものではな
い。なお、フィルムの評価は次の測定法によって行っ
た。
【0039】(1)耐水ラミネート強度(N/15m
m) 試料フィルムの薄膜層側にポリエステル系接着剤を塗布
後、線状低密度ポリエチレンフィルム(L−LDPEフ
ィルム:東洋紡績社製、L6102)40μmをドライ
ラミネートし、40℃の環境下で3日間エージングを行
いラミネートフィルムとした。
【0040】得られたラミネートフィルムの縦方向に1
5mm×150mm長のカットサンプルをつくり、実施
例で作成したフィルムと線状低密度ポリエチレンフィル
ムとの界面に水を付着させながらラミネート強度を測定
した。
【0041】(2)耐屈曲疲労性(ピンホール数) 試料フィルムを直径150mmの円形状に切り、中に空
気を入れた風船型の袋状にして下記の屈曲機のガラス管
の先端に装着した。
【0042】屈曲機は圧空(加圧70kPa)の送気と
排気(減圧1000hPa)を交互に行い、7.5回/
分の速度で風船型の袋状のフィルムに膨張と収縮を繰り
返し屈曲疲労を与えた。
【0043】23℃、65%RH環境下で上記袋状のフ
ィルムに2000回の屈曲疲労を与え、フィルムに発生
した孔の数を目視により計測した。
【0044】(3)へーズ 東洋精機製作所社製の直読へーズメーターを使用し、J
IS−K−7105に準拠し測定した。 へーズ(%)=[Td(拡散光透過率%)/Tt(全光
線透過率%)]×100
【0045】(実施例1)2種2層の共押出しTダイ設
備を使用し、次の構成の未延伸シートを得た。
【0046】基材層/薄膜層の構成で、未延伸シートの
トータル厚みは172μmであり、トータル厚みに対す
る基材層/薄膜層の厚み比率は90%/10%であっ
た。
【0047】基材層を形成する組成物:ナイロン6が9
6.57重量%、ポリメタキシリレンアジパミドが3.
00重量%、二酸化珪素(平均粒径1.8μm)が0.
43重量%からなる重合体組成物。
【0048】薄膜層を形成する組成物:ナイロン6が4
9.66重量%、ナイロン6/6・6共重合体(融点1
96℃)が50.00重量%、二酸化珪素(平均粒径
1.8μm)が0.34重量%からなる重合体組成物。
【0049】得られた未延伸シートを縦方向に3.1倍
延伸し、続いて横方向に3.7倍延伸することにより1
5μm(トータル厚みに対する基材層/薄膜層の厚み比
率は90%/10%)の二軸延伸フィルムを製造し、さ
らに、線状低密度ポリエチレンフィルム(L−LDPE
フィルム:東洋紡績社製、L6102,厚み40μm)
とドライラミネートする側の薄膜層にコロナ放電処理を
実施した。
【0050】得られた二軸延伸フィルムの耐水ラミネー
ト強度、耐屈曲疲労性及びへーズを測定した。その結果
を表1に示す。
【0051】(実施例2)実施例1の記載において以下
のように替えたほかは、実施例1と同様の方法で二軸延
伸フィルムを得た。
【0052】薄膜層を形成する組成物:ナイロン6が7
4.66重量%、ナイロン6/12共重合体(融点20
0℃)が25.00重量%、二酸化珪素(平均粒径1.
8μm)が0.34重量%からなる重合体組成物。
【0053】得られた二軸延伸フィルムの耐水ラミネー
ト強度、耐屈曲疲労性及びへーズを測定した。その結果
を表1に示す。
【0054】(実施例3)実施例1において以下のよう
に替えたほかは、実施例1と同様の方法で二軸延伸フィ
ルムを得た。
【0055】薄膜層を形成する組成物:ナイロン6が7
4.66重量%、ナイロン6/12共重合体(融点20
0℃)が25.00重量%、二酸化珪素(平均粒径1.
8μm)が0.34重量%からなる重合体組成物。
【0056】得られたフィルムの薄膜層に接着性改質層
を積層し、さらに、コロナ放電処理を実施した。
【0057】接着性改質層は、ポリエステルとアクリル
酸成分とからなるグラフト共重合体樹脂(東洋紡績社
製、Tg−20℃、酸化2000eq./ton)を
0.05μmの厚みにコートした。
【0058】コートは縦方向の延伸が終了したフィルム
にコーティングを行い、続いて横方向に延伸する方法で
実施した。
【0059】得られた二軸延伸フィルムの耐水ラミネー
ト強度、耐屈曲疲労性及びへーズを測定した。その結果
を表1に示す。
【0060】(実施例4)実施例1の記載において以下
のように替えたほかは、実施例1と同様の方法で二軸延
伸フィルムを得た。
【0061】薄膜層を形成する組成物:ナイロン6が4
9.66重量%、ナイロン6/12共重合体(融点20
0℃)が50.00重量%、二酸化珪素(平均粒径1.
8μm)が0.34重量%からなる重合体組成物。
【0062】得られた二軸延伸フィルムの耐水ラミネー
ト強度、耐屈曲疲労性及びへーズを測定した。その結果
を表1に示す。
【0063】(比較例1)実施例1の記載において以下
のように替えたほかは、実施例1と同様の方法で二軸延
伸フィルムを得た。
【0064】薄膜層を形成する組成物:ナイロン6が9
4.66重量%、ナイロン6/6・6共重合体(融点1
96℃)が5.00重量%、二酸化珪素(平均粒径1.
8μm)が0.34重量%からなる重合体組成物。
【0065】得られた二軸延伸フィルムの耐水ラミネー
ト強度、耐屈曲疲労性及びへーズを測定した。その結果
を表1に示す。
【0066】(比較例2)実施例1の記載において以下
のように替えたほかは、実施例1と同様の方法で二軸延
伸フィルムを得た。
【0067】基材層と薄膜層共に下記の重合体組成物を
使用した。
【0068】基材層と薄膜層を形成する組成物:ナイロ
ン6が96.57重量%、ポリメタキシリレンアジパミ
ドが3.00重量%及び二酸化珪素(平均粒径1.8μ
m)が0.43重量%とからなる重合体組成物。
【0069】得られた二軸延伸フィルムの耐水ラミネー
ト強度、耐屈曲疲労性及びへーズを測定した。その結果
を表1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】本発明のポリアミド系積層フィルムによ
れば、接着性、特に、耐水接着性に優れ、さらに、耐屈
曲疲労性及び透明性が良好であり、各種の包装材料とし
て使用したときに、ボイル、レトルト処理及び商品の加
工や輸送時における破袋防止に効果があり、また、印刷
やラミネート等の工程における加工適性が良好であり、
各種の包装材料として有効に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、
(F)、(G)はそれぞれ本発明のポリアミド系積層フ
ィルムの一例の断面図を示す。
【符号の説明】
1 基材層 2 薄膜層 3 無機物蒸着層 4 接着性改質層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 豊 愛知県犬山市大字木津字前畑344番地 東 洋紡績株式会社犬山工場内 Fターム(参考) 4F100 AA00E AA19E AA20E AK41D AK46B AK46C AK48A AK48B AK48C AK63 AL01B AL01C AL05B AL05C AT00A BA02 BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10B BA10C BA10D BA10E BA13 BA16 EH66E EJ38 GB15 GB23 JA04B JA04C JA20A JA20B JA20C JB07 JK01 JK14 JL01 JL11 JL11D JM02B JM02C JN01 YY00A YY00B YY00C

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族ポリアミドを主たる構成成分とす
    るポリアミド重合体からなる基材層の少なくとも一方の
    面に、ポリアミド共重合体又はポリアミド共重合体6重
    量%以上と脂肪族ポリアミド94重量%以下との混合重
    合体からなる薄膜層を積層してなることを特徴とするポ
    リアミド系積層フィルム。
  2. 【請求項2】 薄膜層に、接着性改質層を積層してなる
    ことを特徴とする請求項1記載のポリアミド系積層フィ
    ルム。
  3. 【請求項3】 接着性改質層が、ポリエステル系樹脂で
    あることを特徴とする請求項2記載のポリアミド系積層
    フィルム。
  4. 【請求項4】 薄膜層又は接着性改質層に、無機物蒸着
    層を積層してなることを特徴とする請求項1、2又は3
    記載のポリアミド系積層フィルム。
  5. 【請求項5】 無機物蒸着層が、酸化珪素、酸化アルミ
    ニウム又はそれらの混合物を含有する層であることを特
    徴とする請求項4記載のポリアミド系積層フィルム。
  6. 【請求項6】 ポリアミド共重合体の融点が、155℃
    以上であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は
    5記載のポリアミド系積層フィルム。
  7. 【請求項7】 基材層の厚みが、基材層及び薄膜層の合
    計厚みの50〜95%であることを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5又は6記載のポリアミド系積層フィ
    ルム。
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