JP2003251521A - 金属ウエブのスリット方法及び金属ウエブのノッチ形成装置 - Google Patents

金属ウエブのスリット方法及び金属ウエブのノッチ形成装置

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JP2003251521A
JP2003251521A JP2002055523A JP2002055523A JP2003251521A JP 2003251521 A JP2003251521 A JP 2003251521A JP 2002055523 A JP2002055523 A JP 2002055523A JP 2002055523 A JP2002055523 A JP 2002055523A JP 2003251521 A JP2003251521 A JP 2003251521A
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Jun Kakumoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属ウエブに形成されるノッチ部のノッチ長
を変更可能とし、金属ウエブの速度増加に対するノッチ
部におけるノッチ長の増加量を抑制する。 【解決手段】 コントローラは、ウエブ12のスリット
幅を変更する場合にノッチ形成装置22を作動させ、ウ
エブ12にノッチ部70を形成する。この際、ノッチ部
70の搬送方向に沿ったノッチ長は、剪断部材26によ
りウエブ12から切り落とされる耳部15の切捨幅WC
に略比例する長さに設定される。コントローラは、ノッ
チ長に応じて第1ノッチャー62のみを作動させ、第1
ノッチャー62により主ノッチ部のみを形成し、これを
ノッチ部70とするか、第1ノッチャー62の作動後、
所定のタイミングで第2ノッチャー64を作動させ、主
ノッチ部に第2ノッチャー64により形成される副ノッ
チ部の一部が重ね合わされてウエブ12にノッチ部70
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の搬送方向へ
連続的に搬送される長尺帯状の金属ウエブの側端部を長
手方向に沿って切断し、この金属ウエブを所要のスリッ
ト幅に切断加工するための金属ウエブのスリット方法及
び、この金属ウエブのスリット方法に用いられ、金属ウ
エブに側端部に対する切断開始の起点となるノッチ部を
形成する金属ウエブのノッチ形成装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版の製造ラインでは、長尺帯状
のアルミニウム板等の金属支持体上に、例えば、砂目立
て、陽極酸化処理、化成処理などの表面処理を単独又は
適宜組み合わせて施し、次いで感光性組成物(この感光
性組成物の中には感熱性組成物を含む)を塗布、乾燥し
て感光性塗布層を形成し、平版印刷版への加工素材であ
る長尺帯状の金属ウエブ(以下、これを単に「ウエブ」
と言う。)を製造する。このウエブはロール状に巻き取
られてウエブロールとして平版印刷版の製造ラインから
加工ラインへ供給される。
【0003】平版印刷版の加工ラインでは、ウエブロー
ルから巻き出されたウエブの表面へ静電接着等により帯
状の保護用の合紙を貼り付け、この合紙が貼り付けられ
たウエブの両側端部をそれぞれ幅調整のためスリッタ装
置により切り落とす。このとき、スリッタ装置は、ウエ
ブの側端から所定の切捨幅だけ内側へ入った直線に沿っ
てウエブ及び合紙を同時に切断する。これにより、ウエ
ブにおける両側端部からそれぞれ帯状の耳部が切り落と
され、ウエブは平版印刷版の幅に対応するスリット幅に
切断加工される。このとき、ウエブの一方の側端部から
切り落される耳部の幅(切捨幅)は、通常、平版印刷版
の製品サイズ等に応じて4mm〜400mm程度の範囲
で設定される。
【0004】スリッタ装置は、通常、それぞれ円板状に
形成された上刃及び下刃を備えており、この上刃と下刃
との間に金属ウエブを挟み込みつつ、上刃及び下刃をウ
エブに従動する方向へ回転させることでウエブを直線的
に切断(剪断)する。このため、スリッタ装置によりウ
エブを切断開始する場合には、スリッタ装置の上流側に
配置されたノッチ形成装置によりウエブにその側端から
内側へ向かって凹状に切り欠かれたノッチ部を形成した
後、ノッチ部が上刃及び下刃による切断位置まで移動し
てきたタイミングで、ウエブの幅方向に沿って上刃及び
下刃をウエブの外側からノッチ部内に移動させ、ノッチ
部内の上流側の端面部を起点とし、上刃及び下刃により
ウエブの側端部を長手方向に沿って切断開始し、切断位
置に搬送されてくるウエブの側端部を連続的に切断して
行く。これにより、ウエブ側端から所定の切捨幅だけ内
側に入った帯状部分が耳部として切り離され、ウエブが
平版印刷版の製品サイズに対応するスリット幅に切断加
工される。
【0005】さらに平版印刷版の加工ラインでは、ウエ
ブの連続搬送時にスリッタ装置によるウエブの切断を終
了させる場合及び耳部の切捨幅を変更する場合にも、ノ
ッチ形成装置によりウエブの側端部にノッチ部を形成
し、上刃及び下刃が搬送方向に沿ってノッチ部内に相対
移動したタイミングで、上刃及び下刃をウエブの幅方向
に沿って所定位置まで移動させる。
【0006】上記したような平版印刷版の加工ラインで
は、ウエブから切り落とされる耳部の切捨幅の大小やウ
エブの搬送速度の高低とは関係なく、常にウエブに一定
の形状及び寸法のノッチ部を形成していた。すなわち、
ウエブの幅方向に沿ったノッチ部の幅(ノッチ幅)は、
耳部の最大切捨幅(例えば、400mm)よりも数十m
m程度広い一定幅に設定され、またウエブの長手方向に
沿ったノッチ部の長さ(ノッチ長)は、ウエブの搬送速
度及び上刃及び下刃のウエブの幅方向に沿った移動速度
が考慮され、上刃及び下刃がノッチ部内における耳部の
最大切捨幅に対応する位置へ移動完了するまで、上刃及
び下刃がノッチ部内の端面部に衝突しないような十分な
長さに設定されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
上記のような平版印刷版の加工ラインでは、生産性向上
のためウエブの搬送速度が著しく高速化してきている。
このため、上記のようにノッチ部のノッチ長を設定する
と、必要となるノッチ長が極めて長いものになる。ウエ
ブにおけるノッチ部の内側部分は製品としての平版印刷
版にできず、平版印刷版の加工ラインにて屑化されるの
で、ノッチ部のノッチ長を長くするほど、ウエブから製
造される平版印刷版の製造歩留りが低下し、平版印刷版
の製造コストが上昇するという問題が生じる。
【0008】また平版印刷版の加工ラインでは、品質確
保や生産調整等のためにウエブの搬送速度の低下が必要
となる場合があるが、このような場合でも、ウエブに形
成するノッチ部の形状及び寸法を簡単には変更できない
ので、ウエブの搬送速度が遅い場合でも搬送速度が速い
場合と同量の屑が発生してしまう。
【0009】本発明の一の目的は、上記事実を考慮し
て、金属ウエブの搬送速度を高速化した場合でも、金属
ウエブの速度増加に対するノッチ部におけるノッチ長の
増加量を抑制できる金属ウエブのスリット方法を提供す
ることにある。
【0010】また本発明の他の目的は、上記事実を考慮
して、金属ウエブに形成されるノッチ部のノッチ長を金
属ウエブの搬送速度の変化等に応じて簡単に変更できる
金属ウエブのノッチ形成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る金属ウエブ
のスリット方法では、長尺帯状の金属ウエブをその長手
方向に沿った搬送方向へ連続的に搬送しつつ、ノッチ形
成装置により金属ウエブにウエブ側端から内側へ向かっ
て凹状に切り欠かれたノッチ部を形成した後、剪断部材
を金属ウエブの外側から前記ノッチ部内に移動させ、前
記ノッチ部を起点として、前記剪断部材により前記搬送
方向へ移動する金属ウエブの側端部を長手方向に沿って
切断開始し、前記剪断部材の下流側における金属ウエブ
から所定の切捨幅の側端部を切り落し、金属ウエブを所
要のスリット幅とする際に、金属ウエブから切り落とさ
れる側端部の幅である切捨幅に対応してノッチ部の搬送
方向に沿ったノッチ長を正の相関を有するように変化さ
せることにより、切捨幅が狭い場合にはノッチ部のノッ
チ長が短くなるが、剪断部材が金属ウエブの外側からウ
エブ幅方向に沿ってノッチ部内における切捨幅に対応す
る位置に移動する所要時間も短くなるため、剪断部材が
切捨幅に対応する位置に達する前にノッチ部内の端面部
と衝突することを防止でき、また切捨幅が広い場合には
剪断部材が金属ウエブの外側からノッチ部内における切
捨幅に対応する位置に移動する所要時間も長くなるが、
この場合にはノッチ部のノッチ長も十分長くなるため、
剪断部材が切捨幅に対応する位置に達する前にノッチ部
内の端面部と衝突することを防止できる。
【0012】この結果、金属ウエブの搬送速度を高速化
しても、金属ウエブからの側端部の切捨幅の長短に応じ
てノッチ部のノッチ長を実際に必要となる長さに応じて
設定できるので、金属ウエブに形成するノッチ部のノッ
チ長を金属ウエブの搬送速度に対応する一定値とする場
合と比較し、ノッチ部におけるノッチ長の平均的には短
くすることができ、金属ウエブにおける屑化される部分
の量を減少できる。
【0013】さらに上記した本発明の金属ウエブのスリ
ット方法において、前記切捨幅の変化量に対する前記ノ
ッチ長の変化量を、金属ウエブの搬送速度に略比例する
ように増減させれば、金属ウエブの搬送速度が増減する
場合でも、金属ウエブにノッチ部を形成する際の搬送速
度に応じてノッチ部のノッチ長を必要最小限の長さにで
きる。
【0014】また本発明のノッチ形成装置によれば、制
御手段が、金属ウエブに形成されるノッチ部のノッチ長
が最小値である場合には、金属ウエブに主ノッチ部のみ
からなるノッチ部が形成されるように、第2ノッチ形成
手段の作動を停止させたままで第1ノッチ形成手段のみ
を作動させ、また金属ウエブに形成されるノッチ部のノ
ッチ長が最小値よりも長い場合には、金属ウエブに主ノ
ッチ部及び副ノッチ部が搬送方向に沿って部分的に重ね
合わされてノッチ部が形成されるように、第1ノッチ形
成手段を作動開始させた後、第1ノッチ形成手段に連動
して第2ノッチ形成手段を作動開始させることにより、
金属ウエブに形成されるノッチ部のノッチ長を主ノッチ
部のノッチ長と等しい長さから、主ノッチ部と副ノッチ
部との和と略等しい長さまでの範囲で任意の長さに変更
できるので、金属ウエブから切り落とされる側端部の切
捨幅等に応じてノッチ部のノッチ長を簡単に変更できる
ようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係るウ
エブのスリット方法及び、このウエブのスリット方法に
用いられるノッチ形成装置について図面を参照して説明
する。
【0016】(実施形態の構成)先ず、図1に基づいて
本発明の実施形態に係るウエブのスリット方法が適用さ
れる平版印刷版の加工ライン10について説明する。こ
の加工ライン10の上流側(図1の右上側)にはウエブ
送出機14が配設されており、このウエブ送出機14に
は、アルミニウム板を支持体とするウエブ12がロール
状に巻き取られたウエブロール13が装填されている。
ウエブ送出機14は、ウエブロール13から平版印刷版
への加工素材であるウエブ12を連続的に下流側へ送り
出す。このウエブ12はレベラ16によりカールが矯正
された後、圧着ロール18に至る。圧着ロール18はウ
エブ12の上面(画像形成面)に合紙送出機21から送
られてきた帯状の合紙20を圧着する。このとき、ウエ
ブ12へ圧着された合紙20は帯電装置(図示省略)に
より帯電されてウエブ12へ静電接着される。
【0017】圧着ロール18の下流側には、ウエブ12
の搬送方向(図2の矢印F方向)に沿ってノッチ形成装
置22及びスリッタ装置24が順に配置されている。こ
こで、ノッチ形成装置22は、スリッタ装置24により
ウエブ12の側端部を切断開始する場合、ウエブ12か
ら切り落とされる耳部15の切捨幅WC(図2参照)を
変更する場合、及びウエブ12の切断を終了させる場合
に、それぞれウエブ12における幅方向に沿った両側端
部にそれぞれ所定形状のノッチ部70(図5参照)を形
成する。これにより、スリッタ装置24では、ウエブ1
2外側に待機していた上刃27及び下刃28からなる剪
断部材26(図2参照)をウエブ12の幅方向(図2の
矢印W方向)に沿ってノッチ部70内に移動させ、また
搬送方向に沿ってノッチ部70内まで相対移動してきた
剪断部材26を幅方向に沿って変更された切捨幅Bに対
応する位置まで移動させ、又はノッチ部70内からウエ
ブ12外側の待機位置まで移動できるようになる。
【0018】なお、スリッタ装置24の僅かに下流側に
は、スリッタ装置24によりウエブ12の側端部から切
り落とされる耳部15の先端付近を把持して、この耳部
15をチョッパ装置へ導くガイド機構(図示省略)が設
けられている。チョッパ装置は耳部15を細かく破断し
て再生可能なアルミ屑とする。このアルミ屑はコンベア
機構23により搬送され、回収容器25内へ排出され
る。
【0019】スリッタ装置24により所定のスリット幅
に切断されたウエブ12は、測長装置32により送り長
がカウントされ、予め設定されたカウント値が測長装置
32によりカウントされると、それに同期して走間カッ
タ34により切断される。これにより、予め設定された
サイズの平版印刷版36が製造される。
【0020】平版印刷版36は、複数台のコンベア38
からなる搬送機構40により集積部42に送られ、この
集積部42にて所定枚数積み重ねられて、集積束44が
構成される。なお、保護シート供給ライン46から搬送
機構40へ所定のタイミングで段ボール等、厚紙等の保
護シート48を供給することにより、集積部42に積載
される集積束44の上下若しくは片側に、厚紙等からな
る保護シート48を配置することが可能となる。
【0021】集積束44は、複数台のコンベア50によ
り所定の積替位置へ搬送され、この積替位置で積替装置
52によりコンベア50からパレット54上へ積替えら
れる。この集積束44が積載されたパレット54は自動
搬送装置56により包装工程に送られ、クラフト紙等の
外装紙により包装された後、更に必要に応じて段ボール
箱等の収納箱内へ収納されたり、又は出荷用のパレット
上に積載されることにより、ユーザへ出荷可能な形態と
される。
【0022】次に、上記の加工ライン10に配置された
本実施形態に係るノッチ形成装置22の構成を図2〜図
4に基づいて詳細に説明する。このノッチ形成装置22
には、図2に示されるように搬送方向に沿って上流側に
第1ノッチャー62が設けられると共に、下流側に第2
ノッチャー64が設けられている。これらのノッチャー
62,64は基本的には同一の構造を7有しており、ウ
エブ12の側端部にそれぞれ主ノッチ部66及び副ノッ
チ部68(図5参照)を形成するためのものである。
【0023】先ず、第1ノッチャー62について説明す
ると、図2に示されるように、第1ノッチャー62に
は、ウエブ12の上面に面してブレードロール72が設
けられている。ブレードロール72には、その軸心部に
丸棒状のロール軸74が設けられており、このロール軸
74の外周側に略肉厚円筒状のロール体76が固定され
ている。ロール軸74の両端部はそれぞれ軸受(図示省
略)により回転可能に支持されており、これら一対の軸
受を介して装置フレーム78上に軸心SUがウエブ12
の幅方向と平行となるように設置されている。またロー
ル軸74には、その一端部にカップリング80を介して
駆動モータ82が連結され、カップリング80とロール
体76との間に駆動ギヤ84が取り付けられている。こ
こで、駆動モータ82は、その駆動時にブレードロール
72をウエブ12の上面に従動する方向へ回転し、この
回転時のブレードロール72の周速度がウエブ12の搬
送速度と等しくなるように回転速度が制御される。
【0024】図2に示されるように、第1ノッチャー6
2には、ウエブ12の下面に面して受けロール86が設
けられており、この受けロール86はウエブ12を介し
てブレードロール72と対向するように配置されてい
る。受けロール86には、その軸心部に丸棒状のロール
軸88が設けられており、このロール軸88の外周側に
略肉厚円筒状のロール体90が固定されている。ロール
軸88の両端部はそれぞれ軸受92により回転可能に支
持されており、これら一対の軸受を介して装置フレーム
78上に軸心SLがウエブ12の幅方向と平行となるよ
うに設置されている。
【0025】また、図2に示されるように、ロール軸7
4の一端部には受動ギヤ94が取り付けられており、こ
の受動ギヤ94は、ブレードロール72の駆動ギヤ84
に噛み合っている。これにより、受けロール86には駆
動ギヤ84及び従動ギヤ94を介して駆動モータ82が
連結され、この駆動モータ82の駆動時に、受けロール
86はウエブ12の下面に従動する方向へ回転する。こ
こで、受けロール86の外径及びギヤ84,94の減速
比は、受けロール86の周速度がウエブ12の搬送速度
と等しくなるようにそれぞれ設定されている。受けロー
ル86のロール軸88を軸支する軸受92と装置フレー
ム78との間には、油圧シリンダ等からなるリニアアク
チュエータ96が介装されており、このリニアアクチュ
エータ96は、受けロール86をウエブ12の厚さ方向
に沿って昇降するように作動する。これにより、受けロ
ール86は、ウエブ12の下面へ圧接する加圧位置とウ
エブ12の下面から離間する待機位置との間で昇降可能
になっている。
【0026】図3に示されるように、ブレードロール7
2のロール体76には、その外周部に肉厚一定の支持層
98が設けられており、この支持層98は、若干の弾性
及び柔軟性を有する合板等からなり、ウエブ12へ圧接
しても傷を付けないようになっている。また支持層98
は、ロール体76の外周部における3/4周より若干広
い範囲を覆っており、ロール体76の外周部には、支持
層98の周方向に沿った両端間に内周側へ段差状に凹ん
だ小径部100が形成されている。駆動モータ82は、
その停止時にはロール体76の小径部100をウエブ1
2に正対させるような位相に保持されている。これによ
り、駆動モータ82の停止時には、ロール体76は、支
持層98の略厚さと等しい距離だけウエブ12上面から
逃げてウエブ12から離間している。また支持層98に
は、その外周面であるロール面99から突出するように
第1ブレード102が固定されている。第1ブレード1
02は、図4(A)に示されるように、支持層98にお
ける軸方向両端部にそれぞれ配置されており、その軸方
向外側の外側端がウエブ12の側端よりも外側に位置し
ている。
【0027】第1ブレード102のロール面99に沿っ
た外郭形状は、図4(B)のロール面99の展開図に示
されるように、軸方向外側から内側へ向かって周方向に
沿った幅が狭くなるような略台形状に形成されている。
また第1ブレード102は、その外郭形状に沿うように
略台形状に屈曲された主切断刃104と、この主切断刃
104の内側に配置された複数個の分断刃106とを備
えている。これらの分断刃106は、それぞれ主切断刃
104の内側端から軸方向外側へ延在するように配置さ
れており、ロール面99における主切断刃104の内側
の領域を周方向に沿って複数に区画している。これによ
り、第1ブレード102によりウエブ12の側端部を切
断して主ノッチ部66(図5参照)を形成した際には、
ウエブ12から切除される屑(切断屑)が細かい短冊状
の屑片に分断されるので、この切断屑の搬送、処理等が
主ノッチ部66の形状のままである場合と比較して簡単
になる。
【0028】ここで、第1ブレード102における主切
断刃104の寸法を図4(B)の展開図を参照して説明
すると、主切断刃104の軸方向内側の周方向に沿った
辺部108の寸法L1は650mm、軸方向外側の刃先
端部110間の周方向に沿った間隔L2は750mmと
されており、また軸方向に沿った辺部108から刃先端
部110までの寸法L3は440mmとされている。第
1ノッチャー62では、所定のタイミングでブレードロ
ール72の両端部にそれぞれ配置された第1ブレード1
02によりウエブ12の両側端部を切断する。これによ
り、ウエブ12に両側端部には、図5の実線で示される
ような主ノッチ部66がそれぞれ形成される。
【0029】主ノッチ部66は、当然、第1ブレード1
02の主切断刃104に対応する形状になり、具体的に
は、ウエブ12の側端から中央側へ向かって凹んだ略台
形状になる。主ノッチ部66は、その側端からの深さが
435mmになっている。これは、スリッタ装置24に
よりウエブ12からの耳部15の最大切捨幅BMAXが現
状では400mmに設定されており、この最大切捨幅B
MAXに35mmの余裕代を加算したものである。また主
ノッチ部66の底部の長手方向に沿った寸法は、主切断
刃104の辺部108の寸法(650mm)と一致す
る。また主ノッチ部66のウエブ12の側端での開口幅
は、ウエブ12の幅により変化するが、例えば、ウエブ
12の幅が1400mmである場合には約735mmに
なる。
【0030】受けロール86には、図3に示されるよう
に、その外周部がウレタンゴム等からなる弾性層112
により全周に亘って覆われている。受けロール86は、
リニアアクチュエータ96により加圧位置に移動する
と、弾性層112をウエブ12の下面に僅かな加圧力で
圧接させる。一方、ブレードロール72では、その軸心
Uから第1ブレード102の刃先までの外径寸法が、
軸心SUから加圧位置にある受けロール86のロール面
114までの距離よりも僅かに長くなっている。これに
より、駆動モータ82によるブレードロール72及び受
けロール86の回転時には、第1ブレード102の刃先
部が受けロール86の弾性層112に僅かに食込んだ状
態になる。
【0031】次に、第2ノッチャー64について説明す
るが、前述したように第2ノッチャー64は第1ノッチ
ャー62と基本的に同一構造を有している。このことか
ら、図2に示される第2ノッチャー64では、第1ノッ
チャー62と構成が共通の部材については同一符合を付
して説明を省略する。具体的に、第2ノッチャー64が
第1ノッチャー62と構成において異なる点は、ブレー
ドロール72のロール面99に設けられて第2ブレード
116の形状及び寸法が第1ブレード102と異なるこ
とのみであり、他の部材の構成については第1ノッチャ
ー62と共通化されている。
【0032】第2ブレード116は、第1ブレード10
2と同様に、その外郭部を構成する主切断刃118が軸
方向外側から内側へ向かって周方向に沿った幅が狭くな
るような略台形状(図4(B)参照)に形成されてお
り、この主切断刃118の内側に分断刃124を備えて
いる。ここで、第2ブレード116における主切断刃1
18の寸法を図4(B)の展開図を参照して説明する
と、主切断刃118の軸方向内側の周方向に沿った辺部
120の寸法L1´は680mm、軸方向外側の刃先端
部122間の周方向に沿った間隔L2´は780mmと
されており、また軸方向に沿った辺部120から刃先端
部122までの寸法L3´は440mmとされている。
すなわち、第2ブレード116は、辺部120及び刃先
端部122間の軸方向に沿った寸法がそれぞれ第1ブレ
ード102に対して30mm長く形成されている。
【0033】第2ノッチャー64は、その作動時にブレ
ードロール72の両端部に配置された第2ブレード11
6によりウエブ12の両側端部を切断する。これによ
り、ウエブ12に両側端部には、図5の2点鎖線で示さ
れるような副ノッチ部68がそれぞれ形成される。従っ
て、副ノッチ部68は、第2ブレード116の主切断刃
118に対応する形状になり、具体的には、ウエブ12
の側端から中央側へ向かって凹んだ略台形状になる。こ
の副ノッチ部68は、その側端からの深さが主ノッチ部
66と等しい長さ(435mm)になっている。副ノッ
チ部68の底部の長手方向に沿った寸法は、主切断刃1
18の辺部120の寸法(680mm)と一致し、また
副ノッチ部68のウエブ12の側端での開口幅は、ウエ
ブ12の幅により変化するが、これらの寸法はそれぞれ
主ノッチ部66よりも30mmだけ長くなる。
【0034】(実施形態の作用)次に、上記のように構
成された本実施形態に係るノッチ形成装置22の作用及
び、本実施形態に係るウエブのスリット方法についてそ
れぞれ説明する。
【0035】上記のように構成されたノッチ形成装置2
2は、加工ライン10(図1参照)全体を制御するコン
トローラ(図示省略)により制御される。このコントロ
ーラ(図示省略)は、スリッタ装置24によりウエブ1
2を切断しない時、及びスリッタ装置24によりウエブ
12を一定のスリット幅に切断している時には、ノッチ
形成装置22の第1及び第2ノッチャー62,64を作
動停止させる。このとき、第1及び第2ノッチャー6
2,64は、駆動モータ82の回転が停止されると共
に、リニアアクチュエータ96により受けロール86が
待機位置に保持される。前述したように、駆動モータ8
2の停止時には、ブレードロール72は、小径部100
をウエブ12に正対させてロール面99をウエブ12か
ら離間させている。
【0036】またコントローラは、スリッタ装置24
によりウエブ12を切断開始する場合、スリッタ装置
24による切断開始後にウエブ12のスリット幅を変更
する場合及び、スリッタ装置24によるウエブ12の
切断を終了する場合、すなわちウエブ12のスリット幅
を変更する場合にノッチ形成装置22を作動させる。ま
たコントローラは、ウエブ12のスリット幅を変更する
際には、予めスリッタ装置24における剪断部材26の
ウエブ幅方向に沿った移動量を判断し、この移動量に基
づいてウエブ12に形成するノッチ部70の搬送方向に
沿った長さであるノッチ長LN(図5参照)を算出す
る。ここで、ノッチ長LNは、図5に示されるようにウ
エブ中央側の辺部の長さであり、本実施形態では最小値
である650mmから最大値である1330mmの範囲
内で算出される。
【0037】またコントローラは、ノッチ長LNに基づ
いてノッチ部70を形成する際に第1ノッチャー62の
みを作動させるか、又は第1ノッチャー62及び第2ノ
ッチャー64の双方を作動させるかを判断し、第1及び
第2ノッチャー62,64の双方を作動させると判断し
たときには、第2ノッチャー64の作動開始タイミング
を設定する。具体的には、コントローラは、ノッチ長L
Nが最小値である650mmである場合には第1ノッチ
ャー62のみを作動させ、ノッチ長LNが650mmよ
りも長い場合には第1及び第2ノッチャー62,64の
双方を作動させる。このとき、コントローラは、ノッチ
長LNが長くなるに従って、第1ノッチャー62の作動
開始から第2ノッチャー64が作動開始するまでの待ち
時間Tを延長する。
【0038】先ず、ウエブ12にノッチ長LNが650
mmであるノッチ部70を形成する場合について説明す
る。この場合、コントローラは、ウエブ12のスリット
幅の変更が行われる部分が第1ノッチャー62から所定
距離だけ上流側の位置に達したタイミングで、第1ノッ
チャー62における駆動モータ82によりブレードロー
ル72及び受けロール86を回転開始させると共に、リ
ニアアクチュエータ96により受けロール86を待機位
置から加圧位置側へ移動開始させる。これにより、第1
ノッチャー62では、ブレードロール72がロール面9
9をウエブ12に対面させる位置まで回転した後、受け
ロール86が加圧位置に移動して、ブレードロール72
及び受けロール86がウエブ12を加圧挟持する。
【0039】ブレードロール72及び受けロール86が
ウエブ12を加圧挟持したまま、ウエブ12の従動方向
へ1回転することにより、ウエブ12の両側端部にはそ
れぞれブレードロール72の第1ブレード102の刃先
部が圧接し、この第1ブレード102の刃先部がウエブ
12の両端部を貫通し、受けロール86の弾性層112
に僅かに食込んだ状態になる。これにより、ウエブ12
の両端部には、それぞれ第1ブレード102の主切断刃
104と略同一形状の主ノッチ部66が形成され、この
主ノッチ部66によりウエブ12におけるノッチ部70
が構成される。またウエブ12から切除されたウエブ1
2の側端部は分断刃106により短冊状に分断された屑
片とされる。この屑片は、ノッチ形成装置22の下方に
配置されたホッパー(図示省略)内に落下して回収され
る。このとき、コントローラは、ブレードロール72及
び受けロール86が1回転すると同時に駆動モータ82
を停止させると共に、リニアアクチュエータ96により
受けロール86を加圧位置から待機位置へ復帰させる。
【0040】次に、ウエブ12にノッチ長LNが650
mmよりも長いノッチ部70を形成する場合について説
明する。この場合も、コントローラは、ウエブ12の幅
が変更される部分が第1ノッチャー62から所定距離だ
け上流側の位置に達したタイミングで、第1ノッチャー
62における駆動モータ82によりブレードロール72
及び受けロール86を回転開始させると共に、リニアア
クチュエータ96により受けロール86を待機位置から
加圧位置側へ移動開始させる。これにより、前述した場
合と同様に、ウエブ12の両端部にそれぞれ主ノッチ部
66が形成される。
【0041】第1ノッチャー62を作動開始させた後、
コントローラは、ノッチ長LNの長さに応じて設定され
る待ち時間Tが経過すると、第2ノッチャー64におけ
る駆動モータ82によりブレードロール72及び受けロ
ール86を回転開始させると共に、リニアアクチュエー
タ96により受けロール86を待機位置から加圧位置側
へ移動開始させる。これにより、第2ノッチャー64で
も、ブレードロール72がロール面99をウエブ12に
対面させる位置まで回転した後、受けロール86が加圧
位置に移動して、ブレードロール72及び受けロール8
6がウエブ12を加圧挟持する。この状態で、ブレード
ロール72及び受けロール86が1回転することで、第
1ノッチャー62の場合と同様に、第2ブレード116
によりウエブ12の両側端部にはそれぞれ副ノッチ部6
8が形成される。このとき、コントローラは、副ノッチ
部68の下流側の一部が主ノッチ部66に部分的に重な
り合うように、第1ノッチャー62が作動開始してから
の第2ノッチャー64の待ち時間Tを設定する。
【0042】第2ノッチャー64の待ち時間Tの設定方
法を具体的に説明すると、この待ち時間Tが最も短いT
MINに設定された場合には、図5(A)の2点鎖線で示
されるように副ノッチ部68は、その下流側の一端が主
ノッチ部66の下流側の一端と一致するように形成され
る。この場合には、主ノッチ部66及び副ノッチ部68
により構成されるノッチ部70のノッチ長LNは、副ノ
ッチ部68のノッチ長と等しい680mmになる。また
待ち時間Tが最も長いTMAXに設定された場合には、図
5(B)の2点鎖線で示されるように副ノッチ部68
は、その下流側の一端が主ノッチ部66の上流側の一端
と一致するように形成される。この場合には、主ノッチ
部66及び副ノッチ部68により構成されるノッチ部7
0のノッチ長LNは、主ノッチ部66と副ノッチ部68
のノッチ長との和と等しい1330mmになる。
【0043】従って、第2ノッチャー64の待ち時間T
をTMINからTMAXの範囲で適宜設定することで、ウエブ
12に形成されるノッチ部70のノッチ長LNを650
mmから1330mmの範囲内で任意の長さに調整でき
ることになる。但し、ノッチ部70のノッチ長LNが6
80mmの場合には、副ノッチ部68により主ノッチ部
66全体が覆われるので、この場合には第2ノッチャー
64のみを作動させて、ウエブ12には副ノッチ部68
のみからなるノッチ部70を形成するようにしても良
い。
【0044】次に、ウエブ12に形成するノッチ部70
のノッチ長LNの設定方法について説明する。前述した
ように、コントローラは、スリッタ装置24によりウ
エブ12を切断開始する場合、スリッタ装置24によ
る切断開始後にウエブ12のスリット幅を変更する場合
及びスリッタ装置24によるウエブ12の切断を終了
する場合に、それぞれスリッタ装置24ノッチ形成装置
22を作動させ、これらの場合に、スリッタ装置24に
おける剪断部材26のウエブ幅方向に沿った移動量に基
づいてノッチ部70の搬送方向に沿ったノッチ長LN
算出する。
【0045】先ず、上記の場合を具体的に説明する
と、ウエブ12の切断開始前には、スリッタ装置24
は、剪断部材26を幅方向に沿ってウエブ12の外側に
待機させており、ノッチ部70が剪断部材26の位置ま
で搬送されてくると、剪断部材26を幅方向に沿って内
側へ移動させ、ノッチ部70内における所定のスリット
位置に停止させる。このスリット位置では、剪断部材2
6がウエブ12の側端から耳部15の切捨幅WC(図2
参照)と等しい距離だけ内側に位置する。
【0046】従って、この場合の剪断部材26の幅方向
に沿った移動量は、待機位置からウエブ12の側端まで
の距離をDL(図5参照)とすると(DL+WC)とな
る。このとき、また剪断部材26の幅方向に沿った移動
速度をVSとすると、剪断部材26の待機位置からスリ
ット位置までの所要時間TSは、(DL+WC)/VSとな
る。一方、ウエブ12の搬送速度をVWとすると、ノッ
チ長LNは、次の(1)式を満たすように設定する必要
があり、(1)式を満たさない場合には、剪断部材26
がスリット位置に達する前にノッチ部70内の端面部に
衝突することになる。
【0047】 (ノッチ長LN)>(DL+WC)×VW/VS・・・(1) 上記(1)式でDL、VW、VSがそれぞれ変化しないと
きには、ノッチ長LNは切捨幅WCに比例させて増大させ
る必要があり、このときの比例定数Rを少なくとも(V
W/VS)以上に設定する必要がある。例えば、DL=4
0mm、VW=1000mm/秒、VS=400mm/秒
であるならば、ノッチ長LNは下記の(2)式を満たす
必要がある。
【0048】 (ノッチ長LN)>(2.5×WC+100)・・・(2) 従って、ノッチ長LNは、切捨幅WCが最小幅の4mmの
ときには110mmより長く設定し、また切捨幅WC
最小幅の400mmのときには1100mmより長く設
定する必要がある。
【0049】また上記(1)で搬送速度VWが変化する
場合には、当然、切捨幅WCの変化量に対するノッチ長
Nの変化量を、搬送速度VWに比例するように増減させ
る必要がある。
【0050】また、スリッタ装置24によるウエブ1
2の切断を終了する場合についても、剪断部材26をノ
ッチ部70内からウエブ12の外側の待機位置まで移動
させるためには、上述したスリッタ装置24によりウ
エブ12を切断開始する場合と等しい長さのノッチ長L
Nが必要になる。
【0051】最後に、スリッタ装置24による切断開
始後にウエブ12のスリット幅を変更する場合について
説明する。この場合には、剪断部材26がノッチ部70
内で移動するだけであるので、ノッチ長LNは下記の
(3)式を満たせば良い。及びの場合よりも必要と
なるノッチ長LNは短くなる。
【0052】 (ノッチ長LN)>DL×VW/VS・・・(1) 本実施形態では、以上説明したような方法によりノッチ
長LNが算出されるが、但し、実際のノッチ長LNの最小
値は650mmであるので、算出値が650mmよりも
小さい場合には、ノッチ長LNの設定値は650mmと
なる。また切捨幅WCについては、最小0.5mmピッ
チで設定値が変化するが、これに応じたピッチでノッチ
長LNを変化させると制御が煩瑣になるので、コントロ
ーラは、ノッチ長LNについては10mmピッチで設定
値を変化(増減)させる。
【0053】コントローラは、上記のようにしてウエブ
12に形成されたノッチ部70がスリッタ装置24まで
搬送されると、待機位置にある剪断部材26を幅方向に
沿って内側へ移動開始させると共に、剪断部材26を構
成する上刃27及び下刃28をそれぞれウエブ12に従
動する方向へ回転開始させ、剪断部材26がノッチ部7
0内の所定のスリット位置に達すると、コントローラは
剪断部材26の内側への移動を停止させる。この後、ノ
ッチ部70の上流側の端面部が剪断部材26まで搬送さ
れてくると、剪断部材26によりウエブ12の側端部が
長手方向に沿って切断開始される。剪断部材26の下流
側でウエブ12における中央側から切り離された側端部
が耳部15として除去され、ウエブ12が目標とするス
リット幅に切断加工される。
【0054】以上説明した本実施形態に係るウエブ12
のスリット方法によれば、ウエブ12から切り落とされ
る耳部15の切捨幅WCに対応してノッチ部70の搬送
方向に沿ったノッチ長LNを切捨幅WCに略比例するよう
に増減させ、更にウエブ12の搬送速度VWに応じて切
捨幅WCに対するノッチ長LNの変更幅を調整することに
より、切捨幅WCが狭い場合にはノッチ部70のノッチ
長LNが短くなるが、剪断部材26がウエブ12の外側
の待機位置から幅方向に沿ってノッチ部70内における
スリット位置に移動する所要時間も短くなるため、剪断
部材26がスリット位置に達する前にノッチ部70内の
端面部と衝突することを防止でき、また切捨幅WCが広
い場合には剪断部材26が待機位置からノッチ部70内
におけるスリット位置に移動する所要時間も長くなる
が、この場合にはノッチ部70のノッチ長LNも十分長
くなるため、剪断部材26がスリット位置に達する前に
ノッチ部70内の端面部と衝突することを防止できる。
【0055】この結果、ウエブ12の搬送速度を高速化
しても、ウエブ12からの耳部15の切捨幅WCの長短
に応じてノッチ部70のノッチ長LNを実際に必要とな
る長さに応じて設定できるので、ウエブ12に形成する
ノッチ部のノッチ長を金属ウエブの搬送速度に対応する
一定値とする場合と比較し、ノッチ部70におけるノッ
チ長LNの平均的には短くすることができ、ウエブ12
における屑化される部分の量を減少できる。
【0056】また本実施形態のノッチ形成装置22によ
れば、コントローラがウエブ12に形成されるノッチ部
70のノッチ長LNが最小値(=650mm)である場
合には、ウエブ12に主ノッチ部のみからなるノッチ部
70が形成されるように、第2ノッチャー64の作動を
停止させたままで第1ノッチャー62のみを作動させ、
またウエブ12に形成されるノッチ部70のノッチ長L
Nが最小値よりも長い場合には、ウエブ12に主ノッチ
部66及び副ノッチ部68が搬送方向に沿って部分的に
重ね合わされてノッチ部70が形成されるように、第1
ノッチャー62を作動開始させた後、第1ノッチャー6
2に連動して第2ノッチャー64を作動開始させること
により、ウエブ12に形成されるノッチ部70のノッチ
長を最小値である650mmから最大値である1330
mmの範囲で任意の長さに変更できるので、ウエブ12
から切り落とされる耳部15の切捨幅WC及びウエブ1
2の搬送速度VWに応じてノッチ部70のノッチ長LN
簡単に変更できるようになる。
【0057】なお、本実施形態に係るウエブ12のスリ
ット方法は、ノッチ形成装置22を使用して行うものと
して説明したが、ウエブ12に形成されるノッチ部70
のノッチ長LNを任意の長さに変更できるものであるな
ら、必ずしもノッチ形成装置22を使用する必要はな
く、例えば、ウエブ12を溶断可能なレーザ加工装置を
ノッチ形成装置として用い、ウエブ12に形成するノッ
チ部70のノッチ長LNを変更するようにしても良い。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明の金属ウエブ
のスリット方法によれば、金属ウエブの搬送速度を高速
化した場合でも、金属ウエブの速度増加に対するノッチ
部におけるノッチ長の増加量を抑制できる。
【0059】また本発明の金属ウエブのノッチ形成装置
によれば、金属ウエブに形成されるノッチ部のノッチ長
を金属ウエブの搬送速度の変化等に応じて簡単に変更で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るウエブのスリット方
法が適用されると共に、本発明の実施形態に係るウエブ
のノッチ形成装置が配置された平版印刷版の加工ライン
の構成を示す斜視図である。
【図2】 本発明の実施形態に係るウエブのノッチ形成
装置の構成を示す斜視図である。
【図3】 図2に示されるウエブのノッチ形成装置にお
けるブレードロール及び受けロールを軸方向外側から見
た側面図である。
【図4】 図2に示されるウエブのノッチ形成装置にお
けるブレードロールをウエブの搬送方向に沿って見た正
面図及びブレードロールのロール面を平面状に展開した
展開図である。
【図5】 本発明の実施形態に係るウエブのスリット方
法によりウエブを切断する際のノッチ部と剪断部材との
関係を示す平面図である。
【符号の説明】
10 加工ライン 12 ウエブ(金属ウエブ) 15 耳部(切捨部) 22 ノッチ形成装置 24 スリッタ装置 26 剪断部材 27 上刃 28 下刃 36 平版印刷版 62 第1ノッチャー(第1ノッチ形成手段) 64 第2ノッチャー(第2ノッチ形成手段) 66 主ノッチ部 68 副ノッチ部 70 ノッチ部 72 ブレードロール 86 受けロール 102 第1ブレード(第1切刃) 116 第2ブレード(第2切刃)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺帯状の金属ウエブをその長手方向に
    沿った搬送方向へ連続的に搬送しつつ、 ノッチ形成装置により金属ウエブにウエブ側端から内側
    へ向かって凹状に切り欠かれたノッチ部を形成した後、 剪断部材を金属ウエブの外側から前記ノッチ部内に移動
    させ、前記ノッチ部を起点として、前記剪断部材により
    前記搬送方向へ移動する金属ウエブの側端部を長手方向
    に沿って切断開始し、 前記剪断部材の下流側における金属ウエブから所定の切
    捨幅の側端部を切り落し、金属ウエブを所要のスリット
    幅とする金属ウエブのスリット方法であって、 前記切捨幅に対応して前記ノッチ部の前記搬送方向に沿
    ったノッチ長を正の相関を有するように変化させること
    を特徴とする金属ウエブのスリット方法。
  2. 【請求項2】 前記切捨幅の変化量に対する前記ノッチ
    長の変化量を、金属ウエブの搬送速度に略比例するよう
    に増減させることを特徴とする請求項1記載の金属ウエ
    ブのスリット方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の金属ウエブのスリ
    ット方法に用いられる金属ウエブのノッチ形成装置であ
    って、 前記搬送方向に沿って搬送される金属ウエブにウエブ側
    端から内側へ向かって凹状に切り欠かれ、前記ノッチ部
    のノッチ長の最小値と等しい長さの主ノッチ部を形成す
    る第1ノッチ形成手段と、 前記第1ノッチ形成手段の下流側に配置され、前記搬送
    方向に沿って搬送される金属ウエブに側端からウエブ内
    側へ向かって凹状に切り欠かれた副ノッチ部を形成する
    第2ノッチ形成手段と、 金属ウエブに形成される前記ノッチ部のノッチ長が所定
    の最小値である場合には、金属ウエブに前記主ノッチ部
    のみからなる前記ノッチ部が形成されるように、前記第
    2ノッチ形成手段の作動を停止させたままで前記第1ノ
    ッチ形成手段のみを作動させ、金属ウエブに形成される
    前記ノッチ部のノッチ長が前記最小値よりも長い場合に
    は、金属ウエブに前記主ノッチ部及び前記副ノッチ部が
    搬送方向に沿って部分的に重ね合わされて前記ノッチ部
    が形成されるように、前記第1ノッチ形成手段を作動開
    始させた後、該第1ノッチ形成手段に連動して前記第2
    ノッチ形成手段を作動させる制御手段と、 を有することを特徴とする金属ウエブのノッチ形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1ノッチ形成手段及び前記第2ノ
    ッチ形成手段は、金属ウエブの厚さ方向に沿った一方の
    面に対向するように支持された受けロールと、金属ウエ
    ブを介して前記受けロールに対向するように支持され、
    金属ウエブに前記主ノッチ部を形成する際に、前記受け
    ロールとの間に金属ウエブを加圧挟持しつつ、金属ウエ
    ブに従動する方向へ回転するブレードロールとをそれぞ
    れ有し、 前記第1ノッチ形成手段における前記ブレードロールの
    ロール面には、該ロール面に沿った外郭形状が前記主ノ
    ッチ部に対応する形状とされた第1切刃が設けられ、前
    記第2ノッチ形成手段における前記ブレードロールのロ
    ール面には、該ロール面に沿った外郭形状が前記副ノッ
    チ部に対応する形状とされた第2切刃が設けられたこと
    を特徴とする請求項3記載の金属ウエブのノッチ形成装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007139279A (ja) * 2005-11-16 2007-06-07 Sanko Kikai Seisakusho:Kk 無音組み立て用ダクト構成材及びダクトの無音組み立て装置

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