JP3893555B2 - 平版印刷版用合紙のスリット・貼付装置及びスリット・貼付方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、平版印刷版を保護するために平版印刷版の素材であるウエブへ貼り付ける合紙を平版印刷版の幅に対応する幅へ切断し、ウエブへ貼り付ける平版印刷版用合紙のスリット・貼付装置及び、この平版印刷版用合紙のスリット・貼付装置を用いた平版印刷版用合紙のスリット・貼付方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
PS版等の平版印刷版の製造ラインでは、アルミニウム板等の金属支持体上に、例えば、砂目立て、陽極酸化処理、化成処理などの表面処理を単独又は適宜組み合わせて施し、次いで感光性組成物(この感光性組成物の中には感熱性組成物を含む)を塗布、乾燥して感光層を形成し、平版印刷版への加工素材である帯状のウエブを製造する。このウエブはロール状に巻き取られてウエブロールとして平版印刷版の製造ラインから加工ラインへ供給される。
【0003】
平版印刷版の加工ラインでは、ウエブロールから巻き出されたウエブの感光層表面、すなわち画像形成面へ、静電接着等により帯状の保護用合紙(以下、単に「合紙」という。)を貼り付け、この合紙が貼り付けられたウエブの両側端部をそれぞれスリッタ装置により切り落とす。このとき、スリッタ装置は、ウエブの側端から所定の切捨幅だけ内側へ入った線に沿ってウエブ及び合紙を同時に切断する。これにより、ウエブにおける両側端部からは、それぞれ切捨幅の幅を有する帯状の切捨部が切り落とされる。ここで、ウエブの切捨幅は、平版印刷版の製品サイズ等に応じて最小値である4mmから数十mmの範囲で変化する。また合紙は、通常、その幅がウエブの幅と略等しいものが使用され、ウエブの表面(画像形成面)へ貼り付けられる。
【0004】
スリッタ装置により両側端部から切捨部が切り落とされたウエブは、カッタ装置によりその幅方向に沿って合紙と共に切断(カット)されて予め定められた製品サイズの平版印刷版に切断加工される。この合紙が貼り付けられた平版印刷版は、例えば、その出荷仕様により定められた所定の束枚数毎に積み重ねられると共に、最上部及び最下部にそれぞれ厚紙、段ボール等の保護シートが配置されてシート束とされる。このシート束は包装工程へ搬送され、クラフト紙等の外装紙により包装され、更に必要に応じて段ボール箱等の収納箱内へ収納されたり、又は出荷用のパレット上に積載されることにより、ユーザへ出荷可能な形態とされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、平版印刷版の加工ラインには、スリッタ装置に対して僅かに下流側に、スリッタ装置によりウエブから切り落とされた切捨部を回収する回収装置が設置されている。この回収装置は、例えば、ウエブから切り落とされた切捨部の先端部付近をチャックし、この切捨部の先端付近を一対のニップローラ間にガイドするチャックガイド部と、前記一対のニップローラにより送り出されてくる切捨部をチップ状に破断するチョッパ部とを備え、このチョッパ部により破断されたウエブの切捨部を再生可能なアルミ屑として回収容器内へ排出する。
【0006】
しかし、スリッタ装置によりウエブから切り落とされる切捨部には、合紙が貼り付けられていることから、回収容器内にはウエブからの切捨部(ウエブ切捨部)アルミ屑と合紙からの切捨部(合紙切捨部)が細かく破断された紙屑とが混在してしまう。このため回収容器内のアルミ屑を再生する際にはアルミ屑と紙屑とを分別又は除去する作業が必要となり、アルミ屑を効率的かつ低コストで再生することの障害となっていた。
【0007】
上記のようなアルミ屑と紙屑とが混在することを避けるために、スリッタ装置の下流側にウエブ切捨部の回収装置(アルミ回収装置)と共に、合紙切捨部のみを回収する回収装置(合紙回収装置)を設置することも可能であるが、ウエブ切捨部から合紙切捨部を剥離する作業を自動化することが困難である。このため、加工ラインに合紙回収装置を設けた場合も、スリッタ装置による切捨部の切捨幅を変更する度に、オペレータが手作業によりウエブ切捨部から合紙切捨部を剥離しなければならず、その作業は煩瑣であると共にある程度の危険性を伴うものでもある。
【0008】
本発明の目的は、上記事実を考慮して、ウエブから合紙を剥離する作業を不要にすると共に、ウエブの側端部から切り落とされたウエブ切捨部と合紙の側端部から切り落とされた合紙切捨部とを混在させることなく回収できる平版印刷版用合紙のスリット・貼付装置及び平版印刷版用合紙のスリット・貼付方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の平版印刷版用合紙のスリット・貼付装置は、帯状とされた合紙を平版印刷版の幅に対応する幅に切断し、該合紙を平版印刷版の素材である帯状とされた金属製のウエブへ合紙を貼り付ける平版印刷版用合紙のスリット・貼付装置であって、帯状の合紙の幅方向に沿った側端部を長手方向に沿って切断し、該合紙を平版印刷版の幅に対応する幅とする合紙スリット手段と、前記合紙スリット手段により切断された合紙を帯状のウエブへ貼り付ける合紙貼付手段と、を有するものである。
【0010】
上記構成の平版印刷版用合紙のスリット・貼付装置によれば、合紙スリット手段が合紙の幅方向に沿った側端部を長手方向に沿って切断し、この合紙を平版印刷版の幅に対応する幅とし、合紙貼付手段が合紙スリット手段により切断された合紙をウエブへ貼り付けることにより、ウエブを平版印刷版の幅に対応する幅(スリット幅)に切断する前又は、ウエブを前記スリット幅に切断した後に、予め切捨部が発生しないような幅、すなわちウエブのスリット幅より狭いスリット幅に切断された合紙をウエブへ貼り付けることができるので、ウエブをスリット幅に切断する際には、ウエブの側端部から切り落とされたウエブ切捨部には合紙が付着せず、合紙切捨部を剥離する作業を行うことなく、ウエブ切捨部のみを簡単に回収できる。
【0011】
また合紙がウエブへ貼り付けられる前に合紙スリット手段により合紙の側端部から合紙切捨部が切り落とされるので、合紙切捨部のみを単体で回収することも容易になる。
【0012】
この結果、金属製のウエブから切り落とされるウエブ切捨部から合紙切捨部を分別し、又は除去する作業を不要にできるので、金属屑として回収されたウエブ切捨部を効率的かつ低コストで高純度の金属塊(インゴット)等へ再生可能になる。また合紙から切り落とされた合紙切捨部も、分別又は除去作業を行うことなく、そのまま再生用資源として活用できるので、効率的かつ低コストで再生紙等へ再生可能になる。
【0013】
また、上記合紙貼付手段により合紙を、ウエブを平版印刷版の幅(スリット幅)とするウエブスリット手段の上流側でウエブへ貼り付けるようにすれば、ウエブをスリット幅に切断する際に合紙によりウエブの表面(画像形成面)を保護できるので、ウエブ切断時のウエブスリッタ手段からの加圧力等によりウエブの画像形成面が損傷することを効果的に抑止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る平版印刷版用合紙のスリット・貼付装置について図面を参照して説明する。
【0015】
(実施形態の構成)
図1には、本発明の実施形態に係る合紙のスリット・貼付装置が配置された平版印刷版の加工ラインが示されている。この加工ライン10の上流側(図1の右上側)には、図1に示されるようにウエブ送出機12が配設されており、このウエブ送出機12には、平版印刷版56の素材となるウエブ14がロール状に巻き取られたウエブオール16が着脱可能に装填されている。このウエブ送出機12は、ウエブオール16からウエブ14を連続的に下流側へ巻き出す。ウエブ14は、レベラ18によりカールが矯正された後、本実施形態に係るスリット・貼付装置20の一部を構成する合紙貼付部22に至る。合紙貼付部22はウエブ14の上面(画像形成面)に合紙送出機24から送られてきた合紙26を圧着すると共に、合紙26をウエブ14の表面へ静電接着する。
【0016】
また加工ライン10には、合紙貼付部22の上流側にウエブ14の幅方向に沿った中心(ウエブセンタ)及びウエブ14の一側端(ウエブエッジ)をそれぞれ検出するための一対のポジションセンサ(図示省略)が配置されている。これら一対のポジションセンサからの検出信号は、加工ライン10全体を制御するためのコントローラ(図示省略)へ出力される。これにより、コントローラは、ポジションセンサからの検出信号に対応して合紙26の幅方向中心がウエブセンタと一致するように、合紙26及びウエブ14の少なくとも一方を幅方向へ位置決め制御する。具体的には、コントローラは、例えば、合紙26又はウエブ14を合紙貼付部22へ案内する一対のガイドローラを、合紙26又はウエブ14の面方向に沿って一体的に回転させることより、合紙26又はウエブ14を幅方向へ位置調整する。
【0017】
一方、合紙貼付部22へ供給される合紙26は、図1に示されるように、予めロール状に巻き取られた合紙ロール28として合紙送出機24へ着脱可能に装填されており、合紙送出機24は合紙ロール28から合紙26をウエブ14の搬送速度と等しい速度で連続的に下流側へ送り出す。合紙送出機24の下流側には、スリット・貼付装置20の裁断加工部30が設置されている。この裁断加工部30は、合紙26の側端部を長手方向に沿って切断し、合紙26をウエブ14から切断加工される平版印刷版56の幅に対応する幅にする。
【0018】
合紙貼付部22の下流側には、図1に示されるようにウエブノッチャー32が配置されている。このウエブノッチャー32は、ウエブ14のスリット幅を変更する際に、ウエブ14の両側端部をそれぞれ打抜き、ウエブ14の両側端部にそれぞれ所定形状の切欠部NU(図2参照)を形成する。これにより、ウエブ14の両側端部にそれぞれ対応するように配置されたスリッタ装置34の剪断部36がノッチNU内で軸方向へ移動可能となり、ウエブ14を連続裁断しつつウエブ14のスリット幅を変更できる。ここで、スリッタ装置34の剪断部36は、図2に示されるようにそれぞれ円板状とされた上刃37と下刃38とを有しており、これらの上刃37と下刃38との間にウエブ14を挟み込んでウエブ14を切断する。
【0019】
スリッタ装置34によりウエブ14の両端部からそれぞれ切り落とされた一対のウエブ切捨部40は、図2に示されるようにそれぞれニップローラ42により挟持されてチョッパ装置44へ送られる。チョッパ装置44はウエブ切捨部40をチップ状に破断し、破断したウエブ切捨部40をアルミ屑Dとしてホッパ45内へ投入する。このアルミ屑Dは、コンベア機構46により搬送されて回収容器48(図1参照)内へ投入される。
【0020】
なお、加工ライン10では、図1に示されるように、スリッタ装置34及びその周辺部材(図示省略)とが裁断ユニット50として一体化されており、この裁断ユニット50が2組用意されている。これにより、剪断部36を構成する上刃37及び下刃38の交換や位置調整等の段取作業を、ライン外の使用していない裁断ユニット50で行うことができ、加工ライン10のライン停止時間が抑制可能になっている。
【0021】
スリッタ装置34により所定のスリット幅に裁断されたウエブ14は、図1に示される測長装置52により送り長がカウントされ、予め設定されたカウント値が測長装置52によりカウントされると、それに同期して走間カッタ54により切断される。これにより、予め設定されたサイズの平版印刷版56が製造される。
【0022】
平版印刷版56は、図1に示される複数台のコンベア58からなる搬送路60により集積部62に送られ、この集積部62にて所定枚数積み重ねられて、集積束64が構成される。なお、保護シート供給ライン66から搬送路60へ所定のタイミングで段ボール等、厚紙等の保護シート68を供給することにより、集積部62に積載される集積束64の上下若しくは片側に、段ボール、厚紙等からなる保護シート68を配置することが可能となる。
【0023】
集積束64は、複数台のコンベア70により所定の積替位置へ搬送され、この積替位置で積替装置72によりコンベア58からパレット74上へ積替えられる。この集積束64が積載されたパレット74は自動搬送装置76により包装工程に送られ、クラフト紙等の外装紙により包装された後、更に必要に応じて段ボール箱等の収納箱内へ収納されたり、又は出荷用のパレット上に積載されることにより、ユーザへ出荷可能な形態とされる。
【0024】
次に、上記の加工ライン10に配置された本実施形態に係る合紙26のスリット・貼付装置20を、図2〜図4に基づいて詳細に説明する。
【0025】
スリット・貼付装置20の裁断加工部30には、図3に示されるように合紙26の幅方向に沿った両側端部にそれぞれ台形状の切欠部NPを形成するノッチャー78が設けられている。このノッチャー78には、合紙26の上面側に支持ローラ80が設けられると共に、合紙26の下面側に加圧ローラ82が設けられおり、これらのローラ80,82は、下流側へ走行する合紙26を挟持するローラ対を構成している。支持ローラ80の外周面上には、両側端部にそれぞれ細長い板状とされた一対のブレード84が固定されている。このブレード84は、その長手方向に沿って軸方向外側へ開いた略コ字状となるように屈曲されると共に、幅方向に沿った基端部が支持ローラ80の外周面へ固着されている。またブレード84は、その幅方向に沿った先端部が合紙26を押し切るための刃先部85とされている。
【0026】
一方、加圧ローラ82は、そのローラ面83が軸心を中心とする曲率半径一定の曲面からなり、このローラ面83は、炭素鋼等の金属からなるブレード84よりも十分硬度が低い材料、例えば、銅合金、樹脂等により形成されている。加圧ローラ82は、支持ローラ80に対して接離可能となるように径方向へ移動可能に支持されており、油圧シリンダ等のアクチュエータ(図示省略)により駆動されて、合紙26を介して支持ローラ80へ圧接する加圧位置と合紙26から離間する待機位置との何れかの位置へ保持される。
【0027】
また支持ローラ80及び加圧ローラ82は、それぞれモータ、ギヤ列等からなる回転駆動部(図示省略)に連結されており、この回転駆動部はローラ80,82のニップ部における線速度が合紙26の走行速度と等しくなるようにローラ80,82をそれぞれ回転させる。
【0028】
加工ライン10全体を制御するコントローラは、スリッタ装置34によりウエブ14のスリット幅を変更する場合には、ウエブ14のスリット幅を変更する予定のタイミングに対して所定時間だけ前のタイミングで加圧ローラ82を待機位置から加圧位置へ移動させ、加圧ローラ82を1回転する間に亘って加圧位置に保持した後に待機位置に復帰させる。これにより、合紙26の両側端部には、図3に示されるように、それぞれ軸方向外側へ向かってテーパ状に広がった略台形の切欠部NPが形成される。ここで、一対の切欠部NPは、それぞれ合紙26の側端から所定長だけ内側へ入った位置まで形成されており、この切欠部NPの軸方向に沿った幅は、裁断加工部30により合紙26から切り落とされる合紙切捨部86(図3参照)の最大幅より広くなっている。ここで、コントローラは、合紙26の切欠部NPがウエブノッチャー32の下流側でウエブ14の切欠部NUと一致するようなタイミングで加圧ローラ82を加圧位置へ移動させる。
【0029】
裁断加工部30には、図3に示されるようにノッチャー78の下流側にスリッタ88が設けられている。スリッタ88には、合紙26の両側端部にそれぞれ対応する一対の剪断部90が設けられている。剪断部90は、図4に示されるように、合紙26の上面側に支持された円板状の上刃91及び合紙26の下面側に支持された円板状の下刃92を備えている。また剪断部90には、下刃92の外側に受けローラ93が同軸的に設けられている。ここで、上刃91の内側面と下刃92の外側面との間には微小な隙間が形成されており、この隙間の大きさは合紙26の厚さや紙質等に応じて調整される。また上刃91及び下刃92は、上刃91の下端部と下刃92の上端部とが僅かに重なり合うように配置されている。
【0030】
上刃91及び下刃92は、図4に示されるように、それぞれ支軸94,95を介してスライドフレーム96により回転可能に支持されている。これらの支軸94,95は、それぞれモータ等の駆動源に接続されており、合紙26の切断時にはそれぞれ前記駆動源からのトルクにより上刃91と下刃92を回転させる。また受けローラ93は下刃92と共通の支軸95により支持されおり、この支軸95からのトルクにより下刃92と一体となって回転する。
【0031】
一対のスライドフレーム96は、図4に示されるように共通の基台98により合紙26の幅方向へ移動可能に支持されており、駆動機構(図示省略)からの駆動力により合紙26の幅方向における中心に対して対称的な位置へ互いに連動して移動するようになっている。加工ライン10全体を制御するコントローラは、合紙26のスリット幅を変更する際には、前記駆動機構により一対のスライドフレーム96をそれぞれ幅方向に沿って合紙26のスリット幅に対応するから位置へ移動させる。これにより、スリッタ88は、上刃91と下刃92との間に合紙26の側端部を挟み込んで合紙26を長手方向に沿って切断し、図3に示されるように合紙26の側端部から合紙切捨部86を切り落とす。このとき、受けローラ93は、上刃91及び下刃92による合紙26の切断部からその下流側で合紙切捨部86を下面側から支持し、切断部付近での合紙切捨部86の切断を防止する。
【0032】
スリット・貼付装置20には、図2に示されるようにスリッタ88の僅かに下流側に合紙回収部100が設けられている。この合紙回収部100には合紙切捨部86を吸引するための吸引パイプ102が設けられている。この吸引パイプ102は全体として略Y字状の管路を形成しており、吸引パイプ102には、その上端側に2本の分岐管104,105が設けられており、下部側に2本の分岐管104,105が1本に集合した集合管106が設けられている。分岐管104,105の上端部には、それぞれスリッタ88における一対の剪断部90へ面するように開口する吸引口108,109が設けられている。また集合管106の下端側の開口端は、回収容器112内へ合紙切捨部86を排出するための排出口110とされている。
【0033】
集合管106の中間部には、図2に示されるように吸引パイプ102内に負圧を発生させるためのブロア114が接続されている。合紙回収部100では、ブロア114を作動させて負圧を発生させると、吸引パイプ102内に一対の吸入口108,109から外気を吸入すると共に吸入した外気を排出口110から排出させるような気流が発生する。これにより、ブロア114の作動時にスリッタ88により合紙26の両端部からそれぞれ切り落とされた一対の合紙切捨部86の先端部を吸入口108,109付近へ導くと、合紙26から切り落とされる合紙切捨部86を吸引パイプ102内へ連続的に吸入し、その合紙切捨部86を回収容器112内へ排出できる。
【0034】
スリット・貼付装置20の合紙貼付部22には、図2に示されるようにウエブ14の上面側に圧着ローラ116が設けられると共に、ウエブ14の下面側に支持ローラ118が設けられている。これらの圧着ローラ116及び支持ローラ118はウエブ14及び合紙26を挟持すると共に、合紙26に対して従動回転するローラ対を構成している。また合紙貼付部22には、圧着ローラ116の僅かに下流側に帯電器120が設けられている。この帯電器120は、コロトロン、ストロコロン等のコロナ放電式のものであり、コロナ放電により合紙26が密着したウエブ14の表面を帯電して合紙26をウエブ14へ静電的に接着する。
【0035】
加工ライン10全体を制御するコントローラは、スリット・貼付装置20のスリッタ88により切断後の合紙26の幅がスリッタ装置34による切断後のウエブ14の幅以下となるように合紙26から合紙切捨部86を切り捨てる。具体的には、コントローラは、合紙26の側端がウエブ14の切断端と一致するか、ウエブ14の切断端から10mm以内、内側に入った位置となるように合紙26の両端部を切断する。従って、スリッタ88による切断後の合紙26の幅TP(図2参照)は、切断後のウエブ14の幅TU(図2参照)に対して0mm以上、20mm未満の範囲で狭くなる。
【0036】
(実施形態の作用)
次に、上記のように構成された本実施形態に係るスリット・貼付装置20が配置された加工ライン30の作用について説明する。
【0037】
加工ライン10では、スリット・貼付装置20のスリッタ88により合紙26の幅方向に沿った両側端部を長手方向に沿って切断し、この合紙26を切断後のウエブ14の幅に対応する幅とした後、合紙貼付部22により合紙26をウエブ14の表面へ静電接着する。このとき、合紙26は、その幅が切断後のウエブ14の幅(スリット幅)に対して0mm以上、20mm未満の範囲で狭くなるように切断される。これにより、ウエブ14をスリット幅に切断する際には、スリッタ装置34によりウエブ14の側端部から切り落とされたウエブ切捨部40には合紙26が付着せず、合紙切捨部86を剥離する作業を行うことなく、ウエブ切捨部40のみを簡単に回収できる。また合紙26がウエブ14へ貼り付けられる前にスリット・貼付装置20のスリッタ88により合紙26の側端部から合紙切捨部86が切り落とされるので、合紙切捨部86のみを単体で回収することも容易になる。
【0038】
この結果、アルミニウム又はアルミニウム合金製のウエブ14から切り落とされるウエブ切捨部40から合紙切捨部86を分別し、又は除去する作業を不要にできるので、アルミ屑Dとして回収容器48内へ回収されたウエブ切捨部40を効率的かつ低コストで高純度のアルミ塊(インゴット)等へ再生可能になる。また合紙26から切り落とされた合紙切捨部86も、分別又は除去作業を行うことなく、そのまま再生用資源として活用できるので、効率的かつ低コストで再生紙等へ再生可能になる。
【0039】
また、ウエブ14から製造される平版印刷版56では、切断端付近に加工歪みが生じる等の理由から、画像領域の外周端(画像端)が切断端から10mm以上内側となるように設定される。このため、本実施形態のように切断後の合紙26の幅TPを、切断後のウエブ14の幅TUに対して0mm以上、20mm未満の範囲で狭くすることにより、合紙26の側端を確実に画像端の外側へ位置させることができるので、ウエブ14から製造された平版印刷版56の画像領域を合紙26により確実に保護できる。
【0040】
また、加工ライン10では、スリット・貼付装置20の合紙貼付部により合紙26が、スリッタ装置34の上流側でウエブ14へ貼り付けられる。これにより、スリッタ装置34によりウエブ14をスリット幅に切断する際に、合紙26によりウエブ14の表面(画像形成面)を確実に保護できるので、切断時のスリッタ装置34からの加圧力等によりウエブ14の画像形成面が損傷することを効果的に抑止できる。
【0041】
また、本実施形態に係る合紙のスリット・貼付装置20で切断される合紙26は、例えば、品種によって異なるウエブ14の幅から最大幅のものと略等しい幅のものを1種類のみ用意しておけば、最大幅より狭幅のウエブ14に対して全て対応可能となるので、1種類の合紙26により多種対のウエブ14へ対応可能となり、合紙26のコストを低減すると共に合紙ロール28の交換頻度を減少できる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の平版印刷版用合紙のスリット・貼付装置及びスリット・貼付方法によれば、ウエブから合紙を剥離する作業を不要にすると共に、ウエブの側端部から切り落とされたウエブ切捨部と合紙の側端部から切り落とされた合紙切捨部とを混在させることなく回収できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る合紙のスリット・貼付装置が配置された平版印刷版の加工ラインの構成を示す斜視図である。
【図2】 本発明の実施形態に係る合紙のスリット・貼付装置及びウエブのスリッタ装置の構成をそれぞれ示す斜視図である。
【図3】 本発明の実施形態に係る合紙のスリット・貼付装置における裁断加工部の構成を示す斜視図である。
【図4】 本発明の実施形態に係る合紙のスリット・貼付装置におけるスリッタを合紙の長手方向に沿って見た正面図である。
【符号の説明】
10 加工ライン
14 ウエブ
20 スリット・貼付装置
22 合紙貼付部(スリット・貼付装置、合紙貼付手段)
26 合紙
30 裁断加工部(スリット・貼付装置、合紙スリット手段)
32 ウエブノッチャー
34 スリッタ装置(ウエブスリット手段)
56 平版印刷版
78 ノッチャー(合紙スリット手段)
86 合紙切捨部
88 スリッタ(合紙スリット手段)
116 圧着ローラ(合紙貼付手段)
118 支持ローラ(合紙貼付手段)
120 (合紙貼付手段)
Claims (4)
- 帯状とされた合紙を平版印刷版の幅に対応する幅に切断し、該合紙を平版印刷版の素材である帯状とされた金属製のウエブへ合紙を貼り付ける平版印刷版用合紙のスリット・貼付装置であって、
帯状の合紙の幅方向に沿った側端部を長手方向に沿って切断し、該合紙を平版印刷版の幅に対応する幅とする合紙スリット手段と、
前記合紙スリット手段により切断された合紙を帯状のウエブへ貼り付ける合紙貼付手段と、
を有することを特徴とする平版印刷版用合紙のスリット・貼付装置。 - 前記合紙貼付手段は、ウエブの幅方向に沿った側端部を長手方向に沿って切断し、該ウエブを平版印刷版の幅に対応する幅とするウエブスリット手段の上流側で、合紙をウエブの表面へ貼り付けることを特徴とする請求項1記載の平版印刷版用合紙のスリット・貼付装置。
- 前記合紙スリット手段は、合紙の幅方向へ移動可能に支持され、所定の搬送方向へ走行する合紙の側端部を長手方向に沿って連続的に切断する剪断部材と、前記剪断部材の上流側へ配置され、前記剪断部材を前記幅方向へ移動させて切断後の合紙幅を変更する際に、合紙の側端部に前記幅方向へ移動する前記剪断部材を合紙から離脱させるための切欠部を形成するノッチ形成部材と、を有することを特徴とする請求項1又は2記載の平版印刷版用合紙のスリット・貼付装置。
- 請求項1、2又は3記載の平版印刷版用合紙のスリット・貼付装置を用いて平版印刷版へ合紙を貼り付けるための平版印刷版用合紙のスリット・貼付方法であって、
前記合紙スリット手段により合紙の側端部を長手方向に沿って切断し、合紙を平版印刷版の幅に対応する幅とした後に、該合紙を前記合紙貼付手段によりウエブへ貼り付けることを特徴とする平版印刷版用合紙のスリット・貼付方法。
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