JP2002283124A - 金属ウエブの耳部スリッタ・ガイド装置及び耳部スリッタ・ガイド方法 - Google Patents

金属ウエブの耳部スリッタ・ガイド装置及び耳部スリッタ・ガイド方法

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JP2002283124A
JP2002283124A JP2001084336A JP2001084336A JP2002283124A JP 2002283124 A JP2002283124 A JP 2002283124A JP 2001084336 A JP2001084336 A JP 2001084336A JP 2001084336 A JP2001084336 A JP 2001084336A JP 2002283124 A JP2002283124 A JP 2002283124A
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metal web
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Kenichi Hashiguchi
健一 橋口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属ウエブの側端部から切り落とされる耳部
の先端部にチャック部を確実に連結する。 【解決手段】 上刃27の外周面には断面がV字状とさ
れた成形溝58が形成され、この上刃27と共にウエブ
12から切り落とされた耳部26を加圧挟持する受けロ
ーラ64の外周面にはV字状に突出する成形部66が形
成されている。これにより、ウエブ12から切り落とさ
れた耳部26は成形溝58及び成形部からの加圧力によ
り塑性変形し、幅方向に沿って略V字状に屈曲する。こ
のように耳部26をV字状に屈曲させることにより、耳
部26の撓み方向への変形抵抗が増大し、刃27,28
による切断時の加工歪み等の影響により耳部26がウエ
ブ12の厚さ方向へ変形することが防止され、チャック
部84における一対の挟持片86により耳部26が確実
に挟持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の搬送方向へ
搬送される帯状の金属ウエブの側端部を搬送方向に沿っ
て切断すると共に、この金属ウエブの側端部から切り落
とされた耳部をチョッパ装置等の耳部の処理装置に案内
する金属ウエブの耳部スリッタ・ガイド装置及び耳部ス
リッタ・ガイド方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PS版等の平版印刷版の製造ラインで
は、アルミニウム板等の金属支持体上に、例えば、砂目
立て、陽極酸化処理、化成処理などの表面処理を単独又
は適宜組み合わせて施し、次いで感光性組成物(この感
光性組成物の中には感熱性組成物を含む)を塗布、乾燥
して感光層を形成し、平版印刷版への素材である帯状の
金属ウエブ(以下、単に「ウエブ」という。)を製造す
る。このウエブはロール状に巻き取られてウエブロール
として平版印刷版の製造ラインから加工ラインへ供給さ
れる。
【0003】平版印刷版の加工ラインでは、ウエブロー
ルから巻き出されたウエブの表面へ静電接着等により帯
状の保護用合紙(以下、単に「合紙」という。)を貼り
付け、この合紙が貼り付けられた金属ウエブの両側端部
をそれぞれスリッタ装置により切り落とす。このとき、
スリッタ装置は、ウエブの側端から所定の切捨幅だけ内
側へ入った直線に沿ってウエブ及び合紙を同時に切断す
る。これにより、ウエブにおける両側端部からそれぞれ
切捨幅の幅を有する帯状の切捨部が切り落とされ、ウエ
ブは平版印刷版の幅に対応する幅(スリット幅)に切断
加工される。このとき、ウエブの一方の側端部から切り
捨てられる切捨部の幅は、通常、平版印刷版の製品サイ
ズ等に応じて最小値である4mmから数十mmの範囲で
変化する。
【0004】ところで、スリッタ装置によりウエブの両
端部からそれぞれ切り落とされた耳部は、耳部ガイド装
置によりチョッパ装置やプレス装置等の処理装置へ導か
れ、この処理装置により嵩張らないようにするために破
断、圧縮等の各種処理が行われる。耳部ガイド装置は、
スリッタ装置によりウエブから切り落とされた耳部の先
端部をチャック部により挟持し、このチャック部を処理
装置の方向へ移動させることにより、耳部の先端部を処
理装置の受入部へ案内する。この処理装置は、例えば、
受入部に一対のニップローラが設けられており、このニ
ップローラにが耳部を挟持して回転することにより、耳
部を連続的に処理装置内へ引き込み、装置内で切断、プ
レス等の処理を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スリッ
タ装置によりウエブの側端部から切り落とされる耳部の
幅が10mmより狭い(4〜9mmの)場合には、切断
時の加工歪みの影響により耳部の先端部付近がカールし
易くなる。この耳部のカール量がチャック部の最大の開
き幅に対応する量以上になると、スリッタ装置によるウ
エブ切断位置の下流側で待機しているチャック部により
耳部の先端部を挟持できなくなる。このような場合に
は、オペレータが耳部の先端部を手作業によって処理装
置の受入部まで案内しなければならず、オペレータへの
作業負荷が増加する。
【0006】本発明の目的は、上記事実を考慮して、金
属ウエブの側端部から切り落とされる耳部の先端部にチ
ャック部を確実に連結できる金属ウエブの耳部スリッタ
・ガイド装置及び金属ウエブの耳部スリッタ・ガイド方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の金属
ウエブの耳部スリッタ・ガイド装置によれば、切断・変
形手段が金属ウエブの側端部を搬送方向に沿って切断し
つつ、この金属ウエブの側端部から切り落とされる耳部
をその幅方向に沿って略V字状に塑性変形させることに
より、金属ウエブから切り落とされた耳部の撓み方向へ
の変形抵抗を増大させ、加工歪みや耳部の自重等の影響
により耳部が金属ウエブの厚さ方向へ変形することを防
止又は十分抑制できるので、この耳部の先端付近を耳部
ガイド手段のチャック部により確実に挟持できる。この
後、耳部の先端部を挟持したチャック部を耳部と共に処
理装置の方向へ移動させれば、耳部を処理装置の受入部
へ確実に案内できる。
【0008】また本発明による第2の金属ウエブの耳部
スリッタ・ガイド装置によれば、切断手段の上流側に待
機させたチャック部を、搬送方向に沿って移動する金属
ウエブにおける耳部の先端付近に対応する部位に連結固
定し、このチャック部を搬送方向に沿ってウエブと共に
切断手段の下流側まで移動させた後に、チャック部1の
移動方向を処理装置の受入部の方向へ変化させることに
より、切断手段により耳部の切断が開始される前に、チ
ャック部を金属ウエブにおける耳部の先端付近に対応す
る部位に連結固定できるので、加工歪み等の耳部変形の
影響を受けることなく、チャック部を耳部の先端付近に
確実に連結できる。この結果、切断手段により金属ウエ
ブから切り落とされた耳部を処理装置の受入部へ確実に
案内できる。
【0009】このとき、切断手段により金属ウエブから
切り落とされる耳部の設定幅が狭く(例えば、4m
m)、チャック部を金属ウエブにおける耳部に対応する
部位に直接的に連結固定できない場合には、耳部ガイド
手段の搬送方向上流側に設けられた貼付手段により搬送
方向へ搬送される金属ウエブにおける耳部の先端付近に
対応する部位にシート状の連結材を貼り付け、チャック
部により連結材に挟持するようにすれば、耳部の設定幅
が狭き場合でも、チャック部を金属ウエブにおける耳部
の先端付近に対応する部位へ間接的に連結固定できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係るウ
エブの耳部ガイド方法について図面を参照して説明す
る。
【0011】(第1実施形態)先ず、図1に基づいて本
発明の第1実施形態に係るウエブのスリッタ装置24及
び耳部ガイド装置70が適用される平版印刷版の加工ラ
イン10の構成について説明する。
【0012】加工ライン10の上流側(図1の右上側)
には、ウエブ12がロール状に巻き取られたウエブロー
ル13が着脱可能に装填されたウエブ送出機14が配設
されている。ここで、ウエブ12は、アルミニウム又は
アルミニウムを主体とする合金からなる帯状の支持体上
に少なくとも感光性組成物及び感熱性組成物の何れかが
塗布されて構成されている。
【0013】ウエブ送出機14は、ウエブロール13か
ら平版印刷版素材であるウエブを連続的に下流側へ送り
出す。このウエブ12はレベラ16によりカールが矯正
された後、圧着ローラ18に至る。この圧着ローラ18
はウエブ12の上面(画像形成面)に合紙送出機21か
ら送られてきた帯状の合紙20を圧着する。このとき、
ウエブ12へ圧着された合紙20は帯電装置(図示省
略)により帯電されてウエブ12へ静電接着される。
【0014】圧着ローラ18の下流側には、本実施形態
に係るノッチャー22が配置されている。このノッチャ
ー22は、その下流側に設置されたスリッタ装置24に
よりウエブ12をスリット開始する場合、ウエブ12の
スリット幅を変更する場合、及びウエブ12のスリット
を終了させる場合に、それぞれウエブ12における幅方
向に沿った両側端部をそれぞれ打抜き、ウエブ12の両
側端部にそれぞれ所定形状の切欠部(ノッチ)を形成す
る。これにより、ノッチャー22の下流側に設けられた
スリッタ装置24は、上刃27及び下刃28(図5参
照)を切欠部内でウエブ12の幅方向へ移動させ、ウエ
ブ12のスリット幅を変更できるようになる。
【0015】なお、スリッタ装置24の下流側には、ス
リッタ装置24によりウエブ12から切り落とされた耳
部26の先端付近を挟持して、この耳部26をチョッパ
装置72(図5参照)へ導く耳部ガイド装置70(図2
参照)が設けられている。チョッパ装置72は耳部を細
かく破断して再生可能なアルミ屑とする。このアルミ屑
はコンベア機構23により搬送され、回収容器25内へ
排出される。また加工ライン10では、スリッタ装置2
4及びその周辺部材(図示省略)とにより裁断ユニット
30が構成されると共に、この裁断ユニット30が2組
用意されている。これにより、上刃27及び下刃28の
交換及び位置調整等の段取作業を、ライン外の使用して
いない裁断ユニット30で行うことができ、加工ライン
10のライン停止時間の抑制が図られている。
【0016】スリッタ装置24により所定のスリット幅
に切断されたウエブ12は、測長装置32により送り長
がカウントされ、予め設定されたカウント値が測長装置
32によりカウントされると、それに同期して走間カッ
タ34により切断される。これにより、予め設定された
サイズの平版印刷版36が製造される。
【0017】平版印刷版36は、複数台のコンベア38
からなる搬送路40により集積部42に送られ、この集
積部42にて所定枚数積み重ねられて、集積束44が構
成される。なお、保護シート供給ライン46から搬送路
40へ所定のタイミングで段ボール等、厚紙等の保護シ
ート48を供給することにより、集積部42に積載され
る集積束44の上下若しくは片側に、厚紙等からなる保
護シート48を配置することが可能となる。
【0018】集積束44は、複数台のコンベア50によ
り所定の積替位置へ搬送され、この積替位置で積替装置
52によりコンベア38からパレット54上へ積替えら
れる。この集積束44が積載されたパレット54は自動
搬送装置56により包装工程に送られ、クラフト紙等の
外装紙により包装された後、更に必要に応じて段ボール
箱等の収納箱内へ収納され、又は出荷用のパレット上に
積載されることにより、ユーザへ出荷可能な形態とされ
る。
【0019】次に、加工ライン10に配置された第1実
施形態に係るスリッタ装置24及び耳部ガイド装置70
の構成を詳細に説明する。加工ライン10におけるノッ
チャー22は、図4に示されるようにウエブ12に幅方
向(矢印W方向)に沿ってウエブ12の側端から中心側
へ向かって台形状に切り欠かれた切欠部Nを形成する。
ノッチャー22の下流側に配置されたスリッタ装置24
は、ウエブ12の側端部を搬送方向(矢印F方向)に沿
って直線的に切断し、ウエブ12の幅を製品としての平
版印刷版36に対応する幅に調整(トリミング)する。
ここで、互いに対となる2台のスリッタ装置24は、そ
れぞれウエブ12の幅方向中心線に対して対称な構造と
されている点を除けば基本的に同一構成とされ、その動
作についてもウエブ12の幅方向中心線に対して対称的
に行われる。このため、以下の記載では、ウエブ12の
一方(図1の左側)の側端部に対応するスリッタ装置2
4についてのみ説明し、他方の側端部に対応するスリッ
タ装置24については説明を省略する。
【0020】スリッタ装置24には、図2に示されるよ
うに、それぞれ円板状とされた上刃27及び下刃28が
設けられており、これら一対の刃27,28は、その軸
心がそれぞれウエブ12の幅方向と平行となり、この軸
心を中心として回転可能となるように支持されている。
下刃28は、図5に示されるようにウエブ12の幅方向
に沿って微小な隙間を空けて上刃27の内側に配置さ
れ、その上端部が上刃27の下端部より僅かに上方に位
置するように位置調整されている。
【0021】上刃27の外周面には、図2に示されるよ
うに凹状の成形溝58が全周に亘って形成されている。
この成形溝58は、図5に示されるように径方向に沿っ
た断面形状が略V字状とされており、軸方向中心に沿っ
た底部59から軸方向両側端へ向かって延在する一対の
傾斜面間の角度(=開口角θ1)が略90°になってい
る。また上刃27は、その外周面における軸方向に沿っ
て内側のエッジ部が刃先60とされ、下刃28は、その
外周面における軸方向に沿って外側のエッジ部が刃先6
2とされている。
【0022】下刃28の外側には、図5に示されるよう
に下刃28の外径よりも若干小さい外径を有する受けロ
ーラ64が設けられ、この受けローラ64は、下刃28
と一体となって回転し、かつ軸方向へ移動するように同
軸的に連結固定されている。受けローラ64の外周面に
は、軸方向両側端に対して中心が外周側へ突出する成形
部66が全周に亘って形成されている。この成形部66
の軸方向中心に沿った頂部68は軸方向に沿って成形溝
58の底部59と一致しており、この成形溝58の頂部
68から下刃28の軸方向両側端へ向かって延在する一
対の傾斜面間の角度(先端角θ2)は、成形溝58の開
口角θ1と等しい大きさとされいる。ここで、成形部6
6における一対の傾斜面と成形溝58における一対の傾
斜面とは互いに平行になっており、これらの成形部66
と成形溝58との間には、ウエブ12の厚さに対応する
幅Tを有する隙間が形成されている。
【0023】スリッタ装置24には、上刃27及び下刃
28にそれぞれ連結されたモータ、ギヤ列等からなる回
転駆動部(図示省略)が設けられており、この回転駆動
部は、スリッタ装置24の作動時に上刃27及び下刃2
8にそれぞれトルクを伝達して、これらの刃27,28
を互いに等しい周速で、搬送方向へ移動するウエブ12
に従動する方向へ回転させる。またスリッタ装置24に
は、上刃27及び下刃28を軸方向(=ウエブ12の幅
方向)に沿って移動可能に支持し、これらを所定のタイ
ミングでウエブ12のトリミング幅に対応する位置へ移
動させるスライド機構(図示省略)が設けられている。
【0024】加工ライン10には、図3に示されるよう
にスリッタ装置24の下流側に耳部ガイド装置70及び
チョッパ装置72が設置されている。これらの耳部ガイ
ド装置70及びチョッパ装置72は、ウエブ12の両側
端部にそれぞれ対応して2台ずつ設けられている。ここ
で、互いに対となる2台の耳部ガイド装置70及びチョ
ッパ装置72は、スリッタ装置24と同様に、それぞれ
ウエブ12の幅方向中心線に対して対称な構造とされて
いる点を除けば基本的に同一構成とされ、その動作につ
いてもウエブ12の幅方向中心線に対して対称的に行わ
れる。このため、以下の記載では、ウエブ12の一方
(図1の左側)の側端部に対応する耳部ガイド装置70
及びチョッパ装置72についてのみ説明し、他方の側端
部に対応する耳部ガイド装置70及びチョッパ装置72
については説明を省略する。
【0025】図3に示されるように、チョッパ装置72
はウエブ12に対して下方に設置されており、耳部ガイ
ド装置70には、スリッタ装置24における下刃28の
下流側からチョッパ装置72の方向へ延在するガイド板
74が設けられている。ここで、ガイド板74はウエブ
12の搬送方向(矢印F方向)へ向かって下方へ傾斜す
るように支持されており、その上面が刃27,28によ
りウエブ12から切り落とされた耳部26をチョッパ装
置72へ導くためのガイド面76とされている。
【0026】チョッパ装置72には、図3に示されるよ
うにガイド板74の下端部に面するように一対のニップ
ローラ78,80が設けられている。これら一対のニッ
プローラ78,80のローラ面はそれぞれゴム等の摩擦
係数が高い材料により形成されている。また上側のニッ
プローラ78はギヤ列等により駆動モータ(図示省略)
と連結されており、この駆動モータ時からのトルクによ
り一方向(図3では時計方向)へ回転する駆動ローラと
して構成されている。
【0027】一方、下側のニップローラ80は、図3に
示されるように油圧シリンダ82により支持されてい
る。この油圧シリンダ82は、ニップローラ80をガイ
ド板124の厚さ方向と略平行な方向へ移動可能に支持
しており、加工ライン10を制御するコントローラによ
る制御に従ってニップローラ80をニップローラ78か
ら離間させる離間位置(図3の実線で示される位置)及
びニップローラ78へ圧接させる挟持位置(図3の鎖線
で示される位置)の何れかに移動させる。ここで、ニッ
プローラ80が挟持位置にある状態では、これらのニッ
プローラ78,80間に構成されるニップ部はガイド面
76の延長線と交差し、またニップローラ80が離間位
置にある状態では、ニップローラ80は、そのローラ面
上端部がガイド面76の延長線に対して下方へ位置す
る。
【0028】耳部ガイド装置70には、図2に示される
ように、ガイド板74のガイド面76上に位置するよう
にチャック部84が設けられている。このチャック部8
4は、スリッタ装置24によりウエブ12から耳部26
が切断開始されると、この耳部26の先端付近を挟持
し、これを一対のニップローラ78,80間へ案内する
ためのものである。チャック部84には、一対の挟持片
86が設けられると共に、これら一対の挟持片86間を
開閉するためのアクチュエータ(図示省略)が搭載され
ている。
【0029】耳部ガイド装置70には、図3に示される
ようにガイド板74の上方に細長いガイド部材88が設
けられている。このガイド部材88はガイド面76との
間隔がスリッタ装置24からニップローラ78,80側
へ向かってテーパ状に狭くなるように配置されている。
このガイド部材88には、ガイド板74側へ延出する連
結アーム90が連結されており、この連結アーム90を
ガイド部材88は、その長手方向と一致するガイド方向
に沿って移動可能に支持している。また連結アーム90
の下端部にはチャック部84が固定されており、これに
より、チャック部84はガイド部材88により前記ガイ
ド方向に沿って移動可能に支持される。
【0030】ガイド部材88の両端部には、図3に示さ
れるようにそれぞれスプロケット92,94が回転可能
に配置されている。これらの一対のスプロケット92,
94はループ状のチェーン98により互いに連結され、
このチェーン98の途中には連結アーム90の上端部が
連結されている。また、一方のスプロケット94には小
径のスプロケット96が同軸的に連結固定されており、
このスプロケット96は、ループ状のチェーン100に
より駆動モータ104の回転軸に固定されたスプロケッ
ト102と連結されている。これにより、チャック部8
4は駆動モータ104の駆動時に、ガイド方向に沿って
モータ回転方向に対応する方向へ直線移動する。ここ
で、駆動モータ104は、コントローラからの制御に従
って、チャック部84をガイド方向に沿ってウエブ12
の側端に対応する待機位置(図3の実線で示される位
置)からガイド板74の下端部と略一致する離脱位置
(図3の2点鎖線で示される位置)との間を往復移動さ
せる。
【0031】一方、チョッパ装置72は、閉鎖位置にあ
るニップローラ78,80のニップ部の接線LN(図3
参照)上に配置されており、チョッパ装置72には接線
Nを挟むように固定ブレード106及び円柱状のブレ
ード軸108が設けられている。ブレード軸108の外
周面には、それぞれ外周側へ突出するように一対の回転
ブレード110が固着されている。またブレード軸10
8は駆動モータ(図示省略)からのトルクにより一方向
(図3では時計方向)へ回転する。この時、ニップロー
ラ78,80により耳部26が固定ブレード106と回
転ブレード110との間に挿入されると、これらブレー
ド106,110により耳部26が短尺状に剪断され、
ブレード106,110間に挿入される耳部26が、ブ
レード軸108の回転速度に対応する長さに剪断され
る。この剪断された耳部26は再生可能なアルミ屑とし
てホッパ112内へ投入され、コンベア機構23(図1
参照)により回収容器25内に回収される。
【0032】次に、上記のように構成された本実施形態
に係るスリッタ装置24及び耳部ガイド装置70の動作
及び作用について説明する。
【0033】加工ライン10全体を制御するコントロー
ラ(図示省略)は、スリッタ装置24によりウエブ12
を切断(トリミング)開始する場合には、ノッチャー2
2における一対のローラ体(図示省略)を待機位置から
ウエブ12を加圧挟持する加圧位置へ移動させ、一方の
ローラ体の外周面に設けられた一対のブレード(図示省
略)を他方のローラ体により支持されたウエブ12に圧
接させる。これにより、ウエブ12には、図4に示され
るように、その幅方向両端部に台形状の切欠部N(但
し、図4ではウエブ12の片側の切欠部Nのみを示
す。)が形成される。
【0034】コントローラは、図4に示されるように、
ウエブ12の切欠部Nが搬送方向に沿って上刃27及び
下刃28の位置まで移動してくると、スライド機構によ
り刃27,28を切欠部N内へ移動させる。このとき、
上刃27及び下刃28は、その刃先60,62の線速度
がウエブ12の搬送速度と略等しくなるような回転速度
で回転している。この後、ウエブ12が下流側へ搬送さ
れ、その切欠部Nの内壁が上刃27と下刃28との間に
挟み込まれると、刃27,28によりウエブ12の側端
部が搬送方向に沿って切断開始される。このとき、コン
トローラは、刃27,28を幅方向に沿って耳部26の
設定幅に対応する位置へ移動させ、ウエブ12の両側端
部からそれぞれ切り落とされる耳部26の幅を前記設定
幅とする。
【0035】刃27,28によりウエブ12から切り落
とされた耳部26は、図3に示されるように下刃28と
同軸的に連結された受けローラ64と上刃27とにより
加圧挟持されつつ、受けローラ64及び上刃27により
搬送方向下流側へ送り出される。このとき、図4に示さ
れるように、上刃27の外周面には凹状の成形溝58が
形成され、受けローラ64の外周面には凸状の成形部6
6が形成されていることから、ウエブ12から切り落と
された耳部26は、成形溝58及び成形部66の傾斜面
からの加圧力により塑性変形し、これにより、図2に示
されるように幅方向に沿って略V字状に屈曲する。この
ように耳部26をV字状に屈曲させることにより、耳部
26の撓み方向への変形抵抗を増大させ、刃27,28
による切断時の加工歪み等の影響により耳部26がウエ
ブ12の厚さ方向へ変形すること、すなわち耳部26に
座屈、撓み変形等が生じることを防止又は十分抑制でき
る。この結果、ウエブ12から切り落とされた耳部26
は、受けローラ64により下方から支持されることで、
この受けローラ64から下流側の一定範囲内ではウエブ
12と略平行に保たれる。
【0036】一方、待機位置にあるチャック部84は、
図3に示されるように搬送方向に沿って刃27,28の
下流側に位置し、高さ方向へはウエブ12と略同一レベ
ルに位置する。このとき、一対の挟持片86は、これら
一対の挟持片86間を切断直後の耳部26が通過するよ
うな開放位置へ支持されている。コントローラは、刃2
7,28によるウエブ12の切断開始時にチャック部8
4を待機位置に保持すると共に、一対の挟持片86を開
放位置に保持し、耳部26の先端が搬送方向に沿って一
対の挟持片86から所定距離下流側へ移動したタイミン
グで、アクチュエータにより一対の挟持片86をチャッ
ク位置に移動させる。これにより、一対の挟持片86に
より耳部26の先端付近が挟持され、チャック部84が
耳部26に連結される。
【0037】コントローラは、一対の挟持片86を挟持
位置へ移動させると同時に、駆動モータ104を作動さ
せてチャック部84を待機位置から離脱位置の方向へ移
動開始させる。このとき、チャック部84はウエブ12
の搬送方向への走行速度と略等しい速度で待機位置から
離脱位置の方向へ移動する。これにより、チャック部8
4へ連結された耳部26の先端部は、図3の2点鎖線で
示されるようにガイド板74のガイド面76に沿って一
対のニップローラ78,80の方向へ案内される。
【0038】チャック部84の待機位置から離脱位置へ
の移動時にニップローラ78は油圧シリンダ82により
離間位置に保持されている。このとき、ニップローラ7
8は、図3の実線で示されるように、そのローラ面の頂
部付近がガイド面76に対して下方に位置している。ま
たチャック部84が待機位置から離脱位置へ移動する際
に、耳部26が自重により下方へ垂れ下がっても、ガイ
ド面76により支持されることから過大な変形が生じな
い。チャック部84が図3の2点鎖線で示される離脱位
置まで移動すると、耳部26のチョッパ装置72から突
出部がニップローラ78,80間へ挿入される。このと
き、耳部26のチャック部84からの突出部は、その自
重により下方へ撓み変形や座屈が生じないような長さに
設定されている。
【0039】コントローラは、チャック部84の離脱位
置ヘの到達前にニップローラ78の回転を開始させ、チ
ャック部84が離脱位置へ達すると、これに同期してア
クチュエータにより一対の挟持片86を開放状態とし、
耳部26の先端部をチャック部84から解放すると同時
に、油圧シリンダ82によりニップローラ78を離間位
置から図3の2点鎖線で示される挟持位置へ上昇させ
る。これにより、耳部26の先端部は、一対のニップロ
ーラ78,80により挟持されると共に、チャック部8
4との連結状態が解除される。ニップローラ78,80
により挟持された耳部26はニップローラ78,80に
よりチョッパ装置72のブレード106,110間へ引
き込まれる。この時、ニップローラ78の回転速度は、
耳部26がウエブ12の搬送速度と略等しい線速度でチ
ョッパ装置72側へ引き込まれるように設定されてい
る。
【0040】ニップローラ78,80によりチョッパ装
置72側へ引き込まれた耳部26のは、ブレード軸10
8と固定ブレード106との間に挿入されて、固定ブレ
ード106及び回転ブレード110とによってブレード
軸108の回転速度に対応する長さに剪断される。この
剪断された耳部26はアルミ屑D(図2参照)としてホ
ッパ112内へ投入される。なお、耳部26に貼り付い
ている合紙20(図1参照)はアルミ屑Dのリサイクル
時には異物となるが、この合紙20は回収容器25内に
集積された後にアルミ屑Dから分離してもよいし、ある
いは合紙回収装置(図示省略)をチョッパ装置72の上
流側へ設け、この合紙回収装置により耳部26から剥離
させ、回収するようにしてもよい。
【0041】以上説明した第1の実施形態に係るスリッ
タ装置24及び耳部ガイド装置70によれば、上刃27
及び下刃28がウエブ12の側端部を搬送方向に沿って
切断しつつ、上刃27及び受けローラ64によりウエブ
12の側端部から切り落とされる耳部26をその幅方向
に沿って略V字状に塑性変形させることにより、ウエブ
12から切り落とされた耳部26の撓み方向への変形抵
抗を増大させ、加工歪みや耳部26の自重等の影響によ
り耳部26がウエブ12の厚さ方向へ変形することを防
止し、又は十分抑制できるので、この耳部26の先端付
近をチャック部84の挟持片86により確実に挟持でき
る。この結果、チャック部84を耳部26と共にチョッ
パ装置72の方向へ移動させれば、耳部26をチョッパ
装置72のニップローラ78,80間へ確実に挿入し、
耳部26を固定ブレード106及び回転ブレード110
により細かく剪断できる。
【0042】なお、本実施形態のスリッタ装置24で
は、上刃27の外周面に凹状の成形溝58を形成し、受
けローラ64の外周面に凸状の成形部66を形成した
が、これとは逆に、上刃27の外周面に凸状の成形部を
形成し、受けローラ64の外周面に凹状の成形溝を形成
するようにしても良い。要は、上刃27及び受けローラ
64により加圧挟持された耳部26を幅方向に沿って略
V字状に塑性変形できるのならば、上刃27及び受けロ
ーラ64の外周面はそれぞれいかなる形状でも良い。さ
らに上刃27及び受けローラ64により耳部26をV字
状以外にも、コ字状、台形状等の他の形状に塑性変形さ
せても良い。
【0043】また、本実施形態のスリッタ装置24で
は、上刃27及び受けローラ64により耳部26を塑性
変形させていたが、上刃27及び受けローラ64の直後
にローラ対等のプレス部材を設け、このプレス部材によ
り耳部26をV字状、その他適当な形状に幅方向に沿っ
て塑性変形させるようにしても良い。
【0044】(第2実施形態)次に、図6〜図8に基づ
いて本発明の第2実施形態に係るスリッタ装置120及
び耳部ガイド装置及び122の構成について説明する。
なお、本実施形態に係るスリッタ装置120及び耳部ガ
イド装置及び122は、第1実施形態に係るスリッタ装
置24及び耳部ガイド装置70に代えて図1に示される
加工ライン10へ適用されるものである。このことか
ら、加工ライン10に係る説明については図1を参照し
て行う。また本実施形態に係る部材において第1実施形
態と同一の部材については同一符号を付して説明を省略
する。
【0045】ノッチャー22(図1参照)の下流側に配
置されたスリッタ装置120には、図6に示されるよう
に、それぞれ円板状とされた上刃124及び下刃126
が設けられており、これら一対の刃124,126は、
その軸心がそれぞれウエブ12の幅方向と平行となり、
この軸心を中心として回転可能となるように支持されて
いる。下刃126はウエブ12の幅方向に沿って微小な
隙間を空けて上刃124の内側に配置され、その上端部
が上刃124の下端部より僅かに上方に位置するように
位置調整されている。ここで、上刃124は、その外周
面における軸方向に沿って内側のエッジ部が刃先128
とされ、下刃126は、その外周面における軸方向に沿
って外側のエッジ部が刃先130とされている。
【0046】スリッタ装置120には、上刃124及び
下刃126にそれぞれ連結されたモータ、ギヤ列等から
なる回転駆動部(図示省略)が設けられており、この回
転駆動部は、スリッタ装置120の作動時に上刃124
及び下刃126にそれぞれトルクを伝達して、これらの
刃124,126を互いに等しい周速で、搬送方向へ移
動するウエブ12に従動する方向へ回転させる。またス
リッタ装置120には、上刃124及び下刃126を軸
方向(=ウエブ12の幅方向)に沿って移動可能に支持
し、これらを所定のタイミングでウエブ12のトリミン
グ幅に対応する位置へ移動させるスライド機構(図示省
略)が設けられている。
【0047】加工ライン10には、図8に示されるよう
にチョッパ装置72の上流側に耳部ガイド装置及び12
2が設置されている。耳部ガイド装置及び122には、
図7に示されるようにチャック部132及びガイド板7
4が設けられている。チャック部132には、ウエブ1
2の搬送方向(矢印F方向)に沿って上流側から順に一
対のニップローラ134及び一対のニップローラ136
が設けられると共に、これらニップローラ134,13
6を回転させるための回転駆動部と一対のニップローラ
134,136間を開閉するニップ開閉部(それぞれ図
示省略)が搭載されている。
【0048】耳部ガイド装置及び122には、ガイド板
74の上方に連結アーム90を介してチャック部132
を支持するガイド部材(図示省略)が設けられている。
このガイド部材は、基本的には第1実施形態のガイド部
材88(図3参照)と同様な構造とされている。但し、
耳部ガイド装置及び122のガイド部材は、第1実施形
態のガイド部材88が搬送方向に沿ってスリッタ装置2
4の刃27,28の下流側からチョッパ装置72の直前
まで延在しているのに対し、搬送方向に沿ってスリッタ
装置120における刃124,126の上流側からチョ
ッパ装置72の直前まで延在している点で異なってい
る。これにより、チャック部132は、搬送方向に沿っ
てガイド部材により刃27,28に対して上流側の待機
位置から下流側の離脱位置まで移動可能に支持される。
【0049】ここで、スリッタ装置120におけるガイ
ド部材は、チャック部132が待機位置にある状態で
は、高さ方向に沿ってニップローラ134,136間の
ニップ部をウエブ12と一致させる。ガイド部材は、チ
ャック部132が待機位置からガイド板74上の中間位
置に達するまでは、図8(A)に示されるようにニップ
ローラ134,136間のニップ部をウエブ12と同一
レベルに維持し、チャック部が中間位置から離脱位置へ
移動する際には、第1実施形態の場合と同様に、図8
(B)に示されるようにチャック部132を斜め下方へ
移動させる。またスリッタ装置120には、ガイド部材
を介してチャック部132を幅方向に沿って移動させる
トラバース機構(図示省略)が設けられている。
【0050】次に、上記のように構成された本実施形態
に係るスリッタ装置120及び耳部ガイド装置及び12
2の動作及び作用について説明する。
【0051】加工ライン10全体を制御するコントロー
ラ(図示省略)は、スリッタ装置24によりウエブ12
を切断(トリミング)開始する場合には、図6に示され
るようにに、ノッチャー22によりウエブ12の幅方向
両端部に台形状の切欠部N(但し、図6ではウエブ12
の片側の切欠部Nのみを示す。)を形成する。このと
き、搬送方向へはチャック部132は刃124,126
上流側の待機位置にあり、幅方向へはニップローラ13
4,136の先端がウエブ12の外側となる位置に保持
されている。
【0052】コントローラは、ウエブ12に形成された
切欠部Nが待機位置まで搬送されると、トラバース機構
によりチャック部132をウエブ12の中心側へ移動さ
せると共に、チャック部132に搭載された回転駆動機
構を作動させてニップローラ134,136をそれぞれ
回転させる。このとき、ニップローラ134,136の
周速は、ウエブ12の搬送速度と等しくなっている。ま
た一対のニップローラ134,136間は、チャック部
132に搭載されたニップ開閉機構により閉じられて一
対のニップローラ134,136にはニップ部が構成さ
れている。
【0053】コントローラは、ニップローラ134,1
36の先端がウエブ12の側端から所定距離だけ内側に
入ると、チャック部132の幅方向での移動を停止させ
る。このとき、ニップローラ134,136先端〜ウエ
ブ12側端の距離は、ウエブ12から切り落とされる耳
部26の設定幅から上刃124の厚さを減算した値より
も小さくなっている。この状態でウエブ12が下流側へ
搬送されると、切欠部Nの内壁を起点としてウエブ12
がニップローラ134,136間に挿入される。このと
き、ニップローラ134,136はウエブ12に従動す
る方向ヘ、ウエブ12の搬送速度と等しい周速で回転し
ている。これにより、ウエブ12が待機位置にあるチャ
ック部132に対して搬送方向下流側へ相対移動する。
【0054】コントローラは、切欠部Nの内壁における
耳部26の先端に対応する部分が下流側のニップローラ
136間から下流側へ突出すると、ニップローラ13
4,136の回転を停止させると共に、チャック部13
2をウエブ12の搬送速度と等しい速度で中間位置側へ
移動開始する。コントローラは、図6に示されるよう
に、ウエブ12の切欠部Nが搬送方向に沿って刃12
4,126の位置まで移動してくると、スライド機構に
より刃124,126を切欠部N内へ移動させる。この
とき、上刃124及び下刃126は、その刃先128,
130の線速度がウエブ12の搬送速度と略等しくなる
ような回転速度で回転している。
【0055】この後、ウエブ12が下流側へ搬送され、
その切欠部Nの内壁が上刃124と下刃126との間に
挟み込まれると、刃124,126によりウエブ12の
側端部が搬送方向に沿って切断開始される。このとき、
コントローラは、刃124,126を幅方向に沿って耳
部26の設定幅に対応する位置へ移動させ、ウエブ12
の両側端部からそれぞれ切り落とされる耳部26の幅を
前記設定幅とする。またニップローラ134,136の
先端が上刃124に対して外側に位置しているので、ニ
ップローラ134,136は、刃124,126へ干渉
することなく、ウエブ12と共に刃124,126の上
流側から下流側へ移動する。ニップローラ134,13
6がウエブ12と共に刃124,126の下流側まで移
動すると、ニップローラ134,136はウエブ12の
側端部から切り落とされた耳部26の先端部を挟持した
状態となる。これにより、刃124,126による切断
時の加工歪み等の影響により耳部26がウエブ12の厚
さ方向へ変形すること、すなわち耳部26に座屈、撓み
変形等が生じることを防止できる。
【0056】ニップローラ134,136を介して耳部
26の先端部に連結されたチャック部132は、図8
(A)の実線で示す中間位置に達すると、移動方向をウ
エブ12の搬送方向と平行な方向から斜め下方へ変化さ
せる。このときも、チャック部132はウエブ12の搬
送方向への走行速度と略等しい速度で中間位置から離脱
位置側へ移動する。これにより、チャック部132へ連
結された耳部26の先端部は、ガイド板74のガイド面
76に沿って一対のニップローラ78,80の方向へ案
内される。
【0057】チャック部132の中間位置から離脱位置
への移動時にニップローラ78は、図8(A)に示され
るように油圧シリンダ82により離間位置に保持されて
いる。チャック部132が図8(B)の実線で示される
離脱位置まで移動すると、耳部26のチョッパ装置72
から突出部がニップローラ78,80間へ挿入される。
このとき、耳部26のチャック部84からの突出部は、
その自重により下方へ撓み変形や座屈が生じないような
長さに設定されている。
【0058】コントローラは、チャック部132の離脱
位置ヘの到達前にニップローラ78の回転を開始させ、
チャック部132が離脱位置へ達すると、これに同期し
てニップ開閉機構によりニップローラ134,136間
を開放すると同時に、油圧シリンダ82によりニップロ
ーラ80を離間位置から図8(B)に示される挟持位置
へ上昇させる。これにより、耳部26の先端部は、一対
のニップローラ78,80により挟持されると共に、チ
ャック部132との連結状態が解除される。ニップロー
ラ78,80により挟持された耳部26はニップローラ
78,80によりチョッパ装置72のブレード106,
110間に引き込まれ、第1実施形態の場合と同様に、
細かく剪断されてアルミ屑としてホッパ112内へ投入
される。またコントローラは、ウエブ12との連結状態
が解除されたチャック部132を待機位置へ復帰させ、
ニップ開閉機構により一対のニップローラ134,13
6間を閉鎖し、次のスリッタ装置120によるウエブ1
2からの耳部26の切断に備える。
【0059】以上説明した第2の実施形態に係るスリッ
タ装置120及び耳部ガイド装置及び122によれば、
刃124,126の上流側に待機させたチャック部13
2を、搬送方向に沿って移動するウエブ12における耳
部26の先端付近に対応する部位に連結固定し、このチ
ャック部132を搬送方向に沿ってウエブ12と共に刃
124,126の下流側まで移動させた後に、チャック
部132の移動方向をチョッパ装置72のニップローラ
78,80の方向へ変化させることにより、スリッタ装
置120における刃124,126により耳部26の切
断が開始される前に、チャック部132をウエブ12に
おける耳部26の先端付近に対応する部位に連結固定で
きるので、加工歪み等の耳部26の変形による影響を受
けることなく、チャック部132を耳部26に確実に連
結できる。この結果、刃124,126によりウエブ1
2から切り落とされた耳部26をチョッパ装置72のニ
ップローラ78,80間へ確実に案内できる。
【0060】但し、本実施形態の耳部ガイド装置及び1
22では、ウエブ12から切り落とされる耳部26の設
定幅が狭いと(例えば、4mmであると)、チャック部
132におけるニップローラ134,136により挟持
可能になるウエブ12の幅も狭くなり、チャック部13
2を十分な力でウエブ12における耳部26に対応する
部位に連結できなくなる。このような場合には、例え
ば、待機位置にあるチャック部132の上流側で、図9
に示されるようにウエブ12の側端部にシート状の連結
材140を貼り付ける。このとき、連結材140の一部
がウエブ12の側端から外側へ延出するように連結材1
40をウエブ12に貼り付け、この連結材140のウエ
ブ12側端からの延出長をニップローラ134,136
の軸長より若干短くする。次いで、上記のようにウエブ
12に貼り付けられた連結材140をニップローラ13
4,136により挟持し、連結材140を介してチャッ
ク部132をウエブ12に連結する。この後、刃12
4,126を切欠部N内へ移動させて、図10に示され
るように、刃124,126にウエブ12の側端部を搬
送方向に沿って切断開始する。これにより、耳部26の
設定幅B(図9参照)が狭い場合でも、連結材140を
介してチャック部132をウエブ12から切り落とされ
た耳部26の先端部に連結にできるようになる。
【0061】なお、ウエブ12への連結材140の貼付
作業は、専用の貼付装置を待機位置にあるチャック部1
32の上流側に設け、この貼付装置により自動的に連結
材140をウエブ12へ貼り付けるようにしても、また
オペレータが手作業により連結材140をウエブ12へ
貼り付けるようにしても良い。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明の平金属ウエ
ブの耳部ガイド方法及び耳部ガイド装置によれば、金属
ウエブの側端部から切り落とされる耳部の先端部にチャ
ック部を確実に連結できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るウエブの耳部ガイド
方法が適用される平版印刷版の加工ラインの構成を示す
斜視図である。
【図2】 本発明の第1実施形態に係るスリッタ装置及
び耳部ガイド装置の構成を示す斜視図であり、スリッタ
装置によりウエブから耳部を切断している状態を示して
いる。
【図3】 本発明の第1実施形態に係るスリッタ装置及
び耳部ガイド装置の構成を示す斜視図である。
【図4】 本発明の第1実施形態に係るスリッタ装置及
び耳部ガイド装置の構成を示す斜視図であり、スリッタ
装置によりウエブを切断開始する直前の状態を示してい
る。
【図5】 本発明の第1実施形態に係るスリッタ装置に
おける上刃、下刃及び受けローラを軸直角方向から見た
側面図である。
【図6】 本発明の第2実施形態に係るスリッタ装置及
び耳部ガイド装置の構成を示す斜視図であり、切断開始
前のウエブににチャック部が連結された状態を示してい
る。
【図7】 本発明の第2実施形態に係るスリッタ装置及
び耳部ガイド装置の構成を示す斜視図であり、チャック
部が連結されたウエブから耳部を切断している状態を示
している。
【図8】 本発明の第2実施形態に係る耳部ガイド装置
により耳部をチョッパ装置へ案内する動作を説明するた
めの側面図である。
【図9】 本発明の第2実施形態に係るスリッタ装置及
び耳部ガイド装置の構成を示す斜視図であり、シート状
の連結材を介してチャック部をウエブに連結した状態を
示している。
【図10】 本発明の第2実施形態に係るスリッタ装置
及び耳部ガイド装置の構成を示す斜視図であり、シート
状の連結材を介してチャック部を耳部の先端部に連結し
た状態を示している。
【符号の説明】
12 ウエブ 22 チョッパ装置(処理装置) 24 スリッタ装置(切断・変形手段) 26 耳部 27 上刃(切断・変形手段) 28 下刃(切断・変形手段) 58 成形溝(回転刃) 64 受けローラ(加圧部材) 66 成形部(加圧部材) 70 耳部ガイド装置(耳部ガイド手段) 72 チョッパ装置(処理装置) 78 ニップローラ(受入部) 80 ニップローラ(受入部) 84 チャック部 120 スリッタ装置(切断手段) 124 上刃(切断手段) 126 下刃(切断手段) 132 チャック部 134 ニップローラ(チャック部) 136 ニップローラ(チャック部) 140 連結材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状の金属ウエブを所定の搬送方向へ搬
    送しつつ、金属ウエブの側端部を搬送方向に沿って切断
    して、該金属ウエブの側端部から切り落とされる耳部
    を、該耳部の処理装置の受入部へ案内する金属ウエブの
    耳部スリッタ・ガイド装置であって、 金属ウエブの側端部を前記搬送方向に沿って切断すると
    共に、該金属ウエブの側端部から切り落とされる耳部を
    その幅方向に沿って略V字状に塑性変形させる切断・変
    形手段と、 前記切断・変形手段により金属ウエブから切り落とされ
    た耳部の先端付近をチャック部により挟持し、該チャッ
    ク部を前記処理装置の方向へ移動させて耳部を前記処理
    装置の受入部へ案内する耳部ガイド手段と、 を有することを特徴とする金属ウエブの耳部スリッタ・
    ガイド装置。
  2. 【請求項2】 前記切断・変形手段は、金属ウエブをそ
    の厚さ方向に沿って挟みつつ金属ウエブとの従動方向へ
    回転し、金属ウエブの側端部を前記搬送方向に沿って剪
    断する一対の回転刃と、 前記一対の回転刃により金属ウエブから切り落とされた
    耳部を一方の前記回転刃の外周面との間に加圧挟持して
    耳部を前記幅方向に沿って略V字状に塑性変形させる加
    圧部材と、 を有することを特徴とする請求項1記載の金属ウエブの
    耳部スリッタ・ガイド装置。
  3. 【請求項3】 帯状の金属ウエブを所定の搬送方向へ搬
    送しつつ、金属ウエブの側端部を搬送方向に沿って切断
    して、該金属ウエブの側端部から切り落とされる耳部
    を、該耳部の処理装置の受入部へ案内する金属ウエブの
    耳部スリッタ・ガイド装置であって、 金属ウエブの側端部を前記搬送方向に沿って切断すると
    共に、該金属ウエブの側端部から耳部を切り落とす切断
    手段と、 前記切断・変形手段の前記搬送方向上流側に待機させた
    チャック部を、前記搬送方向へ搬送される金属ウエブに
    おける耳部の先端付近に対応する部位に連結固定し、該
    チャック部を前記搬送方向に沿って金属ウエブと共に前
    記切断手段の下流側まで移動させた後に、前記チャック
    部の移動方向を前記処理装置の方向へ変化させて耳部を
    前記処理装置の受入部へ案内する耳部ガイド手段と、 を有することを特徴とする金属ウエブの耳部スリッタ・
    ガイド装置。
  4. 【請求項4】 前記耳部ガイド手段の前記搬送方向上流
    側に設けられ、前記搬送方向へ搬送される金属ウエブに
    おける耳部の先端付近に対応する部位にシート状の連結
    材を貼り付ける貼付手段を有し、 前記耳部ガイド手段は、前記チャック部により前記連結
    材を挟持し、該連結材を介して前記チャック部を金属ウ
    エブにおける耳部の付近に対応する部位へ連結固定する
    ことを特徴とする請求項3記載の金属ウエブの耳部スリ
    ッタ・ガイド装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の金属ウエブの耳部
    スリッタ・ガイド装置を用いて金属ウエブから切り落と
    された耳部を前記処理装置の受入部へ案内する金属ウエ
    ブの耳部スリッタ・ガイド方法であって、 前記チャック部を金属ウエブにおける耳部の先端付近に
    対応する部位に連結固定した後に、前記切断・変形手段
    により金属ウエブの側端部を切断開始することを特徴と
    する金属ウエブの耳部スリッタ・ガイド方法。
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