JP2003249497A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2003249497A
JP2003249497A JP2002334616A JP2002334616A JP2003249497A JP 2003249497 A JP2003249497 A JP 2003249497A JP 2002334616 A JP2002334616 A JP 2002334616A JP 2002334616 A JP2002334616 A JP 2002334616A JP 2003249497 A JP2003249497 A JP 2003249497A
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重徳 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上に誘電率の低い界面層が形成されるこ
とを防止しつつ、高誘電率材料のみからなるゲート絶縁
膜を形成できるようにし、それによってMOSFETの
性能を向上させる。 【解決手段】 非酸化性雰囲気中において基板101上
に金属膜102を堆積した後、酸化性雰囲気中において
金属膜102を酸化させることにより、ゲート絶縁膜1
03Aとなる金属酸化膜103を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高誘電体材料から
なるゲート絶縁膜を有する半導体装置の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、二酸化ケイ素(SiO2 :比誘電
率ε=3.9)等をゲート絶縁膜として用いるMOSF
ET(Metal oxide semiconductor field effect trans
istor)の小型化が進められている。MOSFETの小
型化が進行すると、MOSFETの静電容量(つまりゲ
ート絶縁膜容量)が低下し、その結果、MOSFETが
動作しなくなる。従って、MOSFETの静電容量を低
下させない解決策としてMOSFETのゲート絶縁膜の
薄膜化が進められてきた。ところが、ゲート絶縁膜とし
て二酸化ケイ素等を用いる場合、ゲート絶縁膜を薄膜化
すると、トンネル電流によるゲートリーク電流が増大し
てトランジスタとして機能しなくなるという問題が生じ
てきたため、さらなるゲート絶縁膜の薄膜化は困難とな
った。すなわち、MOSFETの静電容量の低下を防ぐ
ためには、MOSFETのゲート絶縁膜の膜厚をある程
度以上に維持しなければならない。
【0003】ところが、ゲート絶縁膜の膜厚をある程度
以上に維持した場合には、MOSFETの静電容量の低
下問題は依然として解決されない。そこで、この問題を
解決するための他の方法として、ゲート絶縁膜材料とし
て、ハフニウムオキサイド(HfO2 :比誘電率ε=約
30)又はジルコニウムオキサイド(ZrO2 :比誘電
率ε=約25)等の高誘電率材料(金属酸化物)を用い
ることが考えられる。この高誘電率材料である金属酸化
物をゲート絶縁膜に用いることにより、薄いSiO2
算膜厚(EOT:equivalent oxide thickness)を実現
しながら物理的な膜厚を厚くすることが可能となる。例
えば非特許文献1においては、ZrO2を用いたゲート
絶縁膜が開示されている。
【0004】図11は、従来の半導体装置の製造方法、
具体的にはゲート絶縁膜となる金属酸化膜の形成方法を
示す断面図である。ここで、成膜装置としては、スパッ
タ法を実施できる装置を使用している。図11に示すよ
うに、シリコンからなる基板1を、成膜装置のチャンバ
ー(図示省略)内部に導入する。ターゲット11として
はハフニウム(Hf)金属を用いる。また、チャンバー
内部には、アルゴン(Ar)ガスと酸素(O2 )ガスと
からなる混合ガス12を充満させる。混合ガス12が充
満されたチャンバー内に電圧を印加すると、チャンバー
内部に放電が起こり、その結果、反応性スパッタにより
金属酸化膜2がシリコン基板1上に形成される。ターゲ
ット11としてHf金属を使用している場合、シリコン
基板1上に直接形成される金属酸化膜2は、理論的には
ハフニウム酸化膜(HfO2 )である。スパッタ時間を
制御することにより、金属酸化膜2として、3〜10n
m程度のHfO2 薄膜が得られる。
【0005】
【非特許文献1】山口豪 他、パルスレーザアブレーシ
ョン堆積法を用いて作製したZrO2 −MIS構造にお
けるZrシリケート界面層に関する研究(Study on Zr-
SilicateInterfacial Layer of ZrO2-MIS Structure Fa
bricated by Pulsed LaserAblation Deposition Metho
d)、固体素子及び材料に関する国際会議2000アブ
ストラクト(Extended Abstracts of the 2000 Interna
tional Conference onSolid State Devices and Materi
als)、仙台、2000年 8月29〜31日、 228〜 229ページ
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
金属酸化膜の形成方法においては、シリコン基板1及び
HfO2 膜からなる金属酸化膜2は、酸素ガスを含む雰
囲気(図11の混合ガス12)にさらされる。従って、
実際には図12に示すように、シリコン基板1からHf
2 膜へのシリコン拡散と、混合ガスからHfO2 膜及
びシリコン基板1への酸素拡散とが生じる。その結果、
図13に示すように、シリコン基板1と、HfO2 膜か
らなる金属酸化膜2との間には界面層3が形成される。
この界面層3は、シリコンリッチなシリケート(SiX
Y2 、M:金属(図13の場合にはHf)、X+Y
=1(X>0、Y>0))と考えられる。
【0007】すなわち、従来の金属酸化膜の形成方法に
おいては、シリコン基板1上に、誘電率の低い界面層3
及び誘電率の高いHfO2 薄膜層(金属酸化膜2)の2
層が形成されることになる。これは、静電容量が低いコ
ンデンサと静電容量が高いコンデンサとが直列に接続さ
れることを意味する。一方、トランジスタ全体の静電容
量は、静電容量が低い方のコンデンサの静電容量によっ
て支配されてしまう。このため、高誘電率を持つ材料を
用いて静電容量を高くしようとしても、基板上に界面層
が形成された場合にはトランジスタ全体(つまり界面層
を含むゲート絶縁膜全体)の静電容量は低下し、その結
果、MOSFETの性能を向上させることができない。
【0008】前記に鑑み、本発明は、高誘電率材料から
なるゲート絶縁膜を形成する際に、基板と高誘電率層
(high−k層)との間にシリコンリッチなシリケー
ト層等の誘電率の低い界面層が形成されることを防止し
つつ、高誘電率材料のみからなるゲート絶縁膜を形成で
きるようにし、それによってMOSFETの性能を向上
させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明に係る半導体装置の製造方法は、非酸化性
雰囲気中において基板上に金属膜を堆積する第1の工程
と、酸化性雰囲気中において金属膜を酸化させることに
より金属酸化膜を形成する第2の工程とを備えている。
【0010】本発明の半導体装置の製造方法によると、
非酸化性雰囲気中において基板上に金属膜を堆積した
後、酸化性雰囲気中において金属膜を酸化させることに
より金属酸化膜を形成する。このため、基板を酸化性雰
囲気に直接さらすことなく金属酸化膜を形成できるの
で、基板が酸化反応を起こすこと防止できる結果、基板
と金属酸化膜との間に、誘電率の低い界面層が形成され
ることがない。従って、金属酸化膜つまり高誘電率材料
のみからなるゲート絶縁膜を形成できるため、トランジ
スタが小型化された場合にもトランジスタ全体の静電容
量の低下を防止でき、それによりMOSFETの性能を
向上させることができる。
【0011】本発明の半導体装置の製造方法において、
金属酸化膜は、トランジスタのゲート絶縁膜となること
が好ましい。
【0012】このようにすると、基板上に、界面層を形
成することなく、高誘電率材料である金属酸化膜のみか
らなるゲート絶縁膜を形成できる。このため、トランジ
スタ全体の静電容量を低下させることなくトランジスタ
を形成できるので、MOSFETの性能が向上する。
【0013】本発明の半導体装置の製造方法において、
第1の工程は、基板が配置されたチャンバー内を非酸化
性雰囲気にしながら金属ターゲットを用いてスパッタリ
ングを行なうことにより基板上に金属膜を堆積する工程
を含むことが好ましい。
【0014】このようにすると、界面層の形成を確実に
抑制しつつ金属膜を形成できる。尚、この場合、第1の
工程に用いられるチャンバーと、第2の工程に用いられ
るチャンバーとは同じであってもよいし又は別々であっ
てもよい。また、第1の工程で、金属ターゲットに代え
て、金属酸化物ターゲット又は金属窒化物ターゲットを
用いてもよい。
【0015】本発明の半導体装置の製造方法において、
第1の工程における非酸化性雰囲気は、基板が酸化反応
を生じない雰囲気である。すなわち、本明細書におい
て、酸素を若干含む雰囲気であっても基板が酸化反応を
起こさない雰囲気(つまり基板上に界面層が形成されな
い雰囲気)は、非酸化性雰囲気とみなす。
【0016】本発明の半導体装置の製造方法において、
第1の工程における非酸化性雰囲気中の酸素分圧は1.
33×10-2Pa以下であることが好ましい。
【0017】このようにすると、基板が酸化反応を起こ
す可能性を確実に低減できる。
【0018】本発明の半導体装置の製造方法において、
第1の工程における非酸化性雰囲気は、ヘリウム、ネオ
ン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン及び窒素
のうちの少なくとも1つから構成されることが好まし
い。
【0019】このようにすると、基板が酸化反応を起こ
す可能性を確実に低減できるため、基板上に界面層が形
成されることを確実に防止できる。
【0020】本発明の半導体装置の製造方法において、
金属膜は、ハフニウム、ジルコニウム、チタン、タンタ
ル、アルミニウム及びランタノイドのうちの少なくとも
1つを含むことが好ましい。
【0021】このようにすると、金属膜が酸化されてな
る金属酸化膜の誘電率が高くなるため、該金属酸化膜を
ゲート絶縁膜として用いることにより、トランジスタが
小型化された場合にも、ゲート絶縁膜の静電容量の低下
を防止できるので、MOSFETの性能を向上させるこ
とができる。
【0022】本発明の半導体装置の製造方法において、
第1の工程において金属膜に代えて金属窒化膜又は金属
酸化膜を堆積してもよい。
【0023】具体的には、基板上にスパッタされる材料
として、金属の代わりに金属窒化物を用いることができ
る。この場合、基板上に金属窒化膜を形成した後、金属
窒化膜を酸化させるので、基板が酸化性雰囲気に直接さ
らされることはない。また、金属窒化膜中に含まれてい
る窒素原子と、基板最表面のシリコン原子とが結合して
SiNが形成される。このため、基板中のシリコン原子
が拡散して酸素と結合すること、つまり界面層が形成さ
れることを防止する効果が生じる。
【0024】また、基板上にスパッタされる材料とし
て、非酸化性雰囲気中であれば、金属の代わりに金属酸
化物を用いることもできる。この場合も、基板を酸化性
雰囲気に直接さらすことなく基板上に金属酸化膜を堆積
できるので、基板と金属酸化膜との間に界面層が形成さ
れることを防止できる。
【0025】本発明の半導体装置の製造方法において、
第1の工程で金属膜に代えて金属窒化膜を堆積する場
合、金属窒化膜は、窒化ハフニウム、窒化ジルコニウ
ム、窒化チタン、窒化タンタル、窒化アルミニウム及び
窒化ランタノイドのうちの少なくとも1つを含むことが
好ましい。このようにすると、基板が酸化性雰囲気に直
接さらされることを防止しながら、誘電率の高い金属酸
化窒化膜を形成できる。
【0026】本発明の半導体装置の製造方法において、
第1の工程で金属膜に代えて金属酸化膜を堆積する場
合、金属酸化膜は、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウ
ム、酸化チタン、酸化タンタル、酸化アルミニウム及び
酸化ランタノイドのうちの少なくとも1つを含むことが
好ましい。このようにすると、基板が酸化反応を起こす
ことを防止しながら、誘電率の高い金属酸化膜を形成で
きる。
【0027】本発明の半導体装置の製造方法において、
第1の工程は、基板の温度を0℃以上で且つ300℃以
下に保持する工程を含むことが好ましい。すなわち、第
1の工程において基板温度を低くすることによって、基
板が酸化反応を起こす可能性をより低減できる。
【0028】本発明の半導体装置の製造方法において、
第1の工程は、金属膜を構成する金属粒子を、その1個
当たりのエネルギーを0.05eV以上で且つ1eV以
下にして基板に向けて飛ばす工程を含むことが好まし
い。
【0029】このようにすると、金属粒子が基板中に入
り込んでシリサイドが形成され、さらに該シリサイドが
酸化されて低誘電率のシリケートからなる界面層が形成
されてしまうことを防止できる。
【0030】尚、本発明の半導体装置の製造方法におい
て、第2の工程は酸化性雰囲気中で行なわれるが、本明
細書において、酸化性雰囲気とは、基板が酸化反応を起
こす雰囲気を意味する。酸化性雰囲気は、例えば酸素原
子、酸素分子又は酸素イオン等から構成されるが、酸化
性雰囲気に含まれる酸化種は、基板が酸化反応を起こす
ものであれば特に限定されるものではない。例えば、第
2の工程における酸化性雰囲気は、プラズマ化された酸
素又は光によって励起された酸素を含んでいてもよい。
但し、酸化性雰囲気に含まれる酸化種の種類に応じたコ
ントロールを行なう必要がある。例えば酸化種が酸素イ
オンであれば、低温でも基板に注入することが可能であ
るので、基板における注入深さをコントロールできる。
このとき、基板上の金属膜の厚さは酸素イオンの飛程と
ほぼ同等であることが好ましい。このようにすると、基
板上への酸素供給に起因する界面層形成を抑制できる。
【0031】本発明の半導体装置の製造方法において、
第2の工程は、基板の温度を0℃以上で且つ300℃以
下に保持する工程を含むことが好ましい。すなわち、第
2の工程において基板温度を低くすることによって、基
板が酸化反応を起こす可能性をより低減できる。
【0032】本発明の半導体装置の製造方法において、
第1の工程と第2の工程とを交互に繰り返し、それによ
り、ゲート絶縁膜となる所望の厚さの金属酸化膜を形成
してもよい。
【0033】本発明の半導体装置の製造方法において、
第2の工程よりも後に、基板を加熱する第3の工程をさ
らに備えていることが好ましい。
【0034】このようにすると、金属酸化膜における酸
素濃度分布を均一化させることができる。詳しく説明す
ると、第2の工程で金属膜を酸化させて金属酸化膜に変
化させた時点においては、金属酸化膜における酸素濃度
分布は不均一である。具体的には、金属酸化膜における
酸素原子が供給された表面側の酸素濃度は高くなる一
方、金属酸化膜における基板の近傍部分(表面の反対
側)の酸素濃度は低くなる。しかし、第2工程よりも後
に、基板を加熱する第3の工程を行なうことにより、金
属酸化膜における酸素濃度分布を均一化させることがで
きる。
【0035】また、第3の工程を備えている場合、第3
の工程は非酸化性雰囲気中で行なわれることが好まし
い。このようにすると、基板の酸化を防止できる。ここ
で、第3の工程における非酸化性雰囲気が不活性ガスに
より構成されてもよいし又は該非酸化性雰囲気が真空で
あってもよい。
【0036】また、第3の工程を備えている場合、第3
の工程は、基板の温度を0℃以上で且つ600℃以下に
保持する工程を含むことが好ましい。このようにする
と、基板の酸化を防止できる。また、金属酸化膜を非晶
質のままに保持できると共に、金属酸化膜の断面構造に
柱状構造が生じることを防止できる。
【0037】本発明の半導体装置の製造方法において、
第1の工程よりも前に、基板に対して窒素処理を行なう
工程をさらに備えていることが好ましい。
【0038】このようにすると、基板最表面のシリコン
原子と、窒素原子とが結合してSiNが形成されるた
め、シリコン原子が拡散して酸素と結合すること、つま
り界面層が形成されることを防止できる。
【0039】本発明の半導体装置の製造方法において、
第2の工程よりも後に、金属酸化膜に対してドライエッ
チング又はウェットエッチングを行なう工程をさらに備
えていてもよい。このようにすると、形成しようとする
ゲート絶縁膜の膜厚よりも、金属膜の酸化処理により形
成される金属酸化膜の膜厚が大きい場合にも、金属酸化
膜の膜厚を所望の膜厚(形成しようとするゲート絶縁膜
の膜厚)まで減少させることができる。このとき、ドラ
イエッチングは、塩素含有ガス、フッ素含有ガス又はハ
ロゲン含有ガスを用いて行なわれることが好ましい。こ
のようにすると、金属酸化膜を確実にエッチングするこ
とができる。また、この場合、塩素含有ガスは塩素原子
及び塩素イオンのうちの少なくとも1つを含んでいても
よい。
【0040】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法につい
て、n型MOSFETを形成する場合を例として、図面
を参照しながら説明する。
【0041】図1(a)〜(d)は、第1の実施形態に
係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図であ
る。
【0042】まず、図1(a)に示すように、チャンバ
ー(図示省略)内にシリコンからなる基板101を搬入
すると共に該チャンバー内に、例えばHf金属からなる
ターゲット111を用意した後、チャンバー内にArガ
ス112を導入する。これにより、チャンバー内は非酸
化性雰囲気となる。その後、チャンバー内に電圧を印加
することによって放電を起こす。このようすると、Hf
金属からなるターゲット111からHf原子121がス
パッタ効果によって基板101に向かって飛んでいき、
それにより基板101上に、Hf金属からなる金属膜1
02が堆積される。
【0043】次に、酸化性雰囲気中において金属膜10
2を酸化させることにより、図1(b)に示すように、
HfO2 からなる金属酸化膜103を形成する。具体的
には、金属膜102が堆積された基板101をプラズマ
処理装置のプラズマ処理チャンバー(図示省略)に搬入
して、基板101を下部電極(図示省略)の上に設置す
る。続いて、プラズマ処理チャンバー内に、O2 ガス1
13を導入した後、プラズマ処理装置のRF電極(図示
省略)にRF電力を印加することにより、O2ガス11
3からなるプラズマを発生させる。これによって、プラ
ズマ処理チャンバー内は酸化性雰囲気となる。続いて、
基板101が設置された下部電極に電力を印加すると、
ラジカルを含む酸素原子及び酸素イオン等の酸化種12
2が、金属膜102に向かって飛んでいく。ここで、酸
素原子又は酸素イオンに与えられるエネルギーの制御、
及び酸素原子又は酸素イオンのドーズ量の制御を行なう
ことができる。例えば下部電極にRF電力を印加せずに
チャンバー内を浮遊電位にした場合、金属膜102に注
入される酸化種122の大部分は酸素原子である。ま
た、下部電極にRF電力を印加した場合には、酸化種1
22のうち酸素イオンが自己バイアス電圧によって金属
膜102に注入される。すなわち、金属膜102つまり
Hf金属膜に対して、O2 ガス113を用いてプラズマ
処理を行なうことにより、Hf金属膜への酸素イオン又
は酸素原子の注入深さ及び注入量を制御しながらHf金
属膜を酸化させることができる。この酸化処理により、
Hfからなる金属膜102が酸化されてHfO2 からな
る金属酸化膜103となり、この化学量論的組成比を持
つ金属酸化膜103はトランジスタのゲート絶縁膜とし
て用いられる。尚、金属膜102を酸化する一方、シリ
コンからなる基板101への酸素供給を防止して基板1
01と金属膜102との間に界面層が形成される事態を
回避するためには、処理される金属膜102の膜厚に応
じて酸素原子又は酸素イオンのエネルギーを制御する必
要がある。
【0044】ところで、図1(b)に示す金属膜102
の酸化処理においては、金属膜102のトータル反応量
又は酸化種122の注入量については処理時間によって
制御することができる。しかしながら、このような非平
衡状態で形成された金属酸化膜103においては、酸素
原子と金属原子(Hf原子)との結合状態が不十分であ
ると共に酸素濃度分布の均一性が不十分である。
【0045】そこで、十分な電気特性を持つ金属酸化膜
103を得るために、図1(b)に示す金属膜102の
酸化処理の後処理として、金属酸化膜103が形成され
た基板101を加熱する。具体的には、図1(c)に示
すように、チャンバー(図示省略)内に、基板101を
搬入すると共に該チャンバー内にN2 ガス114を導入
する。これにより、チャンバー内は非酸化性雰囲気とな
る。その後、基板101の加熱によるアニール処理を行
なう。
【0046】次に、図1(d)に示すように、基板10
1上に、金属酸化膜103からなるゲート絶縁膜103
Aを介して、ゲート電極105を形成する。尚、この時
点までに、基板101上には、例えばSTI(shallow
trench isolation)構造を持つ素子分離絶縁膜104が
形成されているものとする。
【0047】その後、ゲート電極105の側面に絶縁性
のサイドウォール106を形成した後、基板101の表
面部に、ソース領域及びドレイン領域となる不純物拡散
層107を形成し、その後、ゲート電極105等の上を
含む基板101の上に層間絶縁膜108を形成する。そ
の後、層間絶縁膜108の上に、不純物拡散層107と
接続するプラグ部分を含む配線109を形成することに
よって、n型MOSFETを完成させる。
【0048】以上に説明したように、第1の実施形態に
よると、非酸化性雰囲気中において基板101上に金属
膜102を堆積した後、酸化性雰囲気中において金属膜
102を酸化させることにより金属酸化膜103を形成
する。このため、基板101を酸化性雰囲気に直接さら
すことなく金属酸化膜103を形成できるので、基板1
01が酸化反応を起こすことを防止できる結果、基板1
01と金属酸化膜103との間に、誘電率の低い界面層
が形成されることがない。これは、非酸化性雰囲気が酸
素を実質的に含まない雰囲気であるため、金属膜102
の堆積時に基板101へ向けての酸素拡散が起こらない
ためである。従って、基板101上に界面層が形成され
ることなく、金属酸化膜(HfO2 膜)103つまり高
誘電体材料のみからなるゲート絶縁膜103Aを形成で
きるため、トランジスタが小型化された場合にも、トラ
ンジスタ全体の静電容量の低下を防止でき、それにより
MOSFETの性能を向上させることができる。
【0049】また、第1の実施形態によると、図1
(b)に示す金属膜102の酸化処理の後処理として、
金属酸化膜103が形成された基板101の加熱による
アニール処理を行なう。このため、金属酸化膜103に
おける酸素濃度分布を均一化させることができるので、
金属酸化膜103つまりHf酸化膜の組成比を化学量論
的組成比にすることができる。
【0050】図2は、本実施形態において金属酸化膜
(Hf酸化膜)103の堆積後に、酸素を実質的に含ま
ない雰囲気中でアニール処理を行なった場合における、
Hf酸化膜つまりhigh−k層の電気特性を示してい
る。具体的には、high−k層物理膜厚tphy と、h
igh−k層及びその下側の界面層からなる積層構造全
体の酸化膜(SiO2 膜)換算膜厚EOTとの相関関係
を示している。また、酸素を実質的に含まない雰囲気
は、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノ
ン、ラドン及び窒素(つまり各種の不活性ガス)のうち
の少なくとも1つから構成される。また、酸素を実質的
に含まない雰囲気は真空であってもよい。尚、図2にお
いては、比較例として、Hf酸化膜の堆積後に、酸素を
含む雰囲気中でアニール処理を行なった場合における、
Hf酸化膜の電気特性も示している。
【0051】図2に示すように、本実施形態において
は、EOTへの界面層寄与分(high−k層物理膜厚
が0nmと仮定した場合のEOTの値)は1nm程度で
あって、比較例と比べて0.5nm程度抑えられてい
る。また、図2に示す結果と界面層の比誘電率とを考慮
すると、本実施形態においては、界面層の物理膜厚自体
も2nm程度まで大きく低減されていることがわかる。
すなわち、本実施形態によると、金属酸化膜103をゲ
ート絶縁膜として用いることによって、MOSFETの
性能を向上させることが可能となる。一方、比較例にお
いては、酸素を含む雰囲気中でアニール処理を行なうた
め、基板界面への酸素供給が避けられず、その結果、シ
リケートからなる低誘電率の界面層が形成されてしま
う。このため、ゲート絶縁膜全体(つまり「high−
k層」+「界面層」)の誘電率が低下するので、図2に
示すように、EOTが増大してしまう。
【0052】また、第1の実施形態によると、チャンバ
ー(図示省略)内を非酸化性雰囲気にしながら、Hf金
属からなるターゲット111を用いてスパッタリングを
行なうことにより基板101上に、Hf金属からなる金
属膜102を堆積する。このため、界面層の形成を確実
に抑制しつつ金属膜102を形成できる。ここで、金属
膜102の堆積工程(図1(a)参照)で用いられるチ
ャンバーと、金属膜102の酸化処理(図1(b)参
照)で用いられるチャンバーとは同じであってもよいし
又は別々であってもよい。また、金属膜102の堆積工
程において、ターゲット111は、金属酸化物ターゲッ
ト又は金属窒化物ターゲットであってもよい。
【0053】尚、第1の実施形態において、基板101
としてシリコン基板を用いたが、これに代えて、シリコ
ンゲルマニウム基板、ガリウムヒ素基板、P型シリコン
基板、N型シリコン基板、SOI(silicon on insulat
or)基板、SiC基板又はガラス基板等を用いてもよ
い。
【0054】また、第1の実施形態において、金属膜1
02の堆積のためのスパッタリングでターゲット111
としてHf金属を用いたが、ターゲット111の材料
は、酸化物が高誘電率を持つ金属であれば特に限定され
るものではない。具体的には、ターゲット111とし
て、例えばジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、タ
ンタル(Ta)、アルミニウム(Al)及びランタノイ
ド等のうちのいずれか1つの金属、又はこれらの金属の
うちの2種類以上の金属からなる混合物を用いることが
好ましい。言い換えると、金属膜102は、ハフニウ
ム、ジルコニウム、チタン、タンタル、アルミニウム及
びランタノイドのうちの少なくとも1つを含むことが好
ましい。このようにすると、金属膜102が酸化されて
なる金属酸化膜103の誘電率が高くなるため、該金属
酸化膜103をゲート絶縁膜103Aとして用いること
により、トランジスタが小型化された場合にも、ゲート
絶縁膜の静電容量の低下を防止できるので、MOSFE
Tの性能を向上させることができる。但し、本明細書に
おいて、金属とは、単体のうち、固体の状態で展性及び
延性に富み、金属光沢を持ち、且つ電気と熱とをよく伝
導するものを意味する。このような金属に対しては、通
常、様々な機械的加工を施すことができる。具体的に
は、水素を除くI族に属する元素、II族に属する元素、
ホウ素を除く III族に属する元素、炭素及びケイ素を除
くIV族に属する元素、VIII族に属する元素、並びに、V
族、VI族及び VII族のうち各A亜族に属する元素は金属
である。その他、ビスマス及びポロニウムも金属元素で
ある。また、ホウ素及びアンチモン等は半金属であり、
シリコンは金属元素ではない。
【0055】また、第1の実施形態において、金属膜1
02の堆積工程(図1(a)参照)における非酸化性雰
囲気とは、基板101が酸化反応を生じない雰囲気、言
い換えると、実質的に酸素を含まない雰囲気を意味す
る。すなわち、酸素を若干含む雰囲気であっても基板1
01が酸化反応を起こさない雰囲気(つまり基板上に界
面層が形成されない雰囲気)は、非酸化性雰囲気とみな
す。但し、非酸化性雰囲気中の酸素分圧は1.33×1
-2Pa以下であることが好ましい。このようにする
と、基板101が酸化反応を起こす可能性を確実に低減
できる。また、非酸化性雰囲気は、ヘリウム、ネオン、
アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン及び窒素等の
うちの少なくとも1つから構成されることが好ましい。
このようにすると、基板101が酸化反応を起こす可能
性を確実に低減できるため、基板101上に界面層が形
成されることを確実に防止できる。さらに、非酸化性雰
囲気が前述の各種のガスのうちの少なくとも1つから構
成され且つ非酸化性雰囲気中の酸素(前述の各種のガス
以外のガスとして非酸化性雰囲気に含まれる)の分圧が
1.33×10-2Pa以下であることが特に好ましい。
尚、真空中においても基板の酸化反応は起こりにくいの
で、非酸化性雰囲気は真空であってもよい。
【0056】また、第1の実施形態において、金属膜1
02の酸化処理(図1(b)参照)における酸化性雰囲
気とは、実質的に酸素を含む雰囲気、言い換えると、金
属膜102が形成された基板上101で実際に酸化反応
が進行する雰囲気を意味する。すなわち、酸化性雰囲気
は、例えば酸素原子、酸素分子又は酸素イオン等の酸化
種を含むが、酸化性雰囲気に含まれる酸化種は、金属膜
102が酸化反応を起こすものであれば特に限定される
ものではない。例えば、酸化性雰囲気は、プラズマ化さ
れた酸素又は光によって励起された酸素を含んでいても
よい。但し、酸化性雰囲気に含まれる酸化種の種類に応
じたコントロールを行なう必要がある。例えば酸化種が
酸素イオンであれば、低温でも基板101(正確には金
属膜102が形成された基板101)に注入することが
可能であるので、該基板101における注入深さをコン
トロールすることが可能になる。
【0057】また、第1の実施形態において、金属膜1
02の酸化処理(図1(b)参照)でプラズマ処理チャ
ンバー(図示省略)内にO2 ガス113を導入した。し
かし、O2 ガス113に代えて、N2 Oガスを導入して
もよいし、又は、O2 ガス若しくはN2 Oガス等の酸化
性ガスと不活性ガス若しくは窒素ガスとの混合ガスを導
入してもよい。すなわち、プラズマ処理チャンバー内に
導入されるガスは、金属膜102が酸化反応を起こすガ
スであれば特に限定されるものではない。
【0058】また、第1の実施形態において、シリコン
からなる基板101上に金属膜102を直接形成した。
しかし、これに代えて、金属膜102を形成する前に、
基板101に対して窒化処理を前処理として行なっても
よい。具体的には、窒素又はアンモニアが充満されたチ
ャンバー内に基板101を置いて基板101の表面を窒
化する。これにより、基板最表面のシリコン原子と、窒
素原子とが結合してSiNが形成される。すなわち、シ
リコン原子と酸素原子とが結合する前にシリコン原子と
窒素原子とを結合させることができる。このため、基板
101中のシリコン原子が拡散して酸素と結合するこ
と、つまりシリケートからなる界面層が形成されること
を防止できる。
【0059】また、第1の実施形態において、基板10
1上に金属膜102を形成する前に、基板101表面に
存在する自然酸化膜をフッ酸水溶液によって除去しても
よい。このようにすると、基板101上においてシリコ
ン清浄表面を露出させることができ、それによって基板
表面上の埃、水分又は他の工程で付着した金属等を取り
除くことができる。
【0060】また、第1の実施形態において、金属膜1
02の堆積工程では、スパッタ時間を制御することによ
り所望の厚さを持つ金属膜(Hf金属膜)102を得る
ことができる。すなわち、スパッタ時間を変化させるこ
とにより様々な膜厚のHf金属膜を得ることができる。
【0061】また、第1の実施形態において、金属膜1
02の堆積工程では、基板101の温度を0℃以上で且
つ300℃以下に保持することが好ましい。すなわち、
基板101の温度を低くすることによって、基板101
が酸化反応を起こす可能性をより低減できる。この場
合、基板101の温度を100℃以上で且つ200℃以
下に保持することがより好ましい。基板101の温度が
100℃以上であると、基板101上の水分が蒸発する
ため、基板101上に金属膜102を形成しやすくな
る。但し、前述のように、基板101の温度が低い方
が、基板101上に界面層が形成されにくくなる。ま
た、金属膜102として、本実施形態のようにHf金属
膜を形成する場合、基板101の温度が600℃以下で
あると、非晶質の金属膜102を形成できると共に、金
属膜102の断面構造に柱状構造が生じることを防止で
きる。
【0062】また、第1の実施形態において、金属膜1
02の堆積工程では、金属膜102を構成する金属粒子
を基板101に向けて飛ばす際の、金属粒子1個当たり
のエネルギーを1eV以下に設定することが好ましい。
特に、金属膜102の堆積工程でチャンバー内が400
Pa程度の真空度である場合、前述の金属粒子1個当た
りのエネルギーは0.05eV以上で且つ1eV以下で
あることが好ましい。その理由は次の通りである。すな
わち、基板101上に飛来する金属粒子のエネルギーが
高いと、基板101中に金属粒子が入りこんでしまうた
め、基板101中のシリコン原子と金属原子とが混ざり
合うというミキシング効果が生じてしまう。その結果、
金属膜102の下側の基板101表面に、合金であるシ
リサイドが形成されてしまう。シリサイドが形成された
場合、金属膜102の酸化処理の際にシリサイドも酸化
され、それによってシリサイド全体がシリケートからな
る界面層に変化してしまう可能性がある。従って、金属
膜102の堆積工程でシリサイドが形成されることは好
ましくないので、金属粒子1個当たりのエネルギーを1
eV以下に設定する必要がある。また、金属粒子1個当
たりのエネルギーを小さくする方法として、スパッタ法
に代えて、金属粒子が熱エネルギー程度の粒子エネルギ
ーしか持たない成膜方法、例えば真空蒸着法、電子ビー
ム蒸着法、レーザー蒸着法又はCVD(chemical vapor
deposition )法等を用いて金属膜102の堆積を行な
うことが考えられる。
【0063】また、第1の実施形態において、金属膜1
02の酸化処理(図1(b)参照)では、基板101の
温度を0℃以上で且つ300℃以下に保持することが好
ましい。すなわち、基板101の温度を低くすることに
よって、基板101が酸化反応を起こす可能性をより低
減できる。尚、本実施形態の酸化処理とは、酸化性雰囲
気中での処理により、金属膜又は金属窒化膜を金属酸化
膜又は金属酸化窒化膜に変えることを意味する。
【0064】ここで、本実施形態の酸化処理に用いられ
る酸化処理装置の一例、具体的にはプラズマ処理装置の
概略構成を図3に示す。図3に示すように、プラズマ処
理装置は、金属膜102が堆積された基板101が搬入
されるプラズマ処理チャンバー150を有する。プラズ
マ処理チャンバー150の底部には、下部電極151が
保持部材152を介して取り付けられており、該下部電
極151の上に基板101が配置される。下部電極15
1には、第1のマッチングボックス153を介して第1
のRF電源154からRF電力が印加される。プラズマ
処理チャンバー150の天井部にはRF電極155が取
り付けられていると共に、RF電極155には、第2の
マッチングボックス156を介して第2のRF電源15
7からRF電力が印加される。また、プラズマ処理チャ
ンバー150には、プロセスガスタンク158からガス
供給ライン159を通ってO2 ガス又はN2 Oガス等の
酸化性ガスが導入される。プラズマ処理チャンバー15
0に酸化性ガスが導入された状態でRF電極155にR
F電力が印加されると、プラズマ160が発生する。こ
のとき、下部電極151に印加する電力によって、基板
101上のHf金属膜(図示省略)と反応する酸素原子
(ラジカルも含む)又は酸素イオンのエネルギー、及び
酸素原子又は酸素イオンのドーズ量を制御することがで
きる。例えば下部電極151にRF電力を印加せずにチ
ャンバー150内を浮遊電位にした場合、金属膜に注入
される酸化種の大部分は酸素原子である。また、下部電
極151にRF電力を印加した場合には、酸化種のうち
酸素イオンが自己バイアス電圧によって金属膜に注入さ
れる。すなわち、Hf金属膜に対して、O2 又はN2
を含むガスを用いてプラズマ処理を行なうことにより、
Hf金属膜への酸素イオン又は酸素原子の注入深さ及び
注入量を制御しながら、Hf金属膜の酸化処理を行なう
ことができる。ここで、金属膜に注入される酸化種は、
光によってエネルギーを与えられた酸素であってもよ
い。
【0065】前述のように、金属膜102つまりHf金
属膜の酸化処理における処理深さ(Hf金属膜が酸化さ
れる厚さ)は、酸素原子又は酸素イオンのエネルギーに
よって制御される。図4は、本実施形態において様々な
エネルギーを持つ酸素イオンをHf金属膜に注入した場
合における深さ方向の酸素濃度プロファイルを示す。図
4において、縦軸は濃度(単位:cm-3)であり、横軸
は注入深さ(単位:nm)である。図4に示すように、
イオン注入エネルギーが200eV、500eV、1k
eVと増大するに従って、Hf金属膜中における酸素イ
オンの飛程、つまりHf金属膜の処理深さが増大する。
【0066】また、第1の実施形態において、金属膜1
02の酸化処理で酸化処理装置としてプラズマ処理装置
を用いたが、これに代えて、イオン注入装置、イオン
源、プラズマ発生装置又はスパッタ装置等を用いてもよ
い。また、金属膜102の酸化処理で酸化種(酸素原子
又は酸素イオン等)にエネルギーを与えるためにプラズ
マを用いたが、これに代えて、レーザー又は紫外線等の
光によって酸素原子又は酸素イオンにエネルギーを与え
てもよい。
【0067】また、第1の実施形態において、金属膜1
02の酸化処理の後処理として、金属酸化膜103が形
成された基板101の加熱によるアニール処理を行なう
工程(図1(c)参照)は、非酸化性雰囲気中で行なわ
れることが好ましい。このようにすると、基板101の
酸化を防止できる。ここで、非酸化性雰囲気は、ヘリウ
ム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン
及び窒素等のうちの少なくとも1つから構成されること
が好ましい。すなわち、非酸化性雰囲気は不活性ガスに
より構成されてもよい。また、非酸化性雰囲気は真空で
あってもよい。さらに、前述のアニール処理を行なう工
程では、基板101の温度を0℃以上で且つ600℃以
下に保持することが好ましい。このようにすると、基板
101の酸化を防止できる。また、金属酸化膜103を
非晶質のままに保持できると共に、金属酸化膜103の
断面構造に柱状構造が生じることを防止できる。
【0068】図5は、本実施形態の変形例として、シリ
コン基板上に堆積されたHf金属層の厚さを色々変えな
がら該Hf金属層の上にHfO2 からなる一定の厚さの
金属酸化物層を堆積した場合における、シリコン基板の
透過型電子顕微鏡像(模式図)、並びに熱処理後の高誘
電率層(high−k層)及び界面層のそれぞれの物理
膜厚を示している。ここで、high−k層は、一定の
厚さの金属酸化物層を堆積した際に該金属酸化物層と、
Hf金属層が酸化されてなる金属酸化物層とが一体化し
て形成されたものである。
【0069】図5のケース(a)に示すように、Hf金
属層を形成せずに(Hf金属層の堆積膜厚が0nm)、
厚さ1.3nmのHfO2 層のみを堆積した場合には、
界面層の厚さが2.8nmとなる一方、high−k層
(つまり熱処理後のHfO2層)の厚さは1.6nmと
なる。すなわち、この場合、界面層の厚さの方が大き
い。
【0070】図5のケース(b)に示すように、厚さ
1.3nmのHf金属層の上に厚さ1.3nmのHfO
2 層を堆積した場合には、界面層の厚さが1.7nmと
なる一方、熱処理後のHfO2 層の厚さは3.9nmと
なる。すなわち、この場合、界面層の厚さの方が小さく
なる。
【0071】図5のケース(c)に示すように、厚さ
2.6nmのHf金属層の上に厚さ1.3nmのHfO
2 層を堆積した場合には、界面層の厚さが0.8nmと
なる一方、熱処理後のHfO2 層の厚さは5.7nmと
なる。すなわち、この場合、界面層の厚さがさらに小さ
くなっている。
【0072】図5のケース(d)に示すように、厚さ
3.9nmのHf金属層の上に厚さ1.3nmのHfO
2 層を堆積した場合には、界面層の厚さが0.5nmと
なる一方、熱処理後のHfO2 層の厚さは7nmとな
る。すなわち、この場合、界面層の厚さが最小となる。
【0073】以上に説明した内容をよりわかりやすくす
るため、図5に示すデータのうちHf金属層の堆積膜厚
と界面層の物理膜厚との相関関係を図6に示す。図5及
び図6からわかるように、初期金属層(Hf金属層)の
厚さが増加するにつれて、界面層の厚さが小さくなる。
これは、初期金属層の存在によって基板表面への酸素の
供給が抑制されて界面層形成が抑制されたからである。
【0074】すなわち、基板上に金属層を堆積した後に
該金属層の上に金属酸化物層を堆積するという方法によ
って、シリケートからなる低誘電率界面層の形成を抑え
ながらhigh−kゲート絶縁膜を形成することができ
る。尚、この方法を用いることによって界面層の形成を
極力防止することができる一方、この方法を用いる際の
条件を変化させることにより、極薄の界面層を形成する
ことも可能である。具体的には、界面層の厚さを1.7
nm以下に抑制できれば、高誘電率膜を堆積することに
よって、MOSFETの性能を向上させる効果が得られ
る。それに対して、界面層の厚さが2nm程度以上にな
ると、高誘電率膜を厚く堆積しても、MOSFETの性
能を向上させる効果は生じない。従って、基板上に金属
層を堆積した後に該金属層の上に金属酸化物層を堆積す
る方法を用いる場合には、界面層の厚さを1.7nm以
下に抑制すること、好ましくは界面層を形成しないこと
が望まれる。
【0075】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態に係る半導体装置の製造方法について図面を参
照しながら説明する。尚、第2の実施形態が第1の実施
形態と異なっている点は、第1の実施形態の金属膜(H
f金属膜)102に代えて、金属窒化膜(窒化ハフニウ
ム(HfN)膜)を用いることである。この点以外につ
いては、特に説明しない限り、第2の実施形態は基本的
に第1の実施形態と同様である。
【0076】図7(a)〜(c)は、第2の実施形態に
係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図であ
る。尚、図7(a)〜(c)においては、図1(a)〜
(d)に示す第1の実施形態と同一の構成要素には同一
の符号を付すことにより、説明を省略する。
【0077】まず、図7(a)に示すように、チャンバ
ー(図示省略)内にシリコンからなる基板101を搬入
すると共に該チャンバー内に、例えばHf金属からなる
ターゲット111を用意した後、チャンバー内にArガ
スとN2 ガスとの混合ガス115を導入する。これによ
り、チャンバー内は非酸化性雰囲気となる。その後、チ
ャンバー内に電圧を印加することによって放電を起こ
す。このようすると、反応性スパッタによって基板10
1に向けてHf原子121及びN原子123を飛ばすこ
とができ、それにより基板101上に、HfNからなる
金属窒化膜131を堆積できる。尚、ArガスとN2
スとの混合ガス115を用いる代わりに、Arガス以外
の不活性ガスとN2 ガスとの混合ガスを用いてもよい。
【0078】次に、酸化性雰囲気中において金属窒化膜
131を酸化させることにより、図7(b)に示すよう
に、HfONからなる金属酸化窒化膜132を形成す
る。具体的には、金属窒化膜131が堆積された基板1
01をプラズマ処理装置のプラズマ処理チャンバー(図
示省略)に搬入して、基板101を下部電極(図示省
略)の上に設置する。続いて、プラズマ処理チャンバー
内に、O2 ガス113を導入した後、プラズマ処理装置
のRF電極(図示省略)にRF電力を印加することによ
り、O2 ガス113からなるプラズマを発生させる。続
いて、基板101が設置された下部電極に電力を印加す
ると、ラジカルを含む酸素原子及び酸素イオン等の酸化
種122が、金属窒化膜131に向かって飛んでいく。
すなわち、HfNからなる金属窒化膜131に対して、
2 ガス113を用いてプラズマ処理を行なうことによ
り、金属窒化膜131に酸素を注入し、それによってH
fONからなる金属酸化窒化膜132を形成する。尚、
2 ガス113を用いる代わりにN2 Oガス等を用いて
もよい。
【0079】次に、図7(b)に示す金属窒化膜131
の酸化処理の後処理として、金属酸化窒化膜132が形
成された基板101を加熱する。具体的には、図7
(c)に示すように、チャンバー(図示省略)内に、基
板101を搬入すると共に該チャンバー内にN2 ガス1
14を導入する。これにより、チャンバー内は非酸化性
雰囲気となる。その後、基板101の加熱によるアニー
ル処理を行なう。これにより、基板101表面への酸素
供給を避けながら、言い換えると、界面層の形成を防止
しながら、金属酸化窒化膜132における酸素濃度分布
を均一化することができる。すなわち、化学量論的組成
比を持つ金属酸化窒化膜132が得られる。尚、N2
ス114によって非酸化性雰囲気を構成する代わりに、
他の不活性ガスによって非酸化性雰囲気を構成してもよ
い。
【0080】その後、図示は省略しているが、第1の実
施形態の金属酸化膜103に代えて金属酸化窒化膜13
2をゲート絶縁膜として用いて、第1の実施形態におけ
る図1(d)に示す工程と同様に、n型MOSFETを
完成させる。
【0081】第2の実施形態によると、第1の実施形態
の効果に加えて次のような効果が得られる。すなわち、
基板101上に金属窒化膜131を形成した後、金属窒
化膜131を酸化させるので、基板101が酸化性雰囲
気に直接さらされることがない。また、金属窒化膜13
1中に含まれている窒素原子と、基板101最表面のシ
リコン原子とが結合してSiNが形成される。このた
め、基板101中のシリコン原子が拡散して酸素原子と
結合すること、つまり界面層が形成されることをより確
実に防止できる。
【0082】尚、第2の実施形態において、金属窒化膜
131として窒化ハフニウム膜を用いたが、これに代え
て、窒化ジルコニウム膜、窒化チタン膜、窒化タンタル
膜、窒化アルミニウム膜又は窒化ランタノイド膜等を用
いてもよい。または、金属窒化膜131は、窒化ハフニ
ウム、窒化ジルコニウム、窒化チタン、窒化タンタル、
窒化アルミニウム及び窒化ランタノイドのうちの少なく
とも1つから構成されていてもよい。このようにする
と、基板101が酸化性雰囲気に直接さらされることを
防止しながら、誘電率の高い金属酸化窒化膜を形成でき
る。
【0083】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態に係る半導体装置の製造方法について図面を参
照しながら説明する。尚、第3の実施形態が第1の実施
形態と異なっている点は、第1の実施形態の金属膜(H
f金属膜)102に代えて、金属酸化膜(酸化ハフニウ
ム(HfO2 )膜)を用いることである。この点以外に
ついては、特に説明しない限り、第3の実施形態は基本
的に第1の実施形態と同様である。
【0084】図8(a)〜(c)は、第3の実施形態に
係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図であ
る。尚、図8(a)〜(c)においては、図1(a)〜
(d)に示す第1の実施形態と同一の構成要素には同一
の符号を付すことにより、説明を省略する。
【0085】まず、図8(a)に示すように、チャンバ
ー(図示省略)内にシリコンからなる基板101を搬入
すると共に該チャンバー内に、例えば酸化ハフニウム
(HfO2 )からなるターゲット116を用意した後、
チャンバー内にArガス112を導入する。これによ
り、チャンバー内は非酸化性雰囲気となる。その後、チ
ャンバー内に電圧を印加することによって放電を起こ
す。このようすると、反応性スパッタによって基板10
1に向けてHf原子121及び酸素原子124を飛ばす
ことができ、それにより基板101上に、HfO
2-x (0<x<2)からなる金属酸化膜133を堆積で
きる。金属酸化膜133においては、化学量論的組成比
と比べて酸素がやや欠損している。
【0086】次に、酸化性雰囲気中において金属酸化膜
133を酸化させることにより、図8(b)に示すよう
に、HfO2 からなる金属酸化膜134、つまり化学量
論的組成比を持つ金属酸化膜134を形成する。具体的
には、金属酸化膜133が堆積された基板101をプラ
ズマ処理装置のプラズマ処理チャンバー(図示省略)に
搬入して、基板101を下部電極(図示省略)の上に設
置する。続いて、プラズマ処理チャンバー内に、O2
ス113を導入した後、プラズマ処理装置のRF電極
(図示省略)にRF電力を印加することにより、O2
ス113からなるプラズマを発生させる。続いて、基板
101が設置された下部電極に電力を印加すると、ラジ
カルを含む酸素原子及び酸素イオン等の酸化種122が
金属酸化膜133に向かって飛んでいく。すなわち、H
fO2-x からなる金属酸化膜133に対して、O2 ガス
113を用いてプラズマ処理を行なうことにより、金属
酸化膜133に酸素を注入し、それによってHfO2
らなる金属酸化膜134を形成する。尚、O2 ガス11
3を用いる代わりにN2 Oガス等を用いてもよい。
【0087】次に、図8(b)に示す金属酸化膜133
の酸化処理の後処理として、金属酸化膜134が形成さ
れた基板101を加熱する。具体的には、図8(c)に
示すように、チャンバー(図示省略)内に、基板101
を搬入すると共に該チャンバー内にN2 ガス114を導
入する。これにより、チャンバー内は非酸化性雰囲気と
なる。その後、基板101の加熱によるアニール処理を
行なう。これにより、基板101表面への酸素供給を避
けながら、言い換えると、界面層の形成を防止しなが
ら、金属酸化膜134の電気特性をさらに向上させるこ
とができる。尚、N2 ガス114によって非酸化性雰囲
気を構成する代わりに、他の不活性ガスによって非酸化
性雰囲気を構成してもよい。
【0088】その後、図示は省略しているが、第1の実
施形態の金属酸化膜103に代えて金属酸化膜134を
ゲート絶縁膜として用いて、第1の実施形態における図
1(d)に示す工程と同様に、n型MOSFETを完成
させる。
【0089】第3の実施形態によると、基板101を酸
化性雰囲気に直接さらすことなく基板上に金属酸化膜1
34を形成するので、第1の実施形態と同様に、基板1
01の酸化を極力抑えながら、言い換えると、シリケー
ト等からなる低誘電率界面層の形成を抑えながら、高誘
電率材料である金属酸化膜134のみからなるゲート絶
縁膜を形成できる。
【0090】尚、第3の実施形態において、金属酸化膜
133(つまり金属酸化膜134)として酸化ハフニウ
ム膜を用いたが、これに代えて、酸化ジルコニウム膜、
酸化チタン膜、酸化タンタル膜、酸化アルミニウム膜又
は酸化ランタノイド膜等を用いてもよい。または、金属
酸化膜133は、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、
酸化チタン、酸化タンタル、酸化アルミニウム及び酸化
ランタノイドのうちの少なくとも1つから構成されてい
てもよい。このようにすると、基板101が酸化反応を
起こすことを防止しながら、誘電率の高い金属酸化膜を
形成できる。
【0091】(第4の実施形態)以下、本発明の第4の
実施形態に係る半導体装置の製造方法について図面を参
照しながら説明する。尚、第4の実施形態が第1の実施
形態と異なっている点は次の通りである。すなわち、第
4の実施形態においては、形成しようとするゲート絶縁
膜の膜厚よりも、金属膜(初期金属層)の酸化処理によ
って形成される金属酸化膜の膜厚が小さいので、金属膜
の堆積及び酸化処理を繰り返すことにより金属酸化膜の
膜厚を増大させ、それによって得られた、所望の厚さを
持つ金属酸化膜をゲート絶縁膜として用いる。この点以
外については、特に説明しない限り、第4の実施形態は
基本的に第1の実施形態と同様である。
【0092】図9(a)〜(d)は、第4の実施形態に
係る半導体装置の製造方法(具体的にはHfO2 からな
るゲート絶縁膜の形成方法)の各工程を示す断面図であ
る。尚、図9(a)〜(d)においては、図1(a)〜
(d)に示す第1の実施形態と同一の構成要素には同一
の符号を付すことにより、説明を省略する。
【0093】まず、シリコンからなる基板101の表面
上に存在する自然酸化膜(図示省略)をフッ酸水溶液を
用いて除去することにより、基板101上においてシリ
コン清浄表面を露出させる。次に、図9(a)に示すよ
うに、成膜装置のチャンバー(図示省略)内に基板10
1を搬入すると共に該チャンバー内に、例えばHf金属
からなるターゲット111を用意した後、チャンバー内
にArガス112を導入する。これにより、チャンバー
内は非酸化性雰囲気となる。尚、非酸化性雰囲気、つま
り実質的に酸素を含まない雰囲気をArガス112以外
の不活性ガスで構成してもよい。その後、チャンバー内
に直流電圧を印加することによって放電を起こす。この
ようすると、Hf金属からなるターゲット111からH
f原子121が反応性スパッタによって基板101に向
かって飛んでいき、それにより基板101上に、Hf金
属からなる第1の金属膜135が堆積される。ここで、
スパッタ時間を制御することにより所望の厚さを持つ第
1の金属膜(Hf金属膜)135を得ることができる。
また、第1の金属膜135の堆積を、Hf金属の結晶化
温度(約600℃)以下の基板温度で行なった場合に
は、断面構造に柱状構造が見られない、非晶質のHf金
属膜を形成できる。
【0094】次に、酸化性雰囲気中において第1の金属
膜135を酸化させることにより、図9(b)に示すよ
うに、HfO2 からなる第1の金属酸化膜136を形成
する。具体的には、第1の金属膜135が堆積された基
板101をプラズマ処理装置のプラズマ処理チャンバー
(図示省略)に搬入して、基板101を下部電極(図示
省略)の上に設置する。続いて、プラズマ処理チャンバ
ー内に、O2 ガス113を導入した後、プラズマ処理装
置のRF電極(図示省略)にRF電力を印加することに
より、O2 ガス113からなるプラズマを発生させる。
続いて、基板101が設置された下部電極に電力を印加
すると、ラジカルを含む酸素原子及び酸素イオン等の酸
化種122が、第1の金属膜135に向かって飛んでい
く。すなわち、Hf金属からなる第1の金属膜135に
対して、O2 ガス113を用いてプラズマ処理を行なう
ことにより、第1の金属膜135に酸素を注入し、それ
によってHfO2 からなる第1の金属酸化膜136を形
成する。尚、O2 ガス113を用いる代わりにN2 Oガ
ス等を用いてもよい。
【0095】次に、図9(a)に示す工程と同様に、図
9(c)に示すように、Hf金属からなるターゲット1
11を用いて、Arガス112により構成される雰囲気
(実質的に酸素を含まない非酸化性雰囲気)中でHf原
子121を反応性スパッタによって基板101に向けて
飛ばす。これにより、第1の金属酸化膜136の上に、
Hf金属からなる第2の金属膜137が堆積される。
【0096】次に、図9(b)に示す工程と同様に、図
9(d)に示すように、O2 ガス113を用いてプラズ
マ処理を行なうことにより、ラジカルを含む酸素原子及
び酸素イオン等の酸化種122を第2の金属膜137に
向けて飛ばす。これにより、第2の金属膜137が酸化
されて、HfO2 からなる第2の金属酸化膜138が形
成される。
【0097】本実施形態では、以上のように金属膜の堆
積と該金属膜を酸化性雰囲気にさらす工程とを繰り返し
行なうことにより、金属酸化膜(正確には金属酸化膜の
積層体)の最終的な膜厚を所望の値にすることができ
る。ここで、金属膜に酸化処理を施す際の金属膜(Hf
金属膜)の膜厚を、酸素イオン等の酸化種の飛程とほぼ
同等又はそれ以下とすることにより、基板上への酸素供
給に起因する界面層形成を抑制することができる。
【0098】尚、前述の金属膜の堆積及び酸化処理の繰
り返しが終わった時点では、金属酸化膜の積層体におけ
る、酸素原子と金属原子(Hf原子)との結合状態及び
酸素濃度分布の均一性は不十分である。このため、十分
な電気特性を持つ金属酸化膜を得るために、前述の金属
膜の堆積及び酸化処理の繰り返しにより最終的な膜厚に
達した金属酸化膜に対してアニール処理を行なう必要が
ある。その後、図示は省略しているが、第1の実施形態
の金属酸化膜103に代えて、最終的な膜厚に達した金
属酸化膜をゲート絶縁膜として用いて、第1の実施形態
における図1(d)に示す工程と同様に、n型MOSF
ETを完成させる。
【0099】第4の実施形態によると、第1の実施形態
の効果に加えて次のような効果が得られる。すなわち、
形成しようとするゲート絶縁膜の膜厚よりも、金属膜の
酸化処理により形成される金属酸化膜の膜厚が小さい場
合にも、金属膜の堆積及び酸化処理を繰り返すため、金
属酸化膜の膜厚を所望の膜厚(形成しようとするゲート
絶縁膜の膜厚)まで増大させることができる。
【0100】(第5の実施形態)以下、本発明の第5の
実施形態に係る半導体装置の製造方法について図面を参
照しながら説明する。尚、第5の実施形態が第1の実施
形態と異なっている点は次の通りである。すなわち、第
5の実施形態においては、形成しようとするゲート絶縁
膜の膜厚よりも、金属膜(初期金属層)の酸化処理によ
って形成される金属酸化膜の膜厚が大きいので、金属膜
の酸化処理後に、又は該酸化処理後の熱処理後に、金属
酸化膜に対してドライエッチング又はウェットエッチン
グを行なう。そして、これにより薄膜化された金属酸化
膜、つまり所望の厚さを持つ金属酸化膜をゲート絶縁膜
として用いる。この点以外については、特に説明しない
限り、第5の実施形態は基本的に第1の実施形態と同様
である。
【0101】図10(a)〜(c)は、第5の実施形態
に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図であ
る。尚、図10(a)〜(c)においては、図1(a)
〜(d)に示す第1の実施形態と同一の構成要素には同
一の符号を付すことにより、説明を省略する。
【0102】まず、図10(a)に示すように、シリコ
ンからなる基板101上に、スパッタ法によりHf金属
からなる金属膜141を直接形成する。具体的には、成
膜装置のチャンバー(図示省略)内に基板101を搬入
すると共に該チャンバー内に、例えばHf金属からなる
ターゲット111を用意した後、チャンバー内にArガ
ス112を導入する。これにより、チャンバー内は非酸
化性雰囲気となる。尚、非酸化性雰囲気、つまり実質的
に酸素を含まない雰囲気をArガス112以外の不活性
ガスで構成してもよい。その後、チャンバー内に直流電
圧を印加することによって放電を起こす。このようする
と、Hf金属からなるターゲット111からHf原子1
21が反応性スパッタによって基板101に向かって飛
んでいき、それにより基板101上に、Hf金属からな
る金属膜(Hf金属膜)141が堆積される。ここで、
スパッタ時間を制御することにより所望の厚さを持つ金
属膜141を得ることができる。また、金属膜141の
堆積を、Hf金属の結晶化温度(約600℃)以下の基
板温度で行なった場合には、断面構造に柱状構造が見ら
れない、非晶質のHf金属膜を形成できる。
【0103】次に、図10(b)に示すように、図10
(a)に示す金属膜141の堆積工程で用いたチャンバ
ー内にArガス112に加えてO2 ガスを導入した後、
つまりArガスとO2 ガスとの混合ガス117を導入し
た後、酸化性雰囲気中においてHf金属からなるターゲ
ット111を用いて反応性スパッタを引き続いて行な
う。これにより、Hf原子121、並びにラジカルを含
む酸素原子及び酸素イオン等の酸化種122が基板10
1に向かって飛んでいき、それによってHfO2からな
る金属酸化膜142が堆積される。このとき、先に堆積
された金属膜141も酸化性雰囲気中で酸化されて、金
属酸化膜142の一部となる。尚、図10(b)に示す
金属酸化膜142の堆積工程で使用するチャンバーと、
図10(a)に示す金属膜141の堆積工程で使用する
チャンバーとが別々のチャンバーであってもよい。
【0104】その後、図示は省略しているが、非酸化性
雰囲気中、例えば実質的に酸素を含まない窒素雰囲気中
において、基板101に対して700℃の温度で熱処理
を15分間行なう。これにより、シリケート等からなる
界面層の形成を抑制しつつ、金属酸化膜142における
酸素濃度分布を均一化できるので、化学量論的組成比の
HfO2 からなる金属酸化膜142を得ることができ
る。この化学量論的組成比のHfO2 からなる金属酸化
膜142が高誘電率ゲート絶縁膜として用いられる。
【0105】尚、本実施形態では、図10(b)に示す
工程で形成された金属酸化膜142の厚さが、形成しよ
うとするゲート絶縁膜の膜厚よりも大きいので、続い
て、図10(c)に示すように、金属酸化膜142に対
して、Cl2 ガス118を用いたドライエッチングを行
なう。これにより、金属酸化膜142と塩素原子125
とが反応して、金属酸化膜142を所望の厚さ(ゲート
絶縁膜の厚さ)まで薄膜化することができる。尚、図1
0(c)において、図10(b)に示す工程で堆積され
た時点での金属酸化膜142の外形を破線により示して
いる。その後、図示は省略しているが、第1の実施形態
の金属酸化膜103に代えて、前述の薄膜化された金属
酸化膜142をゲート絶縁膜として用いて、第1の実施
形態における図1(d)に示す工程と同様に、n型MO
SFETを完成させる。
【0106】第5の実施形態によると、第1の実施形態
の効果に加えて次のような効果が得られる。すなわち、
形成しようとするゲート絶縁膜の膜厚よりも、金属膜1
41の酸化処理により形成される金属酸化膜142の膜
厚が大きい場合にも、金属酸化膜142に対してエッチ
ングを行なうため、金属酸化膜142の膜厚を所望の膜
厚(形成しようとするゲート絶縁膜の膜厚)まで減少さ
せることができる。
【0107】尚、第5の実施形態において、金属酸化膜
142の薄膜化のためにドライエッチングを行なった
が、これに代えて、ウェットエッチングを行なってもよ
い。
【0108】また、第5の実施形態において、金属酸化
膜142の電気特性を向上させるための熱処理を、金属
酸化膜142に対するドライエッチングの前に行なっ
た。しかし、これに代えて、金属酸化膜142に対して
ドライエッチングを行なって金属酸化膜142の最終的
な膜厚を確定させた後に前述の熱処理を行なってもよ
い。
【0109】また、第5の実施形態において、金属酸化
膜142に対するドライエッチングで用いるエッチング
ガスの種類は特に限定されるものではないが、塩素原子
及び塩素イオンのうちの少なくとも一方を含む塩素含有
ガス、フッ素含有ガス、又はハロゲン含有ガス等を用い
ることが好ましい。このようにすると、金属酸化膜14
2を確実にエッチングすることができる。
【0110】
【発明の効果】本発明によると、基板を酸化性雰囲気に
直接さらすことなく金属酸化膜を形成できるため、基板
が酸化反応を起こすこと防止できるので、基板と金属酸
化膜との間に、誘電率の低いシリケート等からなる界面
層が形成されることがない。従って、高誘電率材料であ
る金属酸化膜のみからなるゲート絶縁膜を形成できるた
め、トランジスタが小型化された場合にもトランジスタ
全体の静電容量の低下を防止できるので、MOSFET
の性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係
る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製
造方法における、high−k層物理膜厚tphy と、h
igh−k層及びその下側の界面層からなる積層構造全
体の酸化膜換算膜厚EOTとの相関関係を示す図であ
る。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製
造方法において用いられる酸化処理装置の一例(プラズ
マ処理装置)の概略構成を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製
造方法において様々なエネルギーを持つ酸素イオンをH
f金属膜に注入した場合における深さ方向の酸素濃度プ
ロファイルを示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製
造方法の変形例として、シリコン基板上に堆積されたH
f金属層の厚さを色々変えながら該Hf金属層の上にH
fO2 からなる一定の厚さの金属酸化物層を堆積した場
合における、シリコン基板の透過型電子顕微鏡像、並び
に熱処理後のhigh−k層及び界面層のそれぞれの物
理膜厚を示す図である。
【図6】図5に示すデータのうちHf金属層の堆積膜厚
と界面層の物理膜厚との相関関係を示す図である。
【図7】(a)〜(c)は本発明の第2の実施形態に係
る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図8】(a)〜(c)は本発明の第3の実施形態に係
る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図9】(a)〜(d)は本発明の第4の実施形態に係
る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図10】(a)〜(c)は本発明の第5の実施形態に
係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図であ
る。
【図11】従来の半導体装置の製造方法を示す断面図で
ある。
【図12】従来の半導体装置の製造方法においてシリコ
ン拡散及び酸素拡散が生じる様子を示す図である。
【図13】従来の半導体装置の製造方法においてシリコ
ン基板と金属酸化膜との間に界面層が形成されてしまう
様子を示す図である。
【符号の説明】
101 基板 102 金属膜 103 金属酸化膜 103A ゲート絶縁膜 104 素子分離絶縁膜 105 ゲート電極 106 サイドウォール 107 不純物拡散層 108 層間絶縁膜 109 配線 111 ターゲット 112 Arガス 113 O2 ガス 114 N2 ガス 115 ArガスとN2 ガスとの混合ガス 116 ターゲット 117 ArガスとO2 ガスとの混合ガス 118 Cl2 ガス 121 Hf原子 122 酸化種 123 N原子 124 酸素原子 125 塩素原子 131 金属窒化膜 132 金属酸化窒化膜 133 金属酸化膜 134 金属酸化膜 135 第1の金属膜 136 第1の金属酸化膜 137 第2の金属膜 138 第2の金属酸化膜 141 金属膜 142 金属酸化膜 150 プラズマ処理チャンバー 151 下部電極 152 保持部材 153 第1のマッチングボックス 154 第1のRF電源 155 RF電極 156 第2のマッチングボックス 157 第2のRF電源 158 プロセスガスタンク 159 ガス供給ライン 160 プラズマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/786 H01L 29/78 617V Fターム(参考) 4K029 AA06 BA01 BA43 BA58 BB02 BD01 CA06 DC03 EA08 5F058 BA20 BC03 BF12 BF14 BF15 BF54 BF73 BJ10 5F110 AA04 CC02 DD02 DD05 EE31 FF01 FF22 FF25 FF28 FF35 FF36 GG01 GG02 GG04 NN62 NN65 QQ09 5F140 AA39 AC36 BA01 BA05 BA07 BD04 BD11 BD12 BE01 BE07 BE09 BE17 BG08 BJ27 CB04 CE10

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非酸化性雰囲気中において基板上に金属
    膜を堆積する第1の工程と、 酸化性雰囲気中において前記金属膜を酸化させることに
    より金属酸化膜を形成する第2の工程とを備えているこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記金属酸化膜は、トランジスタのゲー
    ト絶縁膜となることを特徴とする請求項1に記載の半導
    体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の工程は、前記基板が配置され
    たチャンバー内を非酸化性雰囲気にしながら金属ターゲ
    ットを用いてスパッタリングを行なうことにより前記基
    板上に前記金属膜を堆積する工程を含むことを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の工程における非酸化性雰囲気
    中の酸素分圧は1.33×10-2Pa以下であることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体
    装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記金属膜は、ハフニウム、ジルコニウ
    ム、チタン、タンタル、アルミニウム及びランタノイド
    のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の工程において金属膜に代えて
    金属窒化膜又は金属酸化膜を堆積することを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 前記金属窒化膜は、窒化ハフニウム、窒
    化ジルコニウム、窒化チタン、窒化タンタル、窒化アル
    ミニウム及び窒化ランタノイドのうちの少なくとも1つ
    を含むことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記金属酸化膜は、酸化ハフニウム、酸
    化ジルコニウム、酸化チタン、酸化タンタル、酸化アル
    ミニウム及び酸化ランタノイドのうちの少なくとも1つ
    を含むことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の工程は、前記基板の温度を0
    ℃以上で且つ300℃以下に保持する工程を含むことを
    特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体
    装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第1の工程は、前記金属膜を構成
    する金属粒子を、その1個当たりのエネルギーを0.0
    5eV以上で且つ1eV以下にして前記基板に向けて飛
    ばす工程を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれ
    か1項に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第2の工程における酸化性雰囲気
    は酸素イオンを含むことを特徴とする請求項1〜10の
    いずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記金属膜の厚さは前記酸素イオンの
    飛程とほぼ等しいことを特徴とする請求項11に記載の
    半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記第2の工程における酸化性雰囲気
    は、プラズマ化された酸素又は光によって励起された酸
    素を含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1
    項に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記第2の工程は、前記基板の温度を
    0℃以上で且つ300℃以下に保持する工程を含むこと
    を特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の半
    導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記第1の工程と前記第2の工程とは
    交互に繰り返し行なわれ、それによって、ゲート絶縁膜
    となる所望の厚さの金属酸化膜が形成されることを特徴
    とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の半導体装
    置の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記第2の工程よりも後に、前記基板
    を加熱する第3の工程をさらに備えていることを特徴と
    する請求項1〜15のいずれか1項に記載の半導体装置
    の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記第3の工程は非酸化性雰囲気中で
    行なわれることを特徴とする請求項16に記載の半導体
    装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記第3の工程における非酸化性雰囲
    気は不活性ガスにより構成されるか又は真空であること
    を特徴とする請求項17に記載の半導体装置の製造方
    法。
  19. 【請求項19】 前記第3の工程は、前記基板の温度を
    0℃以上で且つ600℃以下に保持する工程を含むこと
    を特徴とする請求項16〜18のいずれか1項に記載の
    半導体装置の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記第1の工程よりも前に、前記基板
    に対して窒素処理を行なう工程をさらに備えていること
    を特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の半
    導体装置の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記第2の工程よりも後に、前記金属
    酸化膜に対してドライエッチング又はウェットエッチン
    グを行なう工程をさらに備えていることを特徴とする請
    求項1〜20のいずれか1項に記載の半導体装置の製造
    方法。
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