JP2003249136A - 接点構造、接点開閉器、計測装置及び無線機 - Google Patents

接点構造、接点開閉器、計測装置及び無線機

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JP2003249136A
JP2003249136A JP2002046646A JP2002046646A JP2003249136A JP 2003249136 A JP2003249136 A JP 2003249136A JP 2002046646 A JP2002046646 A JP 2002046646A JP 2002046646 A JP2002046646 A JP 2002046646A JP 2003249136 A JP2003249136 A JP 2003249136A
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圭輔 宇野
Tomonori Seki
知範 積
Katsumi Hosoya
克己 細谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で、安価で簡単に製作できる接点
通過時の信号損失が少ない高周波特性に優れた接点構
造、接点開閉器、計測装置及び無線機を提供する。 【解決手段】 接点閉成時には、高周波信号は、固定接
点102dから可動接点106へ移る際に、固定接点1
02d間の凸部106aへ向かい凸部106aを通過す
るので、従来のようにいままで通ってきた信号線102
c及び固定接点102dの側面及び下面が突然無くなる
ことがなく、伝送線路の特性インピーダンスのミスマッ
チングが軽減し、高周波特性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接点構造、それを
用いた接点開閉器に関し、例えば、ICテスタ、半導体
製造装置等の計測装置、携帯電話、PDA等の無線機に
用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】従来の接点構造が適用された一例として
の静電マイクロリレーとして、図11に示す構成(特開
2000−113792に掲載)のものがある。
【0003】この静電マイクロリレー101では、固定
基板102の上面に設けた接続パッド102aの上側に
可動基板103が弾性支持され、固定基板102の上面
に形成した固定電極102bと、可動基板103の下面
に形成した可動電極103aとが対向している。なお、
可動基板103と可動電極103aは同一部材からなっ
ていてもよい。
【0004】そして、可動基板103は中央部に支持部
104で支持された可動接点部105を持っており、固
定基板102上面にある信号線102c上の対向する部
分にある可動基板103は、高周波特性を向上させるた
め、支持部104及び可動接点部105を除く信号線1
02cに対向する箇所が切り取られている。
【0005】そして、前記両電極102b,103a間
に電圧を印加して静電引力を発生させ、可動電極103
aを固定電極102bに吸引することにより、可動基板
103を撓ませて可動接点106を一対の固定接点10
2dにまたがって閉成するようになっている。可動接点
106は支持部104に揺動支持された可動接点部10
5の下面に予め形成されている。また、一対の固定接点
102dは一対の信号線102cの対向する端部に予め
形成されている。
【0006】可動接点106と一対の固定接点102d
の接点閉成により、信号は一方の信号線102cを通り
固定接点102dから可動接点106に伝達され、さら
に可動接点106を経由して他方の固定接点102dか
ら信号線102cへと伝達される。なお、固定電極10
2dは信号線102cのGNDと兼用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の静電マ
イクロリレー101における、可動接点106と一対の
固定接点102dとの接点閉成時の断面は、図11のA
−A断面及びB−B断面が閉成して表された図12に示
すような構成となっている。
【0008】図12では、対向する一対の固定接点10
2dの上面に可動接点106の下面が接触し、固定接点
102d間の上方に可動接点106がまたがって橋渡し
され、固定接点102d間に空間Rが形成される。
【0009】ここで、1GHzを超えるような高周波信
号は、表皮効果により導体の表面を通る。したがって、
上記の静電マイクロリレー101では、1GHzを超え
るような高周波信号は、信号線102cの上面、側面及
び下面を通り、信号線102cと断面形状が一致してい
る特性インピーダンスが一定の固定接点102dへと向
かう。
【0010】しかし、図12に示すように、接点閉成時
には、高周波信号は、固定接点102dから可動接点1
06へ移る際に、固定接点102d間の空間Rへ向かっ
てしまい、いままで通ってきた信号線102c及び固定
接点102dの側面及び下面が突然無くなり、ミスマッ
チングを起こす。
【0011】つまり、接点閉成時に、DC信号は、閉成
した固定接点102dと可動接点106の接点部分をロ
ス無く通るが、高周波信号は、図12に示すように2本
の信号線102c間の空間Rで伝送線路の特性インピー
ダンスにミスマッチングが発生し、GNDとの電界の放
射状態が変化し、高周波特性が低下する。
【0012】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、簡単
な構造で、安価で簡単に製作できる接点通過時の信号損
失が少ない高周波特性に優れた接点構造、接点開閉器、
計測装置及び無線機を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の接点構造にあっては、固定基板に対向配設
した可動基板の可動接点を、前記固定基板の一対の固定
接点にまたがって接離可能とする接点構造であって、前
記可動接点には、接点閉成時に前記一対の固定接点間に
位置する高周波信号伝送部を設けたことを特徴とする。
【0014】これによると、高周波信号伝送部が一対の
固定接点間の隙間に位置し、高周波信号は高周波信号伝
送部を通過するので、伝送線路の特性インピーダンスの
ミスマッチングが軽減し、高周波特性が向上する。
【0015】前記高周波信号伝送部は、接点閉成時に前
記一対の固定接点に非接触であることが好適である。
【0016】これによると、高周波信号伝送部が固定接
点に接触することによる摩擦で固定接点と可動接点とを
接離するアクチュエータ動作が妨げられることが防止で
きる。
【0017】前記高周波信号伝送部は、接点閉成時に前
記一対の固定接点に接触することが好適である。
【0018】これによると、高周波信号はさらに高周波
信号伝送部を通過し易くなり、伝送線路の特性インピー
ダンスのミスマッチングがより軽減し、高周波特性が向
上する。
【0019】前記高周波信号伝送部は、接点閉成時に前
記一対の固定接点にまたがって接触した前記可動接点か
ら前記一対の固定接点間の隙間に突出した凸部であるこ
とが好適である。
【0020】これによると、高周波信号伝送部が一対の
固定接点間の隙間に位置することができる。
【0021】前記高周波信号伝送部は、接点閉成時に前
記一対の固定接点にまたがって接触し、前記一対の固定
接点間に挟まれることが好適である。
【0022】これによると、高周波信号伝送部が接点閉
成時に一対の固定接点に接触することができる。
【0023】前記高周波信号伝送部は、前記可動接点の
本体とは異なる材質で形成されたことが好適である。
【0024】これによると、材料の相違により作製プロ
セスの精度が向上する。
【0025】前記高周波信号伝送部は、前記一対の固定
接点と同一の材質で形成されたことが好適である。
【0026】これによると、固定接点と高周波信号伝送
部とで伝送線路の比抵抗を合わせることができ、伝送線
路の特性インピーダンスのミスマッチングがより軽減
し、高周波特性が向上する。
【0027】本発明の接点開閉器にあっては、上記の接
点構造を備え、前記可動接点を前記一対の固定接点に接
離することにより、前記一対の固定接点間を電気的に開
閉することを特徴とする。
【0028】これによると、電気的な開閉が良好に行え
る。ここで、接点開閉器としては、一対の固定接点をま
たぐ可動接点を有する有接点のマイクロリレーやスイッ
チを示す。例えば、マイクロリレーとしては、その駆動
方式により静電マイクロリレー、圧電マイクロリレー、
熱駆動マイクロリレー、形状記憶合金マイクロリレー、
磁気マイクロリレー等が挙げられる。
【0029】本発明の計測装置にあっては、上記の接点
構造を備えることを特徴とする。
【0030】これによると、上記の接点構造を有するマ
イクロリレー等は、例えば、ICテスタ、半導体製造装
置等の計測装置に用いられ、測定対象物と計測装置間の
信号を開閉することができる。
【0031】本発明の無線機にあっては、上記の接点構
造を備えることを特徴とする。
【0032】これによると、上記の接点構造を有するマ
イクロリレー等は、例えば、携帯電話、PDA等の無線
機に用いられ、無線電波信号を開閉することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。ただし、
この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材
質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がな
い限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨
のものではない。
【0034】なお、実施形態では、静電マイクロリレー
に本発明の接点構造を適用した例を説明するが、その
他、例えば、圧電マイクロリレー、熱駆動マイクロリレ
ー、形状記憶合金マイクロリレー、磁気マイクロリレ
ー、スイッチ等の有接点の接点開閉器に適用しても同様
の効果を発揮する。
【0035】(第1実施形態)本実施形態に係る静電マ
イクロリレーを従来技術と同様の図11を用いて説明す
る。本実施形態に係る静電マイクロリレーは、概略は図
11に示す構成である。
【0036】この静電マイクロリレー101では、固定
基板102の上面に設けた接続パッド102aの上側に
可動基板103が弾性支持され、固定基板102の上面
に形成した固定電極102bと、可動基板103の下面
に形成した可動電極103aとが対向している。なお、
可動基板103と可動電極103aは同一部材からなっ
ていてもよい。
【0037】そして、可動基板103は中央部に支持部
104で支持された可動接点部105を持っており、固
定基板102上面にある信号線102c上の対向する部
分にある可動基板103は、高周波特性を向上させるた
め、支持部104及び可動接点部105を除く信号線1
02cに対向する箇所が切り取られている。
【0038】そして、前記両電極102b,103a間
に電圧を印加して静電引力を発生させ、可動電極103
aを固定電極102bに吸引することにより、可動基板
103を撓ませて可動接点106を一対の固定接点10
2dにまたがって閉成するようになっている。可動接点
106は支持部104に揺動支持された可動接点部10
5の下面に予め形成されている。また、一対の固定接点
102dは一対の信号線102cの対向する端部に予め
形成されている。
【0039】可動接点106と一対の固定接点102d
の接点閉成により、信号は一方の信号線102cを通り
固定接点102dから可動接点106に伝達され、さら
に可動接点106を経由して他方の固定接点102dか
ら信号線102cへと伝達される。なお、固定電極10
2dは信号線102cのGNDと兼用されている。
【0040】上記の実施形態に係る静電マイクロリレー
101における、可動接点106と一対の固定接点10
2dとの接点閉成時の断面は、図11のA−A断面及び
B−B断面が閉成して表された図1に示すような構成と
なっている。
【0041】図1に示すように、対向する一対の固定接
点102dの上面に可動接点106の本体下面の端部が
接触し、固定接点102d間の上方に平板状の可動接点
106の本体がまたがって橋渡しされている。そして、
本発明の特徴として、可動接点106には、本体下面か
ら固定接点102d間へ突出する高周波信号伝送部とし
ての凸部106aが形成されている。すなわち、閉成時
に一対の固定接点102d間の領域Sに位置する凸部1
06aが設けられている。
【0042】この凸部106aは、側面が一対の固定接
点102dの対向する端面と隔てられており、接点閉成
時であっても固定接点102dに非接触状態となるよう
にしている。
【0043】このため、非接触状態となっている凸部1
06aと固定接点102dとの間では摩擦が発生せず、
接点を開閉する固定接点102dと可動接点106とを
接離するアクチュエータ動作が妨げられることはない。
【0044】ここで、1GHzを超えるような高周波信
号は、表皮効果により導体の表面を通る。したがって、
上記の静電マイクロリレー101では、1GHzを超え
るような高周波信号は、信号線102cの上面、側面及
び下面を通り、信号線102cと断面形状が一致してい
る特性インピーダンスが一定の固定接点102dへと向
かう。
【0045】そして、図1に示すように、接点閉成時に
は、高周波信号は、固定接点102dから可動接点10
6へ移る際に、固定接点102d間の凸部106aへ向
かい凸部106aを通過するので、従来のようにいまま
で通ってきた信号線102c及び固定接点102dの側
面及び下面が突然無くなることがなく、伝送線路の特性
インピーダンスのミスマッチングが軽減し、高周波特性
が向上する。
【0046】(評価試験)上記効果を確認するため、図
2に示す静電マイクロリレーを作製し、評価試験を行っ
た。
【0047】評価試験は、図2に示す静電マイクロリレ
ーで、信号線102cの厚みを2.2μm、凸部106
aと対向する固定基板102上のGNDである固定電極
102bの厚みを0.5μmに設定し、可動接点106
の固定接点102d上に接触した可動接点本体から突出
した凸部106aの厚みtを0〜1.7μmの間で変化
させて、高周波信号(2GHzの正弦波で、1dBmの
信号(1dBm=1mWの電力信号のことで、電圧に換
算すると50Ω系の高周波伝送線路の場合0.224V
程度に相当))を伝送して行った。
【0048】ここで、評価は、インサーションロス=1
0log(Pout(接点通過後の信号線102cでの
高周波の出力)/Pin(接点通過前の信号線102c
での高周波の入力))の大きさで判断した。
【0049】評価試験の結果を図3に示す。図3に示す
ように、可動接点106の凸部106aの厚みtが厚く
なるに従いインサーションロスは−0.3dBから−
0.175dB程度へとロスが減少した。
【0050】なお、ここで用いた高周波であれば、一般
的なインサーションロスの仕様は−0.5〜−1.0d
Bの範囲である。
【0051】以上のように、第1実施形態の構成とする
ことで、伝送線路の特性インピーダンスのミスマッチン
グが軽減し、高周波特性が向上することの効果が確認で
きた。
【0052】(凸部の製造方法)以下に、凸部106a
の製造方法を説明する。ここでは、製造方法の異なる2
種類の方法を説明する。なお、以下の説明では、製造方
法の都合上、凸部106aが下向きとなる実際の使用状
態とは逆に凸部106aが上向きに作製されていく。
【0053】(第1の製造方法A)図4を用いて第1の
製造方法Aを説明する。本製造方法では、可動接点10
6の本体と同種の材料で凸部106aを製造する方法で
ある。
【0054】(A1)まず、可動接点106を有するこ
ととなる可動接点部105のSi基板401を用意する
(図4(a))。
【0055】(A2)Si基板401上に可動接点10
6となるAu402をスパッタする(図4(b))。
【0056】(A3)さらにAu402上に可動接点1
06の幅だけレジスト403を塗布する(図4
(c))。
【0057】(A4)レジスト403が塗布されていな
い領域をエッチングし、レジスト403が塗布されてい
ない領域のAuを取り除く(図4(d))。
【0058】(A5)レジスト403を除去し、Auを
露出させる(図4(e))。
【0059】(A6)露出したAu上に凸部106aの
幅だけレジスト404を塗布する(図4(f))。
【0060】(A7)レジスト404が塗布されていな
い領域をエッチングし、レジスト404が塗布されてい
ない領域のAuを所定の可動接点106の本体となる厚
みまで取り除く(図4(g))。
【0061】(A8)レジスト404を除去し、Auを
露出させ、凸部106aを作製した(図4(h))。
【0062】以上の第1の製造方法Aであると、凸部1
06aを可動接点106の本体と同材料で作製すること
ができる。
【0063】例えば、信号線102cと可動接点106
とが同材料であると、固定接点102dと凸部106a
とで伝送線路の比抵抗を合わせることができ、伝送線路
の特性インピーダンスのミスマッチングがより軽減し、
高周波特性が向上する効果を発揮できる。
【0064】(第2の製造方法B)図5を用いて第2の
製造方法Bを説明する。本製造方法では、可動接点10
6の本体と異なる材料で凸部を製造する方法である。
【0065】(B1)まず、可動接点106を有するこ
ととなる可動接点部105のSi基板501を用意する
(図5(a))。
【0066】(B2)Si基板501上に可動接点10
6の本体となるRu502及び可動接点106の凸部1
06aとなるAu503を順にスパッタする(図5
(b))。
【0067】(B3)Au503上に可動接点106の
本体の幅だけレジスト504を塗布する(図5
(c))。
【0068】(B4)レジスト504が塗布されていな
い領域をエッチングし、レジスト504が塗布されてい
ない領域のAu及びRuを取り除く(図5(d))。
【0069】(B5)レジスト504を除去し、Auを
露出させる(図5(e))。
【0070】(B6)露出したAu上に凸部106aの
幅だけレジスト505を塗布する(図5(f))。
【0071】(B7)レジスト505が塗布されていな
い領域をエッチングし、レジスト505が塗布されてい
ない領域のAuを取り除きRuを露出させる(図5
(g))。
【0072】(B8)レジスト505を除去し、Auを
露出させ、凸部106aを作製した(図5(h))。
【0073】以上の第2の製造方法Bであると、凸部1
06aを可動接点106の本体と異なる材料で作製する
ことができる。このため、材料の相違により作製プロセ
スの精度が向上する。
【0074】また、第1の製造方法Aと同様に、例え
ば、信号線102cと可動接点106の凸部106aと
が同材料であると、固定接点102dと凸部106aと
で伝送線路の比抵抗を合わせることができ、伝送線路の
特性インピーダンスのミスマッチングがより軽減し、高
周波特性が向上する効果を発揮できる。
【0075】(その他の実施形態)以下に、本発明の特
徴部分である高周波信号伝送部の他の構成について説明
する。なお、以下の説明では第1実施形態とは異なる特
徴部分だけを説明し、その他の構成は第1実施形態と同
様であるので説明を省略する。
【0076】(第2実施形態)図6の構成については第
1実施形態と同様に可動接点106は高周波信号伝送部
として凸部106bを有する構成のものである。また、
図6の構成については凸部106bが固定接点102d
と接触する構成である。
【0077】本実施形態では、静電マイクロリレー10
1における、可動接点106と一対の固定接点102d
との接点閉成時の断面は、図11のA−A断面及びB−
B断面が閉成して表された図6に示すような構成となっ
ている。
【0078】図6に示すように、対向する一対の固定接
点102dの上面に可動接点106の本体下面が接触
し、固定接点102d間の上方に平板状の可動接点10
6の本体がまたがって橋渡しされている。そして、本発
明の特徴として、可動接点106には、本体下面から固
定接点102d間へ突出する高周波信号伝送部としての
凸部106bが形成されている。
【0079】この凸部106bは、側面から頂点へ向か
って丸みを帯びている形状であり、その一部が一対の固
定接点102dの対向するテーパ状の端面に接触する。
【0080】なお、固定接点102dのテーパ状の端面
は、可動接点106に近づくにつれて一対の固定接点1
02d間の対向間距離を広げるような形状である。
【0081】このため、接触状態となっている凸部10
6bと固定接点102dとの間では高周波信号はさらに
通過し易くなり、伝送線路の特性インピーダンスのミス
マッチングがより軽減し、高周波特性が向上する。
【0082】(第3実施形態)図7の構成については第
1実施形態と同様に可動接点106は高周波信号伝送部
として凸部106cを有する構成のものである。また、
図7の構成については凸部106cが固定接点と接触す
る構成のものである。
【0083】本実施形態では、静電マイクロリレー10
1における、可動接点106と一対の固定接点102d
との接点閉成時の断面は、図11のA−A断面及びB−
B断面が閉成して表された図7に示すような構成となっ
ている。
【0084】図7に示すように、対向する一対の固定接
点102dの上面に可動接点106の本体下面が接触
し、固定接点102d間の上方に平板状の可動接点10
6の本体がまたがって橋渡しされている。そして、本発
明の特徴として、可動接点106には、本体下面から固
定接点102d間へ突出する高周波信号伝送部としての
凸部106cが形成されている。
【0085】この凸部106cは、一対の固定接点10
2dの対向するテーパ状の端面に接触して組み合うテー
パ状の側面を有している。
【0086】なお、固定接点102dのテーパ状の端面
は、可動接点106に近づくにつれて一対の固定接点1
02d間の対向間距離を広げるような形状である。
【0087】このため、接触状態となっている凸部10
6cと固定接点102dとの間では隙間も無く組み合う
ため、高周波信号は第2実施形態よりもさらに通過し易
くなり、伝送線路の特性インピーダンスのミスマッチン
グがより軽減し、高周波特性が向上する。
【0088】(第4実施形態)図8の構成については高
周波信号伝送部106dが固定接点102dと接触する
構成のものである。
【0089】本実施形態では、静電マイクロリレー10
1における、可動接点106と一対の固定接点102d
との接点閉成時の断面は、図11のA−A断面及びB−
B断面が閉成して表された図8に示すような構成となっ
ている。
【0090】図8に示すように、本発明の特徴として、
可動接点106の本体下の全体に高周波信号伝送部10
6dが積層して設けられている。
【0091】この高周波信号伝送部106dは、一対の
固定接点102dの対向するテーパ状の端面に接触して
組み合うテーパ状の側面を有している。
【0092】すなわち、本実施形態では、可動接点10
6の本体が固定接点102dとは接触せずに、高周波信
号伝送部106dが固定接点102dと接触する接点構
造となっている。
【0093】なお、固定接点102dのテーパ状の端面
は、可動接点106に近づくにつれて一対の固定接点1
02d間の対向間距離を広げるような形状である。
【0094】このため、本実施形態では、可動接点10
6の本体が固定接点102dとは接触しないが、高周波
信号伝送部106dと固定接点102dとの間では隙間
も無く組み合うため、DC信号の通過はもちろんのこ
と、高周波信号はさらに通過し易くなり、伝送線路の特
性インピーダンスのミスマッチングがより軽減し、高周
波特性が向上する。
【0095】(種々の装置への適用)次に、上記実施形
態を用いたマイクロリレーを種々の装置に適用した場合
について説明する。
【0096】(計測装置への適用)上記実施形態のマイ
クロリレーを計測装置に適用した場合について説明す
る。
【0097】このような計測装置として、例えばICテ
スタや半導体製造装置がある。ICテスタとしては、I
Cの特性を計測する装置である。
【0098】ICテスタは、オシロスコープやマルチメ
ータをさらにアレイ化した大型の設備であり、床面積も
畳2、3畳ほどになる。
【0099】ICテスタに使用されるマイクロリレーの
数も5000〜10000個と大量になる。
【0100】また半導体製造装置は、その装置内におい
て計測部への使用が想定されることから、計測装置に分
類される。
【0101】ここで、本発明に係る静電マイクロリレー
の一実施形態を用いた計測装置の内部構成について図9
を参照して説明する。図9は、本発明に係る静電マイク
ロリレーの一実施形態を用いた計測装置の内部構成のブ
ロック図である。
【0102】図9に示される計測装置901は、静電マ
イクロリレー903が、内部回路902から測定対象物
(図示せず)に到る各信号線との途中に接続されてお
り、各静電マイクロリレー903をオンオフすることに
より測定対象を切り替えることができる。
【0103】前述のように、上記実施形態のマイクロリ
レーにおいては、伝送線路の特性インピーダンスのミス
マッチングが軽減し、高周波特性が向上することができ
る。
【0104】したがって、上記実施形態のマイクロリレ
ーを計測装置に使用した場合は、これら上記実施形態を
用いたマイクロリレーの特性の向上に応じて計測装置自
体の特性も向上させることができる。
【0105】(無線機への適用)上記実施形態のマイク
ロリレーを無線機に適用した場合について説明する。
【0106】このような無線機として、例えば携帯電話
やPDAを挙げることができる。
【0107】前述のように、上記実施形態のマイクロリ
レーにおいては、伝送線路の特性インピーダンスのミス
マッチングが軽減し、高周波特性が向上することができ
る。
【0108】したがって、上記実施形態のマイクロリレ
ーを無線機に使用した場合は、これら上記実施形態に用
いたマイクロリレーの特性の向上に応じて無線機自体の
特性も向上させることができる。
【0109】ここで、本発明に係る静電マイクロリレー
の一実施形態を用いた無線機の内部構成について図10
を参照して説明する。図10は、前述の本発明に係る静
電マイクロリレーの一実施形態を用いた無線機の内部構
成のブロック図である。
【0110】この無線機1001では、静電マイクロリ
レー1003が、内部回路1002とアンテナ1004
との間に接続されており、静電マイクロリレー1003
をオンオフすることによって、内部回路1002がアン
テナ1004を通じて送受信可能な状態と、送受信でき
ない状態との切り替えを行える構成である。
【0111】
【発明の効果】このように本発明によれば、簡単な構造
で、安価で簡単に製作できる接点通過時の信号損失が少
ない高周波特性に優れた接点構造、接点開閉器、計測装
置及び無線機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施形態に係る静電マイクロリレー
の接点構成を示す断面図である。
【図2】図2は第1実施形態の評価試験を行うための静
電マイクロリレーの構成を示す図である。
【図3】図3は第1実施形態の評価試験の試験結果を示
すグラフである。
【図4】図4は可動接点の製造方法を示す図である。
【図5】図5は可動接点の製造方法を示す図である。
【図6】図6は第2実施形態に係る静電マイクロリレー
の接点構成を示す断面図である。
【図7】図7は第3実施形態に係る静電マイクロリレー
の接点構成を示す断面図である。
【図8】図8は第4実施形態に係る静電マイクロリレー
の接点構成を示す断面図である。
【図9】図9は静電マイクロリレーの一実施形態を用い
た計測装置の内部構成のブロック図である。
【図10】図10は静電マイクロリレーの一実施形態を
用いた無線機の内部構成のブロック図である。
【図11】図11は静電マイクロリレーを示す斜視図で
ある。
【図12】図12は従来技術の静電マイクロリレーの接
点構成を示す断面図である。
【符号の説明】
101 静電マイクロリレー 102 固定基板 102a 接続パッド 102b 固定電極 102c 信号線 102d 固定接点 103 可動基板 103a 可動電極 104 支持部 105 可動接点部 106 可動接点 106a 凸部 106b 凸部 106c 凸部 106d 高周波信号伝送部 901 計測装置 902 内部回路 903 静電マイクロリレー 1001 無線機 1002 内部回路 1003 静電マイクロリレー 1004 アンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細谷 克己 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不 動堂町801番地 オムロン株式会社内 Fターム(参考) 2G132 AA00 AF01 AL18 5G051 AA02 AA05 AA15 AA16 AB10 AC01 AC20 AC27 AC28 AC30

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定基板に対向配設した可動基板の可動接
    点を、前記固定基板の一対の固定接点にまたがって接離
    可能とする接点構造であって、 前記可動接点には、接点閉成時に前記一対の固定接点間
    に位置する高周波信号伝送部を設けたことを特徴とする
    接点構造。
  2. 【請求項2】前記高周波信号伝送部は、接点閉成時に前
    記一対の固定接点に非接触であることを特徴とする請求
    項1に記載の接点構造。
  3. 【請求項3】前記高周波信号伝送部は、接点閉成時に前
    記一対の固定接点に接触することを特徴とする請求項1
    に記載の接点構造。
  4. 【請求項4】前記高周波信号伝送部は、接点閉成時に前
    記一対の固定接点にまたがって接触した前記可動接点か
    ら前記一対の固定接点間の隙間に突出した凸部であるこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3に記載の接点構造。
  5. 【請求項5】前記高周波信号伝送部は、接点閉成時に前
    記一対の固定接点にまたがって接触し、前記一対の固定
    接点間に挟まれることを特徴とする請求項3に記載の接
    点構造。
  6. 【請求項6】前記高周波信号伝送部は、前記可動接点の
    本体とは異なる材質で形成されたことを特徴とする請求
    項1乃至5のいずれか1項に記載の接点構造。
  7. 【請求項7】前記高周波信号伝送部は、前記一対の固定
    接点と同一の材質で形成されたことを特徴とする請求項
    1乃至5のいずれか1項に記載の接点構造。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7のいずれか1項に記載の接
    点構造を備え、 前記可動接点を前記一対の固定接点に接離することによ
    り、前記一対の固定接点間を電気的に開閉することを特
    徴とする接点開閉器。
  9. 【請求項9】請求項1乃至7のいずれか1項に記載の接
    点構造を備えることを特徴とする計測装置。
  10. 【請求項10】請求項1乃至7のいずれか1項に記載の
    接点構造を備えることを特徴とする無線機。
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