JP2003245789A - レーザ加工ヘッド - Google Patents

レーザ加工ヘッド

Info

Publication number
JP2003245789A
JP2003245789A JP2002050111A JP2002050111A JP2003245789A JP 2003245789 A JP2003245789 A JP 2003245789A JP 2002050111 A JP2002050111 A JP 2002050111A JP 2002050111 A JP2002050111 A JP 2002050111A JP 2003245789 A JP2003245789 A JP 2003245789A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
laser
lens
optical axis
dichroic mirror
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002050111A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4220707B2 (ja
JP2003245789A5 (ja
Inventor
Satoshi Matsumoto
松本  聡
Yoshio Isobe
良雄 磯部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP2002050111A priority Critical patent/JP4220707B2/ja
Publication of JP2003245789A publication Critical patent/JP2003245789A/ja
Publication of JP2003245789A5 publication Critical patent/JP2003245789A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4220707B2 publication Critical patent/JP4220707B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被加工物に凹凸がある場合でも受光レンズの
調節をすることなく加工箇所の温度を測定できるレーザ
加工ヘッドを提供する。 【解決手段】 レーザ加工ヘッド110は、投光レンズ
120、ダイクロイックミラー125、受光レンズ13
0を備える。投光レンズは、レーザダイオード160か
らのレーザ光を集光する。ダイクロイックミラーは、集
光されたレーザ光を反射して被加工物10に照射する。
受光レンズは、加工箇所から発する輻射光を集光する。
輻射光は、光軸192上に配置された輻射光出射口11
8で光ファイバ152に入射し、放射温度計170へ伝
送される。こうして、加工箇所の温度が測定される。レ
ーザ光の照射角度や加工箇所の高さが変化する場合で
も、輻射光は常に受光レンズの光軸に沿って集光され
る。このため、受光レンズの向きや位置の調節は必要な
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ加工装置に
使用されるレーザ加工ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ加工は、レーザ光の照射により被
加工物を加工する技術である。レーザ加工の例として
は、切断、溶接、表面処理などが挙げられる。
【0003】レーザ加工を行う際、被加工物のレーザ光
照射箇所(加工箇所)の温度を測定することがある。こ
れは、レーザ出力の制御や加工不良の検出のためであ
る。この温度は、加工箇所から輻射される光の強度に基
づいて求めることができる。
【0004】輻射光を利用して加工箇所の温度を測定す
るレーザ加工装置の一例は、特開平5−261576号
公報に開示されている。この装置は、レーザ光を集光す
る投光レンズと、輻射光を集光する受光レンズを備えて
いる。投光レンズは、被加工物に対して鉛直下方にレー
ザ光を照射する。受光レンズは、被加工物の表面から斜
めに輻射する光を集光してイメージファイバに導く。こ
の輻射光は、イメージファイバによってCCDへ伝送さ
れる。CCDの出力は、データ処理装置に送られる。デ
ータ処理装置は、CCDの出力を用いて加工箇所の温度
を算出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この装置では、加工箇
所の高さが変わると、受光レンズの向きや位置を調節し
なければならない。加工箇所の高さは、被加工物が3次
元形状を有している場合、被加工物表面の凹凸に応じて
変化する。受光レンズは、加工箇所から斜めに輻射され
た光を受光するため、加工箇所の高さが変化すると、集
光された輻射光が向かう方向も変化する。この結果、輻
射光をイメージファイバの入射端面に集光できなくな
る。この場合、イメージファイバに入射するのは、加工
箇所とは異なる箇所から発した光である。したがって、
加工箇所とは別の箇所の温度が測定されてしまう。これ
を防ぐためには、受光レンズの向きや位置の調節が必要
になる。しかし、この調節は非常に難しい。
【0006】そこで、本発明は、被加工物に凹凸がある
場合でも、受光レンズの調節をせずに加工箇所の温度を
測定できるレーザ加工ヘッドを提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1態様のレー
ザ加工ヘッドは、(a)レーザ光を集光するための投光
レンズと、(b)投光レンズによって集光されたレーザ
光を反射して被加工物に照射するダイクロイックミラー
と、(c)被加工物のレーザ光照射箇所から発する輻射
光を集光する受光レンズと、(d)投光レンズ、ダイク
ロイックミラーおよび受光レンズを収容する筐体と、を
備えている。投光レンズの光軸は、受光レンズの光軸と
交差する(つまり、同軸ではない)。ダイクロイックミ
ラーは、投光レンズの光軸上を進行するレーザ光を受光
レンズの光軸上に反射する。ダイクロイックミラーは、
被加工物からの輻射光を透過させる。受光レンズは、ダ
イクロイックミラーを透過した輻射光を集光する。
【0008】この構成によれば、ダイクロイックミラー
は、受光レンズの光軸に沿ってレーザ光を被加工物に照
射する。このため、レーザ光照射箇所(すなわち、加工
箇所)は、常に受光レンズの光軸上に位置する。加工箇
所から発する輻射光のなかには、受光レンズの光軸方向
に放射される光線が必ず含まれる。したがって、被加工
物からの輻射光は、受光レンズによって必ず受光され
る。加工箇所にレーザ光が合焦していなくても、また、
どのような角度でレーザ光を照射しても、輻射光を受光
できる。受光レンズの光軸上の位置から輻射光を温度測
定装置(例えば、放射温度計)に導けば、加工箇所の温
度を求められる。加工箇所の表面に対するレーザ光の照
射角度や加工箇所の高さが変化する場合でも輻射光を受
光できるので、被加工物の凹凸に応じて受光レンズの位
置や向きを調節する必要はない。
【0009】第1態様のレーザ加工ヘッドは、筐体内に
レーザ吸収体(例えば、ビームストップ)を備えていて
もよい。このレーザ光吸収体は、ダイクロイックミラー
を挟んで投光レンズと対向するように配置される。レー
ザ光の一部がダイクロイックミラーを透過しても、レー
ザ光吸収体に吸収される。したがって、筐体内でのレー
ザ光の乱反射が抑えられる。これにより、レーザ光と輻
射光の混在が防止され、温度測定の精度が高まる。
【0010】本発明の第2態様のレーザ加工ヘッドは、
(a)レーザ光を集光するための投光レンズと、(b)
投光レンズによって集光されたレーザ光を透過させて被
加工物に照射するダイクロイックミラーと、(c)被加
工物のレーザ光照射箇所から発する輻射光を集光する受
光レンズと、(d)投光レンズ、ダイクロイックミラー
および受光レンズを収容する筐体と、を備えている。投
光レンズの光軸は、受光レンズの光軸と交差する(つま
り、同軸ではない)。ダイクロイックミラーは、投光レ
ンズの光軸上を進行する輻射光を受光レンズの光軸上に
反射する。受光レンズは、ダイクロイックミラーで反射
された輻射光を集光する。
【0011】この構成によれば、ダイクロイックミラー
は、レーザ光と同軸に放射された輻射光を受光レンズの
光軸上に導く。レーザ光照射箇所(すなわち、加工箇
所)から発する輻射光のなかには、レーザ光と同軸に放
射される光線が必ず含まれる。したがって、被加工物か
らの輻射光は、受光レンズによって必ず受光される。加
工箇所にレーザ光が合焦していなくても、また、どのよ
うな角度でレーザ光を照射しても、輻射光を受光でき
る。受光レンズの光軸上の位置から輻射光を温度測定装
置(例えば、放射温度計)に導けば、加工箇所の温度を
求められる。加工箇所の高さが変化する場合や、加工箇
所の表面に対して斜めからレーザ光を照射する場合でも
輻射光を受光できるので、被加工物の凹凸に応じて受光
レンズの位置や向きを調節する必要はない。
【0012】第1および第2態様のレーザ加工ヘッドで
は、投光レンズの光軸とその受光レンズの光軸とが直交
していてもよい。また、ダイクロイックミラーは、その
鏡面が投光レンズの光軸と受光レンズの光軸との交点を
含むように配置されていてもよい。ダイクロイックミラ
ーの鏡面と投光レンズの光軸とがなす鋭角が45度で、
かつダイクロイックミラーの鏡面と受光レンズの光軸と
がなす鋭角が45度であってもよい。このような構成の
レーザ加工ヘッドは、投光レンズ、受光レンズおよびダ
イクロイックミラーを位置決めしやすいので、製造が容
易である。
【0013】第1および第2態様のレーザ加工ヘッド
は、受光レンズとダイクロイックミラーの間に、レーザ
光を遮断するフィルタを更に備えていてもよい。この場
合、レーザ光と輻射光の混在が防止され、温度測定の精
度が高まる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明に
おいて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明
を省略する。
【0015】(第1実施形態)本発明の第1の実施形態
を説明する。図1は、本実施形態のレーザ加工装置10
0の構成を示す模式図である。レーザ加工装置100
は、レーザ光を用いて被加工物10を加工する。レーザ
加工装置100は、レーザ加工ヘッド110、レーザダ
イオード(LD)160、および2色式放射温度計17
0を備えている。
【0016】レーザ加工ヘッド110は、加工用レーザ
光および被加工物10からの輻射光の光路を適切に定め
る。レーザ加工ヘッド110は、LD160からのレー
ザ光を被加工物10に照射する。これにより、被加工物
10が加工される。また、レーザ加工ヘッド110は、
被加工物10のレーザ光照射箇所(加工箇所)から輻射
される光を2色式放射温度計170に導く。これによ
り、加工箇所の温度が測定される。
【0017】LD160は、加工用レーザ光の光源であ
る。LD160の発信波長は、810nmである。LD
160は、光ファイバ150を用いてレーザ加工ヘッド
110に光学的に接続されている。LD160から出射
したレーザ光は、光ファイバ150内を伝搬してレーザ
加工ヘッド110内に入射する。
【0018】2色式放射温度計170は、被加工物10
の加工箇所の温度を測定する。2色式放射温度計170
は、二つの測定中心波長を有している。第1に1800
nmであり、第2に2000nmである。放射温度計1
70は、これら二つの波長における放射エネルギーの比
率から温度を求める。放射温度計170は、光ファイバ
152を用いてレーザ加工ヘッド110に光学的に接続
されている。レーザ加工ヘッド110は、被加工物10
の加工箇所からの輻射光を光ファイバ152に導く。こ
の輻射光は、光ファイバ152内を伝搬して放射温度計
170に入射する。
【0019】レーザ加工ヘッド110は、主たる構成要
素として、投光レンズ120、ダイクロイックミラー1
25、および受光レンズ130を有している。レーザ加
工ヘッド110は、このほかにビームトラップ180も
有している。これらは、筐体112内に収容されてい
る。
【0020】筐体112は、中心部112aと、そこか
ら水平方向に延びる側方延長部112bおよび112
c、ならびに鉛直方向に延びる上方延長部112dを有
している。側方延長部112bおよび112cは、中心
部112aから互いに反対方向に延びている。中心部1
12aは、ダイクロイックミラー125を収容してい
る。中心部112aの下壁には、開口116が設けられ
ている。この開口116からレーザ光が出射する。側方
延長部112bは、投光レンズ120を収容している。
側方延長部112bの先端には、レーザ光入射口114
が設けられている。レーザ光入射口114は、投光レン
ズ120の光軸190上に位置する。レーザ光入射口1
14には、光ファイバ150の端部が挿入される。この
ファイバ端部の光軸は、投光レンズ120の光軸190
とほぼ一致する。側方延長部112cは、ビームトラッ
プ180を収容している。上方延長部112dは、受光
レンズ130を収容している。上方延長部112dの先
端には、輻射光出射口118が設けられている。輻射光
出射口118は、受光レンズ130の光軸192上に位
置する。輻射光出射口118には、光ファイバ152の
端部が挿入される。このファイバ端部の光軸は、受光レ
ンズ130の光軸192とほぼ一致する。
【0021】投光レンズ120は、LD160からのレ
ーザ光を集光してダイクロイックミラー125に導く。
LD160から出射したレーザ光は、光ファイバ150
によって筐体112内に伝送される。レーザ光は、レー
ザ光入射口114で光ファイバ150から出射し、投光
レンズ120に向かう。投光レンズ120は、光軸19
0を中心としてレーザ光を集光する。集光されたレーザ
光は、ダイクロイックミラー125に向かう。
【0022】投光レンズ120は、二枚の単レンズ12
1、122から構成されている。レンズ121、122
は、例えば、双方とも平凸レンズであってもよい。レン
ズ121、122の表面には、それぞれ反射防止膜(A
Rコート)が付されている。このARコートは、LD1
60の発振波長の光のみを透過対象とする。96%以上
という高い透過率が実現可能である。
【0023】ダイクロイックミラー125は、投光レン
ズ120によって集光されたレーザ光を反射する。ダイ
クロイックミラー125は、LD160の発振波長の光
を99%以上の反射率で反射する。反射されたレーザ光
は、開口116から出射する。これにより、被加工物1
0にレーザ光を照射できる。
【0024】被加工物10のレーザ光照射箇所(加工箇
所)からは、赤外光が輻射される。輻射光の一部は、開
口116を通過して、レーザ加工ヘッド110に入射す
る。ダイクロイックミラー125は、この輻射光を透過
させる。
【0025】受光レンズ130は、ダイクロイックミラ
ー125を透過した輻射光を集光する。ダイクロイック
ミラー125は、被加工物10の表面で反射されたレー
ザ光を透過させない。したがって、受光レンズ130
は、被加工物10からの輻射光のみを受光できる。受光
レンズ130によって集光された輻射光は、輻射光出射
口118で光ファイバ152に入射する。
【0026】受光レンズ130は、二つの複合レンズ1
40および145から構成されている。複合レンズ14
0は、コリメート用のアクロマティクレンズである。こ
れは、二枚の単レンズ141、142から構成されてい
る。複合レンズ145は、フォーカス用のアクロマティ
クレンズである。これは、三枚の単レンズ146、14
7、148から構成されている。アクロマティクレンズ
140、145は、双方とも、2色式放射温度計170
の二つの測定中心波長に関して色収差が補正されてい
る。これにより、これらの波長の輻射光を効率良く集光
できる。
【0027】集光された輻射光は、光ファイバ152に
よって2色式放射温度計170まで伝送される。放射温
度計170は、この輻射光を用いて、被加工物10の加
工箇所の温度を測定する。
【0028】ビームトラップ180は、ダイクロイック
ミラー125を挟んで投光レンズ120と対向してい
る。ビームトラップ180は、LD160からのレーザ
光を吸収するレーザ光吸収体である。投光レンズ120
によって集光されたレーザ光のなかには、ダイクロイッ
クミラー125を透過するものもわずかに存在する。ダ
イクロイックミラー125を透過したレーザ光は、ビー
ムトラップ180によって吸収され、減衰する。これに
より、筐体112内でのレーザ光の乱反射が抑えられ
る。
【0029】投光レンズ120の光軸190は、受光レ
ンズ130の光軸192と直交している。したがって、
レーザ加工ヘッド110の向きを調節して投光レンズの
光軸190を水平方向に向けると、受光レンズの光軸1
92は鉛直方向を向く。
【0030】ダイクロイックミラー125は、その鏡面
が光軸190と光軸192との交点を含むように配置さ
れている。鏡面の向きは、鏡面で反射されたレーザ光が
受光レンズ130から遠ざかるように、すなわち開口1
16に向かって進むように定められている。また、この
鏡面は、光軸190および光軸192とそれぞれ45度
の角度で交差する。
【0031】ダイクロイックミラー125は、投光レン
ズ120の光軸190上を進行するレーザ光を、受光レ
ンズ130の光軸192上に反射する。このため、レー
ザ光は、投光レンズ120により光軸190を中心とし
て集光され、その後、ダイクロイックミラー125で反
射されると、受光レンズ130の光軸192を中心とし
て集光される。つまり、レーザ加工ヘッド110は、レ
ーザ光を受光レンズ130の光軸192に沿って集光し
ながら被加工物10に照射する。したがって、光軸19
2は、常に被加工物10の加工箇所を通る。
【0032】レーザ加工ヘッド110は、以下の五つの
利点を有する。
【0033】第1に、レーザ加工ヘッド110は、加工
箇所の表面に対するレーザ光の照射角度や加工箇所の高
さが変化する場合でも、受光レンズ130の向きや位置
を調節することなく加工箇所の温度を測定できる。ダイ
クロイックミラー125は、受光レンズ130の光軸1
92に沿ってレーザ光を照射するから、加工箇所は常に
光軸192上に位置する。加工箇所から発する輻射光の
なかには、光軸192の方向に放射される光線が必ず含
まれるので、被加工物10からの輻射光は、受光レンズ
130によって必ず受光される。したがって、加工箇所
にレーザ光が合焦していなくても、また、どのような角
度でレーザ光を照射しても、輻射光は常に光軸192に
沿って受光レンズ130に集光される。この結果、光軸
192上に位置する輻射光出射口118から輻射光を効
率良く取り出し、この輻射光を用いて温度を測定でき
る。したがって、被加工物10に凹凸がある場合でも、
受光レンズ130の向きや位置を調節する必要はない。
【0034】第2に、レーザ加工ヘッド110は、レー
ザ光のパワーロスを最小限に抑えられる。これは、投光
レンズ120と受光レンズ130を別個に設置したから
である。一つのレンズ系が投光レンズと受光レンズを兼
ねる構成ではないので、投光レンズ120を構成する単
レンズの枚数は少なくて済む。このため、レンズ面での
反射によるパワーロスが抑えられる。また、レーザ光の
光路上に受光レンズ130が配置されていないので、レ
ンズ透過によるパワーロスも抑えられる。
【0035】第3に、レーザ加工ヘッド110は、筐体
112内で発生する熱が少ない。これは、レーザ光のパ
ワーロスが少ないからである。熱の発生が少ないことか
ら、レーザ加工ヘッド110の信頼性が高まる。具体的
には、被加工物10の温度測定の精度やレーザ加工ヘッ
ド110の寿命が高まる。また、熱の発生が少ないこと
から、冷却機構も不要になる。
【0036】第4に、レーザ加工ヘッド110は、放射
温度計170の校正をする必要なく、レーザ光のスポッ
ト径を自由に変更できる。これは、投光レンズ120と
受光レンズ130が別個に設けられており、投光光学系
の変更が受光光学系に影響を与えないからである。レー
ザ光のスポット径は、投光レンズ120の倍率を変える
と変更できる。
【0037】第5に、レーザ加工ヘッド110は、加工
箇所の温度を正確に測定できる。これは、ビームトラッ
プ180によって、筐体112の内面で乱反射するレー
ザ光がほとんどなくなるからである。乱反射するレーザ
光が少ないので、輻射光に混ざってレーザ光が放射温度
計に入射するおそれも少ない。また、被加工物10で反
射されたレーザ光は、ダイクロイックミラー125によ
って遮断される。この点からもレーザ光が放射温度計に
入射するおそれが少ない。したがって、正確な温度測定
を実行できる。
【0038】(第2実施形態)本発明の第2の実施形態
を説明する。図2は、本実施形態のレーザ加工装置20
0の構成を示す模式図である。レーザ加工装置200
は、レーザ加工ヘッド210、レーザダイオード(L
D)260、および2色式放射温度計270を備えてい
る。
【0039】レーザ加工ヘッド210は、加工用レーザ
光および被加工物10からの輻射光の光路を適切に定め
る。LD260は、加工用レーザ光の光源である。LD
260の発信波長は、810nmである。LD260
は、光ファイバ250を用いてレーザ加工ヘッド210
に光学的に接続されている。2色式放射温度計270
は、被加工物10の加工箇所の温度を測定する。2色式
放射温度計270は、二つの測定中心波長を有してい
る。第1に1800nmであり、第2に2000nmで
ある。放射温度計270は、これら二つの波長における
放射エネルギーの比率から温度を求める。放射温度計2
70は、光ファイバ252を用いてレーザ加工ヘッド2
10に光学的に接続されている。
【0040】レーザ加工ヘッド210は、投光レンズ2
20、ダイクロイックミラー225、および受光レンズ
230を有している。これらは、筐体212内に収容さ
れている。
【0041】筐体212は、中心部212aと、そこか
ら延びる上方延長部212bおよび側方延長部212c
を有している。中心部212aは、ダイクロイックミラ
ー225を収容している。中心部212aの下壁には、
開口216が設けられている。この開口216からレー
ザ光が出射する。上方延長部212bは、投光レンズ2
20を収容している。上方延長部212bの先端には、
レーザ光入射口214が設けられている。レーザ光入射
口214は、投光レンズ220の光軸290上に位置す
る。レーザ光入射口214には、光ファイバ250の端
部が挿入される。このファイバ端部の光軸は、投光レン
ズ220の光軸290とほぼ一致する。側方延長部21
2cは、受光レンズ230を収容している。側方延長部
212cの先端には、輻射光出射口218が設けられて
いる。輻射光出射口218は、受光レンズ230の光軸
292上に位置する。輻射光出射口218には、光ファ
イバ252の端部が挿入される。このファイバ端部の光
軸は、受光レンズ230の光軸292とほぼ一致する。
【0042】投光レンズ220は、LD260からのレ
ーザ光を集光してダイクロイックミラー225に導く。
LD260から出射したレーザ光は、光ファイバ250
によって筐体212内に伝送される。レーザ光は、レー
ザ光入射口214で光ファイバ250から出射し、投光
レンズ220に向かう。投光レンズ220は、光軸29
0を中心としてレーザ光を集光する。集光されたレーザ
光は、ダイクロイックミラー225に向かう。
【0043】投光レンズ220は、二枚の単レンズ22
1、222から構成されている。レンズ221、222
は、例えば、双方とも平凸レンズであってもよい。レン
ズ221、222の表面には、それぞれARコートが付
されている。このARコートは、LD260の発振波長
の光のみを透過対象とする。投光レンズ220は、加工
用レーザ光に対して96%以上の透過率を有している。
【0044】ダイクロイックミラー225は、投光レン
ズ220によって集光されたレーザ光を透過させる。ダ
イクロイックミラー225を透過したレーザ光は、開口
216から出射する。これにより、被加工物10にレー
ザ光を照射できる。
【0045】被加工物10のレーザ光照射箇所(加工箇
所)からは、赤外光が輻射される。輻射光の一部は、開
口216を通過して、レーザ加工ヘッド210に入射す
る。ダイクロイックミラー225は、この輻射光のう
ち、2色式放射温度計270の二つの測定中心波長の光
を反射する。
【0046】受光レンズ230は、ダイクロイックミラ
ー225で反射された輻射光を集光する。ダイクロイッ
クミラー225は、被加工物10の表面で反射されたレ
ーザ光を反射しない。したがって、受光レンズ230
は、被加工物10からの輻射光のみを受光できる。受光
レンズ130によって集光された輻射光は、輻射光出射
口218で光ファイバ252に入射する。
【0047】受光レンズ230は、二つの複合レンズ2
40および245から構成されている。複合レンズ24
0は、コリメート用のアクロマティクレンズである。こ
れは、二枚の単レンズ241、242から構成されてい
る。複合レンズ245は、フォーカス用のアクロマティ
クレンズである。これは、三枚の単レンズ246、24
7、248から構成されている。アクロマティクレンズ
240、245は、双方とも、2色式放射温度計270
の二つの測定中心波長に関して色収差が補正されてい
る。これにより、これらの波長の輻射光を効率良く集光
できる。
【0048】集光された輻射光は、光ファイバ252に
よって2色式放射温度計270まで伝送される。放射温
度計270は、この輻射光を用いて、被加工物10の加
工箇所の温度を測定する。
【0049】投光レンズ220の光軸290は、受光レ
ンズ230の光軸292と直交している。したがって、
レーザ加工ヘッド210の向きを調節して投光レンズの
光軸290を鉛直方向に向けると、受光レンズの光軸2
92は水平方向を向く。この場合、レーザ光は鉛直方向
に照射される。このとき、投光レンズの光軸290は被
加工物10の加工箇所を通る。加工箇所からの輻射光
は、光軸290を中心として発散し、ダイクロイックミ
ラー225に向かう。
【0050】ダイクロイックミラー225は、その鏡面
が光軸290と光軸292との交点を含むように配置さ
れている。鏡面の向きは、鏡面で反射された輻射光が受
光レンズ230に向かうように定められている。また、
この鏡面は、光軸290および光軸292とそれぞれ4
5度の角度で交差する。
【0051】ダイクロイックミラー225は、投光レン
ズ220の光軸上290を進行する輻射光を、受光レン
ズ230の光軸292上に反射する。このため、輻射光
は、投光レンズ220の光軸290を中心として発散し
ながらダイクロイックミラー225に向かい、その後、
ダイクロイックミラー225で反射されると、受光レン
ズ230の光軸292を中心として発散しながら受光レ
ンズ230に向かう。したがって、受光レンズ230
は、その光軸292を中心として輻射光を集光する。
【0052】上記の構成により、レーザ加工ヘッド21
0は、以下の六つの利点を有する。第1〜第5の利点
は、第1実施形態のレーザ加工ヘッド110と共通す
る。第6の利点は、レーザ加工ヘッド210においての
み得られる。
【0053】第1に、レーザ加工ヘッド210は、加工
箇所の表面に対するレーザ光の照射角度や加工箇所の高
さが変化する場合でも、受光レンズ230の向きや位置
を調節することなく加工箇所の温度を測定できる。ダイ
クロイックミラー225は、レーザ光と同軸に放射され
た輻射光を受光レンズ230の光軸292上に導く。加
工箇所から発する輻射光のなかには、レーザ光と同軸に
放射される光線が必ず含まれるので、被加工物10から
の輻射光は、受光レンズ230によって必ず受光され
る。したがって、加工箇所にレーザ光が合焦していなく
ても、また、どのような角度でレーザ光を照射しても、
輻射光は常に受光レンズの光軸292に沿って集光され
る。この結果、光軸292上に位置する輻射光出射口1
18から輻射光を効率良く取り出し、この輻射光を用い
て温度を測定できる。したがって、被加工物に凹凸があ
る場合でも、受光レンズ230の向きや位置を調節する
必要はない。
【0054】第2に、レーザ加工ヘッド210は、レー
ザ光のパワーロスを最小限に抑えられる。これは、投光
レンズ220と受光レンズ230を別個に用意したから
である。この点は、第1実施形態と共通である。
【0055】第3に、レーザ加工ヘッド210は、筐体
212内で発生する熱が少ない。これは、レーザ光のパ
ワーロスが少ないからである。この点は、第1実施形態
と共通である。
【0056】第4に、レーザ加工ヘッド210は、放射
温度計270の校正をする必要なく、レーザ光のスポッ
ト径を自由に変更できる。これは、投光レンズ220と
受光レンズ230が別個に設けられており、投光光学系
の変更が受光光学系に影響を与えないからである。この
点は、第1実施形態と共通である。
【0057】第5に、レーザ加工ヘッド210は、加工
箇所の温度を正確に測定できる。これは、ダイクロイッ
クミラー225がレーザ光を反射しないからである。レ
ーザ光の光路上に筐体212の内面は存在しないので、
筐体212の内面で乱反射するレーザ光はほとんどなく
なる。このため、輻射光に混ざってレーザ光が放射温度
計に入射するおそれも少ない。また、被加工物10で反
射されたレーザ光は、ダイクロイックミラー125で反
射されないので、受光レンズ230に向かわない。この
点からもレーザ光が放射温度計に入射するおそれが少な
い。したがって、正確な温度測定を実行できる。
【0058】第6に、レーザ加工ヘッド210は、レー
ザ光の乱反射を抑えるためにビームトラップ180を要
しない。これも、ダイクロイックミラー225がレーザ
光を反射しないからである。
【0059】(比較例)上記実施形態のレーザ加工装置
100、200と比較するためのレーザ加工装置300
を説明する。図3は、このレーザ加工装置300の構成
を示す模式図である。
【0060】レーザ加工装置300は、レーザ加工ヘッ
ド310、レーザダイオード(LD)360、および2
色式放射温度計370を備えている。LD360は、光
ファイバ350を用いてレーザ加工ヘッド310に接続
されている。放射温度計370は、光ファイバ352を
用いてレーザ加工ヘッド310に接続されている。
【0061】レーザ加工ヘッド310は、集光レンズ3
20およびダイクロイックミラー325を有している。
これらは、筐体312内に収容されている。筐体312
の下壁には、開口316が設けられている。この開口3
16からレーザ光が出射する。筐体312の側壁には、
レーザ光入射口314が設けられている。レーザ光入射
口314には、光ファイバ350の端部が挿入される。
筐体312の上壁には、輻射光出射口318が設けられ
ている。輻射光出射口318は、集光レンズ320の光
軸390上に位置する。輻射光出射口318には、光フ
ァイバ252の端部が挿入される。このファイバ端部の
光軸は、受光レンズ320の光軸390とほぼ一致す
る。
【0062】レーザ加工ヘッド310は、集光レンズ3
20がレーザ光の投光レンズと輻射光の受光レンズを兼
ねる点で、投光レンズと受光レンズを独立に備えるレー
ザ加工ヘッド110、210と異なっている。
【0063】集光レンズ320は、フォーカス用のアク
ロマティクレンズ330と、コリメート用のアクロマテ
ィクレンズ335を備えている。フォーカス用アクロマ
ティクレンズ330は、二枚の単レンズ331、332
から構成されている。コリメート用アクロマティクレン
ズ335は、三枚の単レンズ336、337、338か
ら構成されている。これらのアクロマティクレンズ33
0、335は、双方とも、2色式放射温度計370の二
つの測定中心波長に関して色収差が補正されている。
【0064】LD360からのレーザ光は、光ファイバ
350を通ってレーザ加工ヘッド310に入射する。こ
のレーザ光は、レーザ光入射口314で光ファイバ35
0から出射し、ダイクロイックミラー325に向かう。
ダイクロイックミラー325は、99%以上の反射率で
レーザ光を反射する。反射されたレーザ光は、集光レン
ズ320によって光軸390を中心として集光される。
光軸390を鉛直方向に向けると、レーザ光は鉛直下方
に照射される。
【0065】集光レンズ320は、レーザ光を集光する
だけでなく、被加工物10からの輻射光を光軸390を
中心として集光する。集光された輻射光は、ダイクロイ
ックミラー325に送られる。ダイクロイックミラー3
25は、輻射光を透過させる。この後、輻射光は、光フ
ァイバ352に入射する。光ファイバ352は、輻射光
を放射温度計370まで伝送する。放射温度計370
は、輻射光に基づいて被加工物10の加工箇所の温度を
求める。
【0066】レーザ加工ヘッド310では、加工箇所の
表面に対するレーザ光の照射角度や加工箇所の高さが変
化する場合でも、集光レンズ320の向きや位置を調節
する必要はない。この点は、第1、第2実施形態のレー
ザ加工ヘッド110、210と同じである。集光レンズ
320の光軸は常に加工箇所を通過するので、輻射光は
常に光軸390に沿って集光される。この結果、光軸3
90上に位置する輻射光出射口318から輻射光を効率
良く取り出し、この輻射光を用いて温度を測定できる。
したがって、被加工物に凹凸がある場合でも、集光レン
ズ320の向きや位置を調節する必要はない。
【0067】しかし、レーザ加工ヘッド310は、上記
実施形態のレーザ加工ヘッド110、210と比較して
以下の五つの点で劣っている。
【0068】第1に、レーザ光のパワーロスが大きい。
これは、集光レンズ320が、レーザ光の投光レンズと
輻射光の受光レンズを兼ねているからである。集光レン
ズ320を受光レンズとして考えると、温度測定の精度
を高めるためには、色収差の少ないレンズ構成が必要と
なる。このため、集光レンズ320を構成する単レンズ
の枚数が多くなる。したがって、集光レンズ320のレ
ンズ面で反射されるレーザ光も増加する。これが、レー
ザ光のパワーロスを高める。
【0069】第2に、筐体312内で発生する熱が大き
い。これは、集光レンズ320で失われたレーザ光のパ
ワーの一部が熱に変わるからである。この熱は、ダイク
ロイックミラー325の特性を変化させる。また、この
熱により発生する赤外線が放射温度計に入射すると、ノ
イズが発生する。これらの現象は、温度測定の精度を低
下させる。この熱は、集光レンズ320の寿命低下をま
ねくおそれもある。
【0070】第3に、集光レンズ320のレンズ面で反
射されたレーザ光が放射温度計370に入射してノイズ
を発生させる可能性が高い。これは、集光レンズ320
が多数枚のレンズから構成されているからである。レン
ズ面での反射光は、筐体の内面で乱反射され、光ファイ
バ352に入射して放射温度計370まで伝送されるこ
とがある。集光レンズ320は、投光レンズと受光レン
ズを兼ねているため、レンズ面の数が多く、それだけレ
ーザ光の乱反射を促進しやすい。
【0071】第4に、レーザ光のスポット径を変更する
と、放射温度計370を校正する必要が生じる。これ
は、集光レンズ320が、レーザ光の投光レンズと輻射
光の受光レンズを兼ねているからである。レーザ光のス
ポット径は、集光レンズ320の倍率を変えれば変更で
きる。しかし、集光レンズ320の倍率を変えれば、輻
射光の受光光学系も変化してしまう。このため、放射温
度計370の校正が必要になる。
【0072】第5に、集光レンズ320の製造が難し
い。これは、波長の異なるレーザ光と輻射光の双方に対
して透過率の高いレンズを集光レンズ320として製造
しなければならないからである。
【0073】これらの欠点は、レーザ光の投光レンズと
輻射光の受光レンズを単一のレンズ系320で兼ねてい
ることに起因する。上記実施形態のレーザ加工ヘッド1
10、210は、レーザ光の投光レンズと輻射光の受光
レンズを別個に備えることでこれらの欠点を解消してい
る。
【0074】ここまで、本発明をその実施形態に基づい
て具体的に説明してきた。しかし、本発明は上記の実施
形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を
逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。
【0075】例えば、放射温度計にレーザ光が入射する
可能性をさらに低減するために、ダイクロイックミラー
と受光レンズとの間に遮断フィルタを設けてもよい。こ
うすると、より高い精度で加工箇所の温度を測定でき
る。現在の連続波の大出力レーザは、ほとんどが赤外線
である。このため、加工箇所の温度を測定するために輻
射赤外光を検出する場合、加工用レーザ光はノイズの発
生原因となる。実際、温度測定のために検出される光量
は、通常、1μW以下であるのに対し、加工用レーザ光
のパワーは1W以上である。このため、加工用レーザ光
の反射光であっても、それが放射温度計に入射すると、
充分に大きなノイズとなる。したがって、加工用レーザ
光を遮断することは重要である。
【0076】加工用レーザ光のような強い光は、できる
だけ放射温度計から遠い位置で遮断することが好まし
い。このため、レーザ加工ヘッド内で遮断すべきであ
る。第1および第2実施形態のレーザ加工ヘッド11
0、210では、ダイクロイックミラーと受光レンズと
の間に遮断フィルタを設けられる。これは、投光レンズ
と受光レンズとが光軸を異にして別個に設けられている
からである。
【0077】図4は、遮断フィルタ410、420を設
置できるようにしたレーザ加工ヘッド110を示してい
る。遮断フィルタ410、420は、筐体112の上方
延長部112d内に配置される。遮断フィルタ410、
420は、上方延長部112dに設けられたスリットに
着脱自在に挿入される。これにより、遮断フィルタ41
0、420は、ダイクロイックミラー125と受光レン
ズ130との間に配置される。遮断フィルタ410、4
20は、加工用レーザ光を遮断する。これにより、光フ
ァイバ152および放射温度計170へのレーザ光の入
射を防ぐことができる。したがって、より高精度の温度
測定が可能である。
【0078】同様に、第2実施形態のレーザ加工ヘッド
210でも、筐体の側方延長部212c内に遮断フィル
タを配置できる。この遮断フィルタは、ダイクロイック
ミラー225と受光レンズ230との間に配置され、加
工用レーザ光を遮断する。
【0079】一方、図3のレーザ加工ヘッド310で
は、遮断フィルタを配置する空間がダイクロイックミラ
ー325の上部にしかない。この位置には、集光レンズ
320の表面や筐体312の内面で乱反射したレーザ光
が多く存在する。このため、効果的にレーザ光を遮断す
ることができない。より効果的な遮断のためには、より
手前の光路上でレーザ光を遮断し、レーザ光の乱反射を
抑えるべきである。
【0080】
【発明の効果】本発明のレーザ加工ヘッドは、加工箇所
の表面に対するレーザ光の照射角度や加工箇所の高さが
変化する場合でも、被加工物からの輻射光を受光レンズ
の光軸に沿って集光できるように構成されている。した
がって、被加工物に凹凸がある場合でも、受光レンズの
向きや位置を調節せずに加工箇所の温度を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のレーザ加工ヘッドおよびレーザ
加工装置の構成を示す模式図である。
【図2】第2実施形態のレーザ加工ヘッドおよびレーザ
加工装置の構成を示す模式図である。
【図3】比較例のレーザ加工ヘッドおよびレーザ加工装
置の構成を示す模式図である。
【図4】レーザ加工ヘッドへの遮断フィルタの取付けを
示す図である。
【符号の説明】
10…被加工物、100、200…レーザ加工装置、1
10、210…レーザ加工ヘッド、120、220…投
光レンズ、125、225…ダイクロイックミラー、1
30、230…受光レンズ、150、152、250、
252…光ファイバ、160、260…レーザダイオー
ド、170、270…2色式放射温度計、180…ビー
ムスプリッタ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を集光するための投光レンズ
    と、 前記投光レンズによって集光されたレーザ光を反射して
    被加工物に照射するダイクロイックミラーと、 前記被加工物のレーザ光照射箇所から発する輻射光を集
    光する受光レンズと、 前記投光レンズ、ダイクロイックミラーおよび受光レン
    ズを収容する筐体と、を備えるレーザ加工ヘッドであっ
    て、 前記投光レンズの光軸は、前記受光レンズの光軸と交差
    し、 前記ダイクロイックミラーは、前記投光レンズの光軸上
    を進行する前記レーザ光を前記受光レンズの光軸上に反
    射し、 前記ダイクロイックミラーは、前記輻射光を透過させ、 前記受光レンズは、前記ダイクロイックミラーを透過し
    た前記輻射光を集光する、レーザ加工ヘッド。
  2. 【請求項2】 レーザ光を集光するための投光レンズ
    と、 前記投光レンズによって集光されたレーザ光を透過させ
    て被加工物に照射するダイクロイックミラーと、 前記被加工物のレーザ光照射箇所から発する輻射光を集
    光する受光レンズと、 前記投光レンズ、ダイクロイックミラーおよび受光レン
    ズを収容する筐体と、を備えるレーザ加工ヘッドであっ
    て、 前記投光レンズの光軸は、前記受光レンズの光軸と交差
    し、 前記ダイクロイックミラーは、前記投光レンズの光軸上
    を進行する前記輻射光を前記受光レンズの光軸上に反射
    し、 前記受光レンズは、前記ダイクロイックミラーで反射さ
    れた前記輻射光を集光する、レーザ加工ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記投光レンズの光軸と前記受光レンズ
    の光軸とが直交し、 前記ダイクロイックミラーは、その鏡面が前記投光レン
    ズの光軸と前記受光レンズの光軸との交点を含むように
    配置され、 前記ダイクロイックミラーの鏡面と前記投光レンズの光
    軸とがなす鋭角は45度であり、 前記ダイクロイックミラーの鏡面と前記受光レンズの光
    軸とがなす鋭角は45度である、請求項1または2記載
    のレーザ加工ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記筐体内には、前記ダイクロイックミ
    ラーを挟んで前記投光レンズと対向するレーザ光吸収体
    が配置されている、請求項1記載のレーザ加工ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記受光レンズと前記ダイクロイックミ
    ラーの間に、前記レーザ光を遮断するフィルタを更に備
    える請求項1または2記載のレーザ加工ヘッド。
JP2002050111A 2002-02-26 2002-02-26 レーザ加工ヘッド Expired - Fee Related JP4220707B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002050111A JP4220707B2 (ja) 2002-02-26 2002-02-26 レーザ加工ヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002050111A JP4220707B2 (ja) 2002-02-26 2002-02-26 レーザ加工ヘッド

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2003245789A true JP2003245789A (ja) 2003-09-02
JP2003245789A5 JP2003245789A5 (ja) 2005-10-27
JP4220707B2 JP4220707B2 (ja) 2009-02-04

Family

ID=28662450

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002050111A Expired - Fee Related JP4220707B2 (ja) 2002-02-26 2002-02-26 レーザ加工ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4220707B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005258336A (ja) * 2004-03-15 2005-09-22 Nikon Corp レーザ加工用光学系及びこれを用いたレーザ加工装置
JP2008520096A (ja) * 2004-11-12 2008-06-12 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド レーザベースアニーリングシステムにおける高温測定用の多重バンドパスフィルタリング
JP2009093984A (ja) * 2007-10-11 2009-04-30 Hitachi Displays Ltd 有機el表示装置およびその製造方法
JP2011003558A (ja) * 2010-10-07 2011-01-06 Hitachi Displays Ltd 表示装置の製造方法
JP5042013B2 (ja) * 2005-03-04 2012-10-03 パナソニック株式会社 レーザ加熱装置
US8586893B2 (en) 2004-11-12 2013-11-19 Applied Materials, Inc. Rapid detection of imminent failure in optical thermal processing of a substrate
CN104942431A (zh) * 2015-06-17 2015-09-30 王金 一种激光加工装置及其激光热熔胶快速粘合工艺
WO2015145681A1 (ja) * 2014-03-27 2015-10-01 三菱電機株式会社 レーザ加工装置
WO2020080368A1 (ja) * 2018-10-16 2020-04-23 古河電気工業株式会社 温度計測システム、温度計測方法およびレーザ加工装置
WO2021235127A1 (ja) * 2020-05-20 2021-11-25 浜松ホトニクス株式会社 熱輻射光検出装置及びレーザ加工装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005258336A (ja) * 2004-03-15 2005-09-22 Nikon Corp レーザ加工用光学系及びこれを用いたレーザ加工装置
JP4618531B2 (ja) * 2004-03-15 2011-01-26 株式会社ニコン レーザ加工用光学系及びこれを用いたレーザ加工装置
US8586893B2 (en) 2004-11-12 2013-11-19 Applied Materials, Inc. Rapid detection of imminent failure in optical thermal processing of a substrate
JP2008520096A (ja) * 2004-11-12 2008-06-12 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド レーザベースアニーリングシステムにおける高温測定用の多重バンドパスフィルタリング
JP5042013B2 (ja) * 2005-03-04 2012-10-03 パナソニック株式会社 レーザ加熱装置
JP2009093984A (ja) * 2007-10-11 2009-04-30 Hitachi Displays Ltd 有機el表示装置およびその製造方法
JP2011003558A (ja) * 2010-10-07 2011-01-06 Hitachi Displays Ltd 表示装置の製造方法
WO2015145681A1 (ja) * 2014-03-27 2015-10-01 三菱電機株式会社 レーザ加工装置
CN104942431A (zh) * 2015-06-17 2015-09-30 王金 一种激光加工装置及其激光热熔胶快速粘合工艺
WO2020080368A1 (ja) * 2018-10-16 2020-04-23 古河電気工業株式会社 温度計測システム、温度計測方法およびレーザ加工装置
JPWO2020080368A1 (ja) * 2018-10-16 2021-09-16 古河電気工業株式会社 温度計測システム、温度計測方法およびレーザ加工装置
WO2021235127A1 (ja) * 2020-05-20 2021-11-25 浜松ホトニクス株式会社 熱輻射光検出装置及びレーザ加工装置
EP4123273A4 (en) * 2020-05-20 2024-03-27 Hamamatsu Photonics Kk THERMAL RADIATION LIGHT DETECTION DEVICE AND LASER PROCESSING DEVICE

Also Published As

Publication number Publication date
JP4220707B2 (ja) 2009-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8434938B2 (en) Monitoring a temperature and/or temperature related parameters of an optical element
JP2004212059A (ja) 測距装置
JP2004347422A (ja) 測距装置
KR102062296B1 (ko) 극자외 광원을 위한 열 모니터
KR20100090184A (ko) 초점 위치 감시용 센서 장치가 장착된 레이저 가공 헤드
KR20210099138A (ko) 작업편의 제어되는 기계가공을 위한 방법 및 장치
JP4220707B2 (ja) レーザ加工ヘッド
JP4868485B2 (ja) 距離又は速度を光学的に測定するための方法及び装置
JP5671873B2 (ja) レーザ溶接モニタリング装置
EP3557228B1 (en) Gas analyzer
KR20090104326A (ko) 거리 측정 광학 장치
KR102616532B1 (ko) 고전력 섬유 조명 소스에 대한 스펙트럼 필터
JP5414645B2 (ja) レーザ加工装置
JP6547514B2 (ja) 計測装置
WO2021235127A1 (ja) 熱輻射光検出装置及びレーザ加工装置
JP2001105168A (ja) 出射光学系、出射光学系を備えたレーザ加工装置、及びレーザ加工方法
JP6738218B2 (ja) 光デバイスおよびレーザ装置
JPH06281740A (ja) 距離測定装置
JP7291501B2 (ja) レーザ加工装置
CN111515556A (zh) 收集热辐射光的光电检测装置及相应的激光切割头
JP6734886B2 (ja) アダプタ、及び、レーザドップラ速度計システム
JP5667344B2 (ja) レーザー出射ユニット
CN115916448B (zh) 用于激光加工的加工头和方法
JP2021515704A (ja) レーザ加工システムの焦点位置を特定する装置、それを備えたレーザ加工システム、および、レーザ加工システムの焦点位置の特定方法
CN212217473U (zh) 收集热辐射光的光电检测装置及相应的激光切割头

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050804

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080310

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080422

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081111

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081114

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4220707

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131121

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees