JP2003245765A - ダイカスト鋳造方法及びダイカスト鋳造装置 - Google Patents

ダイカスト鋳造方法及びダイカスト鋳造装置

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JP2003245765A JP2002043631A JP2002043631A JP2003245765A JP 2003245765 A JP2003245765 A JP 2003245765A JP 2002043631 A JP2002043631 A JP 2002043631A JP 2002043631 A JP2002043631 A JP 2002043631A JP 2003245765 A JP2003245765 A JP 2003245765A
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政弘 打越
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孝夫 櫻井
Masataka Azeyanagi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒状部を有する鋳造品において、筒状部の中
空部を精度良く成形する。 【解決手段】 固定型13と可動型14とからなる金型
15の型締め状態で、それらの間にキャビティ29が構
成される。このキャビティ29内に突出して鋳造品の筒
状部の中空部を形成する柱状中子39の抜き勾配を零に
し、且つその太さを、筒状部の肉厚の厚い部分に対応す
る部分について細くする。キャビティ27内に金属溶湯
を射出充填した後、その金属溶湯が半凝固状態となった
時点で、金型15の型開きを行い、鋳造品を離型させて
柱状中子39から抜出す。これにより、柱状中子39の
抜き勾配が零でもスムーズに鋳造品を離型させることが
できると共に、厚肉部分が後から凝固収縮することによ
り、当該部分の内周部が引っ張られて広がっても、内径
の拡大を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空部を有する筒
状部を備えた鋳造品を製造する場合に、中空部の周壁に
肉厚の変化があっても、軸線方向各部の内径寸法に変化
のない真っ直ぐな中空部を形成することが可能なダイカ
スト鋳造方法及びダイカスト鋳造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミダイカスト鋳造などにおいて、鋳
造品に孔(中空部)を有した筒状部を形成する場合、従
来の鋳造技術では、孔を形成するための柱状中子に抜き
勾配を設けていた。これは、溶融アルミが凝固する際の
収縮による締め付け力の発生によって柱状中子が鋳造品
の筒状部から抜けなくなることを防止するため、必ず必
要なものとされていた。そして、柱状中子に抜き勾配が
設けられたものでは、孔もテーパ状になるため、テーパ
のない、真っ直ぐな孔にするには、孔の内周を切削加工
して軸線方向の全体について同一内径にする必要があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近、ダイ
カスト鋳造において、後加工を行わず、鋳放し状態のま
まで精密機械加工と同等或いはそれ以上の精度を確保
し、鋳造後の切削や孔明けなどの機械加工工程を不要と
する製造技術が求められている。
【0004】この要求に対処するために、柱状中子に抜
き勾配を設けず、この柱状中子を金属溶湯が凝固収縮を
開始する前に鋳造品から抜去するようにする技術が開発
された。これによれば、金属溶湯の凝固前に柱状中子を
抜去するので、柱状中子に金属溶湯の凝固時の収縮力が
作用せず、柱状中子を鋳造品から容易に抜去することが
できると共に、柱状中子によって形成される孔は抜き勾
配のない、真っ直ぐなものになり、鋳放し状態のままで
も高精度の孔を形成することができる、というものであ
る。
【0005】しかしながら、鋳造品に孔(中空部)を有
した筒状部を形成する場合、その筒状部の周壁の肉厚は
部分部分で異なることが多い。肉厚が厚い部分ではそれ
だけ金属溶湯の縮み代も大きくなるため、厚肉部分の孔
の内周部が外側方向に引っ張られて広がる。従って、従
来の抜き勾配を必要とする鋳造方法とは異なるにして
も、抜き勾配のない太さ(外径)が一定の柱状中子を用
いた場合、中空部の周壁の肉厚が部分部分で異なると、
その影響を受けて内径寸法が変化し、真っ直ぐな高精度
の孔を形成することが困難であった。
【0006】例えば、図6に示すような鋳造品1は、板
状の基体2に、大径孔部4と小径孔部5とからなる段付
孔6を有した円錐台状の筒状部3を突設しているが、こ
の鋳造品1の大径孔部4の周壁は根元側(基体2側)で
厚肉となっているため、柱状中子のうち、大径孔部4を
形成する部分の外径(太さ)を一定にすると、大径孔部
4が図6に二点鎖線で示すように、厚肉な根元側に向か
って漸次径大となる勾配のついた孔になってしまう。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、孔の周壁の肉厚が部分的に異なって
も、実質的に真っ直ぐな中空部を形成することができる
ダイカスト鋳造方法及びダイカスト鋳造装置を提供する
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】従来のダイカスト鋳造に
おいて、鋳造品に中空部を形成するための柱状中子に抜
き勾配を設ける理由は、金属溶湯の凝固時の収縮に起因
する締付け力の発生により柱状中子が鋳造品から抜けな
くなることを防止するためであった。これに対し、本発
明者は、金属溶湯の凝固収縮前の半凝固状態、より具体
的には鋳造品の表面部においては凝固状態であるが内部
については未だ融体である時点で、鋳造品と柱状中子と
を離脱させるようにすれば、収縮に起因する締付け力の
発生がほとんどなく、中子の抜き勾配を零としても抜き
出しが可能であることを確認し、特願平9―27448
2号として出願した。更に、本発明者はその後の研究に
より、鋳造品の筒状部の中空部を形成する場合、その周
壁の肉厚が部分的に変化する場合、柱状中子を、中空部
の軸方向と直交する方向の大きさ(以下、太さ)が厚肉
部分において薄肉部分よりも小さくなるように形成する
と、厚肉部分の内周部が厚肉部分の凝固に伴って外側に
引っ張られて広がることにより、その厚肉部分の内側の
大きさが薄肉部分のそれと同等になることを確認した。
【0009】以上のことから、請求項1のダイカスト鋳
造方法は、中空部を有し、その中空部の周壁の肉厚が当
該中空部の軸線方向に沿って異なる筒状部を備えた鋳造
品を成形するための方法であって、前記中空部を形成す
る柱状中子を、その中空部の軸線方向と直交する方向の
大きさが、中空部の周壁の厚肉部分に対応する部分にお
いて薄肉部分に対応する部分よりも小となるように形成
し、前記金型を型締めして前記柱状中子を前記鋳造品成
形のためのキャビティ内へ突出させた状態で当該キャビ
ティ内に金属溶湯を充填した後、少なくとも前記中空部
の内周壁の前記金属溶湯が凝固し始めたときに、前記柱
状中子を前記筒状部から抜去することを特徴とするもの
である。
【0010】請求項2のダイカスト鋳造装置は、中空部
を有し、その中空部の周壁の肉厚が当該中空部の軸線方
向に沿って異なる筒状部を備えた鋳造品を成形するため
の装置であって、前記鋳造品を鋳造するためのキャビテ
ィを形成する金型と、前記中空部を形成するために、前
記金型にその型締め状態で前記キャビティ内に突出する
ように設けられ、前記中空部の軸線方向と直交する方向
の大きさが、中空部の周壁の厚肉部分に対応する部分に
おいて肉薄部分に対応する部分よりも小となるように形
成された柱状中子と、前記金型の型締め、型開きを行う
型駆動機構と、型締めされた前記金型の前記キャビティ
内に金属溶湯を射出する射出機構とを具備し、前記型駆
動機構は、前記射出機構により前記キャビティ内に金属
溶湯が充填された後、少なくともその金属溶湯が前記中
空部の内周壁で凝固し始めたときに、前記柱状中子を前
記筒状部から抜去するように構成されていることを特徴
とするものである。
【0011】また、請求項3のダイカスト鋳造方法は、
基体に中空部を有する筒状部を突出形成し、その中空部
の周壁の肉厚が前記基体との接合部分において厚肉な鋳
造品を成形するための方法において、前記中空部を形成
する柱状中子を、その中空部の軸線方向と直交する方向
の大きさが、当該中空部の周壁の前記基体との接合部分
での厚肉部分に対応する部分において他の部分よりも小
となるように形成し、前記金型を型締めして前記柱状中
子を前記鋳造品成形のためのキャビティ内へ突出させた
状態で当該キャビティ内に金属溶湯を充填した後、少な
くとも前記中空部の内周壁で前記金属溶湯が凝固し始め
たときに、前記柱状中子を前記筒状部から抜去すること
を特徴とするものである。
【0012】請求項4のダイカスト鋳造装置は、基体に
中空部を有する筒状部を突出形成し、その中空部の周壁
の肉厚が前記基体との接合部分において厚肉な鋳造品を
成形するための方法において、前記鋳造品を成形するた
めのキャビティを形成する金型と、前記中空部を形成す
るために、前記金型にその型締め状態で前記キャビティ
内に突出するように設けられ、前記中空部の軸線方向と
直交する方向の大きさが、当該中空部の周壁の厚肉部分
に対応する部分において他の部分よりも小となるように
形成した柱状中子と、前記金型の型締め、型開きを行う
型駆動機構と、型締めされた前記金型の前記キャビティ
内に金属溶湯を射出する射出機構とを具備し、前記型駆
動機構は、前記金型を型締め状態で、前記射出機構によ
り前記キャビティ内に金属溶湯が充填された後、少なく
ともその金属溶湯が前記中空部の内周壁で凝固し始めた
ときに、前記柱状中子を前記筒状部から抜去するように
構成されていることを特徴とするものである。
【0013】以上のようなダイカスト鋳造方法及び鋳造
装置によれば、鋳造品を取出すにあたっては、金属溶湯
の凝固収縮前の半凝固状態にて、柱状中子が鋳造品から
抜去されるので、抜き勾配がなくとも、柱状中子を容易
に抜去することができる。しかも、柱状中子の太さが筒
状部の厚肉部分で小さく(細く)なっているので、その
後に厚肉部分で未凝固の金属溶湯が凝縮して内周部を外
側に引っ張られることにより、当該部分の中空部の大き
さが他の部分とほぼ同じとなり、その結果、中空部は軸
線方向と直交する方向の大きさが各部について同等とな
り、真っ直ぐな高精度の中空部となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、送風ファンのケ
ーシングに用いられるブラケットの鋳造に適用した一実
施例について、図1ないし図12を参照しながら説明す
る。まず、図6ないし図8は、本実施例においてダイカ
スト鋳造される鋳造品たるブラケット1の構成を示して
いる。このブラケット1は、例えばアルミニウム合金か
ら構成され、ほぼ板状をなす基体2と、この基体2の中
央部分に突設された円錐台状をなす筒状部3とを一体的
に備えている。この筒状部3は、内部に、根元側(基体
2側)の径大孔部4と先端側の径小孔部5とからなる中
空部としての段付孔部6を有しており、この段付孔部6
は両端が開口し、その軸線は基体2と直交している。
【0015】上記ブラケット1を鋳造するためのダイカ
スト鋳造装置7の構成について、以下述べる。図4は、
本実施例に係るダイカスト鋳造装置7の全体の外観を概
略的に示しており、このダイカスト鋳造装置7は、ベー
ス8上に、図で右端部に位置して固定盤9を設けると共
に、左端部にサポート10を設け、これら固定盤9とサ
ポート10との間に架設したガイドポスト11に可動盤
12を固定盤9に対して接離方向(左右方向)に移動可
能に設けている。
【0016】そして、固定盤9に固定型13を取り付け
ると共に、可動盤12に可動型14を取り付け、これら
固定型13と可動型14とで、ブラケット11を鋳造す
る金型15が構成されている。また、前記可動盤12
(可動型14)は、シリンダ16やトグルリンク機構1
7等からなる型駆動機構18により移動され、もって型
締め、型開きが行われるようになっている。なお、この
ダイカスト鋳造装置7には、前記金型15に離型剤を噴
霧塗布するための図示しないスプレー装置も設けられて
いる。
【0017】ダイカスト鋳造装置7は、固定盤9に隣接
して、金型15に金属溶湯を射出充填するための射出機
構19を備えている。この射出機構19は、図5に示す
ように、前記固定型13の下端部の鋳込口20に先端が
接続され、図示右方に延びる射出スリーブ21と、この
射出スリーブ21内を摺動しながら前進、後退するプラ
ンジャ22と、このプランジャ22を可変速で往復動さ
せる図示しない駆動装置を備えている。そして、図4に
示すように、金属(アルミニウム合金)の溶湯をほぼ一
定温度(例えば660℃)に保持する溶湯保持炉23を
備えると共に、その溶湯保持炉23内の金属溶湯を、前
記射出スリーブ21の給湯口21a(図4参照)から所
定量ずつ内部に注ぎ込む自動給湯装置24を備えてい
る。
【0018】ここで、前記金型15部分の構成につい
て、図1ないし図3を参照して詳述する。図3は型締め
状態の金型15を縦断して示している。同図に示すよう
に、前記固定型13は、矩形ブロック状をなすホルダ2
5の中央の矩形状の凹所内に型材26を嵌合固定して構
成されている。一方、前記可動型14も、矩形ブロック
状をなすホルダ27の中央の矩形状の凹所内に同様の型
材28を嵌合固定して構成されている。
【0019】そして、金型15の型締め状態において
は、前記型材26と型材28との間に、ブラケット1の
外形に対応したキャビティ29が形成されると共に、そ
のキャビティ29内に溶湯を導くための湯道30が上下
方向に延びて形成されるようになっている。また、湯道
30の先端部(上端部)にはゲート30aが形成され、
このゲート30aからキャビティ29内に溶湯が射出さ
れる。この場合、キャビティ29は、ブラケット1の基
体2の板厚方向が可動型14の移動方向となるように形
成され、従って、ブラケット2の段付孔6の軸線方向が
可動型14の型締め、型開きの移動方向と一致してい
る。
【0020】固定型13のホルダ25には、型材26の
下部に位置して左右方向に貫通する円形の貫通孔が形成
され、この貫通孔にほぼ円筒状の鋳込口ブッシュ31が
嵌込まれている。そして、この鋳込口ブッシュ31の右
端部が、図5に示す前述の鋳込口20に連なっている。
【0021】一方、前記可動型14のホルダ27には、
型材28の下部に位置して分流子32が設けられてい
る。この分流子32は、金型15の型締め状態において
は、先端部が、鋳込口ブッシュ31内に挿入され、もっ
て鋳込口ブッシュ31の上部側の内周壁との間に、前記
湯道30に繋がる細い溶湯案内溝33が形成されるよう
になっている。
【0022】これにて、金型15の型締め状態におい
て、前記射出機構19の射出スリーブ21内に金属溶湯
が供給され、プランジャ22が左方へ向けて前進される
ことにより、射出スリーブ21内の溶湯が鋳込口20か
ら鋳込口ブッシュ31の右半部の径大な中空部に押出さ
れ、さらに、溶湯案内溝33及び湯道30を順に通っ
て、ゲート30aからキャビティ29内に射出されるよ
うになっているのである。なお、その際、プランジャ2
0の先端部は、分流子32の先端部に僅かな隙間を存し
て近付く位置まで前進されるようになっており、鋳込成
形時には、プランジャ20の先端部と分流子30の先端
部との間において、金属溶湯が硬化したビスケットが形
成される。
【0023】固定型13には、型材26の温度調整用の
流体が循環する循環路34が設けられている。また、詳
しく図示はしないが、固定型13には、鋳造されたブラ
ケット1を押出すための複数の押出ピン35a及びそれ
ら押出ピン35aを駆動する機構等からなる押出装置3
5が設けられている。
【0024】また、可動型14にも、型材28の温度調
整用の流体が循環する循環路36が設けられており、さ
らに、分流子32の内部にも、冷却水循環路37が設け
られている。なお、図示はしないが、前記循環路34及
び36は、パイプやホース等を介して温度調節装置に接
続されている。また、冷却水循環路37は、冷却水給送
装置にパイプやホース等を介して接続され、分流子32
の付近の極端な温度上昇を防いでいる。これら、循環路
34及び36、冷却水循環路37により、両型材26及
び28の温度が調整されてキャビティ29内に充填され
た金属溶湯の凝固、収縮が遅らされるようになっている
と共に、分流子32部分の温度が調整されて前記ビスケ
ット部分が、鋳造品と同等の時期あるいはやや遅れて半
凝固状態とされるようになっている。
【0025】また、可動型14にも、鋳造品を押出すた
めの複数の押出ピン38a及びそれら押出ピン38aを
駆動する機構等からなる押出装置38が設けられてい
る。そして、後述するように、この押出装置38によ
り、半凝固状態となった後の鋳造品(ブラケット1)が
可動型14から脱出されるようになっており、以てこの
押出装置38が脱出機構として機能するのである。この
場合、押出ピン38aは、湯道30や溶湯案内溝33等
で硬化した(半凝固状態となった後の)金属(いわゆる
ランナ残り)についてもそれをビスケット部分と共に押
出すように設けられている。
【0026】さて、前記固定型13の型材26には、図
1及び図3にも示すように、ブラケット1の筒状部3の
段付孔6を形成するための柱状中子39が嵌着されてい
る。この柱状中子39のうち、キャビティ29内に突出
する先端部分は段付状に形成され、根元側の径大部40
で段付孔6の径大孔部4を形成し、先端側の径小部41
で段付孔6の径小孔部5を形成するようになっている。
そして、この柱状中子39は、型締め状態で、可動型1
4の型材28に嵌着されてブラケット1の筒状部3の先
端面を形成するコアピン42に当接するようになってい
る。
【0027】ところで、ブラケット1の筒状部3のう
ち、図6に示すように、先端側の径小孔部5の周壁の肉
厚は、溝3aが形成されていることもあって、それ程厚
くはない。しかし、径大孔部4の周壁は円錐台状をなす
筒状部3の根元側であることから、根元側に向かってそ
の肉厚が次第に厚くなっている。そして、この厚肉部分
では、溶湯の凝固収縮が他よりも遅れることから、その
内周部が引っ張られて内径が広がる傾向にある。
【0028】このことを考慮して、図2に示すように、
柱状中子39のうち、周壁が薄肉部分に対応する部分で
ある径小孔部5形成用の径小部41については、その太
さ寸法(径寸法)を軸線方向について、抜き勾配を有し
ない均一外径のものとしている。また、径大部40につ
いても、周壁の肉厚が比較的薄い先端側ではその太さ寸
法を、抜き勾配のない均一外径のものとしている。これ
に対し、周壁の厚肉部分に対応する径大部40の根元側
では、その根元に向かって次第に径小となるテーパ状に
形成している。この径大部40の根元側半分のテーパ部
は、従来の抜き勾配とは逆向きの勾配となっており、以
下、これのテーパを逆テーパ部40aと称する。
【0029】なお、図3に示すように、金型15の型締
め状態で、固定型13の型材26と可動型14の型材2
8との間には、キャビティ29内からオーバーフローし
た金属溶湯を逃がすための湯溜り43が形成されてい
る。また、この湯溜り43は図示しないガス抜き通路に
連なっており、減圧装置が駆動されることによって金属
溶湯の供給時にキャビティ29内の空気(ガス)が外部
に排出されるようになっている。
【0030】次に、上記構成のダイカスト鋳造装置7を
用いてブラケット1を鋳造する鋳造方法について述べ
る。まず金型14の型開き状態で、スプレー装置が作動
されて金型15の柱状中子39やコアピン42を含むキ
ャビティ29、湯道30部分等に離型剤が噴霧塗布され
る。次に、型駆動機構18により可動型14が固定型1
3側に移動されて金型15の型締めが行われる。この型
締めにより、図3に示すように、固定型13と可動型1
4とが接合されてキャビティ29、湯道30及び溶湯案
内溝33等が形成されるようになる。この型締め状態で
は、固定型13側に設けられた柱状中子39の先端部分
がキャビティ29内に突出し、可動型14側に設けられ
たコアピン42の先端に当接した状態となる。
【0031】この後、減圧装置が作動されてキャビティ
29内の空気(ガス)が吸引されて負圧状態となると共
に、射出機構19により所定量の金属(アルミ)溶湯が
射出スリーブ21から鋳込口20を通して金型15内に
供給される。これにて、金属溶湯が、溶湯案内溝33、
湯道30を順に通ってゲート30aからキャビティ29
内に射出充填されるようになる。このとき、キャビティ
29内は負圧状態とされているので、充填される金属溶
湯の湯回りが良好となる。
【0032】キャビティ29内への金属溶湯の充填が完
了すると、キャビティ29内の金属溶湯の温度が下がり
始めるのであるが、金型15の型締め状態を保ったま
ま、金属溶湯が半凝固状態となるのを待つ工程となる。
この金属溶湯の半凝固状態とは、より具体的には、キャ
ビティ27内の溶湯がその表面部においては凝固状態で
あるが内部については未だ融体である状態(ゲル状態)
であり、凝固収縮が始まる前の状態をいう。また、ここ
でいう融体とは、その固さを感覚的に表現すると、餅の
ような状態、あるいはプリンや豆腐のような状態をい
う。本実施例では、温度調整装置により、この半凝固状
態が比較的長く続くようにしている。
【0033】キャビティ27内の金属溶湯が半凝固状態
となると、次に、型駆動機構18による金型15の型開
きが行われると共に、固定型13側の押出装置35が駆
動されるようになる。これにより、半凝固状態の鋳造品
が、可動型14と一体的に固定型13から離型されるよ
うになる。
【0034】この離型により、柱状中子39がブラケッ
ト1の筒状部3の段付孔6内から相対的に抜き出され
る。このとき、柱状中子39の抜き勾配が零でも、更に
言えば、径大部40の根元側に逆テーパ部40aが存在
していても、溶湯金属の収縮に起因する柱状中子39に
対する締付け力の発生がほとんどない状態で抜き出しが
行われるので、柱状中子39をブラケット1の筒状部3
からスムーズに抜き出すことができる。
【0035】可動型14が固定型13から離型される
と、続いて、可動型14の押出装置38が駆動され、鋳
造品(ブラケット1)が可動型14から離型される。こ
のとき、湯道28及び溶湯案内溝31にて凝固した金属
や、前記ビスケットについても可動型14から取外さ
れ、鋳造品(ブラケット1)と分離される。そして、可
動型14から離型されたブラケット1は、その後、全体
が凝固しブラケット1として完成する。
【0036】ところで、柱状中子39がブラケット1か
ら抜き出される前(金属溶湯が半凝固状態にあるとき)
は、柱状中子39の径大部40の根元部分が逆テーパ部
40aとなっている関係上、段付孔6の径大孔部4の口
元側は逆テーパ状になっているが、柱状中子39が抜き
出された後に、筒状部3のうち、径大孔部4の根元部に
対応する厚肉部分が最後に完全凝固することによって径
大孔部4の口元部分の内周部が外側に引っ張られるよう
になる。これにより、径大孔部4の口元側の逆テーパ状
部分も先端側と等径の真っ直ぐな孔となる。
【0037】上記のようにして鋳造されたブラケット1
では、筒状部3の段付孔6のうち、周壁の肉厚が比較的
薄い径大部4の先端側を形成する柱状中子39の径大部
40の先端側及び径小部5を形成する柱状中子39の径
小部41については、抜き勾配を設けず、周壁の肉厚が
厚い径大部4の根元側を形成する柱状中子39について
は、その根元側を逆テーパ状にして周壁の凝固収縮によ
り内径が広げられて先端側と等径となるようにしたの
で、段付孔6を寸法精度良く形成でき、その後の寸法を
出すための精密な切削加工等を不要にする。
【0038】本発明者は、本発明の効果を確認するため
に、上記実施例の径大部40の根元側に逆テーパ部40
aを設けた柱状中子40と、そのような逆テーパ部を設
けない柱状中子とを用いて実際にブラケット1を鋳造
し、筒状部3の段付孔6の径大部5の内径を測定すると
いう内容の実験を行った。
【0039】径大部5の内径は図12に示すように、2
6mm、その公差は+0.005mm、−0.025m
mである。本発明の柱状中子は図9(a)に示すよう
に、径大部の逆テーパ部の最小径が26.041mm、
最大径は26.056mmで、根元の方が0.015m
m小さくなるように形成した。一方、逆テーパ部を設け
ない柱状中子は図10(a)に示すように径大部は全体
を26.056mmの等径のものに形成した。
【0040】図9(b)及び図10(b)はそれぞれの
柱状中子を用いて鋳造したブラケット1の筒状部3の径
大孔部4の口元(図6の下端開口部)と奥(図6の上端
部)の内径を測定した結果を示す。なお、図11は鋳造
の諸条件を示す。
【0041】図9(b)及び図10(b)から理解され
るように、本発明では、径大孔部の口元と奥との内径は
同一(試料1)或いは差があっても最大の試料2の0.
008mmと極く小さく抑えることができているのに対
し、逆テーパ部のないものでは、径大孔部の口元と奥と
の内径差は大きく(最大は試料1、2、5の0.025
mm、最小は試料4の0.020mm)、本発明による
ものの方が高い成形精度を発揮する。
【0042】図13ないし図17は本発明の他の実施例
を示す。この実施例の鋳造品は歯車変速装置(トランス
ミッション)に用いられる切換作動体44で、これは、
図14及び図15に示すように、半円板状をなす基体4
5に両側に突出する筒状部46を設けた構造のものであ
る。筒状部46は、中空部として両端に開口する貫通孔
47を有している。貫通孔47は、軸方向全体に等径の
ものである。なお、筒状部46には、径方向に貫通する
小孔48が形成されている。
【0043】図13は切換作動体44を鋳造する金型4
9のうち、筒状部46を形成する部分を型締め状態で縦
断して示すものである。同図において、固定型50の型
材51に形成された凹部51aと可動型52の型材53
に形成された凹部53aとによって、切換作動体44を
鋳造するためのキャビティ54が構成されている。そし
て、可動型52には、貫通孔47を形成するための柱状
中子55が型締め状態でキャビティ54内に突出するよ
うに取り付けられている。なお、筒状部46の小孔48
を形成するための中子ピンは図示されていないが、57
〜59はその中子ピンを通すための孔及び小凹部であ
る。
【0044】上記のような切換作動体44において、そ
の筒状部46は軸線方向の途中部で基体45に接合して
いるため、貫通孔47の周壁の肉厚は、基体45との接
合部分で厚くなっている。このため、基体45と接合す
る厚肉部分での凝固収縮が他の部分より遅れることか
ら、柱状中子55の軸線方向各部の外径を一定寸法に設
定したものでは、その厚肉部分の内周部が外周側に引っ
張られる結果、当該部分での貫通孔47の内径が大きく
なってしまう。
【0045】このようなことを考慮して、本実施例で
は、柱状中子55を、図13に二点鎖線で誇張して示す
ように、筒状部46と基体45との接合部分に対応する
部分が最小外径となるように、キャビティ54内に突出
する部分について、根元側から及び先端側から当該最小
外径部分に向かって次第に径小となるように形成してい
る。このように柱状中子55を中くびれ形状に形成する
ことにより、前述の一実施例と同様にして全体が等径の
貫通孔47を形成することができる。
【0046】図16は柱状中子55として、抜き勾配の
ない、軸方向各部において等径なストレートなものを使
用して実際に切換作動体44を鋳造して筒状部46の貫
通孔47の内径寸法を測定した結果を示すもので、図
中、Gは基体45との接合部分における貫通孔47の内
径寸法、E及びFは貫通孔47の両端の内径寸法であ
る。なお、貫通孔47の内径は16mm、長さ60mm
(図15のl)、筒状部46と基体45との接合部分は
図15にxで示す寸法で28mmのものである。
【0047】この図16から明らかなように、ストレー
ト形状の柱状中子では、基体47との接合部分の厚肉部
分において、貫通孔47の内径寸法が大きくなってお
り、且つばらつき程度も大きいことが分かる。
【0048】一方、図17のgは本発明による中くびれ
形状の柱状中子55を用いて実際に切換作動体44を鋳
造し、基体との接合部分における貫通孔47の内径寸法
を測定した結果を示す。同図にはストレート形状の柱状
中子で形成した場合の貫通孔の同一箇所の内径寸法Gを
も示すが、本発明では中央部分も両端部分の内径とほぼ
同一内径に形成でき、精度の良い鋳造を行うことができ
ることが理解される。
【0049】なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施
例に限定されるものではなく、以下のような変形或いは
変更が可能である。鋳造品はブラケット1や切換作動体
44に限られず、中空部の周壁に肉厚の厚い部分が存在
するものに適用できる。中空部としては、両端が貫通し
ている孔に限られず、先端側が閉鎖された空洞部や凹部
等であっても良い。中空部の軸線方向と直交する方向の
断面形状としては、円形に限られず、楕円形、矩形等種
々の形状が考えられる。中空部を形成する柱状中子は可
動型側に設ける場合に限られず、固定型側に設けるもの
であっても良い。また、柱状中子は可動型或いは固定型
に対してスライド可能に設けるものであっても良く、こ
の場合の柱状中子の抜き出し方向は可動型と固定型との
型開き方向と異なる方向に定めても良い。ダイカストに
使用する金属はアルミに限らず、亜鉛等の他の軽合金で
あっても良い。
【0050】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
のダイカスト鋳造方法及びダイカスト鋳造装置によれ
ば、中空部の周壁に肉厚の変化があっても、中空部にそ
の軸線方向と直交する方向の寸法をほぼ一定に精度良く
形成することができ、この結果、鋳造後の面倒な機械加
工を不要とし、ひいては製造コストの大幅な低減を図る
ことができるという優れた実用的効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、金型の型締め
状態における要部の拡大縦断正面図
【図2】柱状中子の部分拡大断面図
【図3】型締め状態で示す金型の縦断面図
【図4】ダイカスト鋳造装置の全体の概略的正面図
【図5】射出機構部分の縦断正面図
【図6】ブラケットの要部の拡大縦断面図
【図7】ブラケットの正面図
【図8】ブラケットの縦断側面図
【図9】柱状中子の寸法とこれによって形成される径大
孔部の測定寸法を示す図
【図10】比較のために製作した柱状中子についての図
9相当図
【図11】ダイカスト条件を示す図
【図12】径大孔部の寸法を示す図
【図13】本発明の他の実施例を示す図1相当図
【図14】切換作動体の正面図
【図15】図14のI−I線に沿って切断して示す断面
【図16】比較のために製作した柱状中子によって形成
される貫通孔の測定寸法を示す図
【図17】本発明の柱状中子によって形成した貫通孔の
測定寸法を示す図
【符号の説明】
図面中、1はブラケット(鋳造品)、2は基体、3は筒
状部、6は段付孔部(中空部)、7はダイカスト鋳造装
置、13は固定型、14は可動型、15は金型、18は
型駆動機構、19は射出機構、29はキャビティ、35
は押出装置(脱出機構)、39は柱状中子、44は切換
作動体(鋳造品)、45は基体、46は筒状部、47は
貫通孔(中空部)、50は固定型、52は可動型、54
はキャビティ、55は柱状中子を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月5日(2002.3.5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】上記のようにして鋳造されたブラケット1
では、筒状部3の段付孔6のうち、周壁の肉厚が比較的
薄い径大部4の先端側を形成する柱状中子39の径大
部40の先端側及び径小部5を形成する柱状中子39の
径小部41については、抜き勾配を設けず、周壁の肉厚
が厚い径大部4の根元側を形成する柱状中子39につ
いては、その根元側を逆テーパ状にして周壁の凝固収縮
により内径が広げられて先端側と等径となるようにした
ので、段付孔6を寸法精度良く形成でき、その後の寸法
を出すための精密な切削加工等を不要にする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】本発明者は、本発明の効果を確認するため
に、上記実施例の径大部40の根元側に逆テーパ部40
aを設けた柱状中子40と、そのような逆テーパ部を設
けない柱状中子とを用いて実際にブラケット1を鋳造
し、筒状部3の段付孔6の径大の内径を測定する
という内容の実験を行った。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】径大の内径は図12に示すように、
26mm、その公差は+0.005mm、−0.025
mmである。本発明の柱状中子は図9(a)に示すよう
に、径大部の逆テーパ部の最小径が26.041mm、
最大径は26.056mmで、根元の方が0.015m
m小さくなるように形成した。一方、逆テーパ部を設け
ない柱状中子は図10(a)に示すように径大部は全体
を26.056mmの等径のものに形成した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 櫻井 孝夫 愛知県愛知郡東郷町大字春木字小坂52番地 アツタ起業株式会社本社工場内 (72)発明者 畔柳 政隆 愛知県愛知郡東郷町大字春木字小坂52番地 アツタ起業株式会社本社工場内 Fターム(参考) 4E093 QB07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空部を有し、その中空部の周壁の肉厚
    が当該中空部の軸線方向に沿って異なる筒状部を備えた
    鋳造品を成形するための方法であって、 前記中空部を形成する柱状中子を、その中空部の軸線方
    向と直交する方向の大きさが、中空部の周壁の厚肉部分
    に対応する部分において薄肉部分に対応する部分よりも
    小となるように形成し、 前記金型を型締めして前記柱状中子を前記鋳造品成形の
    ためのキャビティ内へ突出させた状態で当該キャビティ
    内に金属溶湯を充填した後、少なくとも前記中空部の内
    周壁の前記金属溶湯が凝固し始めたときに、前記柱状中
    子を前記筒状部から抜去することを特徴とするダイカス
    ト鋳造方法。
  2. 【請求項2】 中空部を有し、その中空部の周壁の肉厚
    が当該中空部の軸線方向に沿って異なる筒状部を備えた
    鋳造品を成形するための装置であって、 前記鋳造品を鋳造するためのキャビティを形成する金型
    と、 前記中空部を形成するために、前記金型にその型締め状
    態で前記キャビティ内に突出するように設けられ、前記
    中空部の軸線方向と直交する方向の大きさが、中空部の
    周壁の厚肉部分に対応する部分において肉薄部分に対応
    する部分よりも小となるように形成された柱状中子と、 前記金型の型締め、型開きを行う型駆動機構と、 型締めされた前記金型の前記キャビティ内に金属溶湯を
    射出する射出機構とを具備し、 前記型駆動機構は、前記射出機構により前記キャビティ
    内に金属溶湯が充填された後、少なくともその金属溶湯
    が前記中空部の内周壁で凝固し始めたときに、前記柱状
    中子を前記筒状部から抜去するように構成されているこ
    とを特徴とするダイカスト鋳造装置。
  3. 【請求項3】 基体に中空部を有する筒状部を突出形成
    し、その中空部の周壁の肉厚が前記基体との接合部分に
    おいて厚肉な鋳造品を成形するための方法において、 前記中空部を形成する柱状中子を、その中空部の軸線方
    向と直交する方向の大きさが、当該中空部の周壁の前記
    基体との接合部分での厚肉部分に対応する部分において
    他の部分よりも小となるように形成し、 前記金型を型締めして前記柱状中子を前記鋳造品成形の
    ためのキャビティ内へ突出させた状態で当該キャビティ
    内に金属溶湯を充填した後、少なくとも前記中空部の内
    周壁で前記金属溶湯が凝固し始めたときに、前記柱状中
    子を前記筒状部から抜去することを特徴とするダイカス
    ト鋳造方法。
  4. 【請求項4】 基体に中空部を有する筒状部を突出形成
    し、その中空部の周壁の肉厚が前記基体との接合部分に
    おいて厚肉な鋳造品を成形するための方法において、 前記鋳造品を成形するためのキャビティを形成する金型
    と、 前記中空部を形成するために、前記金型にその型締め状
    態で前記キャビティ内に突出するように設けられ、前記
    中空部の軸線方向と直交する方向の大きさが、当該中空
    部の周壁の厚肉部分に対応する部分において他の部分よ
    りも小となるように形成した柱状中子と、 前記金型の型締め、型開きを行う型駆動機構と、 型締めされた前記金型の前記キャビティ内に金属溶湯を
    射出する射出機構とを具備し、 前記型駆動機構は、前記金型を型締め状態で、前記射出
    機構により前記キャビティ内に金属溶湯が充填された
    後、少なくともその金属溶湯が前記中空部の内周壁で凝
    固し始めたときに、前記柱状中子を前記筒状部から抜去
    するように構成されていることを特徴とするダイカスト
    鋳造装置。
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