JP2003245316A - 移動用シート - Google Patents

移動用シート

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JP2003245316A JP2002047637A JP2002047637A JP2003245316A JP 2003245316 A JP2003245316 A JP 2003245316A JP 2002047637 A JP2002047637 A JP 2002047637A JP 2002047637 A JP2002047637 A JP 2002047637A JP 2003245316 A JP2003245316 A JP 2003245316A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】患者を移動させる際の介護者の労力を低減させ
る移動用シートを提供する。 【解決手段】円筒状シートまたは重ね合わされた二枚の
シートからなり、該円筒状シートまたは該二枚のシート
において擦れ合う面を構成するパーツの地の目線が45
度〜135度の角度で交差することを特徴とする移動用
シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自宅や病院等にお
いて寝たきりの患者を介護する人が、患者の着替えやシ
ーツ、敷き布団などの交換の際にベット上で患者を移動
させたり、方向転換させたり、また患者の検査や診察の
ために、ベッド等からストレッチャへ、ストレッチャか
ら手術台へ、また医療診断装置の検査台等へ、あるいは
その逆方向に患者を移動させるために用いる移動用マッ
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】家庭や病院等で寝たきりの患者の衣服を
着替えさせる、シーツや敷き布団を交換する、体の特定
の箇所が圧迫されて生じる褥瘡などを防止するため姿勢
を変更させる、検査や治療のために移動させる等のとき
にはベット上で移動させたり、仮の敷き布団やベッドま
たはストレッチャ等に移動させる必要があり、その時に
は人手により患者を抱きかかえたり、引きずったり、持
ち上げたりして患者を移動させていた。
【0003】このような患者の移動にはかなりの力を要
し、特に体重の重い患者を持ち上げる場合は更に、複数
の人手を必要とするものであった。
【0004】また、昨今では家庭で寝たきりの老人の介
護を行う介護人も老人である場合やヘルパーの人が力の
弱い女性であったりする場合も多く、しかも人手を集め
ることが困難であり一人で行わなくてはならないものと
なっている。従って、患者を移動させることは介護人の
体に多大な負担をかけるものであった。
【0005】また、患者の側も無理な体勢で移動させら
れたり、部分的に引っ張られたりすることがあり移動す
るにも苦痛を伴うものであった。
【0006】このような介護人および患者の苦痛を和ら
げるため、患者の移動を容易にする各種機器の開発が行
なわれているが、機械仕掛けの場合、設置スペースが必
要であること、操作が煩雑であること、高価であること
等の問題があり、まだ普及するに至っていない。
【0007】このような状況の中、安価で取り扱いしや
すい移動用の補助具として各種織物や編物を用いた二枚
の生地あるいは円筒状に形成した生地を用いて、生地と
生地との間の滑りを利用した移動用シートが各種提案さ
れている。
【0008】たとえば、特開平7−88134号公報に
は、上部シートと下部シートからなる患者移動用マット
において、擦れ合う上部シートと下部シート間の摩擦抵
抗を低下させることによりシート間の滑りをよくし、下
部シートの上面に上部シートを配置して二枚のシートを
一体とした状態で患者の下の挿入し、挿入した状態で上
部シートを動かすことにより、上部シートが容易に下部
シート上を滑動し、大きな力を必要とせずに、一人の介
護人で患者を所望の位置に移動させる事を可能とするも
のが提案されている。ここに開示される移動用シート
は、滑り性を与える手段として擦り合わされる布帛の少
なくとも一方の布帛に220デシテックス以上の太糸を
使用し布帛上に綾織物で言うところの綾線に相当する畝
を形成して波状布帛とし、生地と生地の間の接触点を減
らし摩擦抵抗を軽減させるものである。
【0009】しかしながら、畝を利用するため一方向の
摩擦抵抗は安易に軽減できるが、その他の方向の摩擦抵
抗をも同時に軽減させるためには一枚の布帛状で畝の方
向を変える必要がありかなりの手間がかかりコストアッ
プにつながる上、また、畝の方向を変えられたとしても
二枚の生地のうち一方を少し動かしただけで擦り合わせ
る部分が変わってしまうため一方向以外の他の方向への
滑り性付与は困難なものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の課題を
解決するため、家庭や病院で手軽に使用でき、かつ、今
まで以上にあらゆる方向への滑り性を向上させ介護者一
人でも操作可能な移動用シートを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達し
たものである。
【0012】すなわち、円筒状シートまたは重ね合わさ
れた二枚のシートからなり、該円筒状シートまたは該二
枚のシートにおいて擦れ合う面を構成するパーツの地の
目線が45度〜135度の角度で交差する移動用シート
である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す一実施例を参照
しつつ本発明の衣服を詳細に説明する。
【0014】本発明の移動用シートは、患者を動かす際
に患者とベット等との間で発生する摩擦抵抗による患者
自身の人体への負担増や介護者の労力増を低下させるた
め、患者とベット等との間に移動用シートの生地と生地
を接触させ、擦れ合わせる面を構成する必要があるため
移動用シートを患者とベット等との間で二枚の構造物と
する。そのためには、図1の本発明の移動用シートの一
例に示すように本体1を折り返し接合部5で接合した円
筒状、あるいは一体の生地を折り返したU字型、あるい
は別々の部材を二枚重ねるなど二枚の部材を重ね合わせ
た構造を有する。ここで、シートを接合する場合、縫糸
を用いたミシン縫製、接着テープを用いた接合、高周波
ウエルダーなどによる溶着などで接合すればよく、接合
方法は通常用いられる方法でなんら差し支えない。
【0015】本発明において、移動用シートの擦り合わ
せ面を構成するパーツの地の目線とは、擦り合わせ面を
構成する生地の浮きの大きな繊維束の軸方向のことであ
り、織物においては織物の経糸または緯糸の浮きの大き
い方向を生地の地の目線とするものである。
【0016】従来の円筒状のシートは、図6に示す擦り
合わせ部分のパーツの展開図のように、擦り合わせ面を
構成するパーツ2aと2bが一枚の場合、または二枚の
パーツを接合して一枚のシートとする場合においても、
生地の安定性、縫製性などを考慮し、地の目線3a、3
bは同一方向に取るものであった。したがって、このシ
ートを接合部5に相当する部分で折り返し、擦り合わせ
面のパーツ2aと2bを重ね合わせた状態にすると、図
7の擦り合わせ時のモデル図に示すように地の目線3a
と3bは平行状態となり交差角tは0度となる。この場
合、生地の浮きの大きな繊維束の軸方向同士が重なり合
うため、移動用シートを使用する際、擦り合わせ部を地
の目線方向すなわち図7に示す折り返し方向8に動かす
と、繊維束の軸方向と動線方向が一致するため擦り合わ
せ面を構成する生地同士の滑りは良いが、地の目線と直
行する方向に動かす場合は、各面の織物を構成する糸の
単繊維同士がギヤの歯のように噛み合う方向となり動き
が阻害されるものであった。すなわち、患者を移動させ
る場合、一方向にスライドさせてから回転または移動さ
せるという複合動作が必要となった場合は移動させてか
らシートを抜き取り方向を変えて再度回転または移動さ
せるという二段の操作が必要になるものである。
【0017】本発明においては、例えば図2に示すよう
に、擦り合わせ面を構成するパーツ2aと2bを別々に
裁断して地の目線3a、3bを各々のパーツで方向を変
更させ、接合部5の部分で接合する。このシートを接合
部5の部分で折り返し、擦り合わせ面のパーツ2aと2
bを重ね合わせた状態にすることにより、図3の擦り合
わせ時のモデル図に示すように地の目線3aと3bは交
差角tで重なり合うことになる。
【0018】この交差角tを45度〜135度とするこ
とにより、擦り合わせ部分を折り返した方向にスライド
させる場合、折り返した方向と直行する方向にスライド
させる場合とともに擦れ合わせ部分を構成するパーツの
2aと2bの糸の単繊維同士が噛み合う方向へ動くこと
なく、上滑りし、あらゆる方向の滑り性を確保でき、患
者を一方向に移動させてからさらに別方向への移動や回
転させるという複合動作に対してもより効果を発揮でき
るものである。
【0019】交差角tは60度〜105度の範囲とする
ことが好ましく、90度に近づくほど回転動作に対して
も繊維束同士が噛み合う方向に動くことがなくなるの
で、80度〜100度の範囲であることがより好まし
い。
【0020】図4は、本発明の他の態様を示す展開図で
ある。また、図5は、その擦り合わせ時のモデル図であ
る。
【0021】図4に示す態様では、擦り合わせ面を構成
するパーツ2aと2bの地の目線3a、3bを、折り返
す接合部5に相当する線に対してあらかじめ所定の角度
を付けて裁断する。このシートを接合部5の部分で折り
返し、擦り合わせ面のパーツ2aと2bを重ね合わせた
状態にすることにより、図5に示すように地の目線3a
と3bは交差角tで重なり合うことになり、図2に示し
た態様と同様の効果が得られる。
【0022】本発明の移動用シートの擦れ合う部分を構
成するパーツには、経糸と緯糸の浮き数が異なる生地を
用いることにより、生地の表面に経糸または緯糸のどち
らかが浮くような凹凸が現れるため、擦り合わせ部分を
擦り合わせたとき経糸または緯糸どちらかが擦り合わさ
れる形となり繊維束の方向を一方向に特定することが可
能となるため好ましい。
【0023】また、浮き数が同等の生地を用いた場合で
も経糸または緯糸のどちらかが浮くような構造を示すも
のの、その凹凸が少ないため、シートが押さえつけられ
ると経糸および緯糸の単繊維がともに噛み合わされる形
となって回転動作の範囲が狭くなるので、織物の1完全
組織の中の経糸または緯糸に連続した浮きを有する平織
物以外の生地を用いることが好ましい。
【0024】具体的には、2/1、3/1、1/2、1
/3などのツイル(綾織物)やサテン(朱子織物)が好
ましく、擦り合わせ部分両方に用いることがより効果的
であるが、たとえば擦り合わせ部の片方を綾織物とし、
もう片方を平織物とすることもできる。
【0025】本発明の移動用シートを製造するには、シ
ートのパーツを裁断するときに行う型入れ時に角度設定
を行えばよく、裁断後は通常のシートと同様に接合すれ
ばよい。
【0026】図10は、従来のシートの型入れ例であ
り、擦り合わせ部のパーツ2の中心線4を生地6の地の
目線7と一致させたものである。
【0027】図8、9は、本発明における型入れの例を
それぞれ示したものである。
【0028】図8の態様は、二枚の擦り合わせ部を用い
て移動用シートを作成する例で、一方の擦り合わせ部の
パーツ2の中心線4を生地6の地の目線7と一致させ、
もう一方の擦り合わせ部のパーツ2の中心線4を生地6
の地の目線7と直行させることにより移動用シート作製
時に擦り合わせ部分のパーツ間に交差角tを与えること
が可能である。
【0029】図9の態様は、一枚の擦り合わせ部のパー
ツ2を折り返して擦り合わせ部を形成させる移動用シー
ト場合であり、擦り合わせ部のパーツ2の中心線4を生
地6の地の目線7に対して角度を持たせた状態で型入れ
することにより移動用シート作製時に擦り合わせ部分の
パーツ間に交差角tを与えることが可能となる。
【0030】本発明の移動用シートは擦り合わせ部の地
の目線が45度〜135度に設定すればよく、擦り合わ
せ部の布帛を単独、または擦り合わせ部とは異なる生地
面に他の布帛や防水性を付与するためのウレタンやアク
リル等のコーティング、患者の滑りを防止する防滑剤の
コーティング、フィルムなどをラミネートして用いても
よく、さらには、独立発泡樹脂シートや中綿を挿入した
キルティング状の布帛を重ね合わせてもよい。
【0031】また、図11に示すように、布帛で被覆し
た芯材9を挿入し、布帛と芯材9とで擦り合わせ面を構
成してもよい。
【0032】芯材を用いることにより移動用シート自体
の形状がしっかりと保持され、患者の下にシートを滑り
込ませる際に押し込むだけで患者の下に移動用シートを
挿入することができ、また患者を移動させる際にも移動
用シートの表面が平坦になりやすいため移動させやすく
なり移動用シートの操作性を向上させられる物である。
また、芯材には移動用シートの形状を保持させるだけ
の剛性があればよく、移動用シートより若干硬めのウレ
タン等の独立発泡樹脂シートやマットなどに擦り合わせ
部を構成する布帛をカバーして用いればよい。
【0033】本発明における擦り合わせ部を構成する布
帛は、天然繊維、化学繊維、合成繊維のいずれでもよい
が、平滑性や耐摩耗性に優れるポリアミドやポリエステ
ル等のフィラメント糸が好ましい。
【0034】また、本発明における擦り合わせ部を構成
する布帛に、さらに平滑性を向上させるためにフッ素系
やシリコン系の仕上げ剤を付与することや、消臭や抗菌
剤を付与することはなんら差し支えない。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を挙げて
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。 (測定・評価) (1)摩擦係数 押圧荷重が100gになるように調整した立方体の下部
に5cm×7cmの生地を貼り付け、その立方体を別に
生地を貼り付けた平板上にのせ、引張速度10cm/m
inのスピードで生地と生地を擦り合わせさせ、そのと
きの抵抗をUゲージから歪指示記録計(シンコーTYP
E RC9001)に記録させ生地同士の摩擦係数を測
定した。 (2)作業性評価 移動用シート上に実際に人を横たえ、前後左右および回
転させたときの作業性について3段階で評価した。 ○: 各方向ともに動かし易く移動にさほど力を要しな
かった。 △: 動かし易い方向と動かしづらい方向があり、若干
力を要した。 ×: どの方向に動かすにも動かしづらくかなり力を要
した。 (実施例1)78デシテックスのナイロンフィラメント
糸でタテ糸146本/インチ、ヨコ糸94本/インチで
2/1ツイル組織のナイロン織物を擦り合わせ面用に用
い、その生地を一方の擦り合わせ部のパーツは中心線を
生地のタテ方向の地の目線に合わせパーツの地の目線の
傾斜角度を0度とし、もう一方の擦り合わせ部のパーツ
は中心線は生地のタテ方向の地の目線に対し90度の角
度に合わせパーツの地の目線の傾斜角度を90度とし、
縫製後の地の目線の交差角が90度となるように生地を
裁断した。その二枚の生地を縫製し円筒状のシートを作
製した。
【0036】また、厚み0.5mmのキルティング布を
用い同様の円筒状のシートを作製し、ナイロン織物が円
筒状の内側、キルティング布が外側に来るように重ね合
わせ、円筒の端をパイピングで固定し、内側がナイロン
織物、外側がキルティング布となった移動用シートを作
製した。
【0037】擦り合わせ部に用いた生地の摩擦係数は低
く、実際に作業したところ前後左右に動かし易いと共に
回転動作も容易に行え優れた移動用シートであった。表
1にその結果を示す。 (実施例2)擦り合わせ部のパーツを二枚とも中心線を
生地のタテ方向の地の目線に対し45度かたむけ、縫製
後の地の目線の交差角が90度となるように裁断する以
外は実施例1と同様に移動用シートを作製した。
【0038】擦り合わせ部に用いた生地の摩擦係数は低
く、実際に作業したところ実施例1と同様に前後左右に
動かし易く、回転動作も容易に行え優れた移動用シート
であった。表1にその結果を示す。 (実施例3)一方の擦り合わせ部のパーツは中心線を生
地のタテ方向の地の目線に合わせパーツの地の目線の傾
斜角度を0度とし、もう一方の擦り合わせ部のパーツは
中心線は生地のタテ方向の地の目線に対し45度の角度
に合わせパーツの地の目線の傾斜角度を45度とし、縫
製後の地の目線の交差角が45度となるように生地を裁
断した以外は実施例1と同様に移動用シートを作製し
た。
【0039】擦り合わせ部に用いた生地の摩擦係数は低
く、実際に作業したところ実施例1と同様に前後左右に
動かし易く、回転動作も容易に行え優れた移動用シート
であった。表1にその結果を示す。 (実施例4)一方の擦り合わせ部分のパーツは78デシ
テックスのナイロンフィラメント糸でタテ糸146本/
インチ、ヨコ糸94本/インチで2/1ツイル組織のナ
イロン織物を用い、そのパーツの中心線を生地のタテ方
向の地の目線に対し45度の角度に合わせパーツの地の
目線の傾斜角度を45度とし、もう一方の擦り合わせ部
分のパーツは78デシテックスのナイロンフィラメント
糸でタテ糸126本/インチ、ヨコ糸88本/インチで
1/1平組織のナイロン織物を用い、そのパーツの中心
線を生地のタテ方向の地の目線に対し45度の角度に合
わせパーツの地の目線の傾斜角度を45度とし、縫製後
の地の目線の交差角が45度となるように生地を裁断し
た以外は実施例1と同様に移動用シートを作製した。
【0040】擦り合わせ部に用いた生地の摩擦係数は低
く、実際に作業したところ実施例1と同様に前後左右に
動かし易く、回転動作も容易に行え優れた移動用シート
であった。表1にその結果を示す。 (比較例1)78デシテックスのナイロンフィラメント
糸でタテ糸146本/インチ、ヨコ糸94本/インチで
2/1ツイル組織のナイロン織物を擦り合わせ面用に用
い、擦り合わせ部のパーツの中心線を生地のタテ方向の
地の目線に合わせパーツの地の目線の傾斜角度を0度と
し、縫製後の地の目線の交差角が0度となるように生地
を裁断した。その二枚の生地を縫製し円筒状のシートを
作製した。
【0041】また、厚み0.5mmのキルティング布を
用い同様の円筒状のシートを作製し、ナイロン織物が円
筒状の内側、キルティング布が外側に来るように重ね合
わせ、円筒の端をパイピングで固定し、内側がナイロン
織物、外側がキルティング布となった移動用シートを作
製した。
【0042】擦り合わせ部に用いた生地の摩擦係数は地
の目方向にスライドさせた場合は低かったが、地の目と
直行方向スライドさせた場合は高くなり、実際に作業し
たところも前後には動かし易いが左右には動かしづらい
ものであり、また回転させるにも相当の力を要するもの
であった。表1にその結果を示す。 (比較例2)一方の擦り合わせ部のパーツは中心線を生
地のタテ方向の地の目線に合わせパーツの地の目線の傾
斜角度を0度とし、もう一方の擦り合わせ部のパーツは
中心線は生地のタテ方向の地の目線に対し15度の角度
に合わせパーツの地の目線の傾斜角度を15度とし、縫
製後の地の目線の交差角が15度となるように生地を裁
断した以外は比較例1と同様に移動用シートを作製し
た。
【0043】擦り合わせ部に用いた生地の摩擦係数は地
の目方向にスライドさせた場合は低かったが、地の目と
直行方向スライドさせた場合は若干高くなり、実際に作
業したところも前後には動かし易いが、若干左右に動か
しづらく、また回転させるときには少し回転させただけ
で回転しづらくなるものであった。表1にその結果を示
す。 (比較例3)擦り合わせ部分の生地に78デシテックス
のナイロンフィラメント糸でタテ糸126本/インチ、
ヨコ糸88本/インチで1/1平組織のナイロン織物を
用いた以外は比較例1と同様の移動用シートを作製し
た。
【0044】擦り合わせ部に用いた生地の摩擦係数はタ
テ、ヨコ方向共に高く、実際に作業したところも前後左
右に動かしづらく、また回転もさせにくいものであっ
た。表1にその結果を示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明の移動用シートは、擦り合わせ部
の地の目方向に特徴を有し、擦り合わせ部分のパーツを
重ね合わせた状態で地の目線が45度〜135度に交差
させることにより、生地と生地との間の摩擦抵抗を低減
させ、患者を動かす際に発生する介護者の労力を低減さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動用シートの一例を示す斜視図であ
る。
【図2】図1に示した移動用シートの擦り合わせ部分の
パーツの展開図である。
【図3】図1に示した移動用シートの擦り合わせ時のモ
デル図である。
【図4】本発明の移動用シートの他の態様の擦り合わせ
部分のパーツの展開図である。
【図5】図4に示した態様の擦り合わせ時のモデル図で
ある。
【図6】従来の移動用シートの擦り合わせ部分のパーツ
の展開図である。
【図7】図6に示した移動用シートの擦り合わせ時のモ
デル図である。
【図8】本発明における擦り合わせ部分パーツの型入れ
の一例を示す図である。
【図9】本発明における擦り合わせ部分パーツの型入れ
の他の例を示す図である。
【図10】従来の移動用シートの擦り合わせ部分のパー
ツの型入れを示す図である。
【図11】本発明の移動用シートに芯材を用いた他の態
様の斜視図である。
【符号の説明】
1:本体 2,2a,2b:擦り合わせ面のパーツ 3,3a,3b:擦り合わせ面のパーツの地の目線 4:擦り合わせ面のパーツの中心線 5:接合部 6:生地 7:生地の地の目線 8:折り返し方向 9:芯材 t:交差角度

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状シートまたは重ね合わされた二枚の
    シートからなり、該円筒状シートまたは該二枚のシート
    において擦れ合う面を構成するパーツの地の目線が45
    度〜135度の角度で交差することを特徴とする移動用
    シート。
  2. 【請求項2】該擦れ合う面を構成するパーツの少なくと
    も一方が、経糸と緯糸の浮き数の異なる織物からなる請
    求項1項記載の移動用シート。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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