JP4096578B2 - 移動用シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自宅や病院等において寝たきりの患者を介護する人が、患者の着替えやシーツ、敷き布団などの交換の際にベット上で患者を移動させたり、方向転換させたり、また患者の検査や診察のために、ベッド等からストレッチャへ、ストレッチャから手術台へ、また医療診断装置の検査台等へ、あるいはその逆方向に患者を移動させるために用いる移動用マットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
家庭や病院等で寝たきりの患者の衣服を着替えさせる、シーツや敷き布団を交換する、体の特定の箇所が圧迫されて生じる褥瘡などを防止するため姿勢を変更させる、検査や治療のために移動させる等のときにはベット上で移動させたり、仮の敷き布団やベッドまたはストレッチャ等に移動させる必要があり、その時には人手により患者を抱きかかえたり、引きずったり、持ち上げたりして患者を移動させていた。
【0003】
このような患者の移動にはかなりの力を要し、特に体重の重い患者を持ち上げる場合は更に、複数の人手を必要とするものであった。
【0004】
また、昨今では家庭で寝たきりの老人の介護を行う介護人も老人である場合やヘルパーの人が力の弱い女性であったりする場合も多く、しかも人手を集めることが困難であり一人で行わなくてはならないものとなっている。従って、患者を移動させることは介護人の体に多大な負担をかけるものであった。
【0005】
また、患者の側も無理な体勢で移動させられたり、部分的に引っ張られたりすることがあり移動するにも苦痛を伴うものであった。
【0006】
このような介護人および患者の苦痛を和らげるため、患者の移動を容易にする各種機器の開発が行なわれているが、機械仕掛けの場合、設置スペースが必要であること、操作が煩雑であること、高価であること等の問題があり、まだ普及するに至っていない。
【0007】
このような状況の中、安価で取り扱いしやすい移動用の補助具として各種織物や編物を用いた二枚の生地あるいは円筒状に形成した生地を用いて、生地と生地との間の滑りを利用した移動用シートが各種提案されている。
【0008】
たとえば、特開平7−88134号公報には、上部シートと下部シートからなる患者移動用マットにおいて、擦れ合う上部シートと下部シート間の摩擦抵抗を低下させることによりシート間の滑りをよくし、下部シートの上面に上部シートを配置して二枚のシートを一体とした状態で患者の下の挿入し、挿入した状態で上部シートを動かすことにより、上部シートが容易に下部シート上を滑動し、大きな力を必要とせずに、一人の介護人で患者を所望の位置に移動させる事を可能とするものが提案されている。ここに開示される移動用シートは、滑り性を与える手段として擦り合わされる布帛の少なくとも一方の布帛に220デシテックス以上の太糸を使用し布帛上に綾織物で言うところの綾線に相当する畝を形成して波状布帛とし、生地と生地の間の接触点を減らし摩擦抵抗を軽減させるものである。
【0009】
しかしながら、畝を利用するため一方向の摩擦抵抗は安易に軽減できるが、その他の方向の摩擦抵抗をも同時に軽減させるためには一枚の布帛状で畝の方向を変える必要がありかなりの手間がかかりコストアップにつながる上、また、畝の方向を変えられたとしても二枚の生地のうち一方を少し動かしただけで擦り合わせる部分が変わってしまうため一方向以外の他の方向への滑り性付与は困難なものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の課題を解決するため、家庭や病院で手軽に使用でき、かつ、今まで以上にあらゆる方向への滑り性を向上させ介護者一人でも操作可能な移動用シートを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達したものである。
【0012】
すなわち、円筒状シートの内側により擦れ合う面を構成するか、または折り返しにより重ね合わされた二枚のシートの重ね合わされる面により擦れ合う面を構成するとともに、該円筒状シートまたは該二枚のシートの擦れ合う面をスライドさせて患者を移動させるための移動用シートであって、前記擦れ合う面を構成するパーツが織物からなり、かつパーツの地の目線(経糸または緯糸の浮きの大きい方向)が45度〜135度の角度で交差する移動用シートである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す一実施例を参照しつつ本発明の移動用シートを詳細に説明する。
【0014】
本発明の移動用シートは、患者を動かす際に患者とベット等との間で発生する摩擦抵抗による患者自身の人体への負担増や介護者の労力増を低下させるため、患者とベット等との間に移動用シートの生地と生地を接触させ、擦れ合わせる面を構成する必要があるため移動用シートを患者とベット等との間で二枚の構造物とする。そのためには、図1の本発明の移動用シートの一例に示すように本体1を折り返し接合部5で接合した円筒状、あるいは一体の生地を折り返したU字型、あるいは別々の部材を二枚重ねるなど二枚の部材を重ね合わせた構造を有する。ここで、シートを接合する場合、縫糸を用いたミシン縫製、接着テープを用いた接合、高周波ウエルダーなどによる溶着などで接合すればよく、接合方法は通常用いられる方法でなんら差し支えない。
【0015】
本発明において、移動用シートの擦り合わせ面を構成するパーツの地の目線とは、擦り合わせ面を構成する生地の浮きの大きな繊維束の軸方向のことであり、織物においては織物の経糸または緯糸の浮きの大きい方向を生地の地の目線とするものである。
【0016】
従来の円筒状のシートは、図6に示す擦り合わせ部分のパーツの展開図のように、擦り合わせ面を構成するパーツ2aと2bが一枚の場合、または二枚のパーツを接合して一枚のシートとする場合においても、生地の安定性、縫製性などを考慮し、地の目線3a、3bは同一方向に取るものであった。したがって、このシートを接合部5に相当する部分で折り返し、擦り合わせ面のパーツ2aと2bを重ね合わせた状態にすると、図7の擦り合わせ時のモデル図に示すように地の目線3aと3bは平行状態となり交差角tは0度となる。この場合、生地の浮きの大きな繊維束の軸方向同士が重なり合うため、移動用シートを使用する際、擦り合わせ部を地の目線方向すなわち図7に示す折り返し方向8に動かすと、繊維束の軸方向と動線方向が一致するため擦り合わせ面を構成する生地同士の滑りは良いが、地の目線と直行する方向に動かす場合は、各面の織物を構成する糸の単繊維同士がギヤの歯のように噛み合う方向となり動きが阻害されるものであった。すなわち、患者を移動させる場合、一方向にスライドさせてから回転または移動させるという複合動作が必要となった場合は移動させてからシートを抜き取り方向を変えて再度回転または移動させるという二段の操作が必要になるものである。
【0017】
本発明においては、例えば図2に示すように、擦り合わせ面を構成するパーツ2aと2bを別々に裁断して地の目線3a、3bを各々のパーツで方向を変更させ、接合部5の部分で接合する。このシートを接合部5の部分で折り返し、擦り合わせ面のパーツ2aと2bを重ね合わせた状態にすることにより、図3の擦り合わせ時のモデル図に示すように地の目線3aと3bは交差角tで重なり合うことになる。
【0018】
この交差角tを45度〜135度とすることにより、擦り合わせ部分を折り返した方向にスライドさせる場合、折り返した方向と直行する方向にスライドさせる場合とともに擦れ合わせ部分を構成するパーツの2aと2bの糸の単繊維同士が噛み合う方向へ動くことなく、上滑りし、あらゆる方向の滑り性を確保でき、患者を一方向に移動させてからさらに別方向への移動や回転させるという複合動作に対してもより効果を発揮できるものである。
【0019】
交差角tは60度〜105度の範囲とすることが好ましく、90度に近づくほど回転動作に対しても繊維束同士が噛み合う方向に動くことがなくなるので、80度〜100度の範囲であることがより好ましい。
【0020】
図4は、本発明の他の態様を示す展開図である。また、図5は、その擦り合わせ時のモデル図である。
【0021】
図4に示す態様では、擦り合わせ面を構成するパーツ2aと2bの地の目線3a、3bを、折り返す接合部5に相当する線に対してあらかじめ所定の角度を付けて裁断する。このシートを接合部5の部分で折り返し、擦り合わせ面のパーツ2aと2bを重ね合わせた状態にすることにより、図5に示すように地の目線3aと3bは交差角tで重なり合うことになり、図2に示した態様と同様の効果が得られる。
【0022】
本発明の移動用シートの擦れ合う部分を構成するパーツには、経糸と緯糸の浮き数が異なる生地を用いることにより、生地の表面に経糸または緯糸のどちらかが浮くような凹凸が現れるため、擦り合わせ部分を擦り合わせたとき経糸または緯糸どちらかが擦り合わされる形となり繊維束の方向を一方向に特定することが可能となるため好ましい。
【0023】
また、浮き数が同等の生地を用いた場合でも経糸または緯糸のどちらかが浮くような構造を示すものの、その凹凸が少ないため、シートが押さえつけられると経糸および緯糸の単繊維がともに噛み合わされる形となって回転動作の範囲が狭くなるので、織物の1完全組織の中の経糸または緯糸に連続した浮きを有する平織物以外の生地を用いることが好ましい。
【0024】
具体的には、2/1、3/1、1/2、1/3などのツイル(綾織物)やサテン(朱子織物)が好ましく、擦り合わせ部分両方に用いることがより効果的であるが、たとえば擦り合わせ部の片方を綾織物とし、もう片方を平織物とすることもできる。
【0025】
本発明の移動用シートを製造するには、シートのパーツを裁断するときに行う型入れ時に角度設定を行えばよく、裁断後は通常のシートと同様に接合すればよい。
【0026】
図10は、従来のシートの型入れ例であり、擦り合わせ部のパーツ2の中心線4を生地6の地の目線7と一致させたものである。
【0027】
図8、9は、本発明における型入れの例をそれぞれ示したものである。
【0028】
図8の態様は、二枚の擦り合わせ部を用いて移動用シートを作成する例で、一方の擦り合わせ部のパーツ2の中心線4を生地6の地の目線7と一致させ、もう一方の擦り合わせ部のパーツ2の中心線4を生地6の地の目線7と直行させることにより移動用シート作製時に擦り合わせ部分のパーツ間に交差角tを与えることが可能である。
【0029】
図9の態様は、一枚の擦り合わせ部のパーツ2を折り返して擦り合わせ部を形成させる移動用シートの場合であり、擦り合わせ部のパーツ2の中心線4を生地6の地の目線7に対して角度を持たせた状態で型入れすることにより移動用シート作製時に擦り合わせ部分のパーツ間に交差角tを与えることが可能となる。
【0030】
本発明の移動用シートは擦り合わせ部の地の目線が45度〜135度に設定すればよく、擦り合わせ部の布帛を単独、または擦り合わせ部とは異なる生地面に他の布帛や防水性を付与するためのウレタンやアクリル等のコーティング、患者の滑りを防止する防滑剤のコーティング、フィルムなどをラミネートして用いてもよく、さらには、独立発泡樹脂シートや中綿を挿入したキルティング状の布帛を重ね合わせてもよい。
【0033】
本発明における擦り合わせ部を構成する布帛は、天然繊維、化学繊維、合成繊維のいずれでもよいが、平滑性や耐摩耗性に優れるポリアミドやポリエステル等のフィラメント糸が好ましい。
【0034】
また、本発明における擦り合わせ部を構成する布帛に、さらに平滑性を向上させるためにフッ素系やシリコン系の仕上げ剤を付与することや、消臭や抗菌剤を付与することはなんら差し支えない。
【0035】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(測定・評価)
(1)摩擦係数
押圧荷重が100gになるように調整した立方体の下部に5cm×7cmの生地を貼り付け、その立方体を別に生地を貼り付けた平板上にのせ、引張速度10cm/minのスピードで生地と生地を擦り合わせさせ、そのときの抵抗をUゲージから歪指示記録計(シンコーTYPE RC9001)に記録させ生地同士の摩擦係数を測定した。
(2)作業性評価
移動用シート上に実際に人を横たえ、前後左右および回転させたときの作業性について3段階で評価した。
○: 各方向ともに動かし易く移動にさほど力を要しなかった。
△: 動かし易い方向と動かしづらい方向があり、若干力を要した。
×: どの方向に動かすにも動かしづらくかなり力を要した。
(実施例1)
78デシテックスのナイロンフィラメント糸でタテ糸146本/インチ、ヨコ糸94本/インチで2/1ツイル組織のナイロン織物を擦り合わせ面用に用い、その生地を一方の擦り合わせ部のパーツは中心線を生地のタテ方向の地の目線に合わせパーツの地の目線の傾斜角度を0度とし、もう一方の擦り合わせ部のパーツは中心線は生地のタテ方向の地の目線に対し90度の角度に合わせパーツの地の目線の傾斜角度を90度とし、縫製後の地の目線の交差角が90度となるように生地を裁断した。その二枚の生地を縫製し円筒状のシートを作製した。
【0036】
また、厚み0.5mmのキルティング布を用い同様の円筒状のシートを作製し、ナイロン織物が円筒状の内側、キルティング布が外側に来るように重ね合わせ、円筒の端をパイピングで固定し、内側がナイロン織物、外側がキルティング布となった移動用シートを作製した。
【0037】
擦り合わせ部に用いた生地の摩擦係数は低く、実際に作業したところ前後左右に動かし易いと共に回転動作も容易に行え優れた移動用シートであった。表1にその結果を示す。
(実施例2)
擦り合わせ部のパーツを二枚とも中心線を生地のタテ方向の地の目線に対し45度かたむけ、縫製後の地の目線の交差角が90度となるように裁断する以外は実施例1と同様に移動用シートを作製した。
【0038】
擦り合わせ部に用いた生地の摩擦係数は低く、実際に作業したところ実施例1と同様に前後左右に動かし易く、回転動作も容易に行え優れた移動用シートであった。表1にその結果を示す。
(実施例3)
一方の擦り合わせ部のパーツは中心線を生地のタテ方向の地の目線に合わせパーツの地の目線の傾斜角度を0度とし、もう一方の擦り合わせ部のパーツは中心線は生地のタテ方向の地の目線に対し45度の角度に合わせパーツの地の目線の傾斜角度を45度とし、縫製後の地の目線の交差角が45度となるように生地を裁断した以外は実施例1と同様に移動用シートを作製した。
【0039】
擦り合わせ部に用いた生地の摩擦係数は低く、実際に作業したところ実施例1と同様に前後左右に動かし易く、回転動作も容易に行え優れた移動用シートであった。表1にその結果を示す。
(実施例4)
一方の擦り合わせ部分のパーツは78デシテックスのナイロンフィラメント糸でタテ糸146本/インチ、ヨコ糸94本/インチで2/1ツイル組織のナイロン織物を用い、そのパーツの中心線を生地のタテ方向の地の目線に対し45度の角度に合わせパーツの地の目線の傾斜角度を45度とし、もう一方の擦り合わせ部分のパーツは78デシテックスのナイロンフィラメント糸でタテ糸126本/インチ、ヨコ糸88本/インチで1/1平組織のナイロン織物を用い、そのパーツの中心線を生地のタテ方向の地の目線に対し45度の角度に合わせパーツの地の目線の傾斜角度を45度とし、縫製後の地の目線の交差角が45度となるように生地を裁断した以外は実施例1と同様に移動用シートを作製した。
【0040】
擦り合わせ部に用いた生地の摩擦係数は低く、実際に作業したところ実施例1と同様に前後左右に動かし易く、回転動作も容易に行え優れた移動用シートであった。表1にその結果を示す。
(比較例1)
78デシテックスのナイロンフィラメント糸でタテ糸146本/インチ、ヨコ糸94本/インチで2/1ツイル組織のナイロン織物を擦り合わせ面用に用い、擦り合わせ部のパーツの中心線を生地のタテ方向の地の目線に合わせパーツの地の目線の傾斜角度を0度とし、縫製後の地の目線の交差角が0度となるように生地を裁断した。その二枚の生地を縫製し円筒状のシートを作製した。
【0041】
また、厚み0.5mmのキルティング布を用い同様の円筒状のシートを作製し、ナイロン織物が円筒状の内側、キルティング布が外側に来るように重ね合わせ、円筒の端をパイピングで固定し、内側がナイロン織物、外側がキルティング布となった移動用シートを作製した。
【0042】
擦り合わせ部に用いた生地の摩擦係数は地の目方向にスライドさせた場合は低かったが、地の目と直行方向にスライドさせた場合は高くなり、実際に作業したところも前後には動かし易いが左右には動かしづらいものであり、また回転させるにも相当の力を要するものであった。表1にその結果を示す。
(比較例2)一方の擦り合わせ部のパーツは中心線を生地のタテ方向の地の目線に合わせパーツの地の目線の傾斜角度を0度とし、もう一方の擦り合わせ部のパーツは中心線は生地のタテ方向の地の目線に対し15度の角度に合わせパーツの地の目線の傾斜角度を15度とし、縫製後の地の目線の交差角が15度となるように生地を裁断した以外は比較例1と同様に移動用シートを作製した。
【0043】
擦り合わせ部に用いた生地の摩擦係数は地の目方向にスライドさせた場合は低かったが、地の目と直行方向スライドさせた場合は若干高くなり、実際に作業したところも前後には動かし易いが、若干左右に動かしづらく、また回転させるときには少し回転させただけで回転しづらくなるものであった。表1にその結果を示す。
(比較例3)
擦り合わせ部分の生地に78デシテックスのナイロンフィラメント糸でタテ糸126本/インチ、ヨコ糸88本/インチで1/1平組織のナイロン織物を用いた以外は比較例1と同様の移動用シートを作製した。
【0044】
擦り合わせ部に用いた生地の摩擦係数はタテ、ヨコ方向共に高く、実際に作業したところも前後左右に動かしづらく、また回転もさせにくいものであった。表1にその結果を示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】
本発明の移動用シートは、擦り合わせ部の地の目方向に特徴を有し、擦り合わせ部分のパーツを重ね合わせた状態で地の目線が45度〜135度に交差させることにより、生地と生地との間の摩擦抵抗を低減させ、患者を動かす際に発生する介護者の労力を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動用シートの一例を示す斜視図である。
【図2】図1に示した移動用シートの擦り合わせ部分のパーツの展開図である。
【図3】図1に示した移動用シートの擦り合わせ時のモデル図である。
【図4】本発明の移動用シートの他の態様の擦り合わせ部分のパーツの展開図である。
【図5】図4に示した態様の擦り合わせ時のモデル図である。
【図6】従来の移動用シートの擦り合わせ部分のパーツの展開図である。
【図7】図6に示した移動用シートの擦り合わせ時のモデル図である。
【図8】本発明における擦り合わせ部分パーツの型入れの一例を示す図である。
【図9】本発明における擦り合わせ部分パーツの型入れの他の例を示す図である。
【図10】従来の移動用シートの擦り合わせ部分のパーツの型入れを示す図である。
【符号の説明】
1:本体
2,2a,2b:擦り合わせ面のパーツ
3,3a,3b:擦り合わせ面のパーツの地の目線
4:擦り合わせ面のパーツの中心線
5:接合部
6:生地
7:生地の地の目線
8:折り返し方向
9:芯材
t:交差角度
Claims (2)
- 円筒状シートの内側により擦れ合う面を構成するか、または折り返しにより重ね合わされた二枚のシートの重ね合わされる面により擦れ合う面を構成するとともに、該円筒状シートまたは該二枚のシートの擦れ合う面をスライドさせて患者を移動させるための移動用シートであって、前記擦れ合う面を構成するパーツが織物からなり、かつパーツの地の目線(経糸または緯糸の浮きの大きい方向)が45度〜135度の角度で交差することを特徴とする移動用シート。
- 該擦れ合う面を構成するパーツの少なくとも一方が、経糸と緯糸の浮き数の異なる織物からなる請求項1項記載の移動用シート。
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