JP2003245009A - コンバインカッタの切断刃着脱装置 - Google Patents
コンバインカッタの切断刃着脱装置Info
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Abstract
カッタにおいて、鋸刃(切断刃)の取換作業が簡単且つ
迅速に行える切断刃の着脱装置を得る。 【解決手段】 掻込軸を鋸刃軸に対して遠近揺動するこ
とにより排稈の切断長を調節可能としたコンバインのカ
ッタにおいて、鋸刃軸と中間軸とをギヤ伝動する一方、
該中間軸と掻込軸とをチェン伝動すると共に、カッタケ
ースの側板に切欠部を設けて、鋸刃軸が各種部品を装着
した儘後方より着脱自在となるように構成した。
Description
における排稈の切断刃の着脱装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、カッタケースの左右両側板間に鋸
刃軸と掻込軸とを平行に支持し、上記掻込軸を鋸刃軸に
対して遠近揺動することにより排稈の切断長を調節可能
としたカッタは、特開2000−287531号公報等
で知られている。ところが、このものでは、図8の従来
図に記載のように、鋸刃Aの取換えのために度々着脱を
要する鋸刃軸(切断軸)BをカッタケースDから外す際
に、先ず掻込軸Eの鋸刃軸Bへの遠近揺動を行う切換え
レバーFを排稈の長藁切断位置にセットして鋸刃Aと掻
込刃Gとのラップを外し、カッタケースD両側部のカバ
ーを外してから、駆動ベルト,入力プーリ(以上図示な
し),従動用スプロケットホイルHと駆動用スプロケッ
トホイルIとの間に張設されたチェンJをつなぎ目より
外して、駆動用スプロケットホイルI,カラー(図示な
し)を外し、次にカッタケースD後部のセフティカバー
(図示なし)を外す。そして、鋸刃軸Bの左右両端部側
の側板K,Kに設けた左右のメタル部L,Lを外して鋸
刃軸BをカッタケースDから外すようにしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】即ち、上記従来装置の
ものは、鋸刃軸Bが掻込軸E側とチェンJで連結されて
おり、しかも、鋸刃軸Bの左右端部をカッタケースDの
側板Kに設けた穴部で支持しているため、鋸刃Aの取換
えの度毎にチェンJを一旦切る(つなぎ目より外す)必
要があったり、鋸刃軸Bを外す時、入力プーリ,駆動用
スプロケットホイルI,カラー,左右のメタル部L,L
等の各種部品をいちいち着脱する必要があり、それらの
作業が大変煩わしく、作業能率に支障を来していた。 【0004】また、チェンを外す必要のない構造のもの
も出現したが、鋸刃軸を複数に分割したものの場合に
は、その軸の繋ぎ目を一定幅重複させて夫々の軸を固定
して一体状にする必要があり、強度上からも軸の径を大
きくすることが求められ、そのために重量的にも重くな
って不利となるばかりか、鋸刃軸をカッタケースから外
す際に特別の注意を必要としていた。本発明の目的は、
上記従来の諸不具合を改善する点にある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明においては、カッタケースの左右側板間に鋸
刃軸と掻込軸とを平行に支持し、上記掻込軸を鋸刃軸に
対して遠近揺動することにより排稈の切断長を調節可能
としたカッタにおいて、上記鋸刃軸と中間軸とをギヤに
て伝動する一方、該中間軸と上記掻込軸とをチェンにて
伝動すると共に、上記カッタケースの側板に切欠部を設
けて、上記鋸刃軸が各種部品を装着した儘後方より着脱
自在となるように構成したことを特徴とする。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例を以下
図面に基づいて説明する。図1は本願発明装置を備えた
コンバインの全体側面図である。即ち、通常のコンバイ
ンと同様に、1はコンバインの走行機体、2は下部に備
えた機台であって、機台2上には前方より前処理部3,
運転操作部4,脱穀部5等を備え、その上部に穀粒を機
外に排出するための穀粒排出筒6、後部に藁処理部7等
を備え、機台2下部に左右一対のクローラよりなる走行
部8を備えたものである。 【0007】次に、図2乃至7は上記藁処理部7にある
本案のカッタCの各部の詳細を示すもので、図2は左側
の動力伝動部分のカバーを省略した後面斜視図であり、
カッタケース10は、左右の側板11,11間に後述す
る鋸刃軸12とこれに平行する掻込軸13とを設け、こ
れらの上部に後部側を支点として前部側が上下に回動し
て排稈をカッタC内に導入するか否かの選択をする切換
板14を、また、後部側にはセフティカバー15を、そ
してその下部には切断藁が周囲に広く飛び散らないよう
にカバーでコ字型に囲んだスカート部16等を設けて構
成している。 【0008】図中、18は走行機体1側からカッタCへ
の動力を伝動する駆動ベルトであって、動力は鋸刃軸1
2と一体に設けた入力プーリ19を通じてカッタCの各
部に導入されるようになっている。そして、テンション
アーム20の先端に設けたタイトプーリ21が引張りス
プリング22で上記駆動ベルト18に押しつけられてお
り、そのテンションの断続切換えは、テンションアーム
20に設けたレバー(図示なし)操作によって行われ
る。なお、23は後述する藁切断長さを調節するための
切換レバー、24はカッタケース10の左側部にあって
走行機体1の左側後部のカッタCの装着をするための固
定具であり、カッタケース10の右側は、図示してない
固定具で走行機体1の後部に回動自在に支持されてい
て、上記左側の固定具24を解除することにより、脱穀
部5の後部内方やカッタCの前部内方の点検整備が出来
るようになっている。 【0009】図3はカッタ要部の側面図、図4は同上斜
視図、図5は同上後方斜視図であって、これらはいずれ
もカッタC左側端部分の各駆動部への動力の伝動等を現
している。即ち、図3において、駆動ベルト18から入
力プーリ19に伝動された動力は、鋸刃軸12及び入力
プーリ19と一体の小径ギヤ26に噛合する中間軸27
で支持された大径ギヤ28で減速され、該大径ギヤ28
と一体の駆動用スプロケットホイル29からチェン30
で掻込軸13と一体の従動用スプロケットホイル31に
伝動され、掻込軸13を回転させる。 【0010】ここで、上記掻込軸13には、図示してな
いが多数の掻込刃と掻込板(受刃)とが交互に備えられ
ていて、カッタC内に供給されて来る排稈を受け止め
て、これと対抗する鋸刃軸12に多数設けた鋸刃(切断
刃)32・・・(図4,5参照)に向けて掻込む。そし
て、掻込軸13は図3,4に示すように、上記中間軸2
7を回動支点として回動する移動板33と一体に上記鋸
刃軸12に対して平行状態で遠近調節自在となってお
り、その遠近調節は切換リンク34の両端をピン35,
35で連結した上記切換レバー23とロックレバー36
との回動によって行われ、具体的にはロックレバー36
の先端が、左側側板11上に設けた複数の位置決め穴3
7・・に出没することによって、その回動位置が設定さ
れる。 【0011】一方、上記鋸刃(切断刃)32は、大径刃
38の間に2枚の小径刃39・がスペーサ40を介在し
て、等間隔で多数鋸刃軸12に嵌挿されていて、上記掻
込軸13との間隔の大小により、排稈の切断長が長短に
調節可能となっている。なお、図3,4記載の42は先
に述べたタイトプーリ21の駆動ベルト18への押圧力
を調節するためのアジャスタであり、スプリング22の
引張力をボルト43,43で調節するようになってい
る。また、44はテンションアーム20の基端側の回動
支点である。 【0012】更に、図4における45は、図7で後述す
るカッタケース10の左側板11(動力伝動側)に設け
た切欠部46を塞ぐ補助プレートであって、切欠部46
より大き目で、その外側に設けた補助枠47にて上下の
ボルト48,48で併せて固着することによって、左側
板11に強固に固着されるようになっている。また、補
助枠47の後部側の上下位置に設けた49,49は、前
述のセフティカバー15を装着するための上下のボルト
穴である。更にまた、図5において、鋸刃軸12の左側
(動力伝動側)部分はベアリングホルダ51により側板
11に支持され、複数のボルト52・・により側板11
に強固に固着されるものである。なお、17は鋸刃軸1
2に設けたカラーであり、また、上記入力プーリ19及
び大径ギヤ28は、図3,4で明白なようにその強度に
支障のない範囲で適宜の大きさの複数の孔25・・・を
設けることによって、軽量化と合わせ、その内側部品の
メンテナンスに便利となるものである。 【0013】一方、図6は上記鋸刃軸12の右側の取付
部分を示す後方斜視図であって、上述の左側(動力伝動
側)部分と同様に、ベアリングホルダ51により支持さ
れ、これを複数のボルト52・・により右側の側板11
に強固に固着するものである。 【0014】次に、図7は上記カッタケース10の要部
の枠組を示す左後方から見た斜視図であって、左右にあ
る夫々の側板11,11の中央上部には、上記掻込軸1
2を取付けるために左右に同形の取付穴53,53が穿
設されている。そして、上記夫々の側板11,11の後
方には上記鋸刃軸12を左右の位置で取付け出来るよう
に、左側(動力伝動側)は切欠部46となっており、右
側には取付穴54が穿設されている。なお、上記切欠部
46は、鋸刃軸12の左側端部のベアリングホルダ51
の支持を解除した時に、簡単に後方へ脱出することがな
いように、下辺中央部分に受止部46aを設けるもので
あり、この例においては切欠部46を左側(動力伝動
側)のみとしたが、左右両側に切欠部46,46及び受
止部46a,46aを設ける構成としても良いことは勿
論である。 【0015】また、この例においては、上述の中間軸2
7は、図7図示の如く動力伝動側の側板11に固定して
植設されており、これに駆動用スプロケットホイル29
と一体の大径ギヤ28がベアリング等で回転自在に支持
されているもので説明したが、逆に中間軸27をベアリ
ングホルダ51等で回転自在に側板11に固着し、中間
軸27と駆動用スプロケットホイル29,大径ギヤ28
とを一体的に回転するようにしても良いことは、言うま
でもない。 【0016】本発明のコンバインカッタの切断刃着脱装
置は、以上のような構成よりなっており、コンバインの
圃場での刈取収穫作業時において、走行機体1側より駆
動ベルト18を通じて伝動された動力を、入力プーリ1
9,鋸刃軸12,小径ギヤ26,大径ギヤ28,駆動用
スプロケットホイル29,チェン30,従動用スプロケ
ットホイル31,掻込軸13の順に伝え、走行機体1側
より連続して搬送されてくる排稈を適宜の長さに切断し
て、カッタC下部のスカート部16を通じて圃場上に散
布するものである。 【0017】ところで、刈取収穫作業を長く継続してい
る内に、鋸刃軸12に多数嵌挿された鋸刃(切断刃)3
2・・・は、円板状の周囲に刻設された切断刃部分が徐
々に磨耗して切味が落ちたり、異物の噛み込み等によ
り、鋸刃(切断刃)32の一部が欠けたりする場合があ
るが、その時にはこれらの鋸刃(切断刃)32・・を新
しいものと取換える必要がある。 【0018】この時には、走行機体1のエンジンを止め
ると共に、タイトプーリ21をテンションアーム20に
設けたレバー(図示なし)によりテンションの切り側に
切換操作して、カッタケース10の後部にあるセフティ
カバー15を外し、カッタCの内部が見える状態にし
て、左側にある補助枠47及び補助プレート45を外し
て、切欠部46が露出する状態とする。そして、駆動ベ
ルト18を入力プーリ19から外すと共に、鋸刃軸12
の左右位置を固定している両ベアリングホルダ51,5
1のボルト52・・・を外して両側板11,11との固
着を解き、鋸刃軸12全体を支えながら左側(動力伝動
側)の切欠部46から後方に引出し、右端の側板11の
取付穴54から鋸刃軸12の右端の突出部分を引出せ
ば、鋸刃軸12は小径ギヤ26やカラー17,入力プー
リ19及び両ベアリングホルダ51,51等の各種部品
を取付けた儘の状態で簡単に外すことが出来るものであ
る。なお、上記鋸刃軸12をカッタケース10から外す
際に、両ベアリングホルダ51,51を外してから駆動
ベルト18を入力プーリ19から外すようにすると、鋸
刃軸12の左右両側が駆動ベルト18と取付穴54で支
持されるので、全体的に重量があって、特別の注意を要
する多数の鋸刃32・・・のついた鋸刃軸12をより安
全に取外すことが可能となる。 【0019】そして、鋸刃(切断刃)32・・・の取換
えは鋸刃軸12の右側のベアリングホルダ51のみを鋸
刃軸12から外して行えば、何らの支障なく簡単に交換
することが出来るものであり、逆に、新しい鋸刃(切断
刃)32・・・をセットした状態の鋸刃軸12をカッタ
ケース10に装着する場合には、上記取外しと逆の順番
で行えば良い。 【0020】従って、本願のものは、従来装置の如く鋸
刃(切断刃)32の取換えの度毎に、面倒なチェン30
の脱着を行う必要がなくなるばかりか、入力プーリ19
やカラー17,小径ギヤ26及び左側のベアリングホル
ダ51等の各種部品を鋸刃軸12から脱着する必要がな
くなり、鋸刃(切断刃)32・・・の取換え作業が簡単
且つ迅速となって、作業の支障となるようなことがなく
なる。また、鋸刃軸12を複数に分割したものの如く、
重量を大きくする必要もなくなるため、着脱の際の取扱
いも容易となるものである。 【0021】 【発明の効果】本発明は、前記の如く、カッタケースの
左右側板間に鋸刃軸と掻込軸とを平行に支持し、上記掻
込軸を鋸刃軸に対して遠近揺動することにより排稈の切
断長を調節可能としたカッタにおいて、上記鋸刃軸と中
間軸とをギヤにて伝動する一方、該中間軸と上記掻込軸
とをチェンにて伝動すると共に、上記カッタケースの側
板に切欠部を設けて、上記鋸刃軸が各種部品を装着した
儘後方より着脱自在となるように構成したことにより、
鋸刃32の取換えの度毎に、面倒なチェン30の脱着を
行う必要がなくなるばかりか、入力プーリ19やカラー
17,小径ギヤ26及び左側のベアリングホルダ51等
の各種部品を鋸刃軸12からいちいち脱着する必要がな
くなり、各種の部品をその儘装着した状態で鋸刃(切断
刃)32・・・の取換え作業が簡単且つ迅速となって、
作業の能率を向上させるものである。
である。 【図2】同上カッタの左側の動力伝動部分のカバーを省
略した後面斜視図である。 【図3】同上カッタ要部の側面図である。 【図4】同上カッタ要部の斜視図である。 【図5】同上カッタ要部の後方斜視図である。 【図6】同上カッタ要部の右側の取付部分を示す後方斜
視図である。 【図7】同上カッタケースの要部の枠組を示す左後方か
ら見た斜視図である。 【図8】従来図の要部の斜視図である。 【符号の説明】 C カッタ 1 走行機体 7 藁処理部 10 カッタケース 11 側板 12 鋸刃軸 13 掻込軸 19 入力プーリ 26 小径ギヤ 27 中間軸 28 大径ギヤ 30 チェン 32 鋸刃(切断刃) 38 大径刃 39 小径刃 45 補助プレート 46 切欠部 51 ベアリングホルダ
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 カッタケースの左右側板間に鋸刃軸と掻
込軸とを平行に支持し、上記掻込軸を鋸刃軸に対して遠
近揺動することにより排稈の切断長を調節可能としたカ
ッタにおいて、上記鋸刃軸と中間軸とをギヤにて伝動す
る一方、該中間軸と上記掻込軸とをチェンにて伝動する
と共に、上記カッタケースの側板に切欠部を設けて、上
記鋸刃軸が各種部品を装着した儘後方より着脱自在とな
るように構成したことを特徴とするコンバインカッタの
切断刃着脱装置。
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