JP2003243308A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2003243308A
JP2003243308A JP2002035829A JP2002035829A JP2003243308A JP 2003243308 A JP2003243308 A JP 2003243308A JP 2002035829 A JP2002035829 A JP 2002035829A JP 2002035829 A JP2002035829 A JP 2002035829A JP 2003243308 A JP2003243308 A JP 2003243308A
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JP2002035829A
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Naoki Kaneda
直樹 金田
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成長炉内の残留元素による信頼性の低下や電
気的特性の低下を防止した半導体装置の製造方法を提供
する。 【解決手段】 発光層5を含む多層構造1〜6の上にA
lGaInP、GaInPまたはAlInPからなるダ
ミー層7をエピタキシャル成長させ、所定の厚さのダミ
ー層7を形成した後でダミー層7を除去することによ
り、ダミー層7のエピタキシャル成長中に成長炉内に残
留した不要な元素がダミー層7に取りこまれるので、成
長炉内の残留元素による信頼性の低下や電気的特性の低
下を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体発光装置は、光ディスク用光源、
光通信用光源、各種表示用光源等として広く用いられて
いる。これら半導体発光装置を形成するための基板には
n型導電性基板やp型導電性基板等の導電性基板が用い
られている。
【0003】CDやDVD等の光ディスク用光源として
はGaAs基板上に作製された半導体レーザダイオード
が用いられている。これらの基板の導電性はn型が主流
であり、レーザ構成層の最上層には2×1018cm-3
上のキャリア濃度を有するGaAs層を形成し、n型基
板側電極及び最上層のp型GaAs層上の電極の双方に
電圧を印加して動作させている。
【0004】最上層のp型GaAs層は、良好な電気的
接触を得る目的の層であることから一般に「コンタクト
層」と呼ばれており、電極とコンタクト層との間で低抵
抗な電気的接触を得るためにコンタクト層のキャリア濃
度はできるだけ高いことが望ましい。コンタクト層のキ
ャリア濃度を高くするためには、ZnやMgが用いられ
ている。
【0005】しかしながら、2×1018cm-3以上のキ
ャリア濃度を得るためには、結晶成長炉内にかなりの量
のZn、Mg原料を供給しなければならず、成長終了後
にZn、Mgが成長炉内に残留してしまう。
【0006】このため、連続して半導体レーザ構造の結
晶成長を行った場合、前回の成長時から残留しているZ
n、Mgが成長初期に結晶中に取りこまれ、素子の信頼
性や動作電流等の特性に影響を及ぼしてしまう。
【0007】そこで、この影響を軽減するためには (1)Zn、Mg供給量を減らす。 (2)Zn、Mgの結晶中への取りこみ効率が高くなる
ように結晶成長温度を変える。 (3)結晶成長前に予め成長炉の熱処理及びガス置換等
を行い、残留Zn、Mgを低減させる。 等の方法がとられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、良好な電気的
接触を得るという観点からは(1)の方法は適しておら
ず、レーザダイオードの動作電圧が高くなるという問題
がある。また、(2)の方法は極めて効果的ではあるも
のの、結晶成長温度を変化させるための温度変化時間が
長くなり、量産性が低下する問題や依然として残留Z
n、Mgの影響が残存するという問題がある。さらに、
(3)の方法は最も効果的な方法であるが、処理時間が
長いため、半導体装置の量産性を著しく低下させてしま
うという問題がある。
【0009】一方、緑色から赤色までの発光領域におけ
る各種表示用光源としてAlGaInP系の発光ダイオ
ード(LED)が広く用いられている。表示用LEDの
場合は、特殊な場合を除き、基板上の多層構造のうち基
板から遠い側より発光出力を取り出して使用される。効
率よく光を取り出すためには、発光波長に対し、透明で
電気抵抗が低く、厚さ数μm〜数十μmのウィンドウ層
を形成する必要がある。
【0010】このウィンドウ層の材料としては、GaP
やAlGaAsが広く用いられている(例えば米国特許
第5,008,718号、特開平2−257,677号
公報参照)。ウィンドウ層の電気抵抗が高い場合には、
電極から流れる電流が局所的にのみ流れ、発光効率の面
で好ましくないため、電気抵抗を十分下げるためにZn
やMg等を大量にドーピングしてキャリア濃度を高くす
る必要があるが、連続してLEDを結晶成長させる場合
においては、成長後の残留Zn、Mgが次回成長の初期
に混入し発光効率の低下や信頼性の低下をもたらすとい
う問題がある。
【0011】このような問題に対する対策としては前述
の(1)〜(3)と同様の方法があるが、(1)の方法
ではウィンドウ層の電気抵抗が高くなるため、電流の分
散が悪化して発光効率が著しく低下し、(2)の方法で
は成長温度を変えることで結晶欠陥密度が増えて発光効
率が低下したり、チップ取得数が減るという問題があ
る。(3)の方法では製造コストが増大し、量産性が低
下するという問題がある。
【0012】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、成長炉内の残留元素による信頼性の低下や電気的特
性の低下を防止した半導体装置の製造方法を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、導電性半導体基板上に1回
以上のエピタキシャル成長を施して化合物半導体からな
る多層構造を形成する半導体装置の製造方法において、
多層構造の上にAlGaInP、GaInPまたはAl
InPからなるダミー層を所定の厚さにエピタキシャル
成長させた後でダミー層を除去するものである。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の構成に加え、多層構造を形成する際にドーパントをド
ーピングし、ドーパントのドーピング後にダミー層を形
成してもよい。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の構成に加え、ダミー層の濃度をダミー層より
も基板側に位置する全ての層よりも低い濃度とするかま
たはダミー層の導線性を導電性半導体基板と逆の導線性
としてもよい。
【0016】請求項4に記載の発明は、n型の導電性半
導体基板上に1回以上のエピタキシャル成長を施して化
合物半導体からなる発光層を含む多層構造を形成する半
導体装置の製造方法において、発光層よりも表面側に位
置し、最上層よりも基板側に位置するp型層の1つが全
ての層の中で最も高い導電性を有し、Zn、Mg、Cの
少なくとも1つが添加されたGaAs層、AlGaAs
層またはGaP層である多層構造の上にAlGaIn
P、GaInPまたはAlInPからなるダミー層をエ
ピタキシャル成長させた後でダミー層を除去するもので
ある。
【0017】請求項5に記載の発明は請求項1から4の
いずれかに記載の構成に加え、AlGaInP、GaI
nPまたはAlInPの厚さを0.5μm以上2μm以
下とするものである。
【0018】本発明によれば、発光層を含む多層構造の
上にAlGaInP、GaInPまたはAlInPから
なるダミー層を所定の厚さにエピタキシャル成長させた
後でダミー層を除去することにより、ダミー層のエピタ
キシャル成長中に成長炉内に残留した不要な元素がダミ
ー層に取りこまれるので、成長炉内の残留元素による信
頼性の低下や電気的特性の低下を防止することができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳述する。
【0020】図1(a)〜(c)は本発明の半導体装置
の製造方法の一実施の形態を示す部分工程図である。
【0021】本半導体装置の製造方法は、高発光効率を
有し安価な半導体発光装置を製造するためのものであ
る。
【0022】有機金属気相エピタキシャル成長法(MO
VPE法)によって発光層5を含む多層構造2〜6を導
電性の基板1上に形成する。このとき、成長温度及び原
料の供給量等を制御することにより、発光層5の劣化を
防止すると共に、低抵抗であるコンタクト層(またはウ
ィンドウ層)6を発光層5の上側に形成する(図1
(a))。
【0023】コンタクト層(ウィンドウ層)6の上側
に、容易にエッチング除去可能であり、図示しない成長
炉内の残留元素を低減させるためのAlGaInP、G
aInPまたはAlInPからなるダミー層7を形成す
る。ダミー層は基板と同一の導電性を有してもよく、逆
の導電性を有してもよい(図1(b))。
【0024】ダミー層7を形成した後、そのダミー層7
をエッチング除去することにより、半導体レーザや発光
ダイオード等の半導体発光装置用エピタキシャルウェハ
8を製造するものである(図1(c))。
【0025】ここで、コンタクト層(ウィンドウ層)6
のエピタキシャル成長時においては、大量のZnまたは
Mg原料を供給するが、供給直後に形成されるAlGa
InP層、GaInP層またはAlInP層に成長炉内
の残留Zn、Mgが自然に取り込まれるので、成長炉内
に残留するZnやMgは、後述する図2に示すように次
回成長時に影響を及ぼさない程度以下まで減少する。
【0026】このように、GaAs層、AlGaAs層
またはGaP層上に形成したAlGaInP、GaIn
PまたはAlInPからなるダミー層7は硫酸系エッチ
ング液または塩酸によって選択的にエッチング除去する
ことができるので、製造コストに与える影響も軽微であ
ることから発光効率の低下が無く、信頼性の高い半導体
発光装置用エピタキシャルウェハを連続して製造するこ
とができる。
【0027】次にダミー層の最適な膜厚の根拠について
述べる。
【0028】図2は図1に示した製造方法を用いてZn
−GaAs(Zn−GaAs/GaAs基板構造)上に
GaInPを成長させた構造のZnプロファイルを示す
図であり、横軸が表面からの深さを示し、縦軸がZn濃
度を示している。
【0029】図2は基板温度700℃でキャリア濃度5
×1018cm-3のZn−GaAs層を形成した後に、ア
ンドープのGaInPを3μmの厚さに形成し、2次イ
オン分析(SIMS)により、アンドープGaInPの
表面側からのZnの取り込み量を測定した結果を示して
いる。図2よりZn−GaAs層の形成後、約0.5μ
m程度までは成長炉内に残留していたZnがGaInP
層内に取り込まれていることが分かる。また、GaIn
Pの代わりにAlGaInPやAlInPを用いた場合
や、ドーパントとしてMg化合物を添加した場合におい
ても同様の効果が得られる。これによりコンタクト層ま
たはウィンドウ層上に形成するAlGaInP、GaI
nPまたはAlInPからなるダミー層の厚さは0.5
μm以上とすればよい。ダミー層が厚く成長すればする
ほど、当然、加熱時間が長くなるが、その結果、Znま
たはMgが異常拡散し、発光効率や信頼性が低下する。
このような事情を考慮すると、ダミー層の膜厚の上限は
2μmである。
【0030】
【実施例】(実施例1)図3(a)〜(c)は本発明の
半導体装置の製造方法の一実施例を示す部分工程図であ
る。
【0031】MOVPE法により、(Al0.1Ga0.9
0.5In0.5P発光層を有し、AlGaAsウィンドウ層
を有する図3(c)に示す発光ダイオードを製作した場
合について説明する。
【0032】基板10としてはn型GaAs単結晶基板
を用いた。
【0033】Ga原料としてはトリエチルガリウム(ト
リメチルガリウムでもよい。)、Al原料としてはトリ
エチルアルミニウム(トリメチルアルミニウムでもよ
い。)、In原料としてはトリメチルインジウムを用い
た。P原料としてはフォスフィン(PH3)を用い、A
s原料としてはアルシン(AsH3)を用い、Zn原料
としてはジエチル亜鉛(DEZ)(ジメチル亜鉛(DM
Z)でもよい。)を用いた。
【0034】まず、図示しない成長炉内にGaAsから
なる基板10を配置し、基板温度700℃においてn型
の導電性を有する厚さ約0.5μmのGaAs層11を
形成した。
【0035】次に基板温度を700℃のまま保持して、
n型の導電性を有する厚さ約1.0μmの(Al0.7
0.30.5In0.5Pからなる下部クラッド層12、ア
ンドープで厚さ0.5μmの(Al0.1Ga0.90.5
0.5Pからなる発光層13、及びp型の導電性を有す
る厚さ約1.0μmの(Al0.7Ga0.30.5In0.5
からなる上部クラッド層14をGaAs層11上に順次
形成した。
【0036】次にDEZを供給しながら上部クラッド層
14の上にAl0.7Ga0.3Asからなるウィンドウ層1
5を形成した。このとき、III族原料(Al及びG
a)のモル供給量と、V族原料(As)のモル供給量と
の比(V/III)は、10〜30とした。またDEZ
(またはDMZ)とIII族原料とのモル供給量の比は
0.1〜5とした(図3(a))。
【0037】ウィンドウ層15を形成した後、上部クラ
ッド層14と同等の歪量を有するアンドープのGaIn
Pからなるダミー層16をウィンドウ層15の上に厚さ
約0.7μm形成し、降温後にエピタキシャルウェハを
取り出した。成長後は成長炉の熱処理等は全く行わずに
新しいn型GaAs単結晶基板を成長炉に入れて次の結
晶成長を行った(図3(b))。
【0038】次にダミー層16のみを塩酸によりエッチ
ング除去して得られたエピタキシャルウェハ17(図3
(c))を用いてLEDチップを作製した。
【0039】LEDチップの大きさを300μm角と
し、エピタキシャルウェハで基板側にあたるチップ下面
全体にAu−Ge−Ni合金からなる下部電極を形成
し、ウインドウ層側にはAu−Zn−Ni合金からなる
直径約150μmの円形の上部電極を形成した。
【0040】このLEDチップをステム上に組み(いず
れも図示せず。)、積分球及び直流電源によりLEDの
発光特性を調べた結果、20mA通電時の発光出力は7
5〜90a.u.であった。また、1000時間通電後
における出力低下は3%以下であった。なお、これらの
数値は上述した方法によって連続して15回の結晶成長
を行って作製したLEDの評価結果である。
【0041】(比較例1)最上層としてGaInPを形
成しない場合において、連続して結晶成長を行って作製
したLEDの20mA通電時の発光出力は50〜85
a.u.で1000時間通電後における出力低下は7〜
14%であり、最上層としてGaInPがある場合と比
較して出力が低く、信頼性の劣る結果が得られた。ま
た、成長初期には残留Znが原因のZnの偏析が観察さ
れた。
【0042】(比較例2)LEDの成長直前に700℃
で成長炉を2時間焼き出した場合には、最上層にGaI
nP層を形成後にエッチング除去する場合と遜色ない出
力及び信頼性が得られたが、スループットが大きく低下
してしまった。
【0043】(比較例3)Al0.7Ga0.3Asウインド
ウ層の形成時のDEZ(またはDMZ)供給量を減らし
た場合には20mA通電時の発光出力は40〜60a.
u.で1000時間通電後における出力低下は2から3
%であり、信頼性は問題無いものの発光出力が大きく低
下してしまった。
【0044】以上よりAl0.7Ga0.3Asウインドウ層
の形成後にアンドープのGaInP層を形成する方法に
より連続してLEDエピタキシャルウェハを製造する
と、成長炉内の残留Znの影響を受けることなく連続し
て発光出力が高く、信頼性の優れたLEDエピタキシャ
ルウェハが得られた。
【0045】(実施例2)図4(a)〜(c)は本発明
の半導体装置の製造方法の他の実施の形態を示す部分工
程図である。
【0046】実施例1と同様に、基板10上にGaAs
層11、下部クラッド層12、発光層13及び上部クラ
ッド層14を順次形成した。
【0047】上部クラッド層14上に、Al0.7Ga0.3
Asからなるウィンドウ層(GaPウィンドウ層でもよ
い。)18を形成した(図4(a))。
【0048】SiドープのGaInP(アンドープ若し
くはSiドープのAlInPまたはAlGaInPでも
よい。)からなるダミー層19をウィンドウ層18の上
に0.5〜1.5μmの厚さに形成した(図4
(b))。
【0049】ダミー層19を形成した後、このダミー層
19を除去してLED用のエピタキシャルウェハ20が
得られた(図4(c))。
【0050】図4(a)〜(c)に示した条件で連続し
てLED用のエピタキシャルウェハを製造した場合にお
いても、実施例1と同様に、成長炉内の残留Znの影響
を受けることなく連続して発光出力が高く、信頼性の優
れたLED用のエピタキシャルウェハが得られた。
【0051】(実施例3)MOVPE法により、(Al
0.5Ga0.50.5In0.5P及びGaXIn1-XP(0.4
<X<0.5)からなる歪量子井戸構造を活性層とする
レーザダイオード(LD)を作製した場合について説明
する。
【0052】図5(a)〜(c)は本発明の半導体装置
の製造方法の他の実施の形態を示す部分工程図である。
【0053】基板10としてはn型GaAs単結晶基板
を用いた。
【0054】Ga原料としてはトリエチルガリウム(ト
リメチルガリウムでもよい。)、Al原料としてはトリ
エチルアルミニウム(トリメチルアルミニウムでもよ
い。)、In原料としてはトリメチルインジウムを用い
た。P原料としてはフォスフィン(PH3)を用い、A
s原料としてはアルシン(AsH3)を用い、Zn原料
としてはジエチル亜鉛(DEZ)(ジメチル亜鉛(DM
Z)でもよい。)を用いた。
【0055】まず、図示しない成長炉内にGaAsから
なる基板10を配置し、基板温度約700℃においてn
型の導電性を有する厚さ約0.5μmのGaAs層11
を形成した。
【0056】次に基板温度を約700℃のまま保持し
て、n型の導電性を有する厚さ約1.0μmの(Al
0.7Ga0.30.5In0.5Pからなる下部クラッド層1
2、アンドープの歪量子井戸活性層21及びp型の導電
性を有する厚さ約1.0μmの(Al0.7Ga0.30.5
In0.5Pからなる上部クラッド層22を順次形成し
た。
【0057】さらに、動作電圧低減層23として、p型
の導電性を有する厚さ0.3μmのGa0.5In0.5P層
を形成した後、DEZ(またはDMZ)を供給しながら
厚さ0.5μmでキャリア濃度が5×1018cm-3のG
aAsからなるコンタクト層24を形成した(図5
(a))。
【0058】コンタクト層24を形成した後、上部クラ
ッド層22と同等の歪量を有するアンドープのGaIn
Pからなるダミー層25を厚さ約0.7μm形成し、降
温後にエピタキシャルウェハを取り出した。成長後は成
長炉の熱処理等は全く行わずに新しいn型GaAs単結
晶基板を成長炉内に入れて次の結晶成長を行った(図5
(b))。
【0059】次にダミー層25のみを塩酸によりエッチ
ング除去したエピタキシャルウェハ26(図5(c))
を用いてLDチップを作製した。
【0060】LDチップの大きさは300μm×600
μmであり、エピタキシャルウェハで基板側にあたるチ
ップ下面全体にAu−Ge−Ni合金からなる下部電極
を形成し、コンタクト層側にはAu−Zn−Ni合金か
らなる幅10μmのストライプ型電極を形成した。
【0061】このようにして得られたLDチップをステ
ム上に組み、電流−光強度特性(I−L特性)を調べた
結果、閾電流値は約46mAであった。また、500時
間通電後における閾電流値の上昇は2mA以下であっ
た。
【0062】(比較例4)最上層としてGaInPを形
成しない場合において、連続して結晶を行って作製した
LDの閾電流値は最上層としてGaInPを形成する場
合よりもわずかに大きい49mAであった。また、50
0時間通電後における閾電流値の上昇は20mA以上あ
り、炉内残留Znが信頼性を大きく低下させていること
が明らかになった。
【0063】以上より、GaAsキャップ層形成後にア
ンドープのGaInP層を形成するという方法によって
連続してLDエピタキシャルウェハを製造すると、成長
炉内の残留Znの影響を受けることなく連続して閾電流
値が低く、信頼性の優れたLDエピタキシャルウェハが
得られた。
【0064】以上において、発光出力が大きく信頼性の
優れたLED用エピタキシャルウェハ及び閾電流が小さ
く信頼性の優れたLD用エピタキシャルウェハを容易に
製造することができる。
【0065】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、成長炉内
の残留元素による信頼性の低下や電気的特性の低下を防
止した半導体装置の製造方法の提供を実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は本発明の半導体装置の製造方
法の一実施の形態を示す部分工程図である。
【図2】図1に示した製造方法を用いてZn−GaAs
(Zn−GaAs/GaAsSub.構造)上にGaI
nPを成長させた構造のZnプロファイルを示す図であ
る。
【図3】(a)〜(c)は本発明の半導体装置の製造方
法の一実施例を示す部分工程図である。
【図4】(a)〜(c)は本発明の半導体装置の製造方
法の他の実施の形態を示す部分工程図である。
【図5】(a)〜(c)は本発明の半導体装置の製造方
法の他の実施の形態を示す部分工程図である。
【符号の説明】
1、10 基板 5、13 発光層 6、15、18、24 コンタクト層(ウィンドウ層) 7、16、19、25 ダミー層 8、17、20、26 エピタキシャルウェハ 11 GaAs層 12 下部クラッド層 14、22 上部クラッド層
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Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性半導体基板上に1回以上のエピタ
    キシャル成長を施して化合物半導体からなる多層構造を
    形成する半導体装置の製造方法において、該多層構造の
    上にAlGaInP、GaInPまたはAlInPから
    なるダミー層を所定の厚さにエピタキシャル成長させた
    後で該ダミー層を除去することを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記多層構造を形成する際にドーパント
    をドーピングし、該ドーパントのドーピング後に上記ダ
    ミー層を形成する請求項1に記載の半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 上記ダミー層の濃度を上記ダミー層より
    も基板側に位置する全ての層よりも低い濃度とするかま
    たは上記ダミー層の導線性を上記導電性半導体基板と逆
    の導線性とする請求項1または2に記載の半導体装置の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 n型の導電性半導体基板上に1回以上の
    エピタキシャル成長を施して化合物半導体からなる発光
    層を含む多層構造を形成する半導体装置の製造方法にお
    いて、上記発光層よりも表面側に位置し、最上層よりも
    基板側に位置するp型層の1つが全ての層の中で最も高
    い導電性を有し、Zn、Mg、Cの少なくとも1つが添
    加されたGaAs層、AlGaAs層またはGaP層で
    ある多層構造の上にAlGaInP、GaInPまたは
    AlInPからなるダミー層を所定の厚さにエピタキシ
    ャル成長させた後で該ダミー層を除去することを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記AlGaInP、GaInPまたは
    AlInPの厚さを0.5μm以上2μm以下とする請
    求項1から4のいずれかに記載の半導体装置の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011507261A (ja) * 2007-12-14 2011-03-03 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 半導体発光デバイス用コンタクト

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