JP2013149923A - 発光素子用エピタキシャルウェハ及びそれを用いた発光素子並びに発光素子用エピタキシャルウェハの製造方法 - Google Patents

発光素子用エピタキシャルウェハ及びそれを用いた発光素子並びに発光素子用エピタキシャルウェハの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】1枚のウェハからより多くのチップを取得することができる高性能な発光素子用エピタキシャルウェハを提供する。
【解決手段】n型基板100上に少なくともn型クラッド層5、活性層7、第1p型クラッド層9、第2p型クラッド層11及びコンタクト層13からなるIII−V族半導体層2を積層形成した発光素子用エピタキシャルウェハ1において、前記n型基板100と前記III−V族半導体層2との界面に、不可避不純物として酸素が平均3.1×1016cm-3以下の濃度で混入している。
【選択図】図1

Description

本発明は、主にLD、LEDなどの発光素子用のエピタキシャルウェハ、及びそれを用いた発光素子に関するものである。
化合物半導体結晶を用いた半導体レーザーダイオード(Laser Diode;LD)は、デジタルバーサタイルディスク(Digital Versatile Disk;DVD)やコンパクトディスク(Compact Disk;CD)などの光ディスクシステムにおいて、読み取り用光源や書き込み用光源として広く用いられている。また発光ダイオード(Light Emitted Diode;LED)はディスプレイ、リモコン、センサー、車載用ランプ等、様々な用途に用いられている。
化合物半導体結晶を成長する方法の一つに有機金属気相成長法(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy;以下MOVPE法)がある。MOVPE法は、III族有機金属原料ガスとV族原料ガスを、高純度水素キャリアガスとの混合ガスとして成長炉内に導入し、成長炉内で加熱された基板付近で原料を熱分解させ、基板上に化合物半導体結晶をエピタキシャル成長させる方法である。
基板上に半導体結晶をエピタキシャル成長させたエピタキシャルウェハ、特に発光素子用のエピタキシャルウェハの基本構造としては以下のようなものがあげられる。
基板上に、少なくともn型クラッド層、活性層、p型クラッド層、コンタクト層からなるIII−V族半導体層を積層するものであり、III−V族半導体層は通常MOVPE法により形成される。
近年では2波長LDの高性能化、書き込み速度の倍速化などに伴い、LD特性の規格が狭隘化し、その分エピタキシャルウェハに求められる特性も厳しくなっている。その一方でLDの価格下落が止まらず、1枚のエピタキシャルウェハから取得するチップ数量を増やすことが重要な課題となっている。プロセス側からみると、チップサイズを小さくすることが挙げられるが、エピタキシャルウェハとしては、エピタキシャルウェハの特性を向上させてチップ歩留を上げることが課題である。
エピタキシャルウェハの特性向上や、歩留まり向上に関連する従来技術としては、次のものがある。
特開平10−270797号公報 特開平7−94780号公報
LD、LEDなどの発光素子に求められる特性の一つとして、規定の出力を得るための順電流Iopがある。例えばLDのIopとは、規定のレーザー出力を得るための順電流である。従来、このIopが基準よりも高めになってしまったり、長時間通電していると徐々に変化してしまうなどの不具合により、エピタキシャルウェハの歩留が低下してしまうことがあった。さらにこの現象は、特にエピタキシャルウェハの外側周辺部分に多く発生する傾向がある。
opの上昇や変化といった特性の悪化には、エピタキシャルウェハに混入する意図しない不純物が一つの要因であることが分かってきている。なお、p型、n型のドーパントは制御された上で意図的に添加しているものなので特性悪化には影響しない。
不純物に関連する技術として、In1-y(Ga1-xAlxyPのn型クラッド層、活性層及びp型クラッド層からなるダブルヘテロ構造部を有する半導体発光装置において、p型クラッド層の酸素濃度を2×1017cm-3以下にすることにより、高Al組成x(x≧0.75)のInGaAlP(InAlP)において、酸素濃度に対するp型ドーパントのZnの電気的活性化率を高めて、キャリア濃度を高くするという提案(特許文献2参照)がある。
エピタキシャルウェハに混入する意図しない不純物として、酸素は代表的なものであり、発光素子のIop上昇等は、III−V族半導体層への酸素の混入が影響していると考えられ、III−V族半導体層成長時には酸素の混入を抑制するように製造条件を検討している。しかしながら、III−V族半導体層中の酸素濃度を低下させた発光素子においても、依然としてIopの上昇や経時変化などが発生し、エピタキシャルウェハの歩留が低下していた。
その原因について検討したところ、エピタキシャルウェハ中のIII−V族半導体層と基板の界面に付着した酸素が、発光素子のIop上昇等に強く影響していることを見出した。
III−V族半導体層と基板との界面は、成長基板表面へ大気成分等が付着しやすいため、特に酸素が残留しやすい部分となる。そのため、この部分の酸素濃度を低くすることで、発光素子のIop上昇を抑制し、信頼性の高い発光素子用エピタキシャルウェハを得ることができる。
本発明の目的は、上記課題を解決し、1枚のエピタキシャルウェハからより多くのチップを取得することができる高性能な発光素子用エピタキシャルウェハ及びこれを用いた発光素子を提供することである。
上記目的を達成するために創案された本発明は、n型基板上に少なくともn型クラッド層、活性層、p型クラッド層及びコンタクト層からなるIII−V族半導体層を積層形成した発光素子用エピタキシャルウェハにおいて、前記n型基板と前記III−V族半導体層との界面に、不可避不純物として酸素が平均3.1×1016cm-3以下の濃度で混入していることを特徴とする発光素子用エピタキシャルウェハである。
また本発明は、上記の発光素子用エピタキシャルウェハを用いた発光素子である。
また本発明は、加熱したn型基板上にIII族原料ガス及びV族原料ガスを供給し、前記n型基板上に少なくともn型クラッド層、活性層、p型クラッド層及びコンタクト層からなるIII−V族半導体層を積層する発光素子用エピタキシャルウェハの製造方法において、前記III−V族半導体層の第1層目の成長温度まで、基板温度を一定時間のインターバルをもちながら、100℃毎に昇温し、前記n型基板と前記III−V族半導体層との界面に、不可避不純物として混入する酸素を平均3.1×1016cm-3以下の濃度にすることを特徴とする発光素子用エピタキシャルウェハの製造方法である。
本発明によれば、1枚のウェハからより多くのチップを取得することができる高性能な発光素子用エピタキシャルウェハ及びこれを用いた発光素子を提供できる。
本発明の発光素子用エピタキシャルウェハの構造を示す断面模式図である。 本発明の実施例を示す図であり、作製したLDチップの基板とIII−V族半導体層との界面の酸素濃度とIopの相関を示すグラフ図である。
以下に、本発明の一実施の形態について添付図面に従い説明する。
本発明者が行った研究の結果、Iop上昇などの特性悪化にはn型基板と前記n型基板上に成長するIII−V族半導体層との界面に、不可避不純物として混入する酸素が影響していることを発見した。ここで不可避不純物とは、エピタキシャル成長時に意図せずに(不可避的に)混入してしまう不純物のことをいう。具体的には、n型基板とn型基板上のIII−V族半導体層との界面に、不可避不純物として酸素が平均3.1×1016cm-3を超える濃度で混入していると、エピタキシャルウェハの特性が悪化することを突き止めた。
上記の考察に基づいて、エピタキシャル成長時の基板温度が、n型基板とIII−V族半導体層との界面に不可避的に混入する酸素濃度に及ぼす影響について検討した。その結果、MOVPE成長装置での、III−V族半導体層のエピタキシャル成長時の昇温工程が界面の酸素濃度に影響していることがわかった。詳しくは、エピタキシャル成長時に、基板温度をIII−V族半導体層の第1層目の成長温度に適した温度まで、100℃毎に一定時間のインターバルを取りながら昇温させ、このインターバルの時間を変更することで、基板とIII−V族半導体層との界面の酸素濃度を平均3.1×1016cm-3以下に抑えることができた。
図1は、本実施の形態に係る発光素子用エピタキシャルウェハの構造を示す断面模式図である。ここでは、発光素子用エピタキシャルウェハ1の一例として、n型導電性GaAs基板上に、III族元素をGa、Al、In、V族元素をAs、PとしたIII−V族半導体層を、形成した発光素子用エピタキシャルウェハ1について説明する。
この発光素子用エピタキシャルウェハ1は、n型導電性GaAsからなるn型基板100上に、第1及び第2バッファ層3、4、n型クラッド層5、第1ガイド層6、活性層7、第2ガイド層8、第1p型クラッド層9、エッチングストップ層10、第2p型クラッド層11、中間層12、コンタクト層13からなるIII−V族半導体層2を積層するものである。III−V族半導体層2の各層3〜13は、GaInPなどのIII−V族化合物半導体結晶からなる。
第1及び第2バッファ層3、4は、その上に形成するn型クラッド層5とn型基板100との格子不整を緩和するための層であり、第1バッファ層3はn型GaAsから、第2バッファ層4はn型Ga0.51In0.49Pからなる。
n型クラッド層5、第1及び第2p型クラッド層9、11は、活性層7のキャリア(電子・正孔)の密度を高めるための層であり、n型クラッド層5はn型(Al0.68Ga0.320.51In0.49Pから、第1及び第2p型クラッド層9、11はp型(Al0.7Ga0.30.51In0.49Pからなる。
活性層7は注入されたキャリア(電子・正孔)が結合して発光する層であり、ここではGa0.51In0.49Pをウェル、(Al0.5Ga0.50.51In0.49Pをバリアとしたカンタムウェル構造とした。第1及び第2ガイド層6、8は、活性層7で発光した光を活性層7に閉じ込めるための層であり、両層6、8とも(Al0.68Ga0.320.51In0.49Pからなる。なお、第1ガイド層6、活性層7、第2ガイド層8は不純物を添加しない(アンドープ)III−V族半導体で形成する。
エッチングストップ層10は、第2p型クラッド層11をエッチング加工する際に、第1p型クラッド層9をエッチングから保護するための層であり、Ga0.55In0.45Pからなる。
中間層12は、その上に形成するコンタクト層13と第2p型クラッド層11との格子不整を緩和するための層であり、p型Ga0.51In0.49Pからなる。
最上層のコンタクト層13は、第1及び第2p型クラッド層9、11と電極とを電気的に接続するための層であり、p型GaAsからなる。
この発光素子用エピタキシャルウェハ1は、n型基板100としてのn型導電性GaAs基板上に、各層3〜13をMOVPEによりエピタキシャル成長させて形成される。
各層3〜13の成長に用いるIII族有機金属原料ガスとしては、Ga原料としてTMG(トリメチルガリウム)、Al原料としてTMA(トリメチルアルミニウム)、In原料としてTMI(トリメチルインジウム)を用いる。またV族原料ガスとしては、As原料としてAsH3(アルシン)、P原料としてPH3(ホスフィン)を用いる。さらに、ドーパント(意図した不純物)の添加に用いるドーパントガスとしては、n型の不純物であるSiの原料としてSi26(ジシラン)、p型の不純物であるZnの原料としてDEZ(ジエチル亜鉛)を用いることができる。なお、これらの原料ガスをn型基板100に供給するためのキャリアガスとしては、高純度水素ガスを用いる。
これら原料ガスの実流量比を調節してキャリアガスと共に反応炉内に導入し、反応炉内で加熱されたn型基板100付近で原料を熱分解させることで、所望の組成および特性を有するIII−V族半導体層2がエピタキシャル成長によりn型基板100上に順次積層し、発光素子用エピタキシャルウェハ1が形成される。
さて、本実施の形態に係る発光素子用エピタキシャルウェハ1では、n型基板100とIII−V族半導体層2との界面に不可避不純物として混入する酸素濃度を平均3.1×1016cm-3以下にすべく、エピタキシャル成長時の基板温度からIII−V族半導体層の第1層目の成長温度までを100℃毎に一定時間のインターバルをとりながら昇温させ、III−V族半導体層を成長させていく。
エピタキシャル成長時の成長条件を上記の範囲とすることにより、基板とIII−V族半導体層との界面に不可避不純物として混入する酸素濃度を平均3.1×1016cm-3以下にすることで、高性能な発光素子用エピタキシャルウェハとなり、1枚のエピタキシャルウェハからより多くの発光素子チップを得ることができる。
また、本実施の形態に係る発光素子用エピタキシャルウェハ1は、LDやLEDなどの発光素子を作製するのに好適であり、本実施の形態に係るウェハから作製された発光素子は、Iopの上昇や経時変化を抑制することができる。
発光素子特性の低下には、基板とIII−V族半導体層との界面の酸素混入が大きく寄与することから、基板上にIII−V族半導層の第1層目を成長するまでの昇温条件を上述のように制御することで、基板とIII−V族半導体層との界面の酸素濃度を低くすることができ、発光素子用エピタキシャルウェハの歩留を向上することができる。なお、III−V族半導体層の2層目以降は適宜成長温度等の変更が可能である。
以下に、本発明の実施例を説明する。ただし、本発明はここで取り上げた実施例に限定されることはない。
[実施例1]
III族有機金属原料ガスとV族原料ガスを、高純度水素キャリアガスとの混合ガスとして反応炉内に導入し、反応炉内で加熱された基板付近で原料を熱分解させ、基板上にIII−V族半導体をエピタキシャル成長させる有機金属気相成長法により、次のようにして発光素子用エピタキシャルウェハを作製した。
まず、n型基板100としてのn型導電性GaAs基板上に、第1バッファ層3として200nmのn型GaAs(キャリア濃度1×1018cm-3)、さらに第2バッファ層4として200nmのn型Ga0.51In0.49P(キャリア濃度1×1018cm-3)を成長させた。
その上にn型クラッド層5として2000nmのn型(Al0.68Ga0.320.51In0.49P(キャリア濃度5.2×1017cm-3)、第1ガイド層6として15nmの不純物を添加しない(Al0.68Ga0.320.51In0.49Pを成長した。
第1ガイド層6上に成長した活性層7は、Ga0.51In0.49Pをウェル、(Al0.5
0.50.51In0.49Pをバリアとしたカンタムウェル構造とし、不純物は添加しなかった。また、活性層7上に、第1ガイド層6と同様の結晶70nmを第2ガイド層8として成長した。
そして第1p型クラッド層9として280nmの(Al0.7Ga0.30.51In0.49P(キャリア濃度1×1018cm-3)、エッチングストップ層10として第1p型クラッド層9と同一ドーパント流量でGa0.55In0.45Pを10nm成長し、そのエッチングストップ層10の上に、第2p型クラッド層11として第1p型クラッド層9と同一の結晶を1500nm成長した。
さらにその上にはp型クラッド層9、11とコンタクト層13(キャップ層)の格子不整を緩和する中間層12(p型Ga0.51In0.49P(キャリア濃度1.5×1018cm-3))を成長した。最上層にはコンタクト層として300nmのp型高濃度のGaAs(キャリア濃度5.0×1018cm-3)を成長した。
III−V族半導体層の第1層目成長時の昇温工程のインターバル時間を5通り変更して作製したエピタキシャルウェハ(1)〜(5)について、基板とIII−V族半導体層との界面の酸素濃度を、SIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry;二次イオン質量分析)によって測定した。なお、(1)のエピタキシャルウェハはインターバルをとらず、従来どおりの成長条件で作製している。
ここでSIMSとは、O2 +やCs+3のようなイオンを測定試料表面に照射し、スパッタされた原子の中でイオン化された二次イオンを質量分析することにより、物質の成分、不純物の分析を行う方法である。イオンによって試料表面がスパッタされるので、試料表面からの深さ方向の元素分布が得られる。
SIMSにより基板とIII−V族半導体層との界面の酸素濃度を確認したところ、エピタキシャルウェハ(1)〜(5)の酸素濃度は、(1)6.60×1017cm-3、(2)1.23×1017cm-3、(3)7.20×1016cm-3、(4)4.46×1016cm-3、(5)3.10×1016cm-3、であった。すなわち、III−V族半導体層の第1層目の成長温度を特にインターバルを設けずに成長温度まで昇温させ、形成したエピタキシャルウェハ(1)では、基板とIII−V族半導体層との界面の酸素濃度が本発明で規定する3.1×1016cm-3より大きくなっていることが確認できた。
これら酸素濃度を測定したそれぞれの箇所から、30個ずつのLDチップを作製し、その特性を評価した。より具体的には、作製したLDチップの初期のIop(規定の出力を得るための順電流)と、1000時間通電後のIopの変化とを測定した。LD特性の判断基準は、従来実験において、基板とIII−V族半導体層との界面の酸素濃度が3.0×1016cm-3以下であるウェハの場合、ウェハの平均Iop=146mAから作製されるLDチップはIopが128mAまで下がることが確認されているため、ウェハのIopが146mAを超えないウェハであれば、作製されるLDチップも低いIopを達成できると判断できる。
図2より、基板とIII−V族半導体層との界面の酸素濃度が3.0×1016cm-3以下となったエピタキシャルウェハ(2)〜(5)のIopは、146mA以下であることが確認できる。また、これらウェハから作製したLDチップにおいても、初期Iopの値がいずれも128mA以下と低く、良好な値となった。一方、酸素濃度が6.60×1017cm-3となったエピタキシャルウェハ(1)はウェハのIopが160mA以上と高く、このウェハから作製したLDチップにおいても初期Iopが高く、LDチップのIop上限とした128mAを超える結果となった。
また、それぞれのLDチップの1000時間通電後のIop変化を測定すると、エピタキシャルウェハ(1)〜(4)から作製したLDチップのIopは初期値に比べ104〜112%の変化があったが、エピタキシャルウェハ(5)から作製したLDチップでは、Iopは初期値に比べ100.4%と、長時間通電後も特性がほぼ変わらず、特に良好であることが確認できた。つまり、前述したように良好な特性を有するエピタキシャルウェハ(2)〜(5)のうち、(5)が最も良好な特性を有していることが確認できた。また、これらのエピタキシャルウェハは従来に比べ、広範囲において安定した特性を示すため、1枚のエピタキシャルウェハから取得できるチップ数も、従来よりも多く取得できる。例えば、(5)のエピタキシャルウェハについては、1枚から取得したチップ数は(1)と比較して約8%多く取得できた。
以上より、エピタキシャル成長時において、基板温度からIII−V族半導体層の第1層目の成長温度までを100℃毎に一定時間のインターバルを取ながら成長させることで、基板とIII−V族半導体層との界面に混入する酸素濃度を3.0×1016cm-3以下に抑制することが可能となり、これによってエピタキシャルウェハの性能が向上し、1枚のエピタキシャルウェハから従来よりも歩留良く発光素子用チップを取得することができるようになったことがわかる。
1 発光素子用エピタキシャルウェハ
2 III−V族半導体層
3 第1バッファ層
4 第2バッファ層
5 n型クラッド層
6 第1ガイド層
7 活性層
8 第2ガイド層
9 第1p型クラッド層
10 エッチングストップ層
11 第2p型クラッド層
12 中間層
13 コンタクト層
100 n型基板

Claims (3)

  1. n型基板上に少なくともn型クラッド層、活性層、p型クラッド層及びコンタクト層からなるIII−V族半導体層を積層形成した発光素子用エピタキシャルウェハにおいて、前記n型基板と前記III−V族半導体層との界面に、不可避不純物として酸素が平均3.1×1016cm-3以下の濃度で混入していることを特徴とする発光素子用エピタキシャルウェハ。
  2. 請求項1に記載の発光素子用エピタキシャルウェハを用いた発光素子。
  3. 加熱したn型基板上にIII族原料ガス及びV族原料ガスを供給し、前記n型基板上に少なくともn型クラッド層、活性層、p型クラッド層及びコンタクト層からなるIII−V族半導体層を積層する発光素子用エピタキシャルウェハの製造方法において、前記III−V族半導体層の第1層目の成長温度まで、基板温度を一定時間のインターバルをもちながら、100℃毎に昇温し、前記n型基板と前記III−V族半導体層との界面に、不可避不純物として混入する酸素を平均3.1×1016cm-3以下の濃度にすることを特徴とする発光素子用エピタキシャルウェハの製造方法。
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