JP2003240008A - 揺動回転形回転継手装置 - Google Patents

揺動回転形回転継手装置

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JP2003240008A JP2002042153A JP2002042153A JP2003240008A JP 2003240008 A JP2003240008 A JP 2003240008A JP 2002042153 A JP2002042153 A JP 2002042153A JP 2002042153 A JP2002042153 A JP 2002042153A JP 2003240008 A JP2003240008 A JP 2003240008A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、例えば、入力軸の駆動を出力軸に
回転伝達する回転継手装置に関し、特に、入力軸と出力
軸との交差角を大きくして、ロボットのアーム等におい
て、駆動機構部のオフセット量を無くしてコンパクト化
を図り、人・動物等の関節的な駆動に近似させることの
できるものを提供することが課題である。 【解決手段】 少なくとも、本体に回転自在に支持され
る入力軸3と、該入力軸の回転によって揺動回転運動さ
れ略球状体に形成された揺動体4と、前記揺動体に係合
して回転駆動される出力軸8とでなる揺動回転形回転継
手装置1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、入力軸の
駆動を出力軸に回転伝達する回転継手装置であって、特
に、入力軸と出力軸との交差角を大きくして、ロボット
のアーム等において、駆動機構部のオフセット量を無く
してコンパクト化を図り、人・動物等の関節的な駆動に
近似させることのできる揺動回転形回転継手装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に直角に回転を伝える機構として
は、傘歯車、食い違い歯車、ウォーム及びウォーム歯車
等の歯車機構、並びにピンカム機構があり、これらは直
角方向への動力伝達、減速機等、減速を含めた形でも多
く使用されている。単純な等速継ぎ手として使用される
ものは、この中で同じ歯数を持った傘歯車方式のもの
が、例えば、図13に示すように、ロボット関節部をは
じめ多くの分野で使用されている。更に、交差角を持っ
たものとして、球面を利用した自動車用の等速ジョイン
トや自在継手等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの回転を伝える
機構の中で、直角に等速で動力を伝えるものとして、傘
歯車があるが、互いの歯が軸より離れた位置において外
接するため、同時噛み合い歯数も少なく、且つ、噛み合
いの遊び、また、軸のたわみ等の影響による回転精度
や、位置決め精度の低下や、回転時の騒音が発生しやす
い等の課題がある。
【0004】また、食い違い傘歯車、ウォーム及びウォ
ームホイールについては、噛み合いは改善されるが、軸
中心が直角に交わらないため、機構配置においてスペー
ス等が制約される等の課題がある。入出力軸の交差軸が
直角以下の直線に近いものとしては、自在継手、等速ジ
ョイントがあり、自動車の駆動軸等広く使用されている
が、これらは直角には動力を伝達できない課題がある。
本発明に係る揺動回転形回転継手装置は、このような課
題を解消するために提案されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る揺動回転形
回転継手装置の上記課題を解決するための要旨は、少な
くとも、本体に回転自在に支持される入力軸と、該入力
軸の回転によって揺動回転運動され略球状体に形成され
た揺動体と、前記揺動体に係合して回転駆動される出力
軸とでなることである。また、本発明の要旨は、本体に
回転自在に支持される入力軸と、該入力軸の回転によっ
て該入力軸に係合する入力揺動軸を介して揺動回転運動
される揺動体と、該揺動体と係合し支持する固定入力案
内盤と、前記揺動体に係合して揺動回転される出力用揺
動体と、該出力用揺動体に係合し揺動回転支持する固定
出力案内盤と、前記出力用揺動体に突設された出力揺動
軸に回転自在に係合された出力軸とでなることである。
【0006】前記入力軸と出力軸との回転角度が、等し
くされていること、;また、前記入力軸と出力軸とにお
ける軸心の交差角αが、略0゜<α≦110゜の範囲で
あること、;前記揺動体と出力用揺動体との係合は、こ
れらの一方に設けられた循環溝と他方に設けられた凹部
と、前記循環溝と凹部との間に介在して摺接する球体と
で構成されて係合していること、;更に、前記入力軸と
入力揺動軸との軸心の交差角βは、略0゜< β ≦20
゜の範囲であること、;前記入力軸と入力揺動軸との軸
心の交差角βは、略0゜< β ≦20゜の範囲であり、
出力揺動軸と出力軸との軸心の交差角γは、略0゜<
γ ≦20゜の範囲であること、;交差角βと、交差角
γとは、β≧γの関係にあること、;揺動体が略球状体
に形成され、固定入力案内盤と固定出力案内盤とによっ
て、与圧を付与されて支持されていることを含むもので
ある。
【0007】本発明に係る揺動回転形回転継手装置によ
れば、球状体の揺動体を揺動回転させて出力用揺動体を
介して出力軸を回転させることで、出力軸の交差角度α
を任意に変えて回転伝達させる回転継手装置となるもの
であり、更に、回転伝達力の変動を無くし、揺動体と出
力用揺動体との係合部に与圧を与えてバックラッシュを
減少させることで、回転精度及び位置決め精度の向上が
図られ、並びに、回転伝達駆動に伴う騒音を減少させ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る揺動回転形回
転継手装置1について図面を参照して説明する。該揺動
回転形回転継手装置1は、図1に示すように、この回転
継手装置の本体2に回転自在に支持される入力軸3と、
該入力軸3の回転によって該入力軸3に係合する入力揺
動軸4aを介して揺動回転運動される揺動体4と、該揺
動体4と係合し支持する固定入力案内盤5と、前記揺動
体4に係合して揺動回転される出力用揺動体6と、該出
力用揺動体6に係合し揺動回転支持する固定出力案内盤
7と、前記出力用揺動体6に突設された出力揺動軸6a
に回転自在に係合された出力軸とで、概ね構成されてい
る。
【0009】この揺動回転形回転継手装置1は、入力軸
3と出力軸8との間に、略球形状に形成された揺動体4
を介在させて、該揺動体4の球状体表面に係合手段を設
けて出力軸8を係合させ、入力軸3の軸心i(X軸方
向)に対して出力軸8の軸心n(Z軸方向)を、ある範
囲内の交差角αにおいて任意に回転駆動伝達の方向を設
定できるようにしたものである。
【0010】前記入力軸3は、この回転継手装置の本体
2にベアリングで回転自在に支持されている。そして、
装置内部における入力軸3の一端部には、軸心iに対し
て交差角β(略0゜< β ≦20゜)の孔軸心となる軸
受け凹部3aが設けられている。該軸受け凹部3aに
は、揺動体4の表面から突設された入力揺動軸4aが、
前記交差角βと軸心w_inを一致させて配設され、そ
の先端部がベアリングで回転自在に支持される。
【0011】前記揺動体4は、全体が略球状体に形成さ
れており、その表面の一部から前記入力揺動軸4aが突
設されている。該入力揺動軸4aの軸心w_inは、揺
動体4の球中心O(オー)を通るように設けられてい
る。
【0012】前記揺動体4は、本体2の下部に設けられ
た固定入力案内盤5で支持され、その支持構造は、図1
乃至図2に示すように、球状体の揺動体4の表面に設け
られた凹部であるボールポケット4bと、該ボールポケ
ット4bに回転自在に嵌合・収納される球体であるボー
ル9と、前記固定入力案内盤5の凹面に刻設された円形
状の循環溝5aとで構成されている。この一実施例で
は、ボールポケット4bと循環溝5aとが各々10箇所
設けられている。
【0013】前記ボールポケット4bと前記循環溝5a
との関係について説明する。前記ボール9に係合する固
定入力案内盤5の循環溝5aにおける、ボール球心軌跡
bと、ボール9の球心の初期設定値Pの位置を、図3
に示す。図中において、中央部の軌跡aは、入力揺動軸
4aにおけるある一点の、入力軸3を回転させた時の軌
跡を示す。各軌跡上の黒点は、初期設定位置を示す。
【0014】このボール球心軌跡bは、入力軸3の軸心
iに対して、入力揺動角となる交差角β(略0゜< β
≦20゜)をもって入力軸3を回転させたときに得られ
る、揺動体4に設けた各ボール9の球心軌跡であって、
次式によって算出される。θは、入力軸3の回転角であ
る。図4に示すように、任意の一点(初期位置)P
して、軸心i周りのθ回転後の座標位置をP、該P
を入力揺動軸4aの軸心w_inに座標変換した位置が
とすると、
【式1】 P=P・Ei・θ
【式2】 P=P・Ew_in(−θ) となる。但し、Eは、前記入力軸3の軸心iの回転θに
関する変換マトリクスである。この軌跡bにより、前記
ボール9と同じ形状の工具で加工生成すると、必要な循
環溝5aとボールポケット4bが得られる。交差角βの
角度範囲は略0゜<β ≦20゜としたが、これは、循
環溝の形状やスペースなどを勘案して実用上適当な範囲
となるように考慮して設定してある。一例として、上記
実施例では、β=10゜である。
【0015】次に、前記ボール9と共に、出力揺動体6
及びボール10を介して球状体の揺動体4を支持するボ
ール11の軌跡を求める。当該ボール11と、これに係
合する固定出力案内盤7の循環溝7a(図5参照)と、
出力用揺動体(ボールリテーナともいう)6の外周面に
設けられたボールポケット6d(図6(C)参照)との
関係は、図1において、出力軸8から前記ボール11を
見れば、上記入力軸3に対するボール9との関係と同様
の関係にあるので、前記ボール9の軌跡bを求めるのと
同様な手順で求めることができる。
【0016】まず、構成において、前記出力軸8は、前
記固定出力案内盤7に回転自在に設けられており、該出
力軸8の一端部側には、軸心nに対して交差角γ(略0
゜<γ ≦20゜)の孔軸心となる軸受け凹部8aが設
けられている。該軸受け凹部8aには、出力用揺動体6
から突設された出力揺動軸6aが、前記交差角γとその
軸心w_outを一致させて配設され、その先端部がベ
アリングで回転自在に支持される。前記出力揺動軸6a
の軸心w_outは、揺動体4の球中心O(オー)を通
るように設けられている。
【0017】そこで、前記ボール11の球心の軌跡を算
出するには、前記ボール11の球心の初期位置を任意に
決めてこの位置をP3、出力軸8の軸心をn、出力揺動
体6の出力揺動軸6aの軸心をw_out、出力揺動角
となる交差角をγとして、前記
【式1】乃至
【式2】における記号を入れ替えて求めるものである。
この実施例では等速回転させるので出力軸8の回転を入
力軸3の回転と等しくθとすると、以下のように、 P → P → P → P i → n β → γ 軸心w_in → 軸心w_out θ → θ (等速の場合) にそれぞれ置き換えるものである。なお、出力軸8を回
転させた場合の前記ボール11の球心の軌跡cを図7に
示す。
【0018】この軌跡cにより、前記ボール11と同じ
形状の工具で加工生成すると、必要な循環溝7aとボー
ルポケット6dが得られる。交差角γは、略0゜< γ
≦20゜の範囲内において設定されるが、実施例では、
5゜である。
【0019】更に、前記入力軸側の交差角βとの関係に
おいて、β≧γの関係にある。これは、入力軸3による
交差角βで揺動回転させた揺動体4の揺動回転運動を出
力軸8にスムーズに伝達させるためである。具体的な構
成として、図5に示すように、前記固定出力案内盤7の
循環溝7aは、周方向に略均等にして11箇所設けられ
ており、また、これに対応して、図6(C)に示すよう
に、出力揺動体6の外周面にボールポケット6dが、周
方向に11箇設けられている。
【0020】このように、前記ボール9と前記ボール1
1とにより、揺動体4は、その球中心O(オー)が位置
ズレすることなく、且つ、入力揺動軸4aと出力揺動軸
6aとの各々の軸心周りにスピンすることなく揺動自在
に支持されるものである。
【0021】次に、揺動体4の上部には、揺動回転伝達
用に、出力用揺動体6との係合を図る円形状の循環溝4
cが、図8に示すように、例えば、上部の周方向に10
箇所設けられている。一方、図6(A),(B)に示す
ように、出力用揺動体6の内面6cには、ボールポケッ
ト6bが、前記循環溝4cに対応して、10箇所設けら
れている。そして、図1に示すように、該ボールポケッ
ト6bに球体であるボール10が回動自在に嵌合されて
いる。
【0022】前記循環溝4c,ボールポケット6b及び
ボール10は、入力軸3の回転によって揺動回転された
揺動体4から、前記出力用揺動体6に当該揺動回転を伝
達する為のものである。前記円形状であるが各々異なっ
た大きさの複数の循環溝4cが全体で、前記ボール10
を介して出力用揺動体6を揺動回転させる。
【0023】前記出力用揺動体6の出力揺動軸6aは、
出力軸8の軸心nから偏芯した位置に軸心w_outを
設定することにより、前記揺動体4からの力はクランク
運動として、出力軸8の回転運動に変換され、該出力軸
8を回転させる。この場合において、一つのボールでは
クランク運動での死点ができて出力軸8を回転させるこ
とができないので、複数の溝とボールとを干渉がない範
囲で、平均的に配置することにより、前記死点を回避さ
せて円滑な回転を得るものである。
【0024】前記揺動体4の循環溝4cとボールポケッ
ト6bとに係合するボール10の初期設定位置Pと、
該循環溝4cにおけるボール球心軌跡eとを図9に示
す。前記ボール10の中心軌跡eを算出するには、前記
軌跡の算出手順と同様にして行うものである。
【0025】まず、任意に初期位置Pを決めて、これ
を軸心nの周りにθ回転させた位置Pとし、それを、
出力揺動軸6aの軸心w_outで座標変換した位置P
とする。この軌跡dは、実際には製品に形として現れ
ない中間の仮想軌跡であり、円形状の軌跡となる。
【0026】更に、揺動体4の循環溝4cは、前記仮想
軌跡dから入力軸3の揺動運動を差し引くことで中心運
動軌跡eが求められる。即ち、前記軌跡の算出手順と同
様にして繰り返して、前記位置P8を入力揺動軸4aの
軸心w_inに座標変換して位置Pとし、更に、入力
軸3の軸心iに座標変換して軌跡eを求めるものであ
る。
【0027】こうして、この揺動回転形回転継手装置1
では、入力軸3がθ回転すると、入力揺動軸4aが球中
心O(オー)を中心として軸心iの周りに回転し、揺動
体4が揺動回転する。そして、環状溝4c,ボール1
0,ボールポケット6bの係合により出力用揺動体6が
揺動回転し、出力揺動軸6aが球中心O(オー)を中心
にして軸心nの周りを回転して、出力軸8をθ回転さ
せ、入力軸方向に対して直交方向の出力軸に、等速に回
転伝達される。
【0028】なお、前記ボールポケット4b,6b,6
dと循環溝5a、4c、7aとは、その断面形状を、図
10(A)に示すように、半球状とし、その他、ゴシッ
ク形(図10(B))、V形(同図(C))とすること
もできで、摩擦や加工の容易性などにより適宜に選択で
きるものである。
【0029】また、前記循環溝とボールポケットとの関
係を、逆にして、例えば、揺動体4の循環溝4cをボー
ルポケットにし、出力揺動体6のボールポケット6bを
循環溝にしてボール10をその間に配設しても良い。そ
の場合の、ボール10の初期位置と循環溝の軌跡、仮想
軌跡を図11に示す。
【0030】更に、揺動体4に与圧を付与するには、固
定出力案内盤7を本体2に取り付ける際に、取付面に与
圧を与えるように寸法調整した間座やシムを使う方法
や、バネやゴム等の弾性体を介在させ、一定のトルクで
締め付けるようにして行うものである。
【0031】揺動回転形回転継手装置の他の実施例とし
て、図12に示すように、入力軸3と出力軸8との交差
角αを、例えば、110゜にした揺動回転形回転継手装
置1aがある。これは、入力揺動軸4aと、出力用揺動
体6及び固定出力案内盤7とが干渉しないように、どの
程度まで出力軸8を入力軸3に近づけられるかの限界を
試したものである。概ね、交差角α≦110゜程度まで
可能である。また、逆に、0゜<α<70゜の範囲で
は、図1において左側の固定入力案内盤5と、出力用揺
動体6と固定出力案内盤7とが干渉するので、前記左側
の固定入力案内盤5を本体2から取り外すことで対応で
きる。
【0032】本発明に係る揺動回転形回転継手装置1,
1aは、入力軸3に対して、交差角αにして出力軸8を
設定することができることになり、例えば、ロボットア
ーム等の限られた狭いスペースにおいて、方向を変えて
回転駆動を伝達させる場合に極めて有効であり、バック
ラッシが無く伝達効率が向上し、騒音も静粛になるもの
である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る揺動
回転形回転継手装置は、少なくとも、本体に回転自在に
支持される入力軸と、該入力軸の回転によって揺動回転
運動され略球状体に形成された揺動体と、前記揺動体に
係合して回転駆動される出力軸とでなるので、入力軸に
対する出力軸の交差角をある角度範囲内で自由に設定す
ることができるようになり、駆動伝達装置のコンパクト
化に貢献すると共に、設計自由度が飛躍的に大きくなる
と言う優れた効果を奏するものである。
【0034】また、本発明の揺動回転形回転継手装置
は、本体に回転自在に支持される入力軸と、該入力軸の
回転によって該入力軸に係合する入力揺動軸を介して揺
動回転運動される揺動体と、該揺動体と係合し支持する
固定入力案内盤と、前記揺動体に係合して揺動回転され
る出力用揺動体と、該出力用揺動体に係合し揺動回転支
持する固定出力案内盤と、前記出力用揺動体に突設され
た出力揺動軸に回転自在に係合された出力軸とでなるの
で、交差角αを自由に設定できると共に、球状体の揺動
体が前記固定入力案内盤と固定出力案内盤とにより揺動
軸周りにスピンすることなく、入力軸の回転によって揺
動回転するものである。
【0035】前記入力軸と出力軸との回転角度が、等し
くされているので、出力軸を自由に変えた等速回転伝達
装置として使用することができる。また、入力軸と出力
軸とにおける軸心の交差角αが、略0゜<α≦110゜
の範囲であるので、設計の自由度が大きいものである。
【0036】前記揺動体と出力用揺動体との係合は、こ
れらの一方に設けられた循環溝と他方に設けられた凹部
と、前記循環溝と凹部との間に介在して摺接する球体と
で構成されて係合しているので、揺動体がスムーズに揺
動回転されるものである。
【0037】前記入力軸と入力揺動軸との軸心の交差角
βは、略0゜< β ≦20゜の範囲であること、また、
前記出力揺動軸と出力軸との軸心の交差角γは、略0゜
<γ ≦20゜の範囲であることとするので、実用にか
なう回転伝達装置となる。
【0038】前記交差角βと、交差角γとは、β≧γの
関係にあるので、回転伝達がスムーズに行われる。前記
揺動体が略球状体に形成され、固定入力案内盤と固定出
力案内盤とによって、与圧を付与されて支持されている
ので、バックラッシのない、伝達効率の優れた静粛な揺
動回転形回転継手装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る揺動回転形回転継手装置1の半断
面にした正面図である。
【図2】同本発明に係る揺動回転形回転継手装置1にお
ける、固定入力案内盤5を半断面にして示した側面図
(A)、正面図(B)である。
【図3】同本発明に係る揺動回転形回転継手装置1にお
ける、ボール9の軌跡bを示す説明図である。
【図4】同本発明に係る揺動回転形回転継手装置1にお
いて、ボール初期位置P0を軸心i、軸心w_inで回
転させた場合の軌跡を示す説明図である。
【図5】同本発明に係る揺動回転形回転継手装置1にお
ける、固定出力案内盤7の半断面にして示す側面図
(A)と、正面図(B)である。
【図6】同本発明に係る揺動回転形回転継手装置1にお
ける、出力揺動体6の正面図(A)、半断面で示す側面
図(B)、背面図(C)である。
【図7】同本発明に係る揺動回転形回転継手装置1にお
いて、ボール11の球心の軌跡cを示す説明図である。
【図8】同本発明に係る揺動回転形回転継手装置1にお
ける、揺動体4の正面図(A)と、側面図(B)であ
る。
【図9】同本発明に係る揺動回転形回転継手装置1にお
ける、揺動体循環溝4cのボール球心軌跡eを示す説明
図である。
【図10】ボールポケットと循環溝との溝断面形状の例
を示す図(A)、(B)、(C)である。
【図11】本発明の他の実施例に係るもので、循環溝と
ボールポケットとの関係を逆にした場合の、ボール10
の初期位置と循環溝の軌跡、仮想軌跡を示す説明図であ
る。
【図12】交差角α=110゜にした場合の揺動回転形
回転継手装置1aの、一部を破断して示す正面図であ
る。
【図13】従来例に係る回転伝達機構の一例を示す説明
図である。
【符号の説明】
1,1a 揺動回転形回転継手装置、 2
本体、3 入力軸、
3a 軸受け凹部、4 揺動体、
4a 入力揺動軸、4b
ボールポケット、 4c 循環
溝、5 固定入力案内盤、 5a
循環溝、6 出力用揺動体、
6a 出力揺動軸、6b ボー
ルポケット、 6c 内面、6d
ボールポケット、 7 固定
出力案内盤、7a 循環溝、
8 出力軸、8a 出力軸凹部、
9、10,11 ボール。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年2月22日(2002.2.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】更に、揺動体4の循環溝4cは、前記仮想
軌跡dから入力軸3の揺動運動を差し引くことで中心運
動軌跡eが求められる。即ち、前記軌跡の算出手順と同
様にして繰り返して、前記位置 を入力揺動軸4aの
軸心w_inに座標変換して位置Pとし、更に、入力
軸3の軸心iに座標変換して軌跡eを求めるものであ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】同本発明に係る揺動回転形回転継手装置1にお
いて、ボール初期位置 を軸心i、軸心w_inで回
転させた場合の軌跡を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 実 神奈川県相模原市当麻749−1 ラヴェニ ュー相模原302 (72)発明者 寺田 英嗣 山梨県甲府市武田2−12−6 ドエリング カワテ202

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、本体に回転自在に支持される
    入力軸と、 該入力軸の回転によって揺動回転運動され略球状体に形
    成された揺動体と、 前記揺動体に係合して回転駆動される出力軸とでなるこ
    と、 を特徴とする揺動回転形回転継手装置。
  2. 【請求項2】本体に回転自在に支持される入力軸と、 該入力軸の回転によって該入力軸に係合する入力揺動軸
    を介して揺動回転運動される揺動体と、 該揺動体と係合し支持する固定入力案内盤と、 前記揺動体に係合して揺動回転される出力用揺動体と、 該出力用揺動体に係合し揺動回転支持する固定出力案内
    盤と、 前記出力用揺動体に突設された出力揺動軸に回転自在に
    係合された出力軸とでなること、 を特徴とする揺動回転形回転継手装置。
  3. 【請求項3】入力軸と出力軸との回転角度が、等しくさ
    れていること、 を特徴とする請求項1又は2に記載の揺動回転形回転継
    手装置。
  4. 【請求項4】入力軸と出力軸とにおける軸心の交差角α
    が、略0゜<α≦110゜の範囲であること、 を特徴とする請求項1又は2に記載の揺動回転形回転継
    手装置。
  5. 【請求項5】揺動体と出力用揺動体との係合は、これら
    の一方に設けられた循環溝と他方に設けられた凹部と、
    前記循環溝と凹部との間に介在して摺接する球体とで構
    成されて係合していること、 を特徴とする請求項2に記載の揺動回転形回転継手装
    置。
  6. 【請求項6】入力軸と入力揺動軸との軸心の交差角β
    は、略0゜< β ≦20゜の範囲であり、出力揺動軸と
    出力軸との軸心の交差角γは、略0゜< γ ≦20゜の
    範囲であること、 を特徴とする請求項2に記載の揺動回転形回転継手装
    置。
  7. 【請求項7】交差角βと、交差角γとは、β≧γの関係
    にあること、 を特徴とする請求項6に記載の揺動回転形回転継手装
    置。
  8. 【請求項8】揺動体が略球状体に形成され、固定入力案
    内盤と固定出力案内盤とによって、与圧を付与されて支
    持されていること、 を特徴とする請求項2に記載の揺動回転形回転継手装
    置。
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