JP2003239073A - 成膜装置 - Google Patents

成膜装置

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JP2003239073A
JP2003239073A JP2002039871A JP2002039871A JP2003239073A JP 2003239073 A JP2003239073 A JP 2003239073A JP 2002039871 A JP2002039871 A JP 2002039871A JP 2002039871 A JP2002039871 A JP 2002039871A JP 2003239073 A JP2003239073 A JP 2003239073A
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film forming
film
gas
exhaust port
duct member
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JP2002039871A
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Yoshiaki Sakamoto
義明 坂本
Hiroto Uchida
寛人 内田
Takeshi Masuda
健 増田
Masahiko Kajinuma
雅彦 梶沼
Kiichi Yamada
貴一 山田
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Ulvac Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成膜用ガスを成膜対象物の表面から周囲に向っ
て等方的に流し、成膜対象物上に形成される膜の厚さや
組成を均一にしうる成膜装置を提供する。 【解決手段】本発明の成膜装置は、所定の成膜用ガスを
導入して排気口から排出する真空槽3を有する。排気口
から排出される成膜用ガスの流れを絞るためのスリット
状の絞り部11が、基板2を取り囲むように全周にわた
って設けられている。このスリット状の絞り部11は、
環状に形成され、基板2に対して同心的に設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空中で膜を形成
する成膜装置に関し、特にMOCVD装置における膜特
性の均一化を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】CVD法によって基板上に成膜して多数
の電子デバイスを作成する場合には、電子デバイスの特
性の均一性が重要である。
【0003】このような多数の電子デバイスの特性を均
一、即ち均一な膜を形成するためには、成膜反応面であ
る基板表面に均一に反応ガスを供給する必要がある。
【0004】図4(a)(b)は、従来の成膜装置の概
略構成を示すものである。図4(a)に示すように、こ
の成膜装置101においては、成膜室102内に配置さ
れた基板103に対し、シャワーヘッド104を介して
導入された反応ガス105が基板の表面の近傍に導かれ
た後、成膜室102に設けられた排気口106から排出
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
CVD装置において反応ガス105を均一に供給するに
は、上流側のシャワーヘッド104のノズルにおける流
量を均一にするとともに、基板103から排気口106
に向かう反応ガス流の等方性も重要である。
【0006】しかしながら、従来技術の場合、図4
(b)に示すように、反応ガス105のガス流のベクト
ルは排気口106の方向へ向かうため、基板103表面
におけるガス流が不均一になり、反応面上のガスの濃度
にばらつきが生じて膜の特性が不均一になるという問題
がある。
【0007】本発明は、このような従来の技術の課題を
解決するためになされたもので、成膜用ガスを成膜対象
物の表面から周囲に向って等方的に流し、成膜対象物上
に形成される膜の厚さや組成を均一にしうる成膜装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた請求項1記載の発明は、所定の成膜用ガスを
導入して排気口から排出する真空槽を有する成膜装置で
あって、前記排気口から排出される成膜用ガスの流れを
絞るための絞り部を有し、該絞り部が、前記真空槽内に
配置される成膜対象物を取り囲むように連続的に設けら
れている成膜装置である。請求項2記載の発明は、請求
項1記載の発明において、前記絞り部が、スリット状に
形成されている成膜装置である。請求項3記載の発明
は、請求項1又は2のいずれか1項記載の発明におい
て、前記絞り部が、環状に形成されている成膜装置であ
る。請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか
1項記載の発明において、前記絞り部が、前記成膜対象
物に対して同心的に設けられている成膜装置である。請
求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記
載の発明において、前記絞り部が、前記真空槽内に配設
された環状のダクト部材の内周側の部位に設けられてい
る成膜装置である。請求項6記載の発明は、請求項1乃
至5のいずれか1項記載の発明において、前記排気口と
前記絞り部との間に、前記排気口から排出されるガスを
分散させるための分散部が設けられている成膜装置であ
る。
【0009】本発明の形態の場合、成膜の際に真空槽内
に導入され成膜対象物の表面に供給された成膜用ガス
は、成膜対象物を取り囲むように連続的に設けられた絞
り部を介して排気口から排出されることから、排気方向
の負圧が成膜対象物の円周方向へ均一に分布し、その結
果、成膜用ガスが成膜対象物の表面からその円周方向に
等方的に流れるようになる。
【0010】したがって、本発明によれば、成膜対象物
上に形成される膜の厚さや組成を均一にすることができ
る。
【0011】本発明にあっては、絞り部をスリット状に
形成すること、絞り部を環状に形成すること、又は絞り
部を成膜対象物に対して同心的に設けることによって、
成膜用ガスの流れをより一層均一にすることができる。
【0012】また、本発明においては、排気口と絞り部
との間に分散部を設けるようにすれば、排気口の排気圧
力が例えばダクト部内をより均一に伝播し、絞り部の全
周にわたってより均一な圧力が作用させることが可能に
なる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る成膜装置の好
ましい実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明の実施の形態であるMOC
VD装置の概略全体構成図である。図1に示すように、
本実施の形態のMOCVD装置1は、成膜対象物である
基板2に対して成膜を行うためのほぼ円筒形状の真空槽
3を有し、この真空槽3は、図示しない真空排気系に接
続されている。
【0015】本実施の形態の場合、例えばヘリウム(H
e)ガスの圧力によって原料供給器4から送出される有
機金属材料を例えば窒素(N2)ガスによって気化器5
に送り込み、この気化器5によって気化された原料ガス
に酸素(02)ガスを加えて反応ガス(成膜用ガス)8
とし、真空槽3の上部に設けられたシャワーヘッド6に
供給するように構成されている。
【0016】真空槽3内の成膜室30には昇降自在の円
柱形状のステージ7が設けられ、このステージ7上に基
板2が載置される。ステージ7内には図示しないヒータ
が設けられ、このヒータによって基板2を所定の温度に
加熱する。なお、ステージ7と成膜室30の壁面との距
離(クリアランス)は、後述する条件に従って設定され
る。
【0017】上記シャワーヘッド6に供給された反応ガ
ス8は、シャワーヘッド6に設けた多数のノズルを介し
て基板2の表面に向って吹き出され、これにより基板2
の表面に反応ガス8を供給するようになっている。
【0018】基板2の表面に供給された反応ガス8は、
真空槽3の下部に設けられた排気管9を介して成膜室3
0の外部に排出されるようになっている。
【0019】図1に示すように、本実施の形態において
は、成膜室30の下部に、ダクト部材10が配設されて
いる。このダクト部材10は、中空の環状の部材からな
るもので、その断面は、矩形形状に形成されている。
【0020】図2(a)は、本実施の形態のダクト部材
の部分断面斜視図、図2(b)は、同ダクト部材の内部
構成を示す断面図である。
【0021】図2(a)(b)に示すように、このダク
ト部材10の内周側の部位には、全周にわたってスリッ
ト状の絞り部11が設けられている。この絞り部11
は、所定の幅を有し、直線状に連続的に形成されてい
る。
【0022】本実施の形態の場合、ダクト部材10は、
その内径がステージ7の外径より大きくなるように設定
され、これにより絞り部11が基板2を取り囲むように
なっている。
【0023】また、ダクト部材10は、ステージ7上に
載置される基板2に対して同心的に配設され、これによ
り絞り部11の各部位と基板2との距離がほぼ等しくな
るように構成されている。
【0024】ダクト部材10の外周側の所定の部位(本
実施の形態の場合は2ヶ所)には、排気管9が設けら
れ、この排気管9の排気口12を介してダクト部材10
内の反応ガス8を排出するようになっている。
【0025】本発明の場合、ダクト部材10の大きさ、
形状、及び絞り部11の幅は、ステージ7と成膜室30
の壁面とのクリアランスとの関係において定めることが
好ましい。
【0026】すなわち、ダクト部材10の内部の流路抵
抗をRdとし、絞り部11の流路抵抗をRsとすると、
ダクト部材10の内部の流路抵抗Rdが、絞り部11の
流路抵抗Rsより十分小さくなるように設定することが
好ましい。
【0027】この場合、ダクト部材10の内部の流路抵
抗Rdに対する絞り部11の流路抵抗Rsの比は、10
≦Rs/Rd≦40の範囲に設定することが好ましい。
【0028】これにより排気口の排気圧力がダクト部材
10内を均一に伝播し、スリット状の絞り部11の全周
にわたって均一な圧力が作用するようになる。
【0029】また、ステージ7と成膜室30の壁面との
クリアランスの流路抵抗をRcとすると、このクリアラ
ンスの流路抵抗Rcが、絞り部11の流路抵抗Rsより
十分小さくなるように設定することが好ましい。
【0030】この場合、クリアランスの流路抵抗Rcに
対する絞り部11の流路抵抗Rsの比は、100≦Rs
/Rc≦2000の範囲に設定することが好ましい。
【0031】また、クリアランスの流路抵抗Rcに対す
るダクト部材10の内部の流路抵抗Rdの比は、10≦
Rd/Rc≦500の範囲に設定することが好ましい。
【0032】これによりダクト部材10の絞り部11の
排気圧力は上記クリアランス内を均一に伝播し、基板2
周囲に作用する排気圧力が均一に分布するようになる。
【0033】なお、本実施の形態の場合、Rc、Rd、
Rsは、以下の計算によって得られた概算値である。
【0034】 Rd=8・μ・Dd・((Hd+Wd)/Ad)4 Rs=12・μ・Lt/(Lrt・Wt3) Rs=128・μ・Lc/π・(Dc4-Ds4-(Dc2-Ds2)
2/ln(Dc/Ds)))
【0035】Dc:成膜室内径 Ds:ステージ外径
Ls:シャワーヘッド〜基板間距離 Lc:クリアランス長 Dd:ダクト部材中心径 L
t:スリット断面長 Wt:スリット断面幅 Lrt=π(Dd-Wd-Lt):
スリット周囲長 Hd:ダクト部材内断面高さ Wd:
ダクト部材内断面幅 Ad:ダクト部材内断面積 μ:ガスの粘性係数
【0036】一方、図2(a)(b)に示すように、ダ
クト部材10内の排気口12と絞り部11との間には、
分散部材13が設けられている。本実施の形態の場合、
この分散部材13は、平板状に形成され、排気口12に
対向する位置において排気口12を遮るように構成さ
れ、これにより反応ガス8は一旦流れの方向を変えた後
に排気口12から排出される。
【0037】このような構成を有する本実施の形態の場
合、成膜の際に成膜室30内に導入され基板2の表面に
供給された反応ガス8は、ダクト部材10の絞り部11
を介してダクト部材10内に導入された後に排気管9を
介して外部に排出される。
【0038】この場合、絞り部11はダクト部材10の
全周にわたって形成されているため、排気方向の負圧が
基板2の円周方向へ均一に分布し、その結果、図3に示
すように、反応ガス8は基板2の表面から基板2円周方
向に等方的に流れるようになる。
【0039】したがって、本実施の形態によれば、基板
2上に形成される膜の厚さや組成を均一にすることがで
きる。
【0040】特に、本実施の形態においては、ダクト部
材10内の排気口12と絞り部11との間に分散部材1
3が設けられていることから、排気口12の排気圧力が
ダクト部材10内をより均一に伝播し、絞り部11の全
周にわたってより均一な圧力が作用させることが可能に
なる。
【0041】なお、本発明は上述の実施の形態に限られ
ることなく、種々の変更を行うことができる。例えば、
上述の実施の形態においては、絞り部の形状を直線状の
スリットにしたが、本発明はこれに限られず、曲線状に
することも可能である。
【0042】また、スリットの代わりに、ダクト部材の
内周に沿って多数の孔を連続的に配置することも可能で
ある。
【0043】さらに、本発明においては、絞り部を設け
たダクト部材を成膜室内に配置してもよく、また成膜室
に直接絞り部とダクト部を設けてもよい。
【0044】ただし、成膜室内における乱流を抑えるた
めには、成膜室に直接絞り部とダクト部を設けることが
好ましい。
【0045】さらにまた、本発明はMOCVD装置に限
らず、等方のガス流の制御を必要とする他のCVD装置
や種々の真空処理装置に適用することができる。
【0046】ただし、ガス流の制御が有効な1Pa〜1
0000Paの圧力範囲で使用される減圧MOCVD装
置に適用した場合に最も有効なものである。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、成膜
用ガスを成膜対象物の表面から周囲に向って等方的に流
することができ、成膜対象物上に形成される膜の厚さや
組成を均一にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるMOCVD装置の概
略全体構成図
【図2】(a):本実施の形態のダクト部材の部分断面
斜視図 (b):同ダクト部材の内部構成を示す断面図
【図3】本発明の作用を説明するための図
【図4】(a):従来の成膜装置の概略構成図 (b):従来技術の課題を説明するための図
【符号の説明】
1…MOCVD装置 2…基板(成膜対象物) 3…真
空槽 8…反応ガス(成膜用ガス) 10…ダクト部材
11…絞り部 12…排気口 13…排気管
フロントページの続き (72)発明者 増田 健 静岡県裾野市須山1220−1 株式会社アル バック半導体技術研究所内 (72)発明者 梶沼 雅彦 静岡県裾野市須山1220−1 株式会社アル バック半導体技術研究所内 (72)発明者 山田 貴一 静岡県裾野市須山1220−14 株式会社アル バック富士裾野工場内 Fターム(参考) 4K030 AA11 EA05 EA06 EA11 KA12 5F045 AA04 BB02 EB02 EG01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の成膜用ガスを導入して排気口から排
    出する真空槽を有する成膜装置であって、 前記排気口から排出される成膜用ガスの流れを絞るため
    の絞り部を有し、該絞り部が、前記真空槽内に配置され
    る成膜対象物を取り囲むように連続的に設けられている
    成膜装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の発明において、前記絞り部
    が、スリット状に形成されている成膜装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2のいずれか1項記載の発明
    において、前記絞り部が、環状に形成されている成膜装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか1項記載の発明
    において、前記絞り部が、前記成膜対象物に対して同心
    的に設けられている成膜装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか1項記載の発明
    において、前記絞り部が、前記真空槽内に配設された環
    状のダクト部材の内周側の部位に設けられている成膜装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれか1項記載の発明
    において、前記排気口と前記絞り部との間に、前記排気
    口から排出されるガスを分散させるための分散部が設け
    られている成膜装置。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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