JP2003238981A - 導電性グリース及び転動装置 - Google Patents

導電性グリース及び転動装置

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JP2003238981A
JP2003238981A JP2002036178A JP2002036178A JP2003238981A JP 2003238981 A JP2003238981 A JP 2003238981A JP 2002036178 A JP2002036178 A JP 2002036178A JP 2002036178 A JP2002036178 A JP 2002036178A JP 2003238981 A JP2003238981 A JP 2003238981A
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conductive grease
conductivity
mass
rolling
grease
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JP2002036178A
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Koutetsu Denpo
功哲 傳寳
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性の経時的な低下が生じにくい導電性グ
リースを提供する。 【解決手段】 導電性グリースは基油と導電性付与添加
剤と増ちょう剤とを備えており、前記増ちょう剤は、繊
維状であり長さが3μm以上である長繊維増ちょう剤を
含有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた導電性を有
するとともに導電性の経時的な低下が生じにくい導電性
グリースに係り、特に、各種転がり軸受等の転動装置に
好適に使用され、内外輪等の内外方部材間の電気抵抗値
を低減させる導電性グリースに関する。また、電気抵抗
値が小さく長期間にわたって帯電しにくい(導電性に優
れる)転がり軸受等の転動装置に係り、特に、複写機,
プリンタ等の事務機器の感光ドラムやその周辺装置等に
好適に使用される転動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般情報機器、例えば複写機において
は、その可動部分には多数の転がり軸受が使用されてい
る。該転がり軸受の軌道面と転動体との間には回転中は
油膜が形成されていて、前記軌道面と前記転動体とは非
接触となっている。このような転がり軸受においては回
転に伴って静電気が発生するため、その放射ノイズが複
写機の複写画像に歪み等の悪影響を及ぼす等の不都合が
生じる場合がある。
【0003】このような不都合を回避するため、導電性
グリースを転がり軸受に封入することにより内外の軌道
輪及び転動体を導電状態にするとともに、前記内外の軌
道輪のうち一方を接地することにより、静電気を該転が
り軸受から除去するという対策が取られている。導電性
グリースとしては、増ちょう剤と導電性付与添加剤とを
兼ねてカーボンブラックを添加したものが主流で(例え
ば、特公昭63−24038号公報に記載のもの)、こ
のような導電性グリースは初期には優れた導電性を示
す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カーボ
ンブラックを用いた上記従来の導電性グリースは、初期
には優れた導電性を示すものの、経時的に導電性が低下
して行く場合があるという問題があった。このような現
象の原因としては、従来は以下のようなことが考えられ
ていた。すなわち、導電性グリースは当初は転がり軸受
の軌道輪の軌道面と転動体との接触面に十分に存在して
いて、その導電性グリース中のカーボンブラックによ
り、前記軌道輪と前記転動体との間の導電性が確保され
ているものの、前記軌道輪と前記転動体との相対運動に
より前記導電性グリースが前記接触面から排除された
り、カーボンブラック粒子のチェーンストラクチャーが
破壊されたりするためである。
【0005】また、接触面から排除された導電性グリー
スが再度接触面に入りにくいのは、導電性付与添加剤
(カーボンブラック)が基油に不溶の微粒子であること
によると考えられていた。しかしながら、本発明者らが
鋭意検討した結果、導電性(抵抗値)の経時変化は下記
のような要因によって生じるものと推察するに至った。
【0006】カーボンブラックを含有する従来の導電性
グリースを封入した転がり軸受(内径8mm、外径22
mm、幅7mmの玉軸受)を回転試験(Fr=19.6
N、回転速度150rpm、回転時間500時間、試験
温度25℃)に供し、該回転試験後の転がり軸受の軌道
面を走査型電子顕微鏡(SEM)及びエネルギー分散分
析(EDS)により調査した。
【0007】その結果、SEM像から、軌道面の初期の
研磨面が消失し摩耗ピットが生成していることが分か
り、このことから軌道面に摩耗が生じていることが認め
られた。また、EDS測定チャートに酸素のピークが見
られることから、軌道面に酸化膜が生成していることが
認められた。これらのことから、導電性の経時変化の原
因は導電性グリースの性能劣化ではなく、導電性グリー
スの潤滑性能不足による軌道面への酸化膜の生成である
と考えられる。
【0008】すなわち、転動体の表面と軌道面との金属
接触により、軌道面に微小な損傷が生じる。この損傷部
分には新生面が露出するが、この新生面は活性が高いた
め、空気中の酸素等により直ちに酸化され酸化膜が形成
される。この酸化膜が導電性を低下させ、結果として経
時的な抵抗値の上昇が見られることとなる。さらに、E
DS測定チャートのピークから、カーボンブラックに含
まれる微量成分が軸受回転の影響によって軌道面に被膜
を形成していることが分かった。この微量成分の被膜が
酸化膜と同様に導電性を低下させ、結果として経時的な
抵抗値の上昇が見られることとなる。
【0009】そして、このような現象は、相対運動する
部材間で使用される導電性グリースにおいて共通の問題
である。このような現象の対策としては、粘度の高い基
油を使用して油膜を確保し、金属接触を防止することが
考えられるが、油膜を厚くすると導電性グリースの導電
性能の低下につながる可能性があり、好ましくない。
【0010】そこで、本発明は上記のような従来の導電
性グリースが有する問題点を解決し、優れた導電性を有
するとともに導電性の経時的な低下が生じにくい導電性
グリースを提供することを課題とする。また、電気抵抗
値が小さく長期間にわたって帯電しにくい転がり軸受等
の転動装置を提供することを併せて課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発
明の導電性グリースは、基油と導電性付与添加剤と増ち
ょう剤とを備えた導電性グリースにおいて、前記増ちょ
う剤は、繊維状であり長さが3μm以上である長繊維増
ちょう剤を含有することを特徴とする。
【0012】導電性グリースに前記長繊維増ちょう剤が
含有されていると、導電性グリースを転動装置に使用し
た際に、軌道面と転動体との間の油膜内に固体潤滑剤が
存在しているのと同様な効果があるので、転動体の表面
と軌道面との金属接触が抑制される。その結果、軌道面
に酸化膜や他の成分の被膜が生成しにくくなるので、転
動装置の導電性の経時的な低下が生じにくくなる。
【0013】また、導電性グリース中における導電性付
与添加剤の分散状態を経時的に良好に保つ作用を有し、
さらに、軌道面と転動体との接触面から導電性付与添加
剤が排除されることを抑制する作用を有するので、転動
装置の導電性の経時的な低下が生じにくくなる。さらに
また、長繊維増ちょう剤は、導電性グリース中に分散す
る導電性付与添加剤同士を連絡して導電性グリースの導
電性を高める作用を有しており、繊維が長いほどその効
果が大きい。
【0014】長さが3μm以上の長繊維増ちょう剤を含
有していないと、導電性の経時的な低下が生じやすくな
る。また、増ちょう剤中の長繊維増ちょう剤の割合は特
に限定されるものではないが、導電性の経時的な低下を
生じにくくするためには、30質量%以上とすることが
より好ましい。本発明の導電性グリースに使用される増
ちょう剤としては、例えば、脂肪酸の金属塩である金属
石けん,金属複合石けん,及びウレア化合物(例えばポ
リウレアなど)等が好ましい。脂肪酸としては、12−
ヒドロキシステアリン酸や牛脂系脂肪酸であるステアリ
ン酸などがあげられ、また、金属としては、カルシウ
ム,バリウム等のアルカリ土類金属、リチウム,ナトリ
ウム等のアルカリ金属、又はアルミニウムなどがあげら
れる。これらのなかでは、12−ヒドロキシステアリン
酸リチウム石けん,リチウムコンプレックス石けん等の
リチウム石けんが好ましく、特に、ステアリン酸リチウ
ム石けんは、転動装置の耐フレッチング性や耐摩耗性の
向上を促進する効果を有するので好ましい。
【0015】次に、導電性付与添加剤について説明す
る。本発明の導電性グリースに使用される導電性付与添
加剤としては、例えば、カーボンブラック,アセチレン
ブラック,カーボンナノチューブ等の炭素を主成分とす
る粒子、金,銀,銅,スズ,亜鉛,アルミニウム等の金
属粒子、酸化銀,硫化ニオブ,硝酸銀等の金属化合物粒
子などがあげられる。
【0016】本発明において使用されるカーボンブラッ
クの種類は特に限定されるものではないが、基油への分
散性の点から吸油性,親油性に富むものが好ましい。市
販のカーボンブラックの粒径はおおよそ0.015〜
0.08μmであるが、粒子は凝集したチェーンストラ
クチャーを形成している。導電性付与添加剤の含有量
は、導電性グリース全体の0.2〜10質量%とするこ
とが好ましい。0.2質量%未満では十分な導電性が得
られず、また、10質量%超過であると、グリースのち
ょう度が大きくなりすぎる(グリースが硬くなりすぎ
る)。
【0017】なお、導電性付与添加剤の中には増ちょう
剤として作用するものもあるので、その場合には、導電
性付与添加剤を増ちょう剤と兼ねて使用してもよい。ま
た、増ちょう剤としての性質を有する導電性付与添加剤
を、導電性付与添加剤と増ちょう剤とを兼ねて使用し、
別の導電性付与添加剤を導電性付与添加剤としてさらに
添加してもよい。
【0018】よって、導電性グリースにおける導電性付
与添加剤及び増ちょう剤の合計の含有量は、導電性グリ
ースに適度な柔軟性を付与するために、導電性グリース
全体の5〜35質量%が適当である。5質量%未満であ
るとグリース構造を維持することが困難となり、35質
量%超過であると、グリースが硬化しすぎて十分な潤滑
性を発揮することが困難となる。
【0019】また、導電性付与添加剤と増ちょう剤との
比率は、20〜90質量%:80〜10質量%とするこ
とが好ましく、30〜80質量%:70〜20質量%と
することがより好ましい。上記範囲を外れると、導電性
の経時的な低下が生じやすくなる。次に、基油について
説明する。
【0020】本発明の導電性グリースに使用される基油
としては、鉱油,ポリ−α−オレフィン油(PAO)等
の合成炭化水素油,エステル油,エーテル油,ポリグリ
コール油,シリコン油,フッ素油などがあげられ、これ
らは単独又は2種以上を混合して用いることができる。
基油の動粘度は使用条件(荷重,温度,速度等)によっ
て適宜選択され、特に限定されるものではないが、粘度
が大きすぎると導電性に悪影響を及ぼすので、40℃に
おける動粘度は200mm2 /s以下が好ましい。20
0mm2 /sを超えると、油膜が比較的厚くなって抵抗
値が大きくなる。ただし、動粘度が5mm2 /s未満で
あると、蒸発損失や潤滑性の問題から適当ではない。す
なわち、基油の粘度が低すぎると、例えば軸受の回転中
に軌道面と転動体との金属接触を避けるのに十分な潤滑
油膜の形成が困難となる。
【0021】なお、本発明の導電性グリースにおける基
油と増ちょう剤との配合比率は、適用する用途又は使用
温度に適したちょう度となるものであればよく、特に限
定されるものではない。ただし、適度な柔軟性(硬さ)
を確保する観点から、通常はNLGIのちょう度番号が
No.1〜No.3(JIS K2220のちょう度番
号が1番〜3番)の範囲となるような配合比率が選択さ
れる。
【0022】次に、添加剤について説明する。本発明の
導電性グリースには、酸化防止剤,防錆剤,極圧剤,及
び摩耗防止剤のうち少なくとも1種からなる添加剤を添
加することが好ましい。このような添加剤により、導電
性グリースの各種性能をさらに向上させることができ
る。本発明の導電性グリースに添加される酸化防止剤と
しては、従来のグリースに慣用される公知のものを問題
なく使用することができる。例えば、脂肪族アミン,フ
ェノール系の芳香族アミン等のアミン化合物であり、具
体的には、フェニル−1−ナフチルアミン、フェニル−
2−ナフチルアミン、ジフェニル−p−フェニレンジア
ミン、ジピリジルアミン、フェノチアジン、N−メチル
フェノチアジン、N−エチルフェノチアジン、3,7−
ジオクチルフェノチアジン、p,p’−ジオクチルジフ
ェニルアミン、N,N’−ジイソプロピル−p−フェニ
レンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フ
ェニレンジアミン等のアミン化合物や、2,6−ジ−t
−ブチルフェノール等のフェノール化合物などがあげら
れる。
【0023】また、防錆剤としては、例えば、以下のよ
うな化合物を使用することができる。すなわち、有機ス
ルホン酸のアンモニウム塩、バリウム,カルシウム,マ
グネシウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の有機
スルホン酸塩、亜鉛の有機スルホン酸塩、カルボン酸
塩、フェネート、バリウムホスホネート等のホスホネー
ト、アルキルコハク酸エステル,アルケニルコハク酸エ
ステル等のコハク酸誘導体、ソルビタンモノオレエート
等の多価アルコールの部分エステル、オレオイルザルコ
シン等のヒドロキシ脂肪酸類、1−メルカプトステアリ
ン酸等のメルカプト脂肪酸類又はその金属塩、ステアリ
ン酸等の高級脂肪酸類、イソステアリルアルコール等の
高級アルコール類、高級アルコールと高級脂肪酸とから
なるエステル、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チ
アジアゾールや2−メルカプトチアジアゾール等のチア
ジアゾール類、ベンゾイミダゾール等のイミダゾール
類、2−デシルジチオベンゾイミダゾールや2,5−ビ
スドデシルジチオベンゾイミダゾール等のジスルフィド
化合物、トリスノニルフェニルフォスファイト等のリン
酸エステル類、ジラウリルチオプロピオネート等のチオ
カルボン酸エステル化合物などである。また、亜硝酸塩
等も使用可能である。
【0024】さらに、極圧剤としては、Zn−DTP
(ジチオリン酸亜鉛),Mo−DTP(ジチオリン酸モ
リブデン)等のDTP金属化合物、Ni−DTC(ニッ
ケルジチオカーバメイト),Mo−DTC(モリブデン
ジチオカーバメイト)等のDTC金属化合物、イオウ,
リン,塩素等を含む有機金属化合物などがあげられる。
さらに、摩耗防止剤としては、有機リン系化合物等があ
げられる。有機リン系化合物としては、例えば、一般式
(RO)3 POで示される正リン酸エステル(TCP,
TOP等)、一般式(RO)2 P(O)Hで示される亜
リン酸ジエステルや一般式(RO)3 Pで示される亜リ
ン酸トリエステルのような亜リン酸エステル等があげら
れる。なお、上記のRはアルキル基,アリール基,アル
キルアリール基を示す。
【0025】さらに、添加剤として油性剤を添加しても
よい。油性剤としては、例えば、アミン系化合物、オレ
イン酸,ステアリン酸等の脂肪酸、ポリオキシエチレン
ステアリン酸エステル,ポリグリセリルオレイン酸エス
テル,コハク酸エステル等の脂肪酸エステル、アルケニ
ルコハク酸無水物等のカルボン酸無水物、オレイルアル
コール等の脂肪族アルコール、リン酸、トリクレジルホ
スフェート、ラウリン酸エステル、ポリオキシエチレン
オレイルエーテルリン酸等のリン酸エステルなどがあげ
られる。
【0026】このような添加剤の含有量は、導電性グリ
ース全体の0.5〜15質量%とすることが好ましい。
0.5質量%未満では添加剤を添加した効果が不十分と
なり、10質量%超過では、添加剤の極性が高い場合
に、事務機器用の転動装置の周辺に使用される樹脂材や
トナーと相互作用を生じるおそれがある。このような導
電性グリースを、内方部材,外方部材,及び転動体を備
える転動装置の空隙部内に充填すれば、電気抵抗値が小
さく長期間にわたって帯電しにくい転動装置とすること
ができる。
【0027】すなわち、本発明の転動装置は、外面に軌
道面を有する内方部材と、該内方部材の軌道面に対向す
る軌道面を有し前記内方部材の外方に配置された外方部
材と、前記両軌道面間に転動自在に配設された複数の転
動体と、を備える転動装置において、前記内方部材と前
記外方部材との間に形成され前記転動体が配設された空
隙部内に、前述のような導電性グリースを充填したこと
を特徴とする。
【0028】本発明は、種々の転動装置に適用すること
ができ、例えば、転がり軸受,ボールねじ,リニアガイ
ド装置,直動ベアリング等があげられる。ただし、転動
装置を高速回転で使用する場合は、回転により油膜に作
用するせん断によって、グリース内の増ちょう剤の網目
構造が破壊されるおそれがある。よって、本発明の転動
装置は、dmn値が10万以下の条件で使用することが
好ましい。
【0029】なお、本発明における前記内方部材とは、
転動装置が転がり軸受の場合には内輪、同じくボールね
じの場合にはねじ軸、同じくリニアガイド装置の場合に
は案内レール、同じく直動ベアリングの場合には軸をそ
れぞれ意味する。また、前記外方部材とは、転動装置が
転がり軸受の場合には外輪、同じくボールねじの場合に
はナット、同じくリニアガイド装置の場合にはスライ
ダ、同じく直動ベアリングの場合には外筒をそれぞれ意
味する。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明に係る導電性グリースの実
施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1
は本発明に係る導電性グリースを備えた玉軸受21の構
造を示す縦断面図である。この玉軸受21は、外輪22
と、内輪23と、外輪22と内輪23との間に転動自在
に配設された複数の玉24と、複数の玉24を保持する
保持器25と、外輪22のシールみぞ22bに取り付け
られた接触形のシール26,26と、から構成されてい
る。また、外輪22と内輪23とシール26,26とで
囲まれた空間には導電性グリース27が充填され、シー
ル26により玉軸受21内部に密封されている。
【0031】そして、この導電性グリース27によっ
て、前記両輪22,23の軌道面22a,23aと玉2
4との接触面が潤滑されるとともに、外輪22と内輪2
3と玉24とが導電状態となっている。さらに、外輪2
2又は内輪23が接地されていて(図示せず)、玉軸受
21の回転により発生する静電気が除去されるようにな
っている。
【0032】導電性グリース27は、基油として40℃
における動粘度が17.5mm2 /sである合成炭化水
素油(導電性グリース全体の90.0質量%)を使用
し、それに増ちょう剤としてリチウム石けんと、導電性
付与添加剤としてカーボンブラックとを、導電性グリー
ス全体の5.0質量%それぞれ添加して、NLGIちょ
う度をNo.3としたものである。そして、このリチウ
ム石けんは形状が繊維状で、長さが3μm以上のものを
含有している。
【0033】この導電性グリース中のリチウム石けん及
びカーボンブラックの分散状態を説明する写真(図面代
用写真)を、図2に示す。図2は透過型電子顕微鏡(T
EM)で撮影した導電性グリース中の増ちょう剤及びカ
ーボンブラックであり、細長い繊維状のものがリチウム
石けんで、黒い点状のものがカーボンブラックである。
図2から、導電性グリース中に長さ3μm以上の繊維状
のリチウム石けんが含まれていることが分かる。
【0034】このような導電性グリース27は、長繊維
増ちょう剤を含有しているので、玉軸受21の軌道面2
2a,23aと玉24との金属接触が生じにくく、軌道
面22a,23aに酸化膜が生成しにくい。その結果、
導電性の経時的な低下が生じにくい。また、シール26
を導電性ゴムで構成する等の手法によってシール26に
も導電性を保持させれば、導電性の経時的な低下をより
抑制することができる。
【0035】よって、このような導電性グリース27
は、例えば複写機,レーザープリンタのような事務機器
等に用いられる転がり軸受の静電気対策として顕著な有
効性を発揮するものである。なお、本実施形態は本発明
の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限
定されるものではない。
【0036】例えば、基油,増ちょう剤,導電性付与添
加剤の種類は上記のものに限定されるものではなく、ま
た、各種添加剤を添加してもよい。また、本実施形態に
おいては導電性グリースを玉軸受のような転動装置に適
用した例を示して説明したが、本発明の導電性グリース
は、その用途は特に限定されるものではなく、電気接点
用グリース等のように、導電性を要求されるものであれ
ば他の用途にも使用可能である。
【0037】ただし、導電性の低下は、複数の部材が相
対運動することにより該部材の軌道面に酸化膜が生成す
るために生じるものであり、また、相対運動時の前記部
材間の油膜形成の程度が、導電性低下に密接に関係して
いる。したがって、本発明の導電性グリースは、転がり
軸受,ボールねじ,リニアガイド装置,直動ベアリング
等のような相対運動する部材を備えた転動装置に、特に
好適に使用される。
【0038】次に、上記の玉軸受21とほぼ同様な構成
の数種の玉軸受について回転中の内外輪の抵抗値を測定
して、導電性が経時変化する程度等を評価した結果につ
いて説明する。まず、抵抗値を測定する装置について、
図3の概略構成図を参照しながら説明する。
【0039】図3中、符号1は測定対象の玉軸受を表
し、その内輪1aに取付けられた軸部材2をモータ3に
よって回転駆動することによって、軸受1を回転するよ
うに構成されている。そして、内輪1aと一体となって
いる軸部材2と外輪1bとの間に、定電圧電源4によっ
て所定の定電圧が印加されるとともに、当該定電圧電源
4と並列に抵抗測定装置5が接続されている。
【0040】抵抗測定装置5は、測定した電圧値(アナ
ログ値)をA/D変換回路6に出力する。A/D変換回
路6は、予め設定されたサンプリング周期でデジタル値
に変換し、当該変換したデジタル信号を演算処理装置7
に出力する。本実施形態では、サンプリング周期を50
kHz(サンプリング時間間隔=0.02ms)に設定
してある。
【0041】演算処理装置7は、最大抵抗値演算部7A
と、閾値処理部7Bと、波数カウント部7Cとを備え
る。最大抵抗値演算部7Aは、入力したデジタル信号に
基づき最大抵抗値を演算する。閾値処理部7Bは、入力
したデジタル信号について所定閾値で閾値処理を行い雑
音を除去する。波数カウント部7Cは、閾値処理部7B
からのパルスカウントについて、経時的なパルス値の増
減変化によって、所定時間単位毎の変動回数つまり波山
の波数をカウントし、その単位時間当たりの波数の平均
値を求める。また演算処理装置7は、求めた最大抵抗値
及び単位時間当たりの波数の平均値を表示装置8に出力
する。本実施形態では、上記波数をカウントする単位時
間を0.328秒に設定してある。表示装置8は、ディ
スプレイなどから構成され、演算処理装置7が求めた最
大抵抗値及び単位時間当たりの波数の平均値を表示す
る。
【0042】次に、上記構成の装置を使用した、玉軸受
1の抵抗値評価の方法について説明する。モータ3を駆
動して軸部材2つまり内輪1aを所定回転速度で回転さ
せた状態で、定電圧電源4から軸受1の内外輪1a,1
b間に所定の定電圧を印加する。このとき、内外輪1
a,1b間に電流が流れるが、スパーク等によって電圧
が変動する。その電圧が抵抗測定装置5で測定され、続
いて、A/D変換回路6によってデジタル値に変換さ
れ、そのデジタル信号に基づいて、演算処理装置7が最
大抵抗値及び所定単位時間当たりの波数を求め、その値
が表示装置8に表示される。
【0043】封入するグリースの種類を変えた6種類の
軸受(実施例1〜3及び比較例1〜3)を用意し、上記
構成の装置を使用して、各軸受について回転中の内外輪
1a,1b間の抵抗値(最大値)を測定した。測定条件
を以下に示す。 内輪回転速度:150rpm 回転時間 :600時間 軸受1に与えるラジアル荷重(Fr):19.6N 印可電圧 :6.2V 最大電流 :100μA 抵抗 :62kΩ 雰囲気温度 :室温 雰囲気湿度 :50%RH そして、サンプリング周期は50kHz、0.328秒
で行った。この試験条件は、回転速度が150rpmと
低速なので、油膜が薄くなり摩耗が発生しやすい条件で
ある。
【0044】ここで、6種類の軸受は共に内径8mm、
外径22mm、幅7mmの玉軸受である。また、6種類
のグリースの構成は表1に示した通りであり、その封入
量は、内輪と外輪とシールとで囲まれた空間の容積の3
0%である。なお、比較例3は、増ちょう剤と導電性付
与添加剤とを兼ねてカーボンブラックを使用した従来の
導電性グリースである。
【0045】
【表1】
【0046】表1中の繊維長は、繊維状であるリチウム
石けんの長さを示しており、繊維幅は同じくリチウム石
けんの最大太さを示している。また、これらの数値は、
透過型電子顕微鏡で観察することにより概算したもので
ある。次に、評価結果をグラフに示して、その内容を検
討する。まず、導電性が経時変化する程度を評価した結
果について、図4のグラフを参照しながら説明する。
【0047】リチウム石けんを含有していないグリース
を使用した比較例3の軸受は、軸受抵抗の最大値が回転
時間とともに大きく上昇した。このような軸受は、放射
ノイズを誘導するので、複写機やプリンタ等に使用され
た場合に、複写画像や印刷画像等の画像系に歪み等の悪
影響を及ぼすおそれがある。これに対して、繊維状のリ
チウム石けんを含有しているグリースを使用した実施例
1〜3及び比較例1,2の軸受は、軸受抵抗の最大値の
経時的な上昇が小さく、導電性が優れていた。特に、繊
維長の長いリチウム石けん(繊維長が3μm以上のリチ
ウム石けん)を含有しているグリースを使用した実施例
1〜3の軸受は、経時的な抵抗値の上昇がより小さく抑
えられている。
【0048】次に、油膜の厚さと導電性との関係を評価
した結果について、図5のグラフを参照しながら説明す
る。ここでは、実施例1及び比較例1の軸受の抵抗値を
上記のように評価するに際して、回転速度を種々変更す
ることにより膜厚比Λを変化させた。なお、膜厚比Λは
潤滑状態を表す計算上の指標であり、最小油膜厚さh
min と、軌道面及び転動体表面の表面粗さσ1 ,σ
2 (自乗平均表面粗さ)とから下記式により算出される
ものである。
【0049】 膜厚比Λ=hmin /(σ1 2 +σ2 2 1/2 図5のグラフから分かるように、実施例1の軸受は比較
例1の軸受と比較して、膜厚比Λが大きくなっても抵抗
値が小さい。このことは、リチウム石けんの繊維長が長
い方が、軌道面と転動体との接触面からカーボンブラッ
クが排除されることを抑制する効果が高く、また、カー
ボンブラック同士を連絡して導電性グリースの導電性を
高める効果も高いことを示していると考えられる。
【0050】次に、実施例2及び比較例2の軸受におい
て、グリースの基油粘度を変化させて抵抗値(回転60
0時間後の軸受抵抗の最大値)及び軸受トルクの測定を
行った結果を図6のグラフに示す。なお、グラフの左側
の縦軸が抵抗値を示し、右側の縦軸が軸受トルクを示し
ており、それぞれ実施例2の値を1とした場合の相対値
で示してある。また、図6のグラフにおいては、実施例
2の結果を丸印、比較例2の結果を菱形印でプロットす
るとともに、それぞれのプロットを結ぶ線は、抵抗値は
実線、軸受トルクは点線で示している。
【0051】図6のグラフから分かるように、基油の4
0℃における動粘度が高くなるほど、抵抗値及び軸受ト
ルクが大きくなる傾向を示した。前述のように、基油の
動粘度を高くしすぎると油膜が厚くなり抵抗値が大きく
なるので、基油の動粘度は200mm2 /s以下が好ま
しい。なお、基油の動粘度が高くなるほど抵抗値が大き
くなる傾向があるため、従来のグリースにおいては基油
の40℃における動粘度は120mm2 /s程度以下が
好ましい場合が多かったが、本発明の導電性グリースは
長繊維増ちょう剤を含有しているので、40℃における
動粘度が200mm2 /s以下のものまで使用すること
が可能となっている。
【0052】すなわち、長繊維増ちょう剤を含有してい
るグリースと長繊維増ちょう剤を含有していないグリー
スとを比較すると、図6のグラフから分かるように、同
じ動粘度の基油を使用しても軸受抵抗を小さく抑えるこ
とができる。よって、より広範囲の動粘度の基油が使用
可能となるとともに、軸受を低速回転で使用した際の油
膜形成や軸受運搬時のフレッティング対策に有利とな
る。
【0053】次に、実施例2の軸受においてグリース中
のカーボンブラックの含有量を変化させて抵抗値(回転
600時間後の軸受抵抗の最大値)の測定を行った結果
を図7のグラフに示す。図7のグラフから分かるよう
に、カーボンブラックは0.2質量%程度の極少量でも
導電性の付与に効果があり、含有量を2質量%以上とす
れば、抵抗値を十分に小さくできる。ただし、含有量が
10質量%を超えても抵抗値はほとんど変化がなく、抵
抗値をさらに小さくする効果は乏しい。
【0054】次に、実施例2の軸受において、リチウム
石けん及びカーボンブラックの合計量におけるカーボン
ブラックの割合を変化させて、抵抗値(回転600時間
後の軸受抵抗の最大値)の測定を行った結果を図8のグ
ラフに示す。グラフの横軸の左端の0(ゼロ)は、カー
ボンブラックが0質量%でリチウム石けんが100質量
%であることを示し、右端の1は、カーボンブラックが
100質量%でリチウム石けんが0質量%であることを
示している。
【0055】図8のグラフから分かるように、カーボン
ブラックの割合が20〜90質量%(カーボンブラッ
ク:リチウム石けん=20〜90質量%:80〜10質
量%)であると抵抗値が小さく、カーボンブラックの割
合が30〜80質量%(カーボンブラック:リチウム石
けん=30〜80質量%:70〜20質量%)であると
抵抗値がさらに小さかった。
【0056】次に、添加剤の添加効果を評価した結果に
ついて説明する。実施例1の軸受において、グリースに
添加剤として極圧剤と摩耗防止剤とを添加したもの(合
計でグリース全体の2.5質量%)を用意し、抵抗値が
経時変化する程度を評価した。そして、添加剤なしであ
る実施例1の軸受と比較した。その結果を図9のグラフ
に示す。縦軸の軸受抵抗の最大値は、どの時間の値も、
同じ時間の添加剤なし(実施例1)の値を1とした場合
の相対値である。すなわち、回転600時間後の添加剤
ありの値は、回転600時間後の添加剤なしの値を1と
した場合の相対値であり、添加剤なしの場合の0.5で
あることを示している。
【0057】極圧剤と摩耗防止剤とを添加したことによ
り、軌道面に摩耗が生じて酸化膜が生成することが抑制
されるので、図9のグラフから分かるように、添加剤な
しの場合よりも抵抗値の上昇が小さく抑えられていた。
次に、実施例1〜3及び比較例1〜3の軸受について音
響特性の評価を行った結果を説明する。音響特性の評価
は、前述の軸受抵抗の評価前後(600時間の回転試験
の前後)にそれぞれアンデロン値H.Bを測定し、その
上昇度合いにより行った。アンデロン値の測定条件は、
アキシアル荷重27.4N、回転速度1800rpmと
し、室温下で測定した。その結果を表1に併せて示す。
なお、表1においては、アンデロン値の上昇が1未満で
あった場合は◎印、2未満であった場合は○印、3未満
であった場合は△印、3以上であった場合は×印で示し
てある。
【0058】表1から分かるように、実施例1〜3の軸
受は比較例1,2の軸受よりもアンデロン値の上昇度合
いが小さく、音響特性がより優れていた。このことか
ら、リチウム石けんの繊維長が長い方が、音響特性の低
下が小さいと考えられる。また、比較例3の軸受はアン
デロン値の上昇度合いが大きく、音響特性が不十分であ
った。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明の導電性グリース
は、導電性の経時的な低下が生じにくい。また、本発明
の転動装置は、電気抵抗値が小さく長期間にわたって帯
電しにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性グリースを備えた玉軸受の構造
を示す縦断面図である。
【図2】透過型電子顕微鏡で撮影した導電性グリース中
のリチウム石けん及びカーボンブラックの図面代用写真
である。
【図3】軸受の抵抗値を測定する装置の概略構成図であ
る。
【図4】玉軸受の回転時間と軸受抵抗の最大値との相関
を示すグラフである。
【図5】膜厚比Λと軸受抵抗の最大値との相関を示すグ
ラフである。
【図6】基油粘度と軸受抵抗の最大値との相関を示すグ
ラフである。
【図7】カーボンブラックの含有量と軸受抵抗の最大値
との相関を示すグラフである。
【図8】カーボンブラックの割合と軸受抵抗の最大値と
の相関を示すグラフである。
【図9】玉軸受の回転時間と軸受抵抗の最大値との相関
を示すグラフである。
【符号の説明】
21 玉軸受 22 外輪 22a 外輪軌道面 23 内輪 23a 内輪軌道面 24 玉 27 導電性グリース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C10N 10:02 C10N 10:02 20:02 20:02 20:06 20:06 B Z 40:02 40:02 40:14 40:14 50:10 50:10 Fターム(参考) 3J101 AA03 AA32 AA42 AA62 AA64 AA71 BA80 CA40 EA63 FA11 GA60 4H104 AA04C BA06A BA07A BB16B BB19B EA02A EA08B EA10B EB08 EB09 EB10 FA01 PA01 PA12 QA18

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基油と導電性付与添加剤と増ちょう剤と
    を備えた導電性グリースにおいて、前記増ちょう剤は、
    繊維状であり長さが3μm以上である長繊維増ちょう剤
    を含有することを特徴とする導電性グリース。
  2. 【請求項2】 前記導電性付与添加剤及び前記増ちょう
    剤の合計の含有量をグリース全体の5〜35質量%とし
    たことを特徴とする請求項1に記載の導電性グリース。
  3. 【請求項3】 前記導電性付与添加剤の含有量をグリー
    ス全体の0.2〜10質量%としたことを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の導電性グリース。
  4. 【請求項4】 前記導電性付与添加剤と前記増ちょう剤
    との比率を、20〜90質量%:80〜10質量%とし
    たことを特徴とする請求項3に記載の導電性グリース。
  5. 【請求項5】 前記導電性付与添加剤と前記増ちょう剤
    との比率を、30〜80質量%:70〜20質量%とし
    たことを特徴とする請求項3に記載の導電性グリース。
  6. 【請求項6】 前記基油の40℃における動粘度を5〜
    200mm2 /sとしたことを特徴とする請求項1〜5
    のいずれかに記載の導電性グリース。
  7. 【請求項7】 酸化防止剤,防錆剤,極圧剤,及び摩耗
    防止剤のうち少なくとも1種からなる添加剤を備えるこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の導電性
    グリース。
  8. 【請求項8】 外面に軌道面を有する内方部材と、該内
    方部材の軌道面に対向する軌道面を有し前記内方部材の
    外方に配置された外方部材と、前記両軌道面間に転動自
    在に配設された複数の転動体と、を備える転動装置にお
    いて、前記内方部材と前記外方部材との間に形成され前
    記転動体が配設された空隙部内に、請求項1〜7のいず
    れかに記載の導電性グリースを充填したことを特徴とす
    る転動装置。
  9. 【請求項9】 内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪と
    の間に転動自在に配設された複数の転動体と、を備える
    転がり軸受において、前記内輪と前記外輪との間に形成
    され前記転動体が配設された空隙部内に、請求項1〜7
    のいずれかに記載の導電性グリースを充填したことを特
    徴とする転がり軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014019851A (ja) * 2012-07-23 2014-02-03 Nsk Ltd グリース組成物の評価方法

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