JP2003237319A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2003237319A JP2002036599A JP2002036599A JP2003237319A JP 2003237319 A JP2003237319 A JP 2003237319A JP 2002036599 A JP2002036599 A JP 2002036599A JP 2002036599 A JP2002036599 A JP 2002036599A JP 2003237319 A JP2003237319 A JP 2003237319A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエット性能を犠牲にせず、ドライ操縦安定
性を向上することのできる空気入りタイヤを提供するこ
と。 【解決手段】 トレッド12に周方向主溝14、傾斜溝
16、副傾斜溝18を形成してウエット性能の高い方向
性パターンとする。ブロック20には、1/4点30付
近に、平面視で細長い三角形状の凹部24、36を配置
する。凹部24、及び凹部36はブロック端縁に位置す
る頂点に向けて深さを漸増する。凹部24,36は周方
向主溝の如き役目を果たしてウエット性能を向上する。
また、凹部24,36は踏面から頂点に向い深さが漸増
してるので、溝深さ一定の周方向主溝を設けた従来のブ
ロックに対して、ブロック剛性を大巾に増加させること
ができ、操縦安定性を大巾に向上することができる。傾
斜溝16が周方向主溝により分断されないので、トレッ
ド中央領域12Cの水をトレッド端12Eへ効率良く排
水できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トレッドに複数の
ブロックを備えた空気入りタイヤに係り、特に、ウエッ
ト性能を犠牲にせず、ドライ操縦安定性を向上すること
のできる空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りタイヤ、中でもスポーツ指向の
車両に用いられる一般的には高性能タイヤと呼ばれるト
レッド幅の比較的広い空気入りタイヤでは、図7に示す
ように、タイヤ周方向に直線状に延びる第1の周方向主
溝100、第2の周方向主溝102、第3の周方向主溝
104と、タイヤ周方向に対して傾斜する傾斜溝10
6,108,110とを組み合せたブロックパターンが
一般的に採用されている。
【0003】ここで、空気入りタイヤにおいて、ウエッ
トハイドロプレーニング性能を良くするには、溝幅を広
げるなど溝面積(ネガティブ率)を増すのが一般的であ
り、傾斜溝の傾きをタイヤ幅方向よりもかなり高くした
所謂ハイアングル溝を用いるのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常の傾斜
溝に対して、タイヤ幅方向に対する角度が高いハイアン
グル溝を主溝とすることがウエット排水性に対して有利
であるが、この構成は操縦安定性のためピッチ個数を減
らすなど、十分なブロック剛性を確保する必要がある。
【0005】ハイアングル溝により形成されるブロック
パターンは、ハイドロプレーニング性能に優れるが、ブ
ロック剛性は確保し難い。
【0006】また、傾斜溝は連続して延びることにより
スムースな排水を行うことができるが、従来の空気入り
タイヤでは、ショルダー側に傾斜溝16と交差する周方
向主溝14が形成されており、傾斜溝16のスムースな
水流を阻害する問題があった。
【0007】本発明は、上記事実を考慮し、ウエット性
能を犠牲にせず、ドライ操縦安定性を向上することので
きる空気入りタイヤを提供することが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、トレッドのタイヤ幅方向中央付近に配置され、タイ
ヤ周方向に延びる少なくとも1本の周方向主溝と、前記
トレッドの前記周方向主溝のタイヤ幅方向両側において
タイヤ周方向に間隔をあけて複数設けられ、トレッド接
地端と前記周方向主溝とを連結し、少なくとも前記トレ
ッドのタイヤ赤道面を挟んで一方の領域内ではタイヤ周
方向に対して同方向に傾斜すると共にタイヤ周方向に対
する角度が前記タイヤ幅方向端部から前記周方向主溝に
向うにしたがって漸減するタイヤ赤道面の左右で対をな
す傾斜溝と、を備え、前記トレッドに、少なくとも前記
周方向主溝とタイヤ周方向に隣接する2つの前記傾斜溝
とによって区画されるブロックが複数設けられた空気入
りタイヤであって、前記ブロックは、タイヤ赤道面側の
タイヤ回転方向側に配置され前記トレッドを平面視した
ときの形状が先細りとなった鋭角端分と、タイヤ幅方向
中間部に配置され前記トレッドを平面視したときの形状
が略三角形で、三角形の特定の頂点に最深部を有し、前
記特定の頂点に向けて深さが漸増すると共に、三角形の
少なくとも一辺がブロック端縁により形成された凹部
と、を備え、各凹部をタイヤ赤道面とトレッド端との中
央部である1/4点の付近にタイヤ周方向に沿って略一
直線上に配置することにより、前記ブロックが少なくと
もタイヤ幅方向に複数の擬似サブブロック列に分割され
ている、ことを特徴としている。
【0009】次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0010】トレッドのタイヤ幅方向中央付近に、タイ
ヤ周方向に延びる少なくとも1本の周方向主溝を配置
し、その周方向主溝の両側にトレッド接地端と周方向主
溝とを連結し、タイヤ周方向に対する角度がタイヤ幅方
向端部から周方向主溝に向うにしたがって漸減するタイ
ヤ赤道面の左右で対をなす傾斜溝をタイヤ周方向に間隔
をあけて複数設けることで、高性能タイヤに必要なウエ
ットハイドロプレーニング性能を確保することができ
る。
【0011】ウエット路面走行時、トレッドのタイヤ幅
方向中央付近では、周方向主溝から傾斜溝へスムースに
水を流すために、本発明のように傾斜溝は、周方向に対
して小さい角度で周方向主溝に接続し、トレッド端側で
は、トレッド外側に水を排出するために、タイヤ周方向
に対してタイヤ赤道面側よりも大きな角度とすることが
良い。
【0012】また、ブロックがタイヤ赤道面側のタイヤ
回転方向側に、トレッドを平面視したときの形状が先細
りとなった鋭角端分を持つことができ、周方向主溝から
スムースに傾斜溝へ水を流すことができる。
【0013】通常、トレッドの略1/4点付近は、トレ
ッド中央領域(トレッド幅を三等分した中央の領域)
と、トレッド側領域(トレッド中央領域の外側の領域)
のブロックに周方向溝で完全に分断し、最適なブロック
剛性を確保し、トレッド側領域の偏摩耗を防止したり、
傾斜溝の角度がタイヤ周方向に対して大きいためのハイ
ドロプレーニング性能の悪さを周方向主溝で補ったりし
ている。
【0014】これに対し、請求項1に記載の空気入りタ
イヤでは、1/4点付近を1点(特定の頂点)のみが深
く、トレッド踏面からこの特定の頂点に向い深さが漸増
するような略三角形の凹部をブロック端縁に設けること
で、この凹部が周方向主溝の如き役目を果たすことがで
きる。
【0015】この凹部はトレッド踏面からこの特定の頂
点に向い深さが漸増してるので、1/4点付近に周方向
主溝を設けた従来のタイヤのブロックに対して、ブロッ
ク剛性を大巾に増加させることができ、乾燥路面、及び
ウエット路面での操縦安定性を大巾に向上することがで
きる。
【0016】また、タイヤ周方向に対する角度がタイヤ
幅方向端部から周方向主溝に向うにしたがって漸減し、
スムーズな水の排水を可能とする傾斜溝が周方向主溝に
より分断されないので、トレッド中央領域の水をトレッ
ド端へ効率良く排水することができる。
【0017】なお、凹部のトレッド平面視形状を略三角
形とすることにより、踏面から溝への流れをスムースに
でき、排水効率が向上する。
【0018】また、ショルダー側のブロック剛性が上が
ることにより、ショルダー付近の偏摩耗を抑制すること
が出来る。
【0019】なお、ここでいう1/4点付近とは、1/
4点を中心としてタイヤ幅方向両側へトレッド幅の25
%の範囲内とする。
【0020】なお、以下に、本発明で言うトレッドの中
央領域の定義を説明する。
【0021】本発明では、空気入りタイヤを以下に説明
する標準リムに装着し、標準空気圧を充填し、標準荷重
を作用させたときのタイヤ幅方向の一方のタイヤ幅方向
最外端(トレッド端)から他方のタイヤ幅方向最外端
(トレッド端)までの領域を3等分したときの、中央の
領域を中央領域としている。また、タイヤ幅方向の一方
のタイヤ幅方向最外端(トレッド端)から他方のタイヤ
幅方向最外端(トレッド端)までのタイヤ幅方向に沿っ
て計測した寸法をトレッド幅とする。
【0022】ここで、標準リムとはJATMA(日本自
動車タイヤ協会)のYear Book2001年度版
規定のリムであり、標準空気圧とはJATMA(日本自
動車タイヤ協会)のYear Book2001年度版
の最大負荷能力に対応する空気圧であり、標準荷重とは
JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Bo
ok2001年度版の単輪を適用した場合の最大負荷能
力に相当する荷重である。
【0023】なお、日本以外では、荷重とは下記規格に
記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最
大負荷能力)のことであり、空気圧とは下記規格に記載
されている単輪の最大荷重(最大負荷能力)に対応する
空気圧のことであり、リムとは下記規格に記載されてい
る適用サイズにおける標準リム(または、”ApprovedRi
m" 、”Recommended Rim")のことである。
【0024】規格は、タイヤが生産又は使用される地域
に有効な産業規格によって決められている。例えば、ア
メリカ合衆国では、”The Tire and Rim Association I
nc.のYear Book ”であり、欧州では”The European Ti
re and Rim Technical OrganizationのStandards Manua
l”である。
【0025】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の空気入りタイヤにおいて、前記トレッドを平面視した
ときの前記ブロックの形状は、略三日月形状を長手方向
中央部分で分割した略半三日月形状であり、かつ分割面
が前記トレッド接地端と一致している、ことを特徴とし
ている。
【0026】次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0027】ブロックの形状を、略三日月形状を長手方
向中央部分で分割した略半三日月形状とし、かつ分割面
をトレッド接地端と一致させると、傾斜溝が周方向主溝
側ではタイヤ周方向に対して小さな角度、トレッド端側
ではタイヤ周方向に対して大きな角度となるよう滑らか
な円弧形状となり、スムースにトレッド中央領域の水を
トレッド端側に排水することができる。
【0028】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記トレッ
ドを平面視したときの前記凹部の形状が長い2辺と短い
1辺とからなる細長い三角形であり、前記細長い三角形
の長い2辺の内の一方の辺が前記ブロックの端縁の一部
分から構成されており、前記長い2辺の挟角が鋭角であ
り、前記短い1辺から前記長い2辺で形成される頂点に
向けて深さが漸増して前記頂点で最大深さとなってい
る、ことを特徴としている。
【0029】次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0030】トレッドを平面視したときの凹部の形状を
長い2辺と短い1辺とからなる細長い三角形とし、長い
2辺の内の一方の辺をブロックの端縁の一部分から構成
し、長い2辺の挟角を鋭角(ここでは、60°未満のこ
と。)とし、さらに短い1辺から長い2辺で形成される
頂点に向けて深さを漸増して前記頂点で最大深さとする
ことにより、スムースにブロック踏面付近からブロック
端縁外側の溝部分に水を導入し、乱流を抑えてハイドロ
プレーニング性能を向上することができる。
【0031】なお、三角形の最も短い辺をブロック端縁
と一致させた場合、凹部の体積を大きくしようとする
と、他の長い2辺をブロック内方へ延ばさなければなら
ない。しかし、ブロックは、剛性等の関係から大きさが
(タイヤ幅方向の寸法)が決っているため、限られた大
きさの中で三角形の面積、即ち、凹部の体積を確保する
ことが出来なくなる。
【0032】また、本発明のように凹部の三角形状を設
定した場合、図8(A)に示すように、凹部200の水
の流れ(矢印D方向)に対する流路断面積(A1〜A
3)は、図8(B)に示すように、稜線202側から頂
点200P側へ向けて徐々に大きくなり、その後、徐々
に小さくなるが、頂点200P側では傾斜溝204に近
づくため、凹部200の流路断面積が徐々に小さくなっ
ても傾斜溝204へは問題なくスムースに水が流れて行
く。
【0033】なお、ここで、短い辺とは、他の長い2辺
の長さ(なお、長い2辺の長さが異なる場合には、短い
方を基準とする。)の90%以下の長さを有するものと
する。
【0034】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の空気入りタイヤにおいて、前記長い2辺の内の他方の
辺が、前記ブロックに形成されたサイプの端縁から形成
されている、ことを特徴としている。
【0035】次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0036】ブロックにサイプを形成することにより、
ブロック剛性を適度に低下させて、乗り心地を改良する
ことができる。
【0037】また、二等辺三角形の長い2辺の内の他方
の辺をサイプの端縁から形成したのは、サイプを二等辺
三角形の凹部から離れた位置に形成するとサイプと凹部
との間の小ブロック部が偏摩耗する虞がある。
【0038】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請
求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記ブロックのタイヤ周方向中間部には、トレッド端か
らタイヤ赤道面側に向って前記傾斜溝と略平行に延びる
と共に、前記1/4点付近で終端する副傾斜溝が形成さ
れている、ことを特徴としている。
【0039】次に、請求項5に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0040】周方向主溝のタイヤ幅方向外側のトレッド
において、全てのブロックを略半三日月形状とすると、
ピッチ個数が多い場合にブロック剛性が弱くなり過ぎて
(タイヤ周方向の寸法が短くなるため)、ドライ操縦安
定性が低下する虞がある。
【0041】そこで、全てのブロックを略半三日月形状
としたままピッチ個数を少なくすると、ショルダー側の
ブロック剛性が高くなり過ぎてしまい(特に、ショルダ
ー側のタイヤ周方向の寸法が長くなるため)、乗り心地
が著しく低下すると共に、ブロックが大きくなり過ぎて
偏摩耗を生ずる懸念があり、また、溝面積も低下するの
で排水性も低下する。
【0042】このため、ブロックのタイヤ周方向中間部
に、トレッド端からタイヤ赤道面側に向って傾斜溝と略
平行に延びると共に、1/4点付近で終端する副傾斜溝
を形成すると、このブロックにおいて、1/4点のタイ
ヤ赤道面側のブロック部分の数:1/4点のトレッド端
側のブロック部分の数=1:2となり、1/4点のタイ
ヤ赤道面側のブロック部分と1/4点のトレッド端側の
ブロック部分の各々のブロック剛性が最適化され、ハイ
ドロプレーニング性能、及びドライ操縦安定性能を両立
することが可能となる。
【0043】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の空気入りタイヤにおいて、前記傾斜溝は、トレッド端
側よりもタイヤ赤道面側が幅広である、ことを特徴とし
ている。
【0044】次に、請求項6に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0045】傾斜溝は、トレッド端側よりもタイヤ赤道
面側を幅広とすることにより、接地面内のトレッド中央
付近の水を高い効率で排水することができる。
【0046】また、ブロックに副傾斜溝を形成すると、
副傾斜溝がショルダー付近の排水を行うため、副傾斜溝
の溝幅、及びトレッド端側の傾斜溝の溝幅を各々狭くし
ても排水性を確保することが可能となり、副傾斜溝の溝
幅、及びショルダー付近の傾斜溝の溝幅を各々狭くする
ことで溝ボリュームを小さくでき、溝から発生するノイ
ズを小さくできる。このため、副傾斜溝を新たに追加し
た場合に悪化するノイズ特性を改良することができる。
【0047】請求項7に記載の発明は、請求項5または
請求項6に記載の空気入りタイヤにおいて、前記副傾斜
溝のタイヤ周方向両側に位置する各サブブロック部に
は、前記副傾斜溝のタイヤ赤道面側の終端部付近に、前
記傾斜溝に面する凹部と前記副傾斜溝に面する凹部とが
設けられている、ことを特徴としている。
【0048】次に、請求項7に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0049】ブロックに副傾斜溝を設けた場合、副傾斜
溝のタイヤ赤道面側の終端部付近に、傾斜溝に面する凹
部と副傾斜溝に面する凹部とを設けると、ブロックの接
地面内の水を一方の凹部で傾斜溝へ、他方の凹部で副傾
斜溝へ分けて流すことができ、接地面内の水を効率的に
トレッド端側へ流すことができる。
【0050】また、このように凹部を設けると、ブロッ
クの踏み込み側の端縁、及び蹴り出し側の端縁の各々一
部分が面取りされた形状となるので、ブロックの踏み込
み時、及び蹴り出し時のノイズを低減することができ
る。
【0051】請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請
求項7の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記ブロックの踏面と前記凹部との境界部分をなす稜線
が、隣接する前記傾斜溝とは逆方向で、かつにタイヤ周
方向に対する角度が15度以上70度以下の範囲内で傾
斜している、ことを特徴としている。
【0052】次に、請求項8に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0053】稜線の角度が15度未満になると、稜線と
ブロック端(溝壁)とで形成される踏面の角部分が鋭角
に近づき、偏摩耗性が懸念される、一方、稜線の角度が
70度を越えると、路面に踏み込む際に、稜線が接地面
端縁に平行に近くなり、踏み込み時にインパクトが稜線
全体で同時に発生されるので、ノイズの悪化が考えられ
る。
【0054】したがって、偏摩耗とノイズを両立するた
めには、稜線を隣接する傾斜溝とは逆方向で、かつにタ
イヤ周方向に対する角度を15度以上70度以下の範囲
内で傾斜させることが好ましい。
【0055】請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請
求項7の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記ブロックの踏面と前記凹部との境界部分をなす稜線
がタイヤ周方向に対して略平行である、ことを特徴とし
ている。
【0056】次に、請求項9に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0057】稜線をタイヤ周方向に対して略平行とする
と、踏み込み時、及び蹴り出し時に、接地面に対して稜
線が略直角となり、凹部が踏み込まれた時から蹴り出さ
れるまでの剛性変動が少なくなるので乗り心地を向上す
ることができる。
【0058】なお、本発明においてタイヤ周方向に対し
て略平行とは、タイヤ周方向に対する角度が15度未満
のことを意味する。
【0059】請求項10に記載の発明は、請求項1乃至
請求項9の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおい
て、前記トレッドは、タイヤ赤道面両側の全ての前記傾
斜溝が、タイヤ赤道面側の端部がトレッド端側の端部よ
りも回転方向側に位置するように傾斜した方向性パター
ンを有し、前記ブロックには、深さの最も浅い頂点側か
ら踏み込み、深さの最も深い蹴り出し側の辺に向けて末
広がり形状を呈している凹部が少なくとも一つ設けられ
ている、ことを特徴としている。
【0060】次に、請求項10に記載の空気入りタイヤ
の作用を説明する。
【0061】トレッドパターンを、タイヤ赤道面両側の
全ての傾斜溝が、タイヤ赤道面側の端部がトレッド端側
の端部よりも回転方向側に位置するように傾斜させた方
向性パターンとすることにより、傾斜溝による排水を最
大限に発揮することができる。
【0062】請求項11に記載の発明は、請求項1乃至
請求項10の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおい
て、前記トレッドを平面視したときの前記凹部の略三角
形状は、略直線状の辺によって形成されている、ことを
特徴としている。
【0063】次に、請求項11に記載の空気入りタイヤ
の作用を説明する。
【0064】例えば、三角形の頂点位置が決っており、
各頂点を結ぶ辺を円弧曲線とすると、極端な鋭角角部が
できてしまう場合があるが、辺を略直線とすれば、極端
な鋭角角部は形成されなくなり、ブロックの偏摩耗を抑
えることができる。
【0065】なお、辺が略直線とは、辺が曲がって多少
の振幅を有していてもよいが、その振幅は辺の長さの2
0%以内のものとする。
【0066】請求項12に記載の発明は、請求項1乃至
請求項10の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおい
て、前記トレッドを平面視したときの前記凹部の略三角
形状は、曲線の略円弧状である、ことを特徴としてい
る。
【0067】次に、請求項12に記載の空気入りタイヤ
の作用を説明する。
【0068】略三角形の辺を略円弧状とすることによ
り、ブロック端を形成する溝形状に沿ったよりスムース
な排水が可能となる。
【0069】請求項13に記載の発明は、請求項1乃至
請求項12の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおい
て、前記ブロックを前記凹部の深さの最深部と最浅部と
を結ぶ線上で高さ方向に断面にして見たときに、踏面側
表面がタイヤ内側に曲率中心を有する略円弧曲線形状で
ある、ことを特徴としている。
【0070】次に、請求項13に記載の空気入りタイヤ
の作用を説明する。
【0071】凹部の踏面側表面の断面形状をタイヤ内側
に曲率中心を有する略円弧曲線形状とすると、凹部の踏
面側表面とブロック踏面とを稜線部分で滑らかに接続で
き、ブロック踏面付近の水を溝内にスムースに流すこと
ができる。
【0072】請求項14に記載の発明は、請求項1乃至
請求項13の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおい
て、前記凹部の最大深さ寸法は、前記傾斜溝の深さ寸法
と実質上同等である、ことを特徴としている。
【0073】次に、請求項14に記載の空気入りタイヤ
の作用を説明する。
【0074】凹部の最大深さ寸法を、傾斜溝の深さ寸法
と実質上同等とすることにより、ブロック剛性を確保し
つつ、排水に必要な凹部の体積を最大限確保することが
出来る。
【0075】請求項15に記載の発明は、請求項1乃至
請求項14の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおい
て、前記周方向主溝は前記傾斜溝よりも幅が広い、こと
を特徴としている。
【0076】次に、請求項15に記載の空気入りタイヤ
の作用を説明する。
【0077】周方向主溝を傾斜溝よりも幅広とした方
が、周方向主溝と傾斜溝が同じ溝幅の場合、及び傾斜溝
が周方向主溝よりも幅広の場合よりも、各溝の性能をバ
ランス良く発揮でき、トレッド中央付近の水を最大効率
で排水することが出来る。
【0078】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]以下、図面を
参照して本発明の空気入りタイヤの第1の実施形態を詳
細に説明する。
【0079】図1には、本発明の一実施形態に係る空気
入りタイヤ10のトレッド12が平面図にて示されてい
る。
【0080】図1において、符号12Cはトレッド12
をタイヤ幅方向に3等分したときの中央の領域であるト
レッド中央領域、符号12Sはトレッド側部域である。
また、図1のW0はトレッド幅、矢印A(タイヤ回転方
向)及び矢印Bは周方向、矢印Cはタイヤ幅方向を表し
ている。
【0081】トレッド中央領域12Cの定義に関して
は、請求項1の作用に記載されている通りである。
【0082】図1に示すように、トレッド12のトレッ
ド中央領域12Cには、タイヤ赤道面CLを挟んで両側
に、それぞれタイヤ周方向に沿って直線状に延びる周方
向主溝14が形成されている。
【0083】また、トレッド12には、周方向主溝14
のタイヤ幅方向外側に、トレッド12の接地端12Eに
開口し、接地端12Eから周方向主溝14に向って延び
る傾斜溝16がタイヤ周方向に略等間隔で形成されてい
る。
【0084】トレッド12には、これら2本の周方向主
溝14、及び複数の傾斜溝16によりタイヤ赤道面CL
上にセンターリブ22が、センターリブ22の両側に複
数のブロック20が区画されている。
【0085】傾斜溝16は、タイヤ幅方向に対する角度
がタイヤ赤道面CL側へ向けて徐々に大きくなるように
傾斜しており、トレッド平面視で略円弧形状である。
【0086】傾斜溝16はタイヤ赤道面CLの左右で1
対となっており、タイヤ赤道面CL側の端部がタイヤ回
転方向側に位置している。
【0087】傾斜溝16は、タイヤ赤道面CLの左右で
略半ピッチ位相がずらされている。
【0088】また、傾斜溝16の溝幅は、タイヤ赤道面
CL側がトレッド端12E側よりも広く形成されてい
る。
【0089】ブロック20は、これら周方向主溝14、
及び2本の傾斜溝16により、トレッド平面視形状が略
半三日月形状とされている。
【0090】ブロック20のタイヤ周方向中央部には、
接地端12Eから周方向主溝14に向って延び、トレッ
ド12の1/4点30付近で終端する副傾斜溝18が形
成されている。
【0091】副傾斜溝18は、傾斜溝16と略平行に設
けられている。
【0092】図2に示すように、本実施形態では、ブロ
ック20において、以後、副傾斜溝18のタイヤ回転方
向側の部分を第1のサブブロック部20A、反対側の部
分を第2のサブブロック部20B、副傾斜溝18よりも
タイヤ赤道面CL側をセカンドブロック部20Cと呼ぶ
ことにする。 (第1のサブブロック部20A)第1のサブブロック部
20Aには、トレッド平面視で略三角形の凹部24が形
成されている。
【0093】凹部24の三角形は、1辺がブロック20
の踏面32(図3参照)と凹部24との境界である想像
線(2点鎖線)で示す稜線26、他の1辺がブロック端
縁(副傾斜溝18の溝壁)の一部分、残りの1辺が第1
のサブブロック部20Aをタイヤ周方向に横断するサイ
プ28の溝壁の一部分から形成されている。
【0094】サイプ28は、略円弧形状であり、傾斜溝
16と同方向に傾斜している。
【0095】凹部24は、稜線26がブロック20の踏
面32と同じ高さであり、この稜線26からブロック端
縁で形成される辺とサイプ28の溝壁から形成される辺
との頂点24Pに向けて深さが漸増している。
【0096】なお、凹部24は頂点24Pで最も深くな
っており、頂点24Pでは副傾斜溝18と同等の深さで
ある。
【0097】本実施形態の稜線26は、トレッド12の
1/4点30付近に配置され、タイヤ周方向に対して略
直線状に延びている。
【0098】図3に示すように、ブロック20の凹部2
4での断面形状(図2の3―3線断面)は、タイヤ外側
に向けて凸となる略円弧形状であり、ブロック20の踏
面32と凹部24とは滑らかに接続されている。
【0099】図2に示すように、サイプ28と傾斜溝1
6との接続部分は鋭角角部となっており、この鋭角角部
には、図4に示すようなアール面取り34が形成されて
いる。 (第2のサブブロック部20B)図2に示すように、第
2のサブブロック部20Bにも、トレッド平面視で略三
角形の凹部36が形成されている。
【0100】凹部36の三角形は、1辺がブロック20
の踏面32と凹部36との境界である想像線(2点鎖
線)で示す稜線38、他の1辺がブロック端縁(傾斜溝
16の溝壁)の一部分、残りの1辺が第2のサブブロッ
ク部20Bをタイヤ周方向に横断するサイプ40の溝壁
の一部分から形成されている。
【0101】サイプ40は、略円弧形状であり、傾斜溝
16と同方向に傾斜している。
【0102】凹部36は、稜線38がブロック20の踏
面32と同じ高さであり、この稜線38からブロック端
縁で形成される辺とサイプ40の溝壁から形成される辺
との頂点36Pに向けて深さが漸増している。
【0103】なお、凹部36は頂点36Pで最も深くな
っており、頂点36Pでは傾斜溝16と同等の深さであ
る。
【0104】本実施形態の稜線38は、トレッド12の
1/4点30付近に配置され、タイヤ周方向に対して略
直線状に延びている。
【0105】ブロック20の凹部36での断面形状は、
凹部24と同様にタイヤ外側に向けて凸となる略円弧形
状であり、ブロック20の踏面32と凹部36とは滑ら
かに接続されている。
【0106】サイプ40と副傾斜溝18との接続部分は
鋭角角部となっており、この鋭角角部には、面取り42
(形状は、第1のサブブロック部20Aの面取り34と
同様)が形成されている。
【0107】センターリブ22の側壁には、平面視で略
三角形状の突起44が傾斜溝16の開口付近に形成され
ている。
【0108】突起44の三角形の1辺は、センターリブ
22の端縁の一部分で形成されており、他の2辺の内の
一方の辺は傾斜溝16のタイヤ回転側とは反対側の溝壁
の延長線と略一致した円弧形状であり、残りの辺は、傾
斜溝16の延長線上の辺よりも大巾に短い。
【0109】突起44は、タイヤ幅方向外側に向けて高
さが漸減している。
【0110】なお、ブロック20の周方向主溝14側の
鋭角端部には、面取り(断面アール形状)46が形成さ
れている。 (作用)次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の作用
及び効果を説明する。
【0111】トレッド12のタイヤ幅方向中央付近に、
タイヤ周方向に延びる2本の周方向主溝14を配置し、
その周方向主溝14の両側に図1に示すように複数の傾
斜溝16、及び副傾斜溝18を複数設けたので、トレッ
ド12は所謂方向性パターンとなる。さらに、傾斜溝1
6は略円弧形状であり、ブロック20の形状が略半三日
月形状である。このため、本実施形態の空気入りタイヤ
10では、スムースにトレッド中央領域の水をトレッド
端側に排水することができ、高いウエットハイドロプレ
ーニング性能が得られる。
【0112】また、各ブロック20にブロック端縁に開
口する略三角形の凹部24、及び凹部36を設け、これ
らの凹部24、及び凹部36を1/4点30付近に一直
線上に配置したので、これらの凹部24、及び凹部36
が周方向主溝の如き役目を果たし、ウエット性能を更に
向上することができる。
【0113】ブロック20の踏面32と凹部24との境
界部分をなす稜線26、及び踏面32と凹部36との境
界部分をなす稜線38がタイヤ周方向に対して平行であ
るため、凹部24,36が踏み込まれてから蹴り出され
るまでの剛性変動が少なくなるので乗り心地を向上する
ことができる。
【0114】さらに、凹部24は稜線26からこれに対
向する頂点24Pに向い深さが漸増しており、凹部36
は稜線38からこれに対向する頂点36Pに向い深さが
漸増しているので、ブロック20の剛性を大巾に増加さ
せることができ、乾燥路面、及びウエット路面での操縦
安定性を大巾に向上することができる。
【0115】また、傾斜溝16は、周方向に延びる溝に
より分断されていないので、トレッド中央領域12Cの
水をトレッド端へ効率良く排水することができる。
【0116】また、ブロック20のブロック剛性が上が
ることにより、ブロック20の偏摩耗を抑制することが
出来る。
【0117】トレッド12を平面視したときの凹部2
4、及び凹部36の形状を細長い三角形とし、細長い三
角形の長い2辺の内の一方の辺をブロック20の端縁の
一部分で構成し、長い2辺の挟角を鋭角とし、短い1辺
から長い2辺で形成される頂点(24P、36P)に向
けて深さを漸増させて頂点(24P、36P)で最大深
さとし、さらに、踏み込み側から蹴り出し側にかけて末
広がり形状としたので、スムースにブロック20の踏面
32付近からブロック端縁外側の溝部分(傾斜溝16、
副傾斜溝18)に水を導入することができ、乱流を抑え
てハイドロプレーニング性能を向上することができる。
【0118】ブロック20のタイヤ周方向中間部に副傾
斜溝18を形成したので、1/4点30からタイヤ赤道
面CL側のブロック部分と1/4点30からトレッド端
12E側のブロック部分の各々のブロック剛性が最適化
され、ハイドロプレーニング性能、及びドライ操縦安定
性能を両立可能となる。
【0119】ブロック20にサイプ28、及びサイプ4
0を形成したので、ブロック20の剛性が適度に低下
し、乗り心地を改良することができる。
【0120】サイプ28で形成される凹部24の辺を略
円弧状としたので、副傾斜溝18に沿ったよりスムース
な排水が可能となる。同様に、サイプ40で形成される
凹部36の辺を略円弧状としたので、傾斜溝16に沿っ
たよりスムースな排水が可能となる。
【0121】傾斜溝16は、トレッド端側12Eよりも
タイヤ赤道面CL側を幅広としたので、接地面内のトレ
ッド中央付近の水を傾斜溝16内へ高い効率で排水する
ことができる。
【0122】また、傾斜溝16はタイヤ赤道面CL側よ
りもトレッド端12E側が狭くなるが、ブロック20に
副傾斜溝18を形成したことにより悪化するノイズ特性
を、改良することができる。
【0123】図3に示すように、凹部24の表面がタイ
ヤ内側に曲率中心を有する略円弧曲線形状とし、凹部2
4の表面とブロック20の踏面32とを稜線26部分で
滑らかに接続したので、踏面32付近の水を副傾斜溝1
8内にスムースに流すことができる。
【0124】また、同様に、凹部36においても、同様
の原理で踏面32付近の水を傾斜溝16内にスムースに
流すことができる。
【0125】凹部24の最大深さ寸法を副傾斜溝18の
深さ寸法と同等とし、凹部36の最大深さ寸法を傾斜溝
16の深さ寸法と同等としたので、ブロック20の剛性
を確保しつつ、排水に必要な凹部24の体積、及び凹部
36の体積を各々最大限確保することが出来る。
【0126】周方向主溝14の溝幅を傾斜溝16の溝幅
よりも広くしたので、各溝の性能をバランス良く発揮で
き、トレッド中央付近の水を最大効率で排水することが
出来る。 [第2の実施形態]次に、本発明の空気入りタイヤの第
2の実施形態を以下に説明する。
【0127】なお、第1の実施形態と同一構成に関して
は同一符号を付し、その説明は省略する。
【0128】第2の実施形態の空気入りタイヤ10は、
図5に示すように、トレッド12のパターンは第1の実
施形態と同様であるが、ブロック20の凹部の形成方法
が異なっている。 (第1のサブブロック部20A)図6に示すように、第
1のサブブロック部20Aには、トレッド平面視で略三
角形の第1の凹部50、及び第2の凹部52が形成され
ている。
【0129】第1の凹部50の三角形は、1辺がブロッ
ク20の踏面32と第1の凹部50との境界である想像
線(2点鎖線)で示す第1の稜線54、他の1辺がブロ
ック端縁(傾斜溝16の溝壁)、残りの1辺が踏面32
に対して垂直なブロック内の溝壁から形成されている。
【0130】第1の凹部50は、第1の稜線54から、
これに対向するタイヤ赤道面CL側の頂点50Pに向け
て深さが漸増している。頂点50Pの深さは傾斜溝16
の溝深さと同等である。
【0131】第2の凹部52の三角形は、1辺がブロッ
ク20の踏面32と第2の凹部52との境界である想像
線(2点鎖線)で示す第2の稜線56、他の1辺がブロ
ック端縁(副傾斜溝18の溝壁)、残りの1辺が踏面3
2に対して垂直なブロック内の溝壁から形成されてい
る。
【0132】ここで、第1の稜線54の延長線上に第2
の稜線56が接続されており、これら第1の稜線54及
び第2の稜線56は、傾斜溝16に対して逆方向に傾斜
している。
【0133】第1の稜線54及び第2の稜線56のタイ
ヤ周方向に対する傾斜角度θ1は、15度以上70度以
下が好ましい。
【0134】第2の凹部52は、第2の稜線56から、
これに対向するトレッド端12E側の頂点52Pに向け
て深さが漸増している。頂点52Pの深さは副傾斜溝1
8の溝深さと同等である。 (第2のサブブロック部20B)また、第2のサブブロ
ック部20Bには、トレッド平面視で略三角形の第1の
凹部60、及び第2の凹部62が形成されている。
【0135】第1の凹部60の三角形は、1辺がブロッ
ク20の踏面32と第1の凹部50との境界である想像
線(2点鎖線)で示す第1の稜線64、他の1辺がブロ
ック端縁(副傾斜溝18の溝壁)、残りの1辺が踏面3
2に対して垂直なブロック内の溝壁から形成されてい
る。
【0136】第1の凹部60は、第1の稜線64から、
これに対向するタイヤ赤道面CL側の頂点60Pに向け
て深さが漸増している。頂点60Pの深さは副傾斜溝1
8の溝深さと同等である。
【0137】第2の凹部62の三角形は、1辺がブロッ
ク20の踏面32と第2の凹部62との境界である想像
線(2点鎖線)で示す第2の稜線66、他の1辺がブロ
ック端縁(傾斜溝16の溝壁)、残りの1辺が踏面32
に対して垂直なブロック内の溝壁から形成されている。
【0138】ここで、第1の稜線64の延長線上に第2
の稜線66が接続されており、これら第1の稜線64及
び第2の稜線66は、傾斜溝16に対して逆方向に傾斜
している。第1の稜線64及び第2の稜線66のタイヤ
周方向に対する傾斜角度θ2は、15度以上70以下が
好ましい。
【0139】第2の凹部62は、第2の稜線66から、
これに対向するトレッド端12E側の頂点62Pに向け
て深さが漸増している。頂点62Pの深さは傾斜溝16
の溝深さと同等である。
【0140】本実施形態では、サブブロック20Aに第
1の凹部50、及び第2の凹部52を設け、サブブロッ
ク20Bに第1の凹部60、及び第2の凹部62を設け
たので、サブブロック20Aでは接地面内の水を第1の
凹部50で傾斜溝16へ、第2の凹部52で副傾斜溝1
8へ分けて流すことができ、サブブロック20Bでは接
地面内の水を第1の凹部60で副傾斜溝18へ、第2の
凹部62で傾斜溝16へ分けて流すことができ、接地面
内の水を効率的にトレッド端12E側へ流すことができ
る。
【0141】また、このようにブロック20に対して第
1の凹部50、第2の凹部52、第1の凹部60、及び
第2の凹部62凹部を設けると、ブロックの踏み込み側
の端縁、及び蹴り出し側の端縁の各々一部分が面取りさ
れた形状となるので、ブロックの踏み込み時、及び蹴り
出し時のノイズを低減することができる。 [第3の実施形態]次に、本発明の空気入りタイヤの第
3の実施形態を以下に説明する。なお、前述した実施形
態と同一構成に関しては同一符号を付し、その説明は省
略する。
【0142】本実施形態は、第1の実施形態の変形例で
あり、図7に示すように、稜線26、及び稜線38を傾
斜溝16に対して反対方向に傾斜させたものである。
【0143】本実施形態では、ブロック20の踏面32
付近の水を凹部24で副傾斜溝18へ、凹部36で傾斜
溝16に流すことができ、これによりハイドロプレーニ
ング性能を向上することができる。
【0144】また、稜線26、及び稜線38をタイヤ周
方向に対して15度以上70度以下で傾斜溝16とは反
対方向に傾斜させることで、偏摩耗とノイズを両立させ
ることができる。 [第4の実施形態]次に、本発明の空気入りタイヤの第
4の実施形態を以下に説明する。なお、前述した実施形
態と同一構成に関しては同一符号を付し、その説明は省
略する。
【0145】本実施形態は、第2の実施形態の変形例で
あり、図8に示すように、稜線54、稜線56、稜線6
4、及び稜線66をタイヤ周方向に対して平行としたも
のである。
【0146】本実施形態では、稜線54、稜線56、稜
線64、及び稜線66をタイヤ周方向に対して平行とし
たので、踏み込み時、及び蹴り出し時に、接地面に対し
て稜線26,38が略直角となり、踏み込み時、及び蹴
り出し時の剛性変動が少なくなるので乗り心地を向上す
ることができる。 (試験例)本発明の効果を確かめるために、従来例の空
気入りタイヤ1種類と本発明の適用された実施例の空気
入りタイヤ2種類とを用意し、ウエットハイドロプレー
ニング性能(直進、及びコーナリング)、ドライ操縦安
定性、パターンノイズ、及び乗り心地の比較を行った。
【0147】実施例1の空気入りタイヤ:第1の実施形
態で説明した空気入りタイヤである。なお、周方向主溝
は、幅が9mm、溝深さが8.3mm。傾斜溝は、溝深さが
8.3mm、周方向主溝側の開口部で幅が6mmであり周方
向に対する角度が20°、トレッド端で幅が4.8mm、
周方向に対する角度が70°である。凹部の長さは、何
れもブロック端縁に沿って計測した長さが30mmであ
る。また、サイプは、何れも幅が0.5mmである。
【0148】実施例2の空気入りタイヤ:第2の実施形
態で説明した空気入りタイヤである。なお、周方向主溝
は、幅が9.5mm、溝深さが8.3mm。傾斜溝は、溝深
さが8.3mm、周方向主溝側の開口部で幅が10mmであ
り周方向に対する角度が35°、トレッド端で幅が5.
5mm、周方向に対する角度が80°である。蹴り出し側
の凹部の長さはブロック端縁に沿って計測した長さが2
0mm、踏み込み側の凹部の長さはブロック端縁に沿って
計測した長さが11mmである。また、稜線のタイヤ周方
向に対する角度は55度である。
【0149】実施例3の空気入りタイヤ:第3の実施形
態で説明した空気入りタイヤである。なお、周方向主溝
は、幅が9mm、溝深さが8.3mm。傾斜溝は、溝深さが
8.3mm、周方向主溝側の開口部で幅が6mmであり周方
向に対する角度が20°、トレッド端で幅が4.8mm、
周方向に対する角度が70°である。凹部の長さは、何
れもブロック端縁に沿って計測した長さが30mmであ
る。また、サイプは、何れも幅が0.5mmである。ま
た、稜線のタイヤ周方向に対する角度は55度である。
【0150】実施例4の空気入りタイヤ:第4の実施形
態で説明した空気入りタイヤである。なお、周方向主溝
は、幅が9.5mm、溝深さが8.3mm。傾斜溝は、溝深
さが8.3mm、周方向主溝側の開口部で幅が10mmであ
り周方向に対する角度が35°、トレッド端で幅が5.
5mm、周方向に対する角度が80°である。蹴り出し側
の凹部の長さはブロック端縁に沿って計測した長さが1
7mm、踏み込み側の凹部の長さはブロック端縁に沿って
計測した長さが8mmである。
【0151】従来例の空気入りタイヤ:図9に示すトレ
ッドパターンを有するタイヤである。なお、第1の周方
向主溝100は、幅が8mm、溝深さが8mm。第2の周方
向主溝102は、幅が7mm、溝深さが8mm。第3の周方
向主溝104は、幅が3mm、溝深さが6.5mm。傾斜溝
106は、幅が4mm、溝深さが6.5mm、タイヤ周方向
に対する角度が80°。傾斜溝108は、幅が4.5
(タイヤ赤道面側)〜5mm(トレッド端側)、溝深さが
6.5mm、タイヤ周方向に対する角度が50〜70°、
傾斜溝110は、幅が5mm、溝深さが6.5mm、タイヤ
周方向に対する角度が75°である。
【0152】なお、タイヤサイズは何れのタイヤもPS
R205/55R16である。
【0153】以下に試験方法及び評価を簡単に説明す
る。 ・ウエットハイドロプレーニング性能(直線):水深5
mmのウエット路面通過時のハイドロプレーニング発生限
界速度のフィーリング評価。
【0154】評価は、従来例を100とする指数表示で
あり、数値が大きいほどウエットハイドロプレーニング
性能に優れていることを表している。 ・ウエットハイドロプレーニング性能(コーナリン
グ):水深5mmの半径80mのウエット路面通過時のハ
イドロプレーニング発生限界横Gの計測。
【0155】評価は、従来例のハイドロプレーニング発
生限界横Gを100とする指数表示であり、数値が大き
いほどウエットハイドロプレーニング性能に優れている
ことを表している。 ・ドライ操縦安定性能:ドライ状態のサーキットコーす
を各種走行モードにてスポーツ走行したときのテストド
ライバーのフィーリング評価。
【0156】評価は、従来例を100とする指数表示で
あり、数値が大きいほどドライ操縦安定性能に優れてい
ることを表している。 ・パターンノイズ:直線平滑路を速度100km/hか
ら慣行したときの車内騒音のフィーリング評価。
【0157】評価は、従来例を100とする指数表示で
あり、数値が大きいほど車内騒音が低いことを表してい
る。 ・乗り心地:ドライ状態の舗装路を各種走行モードで走
行した際の、テストドライバーのフィ―リング評価。
【0158】評価は、従来例を100とする指数表示で
あり、数値が大きいほど乗り心地に優れていることを表
している。
【0159】
【表1】 試験の結果から、本発明の適用された実施例1〜4の空
気入りタイヤは、従来例の空気入りタイヤに対し、全て
の性能が向上していることが分かる。
【0160】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の空
気入りタイヤは上記の構成としたのでウエット性能を犠
牲にせず、ドライ操縦安定性を向上することができる、
という優れた効果を有する。
【0161】請求項2に記載の空気入りタイヤは上記の
構成としたので、スムースにトレッド中央領域の水をト
レッド端側に排水することができ、ウエット性能を向上
することができる、という優れた効果を有する。
【0162】請求項3に記載の空気入りタイヤは上記の
構成としたので、ハイドロプレーニング性能を向上する
ことができる、という優れた効果を有する。
【0163】請求項4に記載の空気入りタイヤは上記の
構成としたので、乗り心地を改良することができる、と
いう優れた効果を有する。
【0164】請求項5に記載の空気入りタイヤは上記の
構成としたので、全てのブロックを略半三日月形状とし
た場合に、ハイドロプレーニング性能、及びドライ操縦
安定性能を両立することができる、という優れた効果を
有する。
【0165】請求項6に記載の空気入りタイヤは上記の
構成としたので、接地面内のトレッド中央付近の水を横
溝へ高い効率で排水することができ、ハイドロプレーニ
ング性能を向上することができる、という優れた効果を
有する。また、ブロックに副傾斜溝を形成した場合に悪
化するノイズ特性を、改良することができる、という優
れた効果を有する。
【0166】請求項7に記載の空気入りタイヤは上記の
構成としたので、ブロックの接地面内の水を効率的にト
レッド端側へ流すことができ、ハイドロプレーニング性
能を向上することができる、という優れた効果を有す
る。また、ブロックの踏み込み時、及び蹴り出し時のノ
イズを低減することができる、という優れた効果を有す
る。
【0167】請求項8に記載の空気入りタイヤは上記の
構成としたので、偏摩耗とノイズを両立することができ
る、という優れた効果を有する。
【0168】請求項9に記載の空気入りタイヤは上記の
構成としたので、乗り心地を向上することができる、と
いう優れた効果を有する。
【0169】請求項10に記載の空気入りタイヤは上記
の構成としたので、傾斜溝による排水を最大限に発揮す
ることができ、ハイドロプレーニング性能を向上するこ
とができる、という優れた効果を有する。
【0170】請求項11に記載の空気入りタイヤは上記
の構成としたので、ブロックの偏摩耗を抑えることがで
きる、という優れた効果を有する。
【0171】請求項12に記載の空気入りタイヤは上記
の構成としたので、凹部はブロック端を形成する溝形状
に沿ったよりスムースな排水が可能となり、ハイドロプ
レーニング性能を向上することができる、という優れた
効果を有する。
【0172】請求項13に記載の空気入りタイヤは上記
の構成としたので、ブロック踏面付近の水を溝内にスム
ースに流すことができ、ハイドロプレーニング性能を向
上することができる、という優れた効果を有する。
【0173】請求項14に記載の空気入りタイヤは上記
の構成としたので、排水に必要な凹部の体積を最大限確
保することが出来、ハイドロプレーニング性能を向上す
ることができる、という優れた効果を有する。
【0174】請求項15に記載の空気入りタイヤは上記
の構成としたので、トレッド中央付近の水を最大効率で
排水することが出来、ハイドロプレーニング性能を向上
することができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤ
のトレッドの平面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤ
のトレッドの部分拡大図である。
【図3】図2に示すブロックの3−3線断面図である。
【図4】図2に示すブロックの4−4線断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る空気入りタイヤ
のトレッドの平面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る空気入りタイヤ
のトレッドの部分拡大図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る空気入りタイヤ
のトレッドの部分拡大図である。
【図8】本発明の第4の実施形態に係る空気入りタイヤ
のトレッドの部分拡大図である。
【図9】従来例の空気入りタイヤのトレッドの平面図で
ある。
【図10】(A)は凹部の斜視図であり、(B)は凹部
の各部における流路断面積を示すグラフである。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ CL タイヤ赤道面 12 トレッド 12C トレッド中央領域 12E トレッド端 14 周方向主溝 16 傾斜溝 18 副傾斜溝 20 ブロック 20A 第1のサブブロック部(サブブロック列) 20B 第2のサブブロック部(サブブロック列) 20C セカンドブロック部(サブブロック列) 22 センターリブ 24 凹部 28 サイプ 36 凹部 40 サイプ 50 第1の凹部 52 第2の凹部 60 第1の凹部 62 第2の凹部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッドのタイヤ幅方向中央付近に配置
    され、タイヤ周方向に延びる少なくとも1本の周方向主
    溝と、 前記トレッドの前記周方向主溝のタイヤ幅方向両側にお
    いてタイヤ周方向に間隔をあけて複数設けられ、トレッ
    ド接地端と前記周方向主溝とを連結し、少なくとも前記
    トレッドのタイヤ赤道面を挟んで一方の領域内ではタイ
    ヤ周方向に対して同方向に傾斜すると共にタイヤ周方向
    に対する角度が前記タイヤ幅方向端部から前記周方向主
    溝に向うにしたがって漸減するタイヤ赤道面の左右で対
    をなす傾斜溝と、を備え、 前記トレッドに、少なくとも前記周方向主溝とタイヤ周
    方向に隣接する2つの前記傾斜溝とによって区画される
    ブロックが複数設けられた空気入りタイヤであって、 前記ブロックは、タイヤ赤道面側のタイヤ回転方向側に
    配置され前記トレッドを平面視したときの形状が先細り
    となった鋭角端分と、タイヤ幅方向中間部に配置され前
    記トレッドを平面視したときの形状が略三角形で、三角
    形の特定の頂点に最深部を有し、前記特定の頂点に向け
    て深さが漸増すると共に、三角形の少なくとも一辺がブ
    ロック端縁により形成された凹部と、を備え、 各凹部をタイヤ赤道面とトレッド端との中央部である1
    /4点の付近にタイヤ周方向に沿って略一直線上に配置
    することにより、前記ブロックが少なくともタイヤ幅方
    向に複数の擬似サブブロック列に分割されている、こと
    を特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記トレッドを平面視したときの前記ブ
    ロックの形状は、略三日月形状を長手方向中央部分で分
    割した略半三日月形状であり、かつ分割面が前記トレッ
    ド接地端と一致している、ことを特徴とする請求項1に
    記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記トレッドを平面視したときの前記凹
    部の形状が長い2辺と短い1辺とからなる細長い三角形
    であり、前記細長い三角形の長い2辺の内の一方の辺が
    前記ブロックの端縁の一部分から構成されており、前記
    長い2辺の挟角が鋭角であり、前記短い1辺から前記長
    い2辺で形成される頂点に向けて深さが漸増して前記頂
    点で最大深さとなっている、ことを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記長い2辺の内の他方の辺が、前記ブ
    ロックに形成されたサイプの端縁から形成されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 前記ブロックのタイヤ周方向中間部に
    は、トレッド端からタイヤ赤道面側に向って前記傾斜溝
    と略平行に延びると共に、前記1/4点付近で終端する
    副傾斜溝が形成されている、ことを特徴とする請求項1
    乃至請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 前記傾斜溝は、トレッド端側よりもタイ
    ヤ赤道面側が幅広である、ことを特徴とする請求項5に
    記載の空気入りタイヤ。
  7. 【請求項7】 前記副傾斜溝のタイヤ周方向両側に位置
    する各サブブロック部には、前記副傾斜溝のタイヤ赤道
    面側の終端部付近に、前記傾斜溝に面する凹部と前記副
    傾斜溝に面する凹部とが設けられている、ことを特徴と
    する請求項5または請求項6に記載の空気入りタイヤ。
  8. 【請求項8】 前記ブロックの踏面と前記凹部との境界
    部分をなす稜線が、隣接する前記傾斜溝とは逆方向で、
    かつにタイヤ周方向に対する角度が15度以上70度以
    下の範囲内で傾斜している、ことを特徴とする請求項1
    乃至請求項7の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 【請求項9】 前記ブロックの踏面と前記凹部との境界
    部分をなす稜線がタイヤ周方向に対して略平行である、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に
    記載の空気入りタイヤ。
  10. 【請求項10】 前記トレッドは、タイヤ赤道面両側の
    全ての前記傾斜溝が、タイヤ赤道面側の端部がトレッド
    端側の端部よりも回転方向側に位置するように傾斜した
    方向性パターンを有し、 前記ブロックには、深さの最も浅い頂点側から踏み込
    み、深さの最も深い蹴り出し側の辺に向けて末広がり形
    状を呈している凹部が少なくとも一つ設けられている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか1項に
    記載の空気入りタイヤ。
  11. 【請求項11】 前記トレッドを平面視したときの前記
    凹部の略三角形状は、略直線状の辺によって形成されて
    いる、ことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れ
    か1項に記載の空気入りタイヤ。
  12. 【請求項12】 前記トレッドを平面視したときの前記
    凹部の略三角形状は、曲線の略円弧状である、ことを特
    徴とする請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載の
    空気入りタイヤ。
  13. 【請求項13】 前記ブロックを前記凹部の深さの最深
    部と最浅部とを結ぶ線上で高さ方向に断面にして見たと
    きに、踏面側表面がタイヤ内側に曲率中心を有する略円
    弧曲線形状である、ことを特徴とする請求項1乃至請求
    項12の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  14. 【請求項14】 前記凹部の最大深さ寸法は、前記傾斜
    溝の深さ寸法と実質上同等である、ことを特徴とする請
    求項1乃至請求項13の何れか1項に記載の空気入りタ
    イヤ。
  15. 【請求項15】 前記周方向主溝は前記傾斜溝よりも幅
    が広い、ことを特徴とする請求項1乃至請求項14の何
    れか1項に記載の空気入りタイヤ。
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