JP2003236626A - 逐次成形装置 - Google Patents
逐次成形装置Info
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Abstract
材へ押しつけ、板材の上を相対移動することにより塑性
変形させて逐次成形する。このとき棒状押圧部材20に
ホルダ21を介してレーザー照射器からなる加熱手段2
2を一体化し、棒状押圧部材20と加熱手段22を一体
に移動させ、かつ棒状押圧部材20の移動方向前方側を
加熱手段22によりレーザーを照射することにより加熱
し、その後から棒状押圧部材20で加熱部を塑性加工す
るとき、残留応力を解放させて低減させる。
Description
る装置に関する。逐次成形とは棒状又は凸型もしくは凹
型形状をなす押圧部材を、金属製薄板等へ押し当てなが
ら板材と押圧部材を相対的に移動させることにより、シ
ェル形状等の所定立体形状を成形する公知方法をいう。
なお、本願発明においては、成形前の板材平面内におけ
る直交2軸方向をXY、これらとそれぞれ直交する軸方
向をZとする。
/38627号等により公知であり、例えば特開平5−
42328号には板材の四辺をしわ押さえにより水平に
保持し、下方から凸型状をなす下押圧部材を押し上げて
大まかな形状に予備絞り成形し、上方から棒状の上押圧
部材を押し当てながら板材をXY方向へ移動させ、かつ
押圧部材をZ方向へ移動することにより所望の立体形状
を成形するようになっている。
にて板材へ棒状押圧部材を押し付けて相対移動させるこ
とにより塑性変形させるため、成形品に大きな残留応力
が発生し、成形品の寸法精度を損なうおそれがある。そ
こで本願発明は、残留応力を解放できるようにすること
を目的とする。
請求項1の発明は、周囲を支持された板材を挟んで一面
側から棒状の押圧部材を押しつけながら、板材と棒状押
圧部材との接触部を3次元方向へ移動させることにより
板材を所定の立体形状に成形する逐次成形のための装置
において、前記棒状押圧部材による加工部近傍を加熱し
ながら塑性変形させることを特徴とする。
を挟んで一面側から棒状の押圧部材を押しつけながら、
板材と棒状押圧部材との接触部を3次元方向へ移動させ
ることにより板材を所定の立体形状に成形する逐次成形
のための装置において、前記逐次成形後、残留応力の大
きな部分を局部的に加熱して残留応力を解放することを
特徴とする。
て、前記板材を加熱するための熱源を、前記棒状押圧部
材と一体に移動させるようにしたことを特徴とする。
て、前記板材を加熱するための熱源を、前記棒状押圧部
材の先端部に設けことを特徴とする。
記棒状押圧部材の先端部に冷却手段を設けたことを特徴
とする。
による加工部近傍を加熱するので、この加熱部を棒状押
圧部材で塑性変形するとき発生する残留応力を解放させ
ることができる。したがって棒状押圧部材の加工による
残留応力を低減でき、成形品の寸法精度を良好に維持で
きる。
よる塑性変形時に発生した残留応力の大きな部分を局部
的に加熱することにより残留応力を解放できる。したが
って、棒状押圧部材による逐次成形特有の残留応力を低
減できる。しかも加熱部分を残留応力の大きな部分だけ
として局部的に限定することにより、加熱処理を簡易に
できる。
ための熱源が棒状押圧部材と一体に移動するので、棒状
押圧部材の加工部近傍を確実に加熱できる。
ための熱源を棒状押圧部材の先端部に設けたので、棒状
押圧部材と一体化でき、装置の構造を簡単にできる。
い場合に、板材を冷却することにより棒状押圧部材の強
度低下を防止できる。
説明する。図1は、本逐次成形によって得られる成形品
の外観を示し、図2は逐次成形を原理的に示す図、図3
は板材と上側押圧部との接触部が描く等高線を説明する
図、図4は第1実施例の棒状押圧部材部分の拡大図、図
5は図4のA矢示方向図である。
発明の逐次成形製品であり、鉄板から自動車用ボンネッ
トの表面形状となる立体形状に形成されている。ボンネ
ット1の上面2は緩やかな曲面をなし、その一部に上方
へ凸の平面視略楕円形をなす凸部3を備え、かつ端部に
通気孔4が複数開口されている。周囲はフランジ状の周
囲壁5をなし、全体として立体的なシェル形状に形成さ
れる。
10の周囲を支持枠11の上へ置いてクランプ12で固
定するようにし、板材10の下方に下押圧部材である型
状押圧部材13を配置して昇降軸14により昇降自在と
し、板材10の上方には、上押圧部材である棒状押圧部
材20を昇降自在に配置してある。板材10の下方から
型状押圧部材13を押し当て、上方から棒状押圧部材2
0を下降させて押し当て、板材10をXYZ方向へ移動
させることにより、板材10を型状押圧部材13の表面
へ倣って塑性成形させるようになっている。
いずれか一方または双方が同一平面内の直交2方向X・
Yへ移動自在であり、かつ棒状押圧部材20及び型状押
圧部材13はこれらXYと直交するZ方向へ移動(図示
状態では昇降)自在である。これらの移動機構の詳細は
省略するが、前記従来技術等により種々公知である。
側が板材10及び支持枠11やクランプ12と共にXY
方向へ自由に移動するとともに、型状押圧部材13のみ
が板材10及び支持枠11やクランプ12に対してZ方
向へ昇降自在になっているものとする。また、棒状押圧
部材20はこれらとは独立して板材10の上方空間にて
適当な支持部材によりZ方向へ昇降自在に支持されてい
るものとする。
13のいずれか一方又は双方は、板材10を塑性変形さ
せるに足るだけの押圧力を与えられるようになってい
る。以下の説明では、この押圧力を型状押圧部材13側
から与えられ、棒状押圧部材20はこの押圧力を十分に
受け止めるように板材10の上方で支持される構造とす
る。
なる板状材料であり、例えば、0.数mm〜数mm程度
の板厚を有する鉄製薄板である。但し、板材10の材料
はアルミなどの軽合金その他の金属等、塑性加工に適し
たものであれば任意に選択でき、その板厚も同様であ
る。
し、その内側空間内に型状押圧部材13が配置される。
支持枠11はクランプ12とともに、型状押圧部材13
と共通の支持台に支持され、この支持台はXY方向へ自
由に移動自在である。型状押圧部材13のみはこの支持
台上で支持枠11やクランプ12と別にZ方向へ昇降軸
14により昇降自在であり、型状押圧部材13を押し上
げると、板材10の下面へ当接する。
を成形する大きさと形状の成形部を有する凸型であり、
凸部3に対応する中央側が略楕円弧状に大きく突出する
成形凸部15及び通気孔4に対応して周縁部に小凹部を
形成するための成形凹部16が形成されている。図中の
符号17は凸部3や通気孔4部分を除く上面2に対応す
る緩い曲面の成形凸部、18は周囲壁5に対応する周壁
である。
おける逐次成形の概略原理を説明する。図2において、
まず型状押圧部材13を押し上げて板材10全体を予備
的に成形する。この予備成形により、成形凸部15の頂
部、成形凸部17の一部並びに周壁18等に対応する部
分が成形される。但し、この予備成形は大まかな形状に
成形するものであり、成形凸部15の裾部などの曲率が
急変する部分や成形凹部16等に対応する部分は成形さ
れず、これら細部は棒状押圧部材20による逐次成形を
待つことになる。
材20を押し下げて、先端(図示下端、以下同)を例え
ば、成形凸部15の頂部近傍における板材10の上面へ
当接させるとともに、型状押圧部材13を押し上げて、
棒状押圧部材20の先端が板材10の接触部分を下方へ
変形させて板材10へ侵入するように、XYZ方向の各
位置を調整する。
共に横(XY)方向へ移動させ、棒状押圧部材20の先
端が、例えば閉じた等高線を描くように相対移動させ
る。その後、棒状押圧部材20を略その太さ分程度ずれ
るように横へ相対移動し、かつ型状押圧部材13をZ方
向へ移動させて高さを調節してから再び隣接して等高線
を描くように板材10をXY方向へ移動させて板材10
を成形凸部15の表面へ密接するように塑性変形され
る。これを外側へ向かって繰り返せば成形凸部15の表
面に倣った凸部を形成できる。
るものであり、棒状押圧部材20の先端と板材10の接
触部Pが閉じた等高線Lを描くように、棒状押圧部材2
0の先端と板材10を相対移動させる。一つの等高線L
を描き終えるとその外側へずらして再び略相似形の等高
線Lを描き、これを成形凸部15の外縁部へ達するまで
繰り返す。
の上方に位置していた部分は、棒状押圧部材20の先端
により板材10が成形凸部15の表面へ押し付けられ、
成形凸部15の表面に倣った上方へ凸部が形成され、図
1に示すボンネット1の凸部3となる。
の先端と板材10との接触部を移動させるにあたり、成
形部の中央から外側へ向かって次第に等高線Lが広がる
ように移動させてもよく、逆に外側から中央へ向かって
移動させてもよい。また型状押圧部材13を固定し、棒
状押圧部材20側をXYZ方向へ移動させるようにして
もよく、さらには双方を同時に移動させてもよい。
ても同様に逐次成形する。但しこの場合は、棒状押圧部
材20により板材10を成形凹部16内へ押し広げなが
ら塑性変形させることにより、後ほど通気孔4を開口す
る部分となる小凹部を形成する。後同様にして、成形凸
部17のうち、成形凸部15及び成形凹部16を除きか
つ予備成形されなかった部分の表面に倣うように、板材
10を逐次成形して上面2に相当する部分を比較的なだ
らかな緩曲面に形成する。
て、プレス成形することにより、成形凹部16に対応し
て形成された凹部の平面部を打ち抜いてカットすれば通
気孔4が形成され、また全体の周囲をカットする仕上げ
加工により、図1のボンネット1が得れる。
後いずれかおいて、局部的な加熱処理を行う。この処理
は応力集中の大きな凸部3や段部19部分を中心とする
部分のみを所定温度及び時間で局部的に加熱することに
より、成形後の残留応力を解放して歪みを取る。板材1
0が鋼材の場合、150°C〜300°C程度が好まし
い。加熱時間は任意である。
ば、従来のように成形品全体を全体を加熱処理するもの
よりも著しく有利になる。すなわち、従来は大きな加熱
炉を用い、大きな熱エネルギーを必要とし、そのうえ雰
囲気コントロールが必要であった。特に雰囲気コントロ
ールを適切にしないと、高温に加熱された成形品が酸化
により錆びるおそれがあった。本方法による局部的加熱
によれば、このような問題を全て解決できる。
述する棒状押圧部材20による加工時に加熱手段22等
で加熱する方法に引き続いて行うようにしてもよく、又
はこの方法を採用しない従来の逐次成形後に対して行う
ようにしてもよい。
に加熱又は冷却手段を設ける。図4及び図5に示すよう
に、棒状押圧部材20には、ホルダ21を介して加熱手
段22が一体化され、棒状押圧部材20と加熱手段22
が一体に移動するようになっている。
器であり、板材10の加工近傍部23をレーザー照射し
て加熱するようになっている。但し、加熱手段はレーザ
ーに限らず、その他の各種公知手段を適用できる。
方向(B矢示方向)前方部分であり、加熱手段22によ
る加熱後棒状押圧部材20がその上に移動するようにな
っている。また、加工近傍部23に対する加熱程度は、
棒状押圧部材20による残留応力を解放できる程度の温
度に上昇させるものであればよい。なお、図5中の符号
24は締結具であり、ホルダ21に設けたスリット25
(図6)を調整して棒状押圧部材20を着脱可能になっ
ている。
動するとき、常に棒状押圧部材20に先立ってその加工
近傍部23を加熱手段22により加熱するので、棒状押
圧部材20による塑性変形時における残留応力の発生を
抑制できる。したがって、加工後の成形品の寸法精度を
良好に維持でき、形状を安定にすることができる。
り棒状押圧部材20と一体化したので、常時加熱手段2
2を棒状押圧部材20と一体に移動させることができ、
棒状押圧部材20の加工近傍部23を確実に加熱するこ
とができる。
大きな部分である凸部3や通気孔4の周辺部に対して、
前記したように局部的な加熱をすると残留応力を解放で
きる。したがって、この局部的加熱を併用することによ
り残留応力をさらに低減できる。
状押圧部材20の先端部周囲に発熱コイル30を取り付
け、電線31を介して通電することにより、棒状押圧部
材20の先端を加熱する。この加熱程度は前記同様に残
留応力の発生を抑制できる程度にする。
された小径部32の周囲に設けられ、発熱コイル30の
上方には、小径部32の周囲に嵌合された筒状部材33
により固定される。筒状部材33はボルト34及びナッ
ト35により小径部32と一体に結合され、筒状部材3
3と発熱コイル30の外周はほぼ同様のものとなる。な
お、発熱コイル30の取付構造は、種々可能であり、さ
らに加熱手段も他の公知手段を適用可能である。
る加工と同時に加工部を加熱して残留応力を解放できる
から、加熱部を確実にかつ無駄の少ない加熱が可能にな
る。また、加熱手段が棒状押圧部材20と一体化するの
で、装置が簡単かつコンパクトになる。
0にはヒートパイプ40が内蔵され、棒状押圧部材20
の先端部を冷却するようになっている。ヒートパイプ4
0は自動車用エンジンのバルブ等に使用されている公知
のものを使用でき、液体ナトリウムを封入して循環させ
ることにより周囲を冷却するようになっている。
成され、ホルダ42の下部へネジ止めされる。ホルダ4
2の下部側軸心部には水溜まり43が設けられ、棒状押
圧部材20との間はシリコンゴム製オーリング等のシー
ル材44によりシールされる。
パイプ45及び出側パイプ46がホルダ42を貫通して
連通し、ホルダ42の外部から入り側パイプ45を経て
冷却水を水溜まり43へ流入させ、ヒートパイプ40を
冷却して熱交換後出側パイプ46から排出するようにな
っている。
り板材10を押圧して塑性加工するとき、板材10の方
の強度が大きく、棒状押圧部材20側における加熱にと
もなう強度低下を無視できなくなる場合に有利である。
したがって、第1実施例の加熱手段と併用する場合に好
適となる。
は、必ずしも特別な冷却手段を設けなければならないも
のではなく、例えば、自然空冷を利用して冷却すること
もできる。一方、板材10の強度が低く、かつ熱伝導率
が高い場合は、第1又は第2実施例のような加熱をする
ことが好ましい。
5:周囲壁、10:板材、20:棒状押圧部材、22:
加熱手段、23:加工近傍部、24:締結具、25:ス
リット、30:発熱コイル、40:ヒートパイプ
Claims (5)
- 【請求項1】 周囲を支持された板材を挟んで一面側か
ら棒状の押圧部材を押しつけながら、板材と棒状押圧部
材との接触部を3次元方向へ移動させることにより板材
を所定の立体形状に成形する逐次成形のための装置にお
いて、前記棒状押圧部材による加工部近傍を加熱しなが
ら塑性変形させることを特徴とする逐次成形装置。 - 【請求項2】 周囲を支持された板材を挟んで一面側か
ら棒状の押圧部材を押しつけながら、板材と棒状押圧部
材との接触部を3次元方向へ移動させることにより板材
を所定の立体形状に成形する逐次成形のための装置にお
いて、前記逐次成形後、残留応力の大きな部分を局部的
に加熱して残留応力を解放することを特徴とする逐次成
形装置。 - 【請求項3】 前記板材を加熱するための熱源を、前記
棒状押圧部材と一体に移動させるようにしたことを特徴
とする請求項1又は2に記載した逐次成形装置。 - 【請求項4】 前記板材を加熱するための熱源を、前記
棒状押圧部材の先端部に設けことを特徴とする請求項1
又は2に記載した逐次成形装置た - 【請求項5】 前記棒状押圧部材の先端部に冷却手段を
設けたことを特徴とする請求項1に記載した逐次成形装
置
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- 2002-02-19 JP JP2002042196A patent/JP3959455B2/ja not_active Expired - Fee Related
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