JP2003235802A - 眼光学特性測定装置 - Google Patents
眼光学特性測定装置Info
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Abstract
なシミュレーション画像を得ることができると共に、演
算処理により、被検眼の視力値を正確に推測できる様に
する。 【解決手段】被検眼1眼底に視標像を投影する為の視標
投影系2と、前記視標像を光電検出器21上に導く為の
受光光学系3と、前記光電検出器に検出された視標像の
光量強度分布に基づき、被検眼眼底に複数の大きさの異
なる視標像を個々に投影した場合に形成される視標像の
画像を演算する為のシミュレーション画像演算部と、該
シミュレーション画像演算部で算出された複数の視標像
の画像の所定経線方向でのそれぞれの光量強度分布から
光量分布特性を検出し、該光量分布特性と所定のスレッ
シュホールド値との交点により被検者の視力値を演算す
る為の視力演算部28とを具備する。
Description
された視標像の光量強度分布特性に基づき被検眼の視力
値を推定演算可能な眼光学特性測定装置に関するもので
ある。
の視標投影系と、前記視標像を光電検出器上に導く為の
受光光学系を有し、前記光電検出器に検出された視標像
の光量強度分布に基づき、被検眼眼底に視標像を投影し
た場合に形成されるであろう眼底上のシミュレーション
画像を演算し、この演算結果により、被検眼眼底上にど
の様な画像が形成されるかを観察可能にした装置を本出
願人が既に出願している。
を投影しなくても、各種視標像がどの様な状態で被検眼
眼底に投影されるかを演算により算出して観察できると
いう効果を有する。
願をしている装置に於いて、シミュレーションで得られ
た画像自体を観察できるという利点がある反面、被検眼
の視力値に関しては観察結果から検者自身が視力値を推
測しなければならず、正確な視力値を得ることは困難で
あるという問題を有していた。
特性測定装置の有する問題点を解決することを目的とす
るものであり、被検者に視認結果を問うことなく、測定
データより客観的に正確な視力値を得る様にするもので
ある。
視標像を投影する為の視標投影系と、前記視標像を光電
検出器上に導く為の受光光学系と、前記光電検出器に検
出された視標像の光量強度分布に基づき、被検眼眼底に
複数の大きさの異なる視標像を個々に投影した場合に形
成される視標像の画像を演算する為のシミュレーション
画像演算部と、該シミュレーション画像演算部で算出さ
れた複数の視標像の画像の所定経線方向でのそれぞれの
光量強度分布から光量分布特性を検出し、該光量分布特
性と所定のスレッシュホールド値との交点により被検者
の視力値を演算する為の視力演算部とを具備する眼光学
特性測定装置に係り、又前記光量分布特性は光量強度分
布の極大値、極小値に基づき演算されたコントラスト値
−視力曲線である眼光学特性測定装置に係り、又前記ス
レッシュホールド値はモジュレーションスレッシュホー
ルドである眼光学特性測定装置に係り、更に又前記モジ
ュレーションスレッシュホールドは年代に応じて複数用
意され、被検者に対応したモジュレーションスレッシュ
ホールドが用いられる眼光学特性測定装置に係るもので
ある。
実施の形態を説明する。
り、31は視細胞層、32は網膜色素上皮層、33は脈
絡膜、34は強膜を示している。
2に対して垂直な繊維状の視細胞の集合である。前記視
細胞層31(視細胞)を透過した光束は、前記網膜色素
上皮層32により鏡面反射される一方、一部の光束は該
網膜色素上皮層32を透過し、その後方の前記脈絡膜3
3、強膜34で散乱反射される。但し、この散乱反射光
は人が認識する像としては殆ど影響を与えない。
が視細胞を透過する際、視細胞内で略全反射を繰返して
透過することが実験上確かめられている。
装置の基本構成を示している。
受光光学系を示す。
発せられた投影光束を集光する投影レンズ6、該投影レ
ンズ6の光軸上に配設されたハーフミラー7、該ハーフ
ミラー7を透過した投影光束を前記被検眼1に向け第1
の偏光方向の直線偏光成分(P直線偏光)を反射して投
影すると共にP直線偏光とは偏光方向が90°異なるS
直線偏光を透過する偏光ビームスプリッタ8、該偏光ビ
ームスプリッタ8の投影光軸上に該偏光ビームスプリッ
タ8側から配設されたリレーレンズ9、対物レンズ1
1、該対物レンズ11と前記被検眼1との間に配設され
球面レンズで構成される矯正光学系12、1/4波長板
13を有する。更に、前記ハーフミラー7に対向して固
視標15、集光レンズ16を有する固視標系17が配設
されている。前記光源5、固視標15は前記被検眼1の
眼底と共役な位置にあり、後述する様に、前記光源5、
固視標15は眼底に結像する。尚、前記光源5と投影レ
ンズ6とは一体に構成され、後述の合焦レンズ19と連
動して光軸方向に沿って移動可能となっている。
リッタ8、該偏光ビームスプリッタ8の投影光軸に配設
された前記リレーレンズ9、対物レンズ11、矯正光学
系12、1/4波長板13を前記投影光学系2と共用し
ている。
射光軸上には反射光軸に沿って移動可能な合焦レンズ1
9、結像レンズ20が配設され、該結像レンズ20は前
記被検眼1の眼底と共役な位置にある光電検出器21上
に反射光束を結像させる。
理部26を介して記憶部27に記憶される。該記憶部2
7には、視力検査用の例えば大きさの異なるランドルト
環が複数画像データとして格納されている。前記信号処
理部26から前記記憶部27へのデータの書込みは制御
部28によって制御され、該制御部28はシミュレーシ
ョン画像演算部と視力演算部とを有し、前記記憶部27
に記憶されたデータを基に所要の演算をして推定視力値
を演算し、又演算結果を表示部29に表示する。
る。
被検眼1に前記固視標15を注視させる。この時、前記
矯正光学系12は矯正量0に設定する。
た状態で、前記投影光学系2により投影光束が前記被検
眼1の眼底に投影され、該被検眼1の眼底には点光源像
が形成される。尚、前記固視標15に関しては、可視光
が用いられ、前記投影光束については赤外光が用いられ
る。
記投影レンズ6、ハーフミラー7を透過して前記偏光ビ
ームスプリッタ8に至り、該偏光ビームスプリッタ8で
P直線偏光分が反射され、前記リレーレンズ9を経て前
記対物レンズ11、矯正光学系12により前記1/4波
長板13を経て前記被検眼1の眼底に投影され、該眼底
上に第1視標像が結像される。
することで、右円偏光となる。前記被検眼1の眼底で投
影光束が全反射され、全反射光束は眼底で反射されるこ
とで左円偏光となる。更に、全反射光束が前記1/4波
長板13を透過することで、前記P直線偏光とは偏光方
向が90°異なるS直線偏光となる。
ンズ11、リレーレンズ9により前記偏光ビームスプリ
ッタ8に導かれる。該偏光ビームスプリッタ8はP直線
偏光を反射し、S直線偏光を透過するので、前記全反射
光束は該偏光ビームスプリッタ8を透過し、前記合焦レ
ンズ19、結像レンズ20により前記光電検出器21上
に第2視標像として結像される。
た投影光束は眼底表面で全て鏡面反射されるわけではな
く、一部は眼底表面から表層内部に侵入し、散乱反射さ
れる現象、所謂にじみ反射が発生する。この散乱反射光
束が、鏡面反射光束と共に前記光電検出器21に受光さ
れると、第2視標像の光量強度分布のノイズとなり、正
確な眼球光学系の眼光学特性が測定できない。
ンダム状態である。この為、前記1/4波長板13を透
過し、直線偏光となった場合にS直線偏光と合致するも
のは限られた部分に限定され、前記偏光ビームスプリッ
タ8により散乱反射光束でS直線偏光と合致するもの以
外は反射される。従って、前記被検眼1の眼底で鏡面反
射されたS直線偏光分に対して散乱反射光束によるS直
線偏光分の比率は無視できる程度に小さくなる。
は実質上散乱反射光束分が除去された鏡面反射光束とな
る。而して、前記1/4波長板13を投影光学系2、受
光光学系3の構成要素とすることで、正確な眼球光学系
の眼光学特性測定を可能とする。前記制御部28は前記
光電検出器21からの受光信号及び前記記憶部27に記
憶されたデータを基に光量強度分布特性、眼球光学系の
光伝達関数を演算し、更に光伝達関数に基づき被検眼1
の推定視力値を演算する。
る。
が合った状態であり、図3(B)は眼底上に光束のピン
トが合っていない状態を示すが、前述した眼底の細部構
造の影響により、いずれの状態でも前記被検眼1の眼球
光学系の振幅透過率をP(x,y)、前記網膜色素上皮
層32での反射特性を含む視細胞の振幅透過率をR
(x,y)、二次元検出器(光電検出器21)からの受
光信号に基づき演算され、測定される二次元検出器上の
二次元光量強度分布をI(x,y)とすると下記式が成
立する。 P(x,y)※R(x,y)※R(x,y)※P(x,y)=I(x,y) (1) ここで、※はコンボルーション積分を意味する。
る。ここで、眼球光学系の光伝達関数をp(u,v)、
視細胞の光伝達関数をr(u,v)、二次元検出器上の
二次元光伝達関数をi(u,v)とすると下記式が成立
する。 FT[P(x,y)]=p(u,v) FT[R(x,y)]=r(u,v) FT[I(x,y)]=i(u,v) 従って、(1)式をフーリエ変換すると、 p(u,v)×{r(u,v)}2 ×p(u,v)=i(u,v) (2) となる。従って、略下記式が成立する。 [p(u,v)r(u,v)]2 =i(u,v) (3) 従って、 p(u,v)r(u,v)=√[i(u,v)] (4) となる。 ここで、|FT[I(x,y)]|=i(u,v) (5) であるから、測定される二次元検出器上の二次元光量強
度分布I(x,y)をフーリエ変換し、(5)式でi
(u,v)を求め、(4)式に代入して眼球光学系と視
細胞の光伝達関数p(u,v)r(u,v)を算出す
る。
(u,v)を逆フーリエ変換して、眼球光学系と視細胞
の振幅透過率P(x,y)※R(x,y)を算出する。 IFT[p(u,v)r(u,v)]=P(x,y)※R(x,y) (6)
透過率P(x,y)※R(x,y)と所望の視力検査用
視標の光量強度分布関数O(x,y)とをコンボルーシ
ョン積分をすることにより、被検眼の眼底に投影される
イメージのシミュレーション画像S(x,y)を下記式
により演算することができる。 S(x,y)=P(x,y)※R(x,y)※O(x,y) (7)
(x,y)と前記光量強度分布関数O(x,y)とをコ
ンボルーション積分して得られるイメージのシミュレー
ション画像S(x,y)を図示したものである。図中、
シミュレーション画像S(x,y)の周辺をギザギザで
表しているのは、図がぼけていることを示している。図
4では、視力検査用視標としてランドルト環視標の例で
示してあるが、その他、文字、図形等各種の視力検査用
視標の光量強度分布関数を選択すれば、必要に応じて、
各種視標でのシミュレーション画像S(x,y)を演算
表示することができる。
ば図5となる。該イメージ35のギャップ(ランドルト
環の欠切部)を横切る方向(視標ギャップ方向36)の
光量変化のプロフィール37を算出する。算出したプロ
フィール37をグラフ化して表示すると図6となる。該
プロフィール37の算出は各視力値に対応する視力検査
用視標についてそれぞれ算出され、更に前記プロフィー
ル37に基づき前記制御部28に於いてコントラスト値
(Contrast値)が算出される。
37の極大値をImax 、極小値をImin とし、下記
(8)式により求められる。
が得られるが、いずれか一方のImax を用いてもよく、
平均値を用いてもよい。
ィール37等は図7の様に対比させて示される。
対応する視力検査用視標のシミュレーション画像のイメ
ージIxyを表し、B段には各小数視力値D.V.A.に
対応するイメージIxyの切れ目部分のプロフィール37
を表し、C段には後述するContrast値−視力曲
線を示している。尚、図中、明確には示されていない
が、A段のイメージIxyは視力値が大きくなると共に輪
郭がぼけている。
A.に対応する視力検査用視標についてのシミュレーシ
ョン画像のイメージIxy(図7のA段参照)と、各小数
視力値D.V.A.に対応するイメージIxyのプロフィ
ール37(図7のB段参照)とを求め、更に前記プロフ
ィール37の極大値と極小値を求める。この極大値と極
小値に基づき上記式(8)からそれぞれの視力値のCo
ntrast値を演算し、更に演算結果を回帰曲線(例
えば3次多項式)で補間することにより、シミュレート
に用いた視力検査用視標以外の視力値のContras
t値が推定できる。尚、図7に於いて、前記記憶部27
に格納されたオリジナルの視力検査用視標像をイメージ
Ixyと並置して表示すれば、その各像を比較でき可視的
効果は更に上がる。
で補間された曲線が求められる。補間して得られたCo
ntrast値−視力曲線が図7のC段に示される。
st値を示し、横軸には視力値の対数を示している。実
験的には略Contrast値が15%以上で視力検査
視標が識別できるとされている。
値−視力曲線により、被検眼の視力値を定量的に、客観
的に測定することができる。更に、矯正した状態での到
達視力値が推定できると共に、検者はContrast
値−視力曲線の形状、特徴から被検眼の光学的特性がよ
り明示的に把握できる。
を用いたが、その他、文字チャート等様々なタイプの視
力検査用視標を用いることが可能であり、Contra
st値も白黒の2値のみに限らず、グレーチャートを用
いることによって視力値の推定が明確になる。
つのギャップを有する視力検査用のランドルト環を使用
したが、更に測定精度を向上させる為、複数のギャップ
を有する視標を使用してもよい。
力曲線に基づき、被検眼の視力値を推定する為の演算方
法に関して以下に述べる。
レッシュホールド値)が15%以上で視力検査用視標が
識別できるとされているが、個人差、被検者の年代によ
っても差が生じる。従って、全ての被検者に対して閾値
を一定とすると誤差が大きくなる可能性がある。本発明
では、一定のスレッシュホールド値ではなく、視覚系の
中の神経系の閥値を示す、いわゆるModulatio
n−Threshold(モジュレーションスレッシュ
ホールド)(以下、MT(u)とする)を閾値として使
用し、測定精度の向上を図っている。
眼底網膜上に干渉縞を直接形成し、干渉縞の状態を観察
することで実験的に求められるものである。尚、求めら
れるMT(u)は、正弦波MT(u)であり、視力推定
の閥値として使用されるのは矩形波に対するSquar
e- MT(以下、S- MT)であるので、前記正弦波M
T(u)から換算される。
が識別可能な境界値を示すものであり、S- MT(u)
より大きな値では被検眼が識別可能、又S- MT(u)
より小さな値では被検眼が識別できないことを示す。
より変化するもので、10才台でのS- MT10(u)、
20才台でのS- MT20(u)、30才台でのS- MT
30(u)、…を用意し、被検者の年代に対応したMod
ulation−Thresholdを用いて、被検者
のContrast値−視力曲線との交点に対応する視
力値を算出する。例えば、被検者が10代の場合、図7
(C)中、S- MT10とContrast値−視力曲線
との交点に対応する視力値log(D.V.A.)が求
められる。尚、小数視力値D.V.A.とuとの関係
は、D.V.A.=u/100との関係にある。
したスレッシュホールド値を用いて視力値を求めるの
で、推定値の誤差を低減できる。又、被検者の応答によ
ることなく、被検眼の視力値を測定することができる。
更に、被検者が知覚する像に対するシミュレーション画
像をリアルタイムで得ることができる。
基準位置とし、且つ、矯正光学系12は矯正量0に設定
して測定を行い、その測定結果に基づき被検者の裸眼で
の視力値を推定する例で説明を行ったが、その場合に限
らず、矯正光学系を調整し、或は、合焦レンズを移動さ
せ、所定量の屈折矯正を行った状態で測定を行い同様な
演算を行えば、所定量の屈折矯正後の視力値をも推定す
ることができる。
眼底に視標像を投影する為の視標投影系と、前記視標像
を光電検出器上に導く為の受光光学系と、前記光電検出
器に検出された視標像の光量強度分布に基づき、被検眼
眼底に複数の大きさの異なる視標像を個々に投影した場
合に形成される視標像の画像を演算する為のシミュレー
ション画像演算部と、該シミュレーション画像演算部で
算出された複数の視標像の画像の所定経線方向でのそれ
ぞれの光量強度分布から光量分布特性を検出し、該光量
分布特性と所定のスレッシュホールド値との交点により
被検者の視力値を演算する為の視力演算部とを具備する
ので、各種大きさの視力検査用視標を見せて被検者の応
答により視力値を測定するといういわゆる自覚式検眼方
法を使用せずに、所定の視標像を眼底に投影し、その視
標像の光量強度分布を測定することだけで、演算処理に
より、被検眼の視力値を正確に推測できるという効果を
奏する。
構成図である。
被検眼眼底での反射状態を示す説明図である。
画像の説明図である。
明図である。
ルを示す説明図である。
trast値−視力曲線を同一画面に表示した場合の表
示例を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 被検眼眼底に視標像を投影する為の視標
投影系と、前記視標像を光電検出器上に導く為の受光光
学系と、前記光電検出器に検出された視標像の光量強度
分布に基づき、被検眼眼底に複数の大きさの異なる視標
像を個々に投影した場合に形成される視標像の画像を演
算する為のシミュレーション画像演算部と、該シミュレ
ーション画像演算部で算出された複数の視標像の画像の
所定経線方向でのそれぞれの光量強度分布から光量分布
特性を検出し、該光量分布特性と所定のスレッシュホー
ルド値との交点により被検者の視力値を演算する為の視
力演算部とを具備することを特徴とする眼光学特性測定
装置。 - 【請求項2】 前記光量分布特性は光量強度分布の極大
値、極小値に基づき演算されたコントラスト値−視力曲
線である請求項1の眼光学特性測定装置。 - 【請求項3】 前記スレッシュホールド値はモジュレー
ションスレッシュホールドである請求項1の眼光学特性
測定装置。 - 【請求項4】 前記モジュレーションスレッシュホール
ドは年代に応じて複数用意され、被検者に対応したモジ
ュレーションスレッシュホールドが用いられる請求項3
の眼光学特性測定装置。
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