JP2003233186A - ネガ型レジスト組成物 - Google Patents

ネガ型レジスト組成物

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JP2003233186A
JP2003233186A JP2002032806A JP2002032806A JP2003233186A JP 2003233186 A JP2003233186 A JP 2003233186A JP 2002032806 A JP2002032806 A JP 2002032806A JP 2002032806 A JP2002032806 A JP 2002032806A JP 2003233186 A JP2003233186 A JP 2003233186A
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carbon atoms
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substituent
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JP2002032806A
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Shoichiro Yasunami
昭一郎 安波
Koji Shirakawa
浩司 白川
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度、高解像性、良好なパターン形状、良
好なラインエッジラフネスの特性を同時に満足するネガ
型レジスト組成物を提供する。 【解決手段】 (A)アルカリ可溶性ポリマー、(B)
酸の作用により(A)のアルカリ可溶性ポリマーと架橋
する架橋剤、(C)活性光線又は放射線の照射により、
下記一般式(I)で表されるスルホン酸を発生する酸発
生剤、及び(D)活性光線又は放射線の照射により、下
記一般式(I)で表される以外のスルホン酸を発生する
酸発生剤を含有することを特徴とするネガ型レジスト組
成物。 一般式(I) Ra−SO3H (一般式(I)中、Raは、炭素数4〜30のアルキル
基、炭素数4〜30のアルケニル基、又は炭素数4〜3
0のアルキニル基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、超LSIや高容量
マイクロチップの製造などの超マイクロリソブラフィプ
ロセスやその他のファブリケーションプロセスに好適に
用いられるネガ型レジスト組成物に関するものである。
さらに詳しくは、特に、電子線、X線を使用して高精細
化したパター形成しうるネガ型レジスト組成物に関する
ものである。 【0002】 【従来の技術】従来、ICやLSIなどの半導体デバイ
スの製造プロセスにおいては、フォトレジスト組成物を
用いたリソグラフィによる微細加工が行われている。近
年、集積回路の高集積化に伴い、サブミクロン領域やク
オーターミクロン領域の超微細パターン形成が要求され
るようになってきている。それに伴い、露光波長もg線
からi線に、さらにKrFエキシマレーザー光に、とい
うように短波長化の傾向が見られる。さらには、現在で
は、エキシマレーザー光以外にも、電子線やX線を用い
たリソグラフィも開発が進んでいる。 【0003】特に電子線リソグラフィーは、次世代もし
くは次々世代のパターン形成技術として位置付けられ、
高感度、高解像性のネガ型レジストが望まれている。特
にウェハー処理時間の短縮化のために高感度化は非常に
重要な課題であるが、電子線用ネガ型レジストにおいて
は、高感度化を追求しようとすると、解像性の低下やパ
ターン形状の劣化に加えてラインエッジラフネスの悪化
が起こり、これらの特性を同時に満足するレジストの開
発が強く望まれている。ここで、ラインエッジラフネス
とは、レジストのパターンと基板界面のエッジがレジス
トの特性に起因して、ライン方向と垂直な方向に不規則
に変動するために、パターンを真上から見たときにエッ
ジが凹凸に見えることを言う。この凹凸がレジストをマ
スクとするエッチング工程により転写され、電気特性を
劣化させるため、歩留りを低下させる。特に0.25μ
m以下の超微細領域ではラインエッジラフネスは極めて
重要な改良課題となっている。高感度と、高解像性、良
好なパターン形状、良好なラインエッジラフネスはトレ
ードオフの関係にあり、これを如何にして同時に満足さ
せるかが非常に重要である。 【0004】かかる電子線やX線リソグラフィープロセ
スに適したレジストとしては高感度化の観点から主に酸
触媒反応を利用した化学増幅型レジストが用いられてお
り、ネガ型レジストにおいて主成分として、アルカリ可
溶性樹脂、架橋剤、及び酸発生剤からなる化学増幅型組
成物が有効に使用されている。 【0005】化学増幅型のネガレジストの性能向上に対
しては、これまで種々の検討がなされてきたが、特に酸
発生剤の観点からは下記に示すような検討がなされてき
た。特公平8−3635号には有機ハロゲン化合物、特
開平2−52348号にはBr、Clが置換した芳香族
化合物、特開平4−367864号、4−367865
号にはBr、Clが置換されたアルキル基、アルコキシ
基を有する芳香族化合物、特開平3−87746号には
ハロアルカンスルホネート化合物、特開平6−1997
70号にはヨードニウム、スルホニウム化合物、日本特
許2968055号にはフェノール性ヒドロキシ基を有
するトリフルオロメタンスルホネート化合物、特開20
01−142200号にはフェノール性ヒドロキシ基を
有する特定のベンゼンスルホネート化合物等がそれぞれ
開示されている。更に、特開2001−51417号及
び特開2001−324811号には、各々、アリール
スルホン酸を発生する酸発生剤及び脂環有橋式のアルキ
ルスルホン酸を発生する酸発生剤が開示されている。し
かしながら、従来知られているこれらの化合物の、いず
れの組合せにおいても、超微細領域での高感度、高解像
性、良好なパターン形状、良好なラインエッジラフネス
を同時に満足できるものではなかった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、半導体素子の微細加工における性能向上技術の課題
を解決することであり、特に電子線又はX線を用いた半
導体素子の微細加工において高感度、高解像性、良好な
パターン形状、良好なラインエッジラフネスの特性を同
時に満足するネガ型レジスト組成物を提供することにあ
る。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
した結果、アルカリ可溶性ポリマー、架橋剤及び酸発生
剤を用いた化学増幅系ネガ型レジスト組成物において、
特定の酸発生剤を組み合わせることにより上記課題が解
決されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は下記構成より成る。 【0008】(1)(A)アルカリ可溶性ポリマー、
(B)酸の作用により(A)のアルカリ可溶性ポリマー
を架橋する架橋剤、(C)活性光線又は放射線の照射に
より、下記一般式(I)で表されるスルホン酸を発生す
る酸発生剤、及び(D)活性光線又は放射線の照射によ
り、下記一般式(I)で表される以外のスルホン酸を発
生する酸発生剤を含有することを特徴とするネガ型レジ
スト組成物。 一般式(I) Ra−SO3H (一般式(I)中、Raは、置換基を有していてもよい
炭素数4〜30のアルキル基、置換基を有していてもよ
い炭素数4〜30のアルケニル基、又は置換基を有して
いてもよい炭素数4〜30のアルキニル基を表す。) 【0009】(2) 更に、(E)含窒素塩基性化合物
を含有することを特徴とする上記(1)に記載のネガ型
レジスト組成物。 【0010】(3)(A)成分のアルカリ可溶性ポリマ
ーが、下記一般式(b)で表される繰り返し単位を含有
するポリマーであることを特徴とする上記(1)又は
(2)に記載のネガ型レジスト組成物。 【0011】 【化1】 【0012】一般式(b)中、 R1は、水素原子、ハロ
ゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアル
キル基を表す。R2は、水素原子又は置換基を有してい
てもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アリール
基、アラルキル基若しくはアシル基を表す。R3、R
4は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲ
ン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アル
キル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル
基若しくはアリール基を表す。Aは、単結合、置換基を
有してもよい、アルキレン基、アルケニレン基、シクロ
アルキレン基若しくはアリーレン基又は−O−、−SO
2−、−O−CO−R5−、−CO−O−R6−若しくは
−CO−N(R7)−R8−を表す。R5、R6、R8は、
単結合、置換基を有してもよい、アルキレン基、アルケ
ニレン基、シクロアルキレン基若しくはアリーレン基の
単独又はこれらの基の少なくとも1つとエーテル構造、
エステル構造、アミド構造、ウレタン構造及びウレイド
構造の群より選択される少なくとも1種が一緒になって
形成した2価の基を表す。R7は、水素原子又は置換基
を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、
アラルキル基若しくはアリール基を表す。nは、1〜3
の整数を表す。また、複数のR2又はR2とR3若しくは
4が結合して環を形成してもよい。 【0013】(4) (A)成分のアルカリ可溶性ポリ
マーが、下記一般式(b−2)又は(b−3)で表され
る繰返し単位から選ばれる少なくとも1種を含有するポ
リマーであることを特徴とする上記(1)〜(3)のい
ずれかに記載のネガ型レジスト組成物。 【0014】 【化2】 【0015】一般式(b−2)及び(b−3)中、R1
びAは、一般式(b)のR1及びAとそれぞれ同義であ
る。R101〜R106は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、
直鎖状、分岐状、あるいは環状のアルキル基、アルコキ
シ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルスルホニ
ルオキシ基、アルケニル基、アリール基、アラルキル
基、カルボキシ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、
又はN−ジアルキルアミノ基を表す。a〜fは、それぞ
れ独立に0〜3の整数を表す。Yは、下記縮合多環式芳
香族構造から選ばれるいずれかを表す。 【0016】 【化3】【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明に使用する化合物に
ついて詳細に説明する。 〔1〕アルカリ可溶性ポリマー((A)成分) 本発明においてアルカリ可溶性ポリマーは、これまでネ
ガ化学増幅型レジストで開示されたフェノールノボラッ
ク樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、ビニルフェノール
由来の構造単位を有する共重合体、及びポリビニルフェ
ノール樹脂を一部保護又は修飾することで得られる樹脂
等、フェノール骨格を有するポリマーを広く使用するこ
とができる。 【0018】アルカリ可溶性ポリマーのアルカリ溶解速
度は、0.261Nテトラメチルアンモニウムハイドロ
オキサイド(TMAH)で測定(23℃)して20Å/
秒以上のものが好ましい。特に好ましくは200Å/秒
以上のものである。 【0019】好ましくは上記一般式(b)で表される繰
り返し構造単位を含有するフェノール樹脂を挙げること
ができる。 【0020】一般式(b)中、 R1は、水素原子、ハロ
ゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアル
キル基を表す。R2は、水素原子又は置換基を有してい
てもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アリール
基、アラルキル基若しくはアシル基を表す。R3、R
4は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲ
ン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アル
キル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル
基若しくはアリール基を表す。尚、R3及びR4が水素原
子であるときは、R3及びR4が式(b)のベンゼン環上
に置換基を構成しないことを意味する。Aは、単結合、
置換基を有してもよい、アルキレン基、アルケニレン
基、シクロアルキレン基若しくはアリーレン基又は−O
−、−SO2−、−O−CO−R5−、−CO−O−R6
−若しくは−CO−N(R7)−R8−を表す。 【0021】R5、R6、R8は、単結合、置換基を有し
てもよい、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアル
キレン基若しくはアリーレン基の単独又はこれらの基の
少なくとも1つとエーテル構造、エステル構造、アミド
構造、ウレタン構造及びウレイド構造の群より選択され
る少なくとも1種が一緒になって形成した2価の基を表
す。R7は、水素原子又は置換基を有していてもよい、
アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくは
アリール基を表す。nは、1〜3の整数を表す。また、
複数のR2又はR2とR3若しくはR4が結合して環を形成
してもよい。 【0022】R1〜R4、R7のアルキル基としては、例
えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的に
は、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、s
ec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オ
クチル基を好ましく挙げることができる。R2〜R4、R
7のシクロアルキル基は、単環型でもよく、多環型でも
よい。単環型としては炭素数3〜8個の例えば、シクロ
プロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基を好
ましく挙げることができる。多環型としては例えば、ア
ダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、ジシ
クロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基
等を好ましく挙げることができる。R3、R4のアルケニ
ル基としては、例えば炭素数2〜8個のアルケニル基で
あって、具体的には、ビニル基、アリル基、ブテニル
基、シクロヘキセニル基を好ましく挙げることができ
る。 【0023】R2〜R4、R7のアリール基としては、例
えば炭素数6〜15個のアリール基であって、具体的に
は、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、2,
4,6−トリメチルフェニル基、ナフチル基、アントリ
ル基等を好ましく挙げることができる。R2〜R4、R7
のアラルキル基としては、例えば炭素数7〜12個のア
ラルキル基であって、具体的には、ベンジル基、フェネ
チル基、ナフチルメチル基等を好ましく挙げることがで
きる。 【0024】R2のアシル基としては、例えば炭素数1
〜8個のアシル基であって、具体的には、ホルミル基、
アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイ
ル基、ベンゾイル基等を好ましく挙げることができる。 【0025】A、R5、R6、R8のアルキレン基として
は、好ましくは置換基を有していてもよい、メチレン
基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレ
ン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げら
れる。A、R5、R6、R8のアルケニレン基としては、
好ましくは置換基を有していてもよい、エテニレン基、
プロペニレン基、ブテニレン基等の炭素数2〜6個のも
のが挙げられる。 【0026】A、R5、R6、R8のシクロアルキレン基
としては、好ましくは置換基を有していてもよい、シク
ロペンチレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数5〜8
個のものが挙げられる。A、R5、R6、R8のアリーレ
ン基としては、好ましくはフェニレン基、トリレン基、
ナフチレン基等の炭素数6〜12個のものが挙げられ
る。 【0027】上記アルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基、アラルキル基、アシル基、アルケニル基、アル
キレン基、アルケニレン基、シキロアルキレン基、アリ
ーレン基等は、置換基を有していてもよい。これらの基
に置換される置換基としては、アミノ基、アミド基、ウ
レイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル
基等の活性水素を有するものや、ハロゲン原子(フッ素
原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基
(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基
等)、チオエーテル基、アシル基(アセチル基、プロパ
ノイル基、ベンゾイル基等)、アシロキシ基(アセトキ
シ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基
等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基
等)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。特にアミノ
基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の活性水素を有
するものが好ましい。 【0028】また、複数のR2、又はR2とR3もしくは
4が結合して形成した環としては、ベンゾフラン環、
ベンゾジオキソノール環、ベンゾピラン環等の酸素原子
を含有する4〜7員環が挙げられる。 【0029】本発明(A)の樹脂は、一般式(b)で表
される繰り返し構造単位のみからなる樹脂であってもよ
いが、更に本発明のネガ型レジストの性能を向上させる
目的で、他の重合性モノマーを共重合させてもよい。 【0030】使用することができる共重合モノマーとし
ては、以下に示すものが含まれる。例えば、上記以外の
アクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル
酸エステル類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビ
ニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレン類、クロ
トン酸エステル類などから選ばれる付加重合性不飽和結
合を1個有する化合物である。 【0031】具体的には、例えばアクリル酸エステル
類、例えばアルキル(アルキル基の炭素原子数は1〜1
0のものが好ましい)アクリレート(例えば、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸t−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸シ
クロヘキシル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸
オクチル、アクリル酸−t−オクチル、クロルエチルア
クリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2,
2−ジメチルヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒ
ドロキシペンチルアクリレート、トリメチロールプロパ
ンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリ
レート、グリシジルアクリレート、ベンジルアクリレー
ト、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリル
アクリレート、など)アリールアクリレート(例えばフ
ェニルアクリレートなど); 【0032】メタクリル酸エステル類、例えば、アルキ
ル(アルキル基の炭素原子数は1〜10のものが好まし
い)メタクリレート(例えば、メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソ
プロピルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、
アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シク
ロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、
クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロ
キシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメ
タクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタ
クリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、フルフリルメタクリレ
ート、テトラヒドロフルフリルメタクリレートなど)、
アリールメタクリレート(例えば、フェニルメタクリレ
ート、クレジルメタクリレート、ナフチルメタクリレー
トなど); 【0033】アクリルアミド類、例えば、アクリルアミ
ド、N−アルキルアクリルアミド、(アルキル基として
は、炭素原子数1〜10のもの、例えば、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチ
ル基、オクチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、ヒ
ドロキシエチル基、ベンジル基などがある。)、N−ア
リールアクリルアミド(アリール基としては、例えばフ
ェニル基、トリル基、ニトロフェニル基、ナフチル基、
シアノフェニル基、ヒドロキシフェニル基、カルボキシ
フェニル基などがある。)、N,N−ジアルキルアクリ
ルアミド(アルキル基としては、炭素原子数1〜10の
もの、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、イソブ
チル基、エチルヘキシル基、シクロヘキシル基などがあ
る。)、N,N−ジアリールアクリルアミド(アリール
基としては、例えばフェニル基などがある。)、N−メ
チル−N−フェニルアクリルアミド、N−ヒドロキシエ
チル−N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミ
ドエチル−N−アセチルアクリルアミドなど; 【0034】メタクリルアミド類、例えば、メタクリル
アミド、N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基と
しては、炭素原子数1〜10のもの、例えば、メチル
基、エチル基、t−ブチル基、エチルヘキシル基、ヒド
ロキシエチル基、シクロヘキシル基などがある。)、N
−アリールメタクリルアミド(アリール基としては、フ
ェニル基などがある。)、N,N−ジアルキルメタクリ
ルアミド(アルキル基としては、エチル基、プロピル
基、ブチル基などがある。)、N,N−ジアリールメタ
クリルアミド(アリール基としては、フェニル基などが
ある。)、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメタクリ
ルアミド、N−メチル−N−フェニルメタクリルアミ
ド、N−エチル−N−フェニルメタクリルアミドなど;
アリル化合物、例えば、アリルエステル類(例えば、酢
酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウ
リン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリ
ル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリルな
ど)、アリルオキシエタノールなど; 【0035】ビニルエーテル類、例えば、アルキルビニ
ルエーテル(例えば、ヘキシルビニルエーテル、オクチ
ルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキ
シルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、
エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエ
ーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニル
エーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキ
シエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニル
エーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエ
チルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチル
ビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒド
ロフルフリルビニルエーテルなど)、ビニルアリールエ
ーテル(例えばビニルフェニルエーテル、ビニルトリル
エーテル、ビニルクロルフェニルエーテル、ビニル−
2,4−ジクロルフェニルエーテル、ビニルナフチルエ
ーテル、ビニルアントラニルエーテルなど); 【0036】ビニルエステル類、例えば、ビニルブチレ
ート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテ
ート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビ
ニルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジ
クロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニル
ブトキシアセテート、ビニルフェニルアセテート、ビニ
ルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−
フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシ
レート、安息香酸ビニル、サルチル酸ビニル、クロル安
息香酸ビニル、テトラクロル安息香酸ビニル、ナフトエ
酸ビニルなど; 【0037】スチレン類、例えば、スチレン、アルキル
スチレン(例えば、メチルスチレン、ジメチルスチレ
ン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルス
チレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキ
シルスチレン、シクロヘキシルスチレン、デシルスチレ
ン、ベンジルスチレン、クロルメチルスチレン、トリフ
ルオルメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセ
トキシメチルスチレンなど)、アルコキシスチレン(例
えば、メトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチルス
チレン、ジメトキシスチレンなど)、ハロゲンスチレン
(例えば、クロルスチレン、ジクロルスチレン、トリク
ロルスチレン、テトラクロルスチレン、ペンタクロルス
チレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン、ヨードス
チレン、フルオルスチレン、トリフルオルスチレン、2
−ブロム−4−トリフルオルメチルスチレン、4−フル
オル−3−トリフルオルメチルスチレンなど)、カルボ
キシスチレン; 【0038】クロトン酸エステル類、例えば、クロトン
酸アルキル(例えば、クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘ
キシル、グリセリンモノクロトネートなど);イタコン
酸ジアルキル類(例えば、イタコン酸ジメチル、イタコ
ン酸ジエチル、イタコン酸ジブチルなど);マレイン酸
あるいはフマール酸のジアルキルエステル類(例えば、
ジメチルマレレート、ジブチルフマレートなど)、無水
マレイン酸、マレイミド、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、マレイロニトリル等がある。その他、一般
的には共重合可能である付加重合性不飽和化合物であれ
ばよい。 【0039】この中で、カルボキシスチレン、N−(カ
ルボキシフェニル)アクリルアミド、N−(カルボキシ
フェニル)メタクリルアミド等のようなカルボキシル基
を有するモノマー、マレイミド等、アルカリ溶解性を向
上させるモノマーが共重合成分として好ましい。本発明
における樹脂中の他の重合性モノマーの含有量として
は、全繰り返し単位に対して、50モル%以下が好まし
く、より好ましくは30モル%以下である。 【0040】以下に一般式(b)で表される繰り返し構
造単位を有する樹脂の具体例を示すが、本発明はこれに
限定されるものではない。 【0041】 【化4】【0042】 【化5】【0043】 【化6】【0044】 【化7】【0045】 【化8】【0046】 【化9】【0047】 【化10】【0048】 【化11】【0049】 【化12】【0050】 【化13】【0051】上記具体例中のnは正の整数を表す。x、
y、zは樹脂組成のモル比を表し、2成分からなる樹脂
では、x=10〜95、y=5〜90、好ましくはx=
40〜90、y=10〜60の範囲で使用される。3成
分からなる樹脂では、 x=10〜90、y=5〜8
5、z=5〜85、好ましくはx=40〜80、y=1
0〜50、z=10〜50の範囲で使用される。 【0052】上記(A)、好ましくは一般式(b)で表
される繰り返し構造単位を有する樹脂の好ましい分子量
は重量平均で1,000〜200,000であり、更に
好ましくは3,000〜50,000の範囲で使用され
る。ここで、重量平均分子量はゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義さ
れる。分子量分布は1〜10であり、好ましくは1〜
3、更に好ましくは1〜1.5の範囲のものが使用され
る。分子量分布が小さいものほど、解像度、レジスト形
状、及びレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラ
フネス性に優れる。一般式(b)で表される繰り返し構
造単位の含有量は、全体の樹脂に対して、5〜100モ
ル%、好ましくは10〜90モル%である。これらの樹
脂は1種で使用してもよいし、複数を混合して用いても
よい。 【0053】本発明において好ましく用いられる一般式
(b)で表わされる構造単位を含有するアルカリ可溶性
ポリマーは、Macromolecules (1995), 28(11), 3787〜3
789,Polym. Bull. (Berlin)(1990), 24(4), 385〜389,
特開平8−286375に記載されている方法により合
成することができる。即ち、ラジカル重合もしくはリビ
ングアニオン重合法により目的のアルカリ可溶性ポリマ
ーを得ることができる。 【0054】また、本発明で使用される(A)成分のア
ルカリ可溶性ポリマーは、前記一般式(b−2)又は
(b−3)で表される繰返し単位のいずれかを有するも
のも好ましい。一般式(b−2)及び(b−3)におい
て、R1は、一般式(b)のR1と同義である。Aは、一
般式(b)のAと同義である。R101〜R106は、それぞ
れ独立に、ヒドロキシ基、直鎖状、分岐状、あるいは環
状のアルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニルオ
キシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アルケニル基、
アリール基、アラルキル基、カルボキシ基、アミノ基、
N−アルキルアミノ基又はN−ジアルキルアミノ基を表
すが、好ましくはヒドロキシ基、炭素数1〜6の直鎖状
または分岐状のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ
基、炭素数1〜6のアルキルカルボニルオキシ基、フェ
ニル基であり、より好ましくはヒドロキシ基、炭素数1
〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基(メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基
等)、炭素数1〜3のアルコキシ基(メトキシ基、エト
キシ基等)、フェニル基である。a〜fは、それぞれ独
立に0〜3の整数を表し、好ましくは0〜2の整数であ
る。 【0055】アルキル基及びアルコキシ基、アルキルカ
ルボニルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、N−
アルキルアミノ基、N−ジアルキルアミノ基におけるア
ルキル基としては、直鎖状、分岐状アルキル基を挙げる
ことができ、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エ
チルヘキシル基、オクチル基を好ましく挙げることがで
きる。シクロアルキル基は、単環型でもよく、多環型で
もよい。単環型としては、例えば、シクロプロピル基、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基を好ましく挙げる
ことができる。多環型としては、例えば、アダマンチル
基、ノルボルニル基、イソボロニル基、ジシクロペンチ
ル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基等を好まし
く挙げることができる。アルケニル基としては、例え
ば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロヘキセニ
ル基を好ましく挙げることができる。アリール基として
は、例えば、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル
基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ナフチル基、
アントリル基等を好ましく挙げることができる。アラル
キル基としては、例えば、具体的には、ベンジル基、フ
ェネチル基、ナフチルメチル基等を好ましく挙げること
ができる。 【0056】Yは、前記縮合多環式芳香族構造から選ば
れるいずれかを表す。Yで表される縮合多環式芳香族構
において、主鎖に結合する結合手の位置、あるいは置
換基に結合する結合手の位置は、縮合多環式芳香族構造
上の結合手のいずれの位置でもよい。 【0057】上記アルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、
アルキルスルホニルオキシ基、アラルキル基、アルケニ
ル基、N−アルキルアミノ基、N−ジアルキルアミノ基
等は、置換基を有していてもよい。これらの基に置換さ
れる置換基としては、アミノ基、アミド基、ウレイド
基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の
活性水素を有するものや、ハロゲン原子(フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、
チオエーテル基、アシル基(アセチル基、プロパノイル
基、ベンゾイル基等)、アシロキシ基(アセトキシ基、
プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アル
コキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシ
カルボニル基、プロポキシカルボニル基等)、シアノ
基、ニトロ基等が挙げられる。 【0058】本発明における樹脂中の一般式(b−2)
及び/又は(b−3)で表される繰返し単位の含有量
は、全繰返し単位に対して、3〜50モル%とすること
が好ましく、5〜40モル%とすることがより好まし
い。 【0059】以下に、本発明で使用される縮合多環式芳
香族構造を有するアルカリ可溶性ポリマーの例を示す
が、本発明がこれらに限定されるものではない。 【0060】 【化14】【0061】 【化15】【0062】本発明に於ける(A)アルカリ可溶性ポリ
マーとしては、単環式芳香族構造を有する繰り返し単位
と、多環式芳香族構造を有する繰り返し単位とを有する
共重合体がより好ましい。 【0063】本発明において好ましく使用されるアルカ
リ可溶性ポリマーは、上記した好ましいアルカリ可溶性
ポリマーのみからなってもよいが、その他のアルカリ可
溶性ポリマーを併用することもできる。使用比率は上記
した好ましいアルカリ可溶性ポリマー100重量部に対
してその他のアルカリ可溶性ポリマーを最大100重量
部まで併用することができる。併用するアルカリ可溶性
ポリマーとしては、例えばノボラック樹脂、水素化ノボ
ラツク樹脂、アセトン−ピロガロール樹脂、スチレン−
無水マレイン酸共重合体、カルボキシル基含有メタクリ
ル系樹脂及びその誘導体を挙げることができるが、これ
らに限定されるものではない。 【0064】アルカリ可溶性ポリマー(A)の添加量は
組成物の全固形分に対し、30〜95重量%、好ましく
は40〜90重量%、更に好ましくは50〜80重量%
の範囲で使用される。 【0065】〔2〕酸架橋剤((B)成分) 本発明においては、アルカリ可溶性ポリマーとともに、
酸により架橋する化合物(以下、適宜、酸架橋剤又は単
に架橋剤と称する)を使用する。ここでは公知の酸架橋
剤を有効に使用することができる。好ましくは、ヒドロ
キシメチル基、アルコキシメチル基、アシルオキシメチ
ル基、又はアルコキシメチルエーテル基を2個以上有す
る化合物あるいは樹脂、又はエポキシ化合物である。 【0066】更に好ましくは、アルコキシメチル化、ア
シルオキシメチル化メラミン化合物あるいは樹脂、アル
コキシメチル化、アシルオキシメチル化ウレア化合物あ
るいは樹脂、ヒドロキシメチル化又はアルコキシメチル
化フェノール化合物あるいは樹脂、及びアルコキシメチ
ルエーテル化フェノール化合物あるいは樹脂等が挙げら
れる。 【0067】特に好ましい(B)成分としては、分子量
が1200以下、分子内にベンゼン環を3〜5個含み、
さらにヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を
合わせて2個以上有し、そのヒドロキシメチル基、アル
コキシメチル基を少なくともいずれかのベンゼン環に集
中させ、あるいは振り分けて結合してなるフェノール誘
導体を挙げることができる。このようなフェノール誘導
体を用いることにより、本発明の効果をより顕著にする
ことができる。ベンゼン環に結合するアルコキシメチル
基としては、炭素数6個以下のものが好ましい。具体的
にはメトキシメチル基、エトキシメチル基、n−プロポ
キシメチル基、i−プロポキシメチル基、n−ブトキシ
メチル基、i−ブトキシメチル基、sec−ブトキシメ
チル基、t−ブトキシメチル基が好ましい。さらに、2
−メトキシエトキシ基及び、2−メトキシ−1−プロピ
ル基の様に、アルコキシ置換されたアルコキシ基も好ま
しい。これらのフェノール誘導体の内、特に好ましいも
のを以下に挙げる。 【0068】 【化16】 【0069】 【化17】 【0070】 【化18】【0071】 【化19】 【0072】 【化20】【0073】(式中、L1〜L8は、同じであっても異な
っていてもよく、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル
基又はエトキシメチル基を示す。) ヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体は、対応
するヒドロキシメチル基を有さないフェノール化合物
(上記式においてL1〜L8が水素原子である化合物)と
ホルムアルデヒドを塩基触媒下で反応させることによっ
て得ることができる。この際、樹脂化やゲル化を防ぐた
めに、反応温度を60℃以下で行うことが好ましい。具
体的には、特開平6−282067号、特開平7−64
285号等に記載されている方法にて合成することがで
きる。 【0074】アルコキシメチル基を有するフェノール誘
導体は、対応するヒドロキシメチル基を有するフェノー
ル誘導体とアルコールを酸触媒下で反応させることによ
って得ることができる。この際、樹脂化やゲル化を防ぐ
ために、反応温度を100℃以下で行うことが好まし
い。具体的には、欧州特許EP632003A1等に記
載されている方法にて合成することができる。このよう
にして合成されたヒドロキシメチル基またはアルコキシ
メチル基を有するフェノール誘導体は、保存時の安定性
の点で好ましいが、アルコキシメチル基を有するフェノ
ール誘導体は保存時の安定性の観点から特に好ましい。
ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を合わせ
て2個以上有し、いずれかのベンゼン環に集中させ、あ
るいは振り分けて結合してなるこのようなフェノール誘
導体は、単独で使用してもよく、また2種以上を組み合
わせて使用してもよい。 【0075】好ましい架橋剤の例として、更に以下の
(i)N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル
基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合
物、及び(ii)エポキシ化合物を挙げることができ
る。 【0076】(i)N−ヒドロキシメチル基、N−アル
コキシメチル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を
有する化合物としては、欧州特許公開(以下、「EP−
A」と記載する)第0,133,216号、西独特許第
3,634,671号、同第3,711,264号に開
示された単量体及びオリゴマー−メラミン−ホルムアル
デヒド縮合物並びに尿素−ホルムアルデヒド縮合物、E
P−A第0,212,482号に開示されたアルコキシ
置換化合物等に開示されたベンゾグアナミン−ホルムア
ルデヒド縮合物等が挙げられる。更に好ましい例として
は、例えば、少なくとも2個の遊離N−ヒドロキシメチ
ル基、N−アルコキシメチル基、若しくはN−アシルオ
キシメチル基を有するメラミン−ホルムアルデヒド誘導
体が挙げられ、中でもN−アルコキシメチル誘導体が特
に好ましい。 【0077】(ii)エポキシ化合物としては、一つ以
上のエポキシ基を含む、モノマー、ダイマー、オリゴマ
ー、ポリマー状のエポキシ化合物を挙げることができ
る。例えば、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンと
の反応生成物、低分子量フェノール−ホルムアルデヒド
樹脂とエピクロルヒドリンとの反応生成物等が挙げられ
る。その他、米国特許第4,026,705号公報、英
国特許第1,539,192号公報に記載され、使用さ
れているエポキシ樹脂を挙げることができる。 【0078】架橋剤は、全レジスト組成物固形分中、3
〜65重量%、好ましくは5〜50重量%の添加量で用
いられる。架橋剤の添加量が3重量%未満であると残膜
率が低下し、また、65重量%を越えると解像力が低下
し、更にレジスト液の保存時の安定性の点で余り好まし
くない。 【0079】本発明において、架橋剤は単独で用いても
よいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。例えば、
上記のフェノール誘導体に加え、他の架橋剤、例えば上
述の(i)、(ii)等を併用する場合、上記のフェノ
ール誘導体と他の架橋剤の比率は、モル比で100/0
〜20/80、好ましくは90/10〜40/60、更
に好ましくは80/20〜50/50である。 【0080】〔3〕活性光線又は放射線の照射により一
般式(I)で表されるスルホン酸を発生する酸発生剤
((C)成分) 上記一般式(I)において、Raは置換基を有していて
もよい炭素数4〜30のアルキル基、置換基を有してい
てもよい炭素数4〜30のアルケニル基、置換基を有し
ていてもよい炭素数4〜30のアルキニル基を表し、こ
れらの基は直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよ
い。但し、上記炭素数範囲には、置換基の炭素数を含め
ない。置換基としては、例えば、アリール基(好ましく
は炭素数6〜15、例えばフェニル基、ナフチル基
等)、アラルキル基(好ましくは炭素数7〜20)、ヒ
ドロキシル基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜1
5、例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、オク
チルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、アシル基(好ま
しくは炭素数3〜10、例えばアセチル基、プロパノイ
ル基、ベンゾイル基等)、オキソ基を挙げることができ
る。 【0081】Raは好ましくは置換基を有していてもよ
い炭素数4〜25のアルキル基、置換基を有していても
よい炭素数4〜25のアルケニル基、置換基を有してい
てもよい炭素数4〜25のアルキニル基であり、特に好
ましくは置換基を有していてもよい炭素数6〜20のア
ルキル基である。 【0082】一般式(I)で表されるスルホン酸を発生
する好ましい酸発生剤としては、ヨードニウム塩化合
物、スルホニウム塩化合物、イミドスルホネート化合
物、ジスルホン化合物、ジアゾジスルホン化合物等を挙
げることができる。特に好ましくは、ヨードニウム塩化
合物、スルホニウム塩化合物である。これらの酸発生剤
について、発生するスルホン酸以外の構造については、
後述の(D)成分について記載の式(I)〜(II
I)、及びPAG5〜7で表されるものと同様のものが
挙げられる。以下に、一般式(I)で表されるスルホン
酸を発生する酸発生剤の具体例を挙げるが、これらに限
定するものではない。 【0083】 【化21】【0084】 【化22】【0085】 【化23】【0086】 【化24】【0087】本発明における(C)成分の含有量は、全
ネガ型レジスト組成物の固形分に対し、0.05〜10
重量%が適当であり、好ましくは0.1〜8重量%、特
に好ましくは0.2〜6重量%である。 【0088】〔4〕活性光線又は放射線の照射により上
記一般式(I)以外のスルホン酸を発生する酸発生剤
((D)成分) このような活性光線又は放射線の照射により、上記一般
式(I)以外のスルホン酸を発生する化合物としては、
光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始
剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレ
ジスト等に使用されている公知の光によりスルホン酸を
発生する化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使
用することができる。 【0089】また、これらの活性光線又は放射線の照射
により、スルホン酸を発生する基、あるいは化合物をポ
リマーの主鎖または側鎖に導入した化合物、たとえば、
特開昭63−26653号、特開昭55−164824
号、特開昭62−69263号、特開昭63−1460
38号、特開昭63−163452号、特開昭62−1
53853号、特開昭63−146029号等の公報に
記載の化合物を用いることができる。さらに米国特許第
3,779,778号、欧州特許第126,712号等
の公報に記載の光により酸を発生する化合物も使用する
ことができる。 【0090】また、スルホン酸を発生する、公知のジア
ゾニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホ
ニウム塩、セレノニウム塩等のオニウム塩、有機ハロゲ
ン化合物、o−ニトロベンジルスルホネート化合物、N
−イミノスルホネート化合物、N−イミドスルホネート
化合物、ジアゾスルホン化合物、ジアゾジスルホン化合
物、ジスルホン化合物等を挙げることができる。 【0091】好ましくは、スルホニウム、又はヨードニ
ウムのスルホン酸塩化合物、N−ヒドロキシイミドのス
ルホン酸エステル化合物、又はジスルホニルジアゾメタ
ン化合物である。これらの中で特に好ましくは、特開平
10−7653号、特開平11−2901号等の公報に
記載のN−イミドスルホネート化合物、特開平4−21
0960号、欧州特許第417557号等の公報に記載
のジアゾジスルホン化合物、更に下記一般式(I)〜
(III)で表されるスルホニウム塩、ヨードニウム塩
を挙げることができるが、下記一般式(I)〜(II
I)で表されるスルホニウム塩、ヨードニウム塩が一番
好ましい。 【0092】 【化25】 【0093】一般式(I)〜一般式(III)中のR1
〜R37は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコ
キシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、または、−S
−R 38で示すことができる基である。R1〜R37が表す
アルキル基は、直鎖状でもよく、分岐状でもよく、環状
でもよい。直鎖状又は分岐状アルキル基としては、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、
sec−ブチル基、t−ブチル基など、例えば炭素数1
〜4個のアルキル基を挙げることができる。環状アルキ
ル基としては、例えばシクロプロピル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基など炭素数3〜8個のアルキル
基を挙げることができる。 【0094】R1〜R37が表すアルコキシ基は、直鎖状
でもよく、分岐状でもよく、環状アルコキシ基でもよ
い。直鎖状又は分岐状アルコキシ基としては、例えば炭
素数1〜8個のもの例えばメトキシ基、エトキシ基、ヒ
ドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、
イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ
基、オクチルオキシ基などを挙げることができる。環状
アルコキシ基としては、例えば、シクロペンチルオキシ
基、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。 【0095】R1〜R37が表すハロゲン原子としては、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げるこ
とができる。R1〜R37が表す−S−R38中のR38は、
アルキル基、又はアリール基である。R38が表すアルキ
ル基の範囲としては、例えばR1〜R37が表すアルキル
基として既に列挙したアルキル基中のいずれをも挙げる
ことができる。R38が表すアリール基は、フェニル基、
トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基など、炭素
数6〜14個のアリール基を挙げることができる。 【0096】R1〜R38が表すアルキル基以下、アリー
ル基までは、いずれも基の一部に更に置換基を有してい
てもよい。置換基としては、好ましくは、炭素数1〜4
個のアルコキシ基、炭素数6〜10個のアリール基、炭
素数2〜6個のアルケニル基を挙げることができ、シア
ノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボ
ニル基、ニトロ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原
子、塩素原子、沃素原子)を挙げることができる。 【0097】一般式(I)中のR1〜R15で示す基は、
そのうちの2つ以上が結合し、環を形成していてもよ
い。環は、R1〜R15で示す基の末端が直接結合して形
成してもよい。炭素、酸素、イオウ、及び窒素から選択
される1種又は2種以上の元素を介して間接的に結びあ
い、環を形成していてもよい。R1〜R15のうちの2つ
以上が結合して形成する環構造としては、フラン環、ジ
ヒドロフラン環、ピラン環、トリヒドロピラン環、チオ
フェン環、ピロール環などに見られる環構造と同一の構
造を挙げることができる。一般式(II)中のR16〜R
27についても同様のことを言うことができる。2つ以上
が直接又は間接に結合し、環を形成していてもよい。一
般式(III)中のR28〜R37についても同様である。 【0098】一般式(I)〜(III)はX-を有する。一
般式(I)〜(III)が有するX-は、酸のアニオンであ
る。アニオンを形成している酸は、スルホン酸であり、
好ましくは、ひとつ以上のフッ素原子を含有するベンゼ
ンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセ
ンスルホン酸である。上記のベンゼンスルホン酸、ナフ
タレンスルホン酸、又はアントラセンスルホン酸は、直
接フッ素原子で置換されたものでもよいし、フッ素原子
を有する置換基で置換されたものであってもよい。置換
基としては、アルキル基、アルコキシル基、アシル基、
アシロキシル基、スルホニル基、スルホニルオキシ基、
スルホニルアミノ基、アリール基、アラルキル基、アル
コキシカルボニル基などの有機基がフッ素原子で置換さ
れた基を挙げることができる。また、上記のベンゼンス
ルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセンス
ルホン酸は、フッ素以外のハロゲン原子、水酸基、ニト
ロ基等で置換されていてもよい。 【0099】X-のアニオンを形成するベンゼンスルホ
ン酸などに結合するアルキル基は、例えば炭素数1〜1
2のアルキル基である。アルキル基は、直鎖状でもよ
く、分岐状でもよく、環状でもよい。少なくとも1個の
フッ素原子、好ましくは25個以下のフッ素原子が置換
している。具体的にはトリフロロメチル基、ペンタフロ
ロエチル基、2,2,2−トリフロロエチル基、ヘプタ
フロロプロピル基、ヘプタフロロイソプロピル基、パー
フロロブチル基、パーフロロオクチル基、パーフロロド
デシル基、パーフロロシクロヘキシル基等を挙げること
ができる。なかでも、全てフッ素で置換された炭素数1
〜4のパーフロロアルキル基が好ましい。 【0100】アルキル基とともにあるいは単独で上記の
ベンゼンスルホン酸などに結合するアルコキシ基は、炭
素数が1〜12のアルコキシ基である。アルコキシ基
は、直鎖状でもよく、分岐状でもよく、環状でもよい。
少なくとも1個のフッ素原子、好ましくは25個以下の
フッ素原子が置換している。具体的にはトリフロロメト
キシ基、ペンタフロロエトキシ基、ヘプタフロロイソプ
ロピルオキシ基、パーフロロブトキシ基、パーフロロオ
クチルオキシ基、パーフロロドデシルオキシ基、パーフ
ロロシクロヘキシルオキシ基等を挙げることができる。
なかでも、全てフッ素で置換された炭素数1〜4のパー
フロロアルコキシ基が好ましい。 【0101】アルキル基とともにあるいは単独で上記の
ベンゼンスルホン酸などに結合するアシル基は、炭素数
2〜12、1〜23個のフッ素原子で置換されているも
のが好ましい。具体的にはトリフロロアセチル基、フロ
ロアセチル基、ペンタフロロプロピオニル基、ペンタフ
ロロベンゾイル基等を挙げることができる。 【0102】アルキル基とともにあるいは単独で上記の
ベンゼンスルホン酸などに結合するアシロキシ基は、炭
素数が2〜12、1〜23個のフッ素原子で置換されて
いるものが好ましい。具体的にはトリフロロアセトキシ
基、フロロアセトキシ基、ペンタフロロプロピオニルオ
キシ基、ペンタフロロベンゾイルオキシ基等を挙げるこ
とができる。アルキル基とともにあるいは単独で上記の
ベンゼンスルホン酸などに結合するスルホニル基として
は、炭素数が1〜12、1〜25個のフッ素原子で置換
されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタ
ンスルホニル基、ペンタフロロエタンスルホニル基、パ
ーフロロブタンスルホニル基、パーフロロオクタンスル
ホニル基、ペンタフロロベンゼンスルホニル基、4−ト
リフロロメチルベンゼンスルホニル基等を挙げることが
できる。 【0103】アルキル基とともにあるいは単独で上記の
ベンゼンスルホン酸などに結合する上記スルホニルオキ
シ基としては、炭素数が1〜12、1〜25個のフッ素
原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリ
フロロメタンスルホニルオキシ、パーフロロブタンスル
ホニルオキシ基、4−トリフロロメチルベンゼンスルホ
ニルオキシ基等を挙げることができる。アルキル基とと
もにあるいは単独で上記のベンゼンスルホン酸などに結
合する上記スルホニルアミノ基としては、炭素数が1〜
12であって、1〜25個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはトリフロロメタンスルホ
ニルアミノ基、パーフロロブタンスルホニルアミノ基、
パーフロロオクタンスルホニルアミノ基、ペンタフロロ
ベンゼンスルホニルアミノ基等を挙げることができる。 【0104】アルキル基とともにあるいは単独で上記の
ベンゼンスルホン酸などに結合する上記アリール基とし
ては、炭素数が6〜14、1〜9個のフッ素原子で置換
されているものが好ましい。具体的にはペンタフロロフ
ェニル基、4−トリフロロメチルフェニル基、ヘプタフ
ロロナフチル基、ノナフロロアントラニル基、4−フロ
ロフェニル基、2,4−ジフロロフェニル基等を挙げる
ことができる。アルキル基とともにあるいは単独で上記
のベンゼンスルホン酸などに結合する上記アラルキル基
としては、炭素数が7〜10、1〜15個のフッ素原子
で置換されているものが好ましい。具体的にはペンタフ
ロロフェニルメチル基、ペンタフロロフェニルエチル
基、パーフロロベンジル基、パーフロロフェネチル基等
を挙げることができる。アルキル基とともにあるいは単
独で上記のベンゼンスルホン酸などに結合する上記アル
コキシカルボニル基としては、炭素数が2〜13、1〜
25個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。
具体的にはトリフロロメトキシカルボニル基、ペンタフ
ロロエトキシカルボニル基、ペンタフロロフェノキシカ
ルボニル基、パーフロロブトキシカルボニル基、パーフ
ロロオクチルオキシカルボニル基等を挙げることができ
る。 【0105】このようなアニオンの中で、最も好ましい
-はフッ素置換ベンゼンスルホン酸アニオンであり、
中でもペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオンが特
に好ましい。また、上記含フッ素置換基を有するベンゼ
ンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセ
ンスルホン酸は、さらに直鎖状、分岐状あるいは環状ア
ルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、スルホニル基、
スルホニルオキシ基、スルホニルアミノ基、アリール
基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基(これらの
炭素数範囲は前記のものと同様)、ハロゲン(フッ素を
除く)、水酸基、ニトロ基等で置換されてもよい。 【0106】以下に、これらの一般式(I)〜(III)で
表される化合物の具体例を示すが、これに限定されるも
のではない。 【0107】 【化26】 【0108】 【化27】【0109】 【化28】 【0110】 【化29】 【0111】 【化30】【0112】 【化31】【0113】また、一般式(I)〜(III)における酸
のアニオンであるX-が、未置換あるいはフッ素原子以
外の置換基を有するベンゼンスルホン酸であるオニウム
塩であってもよい。この置換基の例としては、アルキル
基、アルコキシル基、アシル基、アシロオキシ基、アリ
ール基、ヒドロキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子(C
l、Br等)等を挙げることができる。さらに、X-
炭素数1〜20のハロゲン原子を置換基として有するア
ルカンスルホン酸のアニオンであるオニウム塩であって
もよく、この場合ハロゲン原子としてフッ素を置換基と
して有するアルカンスルホン酸のアニオンを有するオニ
ウム塩がさらに好ましい。先の例示に加え、更に一般式
(I)〜(III)で表される化合物及びその他のオニウ
ム塩の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されるも
のではない。 【0114】 【化32】【0115】 【化33】【0116】 【化34】 【0117】 【化35】【0118】 【化36】 【0119】 【化37】【0120】 【化38】 【0121】上記一般式(I)及び一般式(II)の化合
物は、次のような方法で合成できる。例えば、アリール
マグネシウムブロミドなどのアリールグリニャール試薬
とフェニルスルホキシドとを反応させ、得られたトリア
リールスルホニウムハライドを対応するスルホン酸と塩
交換する。別の方法もある。例えば、フェニルスルホキ
シドと対応する芳香族化合物をメタンスルホン酸/五酸
化二リンあるいは塩化アルミニウムなどの酸触媒を用い
て縮合、塩交換する方法がある。また、ジアリールヨー
ドニウム塩とジアリールスルフィドを酢酸銅などの触媒
を用いて縮合、塩交換する方法などによって合成でき
る。上記のいずれの方法でも、フェニルスルホキシド
は、置換基をベンゼン環に置換させていてもよく、その
ような置換基がなくてもよい。上記一般式(III)の化合
物は過ヨウ素酸塩を用いて芳香族化合物を反応させるこ
とにより合成可能である。 【0122】(D)成分の化合物が、ジスルホン化合
物、N−イミドスルホネート化合物、ジアゾジスルホン
化合物である場合は、それぞれ下記一般式(PAG
5)、(PAG6)、(PAG7)で表される化合物が
好ましい。 【0123】 【化39】 【0124】式中、Ar3、Ar4は各々独立に置換もし
くは未置換のアリール基を示す。R 206は置換もしくは
未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もし
くは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレ
ン基を示す。 【0125】 【化40】 【0126】式中、Rは、直鎖、分岐又は環状アルキル
基、あるいは置換していてもよいアリール基を表す。 【0127】以下に、下記一般式(PAG5)、(PA
G6)、又は(PAG7)で表される化合物の具体例を
挙げるが、これらに限定されるものではない。 【0128】 【化41】 【0129】 【化42】【0130】 【化43】 【0131】 【化44】【0132】本発明で使用される(D)成分の含有量
は、全ネガ型レジスト組成物の固形分に対して、1〜3
0重量%が好ましく、2〜20重量%がより好ましく、
3〜15重量%が特に好ましい。。尚、本発明において
(D)成分は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合
して用いてもよい。また、本発明の(C)成分の酸発生
剤と(D)成分の酸発生剤の使用比率(モル比率)とし
ては、90:10〜1:99が好ましく、80:20〜
3:97がより好ましく、60:40〜5:95が特に
好ましい。 【0133】尚、(C)及び(D)成分に加えて、カル
ボン酸を発生する酸発生剤等他の酸発生剤を併用しても
よく、この場合、他の酸発生剤は、通常〈C〉及び
(D)成分の総量100重量部に対し、通常20重量部
以下の量で添加される。 【0134】〔5〕含窒素塩基性化合物(E成分) 本発明で用いることのできる好ましい含窒素塩基性化合
物とは、フェノールよりも塩基性の強い化合物である。
好ましい化学的環境として、下記式(A)〜(E)の構
造を挙げることができる。 【0135】 【化45】 【0136】ここで、R250 、R251 及びR252 は、同
一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜6個のア
ルキル基、炭素数1〜6個のアミノアルキル基、炭素数
1〜6個のヒドロキシアルキル基又は炭素数6〜20個
の置換もしくは非置換のアリール基を表し、ここで、R
251とR252は、互いに結合して環を形成してもよい。R
253 、R254 、R255 及びR256 は、同一でも異なって
もよく、炭素数1〜6個のアルキル基を表す。更に好ま
しい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子
を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ま
しくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含
む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基
を有する化合物である。 【0137】好ましい具体例としては、置換もしくは未
置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピリジ
ン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピリジン、置
換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未
置換のインダゾール、イミダゾール、置換もしくは未置
換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換
もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプ
リン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしく
は未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジ
ン、置換もしくは未置換のピペリジン、置換もしくは未
置換のアミノモルフォリン、置換もしくは未置換のアミ
ノアルキルモルフォリン等が挙げられる。好ましい置換
基は、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ
基、アミノアリール基、アリールアミノ基、アルキル
基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アリール
基、アリールオキシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基で
ある。 【0138】特に好ましい化合物として、グアニジン、
1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テト
ラメチルグアニジン、イミダゾール、2−メチルイミダ
ゾール、4−メチルイミダゾール、N−メチルイミダゾ
ール、2−フェニルイミダゾール、4,5−ジフェニル
イミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾー
ル、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−ア
ミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメ
チルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2
−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチル
ピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミ
ノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリ
ジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピ
リジン、 【0139】3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−
(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエ
チル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−
イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジ
ン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、
5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、
ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジ
ン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6
−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラ
ゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエ
チル)モルフォリンなどが挙げられるがこれに限定され
るものではない。これらの含窒素塩基性化合物は、単独
であるいは2種以上一緒に用いられる。 【0140】光酸発生剤と含窒素塩基性化合物の組成物
中の使用割合は、(光酸発生剤)/(含窒素塩基性化合
物)(モル比)=2.5〜300であることが好まし
い。該モル比が2.5未満では低感度となり、解像力が
低下する場合があり、また、300を越えると露光後加
熱処理までの経時でレジストパターンの太りが大きくな
り、解像力も低下する場合がある。(光酸発生剤)/
(含窒素塩基性化合物)(モル比)は、好ましくは5.
0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。 【0141】〔6〕その他の添加剤 本発明のネガ型レジスト組成物には、必要に応じて、さ
らに、染料、界面活性剤、可塑剤、光分解性塩基化合
物、光塩基発生剤等を含有させることができる。 (6)−1 染料 好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具
体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#1
03、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オ
イルブルーBOS,オイルブルー#603、オイルブラ
ックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−5
05(以上オリエント化学工業株式会社製)、クリスタ
ルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレッ
ト(CI42535)、ローダミンB(CI45170
B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレ
ンブルー(CI52015)等を挙げることができる。 【0142】(6)−2 溶剤類 本発明の組成物は、上記各成分を溶解する溶媒に溶かし
て支持体上に塗布する。ここで使用する溶媒としては、
エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペン
タノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチル
エチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メト
キシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチル
エーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エ
チル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオ
ン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピ
ルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒ
ドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるいは
混合して使用する。 【0143】(6)−3 界面活性剤類 上記溶媒に界面活性剤を加えることもできる。具体的に
は、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等の
ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエ
チレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレ
ンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンア
ルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオ
キシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノ
ラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタン
モノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビ
タントリオレエート、ソルビタントリステアレート等の
ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタン
モノパルミテ−ト、 【0144】ポリオキシエチレンソルビタンモノステア
レート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエー
ト、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等
のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等の
ノニオン系界面活性剤、エフトップEF301,EF3
03,EF352(新秋田化成(株)製)、メガファッ
クF171,F173 (大日本インキ(株)製)、フ
ロラ−ドFC430,FC431(住友スリーエム
(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−
382,SC101,SC102,SC103,SC1
04,SC105,SC106(旭硝子(株)製)、ト
ロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフ
ッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤、オルガノ
シロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)
製)やアクリル酸系もしくはメタクリル酸系(共)重合
ポリフローNo.75,No.95(共栄社油脂化学工
業(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活
性剤の配合量は、本発明の組成物中の固形分100重量
部当たり、通常、2重量部以下、好ましくは1重量部以
下である。これらの界面活性剤は単独で添加してもよい
し、また、いくつかの組み合わせで添加することもでき
る。 【0145】(6)−4 可塑剤 本発明のネガ型レジスト組成物に使用できる可塑剤とし
ては、特開平4−212960号、特開平8−2627
20号、欧州特許735422号、欧州特許41687
3号、欧州特許439371号、米国特許584669
0号記載の化合物、具体的にはアジピン酸ジ(2−エチ
ルヘキシル)、安息香酸n−ヘキシル、フタル酸ジ−n
−オクチル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ベンジ
ル−n−ブチル、ジヒドロアビエチルフタレート等が挙
げられる。 【0146】(6)−5 光分解性塩基化合物 さらに、本発明の組成物には、特開平7−28247
号、欧州特許616258号、米国特許5525443
号、特開平9−127700号、欧州特許762207
号、米国特許5783354号記載のアンモニウム塩、
具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、
テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド、ベタイ
ン等も添加できるし、特開平5−232706号、同6
−11835号、同6−242606号、同6−266
100号、同7−333851号、同7−333844
号、米国特許5663035号、欧州特許677788
号に記載の露光により塩基性が低下する化合物(フォト
べース)を添加することもできる。 【0147】(6)−6 光塩基発生剤 本発明の組成物に添加できる光塩基発生剤としては、特
開平4−151156号、同4−162040号、同5
−197148号、同5−5995号、同6−1948
34号、同8−146608号、同10−83079
号、欧州特許622682号に記載の化合物が挙げら
れ、具体的には、2−ニトロベンジルカルバメート、
2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバメー
ト、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスルホン
アミド、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−N−
イソプロピルカーバメート等が好適に用いることができ
る。これらの光塩基発生剤は、レジスト形状などの改善
を目的とし添加される。 【0148】本発明のネガ型レジスト組成物は基板上に
塗布され、薄膜を形成する。この塗布膜の膜厚は、0.
05〜4.0μmが好ましい。 【0149】本発明においては、必要により、市販の無
機あるいは有機反射防止膜を使用することができる。更
にレジスト上層に反射防止膜を塗布して用いることもで
きる。 【0150】レジストの下層として用いられる反射防止
膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化
クロム、カーボン、アモルファスシリコン等の無機膜型
と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型のいずれも
用いることができる。前者は膜形成に真空蒸着装置、C
VD装置、スパッタリング装置等の設備を必要とする。
有機反射防止膜としては、例えば特公平7−69611
号記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデヒド変
性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹脂、吸光
剤からなるものや、米国特許5294680号記載の無
水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反応物、特
開平6−118631号記載の樹脂バインダーとメチロ
ールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開平6−1
18656号記載のカルボン酸基とエポキシ基と吸光基
を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止膜、特開
平8−87115号記載のメチロールメラミンとベンゾ
フェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−17950
9号記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子吸光剤を
添加したもの等が挙げられる。 【0151】また、有機反射防止膜として、ブリューワ
ーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−4
0シリーズ、シプレー社製のAR−2、AR−3、AR
−5等の市販の有機反射防止膜を使用することもでき
る。 【0152】精密集積回路素子の製造などにおいてレジ
スト膜上へのパターン形成工程は、基板(例えばシリコ
ン/二酸化シリコン皮覆、ガラス基板、金属基板、窒化
シリコン基板、窒化チタン基板、酸化クロム基板等)上
に、直接あるいは予めこれらの基板上に塗設した上記反
射防止膜上に本発明のネガ型フォトレジスト組成物を塗
布し、次に電子線又はX線描画装置を用いて直接又はマ
スクを介して照射を行い、加熱、現像、リンス、乾燥す
ることにより良好なレジストパターンを形成することが
できる。ここで露光光源としては、好ましくは波長15
0〜250nmの光(具体的には、KrFエキシマレー
ザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193
nm)、F2エキシマレーザー(157nm))、電子
線、X線が挙げられ、本発明では特にKrFエキシマレ
ーザー、電子線、X線を露光光源とする装置が好適に用
いられる。 【0153】本発明のネガ型レジスト組成物の現像液と
しては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナト
リウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、ア
ンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プ
ロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−
n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミ
ン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチル
エタノールアミン、トリエタノーアミン等のアルコ−ル
アミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テ
トラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四
級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミ
ン類、等のアルカリ類の水溶液を使用することができ
る。更に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアル
コール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を
適当量添加して使用することもできる。これらの現像液
の中で好ましくは第四アンモニウム塩、更に好ましく
は、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリン
である。 【0154】 【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明の内容はこれにより限定されるものでは
ない。 【0155】1.構成素材の合成例 (1)アルカリ可溶性ポリマー 合成例1(樹脂例(29)の合成) 4−アセトキシスチレン3.9g(0.024モル)、
4−メトキシスチレン0.8g(0.006モル)を1
−メトキシ−2−プロパノール30mlに溶解し、窒素
気流及び撹拌下、70℃にて重合開始剤2,2’−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工
業(株)製;商品名V−65)50mg、4−アセトキ
シスチレン9.1g(0.056モル)、4−メトキシ
スチレン1.9g(0.014モル)の1−メトキシ−
2−プロパノール70ml溶液を2時間かけて滴下し
た。2時間後開始剤50mgを追加し、更に2時間反応
を行った。その後90℃に昇温し撹拌を1時間続けた。
反応液を放冷後、イオン交換水1Lに激しく撹拌しなが
ら投入することにより、白色樹脂を析出させた。得られ
た樹脂を乾燥後、メタノール100mLに溶解し、25
%テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを加え、樹脂
中のアセトキシ基を加水分解した後、塩酸水溶液にて中
和して白色樹脂を析出させた。イオン交換水にて水洗、
減圧下で乾燥後、本発明の樹脂(29)11.6gを得
た。GPCにて分子量を測定したところ、重量平均(M
w:ポリスチレン換算)で9,200、分散度(Mw/
Mn)で2.2であった。以下、同様にして本発明
(A)の樹脂を合成した。 【0156】(2)(C)成分の酸発生剤 合成例2 (酸発生剤(C−10)の合成) 1)ヘキサデカンスルホン酸テトラメチルアンモニウム
塩の合成 ヘキサデカンスルホニルクロリド25gを氷冷下メタノ
ール100mlに溶解させ、これに25%テトラメチル
アンモニウムヒドロキシド水溶液100gをゆっくり加
えた。室温で3時間攪拌して、ヘキサデカンスルホン酸
テトラメチルアンモニウム塩の溶液を得た。 【0157】2)化合物例C−10の合成ジフェニルス
ルホキシド50gをベンゼン800mlに溶解させ、こ
れに塩化アルミニウム200gを加え、24時間加熱還
流した。反応液を氷2Lにゆっくりと注ぎ、これに濃硫
酸400mlを加えて70℃で10分加熱した。この水
溶液を酢酸エチル500mlで洗浄し、ろ過して後にヨ
ウ化アンモニウム200gを水400mlに溶解したも
のを加えた。析出した粉体をろ取、水洗した後、酢酸エ
チルで洗浄、乾燥してトリフェニルスルホニウムヨージ
ド70gを得た。得られたトリフェニルスルホニウムヨ
ージド30gをメタノール1000mlに溶解させ、こ
の溶液に酸化銀20gを加え、室温で4時間攪拌した。
溶液をろ過し、これに過剰量のヘキサデカンスルホン酸
テトラメチルアンモニウム塩の溶液を加えた。反応液を
濃縮し、これをジクロロメタン500mlに溶解し、5
%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、及び
水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで感想後、
濃縮して酸発生剤(C−10)を得た。その他の酸発生
剤についても同様に合成した。 【0158】(3)架橋剤 〔HM−1〕の合成 1−〔α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エ
チル〕−4−〔α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル〕ベンゼン20g(本州化学工業(株)製T
risp−PA)を10%水酸化カリウム水溶液に加
え、撹拌、溶解した。次にこの溶液を撹伴しながら、3
7%ホルマリン水溶液60mlを室温下で1時間かけて
徐々に加えた。さらに室温下で6時間撹伴した後、希硫
酸水溶液に投人した。析出物をろ過し、十分水洗した
後、メタノール30mlより再結晶することにより、下
記構造のヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体
〔HM−1]の白色粉末20gを得た。純度は92%で
あった(液体クロマトグラフィー法)。 【0159】 【化46】 【0160】〔MM−1〕の合成 上記合成例で得られたヒドロキシメチル基を有するフェ
ノール誘導体〔HM−1〕20gを1リットルのメタノ
ールに加え、加熱撹拌し、溶解した。次に、この溶液に
濃硫酸1mlを加え、12時間加熱還流した。反応終了
後、反応液を冷却し、炭酸カリウム2gをを加えた。こ
の混合物を十分濃縮した後、酢酸エチル300mlを加
えた。この溶液を水洗した後、濃縮乾固させることによ
り、下記構造のメトキシメチル基を有するフェノール誘
導体〔MM−1〕の白色固体22gを得た。純度は90
%であった(液体クロマトグラフィー法)。 【0161】 【化47】【0162】さらに、同様にして以下に示すフェノール
誘導体を合成した。 【0163】 【化48】 【0164】 【化49】【0165】 【化50】【0166】2.実施例 〔実施例1〕 (1)ネガレジストの塗設 (A)成分:樹脂(29) 0.70g (B)成分:架橋剤MM−1 0.25g (C)成分:酸発生剤C−10 0.01g (D)成分:酸発生剤I−2 0.05g をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
8.5gに溶解させ、これに(E)成分としてOE−1を0.
002g加えて溶解させ、さらに界面活性剤としてメガ
ファックF176(大日本インキ(株)製、以下W−1
と略す)0.001gを添加、溶解させ、得られた溶液を
0.1μm口径のメンブレンフィルターで精密ろ過し
て、レジスト溶液を得た。このレジスト溶液を6インチ
ウェハー上に東京エレクトロン製スピンコーターMar
k8を用いて塗布し、110℃、90秒間ホットプレー
ト上で乾燥して、膜厚0.3μmのレジスト膜を得た。 【0167】(2)ネガ型レジストパターンの作製 このレジスト膜に、電子線描画装置(日立製HL750、
加速電圧50KeV)を用いて、パターン照射を行った。
照射後に、110℃、90秒ホットプレート上で加熱
し、2.38%テトラメチルアンモニウムハイドロオキ
サイド(TMAH)水溶液を用いて60秒間浸漬した
後、30秒間、水でリンスして乾燥した。得られたパタ
ーンを下記の方法で、感度、解像力、パタ−ン形状、ラ
インエッジラフネスについて評価した。 【0168】(2−1)感度 得られたパターンの断面形状を走査型電子顕微鏡(日立
製作所(株)製S−4300)を用いて観察した。0.
15μm(ライン:スペース=1:1)を解像するとき
の露光量(電子線照射量)を感度とした。 【0169】(2−2)解像力 上記の感度を示す露光量における限界解像力(ラインと
スペースが分離解像)を解像力とした。 【0170】(2−3)パタ−ン形状 上記の感度を示す露光量における0.15μmラインパ
ターンの断面形状を走査型電子顕微鏡(日立製作所
(株)製S−4300)を用いて観察した。矩形、やや
テーパー、テーパーの3段階評価とした。 【0171】(2−4)ラインエッジラフネス 上記の感度を示す照射量における0.14μmラインパ
ターンの長さ方向50μmにおける任意の30点につい
て線幅を測定し、そのバラツキを3σで評価した。 【0172】実施例1の結果は、感度:4.0μC/cm
2、解像力:0.10μm、パターン形状:矩形、ライン
エッジラフネス6.5nmであり、良好であった。 【0173】〔実施例2〜20〕表1に示した各成分を
用い、その他は実施例1と同様にしてレジスト溶液の調
製、ネガ型パターン形成を行った。評価結果を表2に示
した。 【0174】〔比較例1〕表1に示すように、(C)成分
の酸発生剤を用いずに、(D)成分の酸発生剤のみを用
いた以外は、実施例1と同様にしてレジスト溶液の調
製、ネガ型パターン形成を行った。評価結果を表2に示
した。 【0175】〔比較例2〕表1に示すように、(C)成分
の酸発生剤のみを用いてを用いた以外は、実施例1と同
様にしてレジスト溶液の調製、ネガ型パターン形成を行
った。評価結果を表2に示した。 【0176】 【表1】【0177】 【表2】【0178】表中略号の説明 【0179】 【化51】 【0180】表1で使用した含窒素塩基性化合物は以下
を表す(いずれも東京化成(株)製)。 OE−1: 1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン
−5−エン OE−2: 2,4,5−トリフェニルイミダゾール OE−3: 4−ジメチルアミノピリジン OE−4: トリ−n −ブチルアミン 【0181】表1で使用した溶剤は以下を表す。 S−1: プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート S−2: プロピレングリコールモノメチルエーテル 【0182】表1で使用した界面活性剤は以下を表す。 W−1: メガファックF176(大日本インキ(株)
製) W−2: シロキサンポリマーKP341(信越化学
(株)製) 【0183】 【表3】【0184】表2から、本発明の組成物は、感度、解像
力、パターン形状、ラインエッジラフネスに優れ、良好
な性能を有していることがわかる。 【0185】 【発明の効果】本発明により、感度、解像力、パターン
形状、ラインエッジラフネスに優れたネガ型レジスト組
成物を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AA03 AC05 AC06 AD01 BE00 CB08 CB14 CB16 CB17 CB45 CC17 FA17

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (A)アルカリ可溶性ポリマー、(B)
    酸の作用により(A)のアルカリ可溶性ポリマーを架橋
    する架橋剤、(C)活性光線又は放射線の照射により、
    下記一般式(I)で表されるスルホン酸を発生する酸発
    生剤、及び(D)活性光線又は放射線の照射により、下
    記一般式(I)で表される以外のスルホン酸を発生する
    酸発生剤を含有することを特徴とするネガ型レジスト組
    成物。 一般式(I) Ra−SO3H (一般式(I)中、Raは、置換基を有していてもよい
    炭素数4〜30のアルキル基、置換基を有していてもよ
    い炭素数4〜30のアルケニル基、又は置換基を有して
    いてもよい炭素数4〜30のアルキニル基を表す。)
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