JP2003232973A - 光ファイバテープ心線 - Google Patents

光ファイバテープ心線

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JP2003232973A
JP2003232973A JP2002031310A JP2002031310A JP2003232973A JP 2003232973 A JP2003232973 A JP 2003232973A JP 2002031310 A JP2002031310 A JP 2002031310A JP 2002031310 A JP2002031310 A JP 2002031310A JP 2003232973 A JP2003232973 A JP 2003232973A
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JP
Japan
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optical fiber
resin
adhesive
length direction
adhesive resin
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Application number
JP2002031310A
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English (en)
Inventor
Hiroki Ishikawa
弘樹 石川
Keisuke Okada
圭輔 岡田
Nobuhiro Akasaka
伸宏 赤坂
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分岐作業を容易に行うことができ、かつ絡ま
りや伝送損失を防止した光ファイバテープ心線を提供す
る。 【解決手段】 本発明に係る光ファイバテープ心線は、
並列に束ねられた光ファイバと、並列にされた光ファイ
バによって形成される面の片面を全体的に被覆し、光フ
ァイバを一体化する樹脂と、樹脂によって被覆された面
とは反対側の面に光ファイバの長さ方向において間欠的
に存在し、隣接する光ファイバどうしを接着する複数の
接着性樹脂と、を備える。これにより、接着性樹脂と接
着性樹脂との間隔にある未接着部を起点として、光ファ
イバの分岐作業を容易に行うことができると共に、片面
が全体的に被覆されているので光ファイバがばらばらに
なることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバテープ
心線に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から光ファイバ素線を複数本束ねた
光ファイバテープ心線が知られている。光ファイバテー
プ心線は、複数の光ファイバ素線を並列させ、その周囲
を一括被覆してテープ化したものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光ファイバテープ心線は樹脂によって覆われているた
め、光ファイバ心線の中間部で分岐作業を行うことが困
難であった。特開平11−218622号公報には、長
さ方向に間隔(500〜5000mm)をあけて形成さ
れた素線固定部によって光ファイバ素線を一体化した光
ファイバテープ心線が記載されているが、この光ファイ
バテープ心線では、光ファイバテープ心線をボビンに巻
き取った際に光ファイバ素線の非固定部分が絡まってし
まうおそれがある。また、素線固定部が非固定部より太
くなっているので、ボビン巻き状態やケーブル化におい
て素線固定部が光ファイバ素線の露出部(非固定部)に
当たって光ファイバ素線が曲がり、伝送損失を生じるお
それもある。
【0004】そこで、本発明は上記課題を解決し、分岐
作業を容易に行うことができ、かつ絡まりや伝送損失を
防止した光ファイバテープ心線を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光ファイバ
テープ心線は、並列に束ねられた光ファイバと、並列に
された複数の光ファイバによって形成される面の片面を
全体的に被覆し、光ファイバを一体化する樹脂と、樹脂
によって被覆された面とは反対側の面に光ファイバの長
さ方向において間欠的に存在し、隣接する光ファイバど
うしを接着する複数の接着性樹脂と、を備えることを特
徴とする。
【0006】このように並列にされた複数の光ファイバ
が形成する面の片面の全体を樹脂で被覆して光ファイバ
を一体化しているので、光ファイバがばらばらになるこ
とはない。従って、光ファイバテープ心線をボビンに巻
き取った場合にも光ファイバが絡まることがなく、光フ
ァイバをボビンから繰り出す場合にも断線や張力異常が
発生することがない。また、樹脂によって被覆された面
と反対側の面は、光ファイバの長さ方向に間欠的に存在
する接着性樹脂によって光ファイバどうしが接着されて
おり、それぞれの接着性樹脂との間には未接着部が存在
するので、この未接着部を起点として容易に光ファイバ
を分岐させることができる。
【0007】上記光ファイバテープ心線において、光フ
ァイバの長さ方向において間欠的に存在する複数の接着
性樹脂は、光ファイバの外径を越えない領域に存在して
いることを特徴としても良い。
【0008】このように接着性樹脂が光ファイバの外径
を越えない領域に存在していることによって、並列にさ
れた光ファイバが形成する面に接着性樹脂による凹凸が
生じることがない。これにより、接着性樹脂によって光
ファイバが曲がってしまうことがなく、光ファイバの曲
げによって生じる伝送損失を低減させることができる。
なお、「接着性樹脂が光ファイバの外径を越えない領域
に存在している」とは、並列にされた光ファイバに接す
る、並列方向と平行な仮想面よりも内側(隣接する光フ
ァイバの隙間)の領域に接着性樹脂が存在していること
を意味する。
【0009】上記光ファイバテープ心線において、片面
に全体的に被覆された樹脂の厚さは20μm以上である
ことを特徴としても良い。
【0010】被覆の厚さは20μm以上であることが耐
側圧耐性を確保する上で好ましい。
【0011】上記光ファイバテープ心線において、光フ
ァイバと樹脂との接着力は、光ファイバと接着性樹脂と
の接着力よりも小さいことを特徴としても良い。
【0012】光ファイバと樹脂との接着力が光ファイバ
と接着性樹脂との接着力よりも小さいことにより、接着
性樹脂による光ファイバの連結状態を保ったまま樹脂を
光ファイバから容易に剥離することができる。このよう
に、光ファイバの片面全体に被覆された樹脂を容易に剥
離できることで、光ファイバの分岐作業を円滑にするこ
とができる。
【0013】上記光ファイバテープ心線において、光フ
ァイバの長さ方向において間欠的に存在する複数の接着
性樹脂からなる接着性樹脂群は、隣接する接着性樹脂群
と光ファイバの長さ方向において揃っていることを特徴
としても良い。
【0014】このように、隣接する接着性樹脂群を構成
する接着性樹脂の位置が、光ファイバの長さ方向におい
て揃っていることによって、容易に接着性樹脂を形成す
ることができる。
【0015】上記光ファイバテープ心線において、光フ
ァイバの長さ方向において間欠的に存在する複数の接着
性樹脂からなる接着性樹脂群は、隣接する接着性樹脂群
と光ファイバの長さ方向においてずれていることを特徴
としても良い。
【0016】このように、隣接する接着性樹脂群を構成
する接着性樹脂の位置が、光ファイバの長さ方向におい
てずれていることによって、光ファイバの片面全体を被
覆する樹脂が剥離された場合にも、光ファイバがばらば
らになりにくい。
【0017】上記光ファイバテープ心線において、接着
性樹脂は、光ファイバの長さ方向において10mm以
上、300mm以下の長さを有することを特徴としても
良い。
【0018】通常、光ファイバテープ心線は、外皮によ
って覆われてケーブル化されているが、光ファイバの分
岐作業の際にケーブルの外皮を除去する長さは300m
m〜2000mm程度である。接着性樹脂の長さは30
0mm以下とすることによって、任意の位置で外皮を除
去した場合に、外皮を除去した部分に未接着部が存在す
ることになり、光ファイバの分岐作業を円滑に行うこと
ができる。また、接着性樹脂の長さを10mm以上とす
ることで隣接する光ファイバの接着を強固にでき、光フ
ァイバの片面全体を被覆する樹脂が剥離された場合にも
光ファイバが分離することがなく、分岐作業を容易に行
うことができる。
【0019】上記光ファイバテープ心線において、光フ
ァイバは、波長1.55μmにおけるPetermann−Iの
定義によるモードフィールド径が8μm以下で、かつ
1.3μm及び1.55μmにおける波長分散の絶対値
が共に12ps/nm/km以下で、かつケーブルカッ
トオフ波長が1.26μm以下で、かつ1.3μmにお
けるPertermann−Iの定義によるモードフィールド径が
6μm以上であることを特徴としても良い。
【0020】このような光ファイバを適用することによ
り、マイクロベンド特性を向上させて、システム上有害
な伝送損失を低減させることができる。これにより、光
ファイバの中間分離作業をより安全かつ容易に行うこと
ができる。
【0021】上記光ファイバテープ心線において、光フ
ァイバは、引張強度試験のプルーフレベルが1.2%以
上であることを特徴としても良い。
【0022】このような引張強度を有する光ファイバを
適用することにより、光ファイバテープ心線は、小径に
曲げられても長期信頼性を確保することができる。
【0023】上記光ファイバテープ心線において、光フ
ァイバは、クラッド直径が60〜100μmであること
を特徴としても良い。
【0024】このようなクラッド直径を有する光ファイ
バを適用することにより、曲げ歪みによる破断の確率が
小さくなり、長期信頼性を向上させることができる。ま
た、光ファイバテープ心線の細径化や軽量化を図ること
ができる。
【0025】上記光ファイバテープ心線において、光フ
ァイバは、被覆外径が200μm以下であることを特徴
としても良い。
【0026】外径200μm以下の被覆層で覆われてい
る光ファイバを用いることにより、光ファイバテープ心
線の細径化や軽量化を図ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明に係る光
ファイバテープ心線の好適な実施形態について詳細に説
明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一
符号を付し、重複する説明を省略する。
【0028】図1は本発明の第1実施形態に係る光ファ
イバテープ心線10を示す図、図2は光ファイバテープ
心線10のII−II断面図、図3は光ファイバテープ
心線10のIII−III断面図である。
【0029】第1実施形態に係る光ファイバテープ心線
10は、4本の光ファイバ1が並列に配列され、その片
面(図1〜図3では下面)が紫外線硬化型の樹脂2によ
って一体化されている。
【0030】ここで用いられる光ファイバ1について説
明する。光ファイバ1は、UV被覆されたφ0.25の
光ファイバ1であり、引張強度試験のプルーフレベルが
1.2%以上である。光ファイバのクラッドの直径は、
曲げ歪みによる破断を防止するため、60〜100μm
であることが好ましい。また、光ファイバは、波長1.
55μmにおけるPetermann−Iの定義によるモードフ
ィールド径が8μm以下で、かつ1.3μm及び1.5
5μmにおける波長分散の絶対値が共に12ps/nm
/km以下で、かつケーブルカットオフ波長が1.26
μm以下で、かつ1.3μmにおけるPertermann−Iの
定義によるモードフィールド径が6μm以上であること
が、マイクロベンド特性を向上させることができるので
好ましい。
【0031】図2又は図3に示されるように、光ファイ
バ1の下面を被覆する樹脂2の厚さは30μmであり、
光ファイバ1の並列方向の幅は1.1mmである。樹脂
2が被覆されている面とは反対の面(図1〜図3では上
面)は、光ファイバ1の長さ方向において間欠的に塗布
された接着性樹脂3によって隣接する光ファイバ1どう
しが連結されている。上面の接着性樹脂3の接着力は、
下面を被覆して光ファイバ1を一体化する樹脂2の接着
力より大きい。接着性樹脂3は、光ファイバ1の長さ方
向において30mmの長さを有し、それぞれの接着性樹
脂3の間隔は300mmである。図1に示されるよう
に、接着性樹脂3が塗布される位置は、隣接する接着性
樹脂3が塗布された位置と光ファイバ1の長さ方向にお
いて揃っている。また、接着性樹脂3は、図2に示され
るように、光ファイバ1の外径を越えない領域に塗布さ
れていることにより、並列にされた光ファイバ1が作る
面よりも接着性樹脂3が突出して凹凸を作ることがな
い。これにより、光ファイバ1をボビンに巻きつけた場
合にも光ファイバテープ心線10が接着性樹脂3によっ
て曲げられることがない。
【0032】第1実施形態に係る光ファイバテープ心線
10は、接着性樹脂3が光ファイバ1の長さ方向におい
て間欠的に塗布されているので、接着性樹脂3が接着さ
れていない部分を起点として、光ファイバ1の分岐作業
を行うことができる。また、光ファイバテープ心線10
の下面を被覆する樹脂2の接着力は、間欠的に塗布され
た接着性樹脂3の接着力より弱いので、樹脂2を剥離し
て光ファイバ1の分岐作業を行うことができる。光ファ
イバ1の分岐作業の手順について、図4を参照して説明
する。
【0033】まず、光ファイバ1を曲げることによっ
て、図4(a)に示されるように下面を被覆する樹脂2
を部分的に剥離する。下面を被覆する樹脂2の接着力
は、上面の接着性樹脂3の接着力よりも弱く、また、樹
脂2が光ファイバ1全体に回り込んでいないので、上面
の接着性樹脂3を残して容易に下面の被覆樹脂2だけを
剥離することができる。次に、図4(b)に示されるよ
うに、剥離した樹脂2を切り取る。続いて、図4(c)
に示されるように、分岐すべき光ファイバ1を残りの光
ファイバ1から分離する。具体的には、上面において光
ファイバ1を接着する接着性樹脂3の間隔(未接着部)
にカッターなどを挿し込んで、そこを起点として所望の
光ファイバ1を分離する。そして、分離された光ファイ
バ1を切断して、光ファイバ1の分岐作業を完了する。
このように、容易にかつ過度の伝送損失を生じないで光
ファイバ1の分岐作業を行うことができる。実際に、分
岐する光ファイバ1を1番心とし、分岐しない残りの3
本の光ファイバ1をループ融着した光ファイバテープ心
線10に、1550nmの光を通し、分岐作業中の伝送
損失の増加をストレージオシロスコープで計測したとこ
ろ、0.1dB以上の伝送損失の増加が0.1ms以上
継続して発生することはなかった。また、分岐された光
ファイバの強度は50N以上であり、本実施形態によれ
ば光ファイバ分岐後も健全な強度を保つことができた。
【0034】また、第1実施形態に係る光ファイバテー
プ心線10は、光ファイバ1の片面(下面)を被覆する
樹脂2によって光ファイバ1を一体化しているので、ボ
ビンに巻き取った場合などにも光ファイバテープ心線1
0が絡まることがない。また、上面の接着性樹脂3は、
光ファイバ1の外径を越えない領域に塗布され、光ファ
イバテープ心線10には上下面共に長さ方向に凹凸がな
く、ケーブル化した際に上下面に接する光ファイバテー
プ心線10に対して、長さ方向において不連続な応力を
与えることがない。また、ボビンに巻き取った際には光
ファイバテープ心線10が上下に重なり合うが、この際
にも光ファイバテープ心線10に不連続な応力を与える
ことがなく、伝送損失を低減させることができる。図1
1は、第1実施形態と、後述する第2実施形態、第3実
施形態に係る光ファイバテープ心線10の伝送損失を示
す図である。第1実施形態に係る光ファイバテープ心線
10は、1番心から4番心のいずれの光ファイバ1も、
伝送損失は0.21dB/km以下という良好な値を示
した。
【0035】次に、本発明の第2実施形態に係る光ファ
イバ1テープ心線について説明する。図5は本発明の第
2実施形態に係る光ファイバ1テープ心線を示す図、図
6は光ファイバ1テープ心線のVI−VI断面図、図7
は光ファイバ1テープ心線のVII−VII断面図であ
る。
【0036】第2実施形態に係る光ファイバテープ心線
20は、第1実施形態に係る光ファイバテープ心線10
と基本的な構成は同じであるが、光ファイバ1の上面に
塗布された接着性樹脂3の長さ方向の位置が異なる。第
2実施形態に係る光ファイバテープ心線20では、第1
実施形態に係る光ファイバテープ心線10と同様に、隣
接する光ファイバ1どうしを接着する接着性樹脂3が光
ファイバ1の長さ方向において間欠的に塗布されている
が、間欠的に塗布された接着性樹脂3からなる接着性樹
脂群は、隣接する接着性樹脂群の位置と光ファイバ1の
長さ方向においてずれている。この点について、図5を
参照しながら詳しく説明する。接着性樹脂3は、光ファ
イバ1の長さ方向において30mmの長さを有し、それ
ぞれの接着性樹脂3の間隔は200mmである。図5に
おいて、それぞれの光ファイバ1を左側から1番心、2
番心、3番心、4番心とすると、1番心と2番心とを連
結する接着性樹脂3の位置と、3番心と4番心とを連結
する接着性樹脂3の位置は、光ファイバ1の長さ方向に
おいて揃っているが、2番心と3番心とを連結する接着
性樹脂3は、1番心と2番心とを接着する接着性樹脂3
が接着されていない部分に位置している。
【0037】第2実施形態に係る光ファイバテープ心線
20は、下面を被覆する樹脂2によって光ファイバ1を
一体化しているので、光ファイバ1がばらばらになりに
くいという効果を有する。
【0038】また、第2実施形態に係る光ファイバテー
プ心線20は、上面を接着する接着性樹脂3が光ファイ
バ1の長さ方向に間欠的に塗布されているので、接着性
樹脂3が塗布されていない未接着部分を起点として、光
ファイバ1の分岐作業を容易にかつ過度の伝送損失を生
じることなく行うことができるという効果がある。第1
実施形態に係る光ファイバテープ心線10の場合と同様
にして、分岐作業中に光ファイバ1に生じる伝送損失を
計測したところ、0.1dB以上の伝送損失の増加が
0.1ms以上継続して発生することはなかった。ま
た、分岐された光ファイバの強度は50N以上であり、
本実施形態によれば光ファイバ分岐後も健全な強度を保
つことができた。
【0039】また、第2実施形態に係る光ファイバテー
プ心線20は、上面に塗布された接着性樹脂3の位置
が、隣接する接着性樹脂3の位置と光ファイバ1の長さ
方向においてずれているので、分岐作業の工程で下面の
被覆樹脂2を剥離した場合にも、光ファイバ1がばらば
らになりにくいという効果がある。
【0040】また、第2実施形態に係る光ファイバテー
プ心線20は、下面を被覆する樹脂2によって光ファイ
バ1を一体化しているので、ボビンに巻き取った場合な
どにも光ファイバテープ心線20が絡まることがない。
また、上面の接着性樹脂3は、光ファイバ1の外径を越
えない領域に塗布され、光ファイバテープ心線20には
上下面共に長さ方向に凹凸がなく、ケーブル化した際に
上下面に接する光ファイバテープ心線20に対して、長
さ方向において不連続な応力を与えることがない。ま
た、ボビンに巻き取った際には光ファイバテープ心線2
0が上下に重なり合うが、この際にも不連続な応力を与
えることがなく、伝送損失を低減させることができる。
図11に示されるように、第2実施形態に係る光ファイ
バテープ心線20は、1番心から4番心のいずれの光フ
ァイバ1も、伝送損失は0.21dB/km以下という
良好な値を示した。
【0041】次に、本発明の第3実施形態に係る光ファ
イバテープ心線30について説明する。
【0042】図8は本発明の第3実施形態に係る光ファ
イバテープ心線30を示す図、図9は光ファイバテープ
心線30のIX−IX断面図、図10は光ファイバテー
プ心線30のX−X断面図である。
【0043】第3実施形態に係る光ファイバテープ心線
30は、第1実施形態に係る光ファイバテープ心線10
と基本的な構成は同じであるが、第3実施形態に係る光
ファイバテープ心線30は、光ファイバ1の長さ方向に
間欠的に存在する接着性樹脂3が光ファイバ1の上面を
覆っている点が異なる。第3実施形態に係る光ファイバ
テープ心線30では、隣接する光ファイバ1どうしを接
着する接着性樹脂3は、図9に示されるように、光ファ
イバ1の上面を覆っており、接着性樹脂3が被覆された
位置において、並列にされた光ファイバ1を一括して接
着している。
【0044】第3実施形態に係る光ファイバテープ心線
30は、下面を被覆する樹脂2によって光ファイバ1を
一体化しているので、光ファイバ1がばらばらになりに
くいという効果を有する。
【0045】また、上面を接着する接着性樹脂3は、光
ファイバ1の長さ方向に間欠的に塗布されているので、
接着性樹脂3が塗布されていない未接着部分を起点とし
て、光ファイバ1の分岐作業を容易に行うことができる
という効果がある。また、第3実施形態に係る光ファイ
バテープ心線30は、上面の接着性樹脂3が光ファイバ
1を覆って複数の光ファイバ1を一括して接着している
ので、接着性樹脂3による光ファイバ1の連結がより強
固である。これにより、分岐作業の工程で下面の被覆樹
脂2を剥離した場合にも、光ファイバ1がばらばらにな
りにくいという効果がある。第1実施形態に係る光ファ
イバテープ心線10の場合と同様にして、分岐作業中に
光ファイバ1に生じる伝送損失を計測したところ、0.
1dB以上の伝送損失の増加が0.1ms以上継続して
発生することはなかった。また、分岐された光ファイバ
の強度は50N以上であり、本実施形態によれば光ファ
イバ分岐後も健全な強度を保つことができた。
【0046】また、第3実施形態に係る光ファイバテー
プ心線30は、下面を被覆する樹脂2によって光ファイ
バ1を一体化しているので、ボビンに巻き取った場合な
どにも光ファイバテープ心線30が絡まることがない。
また、下面を被覆する樹脂2によって光ファイバテープ
心線30はフラットにされているので、ボビンに巻き取
った際には光ファイバテープ心線30が上下に重なり合
うが、光ファイバテープ心線30に不連続な応力を与え
ることがなく、伝送損失を低減させることができる。図
11に示されるように、第3実施形態に係る光ファイバ
テープ心線30は、1番心から4番心のいずれの光ファ
イバ1も、伝送損失は0.20dB/km以下という良
好な値を示した。
【0047】以上、本発明に係る光ファイバテープ心線
について、実施形態を参照しながら詳細に説明したが、
本発明に係る光ファイバテープ心線は上記実施形態に限
定されるものではない。
【0048】上記実施形態においては、光ファイバ1が
4本の場合について説明したが、光ファイバ1の数は4
本に限定されず、何本であっても良い。
【0049】また、上記第2実施形態においては、隣接
する光ファイバ1を連結する接着性樹脂3を規則的にず
らして配置しているが、接着性樹脂3の位置はランダム
でも良く、また接着性樹脂3の長さや間隔を、一組の隣
接する光ファイバ1と他の組の隣接する光ファイバ1と
で変えても良い。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、並列にされた複数の光
ファイバが形成する面の片面の全体を樹脂で被覆して光
ファイバを一体化しているので、光ファイバがばらばら
になることはない。従って、光ファイバテープ心線をボ
ビンに巻き取った場合にも光ファイバが絡まることがな
く、光ファイバをボビンから繰り出す場合にも断線や張
力異常が発生することがない。
【0051】また、樹脂によって被覆された面と反対側
の面は、光ファイバの長さ方向に間欠的に存在する接着
性樹脂によって光ファイバどうしが接着されており、そ
れぞれの接着性樹脂の間には未接着部が存在するので、
この未接着部を起点として容易に光ファイバを分岐させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る光ファイバテープ心線を示
す図である。
【図2】第1実施形態に係る光ファイバテープ心線を示
す断面図である。
【図3】第1実施形態に係る光ファイバテープ心線を示
す断面図である。
【図4】(a)〜(c)は光ファイバの分岐作業の工程
を示す図である。
【図5】第2実施形態に係る光ファイバテープ心線を示
す図である。
【図6】第2実施形態に係る光ファイバテープ心線を示
す断面図である。
【図7】第2実施形態に係る光ファイバテープ心線を示
す断面図である。
【図8】第3実施形態に係る光ファイバテープ心線を示
す図である。
【図9】第3実施形態に係る光ファイバテープ心線を示
す断面図である。
【図10】第3実施形態に係る光ファイバテープ心線を
示す断面図である。
【図11】実施形態に係る光ファイバテープ心線の伝送
損失を示す図である。
【符号の説明】
1…光ファイバ、2…被覆樹脂、3…接着性樹脂、1
0,20,30…光ファイバテープ心線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤坂 伸宏 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 2H001 BB15 BB27

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並列に束ねられた光ファイバと、 並列にされた複数の前記光ファイバによって形成される
    面の片面を全体的に被覆し、前記光ファイバを一体化す
    る樹脂と、 前記樹脂によって被覆された面とは反対側の面に前記光
    ファイバの長さ方向において間欠的に存在し、隣接する
    前記光ファイバどうしを接着する複数の接着性樹脂と、 を備えることを特徴とする光ファイバテープ心線。
  2. 【請求項2】 前記光ファイバの長さ方向において間欠
    的に存在する複数の接着性樹脂は、前記光ファイバの外
    径を越えない領域に存在していることを特徴とする請求
    項1に記載の光ファイバテープ心線。
  3. 【請求項3】 前記片面に全体的に被覆された樹脂の厚
    さは20μm以上であることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の光ファイバテープ心線。
  4. 【請求項4】 前記光ファイバと前記樹脂との接着力
    は、前記光ファイバと前記接着性樹脂との接着力よりも
    小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の光ファイバテープ心線。
  5. 【請求項5】 前記光ファイバの長さ方向において間欠
    的に存在する複数の接着性樹脂からなる接着性樹脂群
    は、隣接する接着性樹脂群と前記光ファイバの長さ方向
    において揃っていることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載の光ファイバテープ心線。
  6. 【請求項6】 前記光ファイバの長さ方向において間欠
    的に存在する複数の接着性樹脂からなる接着性樹脂群
    は、隣接する接着性樹脂群と前記光ファイバの長さ方向
    においてずれていることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載の光ファイバテープ心線。
  7. 【請求項7】 前記接着性樹脂は、前記光ファイバの長
    さ方向において10mm以上、300mm以下の長さを
    有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に
    記載の光ファイバテープ心線。
  8. 【請求項8】 前記光ファイバは、波長1.55μmに
    おけるPetermann−Iの定義によるモードフィールド径
    が8μm以下で、かつ1.3μm及び1.55μmにお
    ける波長分散の絶対値が共に12ps/nm/km以下
    で、かつケーブルカットオフ波長が1.26μm以下
    で、かつ1.3μmにおけるPertermann−Iの定義によ
    るモードフィールド径が6μm以上であることを特徴と
    する請求項1〜7のいずれか1項に記載の光ファイバテ
    ープ心線。
  9. 【請求項9】 前記光ファイバは、引張強度試験のプル
    ーフレベルが1.2%以上であることを特徴とする請求
    項1〜8のいずれか1項に記載の光ファイバテープ心
    線。
  10. 【請求項10】 前記光ファイバは、クラッド直径が6
    0〜100μmであることを特徴とする請求項1〜9の
    いずれか1項に記載の光ファイバテープ心線。
  11. 【請求項11】 前記光ファイバは、被覆外径が200
    μm以下であることを特徴とする請求項1〜10のいず
    れか1項に記載の光ファイバテープ心線。
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