JP2003232283A - カウンタ付き流体注入ポンプ - Google Patents

カウンタ付き流体注入ポンプ

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JP2003232283A
JP2003232283A JP2002358557A JP2002358557A JP2003232283A JP 2003232283 A JP2003232283 A JP 2003232283A JP 2002358557 A JP2002358557 A JP 2002358557A JP 2002358557 A JP2002358557 A JP 2002358557A JP 2003232283 A JP2003232283 A JP 2003232283A
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fluid
surface layer
repair
pump
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JP2002358557A
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Chosei Yamada
長政 山田
Kaoru Onizuka
薫 鬼塚
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NIPPON GREASE NIPPLE KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 短時間に且つ確実に道路基礎面から表面層が
剥離する浮き現象を補修する舗装道路の表面層補修に用
いるカウンタ付き流体注入ポンプを提供する。 【解決手段】 コンクリート等の道路基礎面上にアスフ
ァルト等の表面層を敷設してなる舗装道路において道路
基礎面から表面層が剥離する浮き現象を補修するため接
着剤を高圧で注入する流体注入ポンプ16であって、往
復運動の回数をカウントすることにより流体供給量を測
定可能なカウンタを備えて構成されてなる往復置換型ポ
ンプであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、コンクリート等の
道路基礎面上にアスファルト等の表面層を敷設してなる
舗装道路において道路基礎面から表面層が剥離する浮き
現象を補修する舗装道路の表面層補修に用いるカウンタ
付き流体注入ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、高速道路の舗装は、通常、コン
クリートで道路基礎面を形成した後、水吸収タイプのア
スファルト層で被覆することによって行われる。かかる
路面を長期間にわたって使用すると、道路基礎面から表
面層が剥離する浮き現象が発生する。この浮き現象のあ
る表面層を放置すると、自動車の走行時に捲り上がり、
後続の車両に重大な事故を引き起こさせる原因となる。
【0003】そこで、道路管理者は、車線の幅方向に検
査員を並べハンマで路面を殴打しながら車線に沿って移
動させ、浮き現象を発見した場合には、その場所にチョ
ークなどを使って目印を付けていた。そして、図10に
示したような高圧流体注入用プラグを、路面に穿設した
流体注入用穴36に挿入し、環境ホルモン等の漏れ出し
のないアクリル系樹脂などの接着剤を、高圧流体注入ポ
ンプを用いて高圧注入していた。図10に示された高圧
流体注入用プラグ100は、概略的に、ニップル部材1
12と、雄ネジ部材114と、そして、円筒状のゴム製
パッキン材116とを含んで構成されている。
【0004】ニップル部材112は、ニップル頭部11
2a及びスパナ等の回転手段と係合する六角ナット部を
有するニップル本体112bが一体的に形成されたもの
である。ニップル頭部112aの外形は、高圧流体を注
入する機器、例えば、高圧ポンプの注入用カップリング
又はチャック式ノズルと液密に接続し得るようになって
いる。
【0005】雄ネジ部材114は、内部に逆止弁が形成
されている大直径の逆止弁部114cと外周面に雄ネジ
114bが切られているステム部114aとが一体的に
形成されたものである。前述のように、ニップル部材1
12の雌ネジ112eは、ステム部114aの雄ネジ1
14bと螺合している。雄ネジ部材114の中心部には
長手方向に貫通する中心孔114dが形成されている。
【0006】図示された例では、逆止弁は、逆止弁部1
14cの内側に長手方向に穿設されその中心孔114d
よりも大きな内径を有するボール収納部114eと、ボ
ール収納部114eに収納されたボール114fと、そ
して、ボール114fを中心孔114dに対して所定の
力で押し付けるリーフ板114gとからなるリーフ弁と
されている。長手方向に薄いリーフ板114gは、所定
の力でボール114fを中心孔114dに対して押し付
ける。パッキン材116は、円筒状のゴム製パッキン材
である。
【0007】前述した従来の高圧流体注入用プラグ10
0を用いた注入作業は次のようにして行われる。補修対
象物、例えば、高速道路の路面に高圧流体注入用プラグ
100の外径よりも僅かに大きな直径を有する流体注入
用穴36を穿つ。この流体注入用穴36は、表面層34
とコンクリート部35との間に形成された隙間37に到
達する深さを有していることが必要である。この流体注
入用穴36に、高圧流体注入用プラグ100を挿入して
(図5(a)参照)、ニップル部材12をスパナ等の回
転手段により矢印Xの方向に回転する。雄ネジ部材11
4の逆止弁部114cとステム部114aの雄ネジ11
4bに螺合したニップル部材112端面との間に挟持さ
れたパッキン材116は、長手方向に押し縮められると
共に円周方向に膨脹して流体注入用穴36に緊密固定さ
れる。しかる後、流体を注入する際に使用する機器の注
入用カップリング(図示されていない)をニップル頭部
112aに装着し、アクリル樹脂等の接着剤を注入する
(図5(b)参照)。
【0008】接着剤の注入完了後、直ちに、ニップル部
材112をスパナ等の回転手段により矢印Xと逆の方向
に回転する。これにより、パッキン材116が長手方向
に押し縮められ且つ円周方向に膨脹した状態から元の円
筒状の状態に戻り、流体注入用穴36内で自由に動ける
ようになる。そこで、この流体注入用穴36から高圧流
体注入用プラグ100を引き抜き、必要に応じて、流体
注入用穴36に目地材38を充填して作業を完了する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の高圧流
体注入用プラグ100では、高圧流体注入用プラグ10
0を流体注入用穴36に挿入して流体を注入する際に、
ニップル本体112bの部位を六角レンチ等で回転しゴ
ム製パッキン材116を膨張させて流体注入用穴36に
緊密固定する必要がある。また、注入後、流体注入用穴
36の内面からゴム製パッキン材116を開放し、高圧
流体注入用プラグ100を引き抜く際にも、ニップル本
体112bの部位を六角レンチ等で回転する必要があ
る。従って、ニップル部材112を所定回数だけ回転さ
せる手間も、その個数が数百、数千ケ所となった場合に
は馬鹿にならず、極めて煩雑で時間がかかる作業となっ
ていた。
【0010】また、従来の工法では、流体注入後、ニッ
プル部材112をスパナ等の回転手段により矢印Xと逆
の方向に回転し、パッキン材116を元の円筒状に戻し
て、流体注入用穴36から高圧流体注入用プラグ100
全部を引き抜いていた。しかしながら、流体注入用穴3
6内の補修用流体に残圧があった場合、接着剤等の補修
用流体が噴霧状に吹き出す事故を引き起こす可能性もあ
った。接着剤は、アクリル系樹脂を用いた場合、エポキ
シ樹脂に比べて皮膚障害の恐れは減少したものの、目の
中に入ると危険であり眼球に損傷を与えることもあっ
た。また、個々の隙間に実際に注入した接着剤の量や、
同一部位に何回注入したことがあるか等は、もともと測
定しておらず、従って、その記録といったものも全く存
在していなかった。そこで、次の表面層の張替えをいつ
にするかは、現場における検査員の目視と経験に依存し
ており、勢い、その時期は早め早めに設定されることと
なり維持管理費の高騰の原因となっていた。
【0011】従って、本発明は、短時間に且つ確実に道
路基礎面から表面層が剥離する浮き現象を補修する舗装
道路の表面層補修に用いるカウンタ付き流体注入ポンプ
を提供することを目的とする。本発明の他の目的は、道
路基礎面から表面層が剥離する浮き現象を補修するため
注入量を計測しながら接着剤を高圧で注入することがで
きる流体注入ポンプを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、コンクリート
等の道路基礎面上にアスファルト等の表面層を敷設して
なる舗装道路において道路基礎面から表面層が剥離する
浮き現象を補修するため接着剤を高圧で注入する流体注
入ポンプであって、往復運動の回数をカウントすること
により流体供給量を測定可能なカウンタを備えて構成さ
れてなる往復置換型ポンプであることを特徴とするカウ
ンタ付き流体注入ポンプを提供する。
【0013】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載のカウンタ付き流体注入ポンプにおいて、前記カウン
タ付き流体注入ポンプはダイアフラム型のポンプであ
り、ダイアフラムの移動を制御するスプールをポンプ本
体から外側に突出させ、この突出部の動きを検知するこ
とによりダイアフラムの往復回数をカウントするように
してなることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る流体注入用の
舗装道路の表面層補修方法、舗装道路の表面層補修シス
テム及びそれに用いられるカウンタ付き流体注入ポンプ
を図示された実施の形態に基づいて、更に詳しく説明す
る。図1は、本発明に係る舗装道路の表面層補修システ
ムを引きずり式の自動補修車両として構築した実施例の
斜視図である。図2は、図1に示された舗装道路の表面
層補修システムの要部断面図である。
【0015】図示された自動補修車両10は、他の牽引
車両の後方に連結し引きずられようになっているが、も
ちろん、専用車両として自走式のものとすることができ
る。自動補修車両10は、フレーム構造を有しており、
4本のタイヤで路面上を移動することができる。自動補
修車両10の内側には、ドリル装置12を支持する第一
のプラットフォーム14と、高圧流体注入装置16及び
目地材充填装置18を支持する第二のプラットフォーム
20とが配置されている。第一のプラットフォーム14
は、自動補修車両10の進行方向及び垂直方向に往復運
動可能に自動補修車両10に取り付けられている。従来
周知の直線案内装置とボールねじ機構を用いて精密にそ
の位置を制御することができる。プラットフォーム20
は、自動補修車両10に固定していても、自動補修車両
10の進行方向及び/又は垂直方向に往復運動可能に取
り付けても良い。
【0016】図示された好ましい実施形態では、第一の
プラットフォーム14に3つのドリル装置12が取り付
けられているが、所定面積当たりに形成すべき流体注入
用穴36の数によって任意に変更される。通常、道路基
礎面から表面層が剥離する浮き現象は、舗装道路の轍の
部分に集中して発生する。そこで、少なくとも一の車線
の2本の轍の両方を含むことができる数だけこれら装置
を設けることが好ましい。複数の装置を使用することに
より、一度で当該一の車線の補修を完了することができ
る。
【0017】また、横方向の間隔を調節するための手
段、例えば、第一のプラットフォーム14への取り付け
穴を自動補修車両10の幅方向に長い長孔14aとする
こともできる。ドリル装置12は、火花での引火の心配
のないエアーモータ駆動のものが好ましく、後述する理
由から正逆回転可能なものを用いる。コンプレッサ24
により、圧縮エアを形成し、途中に可撓性を持たせた配
管26を用いて各ドリル装置12に圧縮エアを供給す
る。第一のプラットフォーム14のプラットフォーム2
0側の側面には、既に穿設された流体注入用穴36に差
し込み可能なフォーク部材22が上下方向に往復運動可
能に取り付けられている。フォーク部材22は、図示さ
れていない従来周知のボールねじ機構及びそれを制御す
る制御装置によって、所定のタイミングで上下される。
【0018】高圧流体注入装置16及び目地材充填装置
18も、また、プラットフォーム20上に所定数設置さ
れている。舗装道路の表面層補修システムにおいては、
作業の安全性及び自動化を図れるように、埋設型の流体
注入用プラグを用いる。図3は、かかる埋設型流体注入
用プラグの一実施例を示す断面図である。図3(a)及
び(b)に図示されているように、自動締付型プラグ1
は、概略的に、デルリン樹脂のような強高度プラスチッ
ク製の内側部材3と、そして、内側部材3の外周に当該
内側部材3の軸方向にスライド可能に取り付けられた弾
性を有する素材、例えば、NBRゴムで製造された外ス
リーブ5との2つの部材のみで構成される。内側部材3
には、軸方向の中央穴3aとその先端部付近に流体的に
接続する放射方向の横孔3bとが設けられている。そし
て、中央穴3aの開口側には、高圧流体を注入するノズ
ル7を液密に取り付けるための雌ネジ3cが形成されて
いる。内側部材3の外周面には、中央穴3aの開口部に
向って逆テーパとなる円錐面3dが設けられている。
【0019】他方、外スリーブ5は、内側部材3の横孔
3bを開閉可能に塞ぐバルブ部分5aとそれに続く円筒
部5bとを有するように射出成型することによって製造
する。円筒部5bの内周面は、内側部材3の逆テーパ状
円錐面3dと補合する形状を有する円錐内面5cとされ
ている。図示された好ましい実施形態では、外スリーブ
5の円筒部5bの外周面には、軸方向に延びる複数本の
縦突起5dと、そして、円周方向に延びる複数本のリン
グ突起5eとが設けられている。流体注入用穴36との
接触により摩擦力を生じさせ、それにより、外スリーブ
5が流体注入用穴36に対して滑るのを防止する。
【0020】内側部材3及び外スリーブ5の材質として
は、構造体の流体注入用穴36と当該外スリーブ5との
間の摩擦力よりも当該外スリーブ5と内側部材3との間
の摩擦力が所定の割合だけ小さくなるように選択する。
内側部材3の逆テーパ状円錐面3d及びそれと補合する
形状を有する外スリーブ5の円錐内面5cの軸に対する
角度は、3〜10°とされている。内側部材3がデルリ
ン樹脂で、そして、外スリーブ5がNBRゴムで製造さ
れている場合、この範囲内では、外スリーブ5と流体注
入用穴36とが僅かに接触しているだけで、その摩擦力
よりも外スリーブ5と内側部材3との間の摩擦力が小さ
いため、内側部材3が外スリーブ5に対して軸方向外側
に向って滑る。これにより、外スリーブ5を内側部材3
の円錐面3dが円周方向外側に押し膨張させ、外スリー
ブ5と流体注入用穴36の内面とを緊密固定させる(図
3(b)参照)。もちろん、この角度は、使われる材質
によって種々変更されることは理解されるべきである。
【0021】外スリーブ5のバルブ部分5aは、内側部
材3の横孔3bが位置する部位を一周して設けられてお
り、且つ、広い面積で横孔3bの周囲を封止することが
できる。よって、40MPa以上といった高圧で使用し
たとしても性能上全く問題がない。さらに、内側部材3
と外スリーブ5のバルブ部分5aとは、容易に面接触に
よる封止とすることができ且つ内側部材3の中央穴3a
及び横孔3bには引っ掛かる部材が存在しないことか
ら、強化繊維等のフィラーが含まれている場合もほぼ完
全に封止することができる。
【0022】図4及び図5に図示されたものは、バルブ
部分5aの代わりに、内側部材3の横孔3bを開閉可能
に塞ぐ弾性を有するバルブ部材9が設けられている点が
図3のものと異なる。
【0023】内側部材3の横孔3bは、1以上幾つでも
良い。また、内側部材3の横孔3bが形成されている位
置を含む外周には、長方形(図4)の又は断面円形(図
5)のOリング9が嵌合する角溝3e又は断面円弧状の
溝3fが形成されている。高圧で中央穴3a及び横孔3
bを通って排出された流体は、Oリング9を拡開して流
路を形成した後、流体注入用穴36に放出される。
【0024】Oリング9は、内側部材3の横孔3bが形
成されている位置を含む外周に形成された溝3d、3f
内に嵌合してその接触面と面接触する。これにより、内
側部材3とOリング9との間の封止が簡単な構造である
にもかかわらずほぼ完全に行うことができる。また、線
ではなく面で封止するため、流体内に強化繊維等のフィ
ラーが含まれている場合も比較的封止を完全に行うこと
ができる。Oリング9はゴム又は金属製で弾性的に拡開
する。金属製の場合ピストンリングのように切れ目が必
要となるが、その切れ目は内側部材3に形成された横孔
3bの位置から外れるように配置される。Oリング9
は、ゴム製の場合切れ目のないリング状をなすが、金属
製の場合には中心角180度以上360度未満にわたっ
て延びていることが必要となる。これにより、Oリング
9は、内側部材3の溝3e、3f内に脱落することなく
嵌合される。
【0025】このようなバルブ部材9は、いずれも、簡
単且つ単純な構造で確実に内側部材3の横孔3bを開閉
可能に閉塞することができる。単純な構造であることか
ら自動締付型プラグ1全体の外径を小さく(ダウンサイ
ジング)することができる。バルブ部材9の弾性率又は
強度はいかようにも変更できるため、40MPa以上の
高圧流体でも機能不全に陥ることがない。
【0026】図6は、流体注入用の自動締付型プラグの
さらに他の実施態様の断面図であり、(a)及び(b)
は、流体注入前の状態及び注入後の状態を示したもので
ある。図示された好ましい実施形態では、内側部材3の
逆テーパ状円錐面3d及びそれと補合する形状の外スリ
ーブ5の円錐内面5cが、軸方向に2又はそれ以上の数
形成されている。軸方向複数の個所で、内側部材3が外
スリーブ5を円周方向外側に膨張させ外スリーブ5と流
体注入用穴36の内面とを緊密固定させる。これによ
り、流体が流体注入用穴36の外部に噴射する可能性を
極限まで減少させることができる効果がある。
【0027】埋設型流体注入用プラグとしては、上述し
たものに限らず流体注入用穴に逆止弁機構有する部分を
含む流体注入用プラグを緊密固定した状態で残すような
ものであれば、どのようなものであっても良い。例え
ば、特開平11−62260号に記載した叩き折り可能
な高圧流体注入用プラグその他のものを利用することが
できる。
【0028】図示された好ましい実施形態では、高圧流
体注入装置16は、図3〜図6に示された流体注入用の
自動締付型プラグ1とねじ結合するノズル7を有してい
る。従って、ノズル7の先端には、自動締付型プラグ1
の内側部材3に形成された雌ねじ3cと螺合する雄ねじ
7aが形成されている。高圧流体注入装置16には、隣
接してハンド装置28が設けられており、図示されてい
ない自動締付型プラグ1の自動供給装置から1ずつ自動
締付型プラグ1を把持し、ノズル7の真下に供給する。
ノズル7を高圧流体注入装置16に上下方向に移動可能
に支持しているボールねじ機構付き直線案内装置30を
駆動してノズル7の下端が自動締付型プラグ1の中央穴
3aの開口部と接触させる。ボールねじ機構の駆動源と
しては、火花の発生のないエアーモータを用いることが
好ましい。図示されていない回転駆動機構を作動して、
ノズル7を締め込み方向に回転し自動締付型プラグ1と
ノズル7とをしっかりと締結する。しかる後、ハンド装
置28のフィンガを開き、ノズル7をさらに下降させ、
流体注入用穴36内に挿入する。図示された好ましい実
施形態では、プラットフォーム20の下方にフォーク部
材22と同様のフォーク部材32が設けられており、こ
れをドリル装置12が穿設した流体注入用穴36に挿入
する。
【0029】ノズル7と流体注入用穴36との位置決め
を確実に行うため、自動補修車両10の進行方向に2列
にわたってかかるフォーク部材32を設けることが好ま
しい。フォーク部材32の下降は、プラットフォーム2
0自体を上下動させても、フォーク部材32を単独で上
下動させても良い。かかる位置決め機構の存在により、
先端に自動締付型プラグ1を螺着させたノズル7を確実
に流体注入用穴36内に導くことができる。この自動締
付型プラグ1を流体注入用穴36の内壁に緊密固定した
状態で、高圧流体注入装置16より高圧流体をノズル
7、自動締付型プラグ1を介して流体注入用穴36内に
注入する。
【0030】注入が完了したら、直ちに、ノズル7を緩
み方向に回転する。自動締付型プラグ1は流体注入用穴
36の内壁に緊密固定されているため、ノズル7の雌ね
じ7aは、中央穴3aの雌ねじ3cから外れる。次に、
ボールねじ機構付き直線案内装置30を駆動して、ノズ
ル7を初期位置まで戻し、プラットフォーム20全体を
自動補修車両10の進行方向に1ピッチ分だけ移動し、
目地材充填装置18から目地材38を注入する。例え
ば、フォーク部材22を下降させて、流体注入用穴36
に挿入する。そして、図示されていない自動補修車両1
0と第一のプラットフォーム14との間の移動機構を開
放した状態で、自動補修車両10全体を牽引車に対して
1ピッチ分だけ引き寄せる。これにより、ノズル7及び
目地材充填装置18の排出口と流体注入用穴36との位
置決めを正確に行うことができる。
【0031】もちろん、センサを用いて流体注入用穴3
6の位置を正確に割り出し、それに、ノズル7及び目地
材充填装置18の排出口をあわせる方法など種々の位置
決め手法を採用することができる。なお、目地材充填装
置18の後方には、小型のローラ33が設けられてお
り、目地材38を平らに均らすことができる。これによ
り、車両の走行に支障のない路面とすることができる。
【0032】前述のように、本発明の舗装道路の表面層
補修システムは、表面層の剥離の有無にかかわらず所定
面積当たりに決められた数だけ流体注入用穴を穿設す
る。従って、道路基礎面から表面層が剥離していない状
態の路面へも、流体注入用穴が所定の割合で穿設され、
接着剤等の補修用流体が高圧で注入される。同一路面に
繰り返し補修作業を行う時には、車線を区切っている白
線を基準として、この流体注入用穴の位置を計画的にず
らすことができる。これにより、剥離現象をさらに起き
難くすることができる。
【0033】図示されていないが、舗装面を殴打しその
反響により表面層の浮き現象を発見する舗装面殴打装置
を設けることができる。この場合、高圧流体注入装置1
6は、舗装面殴打装置により発見された部位に大量の高
圧流体を注入するように制御する。かかる実施態様で
は、高圧流体注入装置16を、供給した高圧流体の量が
流体注入用穴36毎に定められた量になった時に流体供
給を自動的に停止し、現場作業員による再起動信号の発
信により、供給を再開するように制御することができ
る。このような、個々の流体注入用穴36への補修用流
体の供給量を計測し、図示されていないコンピュータの
メモリに記録することも可能である。さらに、全体又は
所定の区域全体に注入した補修用流体の総量を前記個別
のものとは別に計測し、記録しておくこともできる。
【0034】このように、注入した補修用流体を計測し
て管理する場合には、注入補修用流体の量を簡単に計測
できるタイプのポンプの使用が望まれる。高圧流体注入
装置16は、往復運動の回数をカウントすることにより
流体供給量を測定可能な往復置換型ポンプ、例えば、ダ
イアフラム型のポンプを用いることが好ましい。かかる
ダイアフラムの移動を制御するスプールをポンプ本体か
ら外側に突出させ、この突出部の動きを電気的に又はリ
ミットスイッチ等を用いて機械的に検知することにより
ダイアフラムの往復回数をカウントすることができる。
【0035】他方、各流体注入用穴36に注入される補
修用流体の圧力の変動を検知して、供給した高圧流体が
所定の圧力になった時に流体供給を自動的に停止するよ
うに制御することもできる。停止した高圧流体注入装置
16は、現場作業員による再起動信号の発信により、供
給を再開するように制御することができる。
【0036】次に、前述した自動補修車両10の形態を
とった本発明に係る舗装道路の表面層補修システムの稼
動方法について説明する。本発明システムにおいては、
図3〜図6に示された自動締付型プラグ1を用いるもの
とする。牽引車に本発明に係る自動補修車両10を連結
して、補修必要路面のある場所まで移動する。例えば、
二液アクリル樹脂を、それぞれ、タンク11に必要量ず
つ収容しておく。また、図示されていない自動締付型プ
ラグの供給装置に多量の自動締付型プラグ1を補給して
おく。これらの消費材料及び部材は、必要に応じて補充
される。
【0037】作業の最初の段階では、フォーク部材32
の先端が路面に接触しないように、プラットフォーム2
0及び/又はフォーク部材32を上下機構を駆動して上
昇位置に持ち上げておく。同様に、フォーク部材22の
先端も路面に接触しないように、上昇位置に持ち上げて
おく。また、第一のプラットフォーム14は、自動補修
車両10に対して、少なくとも1ピッチ(流体注入用穴
36同士の車線長手方向における間隔)分後方に配置さ
せておく。
【0038】図示されていないセンサを用いて自動補修
車両10が、車線の長手方向に向いていることを確認し
た後、第一のプラットフォーム14を下降させ、複数の
ドリル装置12で一遍に車線の幅方向に一列をなす複数
の流体注入用穴36を穿設する。表面層34とコンクリ
ート35との間に発生する隙間37に到達する深さま
で、すなわち、少なくともコンクリート部35に達する
深さまで穿設した後、最初の上昇位置まで戻す。次に、
図示されていないボールねじ機構付き直線案内装置を用
いて、第一のプラットフォーム14を自動補修車両10
に対して1ピッチ分前方に移動させる。フォーク部材2
2を下降させて、穿設した流体注入用穴36内にフォー
ク部材22を挿入して位置決めをする。フォーク部材2
2を第一のプラットフォーム14に対して相対的に上昇
させながら、同一速度で、第一のプラットフォーム14
を自動補修車両10に対して下降させる。前述と同様に
して、複数の流体注入用穴36を穿設した後、元の上昇
位置に戻すという作業を複数回行う。
【0039】図示された好ましい実施形態では、合計4
列の流体注入用穴36が穿設された状態で、補修用流体
の注入が開始される(図2参照)。すなわち、前述と同様
に、フォーク部材22を、穿設された流体注入用穴36
に挿入して位置決めをした後複数のドリル装置12を下
降して新たな一列の流体注入用穴36を穿設する。これ
と並行して、フォーク部材32を下降して2列にわたっ
て流体注入用穴36の中に挿入する。2列にわたって位
置決めするため、単に長手方向のピッチを精密に管理す
ることができるだけでなく、自動補修車両10の後方が
道路の幅方向に振れるのを防止することもできる。
【0040】ハンド装置28は、1ケの自動締付型プラ
グ1を保持しており、図示されていない自動供給装置か
ら1つずつ自動締付型プラグ1を把持し、ノズル7の真
下に供給する。ノズル7を支持しているボールねじ機構
付き直線案内装置30を駆動してノズル7の下端が自動
締付型プラグ1の中央穴3aの開口部と接触させる。こ
れと前後して、図示されていない回転駆動機構を作動し
て、ノズル7を締め込み方向に回転し自動締付型プラグ
1とノズル7とをしっかりと締結する。自動締付型プラ
グ1とノズル7とがしっかりと締結された後、ハンド装
置28のフィンガを開きノズル7を移動可能とする。そ
こで、ボールねじ機構付き直線案内装置30を駆動し
て、ノズル7をさらに下降させ、流体注入用穴36内に
挿入する。
【0041】図示された好ましい実施形態では、2列に
わたる位置決め機構、すなわち、フォーク部材32と流
体注入用穴36との組み合わせを設けたことにより、先
端に自動締付型プラグ1を螺着させたノズル7を確実に
流体注入用穴36内に導くことができる。図3〜図6に
示された自動締付型プラグ1は、補修用流体の注入によ
り自動的且つ確実に流体注入用穴36の内壁に緊密固定
されるため、本システムを完全自動化する上で極めて有
利となる。このように、自動締付型プラグ1が流体注入
用穴36の内壁に緊密固定された状態で、高圧流体注入
装置16より、高圧流体を、可撓性を有する部分を含む
配管16a、ノズル7及び自動締付型プラグ1を介して
流体注入用穴36内に注入する。
【0042】注入が完了したら、直ちに、ノズル7を緩
み方向に回転する。自動締付型プラグ1は流体注入用穴
36の内壁に緊密固定されているため、たとえ、流体注
入用穴36内の補修用流体に大きな残圧があったとして
も外部に噴出する等の事故を引き起こすことがない。ノ
ズル7を緩み方向に回転すると、ノズル7の雌ねじ7a
は、中央穴3aの雌ねじ3cから外れる。
【0043】次に、ボールねじ機構付き直線案内装置3
0を駆動して、ノズル7を初期位置まで戻し、従って、
フォーク部材32は、流体注入用穴36から抜き出され
ている。一方、フォーク部材22は下降させて、流体注
入用穴36に挿入しておく。プラットフォーム20全体
を1ピッチ分だけ移動し、目地材充填装置18から目地
材38を注入する。すなわち、図示されていない自動補
修車両10と第一のプラットフォーム14との間の移動
機構を開放した状態で、自動補修車両10全体を牽引車
に対して1ピッチ分だけ引き寄せる。これにより、ノズ
ル7及び目地材充填装置18の排出口と流体注入用穴3
6との位置決めを正確に行うことができる。
【0044】もちろん、センサを用いて流体注入用穴3
6の位置を正確に割り出し、それに、ノズル7及び目地
材充填装置18の排出口をあわせる方法など種々の位置
決め手法を採用することができる。目地材充填装置18
の後方に配置された小型のローラ33は、目地材38を
平らに均らし、車両の走行に支障のない路面とすること
ができる。
【0045】以上の結果、道路基礎面から表面層が剥離
する浮き現象そのものの発生を抑制又はなくすることで
き舗装面の寿命を著しく長くすることができる、人手に
よる浮き現象の発見作業が不要となるため道路管理費用
を少なくすることができる、高圧注入に対する弊害(漏
れ・逆流・接着剤が固まる待ち時間等)がなくなる、繊
維状の補強剤が混入されている材料でも問題がなくすべ
ての薬液に使える、流入抵抗が少ないので低圧での微妙
な注入にも使える、また、直径の小さなものも容易に製
作できる等の全て又は任意のいずれか若しくはそれらの
組み合わせの利点を有する。
【0046】上述の自動補修車両10は、本発明に係る
舗装道路の表面層補修システムを完全自動化したモデル
として構築したものであるが、もちろん、いずれか一又
は複数の構成要素の、あるいは、全ての構成要素の操作
を人手によって行うようにすることもできる。
【0047】次に、本発明に係る舗装道路の表面層補修
方法について詳細に説明する。図9は、本発明に係る舗
装道路の表面層補修方法の一実施形態のブロック図であ
る。本発明に係る舗装道路の表面層補修方法は、概略的
に、浮き現象の有無にかかわらず所定面積当たりに決め
られた数だけ流体注入用穴を穿設するステップS1と、
埋設型流体注入用プラグ1を用いて補修用流体を高圧流
体供給源から供給し、当該流体注入用穴を通じて高圧注
入するステップS2と、そして、埋設型流体注入用プラ
グを流体注入用穴に残して、高圧流体供給源との接続を
断ち、当該流体注入用穴に目地材を装填して表面処理す
るステップS3とを含んで構成されている。
【0048】図示された好ましい実施形態では、さら
に、個々の流体注入用穴及び/又は所定範囲内の流体注
入用穴に注入された流体の量を計測し記録装置に記録す
るステップS4を含んでいる。この記録装置に記録され
たデータは、後日同一路面に補修工事を行うときに利用
することができる。あるいは、道路の利用状況、例え
ば、降雪地域におけるタイヤチェーン・スノータイヤの
浮き現象への影響度とその補修効果との関係を研究する
上での基礎データとなる。トラック等の重量の大きな車
両が多く通行する時の関係、単純な通行量との関係等
は、どのような周期で補修工事を行うべきか否かの貴重
な基礎データとなる。
【0049】前述のように、流体供給量は、往復置換型
ポンプ、例えば、ダイアフラム型ポンプの往復運動の回
数をカウントすることによって簡単に計測することがで
きる。流体供給は、制御装置を設けて、個々の流体注入
用穴毎に定められた量になった時に自動的に供給停止と
し、現場作業員による再起動信号の発信により、供給を
再開するように構成することができる。例えば、流体注
入用穴穿設ステップS1に先立って、舗装面を殴打しそ
の反響により表面層の浮き現象を発見するステップS5
を有する図示された実施例の場合、浮き現象発見ステッ
プにより発見された部位に大量の高圧流体を注入するよ
うに制御することができる。なお、前述のように、本発
明方法を適切な周期で舗装道路に実施した場合、浮き現
象そのものが激減又は皆無となる。そこで、この浮き現
象発見ステップS5は、特殊な場合についてのみ付与す
べきステップとすることができる。
【0050】図示されていないが、流体供給を、個々の
流体注入用穴毎に定められた圧力を管理することによっ
て行うこともできる。所定の圧力以上となった時に自動
的に補修用流体の供給を停止し、現場作業員による再起
動信号の発信により、供給を再開するようにする。
【0051】
【実施例】高速自動車道のトンネル内における定期点検
において、従来工法と本発明方法との効果の相違を実証
する実験を行った。定期点検の目的は、冬季を超えた高
速道路における浮き現象を発見することである。発見さ
れた浮き現象部位には二液アクリル樹脂を注入し、表面
層34をコンクリート部35に固定できたか否かを確認
した。トンネル内の断面は、図7(a)に示したように
なっており、断面円形のコンクリート基礎管40の下方
に厚さ約500mmのコンクリート部35が架橋されて
いる。その上面に、水分透過性アスファルトからなる表
面層34が30〜50mmの厚さで接着固定されてい
る。なお、コンクリート基礎管40の内周面には、タイ
ル42が貼られている。
【0052】道路管理者の誘導にてトンネル内に入り、
上り車線の内の走行車線側に5名の検査員を配置し、各
人がハンマを路面に打ち付け、その反響により浮き現象
の有無を検査した。1.7kmのトンネル全区間に打診
検査した結果、平均2〜5m間隔で大小さまざまな大き
さの浮き現象を発見した(図7(b)参照)。
【0053】複数の浮き現象を起こしている個所で、そ
の中心部位を決定し、中心部位にコンクリート部35に
まで届く流体注入用穴36を穿設した(直径13mmX
深さ90mm)。これに、種々の接着剤を注入し接着効
果を試験した。実験の結果、市販の二液アクリル樹脂を
用いたところ良好な結果を得た。ポンプは、高圧注入可
能な日本グリースニップル製のNGN9538型「稼ぎ
頭くん(商品名)」(日本グリースニップル株式会社:
埼玉県坂戸市日の出町7番23号)を用いた。図7
(b)の上から1番目の浮き現象部位は、50cmX5
0cmであったので、ポンプ圧力7MPaで770mL
注入した。注入の確認は、浮き現象部位全体から注入液
がアスファルト上に浮き出てくることを目視で確認する
ことで行った。
【0054】図7(b)の上から2番目の浮き現象部位
は、75cmX150cmであったので、注入個所を2
ケ所に分けた。上方の流体注入用穴36におけるポンプ
圧力は12MPaで4060mL注入した。下方の流体
注入用穴36におけるポンプ圧力は9MPaで2800
mL注入した。図7(b)の上から3番目の浮き現象部
位は、85cmX85cmであったので、ポンプ圧力8
MPaで1008mL注入した。図7(b)の上から4
番目の浮き現象部位は、1番目と同じ50cmX50c
mであったので、ポンプ圧力24MPaで1500mL
注入した。ここでは、比較のために、他メーカの二液ウ
レタン樹脂を用いた。
【0055】本実験では、前述した自動締付型プラグ1
の製造が間に合わなかったので、埋設型でない流体注入
用プラグを用いた。そこで、補修用流体を注入後直ちに
ねじを緩め、流体注入用プラグを全部取り出した。注入
後4時間経過した後、注入及び固定状況を検査したとこ
ろ、「充填固定状態が極めて良好である。」との評価を
得た。判断基準としては、短時間で作業が終了するこ
と、浮き現象が表れている部位全てに完全充填されてい
ること、周辺部の小さな隙間にも浸透していることが認
められること等が評価された。
【0056】なお、道路の舗装面という性質上、自動締
付型プラグ1の代替品として用いた従来の金属製流体注
入用プラグは、自動車の安全走行上、金属類の埋め込み
は認められない、との判断であった。自動締付型プラグ
1は、全く、金属を用いないタイプのものであるため、
支障がない。なお、ウレタン樹脂は、注入時の粘性がア
クリル樹脂に比べて大きいため、注入圧力が大きくなる
欠点を有している。また、上述の補修工事場所とは別の
場所で、浮き現象の有無にかかわらず所定面積当たりに
決められた数、具体的には、車線の長手方向及び幅方向
に30cm間隔で流体注入用穴を穿設し、上述した二液
アクリル樹脂を注入した。ポンプも、前述と同様に、高
圧注入可能な日本グリースニップル製のNGN9538
型「稼ぎ頭くん(商品名)」(日本グリースニップル株
式会社:埼玉県坂戸市日の出町7番23号)を用いた。
ポンプ圧力30MPaで、注入圧力がこの数値になるま
で注入し続け、流体圧力が30MPaに達した時点で注
入を停止した。流体圧力が30MPaに達するまでの各
流体注入用穴3の注入量は、ポンプの往復運動の回数を
計測することによって把握した。これをマトリクス表と
してペーパに記録した。本発明方法による方法も、「充
填固定状態が極めて良好である。」との評価を得た。継
続的施工実験は行われていないため、舗装道路の寿命に
ついての効果については未確認である。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、コンクリート等の道路
基礎面上にアスファルト等の表面層を敷設してなる舗装
道路において道路基礎面から表面層が剥離する浮き現象
を補修するため接着剤を高圧で注入する流体注入ポンプ
であって、往復運動の回数をカウントすることにより流
体供給量を測定可能なカウンタを備えて構成されてなる
往復置換型ポンプとされているため、道路基礎面から表
面層が剥離する浮き現象を補修するため注入量を計測し
ながら接着剤を高圧で注入することができる効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る舗装道路の表面層補修システムを
引きずり式の自動補修車両として構築した実施例の斜視
図である。
【図2】図1に示された舗装道路の表面層補修システム
の要部断面図である。
【図3】本発明に係る舗装道路の表面層補修システムで
使用される流体注入用の自動締付型プラグの好ましい実
施態様の断面図であり、(a)及び(b)は、流体注入
後の状態及び注入後の状態を示したものである。
【図4】本発明に係る舗装道路の表面層補修システムで
使用される流体注入用の自動締付型プラグの他の実施態
様の断面図であり、(a)及び(b)は、流体注入後の
状態及び注入後の状態を示したものである。
【図5】本発明に係る舗装道路の表面層補修システムで
使用される流体注入用の自動締付型プラグのさらに他の
実施態様の断面図であり、(a)及び(b)は、流体注
入直後の状態及び注入後の状態を示したものである。
【図6】本発明に係る舗装道路の表面層補修システムで
使用される流体注入用の自動締付型プラグのさらに他の
実施態様の断面図であり、(a)及び(b)は、流体注
入後の状態及び注入後の状態を示したものである。
【図7】(a)及び(b)は、それぞれ、トンネルの断
面を示す断面図及び高速自動車道のトンネル内における
定期点検において発見された浮き現象部位を示す舗装面
の平面図である。
【図8】道路の車両走行部付近を示す図7の拡大斜視図
である。
【図9】本発明に係る舗装道路の表面層補修方法の一実
施形態のブロック図である。
【図10】従来の舗装道路の表面層補修工法を説明する
ための断面図であり、(a)〜(d)は、それぞれ、そ
の各段階における状態を示している。
【符号の説明】
1 自動締付型プラグ 3 内側部材 3a 中央穴 3b 横孔 3c 雌ねじ 3d
円錐面 5 外スリーブ 5a バルブ部分 5b 円筒部 5c 円錐内面 5d 縦突起 5e リング突起 7 ノズル 9 バルブ部材 10 自動補修車両 12 ドリル装置 14 第一のプラットフォーム 16 高圧流体注入装置 18 目地材充填装置 20 第二プラットフォーム 22 フォーク部材 30 ボールねじ機構付き直線案内装置 32 フォーク部材 34 表面層 35 コンクリート部 36 流体注入用穴 37 隙間 40 コンクリート基礎管 42 タイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D053 AA14 AA25 AB09 AC01 AC02 BA02 BA07 BA09 DA02 DA03 DA05 3H045 AA02 AA21 AA39 BA19 CA08 CA23 EA17 EA26 EA48 3H077 AA01 BB10 CC02 CC07 DD02 DD12 EE11 FF01 FF06 FF21 FF31 FF60

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリート等の道路基礎面上にアスファ
    ルト等の表面層を敷設してなる舗装道路において道路基
    礎面から表面層が剥離する浮き現象を補修するため接着
    剤を高圧で注入する流体注入ポンプであって、往復運動
    の回数をカウントすることにより流体供給量を測定可能
    なカウンタを備えて構成されてなる往復置換型ポンプで
    あることを特徴とするカウンタ付き流体注入ポンプ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のカウンタ付き流体注入ポ
    ンプにおいて、前記カウンタ付き流体注入ポンプはダイ
    アフラム型のポンプであり、ダイアフラムの移動を制御
    するスプールをポンプ本体から外側に突出させ、この突
    出部の動きを検知することによりダイアフラムの往復回
    数をカウントするようにしてなることを特徴とするカウ
    ンタ付き流体注入ポンプ。
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