JP2003230411A - 装身具及びその製造方法 - Google Patents

装身具及びその製造方法

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JP2003230411A
JP2003230411A JP2002031378A JP2002031378A JP2003230411A JP 2003230411 A JP2003230411 A JP 2003230411A JP 2002031378 A JP2002031378 A JP 2002031378A JP 2002031378 A JP2002031378 A JP 2002031378A JP 2003230411 A JP2003230411 A JP 2003230411A
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forming
metal
coating
precious
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JP2002031378A
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English (en)
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Hidefumi Kasai
秀文 葛西
Naoki Kuwayama
直樹 桑山
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MIKIMOTO SOSHINGU KK
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
MIKIMOTO SOSHINGU KK
Citizen Watch Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間の使用においても外観品質及び機能品
質の劣化が殆ど起こらず、金属アレルギーの心配もな
く、且つ表面に模様を形成するなどのデザインバリエー
ションの拡大が図れる装身具を得る。 【解決手段】 指輪、ブレスレット、イヤリング等の装
身具の形状に成形した貴金属10の表面の全面またはそ
の一部に、中間被膜11を介してダイヤモンドライクカ
ーボン(DLC)被膜12を被覆する。その貴金属10
は金、プラチナ、または銀のいずれか、あるいはそのい
ずれかを主成分とする合金である。中間被膜11は、シ
リコン、タングステン、炭化チタン、炭化珪素、および
炭化クロム等によって形成された一層構造あるいは二層
構造の被膜である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、指輪、ネックレ
ス、イヤリング(ピアスを含む)、ブレスレット、ブロ
ーチ、タイホルダ(ネクタイピン)、カフリングス(カ
フスボタン)、メガネ、時計等の装身具、特に、素材に
金、プラチナ、銀等の貴金属またはそれらを含む合金が
使用され、その表面の全面またはその一部に硬質被膜が
被覆された装身具及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、貴金属からなる装身具の分野にお
いては、本来貴金属そのものの色が貴重であったが、近
年消費者のニーズの多様化により、色の変化を加えたデ
ザインが求められるようになってきた。また、一般の金
属(例えば、黄銅、ステンレススチール、チタン等)や
貴金属からなる素材の表面に各種メッキ処理により色々
な色調を持たせた装身具が市場に出てきている。特に、
黒色色調を持った装身具は、ブラックロジウムメッキ被
膜、ブラックルテニウムメッキ被膜、ブラックニッケル
メッキ被膜、ブラッククロムメッキ被膜等のメッキ被膜
が施されている。また、貴金属からなる装身具の他の黒
色化方法として、貴金属以外の合金成分を酸化および浸
炭させて、装身具の表面に黒色層(被膜)を形成する方
法もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
メッキ被膜により黒色色調を持たせた装身具は、比較的
短い使用期間で表面のメッキ被膜が剥がれたり、あるい
は摩耗によりメッキ被膜がすり減り、外観品質が悪化す
るという問題や、耐食性が不充分である等の機能品質上
の問題を有していた。さらに、メッキ被膜を形成する金
属の多く、例えばニッケルやコバルトはアレルギー物質
であるため好ましくなかった。また、貴金属以外の合金
成分を酸化および浸炭させて黒色色調を持たせた装身具
は、メッキ被膜と同様に、黒色層(被膜)の耐摩耗性が
弱く、密着性にも問題が有るため、使用により外観品質
が悪化するという問題があった。さらに、この処理を行
うためには、装身具を700〜800℃の高温に長時間
(1〜2時間)晒すため、マスキングできる材料がな
く、表面に模様を形成することができないという問題も
ある。
【0004】この発明は上記問題点を解決するためにな
されたものであり、硬質で耐摩耗性と密着性に優れた黒
色系の色調を持った被膜を有し、長期間の使用において
も外観品質及び機能品質の劣化が殆ど起こらず、金属ア
レルギーの心配もなく、且つ表面に模様を形成するなど
のデザインバリエーションの拡大が図れる装身具及びそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明による装身具は
貴金属からなり、上記の目的を達成するため、その貴金
属の表面の全面またはその一部に、中間被膜を介してダ
イヤモンドライクカーボン被膜を被覆したものである。
その貴金属は次のようなものであるとよい。 ・金、プラチナ、または銀のいずれか。 ・金と、銀、パラジウム、亜鉛、ニッケル、イリジウ
ム、コバルト、銅の中の少なくとも1つの金属との合金
で、金に対しその金属を1〜50W%の範囲で含有して
いるもの。 ・プラチナと、銅、パラジウム、コバルト、ニッケル、
イリジウム、ルテニウムの中の少なくとも1つの金属と
の合金で、プラチナに対しその金属を1〜20W%の範
囲で含有しているもの。 ・銀と、銅、パラジウム、金、ニッケル、イリジウムの
中の少なくとも1つの金属との合金で、銀に対しその金
属を1〜50W%の範囲で含有しているもの。
【0006】上記中間被膜は、上記貴金属とダイヤモン
ドライクカーボン被膜との密着性を高めるための被膜で
あり、次のような被膜が望ましい。 ・シリコン、タングステン、炭化チタン、炭化珪素、お
よび炭化クロムのうちのいずれかによって形成された一
層構造の被膜。 ・クロムまたはチタンを主体とする下層膜と、シリコン
またはゲルマニウムを主体とする上層膜とからなる二層
構造の被膜。 ・チタンを主体とする下層膜と、タングステン、炭化タ
ングステン、炭化珪素、炭化チタンのうちのいずれかを
主体とする上層膜とからなる二層構造の被膜。その中間
被膜の厚さは、0.05μmから1μmの範囲がよく、
上記ダイヤモンドライクカーボン被膜の厚さは、0.5
μmから1.5μmの範囲がよい。そして、上記ダイヤ
モンドライクカーボン被膜は、表面粗さRaが0.2μ
mから0.02μmであるのが望ましい。
【0007】この発明による装身具はまた、互いに着脱
自在な2体から構成され、その一体が、貴石、貴金属、
または貴金属を含む複数の金属の合金からなり、他体
が、金、プラチナ、銀またはそれらの合金からなり、そ
の他体の表面の全面またはその一部に、中間被膜を介し
てダイヤモンドライクカーボン被膜が被覆されたもので
もよい。上記2体のうち一体が1色の色調を有し、他体
の色調がその一体の色調と異なると共に2色の色調を有
することもできる。
【0008】この発明による装身具の製造方法は、貴金
属からなる装身具の製造方法であって、前述の目的を達
成するため、次の各工程からなる。貴金属の素材を装身
具の形状に成形する成形工程、その成形された貴金属を
洗浄して乾燥する洗浄・乾燥工程、該工程を経た貴金属
を真空槽内にセットして排気するセット・排気工程、そ
の排気した真空槽内にアルゴンガスを導入してイオン化
し、シリコン、タングステン、炭化チタン、炭化珪素、
および炭化クロムのうちのいずれかをターゲットとする
スパッタリング処理によって、上記貴金属の表面に中間
被膜を形成する中間被膜形成工程、上記真空槽内のアル
ゴンガスを排出して、該真空槽内に炭素を含むガスを導
入する工程、該真空槽内にプラズマを発生させ、プラズ
マCVD処理によって中間被膜の表面にダイヤモンドラ
イクカーボン被膜を形成する工程、
【0009】この装身具の製造方法において、上記中間
被膜形成工程を次の各工程に代えることができる。上記
セット・排気工程後に、上記真空槽内にアルゴンガスを
導入してイオン化し、クロムまたはチタンをターゲット
とするスパッタリング処理によって、上記貴金属の表面
にクロムまたはチタンを主体とする中間被膜の下層膜を
形成する第1の中間被膜形成工程と、該工程に続いて、
シリコンまたはゲルマニウムをターゲットとするスパッ
タリング処理によって、上記下層膜上にシリコンまたは
ゲルマニウムを主体とする中間被膜の上層膜を形成する
第2の中間被膜形成工程、
【0010】あるいは前述の中間被膜形成工程を次の各
工程に代えてもよい。上記セット・排気工程後に、上記
真空槽内にアルゴンガスを導入してイオン化し、チタン
をターゲットとするスパッタリング処理によって、上記
貴金属の表面にチタンを主体とする中間被膜の下層膜を
形成する第1の中間被膜形成工程と、該工程に続いて、
タングステン、炭化チタン、炭化珪素、炭化チタンのう
ちのいずれかをターゲットとするスパッタリング処理に
よって、上記下層膜上にタングステン、炭化チタン、炭
化珪素、炭化チタンのうちのいずれかを主体とする中間
被膜の上層膜を形成する第2の中間被膜形成工程、
【0011】また、これらの装身具の製造方法におい
て、上記洗浄・乾燥工程とセット・排気工程との間に、
装身具の形状に成形され、洗浄して乾燥された貴金属の
表面の一部にマスクを形成する工程を有し、上記ダイヤ
モンドライクカーボン被膜を形成する工程の後に、上記
貴金属の表面の一部に形成されたマスクと、そのマスク
上に形成された中間被膜及びダイヤモンドライクカーボ
ン被膜を剥離処理する工程を有することにより、貴金属
の表面の一部にはダイヤモンドライクカーボン被膜が被
覆されないようにすることができる。
【0012】あるいは、上記ダイヤモンドライクカーボ
ン被膜を形成する工程の後に、そのダイヤモンドライク
カーボン被膜の表面の一部にマスクを形成する工程と、
そのマスクが形成されていない部分の中間被膜及びダイ
ヤモンドライクカーボン被膜を乾式エッチングあるいは
湿式エッチングによって除去処理する工程と、その後に
上記マスクを剥離処理する工程とを有するようにしても
よい。上記貴金属の素材としては、前述したこの発明に
よる装身具の貴金属と同じく、金、プラチナ、または銀
のいずれか、あるいはそのいずれかを主成分とする前述
の各合金のいずれかからなる素材を使用するとよい。
【0013】また、互いに着脱自在な2体から構成さ
れ、その一体が、貴石、貴金属、または貴金属を含む複
数の金属の合金からなり、他体が、金、プラチナ、銀ま
たはそれらの合金からなる装身具を、次の各工程によっ
て製造することができる。貴石、貴金属または貴金属を
含む複数の金属の合金からなる素材を上記一体の形状に
成形する工程、金、プラチナ、銀またはそれらの合金か
らなる素材を上記他体の形状に成形する工程、その成形
した他体の全面にスパッタリング処理によって中間被膜
を形成する工程、該中間被膜上にプラズマCVD処理に
よってダイヤモンドライクカーボン被膜を形成する工
程、
【0014】上記他体を、上記一体の素材とは色調が異
なる金、プラチナ、銀またはそれらの合金からなる素材
によって成形し、その成形した他体の表面の一部にマス
クを形成し、そのマスクを形成した他体の全面にスパッ
タリング処理によって中間被膜を形成し、その中間被膜
上にプラズマCVD処理によってダイヤモンドライクカ
ーボン被膜を形成した後、その他体の表面の一部に形成
されたマスクと、そのマスク上に形成された中間被膜及
びダイヤモンドライクカーボン被膜を剥離処理するよう
にしてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面を参照して具体的に説明する。 〔この発明による装身具〕まず、この発明による装身具
の基本的な構成を図1乃至図3によって説明する。図1
はこの発明による装身具の一例である指輪の一部拡大断
面図であり、図2及び図3はその被膜構成を示す模式図
である。図1に示す指輪1は、貴金属からなる装身具で
あって、貴金属10の表面に中間被膜11を介してダイ
ヤモンドライクカーボン被膜12が被覆されている。そ
の被膜構造を図2及び図3に模式的に示しているが、図
2は中間被膜11が一層構造の例、図3は中間被膜11
が下層膜11aと上層膜11bからなる二層構造の例を
示している。
【0016】貴金属10には次のような素材を用いる。 *金(Au)、プラチナ(Pt)、または銀(Ag)の
いずれか *金(Au)と、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、亜
鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、イリジウム(Ir)、
コバルト(Co)、銅(Cu)の中の少なくとも1つの
金属との合金で、金に対して上記金属を1〜50W%の
範囲で含有しているもの *プラチナと、銅、パラジウム、コバルト、ニッケル、
イリジウム、ルテニウム(Ru)の中の少なくとも1つ
の金属との合金で、プラチナに対して上記金属を1〜2
0W%の範囲で含有しているもの *銀と、銅、パラジウム、金、ニッケル、イリジウムの
中の少なくとも1つの金属との合金で、銀に対して上記
金属を1〜50W%の範囲で含有しているもの
【0017】ダイヤモンドライクカーボン被膜12は、
水素化アモルファスカーボンとも称される硬質カーボン
(ダイヤモンドとよく似た性質を持つためダイヤモンド
ライクカーボンと云われる)による被膜であり、以下
「DLC被膜」と略称する。このDLC被膜は、硬度が
高く(ビッカース硬度で3000Hv以上)、耐磨耗性
および耐食性に優れ、摩擦係数が非常に小さいという特
徴を有し、光沢のある美しい黒色の色調を呈する。した
がって、貴金属10の表面にこのDLC被膜12を形成
することにより、表面の全面を黒色化したり、表面の一
部に黒色の模様を付けたりすることができる。しかも、
磨耗して外観品質を損ねたり、他の部材を傷つけたりす
る恐れがなく、指などへの装着もスムーズにでき、金属
アレルギーの心配もない。
【0018】中間被膜11は、このDLC被膜12の貴
金属10の表面への密着性を高め、貴金属10の表面に
DLC被膜を剥離しないように強固に被覆するために設
けている。図2に示す中間被膜11は、シリコン(S
i)、タングステン(W)、炭化チタン、炭化珪素、お
よび炭化クロムのうちのいずれかによって形成された一
層構造の被膜である。図3に示す中間被膜11は、クロ
ム(Cr)またはチタン(Ti)を主体とする下層膜1
1aと、シリコン(Si)またはゲルマニウム(Ge)
を主体とする上層膜11bとからなる二層構造の被膜で
ある。あるいは、下層膜11aをチタンを主体とする被
膜とし、上層膜11bをタングステン、炭化タングステ
ン、炭化珪素、炭化チタンのうちのいずれかを主体とす
る被膜としてもよい。
【0019】このように中間被膜11を二層構造の被膜
にすれば、下層膜11aは貴金属10と極めて密着性の
よい材料で形成し、上層膜11bはDLC被膜と極めて
密着性のよい材料で形成することができるので、貴金属
10とDLC被膜12との密着性をより高めることがで
きる。なおこの例では、指輪1を形成する貴金属10の
表面の全面にDLC被膜12を形成して黒色色調の指輪
にしているが、表面の一部に黒色のDLC被膜を形成す
ることによって、種々の模様を付加して装飾性を高める
こともできる。
【0020】このDLC被膜12の厚さは、0.5μm
から1.5μmの範囲が好ましい。膜厚が0.5μm未
満では磨耗等の耐久性の面で実用上問題が生じる。1.
5μmを越えると実用上過剰膜厚となり、コスト高を招
く。このDLC被膜は、表面粗さRaを0.2μmから
0.02μmにするのが望ましい。中間被膜11は、上
述のようにDLC被膜12の密着性を高めるための膜で
あるから膜厚は薄くてよいので、0.05μmから1μ
mの範囲がよい。この中間被膜11の膜厚が0.05μ
m以下であると、装身具の貴金属10の表面とDLC被
膜12との充分な密着力が得られず、この膜厚が1μm
以上であっても以上上記密着力のそれ以上の向上は見ら
れないため、経済性及び量産性等を考慮すると、この膜
厚は0.05μmから1μmの範囲が最適である。
【0021】次に、この発明による装身具の具体的な実
施例を説明する。なお、図4以降の各図においても、貴
金属10、中間被膜11、およびDLC被膜12の符号
は、図1乃至図3と同じ符号を使用する。 〔実施例1〕 2体からなる指輪 素材:18Kホワイトゴールド(金Auが75.15W
%、銀Agが6W%、銅Cuが7.8W%、パラジウム
Pdが10W%、その他の金属が1.05W%の合金) 製法:2体とも18Kホワイトゴールドで成形し、一体
は被膜なし。他体は全面に2層構造の中間被膜を介して
DLC被膜を形成する。 中間被膜:下層膜はチタン(0.2μm)、上層膜はシ
リコン(0.2μm) DLC被膜:黒色(0.8〜1.0μm)
【0022】図4および図5にその外観例を示す。この
指輪2は、図4に明示するように一体2Aと他体2Bの
2体からなり、そのそれぞれが、貴金属10で成形され
た2つのリングを10〜30°程度の角度で交差するよ
うに嵌合して固着したものであり、その貴金属10は1
8Kホワイトゴールドである。そして、一体2Aは貴金
属10の表面に被膜はなく、白っぽい金色の色調を呈し
ている。他体2Bは貴金属10の表面の全面に2層構造
の中間被膜を介してDLC被膜12を形成しており、光
沢のある美しい黒色の色調を呈している。中間被膜の材
料と膜厚、DLC被膜12の膜厚は上記のとおりであ
る。製造方法の詳細については後述する。
【0023】この指輪2を使用するときには、一体2A
と他体2Bのうちの一方だけを指にはめてもよいが、図
5に示すように一体2Aと他体2B嵌合させて一緒に指
にはめると、2つの異なる色調からなる指輪2となり、
変化に富んだ個性あるおしゃれを楽しむことができる。
この指輪2を形成する貴金属10として、18Kホワイ
トゴールド以外の前述した各種の貴金属を使用すること
もできることは勿論である。一体2Aは、貴石を埋め込
んだ貴金属であったり、あるいは水晶、ヒスイ、メノウ
等の貴石や、それに準じるサンゴや象牙などで作っても
よい。中間被膜は、二層構造の被膜に代えて一層構造の
被膜を形成してもよい。
【0024】〔実施例2〕 2体からなる指輪で一体に
模様を入れる 素材:18Kホワイトゴールド 製法:2体とも18Kホワイトゴールドで成形し、一体
は被膜なし。他体の表面の一部にマスクを形成した後、
全面に2層構造の中間被膜を介してDLC被膜を形成
し、その後、マスクとその上に形成された中間被膜とD
LC被膜を剥離する。 中間被膜:下層膜はチタン(0.2μm)、上層膜はシ
リコン(0.2μm) DLC被膜:黒色(0.8〜1.0μm)
【0025】図6および図7にその外観例を示す。この
指輪3は、図6に明示するように一体3Aと他体3B又
は3Cの2体からなる。3Dはこの実施例の他体とは云
えないが、一体3A又他体3B,3Cと組み合わせて使
用することができるので、他体3Dとして説明する。こ
れらは、それぞれ貴金属10で湾曲した同一の変形リン
グ状に成形されており、図7に示すように2体を組み合
わせることによって指輪3として使用できるようにな
る。しかし、各体を単独で鎖などを通してペンダントの
ようにして身に付けることもできる。その貴金属10は
18Kホワイトゴールドである。
【0026】そして、一体3Aは金属10の表面に被膜
はなく、全面が白っぽい金色の色調を呈している。他体
3B〜3Dは表面の一部あるいは全面に2層構造の中間
被膜を介してDLC被膜12を形成しており、DLC被
膜12を形成した部分は光沢のある美しい黒色の色調を
呈している。他体3Bは、貴金属10の表面の一部だけ
に花型にDLC被膜12を形成している。他体3Cは、
貴金属10の表面の一部だけを花型に露出させて、その
他の部分にはDLC被膜12を形成している。そして、
他体3Dは、貴金属10の全面にDLC被膜12を形成
している。他体3B,3CはDLC被膜12の部分的な
形成あるいは部分的な非形成によって模様を作っている
が、この模様として連続模様やイニシャルなどの文字を
形成することもできる。中間被膜の材料と膜厚、DLC
被膜12の膜厚は上記のとおりである。DLC被膜によ
る模様の形成を含む製造方法の詳細については後述す
る。
【0027】この指輪3を使用するときには、一体3A
と他体3B〜3Dのうちのいずれかとを、図7に示すよ
うに組み合わせて指にはめると、2つの異なる色調から
なるユニークな指輪3となり、変化に富んだ個性あるお
しゃれを楽しむことができる。この組み合わせは、図6
に示す4種類のリング体から、あるいは同様な形状で表
面のDLC被膜12の形成パターンが異なる各種のリン
グ体から、任意に2個を選んで組み合わせることができ
る。この指輪3を形成する貴金属10として、18Kホ
ワイトゴールド以外の前述した各種の貴金属を使用する
こともできることは勿論である。また、一体3Aは、貴
石を埋め込んだ貴金属であったり、あるいは水晶、ヒス
イ、メノウ等の貴石や、それに準じるサンゴや象牙など
で作ってもよい。中間被膜は、二層構造の被膜に代えて
一層構造の被膜を形成してもよい。
【0028】〔実施例3〕 2体からなる指輪で一体に
模様を入れる 素材:一体が18Kホワイトゴールド、他体が18Kゴ
ールド(金Auが75W%、銀Agおよび銅Cuが25
W%の合金) 製法:1体を18Kホワイトゴールドで成形し、一体は
被膜なし。他体を18Kゴールドで成形し、その表面の
一部にマスクを形成した後、全面に2層構造の中間被膜
を介してDLC被膜を形成し、その後、マスクとその上
に形成された中間被膜とDLC被膜を剥離する。 中間被膜:下層膜はチタン(0.2μm)、上層膜はシ
リコン(0.2μm) DLC被膜:黒色(0.8〜1.0μm)
【0029】この実施例は、前述の第2実施例と殆ど同
じであるが、他体3Bあるいは3Cの貴金属10の素材
として18Kゴールドを使用した点だけが異なる。前述
の第2実施例をこのように変更すると、図6に示した指
輪の一体3Aは、貴金属10の18Kホワイトゴールド
が全面に露出しているので白っぽい金色を呈し、他体3
Bあるいは3CのDLC被膜12が形成されていない部
分は、貴金属10の18Kゴールドが露出しているので
金色を呈し、DLC被膜12が形成されている部分は光
沢のある黒色を呈する。したがって、これらの一体3A
と他体3Bあるいは3Cとを組み合わせて、図7に示し
たように指輪3を構成すると、異なる3色の色調を有す
る指輪を得ることができる。
【0030】〔実施例4〕 シルバー色調と黒色色調の
2トーンのイヤリング 素材:銀合金(銀Agが92.5W%、銅Cuが7.5
W%の合金で、スターリングシルバーと称される) 製法:上記銀合金で一対のイヤリングを成形し、それぞ
れその表面の一部にマスクを形成した後、全面に1層構
造の中間被膜を介してDLC被膜を形成し、その後、マ
スクとその上に形成された中間被膜とDLC被膜を剥離
する。 中間被膜:炭化シリコン(0.4μm) DLC被膜:黒色(0.8〜1.0μm)
【0031】図8にその外観例を示し、図9はその一部
の拡大断面図である。このイヤリング4は一対をなし、
それぞれがC字状の本体4aとその一端部から他端部へ
向かって移動する留めねじ4bとからなり、少なくとも
その本体4aは貴金属10によって成形されている。そ
の貴金属10は銀合金であるから、その露出部分は銀色
(シルバー色)を呈している。そして、その本体4aを
なす貴金属10の表面の一部に、炭化シリコン膜による
一層構造の中間被膜11を介してDLC被膜12を模様
のように形成しており、その部分は光沢のある美しい黒
色を呈している。したがって、2色の色調で多彩なデザ
インのイヤリングを容易に作ることができる。中間被膜
11およびDLC被膜12の膜厚は上記のとおりであ
る。製造方法の詳細については後述する。このイヤリン
グ4を形成する貴金属10として、銀合金以外の前述し
た各種の貴金属を使用することもできることは勿論であ
る。中間被膜11は、一層構造の被膜に代えて前述の各
実施例と同様に二層構造の被膜を形成してもよい。
【0032】〔実施例5〕 シルバー色調と黒色色調の
2トーンのブレスレット 素材:プラチナ合金(プラチナPtが95W%、イリジ
ウムIrが5W%の合金) 製法:プラチナ合金でブレスレットを成形し、その外周
表面に市松模様にマスクを形成した後、全面に2層構造
の中間被膜を介してDLC被膜を形成し、その後、上記
マスクとその上に形成された中間被膜とDLC被膜を剥
離して、プラチナ合金の地肌を市松模様に露出させる。 中間被膜:下層膜はチタン(0.2μm)、上層膜は炭
化タングステン(0.2μm) DLC被膜:黒色(0.8〜1.0μm)
【0033】図9にその外観例を示す。このブレスレッ
ト5は、貴金属10によってリング状に成形され、その
外周面に市松模様状にDLC被膜12が形成されてい
る。そのDLC被膜12と貴金属10の表面との間に
は、前述の各実施例と同様に中間被膜が形成されてい
る。この実施例の貴金属10は上記プラチナ合金であ
る。したがって、このブレスレット5の外周面には、D
LC被膜12による黒色の市松模様が形成され、それ以
外の貴金属10が露出している部分は、プラチナ合金の
シルバー色となり、2トーンの模様が形成されたブレス
レットとなる。中間被膜は、上記のように上記膜厚のチ
タン膜と炭化タングステン膜との二層構造であるか、他
の材料を用いてもよいし、一層構造の中間被膜を形成し
てもよい。貴金属10として、プラチナ合金以外の前述
した各種の素材を使用することができる。製造方法は実
施例2〜4と同様であるがその詳細については後述す
る。
【0034】〔実施例6〕 金色調と黒色色調の2トー
ンの指輪 素材:24Kゴールド(ほぼ純金) 製法:24Kゴールドで指輪を成形し、その表面の一部
にマスクを形成した後、全面に2層構造の中間被膜を介
してDLC被膜を形成し、その後、マスクとその上に形
成された中間被膜とDLC被膜を剥離する。 中間被膜:下層膜はチタン(0.2μm)、上層膜は炭
化タングステン(0.4μm) DLC被膜:黒色(0.8〜1.0μm)
【0035】この実施例は、前述の第5実施例のブレス
レットを指輪に代え、貴金属10の素材を24Kゴール
ド(ほぼ純金)に代えたものに相当する。すなわち、2
4Kゴールドの貴金属で指輪の形状に成形し、その外周
面に中間被膜を介してDLC被膜を市松模様状に形成し
たものである。その膜厚および中間被膜の構成は上記の
とおりである。したがって、この実施例6の指輪は、貴
金属10の24Kゴールドが露出している部分の金色
と、DLC被膜12が形成されている部分の黒色による
2トーンの模様が施された指輪となる。
【0036】以上、この発明を実施した指輪、イヤリン
グ、およびブレスレットについて説明したが、この発明
は他の装身具、例えばネックレス、ブローチ、タイホル
ダ、カフリングス、メガネのフレーム、時計ケース等の
各種の貴金属で成形される装身具にも同様に適用でき
る。
【0037】〔装身具の製造方法〕次に、この発明によ
る上述したような各種装身具の製造方法の実施例につい
て図11および図12に示す成膜装置と図13の工程説
明図を参照して説明する。なお、以下に説明する製造方
法は、この発明を適用するどの装身具にも共通するの
で、製造する対象を単に装身具として説明する。図11
は装身具として成形された貴金属の表面に中間被膜およ
びDLC被膜を形成するための成膜装置の概要を示す図
であ。実際には、中間被膜形成時とDLC被膜形成時に
同じ装置を使用するが、説明をわかり易くするため、中
間被膜を形成するためにスパッタリング装置として使用
するときに必要なものを図11に示し、DLC被膜を形
成するためにプラズマCVD装置として使用するときに
必要なものを図12に示している。
【0038】まず、最初の工程で、前述した金、プラチ
ナ、銀、あるいはそれらを主体とする合金等の貴金属の
素材を装身具の形状に成形する。その成形は、例えばロ
ストワックス鍛造法などによって鍛造し、その粗成形さ
れた貴金属をヤスリがけや研磨等の機械加工によって表
面を鏡面に仕上げる。次の洗浄・乾燥工程で、その成形
された貴金属を有機溶剤で洗浄した後乾燥する。その
後、セット・排気工程、その洗浄して乾燥した貴金属1
0を図11に示すように、ガス導入口48aと排気口4
8bを供えた真空槽48内にセットする。真空層48内
には、導電材からなるスタンド50が絶縁材47によっ
て真空槽48の基部に対して絶縁して貫通して設けられ
ており、そのアーム部50aにそれぞれ導電材のフック
50bによって貴金属10を引っ掛けて軽く保持する。
そして、真空槽内の圧力が1.33×10−3Pa(パ
スカル)になるまで排気口48bから排気する。
【0039】次の中間被膜形成工程で、ガス導入口48
aから不活性ガスのアルゴン(Ar)ガスを真空槽48
内の圧力が4.0×10−1Paになるまで導入する。
そして、流入口56aから流入して流出口56bから流
出する冷却水によって冷却されるマグネット54を有す
るカソードにバッキングプレート55を配置し、その上
にシリコン、タングステン、炭化チタン、炭化珪素、炭
化クロムのいずれかをターゲット53として貼り付け
て、スパッタリングカソード57を構成し、それに−4
00Vの電圧を印加してプラズマを発生させ、アルゴン
イオンでターゲット53をスパッタリングする。このス
パッタリングカソード57への負電圧の印加は、スイッ
チ51をONにして電源52によって行う。この時、ス
イッチ58をONして、貴金属10を支持するスタンド
50に電源59から−50Vの電圧を印可すると、それ
がアーム部50aおよびフック50bを介して貴金属1
0に印加され、その貴金属10の表面にターゲット53
からスパッタリングされた材料の被膜を0.05〜1μ
mの膜厚に形成する。これが前述した中間被膜である。
【0040】次に、この中間被膜上にDCL被膜を形成
するDLC被膜形成工程を図12を用いて説明する。こ
の工程では、中間被膜が形成された貴金属10を保持し
ているスタンド50を直流電源67の陰極に接続する。
その直流電源67の陽極は金属製の真空槽48と共に接
地されている。そして、真空槽48内アルゴンを排出し
て、内部の圧力が1.33×10−3Paになるまで排
気口48bから排気する。次いで、ガス導入口48aか
ら炭素を含むガスとしてベンゼン(C)を真空槽
48内に導入して、真空槽48内の圧力を6.6×10
−1Paになるように制御する。
【0041】そして、貴金属10には直流電源67から
負の直流電圧を印加し、さらにアノード63にはアノー
ド電源64から正の直流電圧を印加し、フィラメント6
2にはフィラメント電源61から交流電圧を印加する。
このとき直流電源67から貴金属10に印加する直流電
圧は−3KV、アノード電源64からアノード63に印
加する直流電圧は+50Vとし、フィラメント電源61
からフィラメント62に印加する電圧は30Aの電流が
流れるように10Vの交流電圧とする。すると、貴金属
10の近傍領域を含む真空槽48の内部領域にプラズマ
が発生して、貴金属10の表面に中間被膜を介してDL
C被膜が0.5〜1.5μmの膜厚で密着性よく形成さ
れる。このようにして、貴金属の表面全体にDLC被膜
を形成した光沢のある黒色の装身具が完成する。
【0042】次に、中間被膜として図3によって説明し
たような二層構造の被膜を形成する場合の方法について
説明する。この場合も、成膜装置を図11に示したスパ
ッタリング装置として使用する。そして、第1の中間被
膜形成工程において、真空槽48内のスパッタリングカ
ソード57にクロムまたはチタンをターゲット55とし
て貼り付けて、前述したセット・排気工程後に、真空槽
48内にアルゴンガスを導入してイオン化し、クロムま
たはチタンをターゲット55とするスパッタリング処理
によって、貴金属10の表面にクロムまたはチタンを主
体とする中間被膜の下層膜を形成する。
【0043】続いて第2の中間被膜形成工程で、スパッ
タリングカソード57のターゲット55をシリコンまた
はゲルマニウムに取り換える。そして、再びスパッタリ
ング処理を行うことによって、クロムまたはチタンを主
体とする下層膜上にシリコンまたはゲルマニウムを主体
とする中間被膜の上層膜を形成する。ここで、ターゲッ
トの材料を取り換えられるようにするために、図11に
おけるターゲット55と相対する位置に、他のターゲッ
ト(シリコン又はゲルマニウムのターゲット)が設けら
れており、それぞれのターゲットの表面にはシャッタを
有している。
【0044】そして、第1の中間被膜形成工程において
は、一方のクロムまたはチタンのターゲットの表面のシ
ャッタを開き、他方のシリコン又はゲルマニウムのター
ゲットの表面のシャッタを閉じてスパッタリング処理を
行う。第2の中間被膜形成工程では、一方のクロムまた
はチタンのターゲットの表面のシャッタを閉じ、他方の
シリコン又はゲルマニウムのターゲットの表面のシャッ
タを開いてスパッタリング処理を行う。このように、前
述の中間被膜形成工程に代えて、第1の中間被膜形成工
程と第2の中間被膜形成工程を実行することによって、
二層構造の中間被膜を形成することができる。DLC被
膜形成工程は前述の場合と同じである。
【0045】二層構造の中間被膜を形成する別の方法と
して、第1の中間被膜形成工程において、チタンをター
ゲットとするスパッタリング処理によって、貴金属10
の表面にチタンを主体とする中間被膜の下層膜を形成
し、第2の中間被膜形成工程において、タングステン、
炭化チタン、炭化珪素、炭化チタンのうちのいずれかを
ターゲットとするスパッタリング処理によって、下層膜
上にタングステン、炭化チタン、炭化珪素、炭化チタン
のうちのいずれかを主体とする中間被膜の上層膜を形成
するようにしてもよい。なお、DLC被膜形成工程は、
アノード63とフィラメント62を使用する方法に代え
て、貴金属10に高周波電流を流す方法や、直流電圧を
印加する方法もある。また、真空槽内に導入する炭素を
含むガスとして、ベンゼン(C)に代えて、メタ
ン(CH)、エチレン(C)、ヘキサン(C
14)などを用いることもできる。
【0046】ところで、図11で説明した中間被膜形成
工程および図12で説明したDLC被膜形成工程におい
て、導電材からなるスタンド50のアーム部50aに導
電材のフック50bによって装身具となる貴金属10を
引っ掛けて保持し、そのスタンド50を通して各貴金属
10に通電しながら、被膜を形成するようにしている。
このスタンド50は、実際にはツリー状に多数の貴金属
10を保持し、真空槽48の下部に設けた駆動機構によ
ってゆっくりと回転される。その回転により各貴金属1
0の真空槽48内での位置や向きが変化するとともに、
回転時の振動によってフック50bと接触する位置もず
れていくため、貴金属10の全表面に均一に被膜(中間
被膜又はDLC被膜)が形成される。
【0047】ここで、図6及び図7に示した実施例2と
実施例3、図8及び図9に示した実施例4、図10に示
した実施例5のように、貴金属の表面の一部にだけDL
C被膜を形成したり、一部だけDLC被膜を形成しない
ようにして、貴金属自体の色調とDLC被膜の黒色色調
の2トーンによる模様などを形成する方法について説明
する。その第1の方法について、図13から図16によ
って説明する。これらの図は、いずれもこれから述べる
各工程の後の状態を示す貴金属の表面付近の一部拡大断
面図である。
【0048】まず、前述した装身具の製造方法と同様
に、成形工程によって貴金属の素材を装身具の形状に成
形し、洗浄・乾燥工程で洗浄して乾燥した後、図13に
示すように、その成形された貴金属10の表面の一部に
マスク20を形成する。そのマスクは、模様や文字など
の所望の形状に開口を形成したテンプレートを貴金属1
0の表面に当て、その上からエナメル液又はエポキシ系
樹脂を塗布して乾燥させた後、テンプレートを取り除い
て形成することができる。あるいは、有機エポキシ系樹
脂、有機アクリル系樹脂、有機エステル系樹脂等からな
る有機マスク剤を印刷(例えば、スクリーン印刷、パッ
ド印刷等)あるいは筆塗り等でマスクを形成してもよ
い。また、マスク剤に感光性樹脂を使用して、写真製版
技術(感光性樹脂の塗布、ポジフィルムを使用して露光
・現像・水洗・乾燥の各処理を行う)によってマスクを
形成することもできるのは言うまでもない。
【0049】次いで、前述の中間被膜形成工程によっ
て、図14に示すようにその貴金属10のマスク20上
を含む全面に中間被膜11を形成する。この中間被膜1
1は前述した一層構造の被膜でも二層構造の被膜でもよ
い。なお、マスク20を形成した貴金属10の表面が汚
れている場合には、中間被膜形成工程の前に再度洗浄・
乾燥工程を入れて、洗浄及び乾燥を行うとよい。
【0050】次いで、前述したDLC被膜を形成する工
程で、図15に示すようにその中間被膜11上の全面に
DLC被膜12を形成する。その後、貴金属10の表面
の一部に形成されたマスク20と、そのマスク20上に
形成された中間被膜11及びDLC被膜12を剥離処理
すると、図16に示すようになる。すなわち、中間被膜
11及びDLC被膜12にそれぞれ開口11h,12h
が形成され、その部分は貴金属10が露出する。したが
って、DLC被膜膜12が被覆されている部分は黒色
で、貴金属10が露出した部分はその貴金属の色にな
り、2トーン色調で模様などが得られる。
【0051】マスク20等の剥離は、マスク20がエナ
メルで形成された場合には、アセトンなどの有機溶剤で
エナメルを溶解した後、遊離したDLC被膜12および
中間被膜11を剥離して行う。マスク20がエポキシ系
樹脂で形成された場合には、メチルエチルケトン(ME
K)等の剥離溶液に浸漬することにより、マスク20を
膨潤させ、リフトオフ法によりマスク20およびその上
に形成された中間被膜11とDLC被膜12を剥離す
る。
【0052】装身具となる貴金属の表面に2トーンの模
様等を形成するための他の方法について、図17から図
20によって説明する。これらの図も、図13から図1
6と同様な図である。前述したこの発明による装身具の
製造方法と同様に、成形工程で装身具の形状に成形し、
洗浄・乾燥工程で洗浄して乾燥した貴金属10の全面に
図17に示すように中間被膜11を形成し、次いで図1
8に示すようにその中間被膜11上の全面にDLC被膜
12を形成する。その後、図19に示すようにそのDL
C被膜12の表面の一部(開口部21aを除く部分)に
マスク21を形成する。このマスク21は、前述のマス
ク20と同様に有機エポキシ系樹脂等によって形成する
か、あるいは薄い金属板をマスク形状に成形した金属マ
スクを、冶具によって装身具のDLC被膜12の表面に
密着させて使用してもよい。
【0053】そして、このマスク21はエッチングせ
ず、DLC被膜12と中間被膜11のみをエッチングす
るガス又はエッチング液を用いた乾式あるいは湿式エッ
チングによって、図20に示すようにマスク21の開口
部21a内のDLC被膜12と中間被膜11を貴金属1
0の表面から除去する。例えば、酸素雰囲気中で温度を
300℃以上にすると、DLC被膜が炭酸ガスとなって
昇華し除去される。また、シリコン又はチタンによる中
間被膜の除去は、水酸化ナトリウム等の強アルカリ溶液
中に浸漬して行うことができる。その後、前述と同様に
してマスク21を剥離処理する。
【0054】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば次のような効果が得られる。 (1)硬質で耐摩耗性と密着性に優れた黒色被膜を有す
る装身具が得られる。 (2)長期間の使用において、外観品質及び機能品質の
劣化が殆ど起こらず、金属アレルギーの心配もない黒色
被膜を有する装身具が得られる。 (3)黒色色調と、シルバー色調または金色色調とから
なる装身具が得られる。 (4)2トーンの模様入りの装身具が得られ、装身具の
デザインバリエーションの拡大が図れる。 (5)高級感のある黒色色調または各種模様を有する装
身具を比較的容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による装身具の一例である指輪の一部
拡大断面図である。
【図2】同じくその被膜構成を示す模式図である。
【図3】同じくその被膜構成の他の例を示す模式図であ
る。
【図4】この発明による装身具の実施例1を示す指輪の
2体を分離した状態の斜視図である。
【図5】同じくその2体を組み合わせて指輪を構成した
状態の斜視図である。
【図6】この発明による装身具の実施例2および実施例
3を示す指輪の2体を分離した状態の斜視図である。
【図7】同じくその2体を組み合わせて指輪を構成した
状態の斜視図である。
【図8】この発明による装身具の実施例4を示すイヤリ
ング斜視図である。
【図9】その一部の拡大断面図である。
【図10】この発明による装身具の実施例5を示すブレ
スレットの斜視図である
【図11】この発明による装身具を製造するために使用
する成膜装置を中間被膜を形成する際にスパッタリング
装置として使用する状態の概要を示す図である。
【図12】同じくその成膜装置をDLC膜を形成する際
にプラズマCVD装置として使用する状態の概要を示す
図である。
【図13】この発明による2トーン色調の装身具を製造
するためにマスクを形成した貴金属の表面付近の一部拡
大断面図である。
【図14】同じくその貴金属の表面に中間被膜を形成し
た後の状態を示す一部拡大断面図である。
【図15】同じくその中間被膜上にDLC被膜を形成し
た後の状態を示す一部拡大断面図である。
【図16】同じくマスクを剥離した後の状態を示す一部
拡大断面図である。
【図17】この発明による2トーン色調の装身具を製造
する他の方法を説明するための中間被膜を形成した貴金
属の表面付近の一部拡大断面図である。
【図18】同じくその中間被膜上にDLC被膜を形成し
た後の状態を示す一部拡大断面図である。
【図19】同じくそのDLC被膜上にマスクを形成した
後の状態を示す一部拡大断面図である。
【図20】同じくマスクに被覆されていない部分のDL
C被膜と中間被膜をエッチングにより除去した後の状態
を示す一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1,2,3:指輪 2A,3A:一体 2B,3B〜3D:他体 4:イヤリング 5:ブレスレット 10:貴金属 11:中間被膜 11a:下層膜 11b:上層膜 12:ダイヤモンドライクカーボン(DLC)被膜 20,21:マスク 48:真空槽 50:スタンド 53:ターゲット 54:マグネット 55:バッキングプレート 57:スパッタリングカソード 62:フィラメント 63:アノード
フロントページの続き (72)発明者 桑山 直樹 東京都目黒区青葉台3丁目20番8号 株式 会社ミキモト装身具内 Fターム(参考) 3B114 AA01 AA02 AA03 AA04 AA06 BB07 GG00 4K029 AA02 BA01 BA07 BA17 BA35 BA55 BA56 BB02 BD06 CA05 DC05 EA01 4K030 AA09 BA28 BB14 CA02 DA08 FA01 FA03 HA04 JA01 LA24

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貴金属からなる装身具において、前記貴
    金属の表面の全面またはその一部に、中間被膜を介して
    ダイヤモンドライクカーボン被膜が被覆されていること
    を特徴とする装身具。
  2. 【請求項2】 前記貴金属が、金、プラチナ、または銀
    のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の装身
    具。
  3. 【請求項3】 前記貴金属が、金と、銀、パラジウム、
    亜鉛、ニッケル、イリジウム、コバルト、銅の中の少な
    くとも1つの金属との合金で、前記金に対し前記金属を
    1〜50W%の範囲で含有していることを特徴とする請
    求項1記載の装身具。
  4. 【請求項4】 前記貴金属が、プラチナと、銅、パラジ
    ウム、コバルト、ニッケル、イリジウム、ルテニウムの
    中の少なくとも1つの金属との合金で、前記プラチナに
    対し前記金属を1〜20W%の範囲で含有していること
    を特徴とする請求項1記載の装身具。
  5. 【請求項5】 前記貴金属が、銀と、銅、パラジウム、
    金、ニッケル、イリジウムの中の少なくとも1つの金属
    との合金で、前記銀に対し前記金属を1〜50W%の範
    囲で含有していることを特徴とする請求項1記載の装身
    具。
  6. 【請求項6】 前記中間被膜が、シリコン、タングステ
    ン、炭化チタン、炭化珪素、および炭化クロムのうちの
    いずれかによって形成された一層構造の被膜であること
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の装
    身具。
  7. 【請求項7】 前記中間被膜が、クロムまたはチタンを
    主体とする下層膜と、シリコンまたはゲルマニウムを主
    体とする上層膜とからなる二層構造の被膜であることを
    特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の装身
    具。
  8. 【請求項8】 前記中間被膜が、チタンを主体とする下
    層膜と、タングステン、炭化タングステン、炭化珪素、
    炭化チタンのうちのいずれかを主体とする上層膜とから
    なる二層構造の被膜であることを特徴とする請求項1乃
    至5のいずれか一項に記載の装身具。
  9. 【請求項9】 前記中間被膜の厚さが、0.05μmか
    ら1μmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至8
    のいずれか一項に記載の装身具。
  10. 【請求項10】 前記ダイヤモンドライクカーボン被膜
    の厚さが、0.5μmから1.5μmの範囲であること
    を特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の装
    身具。
  11. 【請求項11】 前記ダイヤモンドライクカーボン被膜
    は、表面粗さRaが0.2μmから0.02μmである
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記
    載の装身具。
  12. 【請求項12】 互いに着脱自在な2体から構成され、 一体が、貴石、貴金属、または貴金属を含む複数の金属
    の合金からなり、 他体が、金、プラチナ、銀またはそれらの合金からな
    り、 前記他体の表面の全面またはその一部に、中間被膜を介
    してダイヤモンドライクカーボン被膜が被覆されている
    ことを特徴とする装身具。
  13. 【請求項13】 前記2体のうち前記一体が1色の色調
    を有し、前記他体の色調が前記一体の色調と異なると共
    に2色の色調を有していることを特徴とする請求項12
    記載の装身具。
  14. 【請求項14】 貴金属からなる装身具の製造方法であ
    って、 前記貴金属の素材を装身具の形状に成形する成形工程
    と、 その成形された貴金属を洗浄して乾燥する洗浄・乾燥工
    程と、 該工程を経た貴金属を真空槽内にセットして排気するセ
    ット・排気工程と、 その排気した真空槽内にアルゴンガスを導入してイオン
    化し、シリコン、タングステン、炭化チタン、炭化珪
    素、および炭化クロムのうちのいずれかをターゲットと
    するスパッタリング処理によって、前記貴金属の表面に
    中間被膜を形成する中間被膜形成工程と、 前記真空槽内のアルゴンガスを排出して、該真空槽内に
    炭素を含むガスを導入する工程と、 該真空槽内にプラズマを発生させ、プラズマCVD処理
    によって前記中間被膜の表面にダイヤモンドライクカー
    ボン被膜を形成する工程とからなることを特徴とする装
    身具の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の装身具の製造方法に
    おいて、 前記中間被膜形成工程を、 前記セット・排気工程後に、前記真空槽内にアルゴンガ
    スを導入してイオン化し、クロムまたはチタンをターゲ
    ットとするスパッタリング処理によって、前記貴金属の
    表面にクロムまたはチタンを主体とする中間被膜の下層
    膜を形成する第1の中間被膜形成工程と、 該工程に続いて、シリコンまたはゲルマニウムをターゲ
    ットとするスパッタリング処理によって、前記下層膜上
    にシリコンまたはゲルマニウムを主体とする中間被膜の
    上層膜を形成する第2の中間被膜形成工程とに代えたこ
    とを特徴とする装身具の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項14記載の装身具の製造方法に
    おいて、 前記中間被膜形成工程を、 前記セット・排気工程後に、前記真空槽内にアルゴンガ
    スを導入してイオン化し、チタンをターゲットとするス
    パッタリング処理によって、前記貴金属の表面にチタン
    を主体とする中間被膜の下層膜を形成する第1の中間被
    膜形成工程と、 該工程に続いて、タングステン、炭化チタン、炭化珪
    素、炭化チタンのうちのいずれかをターゲットとするス
    パッタリング処理によって、前記下層膜上にタングステ
    ン、炭化チタン、炭化珪素、炭化チタンのうちのいずれ
    かを主体とする中間被膜の上層膜を形成する第2の中間
    被膜形成工程ととに代えたことを特徴とする装身具の製
    造方法。
  17. 【請求項17】 請求項14乃至16のいずれか一項に
    記載の装身具の製造方法において、 前記洗浄・乾燥工程と前記セット・排気工程との間に、
    前記洗浄して乾燥された貴金属の表面の一部にマスクを
    形成する工程を有し、 前記ダイヤモンドライクカーボン被膜を形成する工程の
    後に、前記貴金属の表面の一部に形成された前記マスク
    と、そのマスク上に形成された前記中間被膜及び前記ダ
    イヤモンドライクカーボン被膜を剥離処理する工程を有
    することを特徴とする装身具の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項14乃至16のいずれか一項に
    記載の装身具の製造方法において、 前記ダイヤモンドライクカーボン被膜を形成する工程の
    後に、そのダイヤモンドライクカーボン被膜の表面の一
    部にマスクを形成する工程と、そのマスクが形成されて
    いない部分の前記中間被膜及び前記ダイヤモンドライク
    カーボン被膜を乾式あるいは湿式エッチングによって除
    去する工程と、その後に前記マスクを剥離処理する工程
    とを有することを特徴とする装身具の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記貴金属の素材として、金、プラチ
    ナ、または銀のいずれかからなる素材を使用することを
    特徴とする請求項14乃至18のいずれか一項に記載の
    装身具の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記貴金属の素材として、金と、銀、
    パラジウム、亜鉛、ニッケル、イリジウム、コバルト、
    銅の中の少なくとも1つの金属との合金で、前記金に対
    し前記金属を1〜50W%の範囲で含有している素材を
    使用することを特徴とする請求項14乃至18のいずれ
    か一項に記載の装身具の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記貴金属の素材として、プラチナ
    と、銅、パラジウム、コバルト、ニッケル、イリジウ
    ム、ルテニウムの中の少なくとも1つの金属との合金
    で、前記プラチナに対し前記金属を1〜20W%の範囲
    で含有している素材を使用することを特徴とする請求項
    14乃至18のいずれか一項に記載の装身具の製造方
    法。
  22. 【請求項22】 前記貴金属の素材として、銀と、銅、
    パラジウム、金、ニッケル、イリジウムの中の少なくと
    も1つの金属との合金で、前記銀に対し前記金属を1〜
    50W%の範囲で含有している素材を使用することを特
    徴とする請求項14乃至18のいずれか一項に記載の装
    身具の製造方法。
  23. 【請求項23】 互いに着脱自在な2体から構成され、
    その一体が、貴石、貴金属、または貴金属を含む複数の
    金属の合金からなり、他体が、金、プラチナ、銀または
    それらの合金からなる装身具の製造方法であって、 貴石、貴金属または貴金属を含む複数の金属の合金から
    なる素材を前記一体の形状に成形する工程と、 金、プラチナ、銀またはそれらの合金からなる素材を前
    記他体の形状に成形する工程と、 その成形した他体の全面にスパッタリング処理によって
    中間被膜を形成する工程と、 該中間被膜上にプラズマCVD処理によってダイヤモン
    ドライクカーボン被膜を形成する工程とからなることを
    特徴とする装身具の製造方法。
  24. 【請求項24】 互いに着脱自在な2体から構成され、
    その一体が、貴石、貴金属、または貴金属を含む複数の
    金属の合金からなり、他体が、金、プラチナ、銀または
    それらの合金からなる装身具の製造方法であって、 貴石、貴金属または貴金属を含む複数の金属の合金から
    なる素材を前記一体の形状に成形する工程と、 前記素材とは色調が異なる金、プラチナ、銀またはそれ
    らの合金からなる素材を前記他体の形状に成形する工程
    と、 その成形した他体の表面の一部にマスクを形成する工程
    と、 そのマスクを形成した他体の全面にスパッタリング処理
    によって中間被膜を形成する工程と、 該中間被膜上にプラズマCVD処理によってダイヤモン
    ドライクカーボン被膜を形成する工程と、 その他体の表面の一部に形成された前記マスクと、その
    マスク上に形成された前記中間被膜及び前記ダイヤモン
    ドライクカーボン被膜を剥離処理する工程とからなるこ
    とを特徴とする装身具の製造方法。
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