JP2003229607A - サーモモジュールの製造方法及びサーモモジュール - Google Patents
サーモモジュールの製造方法及びサーモモジュールInfo
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Landscapes
- Coating By Spraying Or Casting (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 効率的かつ安価な方法によってサーモモジュ
ールを製造できるようにする。 【解決手段】 P型半導体素子とN型半導体素子とを交
互に直列に接続し、P型半導体素子及びN型半導体素子
をセラミックス基板によって挟持して構成するサーモモ
ジュールの製造方法であって、セラミックス基板100
に金属微粒子を堆積させて電極103を形成し、電極1
03上にP型半導体及びN型半導体の微粒子を堆積させ
てP型半導体素子及びN型半導体素子を形成する。従来
のようにインゴットのスライス、ウェーハのメッキ、ウ
ェーハのダイシング、電極と半導体素子との半田付け等
が不要となるため、効率的かつ安価である。
ールを製造できるようにする。 【解決手段】 P型半導体素子とN型半導体素子とを交
互に直列に接続し、P型半導体素子及びN型半導体素子
をセラミックス基板によって挟持して構成するサーモモ
ジュールの製造方法であって、セラミックス基板100
に金属微粒子を堆積させて電極103を形成し、電極1
03上にP型半導体及びN型半導体の微粒子を堆積させ
てP型半導体素子及びN型半導体素子を形成する。従来
のようにインゴットのスライス、ウェーハのメッキ、ウ
ェーハのダイシング、電極と半導体素子との半田付け等
が不要となるため、効率的かつ安価である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、P型半導体素子と
N型半導体素子とを交互に直列に接続し、これらをセラ
ミックス基板によって挟持して構成されるサーモモジュ
ールの製造方法及びこの製造方法により製造されたサー
モモジュールに関する。
N型半導体素子とを交互に直列に接続し、これらをセラ
ミックス基板によって挟持して構成されるサーモモジュ
ールの製造方法及びこの製造方法により製造されたサー
モモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】図20に示すサーモモジュール200
は、ペルチェ効果を奏するP型半導体素子201とN型
半導体素子202とを交互に配列し、2枚のアルミナ等
からなるセラミックス基板203の内側に形成された電
極204によって隣り合う2つの半導体素子の上面同士
及び下面同士を接続することによりP型半導体素子20
1とN型半導体素子とが交互に直列に接続されるように
構成したもので、2つの端子205、206の間に所定
の電圧を印可することにより、一方のセラミックス基板
は吸熱板として、他方のセラミックス基板は放熱板とし
て機能するため、幅広く冷却用の部材として用いられて
いる。
は、ペルチェ効果を奏するP型半導体素子201とN型
半導体素子202とを交互に配列し、2枚のアルミナ等
からなるセラミックス基板203の内側に形成された電
極204によって隣り合う2つの半導体素子の上面同士
及び下面同士を接続することによりP型半導体素子20
1とN型半導体素子とが交互に直列に接続されるように
構成したもので、2つの端子205、206の間に所定
の電圧を印可することにより、一方のセラミックス基板
は吸熱板として、他方のセラミックス基板は放熱板とし
て機能するため、幅広く冷却用の部材として用いられて
いる。
【0003】P型半導体素子201は、例えばビスマス
・テルル・アンチモン等からなるインゴットをウェーハ
上にスライスし、その表面にニッケルメッキを施し、更
に金メッキを施した後にダイシングすることにより形成
される。一方、N型半導体素子202は、ビスマス・テ
ルル・セレン等からなるインゴットをウェーハ上にスラ
イスし、上記と同様に表面にニッケルメッキ及び金メッ
キを施した後にダイシングすることにより形成される。
・テルル・アンチモン等からなるインゴットをウェーハ
上にスライスし、その表面にニッケルメッキを施し、更
に金メッキを施した後にダイシングすることにより形成
される。一方、N型半導体素子202は、ビスマス・テ
ルル・セレン等からなるインゴットをウェーハ上にスラ
イスし、上記と同様に表面にニッケルメッキ及び金メッ
キを施した後にダイシングすることにより形成される。
【0004】また、セラミックス基板203の表面には
銅メッキにより銅層を形成し、P型半導体素子とN型半
導体素子とが交互に直列に接続されるように部分的に銅
層をエッチング除去して電極204を形成し、その電極
204の表面には銅が各半導体素子に拡散しないように
ニッケルメッキが施され、更に後に行う半田付けを良好
に行うために金メッキが施される。
銅メッキにより銅層を形成し、P型半導体素子とN型半
導体素子とが交互に直列に接続されるように部分的に銅
層をエッチング除去して電極204を形成し、その電極
204の表面には銅が各半導体素子に拡散しないように
ニッケルメッキが施され、更に後に行う半田付けを良好
に行うために金メッキが施される。
【0005】そして、P型半導体素子201及びN型半
導体素子202は、Sn―Sb半田ペースト等によって
セラミックス基板203の電極にそれらが交互に直列に
接続されるように固着され、図20に示したサーモモジ
ュール200が形成される。
導体素子202は、Sn―Sb半田ペースト等によって
セラミックス基板203の電極にそれらが交互に直列に
接続されるように固着され、図20に示したサーモモジ
ュール200が形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように幾多もの工程を経て製造されるサーモモジュール
200は、必然的に高価なものとなるため、需要に対し
て十分に応えることができないという問題がある。
ように幾多もの工程を経て製造されるサーモモジュール
200は、必然的に高価なものとなるため、需要に対し
て十分に応えることができないという問題がある。
【0007】また、煩雑な作業を伴う幾多の工程を経な
ければならないため、生産性が低いという問題もある。
ければならないため、生産性が低いという問題もある。
【0008】従って、サーモモジュールにおいては、効
率的かつ安価な方法によって製造できるようにすること
に課題を有している。
率的かつ安価な方法によって製造できるようにすること
に課題を有している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の具体的手段として本発明は、P型半導体素子とN型半
導体素子とを交互に直列に接続し、P型半導体素子及び
N型半導体素子をセラミックス基板によって挟持して構
成するサーモモジュールの製造方法であって、セラミッ
クス基板に金属微粒子を堆積させて電極を形成する電極
形成工程と、電極上にP型半導体及びN型半導体の微粒
子を堆積させてP型半導体素子及びN型半導体素子を形
成する半導体素子形成工程とから構成されることを要旨
とするサーモモジュールの製造方法を提供する。
の具体的手段として本発明は、P型半導体素子とN型半
導体素子とを交互に直列に接続し、P型半導体素子及び
N型半導体素子をセラミックス基板によって挟持して構
成するサーモモジュールの製造方法であって、セラミッ
クス基板に金属微粒子を堆積させて電極を形成する電極
形成工程と、電極上にP型半導体及びN型半導体の微粒
子を堆積させてP型半導体素子及びN型半導体素子を形
成する半導体素子形成工程とから構成されることを要旨
とするサーモモジュールの製造方法を提供する。
【0010】そしてこのサーモモジュールの製造方法
は、電極形成工程が、セラミックス基板にマスキングを
施し、電極を形成すべき領域を露出させるマスキング工
程と、電極を形成すべき領域に銅の微粒子を堆積させて
銅電極層を形成する銅電極層形成工程と、銅電極層にニ
ッケルの微粒子を堆積させてニッケル電極層を形成する
ニッケル電極層形成工程とから構成されること、半導体
素子形成工程が、P型半導体を粉砕し粒径が1μm以下
のP型半導体微粒子を形成するP型半導体微粒子形成工
程と、N型半導体を粉砕し粒径が1μm以下のN型半導
体微粒子を形成するN型半導体微粒子形成工程と、電極
をマスキングしてP型半導体素子を形成すべき領域を露
出させるP型半導体素子形成マスキング工程と、露出さ
せた電極上にP型半導体微粒子を堆積させてP型半導体
素子を形成するP型半導体素子形成工程と、電極をマス
キングしてN型半導体素子を形成すべき領域を露出させ
るN型半導体素子形成マスキング工程と、露出させた電
極上にN型半導体微粒子を堆積させてN型半導体素子を
形成するN型半導体素子形成工程とから構成されるこ
と、電極形成工程では、金属微粒子をガスによって吹き
付ける金属ガスデポジション装置を用いること、半導体
素子形成工程では、半導体微粒子をガスによって吹き付
ける半導体ガスデポジション装置を用いること、金属ガ
スデポジション装置は、金属を溶融するるつぼと、るつ
ぼの開口部に形成され粒径が0.1μm以下の金属微粒
子を収集する収集部と、るつぼと収集部とを収容し非酸
化性ガスが供給されて充満する非酸化性ガス室とからな
る金属微粒子生成部と、被加工物を支持する支持部と、
支持部に支持された被加工物に金属微粒子を吹き付ける
金属微粒子ノズルと、支持部と金属微粒子ノズルとを収
容し真空源に連通して真空状態を形成する真空室とから
なる金属層形成部と、金属微粒子生成部の収集部と金属
層形成部の金属微粒子ノズルとを連結する金属微粒子導
管とから構成されること、非酸化性ガスは、アルゴンガ
ス、ネオンガス、ヘリウムガス、窒素ガス、またはこれ
らと水素ガスとの混合ガスのいずれかであり、非酸化性
ガス室内の圧力は1MPa以下に維持され、真空室内の
圧力は0.01MPa以下に維持されること、半導体ガ
スデポジション装置は、P型半導体またはN型半導体の
半導体微粒子を収容するエアロゾル化室と、エアロゾル
化室に非酸化性ガスを導入する非酸化性ガス導入部と、
半導体微粒子を放出する放出部とからなる半導体微粒子
生成部と、被加工物を支持する支持部と、支持部に支持
された被加工物に半導体微粒子を吹き付ける半導体微粒
子ノズルと、支持部と半導体微粒子ノズルとを収容し真
空源に連通して真空状態を形成する真空室とからなる半
導体素子形成部と、放出部と半導体微粒子ノズルとの間
に介在し、所定の粒径の半導体微粒子のみを半導体微粒
子ノズルに導く分級部とから構成されること、エアロゾ
ル化室に収容される半導体微粒子には直径が0.1mm
〜0.5mmのガラスビーズが混入され、非酸化性ガス
導入部からアルゴンガス、ネオンガス、ヘリウムガス、
窒素ガス、またはこれらと水素ガスとの混合ガスのいず
れかがエアロゾル化室に導入されて圧力が0.1MPa
〜0.05MPaに維持され、半導体微粒子とガラスビ
ーズとを撹拌して半導体微粒子のエアロゾル化を促進
し、真空室の圧力は0.001MPa以下に維持される
こと、分級部は、粒径が1μm以下の半導体微粒子を半
導体微粒子ノズルに導く微粒子導入部と、粒径が1μm
を超える半導体粗粒子を導く粗粒子導入部とに分岐して
おり、粗粒子導入部にはフィルタが配設されフィルタに
おいて粗粒子とガスとを分離し、分離されたガスは、微
粒子導入部に合流すること、セラミックス基板上にP型
半導体素子とN型半導体素子とが形成された後、P型半
導体素子とN型半導体素子とが交互に直列に接続される
ように、ニッケル微粒子を堆積させてニッケル電極層を
形成するニッケル電極層形成工程と、ニッケル電極層の
上に銅微粒子を堆積させて銅電極層を形成する銅電極層
形成工程と、銅電極層を含む全面にセラミックス微粒子
を堆積させてセラミックス基板を形成するセラミックス
基板形成工程とを含むこと、セラミックス基板にP型半
導体素子とN型半導体素子とが形成された後、P型半導
体素子とN型半導体素子とが交互に直列に接続されるよ
うに、予め電極が形成されたセラミックス基板の電極と
P型半導体素子及びN型半導体素子とを連結する連結工
程を含むことを付加的要件とする。
は、電極形成工程が、セラミックス基板にマスキングを
施し、電極を形成すべき領域を露出させるマスキング工
程と、電極を形成すべき領域に銅の微粒子を堆積させて
銅電極層を形成する銅電極層形成工程と、銅電極層にニ
ッケルの微粒子を堆積させてニッケル電極層を形成する
ニッケル電極層形成工程とから構成されること、半導体
素子形成工程が、P型半導体を粉砕し粒径が1μm以下
のP型半導体微粒子を形成するP型半導体微粒子形成工
程と、N型半導体を粉砕し粒径が1μm以下のN型半導
体微粒子を形成するN型半導体微粒子形成工程と、電極
をマスキングしてP型半導体素子を形成すべき領域を露
出させるP型半導体素子形成マスキング工程と、露出さ
せた電極上にP型半導体微粒子を堆積させてP型半導体
素子を形成するP型半導体素子形成工程と、電極をマス
キングしてN型半導体素子を形成すべき領域を露出させ
るN型半導体素子形成マスキング工程と、露出させた電
極上にN型半導体微粒子を堆積させてN型半導体素子を
形成するN型半導体素子形成工程とから構成されるこ
と、電極形成工程では、金属微粒子をガスによって吹き
付ける金属ガスデポジション装置を用いること、半導体
素子形成工程では、半導体微粒子をガスによって吹き付
ける半導体ガスデポジション装置を用いること、金属ガ
スデポジション装置は、金属を溶融するるつぼと、るつ
ぼの開口部に形成され粒径が0.1μm以下の金属微粒
子を収集する収集部と、るつぼと収集部とを収容し非酸
化性ガスが供給されて充満する非酸化性ガス室とからな
る金属微粒子生成部と、被加工物を支持する支持部と、
支持部に支持された被加工物に金属微粒子を吹き付ける
金属微粒子ノズルと、支持部と金属微粒子ノズルとを収
容し真空源に連通して真空状態を形成する真空室とから
なる金属層形成部と、金属微粒子生成部の収集部と金属
層形成部の金属微粒子ノズルとを連結する金属微粒子導
管とから構成されること、非酸化性ガスは、アルゴンガ
ス、ネオンガス、ヘリウムガス、窒素ガス、またはこれ
らと水素ガスとの混合ガスのいずれかであり、非酸化性
ガス室内の圧力は1MPa以下に維持され、真空室内の
圧力は0.01MPa以下に維持されること、半導体ガ
スデポジション装置は、P型半導体またはN型半導体の
半導体微粒子を収容するエアロゾル化室と、エアロゾル
化室に非酸化性ガスを導入する非酸化性ガス導入部と、
半導体微粒子を放出する放出部とからなる半導体微粒子
生成部と、被加工物を支持する支持部と、支持部に支持
された被加工物に半導体微粒子を吹き付ける半導体微粒
子ノズルと、支持部と半導体微粒子ノズルとを収容し真
空源に連通して真空状態を形成する真空室とからなる半
導体素子形成部と、放出部と半導体微粒子ノズルとの間
に介在し、所定の粒径の半導体微粒子のみを半導体微粒
子ノズルに導く分級部とから構成されること、エアロゾ
ル化室に収容される半導体微粒子には直径が0.1mm
〜0.5mmのガラスビーズが混入され、非酸化性ガス
導入部からアルゴンガス、ネオンガス、ヘリウムガス、
窒素ガス、またはこれらと水素ガスとの混合ガスのいず
れかがエアロゾル化室に導入されて圧力が0.1MPa
〜0.05MPaに維持され、半導体微粒子とガラスビ
ーズとを撹拌して半導体微粒子のエアロゾル化を促進
し、真空室の圧力は0.001MPa以下に維持される
こと、分級部は、粒径が1μm以下の半導体微粒子を半
導体微粒子ノズルに導く微粒子導入部と、粒径が1μm
を超える半導体粗粒子を導く粗粒子導入部とに分岐して
おり、粗粒子導入部にはフィルタが配設されフィルタに
おいて粗粒子とガスとを分離し、分離されたガスは、微
粒子導入部に合流すること、セラミックス基板上にP型
半導体素子とN型半導体素子とが形成された後、P型半
導体素子とN型半導体素子とが交互に直列に接続される
ように、ニッケル微粒子を堆積させてニッケル電極層を
形成するニッケル電極層形成工程と、ニッケル電極層の
上に銅微粒子を堆積させて銅電極層を形成する銅電極層
形成工程と、銅電極層を含む全面にセラミックス微粒子
を堆積させてセラミックス基板を形成するセラミックス
基板形成工程とを含むこと、セラミックス基板にP型半
導体素子とN型半導体素子とが形成された後、P型半導
体素子とN型半導体素子とが交互に直列に接続されるよ
うに、予め電極が形成されたセラミックス基板の電極と
P型半導体素子及びN型半導体素子とを連結する連結工
程を含むことを付加的要件とする。
【0011】また本発明は、P型半導体素子とN型半導
体素子とを電極を介して交互に直列に接続し、P型半導
体素子及びN型半導体素子をセラミックス基板によって
挟持して構成されるサーモモジュールであって、電極
は、金属微粒子の堆積によりセラミックス基板に形成さ
れ、P型半導体素子及びN型半導体素子は、電極上に半
導体微粒子の堆積により形成されるサーモモジュールを
提供する。
体素子とを電極を介して交互に直列に接続し、P型半導
体素子及びN型半導体素子をセラミックス基板によって
挟持して構成されるサーモモジュールであって、電極
は、金属微粒子の堆積によりセラミックス基板に形成さ
れ、P型半導体素子及びN型半導体素子は、電極上に半
導体微粒子の堆積により形成されるサーモモジュールを
提供する。
【0012】このように構成されるサーモモジュールの
製造方法及びサーモモジュールによれば、セラミックス
基板に金属微粒子を堆積させて電極を形成し、電極の上
に半導体微粒子を堆積させてP型半導体素子及びN型半
導体素子を形成することができるため、従来のようにイ
ンゴットのスライス、ウェーハのメッキ、ウェーハのダ
イシング、セラミックス基板のメッキ、メッキ層のエッ
チング、電極と半導体素子との半田付け等による連結が
不要となるため、極めて効率的な方法で製造することが
でき、しかも経済的である。
製造方法及びサーモモジュールによれば、セラミックス
基板に金属微粒子を堆積させて電極を形成し、電極の上
に半導体微粒子を堆積させてP型半導体素子及びN型半
導体素子を形成することができるため、従来のようにイ
ンゴットのスライス、ウェーハのメッキ、ウェーハのダ
イシング、セラミックス基板のメッキ、メッキ層のエッ
チング、電極と半導体素子との半田付け等による連結が
不要となるため、極めて効率的な方法で製造することが
でき、しかも経済的である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。まず最初に、本発明の実施に用い
るデポジション装置10について図1を参照して説明す
る。
を参照して説明する。まず最初に、本発明の実施に用い
るデポジション装置10について図1を参照して説明す
る。
【0014】図1のデポジション装置10は、金属層及
び半導体素子形成部20と、金属微粒子生成部30と、
半導体微粒子生成部40と、半導体微粒子生成部40に
おいて生成された半導体微粒子のうち所定の粒径のもの
のみを通過させる分級部50とから概ね構成される。
び半導体素子形成部20と、金属微粒子生成部30と、
半導体微粒子生成部40と、半導体微粒子生成部40に
おいて生成された半導体微粒子のうち所定の粒径のもの
のみを通過させる分級部50とから概ね構成される。
【0015】このデポジション装置10は、金属微粒子
をガスによって吹き付ける金属ガスデポジション装置と
しての機能と、半導体微粒子をガスによって吹き付ける
半導体ガスデポジション装置としての機能を兼ね備えて
おり、金属層及び半導体素子形成部20を金属層形成部
と半導体素子形成部とにそれぞれ分けた場合には、当該
金属層形成部と金属微粒子生成部30とで金属ガスデポ
ジション装置が構成され、当該半導体素子形成部と半導
体微粒子生成部40と分級部50とで半導体ガスデポジ
ション装置が構成される。
をガスによって吹き付ける金属ガスデポジション装置と
しての機能と、半導体微粒子をガスによって吹き付ける
半導体ガスデポジション装置としての機能を兼ね備えて
おり、金属層及び半導体素子形成部20を金属層形成部
と半導体素子形成部とにそれぞれ分けた場合には、当該
金属層形成部と金属微粒子生成部30とで金属ガスデポ
ジション装置が構成され、当該半導体素子形成部と半導
体微粒子生成部40と分級部50とで半導体ガスデポジ
ション装置が構成される。
【0016】金属層及び半導体素子形成部20は、金属
層または半導体素子が形成される被加工物を支持する支
持部21と、支持部21に支持された被加工物に金属微
粒子を吹き付ける金属微粒子ノズル22と、P型半導体
微粒子を吹き付けるP型半導体微粒子ノズル23と、N
型半導体微粒子を吹き付けるN型半導体微粒子ノズル2
4と、支持部21をX軸方向及びY軸方向に移動させる
駆動部25と、これらを収容すると共に真空源に連通し
て真空状態を形成する真空室26とを備えている。真空
室26の内部の圧力は、0.01MPa以下、望ましく
は0.001MPa以下とする。
層または半導体素子が形成される被加工物を支持する支
持部21と、支持部21に支持された被加工物に金属微
粒子を吹き付ける金属微粒子ノズル22と、P型半導体
微粒子を吹き付けるP型半導体微粒子ノズル23と、N
型半導体微粒子を吹き付けるN型半導体微粒子ノズル2
4と、支持部21をX軸方向及びY軸方向に移動させる
駆動部25と、これらを収容すると共に真空源に連通し
て真空状態を形成する真空室26とを備えている。真空
室26の内部の圧力は、0.01MPa以下、望ましく
は0.001MPa以下とする。
【0017】金属微粒子生成部30は、金属を溶融する
るつぼ31と、るつぼの開口部付近に配設され粒径が
0.1μm以下の金属微粒子を収集する収集部32と、
るつぼ31を加熱するヒーター33と、これらを収容す
ると共に非酸化性ガスが供給されて充満する非酸化性ガ
ス室34と、非酸化性ガス導入部43とを備えている。
るつぼ31と、るつぼの開口部付近に配設され粒径が
0.1μm以下の金属微粒子を収集する収集部32と、
るつぼ31を加熱するヒーター33と、これらを収容す
ると共に非酸化性ガスが供給されて充満する非酸化性ガ
ス室34と、非酸化性ガス導入部43とを備えている。
【0018】半導体微粒子生成部40は、P型半導体微
粒子を収容するP型半導体エアロゾル化室41と、N型
半導体微粒子を収容するN型半導体エアロゾル化室42
と、P型半導体エアロゾル化室41及びN型半導体エア
ロゾル化室42に非酸化性ガスを導入する非酸化性ガス
導入部43とから構成される。P型半導体エアロゾル化
室41にはP型半導体微粒子を放出する放出部44を備
え、N型半導体エアロゾル化室42にはN型半導体微粒
子を放出する放出部45を備えている。
粒子を収容するP型半導体エアロゾル化室41と、N型
半導体微粒子を収容するN型半導体エアロゾル化室42
と、P型半導体エアロゾル化室41及びN型半導体エア
ロゾル化室42に非酸化性ガスを導入する非酸化性ガス
導入部43とから構成される。P型半導体エアロゾル化
室41にはP型半導体微粒子を放出する放出部44を備
え、N型半導体エアロゾル化室42にはN型半導体微粒
子を放出する放出部45を備えている。
【0019】非酸化性ガス導入部43には、アルゴンガ
ス、ネオンガス、ヘリウムガス、窒素ガス等の非酸化性
ガスを供給し、必要に応じて水素ガス等の還元ガスとの
混合ガスが生成される。また、非酸化性ガス室34の内
部の圧力は1MPa以下、好ましくは0.1MPa〜
0.01MPaに維持される。
ス、ネオンガス、ヘリウムガス、窒素ガス等の非酸化性
ガスを供給し、必要に応じて水素ガス等の還元ガスとの
混合ガスが生成される。また、非酸化性ガス室34の内
部の圧力は1MPa以下、好ましくは0.1MPa〜
0.01MPaに維持される。
【0020】また、P型半導体エアロゾル化室41、N
型半導体エアロゾル化室42に収容される半導体微粒子
には、直径が0.1mm〜0.5mmのガラスビーズを
混入させることもできる。この場合は非酸化性ガス導入
部43からガスが導入されてP型半導体エアロゾル化室
41、N型半導体エアロゾル化室42の圧力が0.1M
Pa〜0.05MPaに維持される。そして、半導体微
粒子とガラスビーズとを撹拌することにより半導体微粒
子のエアロゾル化が促進される。
型半導体エアロゾル化室42に収容される半導体微粒子
には、直径が0.1mm〜0.5mmのガラスビーズを
混入させることもできる。この場合は非酸化性ガス導入
部43からガスが導入されてP型半導体エアロゾル化室
41、N型半導体エアロゾル化室42の圧力が0.1M
Pa〜0.05MPaに維持される。そして、半導体微
粒子とガラスビーズとを撹拌することにより半導体微粒
子のエアロゾル化が促進される。
【0021】分級部50は、放出部44、45とP型半
導体微粒子ノズル23、N型半導体微粒子ノズル24と
の間に介在して所定の粒径の半導体微粒子のみを通過さ
せるもので、分級器51及びフィルタ52により構成さ
れるP型半導体微粒子分級部53と、分級器54及びフ
ィルタ55により構成されるN型半導体微粒子分級部5
6とから構成される。
導体微粒子ノズル23、N型半導体微粒子ノズル24と
の間に介在して所定の粒径の半導体微粒子のみを通過さ
せるもので、分級器51及びフィルタ52により構成さ
れるP型半導体微粒子分級部53と、分級器54及びフ
ィルタ55により構成されるN型半導体微粒子分級部5
6とから構成される。
【0022】金属微粒子生成部40の収集部32と金属
層及び半導体素子形成部20の金属微粒子ノズル22と
は金属微粒子導管60及びバルブ61を介して連結され
ている。
層及び半導体素子形成部20の金属微粒子ノズル22と
は金属微粒子導管60及びバルブ61を介して連結され
ている。
【0023】また、P型半導体エアロゾル化室41の放
出部44は、分級部53、P型半導体微粒子導管62、
バルブ63を介して金属層及び半導体素子形成部20の
P型半導体微粒子ノズル23に連結されており、N型半
導体エアロゾル化室42の放出部45は、分級部56、
N型半導体微粒子導管64、バルブ65を介して金属層
及び半導体素子形成部20のN型半導体微粒子ノズル2
4に連結されている。
出部44は、分級部53、P型半導体微粒子導管62、
バルブ63を介して金属層及び半導体素子形成部20の
P型半導体微粒子ノズル23に連結されており、N型半
導体エアロゾル化室42の放出部45は、分級部56、
N型半導体微粒子導管64、バルブ65を介して金属層
及び半導体素子形成部20のN型半導体微粒子ノズル2
4に連結されている。
【0024】非酸化性ガス室34、P型半導体エアロゾ
ル化室41、N型半導体エアロゾル化室42は、それぞ
れバルブ66、67、68を介して非酸化性ガス度入部
43に連結されている。
ル化室41、N型半導体エアロゾル化室42は、それぞ
れバルブ66、67、68を介して非酸化性ガス度入部
43に連結されている。
【0025】図2はP型半導体微粒子分級部53及びN
型半導体微粒子分級部56の構造を示したもので、放出
部44または放出部45から分級器51(54)に流入
した半導体微粒子は、その粒径が所定の粒径より大きい
か小さいかによって分別され、微粒子導入部69と粗粒
子導入部70とにそれぞれ分岐する。例えば流入した半
導体微粒子のうち、粒径が1μm以下のものは微粒子導
入部69に、粒径が1μmを超えるもの(粗粒子)は粗
粒子導入部70に流出する。
型半導体微粒子分級部56の構造を示したもので、放出
部44または放出部45から分級器51(54)に流入
した半導体微粒子は、その粒径が所定の粒径より大きい
か小さいかによって分別され、微粒子導入部69と粗粒
子導入部70とにそれぞれ分岐する。例えば流入した半
導体微粒子のうち、粒径が1μm以下のものは微粒子導
入部69に、粒径が1μmを超えるもの(粗粒子)は粗
粒子導入部70に流出する。
【0026】そして、粗粒子導入部70に流出した粒径
が1μmを超える粗粒子は、フィルタ52(55)によ
ってガスのみが分離されて抽出され、微粒子導入部69
に合流して粒径が1μm以下の微粒子の勢いを助勢す
る。
が1μmを超える粗粒子は、フィルタ52(55)によ
ってガスのみが分離されて抽出され、微粒子導入部69
に合流して粒径が1μm以下の微粒子の勢いを助勢す
る。
【0027】次に、図1のデポジション装置10を用い
てサーモモジュールを製造する方法について説明する。
てサーモモジュールを製造する方法について説明する。
【0028】図3に示すように、アルミナ等からなるセ
ラミックス基板100に、例えばポリイミドマスキング
シート101を貼着し、図4に示すように電極を形成す
べき領域である電極形成領域102を露出させる(マス
キング工程)。
ラミックス基板100に、例えばポリイミドマスキング
シート101を貼着し、図4に示すように電極を形成す
べき領域である電極形成領域102を露出させる(マス
キング工程)。
【0029】次に、図5に示すように、ポリイミドマス
キングシート101が貼着されたセラミックス基板10
0を支持部21において保持し、支持部21をX軸方向
及びY軸方向に移動させながら、デポジション装置10
を用いて銅を吹き付けることにより電極形成領域102
に銅を所定厚さ、例えば40μm〜100μm堆積させ
て銅電極層を形成する(銅電極層形成工程)。
キングシート101が貼着されたセラミックス基板10
0を支持部21において保持し、支持部21をX軸方向
及びY軸方向に移動させながら、デポジション装置10
を用いて銅を吹き付けることにより電極形成領域102
に銅を所定厚さ、例えば40μm〜100μm堆積させ
て銅電極層を形成する(銅電極層形成工程)。
【0030】そして更に、銅電極層の上に、デポジショ
ン装置10を用いてニッケルを所定厚さ、例えば1μm
から5μm堆積させてニッケル電極層を形成する(ニッ
ケル電極層形成工程)。
ン装置10を用いてニッケルを所定厚さ、例えば1μm
から5μm堆積させてニッケル電極層を形成する(ニッ
ケル電極層形成工程)。
【0031】このようにして、図6に示すように、セラ
ミックス基板100の上に銅層及びニッケル層が形成さ
れた電極103が形成される。ここまでが電極形成工程
である。
ミックス基板100の上に銅層及びニッケル層が形成さ
れた電極103が形成される。ここまでが電極形成工程
である。
【0032】こうして電極103が形成されたセラミッ
クス基板100に、図7に示すように素子形成用マスキ
ングブロック104を固定する。この素子形成用マスキ
ングブロック104には、サーモモジュールを構成する
P型半導体素子、N型半導体素子の形状、位置、数量に
対応して空洞部105が形成されており、後に容易に除
去できるように、例えばワックス等により構成される。
クス基板100に、図7に示すように素子形成用マスキ
ングブロック104を固定する。この素子形成用マスキ
ングブロック104には、サーモモジュールを構成する
P型半導体素子、N型半導体素子の形状、位置、数量に
対応して空洞部105が形成されており、後に容易に除
去できるように、例えばワックス等により構成される。
【0033】次に、図8に示すように、素子形成用マス
キングブロック104が固定されたセラミックス基板1
00を支持部21において支持し、支持部21をX軸方
向及びY軸方向に移動させながら、空洞部105にP型
半導体素子及びN型半導体素子を形成していく(半導体
素子形成工程)。
キングブロック104が固定されたセラミックス基板1
00を支持部21において支持し、支持部21をX軸方
向及びY軸方向に移動させながら、空洞部105にP型
半導体素子及びN型半導体素子を形成していく(半導体
素子形成工程)。
【0034】まず、P型半導体素子を形成する場合は、
図1に示したデポジション装置10のP型半導体エアロ
ゾル化室41に、例えば粒径が1μm以下に粉砕された
ビスマス・テルル・アンチモンからなるP型半導体微粒
子を用意し、非酸化性ガス導入部43からガスを導入す
る(P型半導体微粒子形成工程)。そして、エアロゾル
化室41の圧力を0.1MPa〜0.05MPa程度に
維持し、P型半導体微粒子をゾル化してP型半導体微粒
子ノズル23から噴出する。
図1に示したデポジション装置10のP型半導体エアロ
ゾル化室41に、例えば粒径が1μm以下に粉砕された
ビスマス・テルル・アンチモンからなるP型半導体微粒
子を用意し、非酸化性ガス導入部43からガスを導入す
る(P型半導体微粒子形成工程)。そして、エアロゾル
化室41の圧力を0.1MPa〜0.05MPa程度に
維持し、P型半導体微粒子をゾル化してP型半導体微粒
子ノズル23から噴出する。
【0035】このとき、P型半導体素子とN型半導体素
子とは交互に直列に接続するため、図8のように空洞部
105が1つおきに塞がれるようなマスキングシート1
06をかぶせる(P型半導体素子形成マスキング工
程)。そして、マスキングシート106を介して空洞部
105にP型半導体微粒子を吹き付けていく。そうする
と、図9に示すように、マスキングシート106によっ
て塞がれていなかった空洞部105にP型半導体微粒子
が堆積され、P型半導体素子107が形成される(P型
半導体素子形成工程)。
子とは交互に直列に接続するため、図8のように空洞部
105が1つおきに塞がれるようなマスキングシート1
06をかぶせる(P型半導体素子形成マスキング工
程)。そして、マスキングシート106を介して空洞部
105にP型半導体微粒子を吹き付けていく。そうする
と、図9に示すように、マスキングシート106によっ
て塞がれていなかった空洞部105にP型半導体微粒子
が堆積され、P型半導体素子107が形成される(P型
半導体素子形成工程)。
【0036】次に、図1に示したデポジション装置10
のN型半導体エアロゾル化室42に、例えば粒径が1μ
m以下に粉砕されたビスマス・テルル・セレンからなる
N型半導体微粒子を用意し、非酸化性ガス導入部43か
らガスを導入する(N型半導体微粒子形成工程)。そし
て、エアロゾル化室41の圧力を0.1MPa〜0.0
5MPa程度に維持し、N型半導体微粒子をゾル化して
N型半導体微粒子ノズル24から噴出する。
のN型半導体エアロゾル化室42に、例えば粒径が1μ
m以下に粉砕されたビスマス・テルル・セレンからなる
N型半導体微粒子を用意し、非酸化性ガス導入部43か
らガスを導入する(N型半導体微粒子形成工程)。そし
て、エアロゾル化室41の圧力を0.1MPa〜0.0
5MPa程度に維持し、N型半導体微粒子をゾル化して
N型半導体微粒子ノズル24から噴出する。
【0037】このとき、図10に示すように、P型半導
体素子107が形成されている領域が塞がれるように形
成されているマスキングシート108をかぶせる(N型
半導体素子形成マスキング工程)。そして、マスキング
シート108を介して、N型半導体微粒子ノズル24か
ら空洞部105にN型半導体微粒子を吹き付ける。そう
すると、P型半導体素子107が形成されていない空洞
部105にN型半導体微粒子が堆積され、図11に示す
ように、N型半導体素子108が形成され(N型半導体
素子形成工程)、すべての空洞部105にP型半導体素
子107及びN型半導体素子108が形成される。
体素子107が形成されている領域が塞がれるように形
成されているマスキングシート108をかぶせる(N型
半導体素子形成マスキング工程)。そして、マスキング
シート108を介して、N型半導体微粒子ノズル24か
ら空洞部105にN型半導体微粒子を吹き付ける。そう
すると、P型半導体素子107が形成されていない空洞
部105にN型半導体微粒子が堆積され、図11に示す
ように、N型半導体素子108が形成され(N型半導体
素子形成工程)、すべての空洞部105にP型半導体素
子107及びN型半導体素子108が形成される。
【0038】こうしてP型半導体素子107及びN型半
導体素子108が形成された後、図12に示すように、
セラミックス基板100及び素子形成用マスキングブロ
ック104の側部にワックス等で形成されたブロック1
09を固着し、その上からマスキングシート110をか
ぶせる。
導体素子108が形成された後、図12に示すように、
セラミックス基板100及び素子形成用マスキングブロ
ック104の側部にワックス等で形成されたブロック1
09を固着し、その上からマスキングシート110をか
ぶせる。
【0039】このマスキングシート110は、P型半導
体素子107とN型半導体素子108とを接続する領
域、即ち電極を形成すべき領域が空洞部となっていると
共に、後に電圧を供給するための端子110aが形成さ
れており、これを素子形成用マスキングブロック104
にかぶせた状態で、図13のようにデポジション装置1
0を用いてニッケル微粒子を吹き付けて所定厚さ、例え
ば2μm程度堆積させると、ニッケル電極層111が形
成される(ニッケル電極層形成工程)。
体素子107とN型半導体素子108とを接続する領
域、即ち電極を形成すべき領域が空洞部となっていると
共に、後に電圧を供給するための端子110aが形成さ
れており、これを素子形成用マスキングブロック104
にかぶせた状態で、図13のようにデポジション装置1
0を用いてニッケル微粒子を吹き付けて所定厚さ、例え
ば2μm程度堆積させると、ニッケル電極層111が形
成される(ニッケル電極層形成工程)。
【0040】更にそのままの状態で、デポジション装置
10を用いてニッケル電極層111の上に銅微粒子を所
定厚さ、例えば50μm〜80μm程度堆積させると、
図14に示すように、銅電極層112が形成される(銅
電極層形成工程)。
10を用いてニッケル電極層111の上に銅微粒子を所
定厚さ、例えば50μm〜80μm程度堆積させると、
図14に示すように、銅電極層112が形成される(銅
電極層形成工程)。
【0041】次に、図15に示すように、セラミックス
基板100及び素子形成用マスキングブロック104の
外周側に、例えばワックス等からなるセラミックス基板
形成用枠113をはめ込む。このセラミックス基板形成
用枠113は、はめ込んだ状態では、図16に示すよう
に、素子形成用マスキングブロック104より上方に突
出する。
基板100及び素子形成用マスキングブロック104の
外周側に、例えばワックス等からなるセラミックス基板
形成用枠113をはめ込む。このセラミックス基板形成
用枠113は、はめ込んだ状態では、図16に示すよう
に、素子形成用マスキングブロック104より上方に突
出する。
【0042】そして、デポジション装置10を用いてセ
ラミックス微粒子を吹き付けて銅電極層112を含む全
面にセラミックス微粒子を堆積させる。
ラミックス微粒子を吹き付けて銅電極層112を含む全
面にセラミックス微粒子を堆積させる。
【0043】最後に、素子形成用マスキングブロック1
04を溶解させて除去すると、セラミックス基板114
が形成され(セラミックス基板形成工程)、図17に示
すサーモモジュール115が形成される。このとき、端
子110aは外側に突出する。
04を溶解させて除去すると、セラミックス基板114
が形成され(セラミックス基板形成工程)、図17に示
すサーモモジュール115が形成される。このとき、端
子110aは外側に突出する。
【0044】なお、図11に示したようにP型半導体素
子107及びN型半導体素子108が形成された直後に
素子形成用マスキングブロック104を溶解除去して図
18に示す状態にすると共に、図19に示すように、予
め電極117及び端子118が形成されたセラミックス
基板116を裏返して電極117及び端子118を半田
ペーストで図18に示したP型半導体素子107及びN
型半導体素子108に半田付けにより連結することによ
っても同様にサーモモジュールを形成することができ
る。
子107及びN型半導体素子108が形成された直後に
素子形成用マスキングブロック104を溶解除去して図
18に示す状態にすると共に、図19に示すように、予
め電極117及び端子118が形成されたセラミックス
基板116を裏返して電極117及び端子118を半田
ペーストで図18に示したP型半導体素子107及びN
型半導体素子108に半田付けにより連結することによ
っても同様にサーモモジュールを形成することができ
る。
【0045】このように、デポジション装置10を用い
てセラミックス基板100に金属微粒子を堆積させて電
極103を形成し、電極103の上に半導体微粒子を堆
積させてP型半導体素子及びN型半導体素子を形成する
ことにより、従来のようにインゴットのスライス、ウェ
ーハのメッキ、ウェーハのダイシング、セラミックス基
板のメッキ、メッキ層のエッチング、電極と半導体素子
との半田付け等による連結が不要となるため、極めて効
率的かつ安価な方法によってサーモモジュールを製造す
ることが可能となる。また、半田付け等が不要となるこ
とから、金メッキが不要となるため、安価なサーモモジ
ュールを提供できるようになる。
てセラミックス基板100に金属微粒子を堆積させて電
極103を形成し、電極103の上に半導体微粒子を堆
積させてP型半導体素子及びN型半導体素子を形成する
ことにより、従来のようにインゴットのスライス、ウェ
ーハのメッキ、ウェーハのダイシング、セラミックス基
板のメッキ、メッキ層のエッチング、電極と半導体素子
との半田付け等による連結が不要となるため、極めて効
率的かつ安価な方法によってサーモモジュールを製造す
ることが可能となる。また、半田付け等が不要となるこ
とから、金メッキが不要となるため、安価なサーモモジ
ュールを提供できるようになる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
セラミックス基板に金属微粒子を堆積させて電極を形成
し、電極の上に半導体微粒子を堆積させてP型半導体素
子及びN型半導体素子を形成することにより、従来のよ
うにインゴットのスライス、ウェーハのメッキ、ウェー
ハのダイシング、セラミックス基板のメッキ、メッキ層
のエッチング、電極と半導体素子との半田付け等による
連結が不要となる。従って、極めて効率的は方法によっ
てサーモモジュールを製造することができるため、生産
性が飛躍的に向上すると共に、安価なサーモモジュール
を提供することが可能となる。
セラミックス基板に金属微粒子を堆積させて電極を形成
し、電極の上に半導体微粒子を堆積させてP型半導体素
子及びN型半導体素子を形成することにより、従来のよ
うにインゴットのスライス、ウェーハのメッキ、ウェー
ハのダイシング、セラミックス基板のメッキ、メッキ層
のエッチング、電極と半導体素子との半田付け等による
連結が不要となる。従って、極めて効率的は方法によっ
てサーモモジュールを製造することができるため、生産
性が飛躍的に向上すると共に、安価なサーモモジュール
を提供することが可能となる。
【図1】本発明の実施に用いるデポジション装置の構成
の一例を示す説明図である。
の一例を示す説明図である。
【図2】同デポジション装置を構成する分級部の構成を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図3】マスキング工程を示す斜視図である。
【図4】同マスキング工程により電極を形成すべき領域
が露出したセラミックス基板を示す斜視図である。
が露出したセラミックス基板を示す斜視図である。
【図5】銅電極層形成工程及びニッケル電極層形成工程
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図6】電極が形成されたセラミックス基板を示す斜視
図である。
図である。
【図7】P型半導体素子形成マスキング工程を示す斜視
図である。
図である。
【図8】P型半導体素子形成工程を示す斜視図である。
【図9】P型半導体素子が形成された状態を示す斜視図
である。
である。
【図10】N型半導体素子形成マスキング工程を示す斜
視図である。
視図である。
【図11】P型半導体素子及びN型半導体素子が形成さ
れた状態を示す斜視図である。
れた状態を示す斜視図である。
【図12】電極形成のためのマスキングをする工程を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図13】電極を形成する工程を示す斜視図である。
【図14】電極が形成された状態を示す斜視図である。
【図15】電極が形成されたセラミックス基板及び素子
形成用マスキングブロックにセラミックス基板形成用枠
をはめ込む工程を示す斜視図である。
形成用マスキングブロックにセラミックス基板形成用枠
をはめ込む工程を示す斜視図である。
【図16】電極が形成されたセラミックス基板及び素子
形成用マスキングブロックにセラミックス基板形成用枠
がはめ込まれた状態を示す斜視図である。
形成用マスキングブロックにセラミックス基板形成用枠
がはめ込まれた状態を示す斜視図である。
【図17】本発明のサーモモジュールを示す斜視図であ
る。
る。
【図18】P型半導体素子及びN型半導体素子が形成さ
れたセラミックス基板の上に形成された後、素子形成用
マスキングブロックを除去した状態を示す斜視図であ
る。
れたセラミックス基板の上に形成された後、素子形成用
マスキングブロックを除去した状態を示す斜視図であ
る。
【図19】予め電極が形成されたセラミックス基板を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図20】従来のサーモモジュールを示す斜視図であ
る。
る。
10…デポジション装置
20…金属層及び半導体素子形成部
21…支持部 22…金属微粒子ノズル
23…P型半導体微粒子ノズル
24…N型半導体微粒子ノズル 25…駆動部
26…真空室
30…金属微粒子生成部 31…るつぼ
32…収集部 33…ヒーター
34…非酸化性ガス室
40…半導体微粒子生成部
41…P型半導体エアロゾル化室
42…P型半導体エアロゾル化室
43…非酸化性ガス導入部 44、45…放出部
50…分級部
51、54…分級器 52、55…フィルタ
53…P型半導体微粒子分級部
56…N型半導体微粒子分級部
60…金属微粒子導管 61…バルブ
62…P型半導体微粒子導管
63、65、66、67、68…バルブ
64…N型半導体微粒子導管
69…微粒子導入部 70…粗粒子導入部
100…セラミックス基板
101…ポリイミドマスキングシート
102…電極形成領域 103…電極
104…マスキングブロック 105…空洞部
106…マスキングシート 107…P型半導体素子
108…マスキングシート
109…ブロック
110…マスキングシート 110a…端子
111…ニッケル電極層 112…銅電極層
113…セラミックス基板形成用枠
114…セラミックス基板
115…サーモモジュール
116…セラミックス基板 117…電極
118…端子
200…サーモモジュール 201…P型半導体素子
202…N型半導体素子 203…N型半導体素子
204…電極 205、206…端子
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 縄稚 典生
広島県呉市阿賀南2−10−1 広島県立西
部工業技術センター内 応用加工技術部
(72)発明者 須田 貢
東京都品川区南品川2丁目2−15 株式会
社テクニスコ内
Claims (13)
- 【請求項1】 P型半導体素子とN型半導体素子とを交
互に直列に接続し、該P型半導体素子及び該N型半導体
素子をセラミックス基板によって挟持して構成するサー
モモジュールの製造方法であって、 セラミックス基板に金属微粒子を堆積させて電極を形成
する電極形成工程と、 該電極上にP型半導体及びN型半導体の微粒子を堆積さ
せてP型半導体素子及びN型半導体素子を形成する半導
体素子形成工程とから構成されるサーモモジュールの製
造方法。 - 【請求項2】 電極形成工程は、 セラミックス基板にマスキングを施し、電極を形成すべ
き領域を露出させるマスキング工程と、 該電極を形成すべき領域に銅の微粒子を堆積させて銅電
極層を形成する銅電極層形成工程と、 該銅電極層にニッケルの微粒子を堆積させてニッケル電
極層を形成するニッケル電極層形成工程とから構成され
る請求項1に記載のサーモモジュールの製造方法。 - 【請求項3】 半導体素子形成工程は、 P型半導体を粉砕し粒径が1μm以下のP型半導体微粒
子を形成するP型半導体微粒子形成工程と、 N型半導体を粉砕し粒径が1μm以下のN型半導体微粒
子を形成するN型半導体微粒子形成工程と、 電極をマスキングしてP型半導体素子を形成すべき領域
を露出させるP型半導体素子形成マスキング工程と、 該露出させた電極上に該P型半導体微粒子を堆積させて
P型半導体素子を形成するP型半導体素子形成工程と、 電極をマスキングしてN型半導体素子を形成すべき領域
を露出させるN型半導体素子形成マスキング工程と、 該露出させた電極上に該N型半導体微粒子を堆積させて
N型半導体素子を形成するN型半導体素子形成工程とか
ら構成される請求項1に記載のサーモモジュールの製造
方法。 - 【請求項4】 電極形成工程では、金属微粒子をガスに
よって吹き付ける金属ガスデポジション装置を用いる請
求項1または2に記載のサーモモジュールの製造方法。 - 【請求項5】 半導体素子形成工程では、半導体微粒子
をガスによって吹き付ける半導体ガスデポジション装置
を用いる請求項1または3に記載のサーモモジュールの
製造方法。 - 【請求項6】 金属ガスデポジション装置は、金属を溶
融するるつぼと、該るつぼの開口部に形成され粒径が
0.1μm以下の金属微粒子を収集する収集部と、該る
つぼと該収集部とを収容し非酸化性ガスが供給されて充
満する非酸化性ガス室とからなる金属微粒子生成部と、 被加工物を支持する支持部と、該支持部に支持された被
加工物に金属微粒子を吹き付ける金属微粒子ノズルと、
該支持部と該金属微粒子ノズルとを収容し真空源に連通
して真空状態を形成する真空室とからなる金属層形成部
と、 該金属微粒子生成部の該収集部と該金属層形成部の該金
属微粒子ノズルとを連結する金属微粒子導管とから構成
される請求項4に記載のサーモモジュールの製造方法。 - 【請求項7】 非酸化性ガスは、アルゴンガス、ネオン
ガス、ヘリウムガス、窒素ガス、またはこれらと水素ガ
スとの混合ガスのいずれかであり、非酸化性ガス室内の
圧力は1MPa以下に維持され、真空室内の圧力は0.
01MPa以下に維持される請求項6に記載のサーモモ
ジュールの製造方法。 - 【請求項8】 半導体ガスデポジション装置は、 P型半導体またはN型半導体の半導体微粒子を収容する
エアロゾル化室と、該エアロゾル化室に非酸化性ガスを
導入する非酸化性ガス導入部と、該半導体微粒子を放出
する放出部とからなる半導体微粒子生成部と、 被加工物を支持する支持部と、該支持部に支持された被
加工物に半導体微粒子を吹き付ける半導体微粒子ノズル
と、該支持部と該半導体微粒子ノズルとを収容し真空源
に連通して真空状態を形成する真空室とからなる半導体
素子形成部と、 該放出部と該半導体微粒子ノズルとの間に介在し、所定
の粒径の半導体微粒子のみを該半導体微粒子ノズルに導
く分級部とから構成される請求項5に記載のサーモモジ
ュールの製造方法。 - 【請求項9】 エアロゾル化室に収容される半導体微粒
子には直径が0.1mm〜0.5mmのガラスビーズが
混入され、非酸化性ガス導入部からアルゴンガス、ネオ
ンガス、ヘリウムガス、窒素ガス、またはこれらと水素
ガスとの混合ガスのいずれかが該エアロゾル化室に導入
されて圧力が0.1MPa〜0.05MPaに維持さ
れ、該半導体微粒子と該ガラスビーズとを撹拌して該半
導体微粒子のエアロゾル化を促進し、 真空室の圧力は0.001MPa以下に維持される請求
項8に記載のサーモモジュール。 - 【請求項10】 分級部は、粒径が1μm以下の半導体
微粒子を半導体微粒子ノズルに導く微粒子導入部と、粒
径が1μmを超える半導体粗粒子を導く粗粒子導入部と
に分岐しており、該粗粒子導入部にはフィルタが配設さ
れ該フィルタにおいて粗粒子とガスとを分離し、該分離
されたガスは、該微粒子導入部に合流する請求項8また
は9に記載のサーモモジュールの製造方法。 - 【請求項11】 セラミックス基板上にP型半導体素子
とN型半導体素子とが形成された後、 該P型半導体素子と該N型半導体素子とが交互に直列に
接続されるように、ニッケル微粒子を堆積させてニッケ
ル電極層を形成するニッケル電極層形成工程と、 該ニッケル電極層の上に銅微粒子を堆積させて銅電極層
を形成する銅電極層形成工程と、 銅電極層を含む全面にセラミックス微粒子を堆積させて
セラミックス基板を形成するセラミックス基板形成工程
とを含む請求項1乃至10に記載のサーモモジュールの
製造方法。 - 【請求項12】 セラミックス基板にP型半導体素子と
N型半導体素子とが形成された後、該P型半導体素子と
該N型半導体素子とが交互に直列に接続されるように、
予め電極が形成されたセラミックス基板の該電極と該P
型半導体素子及び該N型半導体素子とを連結する連結工
程を含む請求項1乃至10に記載のサーモモジュールの
製造方法。 - 【請求項13】 P型半導体素子とN型半導体素子とを
電極を介して交互に直列に接続し、該P型半導体素子及
び該N型半導体素子をセラミックス基板によって挟持し
て構成されるサーモモジュールであって、 該電極は、金属微粒子の堆積によりセラミックス基板に
形成され、 該P型半導体素子及び該N型半導体素子は、該電極上に
半導体微粒子の堆積により形成されるサーモモジュー
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002025539A JP2003229607A (ja) | 2002-02-01 | 2002-02-01 | サーモモジュールの製造方法及びサーモモジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002025539A JP2003229607A (ja) | 2002-02-01 | 2002-02-01 | サーモモジュールの製造方法及びサーモモジュール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003229607A true JP2003229607A (ja) | 2003-08-15 |
Family
ID=27747664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002025539A Pending JP2003229607A (ja) | 2002-02-01 | 2002-02-01 | サーモモジュールの製造方法及びサーモモジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003229607A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4782897B1 (ja) * | 2011-04-11 | 2011-09-28 | 隆彌 渡邊 | 冷暖房装置 |
JP4856282B1 (ja) * | 2011-07-30 | 2012-01-18 | 隆彌 渡邊 | 冷暖房装置 |
JP2012019205A (ja) * | 2010-06-10 | 2012-01-26 | Fujitsu Ltd | 熱電変換素子及びその製造方法 |
JP2012186423A (ja) * | 2011-03-08 | 2012-09-27 | Fujitsu Ltd | セラミックス構造体及びその製造方法並びに熱電変換素子及びその製造方法 |
WO2012140800A1 (ja) * | 2011-04-11 | 2012-10-18 | Watanabe Takaya | 冷暖房装置 |
JP2014082197A (ja) * | 2012-09-20 | 2014-05-08 | Sekisui Chem Co Ltd | 複合膜の製造方法 |
CN105336714A (zh) * | 2015-10-16 | 2016-02-17 | 杭州大和热磁电子有限公司 | 非焊接结构半导体模块及制作方法 |
-
2002
- 2002-02-01 JP JP2002025539A patent/JP2003229607A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN105336714A (zh) * | 2015-10-16 | 2016-02-17 | 杭州大和热磁电子有限公司 | 非焊接结构半导体模块及制作方法 |
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