JP2003229325A - 電子部品の製造方法 - Google Patents
電子部品の製造方法Info
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Abstract
に、内部電極とビアホール導体の電気的接続が良好であ
り、且つ微小なビアホール導体が形成可能である多層セ
ラミック電子部品のビアホール導体形成方法及びそれを
用いたコンデンサを提供する。 【解決手段】 本発明の電子部品10の製造方法は、バ
インダ樹脂を含むセラミックグリーンシート2を積層す
るとともに、セラミックグリーンシート2間に内部電極
3、4を配置した誘電体ブロック1に400nm以下の
波長のレーザ光を照射することによって積層方向に貫通
する貫通孔15、16を形成し、且つ貫通孔15、16
に導電性ペーストを充填してなる。
Description
ンシートを用いた積層体上にレーザ光を用いて貫通孔を
形成し、かつその貫通孔に導電性ペーストを充填してビ
アホール導体を形成する工程を含む電子部品の製造方法
に関するものである。
コンデンサにおいて、近年、等価直列抵抗、等価直列イ
ンダクタンスを低くするために、内部電極間をビアホー
ル導体で接続する構造が増えてきている。
法を図3に示す。
ミックグリーンシート42に、マイクロドリル又はパン
チングを用いた打ち抜き法などにより、あらかじめ貫通
孔45、46をあけておく。次に、図3(b)のよう
に、スクリーン印刷法により、セラミックグリーンシー
ト42上に内部電極33、34を印刷すると同時に、貫
通孔45、46に導電性ペーストを充填することによ
り、ビアホール導体35、36を形成する。そして、こ
のようにして得られたセラミックグリーンシート42を
図3(c)のように貫通孔45、46が一致するように
積層して積層体41を形成する。その後、所望の位置で
積層体41を切断し、焼成処理することで積層セラミッ
クコンデンサが得られる。
積層セラミックコンデンサは、小型高容量化の要求が高
まり、薄膜多積層化となってきている。そして、上記貫
通孔の形成方法によれば、誘電体層となるセラミックグ
リーンシート42に1層毎にビアホール導体45、46
を形成しているため、積層数が多くなると工程が非常に
長くなり、上記要求に応えることができなかった。
3、34を印刷したセラミックグリーンシート42を複
数積層して積層体41を形成した後に、積層体41の主
面側からマイクロドリル、パンチング等を用いて貫通孔
を形成し、この貫通孔に導電性ペーストを充填すること
で、積層体41の積層方向を貫くビアホール導体35、
36を形成する方法も考えられる。
層体41に貫通孔を開ける方法では、加工くずが内部電
極33、34に被さってしまい、内部電極33、34と
ビアホール導体35、36との電気的接続が悪化すると
いう問題があった。
通孔を開ける方法では、パンチだれが発生してしまい、
内部電極33、34とビアホール導体の電気的接続が悪
化するという問題があった。
いて貫通孔を開ける方法では、ドリル径あるいはパンチ
径は最小でも150μm程度であり、要求される微細加
工には適していなかった。特に、貫通孔の径が小さくな
ると穴あけ加工中にドリルまたはパンチング用ピンが積
層体41内に入り込んで折れてしまうという問題があっ
た。
であり、その目的は、工程を大幅に短縮できるととも
に、内部電極とビアホール導体の電気的接続が良好であ
り、且つ微小なビアホール導体が形成可能である電子部
品の製造方法を提供することにある。
めに本発明は、バインダ樹脂を含むセラミックグリーン
シートを用意する工程と、該セラミックグリーンシート
上に配線パターンとなる導体膜を形成する工程と、該導
体膜が形成されたセラミックグリーンシートを複数積層
して積層体を形成する工程と、該積層体上の所定位置
に、波長が400nm以下のレーザ光を照射することに
よって積層方向に前記セラミックグリーンシートと導体
膜との双方を貫通する貫通孔を形成する工程と、該貫通
孔に導電性ペーストを充填する工程と、該積層体を焼成
する工程とを有する電子部品の製造方法を提供する。
まれるバインダ樹脂のガラス転移温度(Tg)が、前記
導体膜に含まれるバインダ樹脂のガラス転移温度(T
g)以下である。
は、UV吸収剤を含む。
ートに波長が400nm以下のレーザ光を直接照射する
と、レーザの照射位置ではセラミックグリーンシートの
セラミック粒子同士を保持するバインダ樹脂が分解し、
セラミックグリーンシートの所望の形状が崩れてセラミ
ック粒子がバラバラになる。即ち、バインダ樹脂に40
0nm以下の波長のレーザ光が照射すると、高温を発生
せずにバインダ樹脂を構成するC−C結合、C−H結
合、C−O結合の分子鎖が切断されてバインダ樹脂本来
の機能を失うことになり、この照射位置に繰り返しレー
ザ照射を行うことにより貫通孔が形成できるものであ
る。なお、この分解されたセラミック粒子等を吸引手段
により除去しながら貫通孔を形成する方が開孔効率を向
上させることができる。
える場合、レーザ光による急速局所加熱により貫通孔を
形成することになるため、セラミックグリーンシートに
比べて融点の低い内部電極の早期蒸発が起こり、内部電
極の貫通孔に露出する部分が消失し、内部電極とビアホ
ール導体の電気的接続を不能にしてしまう。
ずにバインダ樹脂の分子鎖を切断して貫通孔を形成する
ので、内部電極が貫通孔に露出した状態で形成され、こ
れにより、内部電極とビアホール導体との接続性が向上
し、抵抗値を小さくすることができる。
で、100μm以下の径の貫通孔が容易に形成すること
が可能であり、100μm以下の微小なビアホール導体
を精度良く形成すると高密度実装や、低インダクタンス
化を実現できた電子部品を提供できる。
るバインダ樹脂のガラス転移温度(Tg)が、導体膜に
含まれるバインダ樹脂のガラス転移温度(Tg)以下で
あるため、レーザ光の照射の際に、セラミックグリーン
シートに含まれるバインダ樹脂の粘度が低くなりやすい
ことから、セラミック粒子が除去されやすくなり、セラ
ミックグリーンシートが内部電極の貫通孔に露出する部
分を塞いでしまうという問題点を解決できる。
V吸収剤を含むため、レーザ光の照射の際に、レーザ光
がセラミックグリーンシートに均一に当たりやすくなる
ことから、このことによっても、セラミック粒子が除去
されやすくなり、セラミックグリーンシートが内部電極
の貫通孔に露出する部分を塞いでしまうという問題点を
さらに効果的に解決できる。
を説明する。図面において、なお、各符号は焼成の前後
で区別しないことにする。また、代表的な電子部品とし
て、積層セラミックコンデンサを例にとって説明する。
サの一実施形態を示す断面図である。図2は、本発明の
積層セラミックコンデンサの製造方法の一実施形態を示
す断面図である。
0は、誘電体ブロック1内部に配線パターンである内部
電極3、4が形成され、また、誘電体ブロック1の両端
側にビアホール導体5、6が形成され、ビアホール導体
5、6に接続された外部電極7、8が形成されている。
層して形成されている。この誘電体層2の焼成前は、セ
ラミック粉末と焼結助剤に溶剤、可塑剤、分散材、バイ
ンダ樹脂を混合してセラミックスラリーをシート状に成
型して乾燥したセラミックグリーンシートからなる。成
型法にはドクターブレード法、引き上げ法、ダイコータ
ー、グラビアロールコーターなどが用いられる。
末としては、チタン酸バリウム(BaTiO3)等の誘
電体材料に、必要に応じて無機酸化物などを混合する。
焼結助剤は、焼成による収縮開始温度を低くする機能を
有し、材料としてガラス成分となる液相形成物質、金属
酸化物などが用いられる。溶剤としては、例えば水、ト
ルエン、酢酸エチル、または、これらの混合物などが用
いられる。可塑剤としては、例えばポリエチレングリコ
ール、フタール酸エステルなどが用いられる。
チラール、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセター
ル、セルロース、水溶性アクリル樹脂、エマルジョンな
どが用いられる。中でも、ポリビニルブチラールを用い
ると、誘電体層2を薄層化した際に充分な強度を得るこ
とができる点で好ましい。これらは、C−C結合、C−
H結合、C−O結合の分子鎖が集合した構造を有してい
る。代表的なポリビニルブチラールの構造式を以下に示
す。
V吸収剤を含むことが望ましい。このことにより、レー
ザ光の照射の際に、レーザ光がセラミックグリーンシー
ト2に均一に当たりやすくなることから、セラミック粒
子が除去されやすくなり、図6に示すように、セラミッ
クグリーンシート2が内部電極3、4の貫通孔15、1
6に露出する部分を塞いでしまうという問題点を解決で
きる。UV吸収剤の例としては、脱バインダ時に燃焼分
解することが望ましいため、ナフタレン骨格、アントラ
セン骨格、アミノベンゾフェノン骨格をもつ有機化合物
など、C、O、H、N原子のみからなる化合物が挙げら
れる。
にそれぞれが一定間隔を開けて複数形成されており、誘
電体層2を挟んで、内部電極3と内部電極4が互いに対
向する領域Xと対向していない領域Yとが形成されるよ
うに配置されている。そして、内部電極3は誘電体ブロ
ック1の主面側から数えて偶数番目の誘電体層2の上面
に形成されており、この内部電極3がビアホール導体6
に接続され、その他には非接触である。また、内部電極
4は誘電体ブロック1の主面側から数えて偶数番目の誘
電体層2の上面に形成されており、ビアホール導体5に
接続され、その他は非接触である。
ーストを印刷形成してなる。導電性ペーストは、金属粉
末が、有機溶剤にバインダ樹脂を溶解させた有機ビヒク
ル中に分散させてなるものであり、有機ビヒクル中に
は、これらの他、各種分散剤、活性剤、可塑剤などが必
要に応じて添加される。
u、Ni、Ag、Au及びこれらの合金が用いられる。
は、バインダ樹脂を溶解して金属粉末粒子を分散させ、
このような混合系全体をペースト状にする役割をなし、
例えば、α−テルピネオールやベンジルアルコール等の
アルコール系や炭化水素系・エーテル系・BCA(ブチ
ルカルビトールアセテート)等のエステル系・ナフサ等
が用いられ、特に、金属粉末の分散性を良くするという
観点からは、α−テルピネオール等のアルコール系溶剤
を用いることが好ましい。
は、金属粉末を均質に分散させるとともに貫通孔15、
16への埋め込みに適正な粘度とレオロジーを与える役
割をもっており、例えば、アクリル樹脂やフェノール樹
脂・アルキッド樹脂・ロジンエステル・エチルセルロー
ス・メチルセルロース・PVA(ポリビニルアルコー
ル)・ポリビニルブチラート等が用いられる。特に、印
刷性状を良好にするという観点からは、エチルセルロー
スを用いることが好ましい。これらは、セラミックグリ
ーンシートに用いられるバインダ樹脂と同様にC−C結
合、C−H結合、C−O結合の分子鎖が集合した構造を
有している。代表的なエチルセルロースの構造式を以下
に示す。
まれるバインダ樹脂のガラス転移温度(Tg)が、導体
膜3、4に含まれるバインダ樹脂のガラス転移温度(T
g)より低いことが望ましい。このことにより、レーザ
光の照射の際に、セラミックグリーンシート2に含まれ
るバインダ樹脂の粘度が低くなりやすいことから、セラ
ミック粒子が除去されやすくなり、図6に示すように、
セラミックグリーンシート2が内部電極3、4の貫通孔
15、16に露出する部分を塞いでしまうという問題点
を解決できる。このため、例えば、セラミックグリーン
シート2に含まれるバインダ樹脂としてポリビニルブチ
ラール(Tg:60〜80℃)を用いた場合、導体膜
3、4に含まれるバインダ樹脂としてエチルセルロース
(Tg:140〜160℃)を用いると良い。
ロジン、グリセリン、オクタデシルアミン、トリクロロ
酢酸、オレイン酸、オクタジエン、オレイン酸エチル、
モノオレイン酸グリセリン、トリオレイン酸グリセリ
ン、トリステアリン酸グリセリン、メンセーデン油など
が用いられる。
5、16(図2(b)参照、以下同じ)内に導電性ペー
ストを充填して形成されている。
ザは、400nm以下の波長のレーザが用いられ、好ま
しくは200nm〜350nmの波長のレーザが用いら
れる。400nm以上ではバインダ樹脂の分子鎖を切る
レーザ光とはならず、レーザ光による急速局所加熱でバ
インダ樹脂が熱分解とセラミック構成部分の蒸発が起こ
り、貫通孔15、16に内部電極3、4が露出させるこ
とができない。特に350nm以下であるとバインダ樹
脂の分子間同士で結合している分子鎖、例えば、C−C
結合、C−H結合、C−O結合の分子鎖を切断できる種
類が多くなり貫通孔15、16を形成しやすくなる。な
お、200nm以下の波長のレーザを現在形成すること
は困難である。
あるいはエキシマレーザなどが使用できる。特に400
nm以下の波長のレーザを用い、径が100μm以下で
貫通孔15、16を精度良く形成するためには、特にU
V−YAGレーザが好適である。
インダ樹脂が分解したセラミック粉末を除去する除去手
段を有するのが好ましい。
用いると、分解したセラミック粉末で照射位置が覆われ
ず、常に、直接、バインダ樹脂にレーザ光を照射させる
ことができ、開孔効率を向上させることができる。
去手段を用いる方法としては、水中に浸して超音波洗浄
を行うことにより、残留した加工くずを完全に除去して
も良い。更に、貫通孔15、16内に空気流を吹き付け
て、貫通孔15、16内のくずを除去してもよい。貫通
孔15、16を形成後でも、除去手段を用いることによ
り貫通孔15、16内壁に付着したセラミックグリーン
シート2の加工くずを完全に除去することができ、内部
電極3、4とビアホール導体5、6を確実に接続するこ
とができる。
が互いに対向しない領域Y、具体的には奇数番目の誘電
体層12の領域13と偶数番目の誘電体層12の領域1
4の中心を貫通している。
ストとしては、内部電極3、4がNiを主成分とする場
合、Cu、Ni、及びセラミックグリーンシート2に含
まれるセラミック粒子と略同一成分の含有量を夫々a、
b、cとした場合、体積比で0.01≦a≦0.3、
0.5≦b≦0.9、0.01≦c≦0.2、a+b+
c=1の範囲にあることが望ましい。すなわち、aが
0.01未満である場合、Niを主成分とする内部電極
3、4との電気的接続が不十分となる。一方、aが0.
3を超える場合、CuはNiより融点が低く、焼成時に
蒸発しやすいため、ビアホール導体5、6内の空隙が多
くなってしまう。また、bが0.5未満である場合、C
uはNiより融点が低く、焼成時に蒸発しやすいため、
ビアホール導体5、6内の空隙が多くなってしまう。一
方、bが0.9を超える場合、Niを主成分とする内部
電極3、4との電気的接続が不十分となる。さらに、c
が0.01未満である場合、焼成時にビアホール導体
5、6の焼結がセラミックグリーンシート2より早く起
こり、クラックの原因となる。一方、cが0.2を超え
る場合、ビアホール導体5、6の導電性が低下する。こ
の貫通孔15、16に充填した導電性ペーストをセラミ
ックグリーンシートとの一体焼成によって形成できる。
この様に形成したビアホール導体5が内部電極3を貫通
して電気的に接続し、ビアホール導体6が内部電極4を
貫通し手電気的に接続されることになる。
5、6のうち、ビアホール導体5は誘電体ブロック1の
主面に形成した外部電極7に接続され、ビアホール導体
6は誘電体ブロック1の主面に形成した外部電極8に接
続される。これにより、内部電極3、4の各々が対向す
ることで、容量成分を形成することができる。
用いられ、セラミックグリーンシートを一体焼成した後
に印刷にて形成される。
する。なお、積層セラミックコンデンサ10の製造方法
の例について説明する。
剤、バインダ樹脂などを混合したスラリーから、ドクタ
ーブレード法で、誘電体層となるセラミックグリーンシ
ート2を成型する。
ト2に内部電極3、4をそれぞれ形成し、図2(a)に
示すように、内部電極3と内部電極4のそれぞれが形成
された2種類のセラミックグリーンシート2を交互に所
要枚数を積み重ね、その上下から加圧焼成して積層体1
1を形成する。
1の主面に波長が350nmのUV−YAGレーザを照
射する。レーザ光の照射は、バースト加工、すなわちレ
ーザ光の径を目的の貫通孔15、16の径よりも細くし
て、レーザ光の照射を繰り返すことにより、貫通孔1
5、16を形成する。すなわち、まず、図4(a)に示
すように、貫通孔15、16となる領域のほぼ中心部に
レーザ光Laを照射することにより、中心貫通孔15
a、16aを形成する。次に、図4(b)に示すよう
に、積層体11を貫通するように、中心貫通孔15a、
16aの周辺に穿設位置を移動させながら、渦巻状に徐
々に外側にレーザ光Lnを照射していき、貫通孔15、
16となる領域の周辺位置まで周辺貫通孔15n、16
nをあけていく。このことにより、図4(c)に示すよ
うに貫通孔15、16を略円柱状にする。
以上である場合も、レーザ光Lnの照射による加工熱が
中心貫通孔15a、16aを通って上下に放散するた
め、図7に示すように、内部電極となる導体膜3、4の
早期蒸発により、導体膜3、4の貫通孔15、16内に
露出する部分が消失し、内部電極3、4とビアホール導
体5、6の電気的接続を不能にするという問題点を解決
できる。そして、内部電極となる導体膜3、4が貫通孔
15、16に露出した状態で形成され、これにより、内
部電極3、4とビアホール導体5、6との接続性が向上
し、抵抗値を小さくすることができる。
0kHz(パルス周期0.034〜1ms)の範囲にあ
ることが望ましい。すなわち、レーザ光のパルス周波数
が1kHzより低い場合、レーザ光による穿設時間が長
くなり、生産性が低下するという問題点がある。一方、
レーザ光のパルス周波数が30kHzより高い場合、レ
ーザ光の照射による加工熱が大きくなり、内部電極とな
る導体膜3、4の早期蒸発により、内部電極3、4とビ
アホール導体5、6の電気的接続を不能にしてしまう。
樹脂が分解しバラバラになったセラミック粉末の真空引
きを行う。
体11を水中に浸して超音波洗浄を行うことにより、残
留した加工くずを完全に除去する。更に、図2(c)に
示すように、形成された貫通孔15、16内に、スクリ
ーン印刷法により、ビアホール導体5、6となる導電性
ペーストを充填する。これによってビアホール導体5、
6が形成される。
ロック1にカットする。積層体11が厚い場合はダイシ
ング方式でカットをするのが望ましい。
0℃の炉でバインダ樹脂を除いた後、本焼成炉に入れて
セラミック材料の適温で誘電体層2、内部電極3、4、
ビアホール導体5、6を同時に1250〜1300℃で
高温焼結を行う。
電気的に接続するために、導電性ペーストをスクリーン
印刷等で塗布し焼き付け外部電極7、8を焼結体の主面
に形成する。このようにして、図1に示すような積層セ
ラミックコンデンサ10が得られる。
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
の変更・改良を加えることは何ら差し支えない。
他の実施の形態を説明する図である。図によれば、レー
ザ光Laは、図5(a)に示すように、貫通孔15、1
6となる領域のほぼ中心部にレーザ光Laを照射するこ
とにより、中心貫通孔15a、16aを形成する。次
に、図5(b)に示すように、積層体11上に渦巻状に
徐々に外側にレーザ光Lnを照射していき、貫通孔1
5、16となる部分の周辺位置まで略円盤状の穴15
n、16nをあけていく。具体的には、旋回加工、円周
加工、サイクル加工、トレパン加工などが用いられる。
このとき、1回の穴15n、16nの形成では貫通させ
ずに、複数回の穴15n、16nの形成を繰り返して、
図5(c)に示すように、貫通孔15、16を形成す
る。
Lnの照射による加工熱をさらに小さくできるため、内
部電極となる導体膜3、4の早期蒸発により、内部電極
3、4とビアホール導体5、6の電気的接続を不能にす
るという問題点をさらに効果的に解決できる。
内に複数個設けても良い。このことにより、寄生インダ
クタンスの少ない積層セラミックコンデンサを提供する
ことができる。更に、1個の誘電体ブロック内に、複数
個のコンデンサ素子を内蔵させても良く、例えば、内蔵
するコンデンサ素子の内部電極の面積を変えて、容量の
異なるコンデンサ素子を同一誘電体ブロック内に内蔵さ
せても良い。また、本発明は、積層セラミックコンデン
サ以外の電子部品にも適用できる。
の波長のレーザ光によりセラミックグリーンシートのバ
インダ樹脂を構成する分子鎖を切断して貫通孔を形成し
たビアホール導体であるので、内部電極が貫通孔内に確
実に露出され、内部電極とビアホール導体の電気的接続
が良好にできる電子部品が製造できる。
断面図である。
形態を示す断面図であり、(a)はセラミックグリーン
シート積層後、(b)は貫通孔形成後、(c)はビアホ
ール導体形成後を示す図である。
を示す断面図であり、(a)は貫通孔形成後、(b)は
内部電極及びビアホール導体形成後、(c)はセラミッ
クグリーンシート積層後を示す図である。
る工程を説明する図であり、(a)は貫通孔となる領域
の中心にレーザ光を照射した後、(b)はレーザ光によ
るバースト加工の途中の状態(c)は貫通孔の形成が終
了した後である。
る工程の他の実施の形態を説明する図であり、(a)は
貫通孔となる領域の中心にレーザ光を照射した後、
(b)はレーザ光による1回目の旋回加工後、(c)は
貫通孔の形成が終了した後である。
トが、導体膜が貫通孔内に露出した部分を塞いだ状態を
示す部分拡大図である。
早期蒸発により、導体膜が貫通孔内に露出する部分が消
失した状態を示す部分拡大図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 バインダ樹脂を含むセラミックグリーン
シートを用意する工程と、 該セラミックグリーンシート上に配線パターンとなる導
体膜を形成する工程と、 該導体膜が形成されたセラミックグリーンシートを複数
積層して積層体を形成する工程と、 該積層体上の所定位置に、波長が400nm以下のレー
ザ光を照射することによって積層方向に前記セラミック
グリーンシートと導体膜との双方を貫通する貫通孔を形
成する工程と、 該貫通孔に導電性ペーストを充填する工程と、 該積層体を焼成する工程とを有する電子部品の製造方
法。 - 【請求項2】 前記セラミックグリーンシートに含まれ
るバインダ樹脂のガラス転移温度(Tg)が、前記導体
膜に含まれるバインダ樹脂のガラス転移温度(Tg)以
下であることを特徴とする請求項1記載の電子部品の製
造方法。 - 【請求項3】 前記セラミックグリーンシートは、UV
吸収剤を含むことを特徴とする請求項1または2記載の
電子部品の製造方法。
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