JP2003227133A - 基礎杭およびその構築方法 - Google Patents

基礎杭およびその構築方法

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JP2003227133A
JP2003227133A JP2002025378A JP2002025378A JP2003227133A JP 2003227133 A JP2003227133 A JP 2003227133A JP 2002025378 A JP2002025378 A JP 2002025378A JP 2002025378 A JP2002025378 A JP 2002025378A JP 2003227133 A JP2003227133 A JP 2003227133A
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stirring blade
soil cement
ground
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Kazuhiko Isoda
和彦 磯田
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境に配慮しつつ、低コストで基礎杭を構築
する。 【解決手段】 基礎杭1は、上端部3aがフーチング2
に接合される杭本体3を備えている。この杭本体3は、
ソイルセメント5を用いて形成されるとともに、その下
端部3bを構成するソイルセメント5として鋼繊維補強
ソイルセメント5Aが用いられた構成となっている。こ
のような構成により、杭本体3の下端部3bを高強度化
して支持力を拡大し、杭径を減じてコストダウンを図る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の上部構造体
の荷重を地盤に伝達するために用いられる基礎杭および
その構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題に対する意識の高まりを
背景として、建設工事においても環境汚染を防止できる
工法が求められている。このような工法の一例として、
基礎杭構築時に、地盤における杭の設置対象領域をセメ
ントミルクを注入しつつ攪拌し、攪拌を行った部分に対
して中空の鋼管杭を挿入することで杭体を形成する工法
が実現している。こうした工法は、掘削地盤を原位置で
ソイルセメント化するために排土が殆どなく、施工面で
も低振動かつ低騒音という特徴を有し、環境に優しい工
法となっている。また、この工法により施工された基礎
杭は、排土して地盤を緩めることが無いため、打撃工法
と同等の先端支持力(単位面積当たりで、通常の場所打
ちコンクリートの2倍程度)が認められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
工法を採用して構築された基礎杭は、場所打ちコンクリ
ート杭に比較して施工コストが高いという問題があり、
一般的な建築構造物には殆ど適用されていないのが実状
であった。そこで、環境に配慮しつつ施工コストを低減
することができるような基礎杭の構築技術が求められて
いた。
【0004】このような事情に鑑みて、本発明では、環
境に優しく、かつ、低コストでの施工を行うことができ
るような基礎杭およびその構築方法を提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては以下の手段を採用した。すなわち、
請求項1記載の基礎杭は、建物の上部構造体の荷重を地
盤に伝達するために用いられる基礎杭であって、上端部
が上部構造体に接合される杭本体を備え、この杭本体
は、ソイルセメントを用いて形成され、かつ、杭本体の
少なくとも下端部を構成するソイルセメントとして繊維
補強ソイルセメントが用いられていることを特徴として
いる。このような構成により、杭本体の少なくとも下端
部をより高強度化して支持力を拡大することができる。
【0006】請求項2記載の基礎杭は、請求項1記載の
基礎杭であって、杭本体の下端部は、その断面積が杭本
体の他の部分に比較して大となるように形成されている
ことを特徴としている。このような構成により、さらに
支持力の拡大を図ることができる。
【0007】請求項3記載の基礎杭は、建物の上部構造
体の荷重を地盤に伝達するために用いられる基礎杭であ
って、上端部が前記上部構造体に接合される杭本体を備
え、杭本体は、管状体とソイルセメントとを有し、この
ソイルセメントが管状体の少なくとも内部に充填された
構成とされ、かつ、杭本体は、その下端部においてソイ
ルセメントが充填される領域の径寸法が、他の部分にお
いて前記ソイルセメントが充填される領域の径寸法に比
較して大となるように形成されていることを特徴として
いる。このような構成により鋼管ソイルセメント杭の先
端支持力を容易に拡大することができる。
【0008】請求項4記載の基礎杭は、請求項3記載の
基礎杭であって、杭本体の下端部に充填されるソイルセ
メントには、繊維材が混入されていることを特徴として
いる。このような構成により、鋼管と杭本体下端部の繊
維材によって補強されたソイルセメント箇所とが相俟っ
て、杭本体のさらなる支持力の拡大を図ることができ
る。
【0009】請求項5記載の基礎杭の構築方法は、地盤
内を地表面から下方に向けて攪拌翼により硬化材を混練
しつつ順次攪拌していくとともに、攪拌翼に後続させて
管状体を地表面側から地盤内に挿入していき、攪拌翼が
所定の深度に達する以前に、攪拌翼の回転径寸法を拡大
して地盤内において硬化材が混練される領域の径寸法
を、管状体の径寸法よりも拡大し、攪拌翼が所定の深度
に達したら、攪拌翼の回転径寸法を管状体の径寸法より
も縮小し、攪拌翼を管状体の内部を通じて地表面に引き
上げることを特徴としている。このような構成を採用す
ることにより、請求項3に係る基礎杭を容易に得ること
ができる。
【0010】また、請求項6記載の基礎杭の構築方法
は、攪拌翼の回転寸法を拡大させた際に地盤内に混練す
る硬化材として、繊維を混入したセメントミルクを用い
ることを特徴としている。このような構成を採用するこ
とにより、請求項4に係る基礎杭を容易に得ることがで
きる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態
である基礎杭1の立断面図、図2は図1におけるI−I
線矢視断面図である。これらの図中に示す基礎杭1は、
建物の上部構造体の荷重を地盤Gに対して伝達するもの
であり、その杭本体3の上端部3aが、建物の上部構造
体の一部をなすフーチング2に対して接合された構成と
なっている。
【0012】杭本体3は、鋼管(管状体)4と、この鋼
管4の内外に対して充填されるソイルセメント5とを備
えた構成となっている。また、杭本体3の下端部3b
は、他の部分に比較してその径寸法が大とされており、
杭本体3の軸部(下端部3bよりも上方の部分)3cか
ら杭本体3の先端3dに向かって漸次その断面積が拡大
する円錐台形状とされている。一方、鋼管4は、杭本体
の下端部3bにおいても拡径しないために、下端部3b
のうち断面積が軸部3cに比較して拡大した部分は、ソ
イルセメント5によって占められることとなる。つま
り、杭本体3の下端部3bにおいてソイルセメント5が
充填される領域の径寸法は、軸部3cにおいてソイルセ
メント5が充填される領域の径寸法に比較して大とされ
ている。具体的には、杭本体3の下端部3bのソイルセ
メント5が充填される領域の径寸法は、軸部3cの外形
φ1より大でかつ鋼管4の外形Dの2倍よりも小に設定
されている。
【0013】また、杭本体3の下端部3bには、ソイル
セメント5として、鋼繊維補強ソイルセメント5Aが用
いられている。鋼繊維補強ソイルセメント5Aは、鋼繊
維(繊維材)が混練されることに加えて、杭本体3の軸
部3cを構成するソイルセメント5Bよりもセメントミ
ルクの配合が富配合とされており、これにより、ソイル
セメント5Bよりも高強度を発揮することができるよう
になっている。なお、この鋼繊維補強ソイルセメント5
Aは杭本体3の中間部及び上端部まで達するように充填
してもよい。この杭本体3の下端部3bの鋼繊維補強ソ
イルセメント5Aが用いられている部分の高さは鋼管4
の外形Dの2倍以上に設定されている。また、鋼管4の
下端は杭本体3の下端部3bまで達しているが、このと
き、鋼管4の下端から杭下端までの寸法は、鋼管4の外
形Dの1/2以上に設定されている。
【0014】また、鋼管4の上端にはフレア溶接により
アンカー鉄筋7が溶接されており、アンカー鉄筋7の上
端部がフーチング2内に定着されることにより杭本体3
の上端部3aとフーチング2とが強固に接合されるよう
になっている。
【0015】次に、この基礎杭1の構築方法について説
明する。基礎杭1を構築するには、まず図3(a)に示
すように、地盤G内の地表面Gs付近に、基礎杭1の設
置対象部分に位置させて口元管9を設置するとともに、
地盤Gの口元管9に囲まれた部分に対して掘削を兼ねる
攪拌翼10を挿入する。この場合、攪拌翼10は、その
上方に配置した鋼管4に対して固定あるいは当接してお
くこととする。また、攪拌翼10としては、回転時にセ
メントミルクを地盤G内に吐出可能であり、かつ、鋼管
4(杭本体3)の軸方向(鉛直方向)に直交する方向
(水平方向)の回転径Daが縮小・拡大自在であるもの
を用いる。さらに、鋼管4の上端部には、あらかじめア
ンカー鉄筋7(図3(a)において図示略)を溶接して
おいてもよい。
【0016】図3(a)に示したような状態から、攪拌
翼10を回転させつつ鋼管4をその自重により下降させ
る。これにより、図3(b)に示すように、攪拌翼10
によって地盤G中における基礎杭1の設置対象部分が攪
拌されるとともに、攪拌翼10から吐出されるセメント
ミルクと土とが混練されて、基礎杭1の設置対象部分に
ソイルセメント5が形成される。また、鋼管4は、攪拌
翼10に後続してソイルセメント5内に挿入されていく
こととなる。
【0017】その後、図3(c)に示すように、攪拌翼
10が、杭本体3の深さ位置(所定の深さ位置)に達す
る以前に、攪拌翼10から吐出させるセメントミルクに
鋼繊維を混入させ、これを土と混練することにより、地
盤G中に鋼繊維補強ソイルセメント5Aが形成されるよ
うにする。また同時に、攪拌翼10および鋼管4を下降
させつつ、攪拌翼10の回転径寸法を徐々に拡大させ
る。これによって、図3(c)に示すように、鋼繊維補
強ソイルセメント5Aにより杭本体3の下端部3bが、
円錐台形状に形成されることとなる。なお、杭本体3の
下端部3bは、地盤G中の支持層11に埋め込まれた状
態で形成される。
【0018】このようにして杭本体3の下端部3bを形
成したら、攪拌翼10を閉じてその回転径寸法を鋼管4
の内径寸法よりも縮小し、さらに、図3(d)および
(e)に示すように、攪拌翼10を鋼管4の内部を通じ
て、地上にまで引き揚げる。さらに杭本体3の上端部3
a上に、建物のフーチング2を形成し、フーチング2内
にアンカー鉄筋7を定着させて杭本体3の上端部3aと
フーチング2とを接合することにより、図1に示したよ
うな基礎杭1を得る。
【0019】上述の基礎杭1においては、杭本体3の下
端部3bを構成するソイルセメント5として鋼繊維補強
ソイルセメント5Aを用いたため、この部分を高強度化
して杭本体3の支持力を拡大することができる。これに
より、杭径が小さくても所定の支持力を得ることがで
き、環境に配慮しつつ、低コストでの施工が可能とな
る。特に、こうした構成を採用することにより、杭本体
3の下端部3bに対して引張力が生じたとしても破壊を
防止することが可能となる。近年、先端をフラットとし
た拡底場所打ちコンクリート杭において短期許容支持力
で底面に割れが生じ、極限支持力時には破壊が上方に進
展することが報告されているが、本実施の形態の基礎杭
1では、こうした破壊についても防止できると考えられ
る。
【0020】さらに、基礎杭1においては、杭本体3の
下端部3bにおいてソイルセメント5(鋼繊維補強ソイ
ルセメント5A)が充填される領域の径寸法が、他の部
分(軸部3c)においてソイルセメント5が充填される
領域の径寸法に比較して大とされており、これにより、
杭本体3の下端部3bにおける杭本体3の軸方向の断面
積が、杭本体3の他の部分(軸部3c)における断面積
に比較して大とされる。したがって、さらなる支持力の
拡大を図ることができ、これにより、よりコストパフォ
ーマンスに優れた基礎杭を実現することができる。
【0021】しかも上述の基礎杭1は、杭本体3が鋼管
4とソイルセメント5とを有するとともに、鋼管4の内
部にソイルセメント5が充填された構成となっているの
で、鋼管4の座屈が防止され、鋼管の許容圧縮耐力が増
加するため、鋼管4の肉厚を薄くすることができる。し
たがって、揚重計画が楽になり、杭の施工が容易になる
とともに、ローコスト化を図ることができる。なお、鋼
管4の径や肉厚を調整することで、任意の断面性能(曲
げ耐力)を持たせることができ、これにより、コストパ
フォーマンスの向上を図ることができる。
【0022】さらに、基礎杭1は、鋼管4を使用したた
めに、場所打ちコンクリート杭と比較してせん断耐力も
大きく、さらに、鋼管4が、杭本体3の軸部3cにおい
て中心部より外側に位置しているため、曲げ耐力を発揮
することができる。しかも、杭頭を鋼管杭と考えること
ができるため、場所打ちコンクリート杭と比較して杭径
が小さくても大きな曲げ耐力を有し、軸力が小さいとき
や引張力が作用するときでも曲げ耐力を確保することが
できる。これによって、地盤条件が悪くても杭頭曲げ応
力に対して容易に対処することができるようになり、ま
た、杭径が小さくなることで排土を減らすことができ
る。また、杭本体3の下端部3bを含めて無筋とするこ
とができるため、場所打ちコンクリート杭と比べた場
合、鉄筋籠が不要であり、このため作業スペースや組立
工程が不要となり工期短縮を図ることができる。
【0023】さらに、基礎杭1は、杭本体3の軸部3c
において、ソイルセメント5が鋼管4によってその側部
から拘束されるために、コンファインド効果により軸耐
力も大きくとれることになる。したがって、杭としての
耐力はもっぱら地盤Gで決定されることとなり、杭本体
3の下端部3bを拡大して支持力を拡大し、かつ下端部
3bに充填されるソイルセメント5として鋼繊維が混入
された鋼繊維補強ソイルセメントを用いることは合理的
であると考えられる。
【0024】さらに、上述の基礎杭1の構築方法では、
地盤G内を地表面Gsから下方に向けて攪拌翼10によ
りセメントミルクを混練しつつ順次攪拌していくととも
に、攪拌翼10に後続させて鋼管4を地表面Gs側から
地盤G内に挿入していき、攪拌翼10が所定の深度に達
する以前に、攪拌翼10の回転径寸法を拡大して、地盤
G内においてセメントミルクが混練される領域の径寸法
を、鋼管4の径寸法よりも拡大するようにしている。そ
して、攪拌翼10が所定の深度に達したら、攪拌翼10
の回転径寸法を鋼管4の径寸法よりも縮小し、攪拌翼1
0を鋼管4の内部を通じて地表面Gsに引き上げるよう
になっている。
【0025】このような構成により、下端部3bが拡径
した杭本体3を有する基礎杭1を、特殊な攪拌翼10を
用いるだけで、既往の鋼管ソイルセメント杭工法の施工
手順を踏襲しつつ行うことができる。すなわち、掘削し
た土を掘削孔内から排出せず、その場でセメントミルク
と攪拌することができ、孔内崩壊せずベントナイトなど
の安定液を使用する必要が無く、産業廃棄物の発生を抑
制することができ地球環境に優しい工法とすることがで
きる。また、被圧地下水のある場合にも安定液の流出が
ないため対応できる。また打撃工法でなく、基本的に埋
め込み工法の一種であり低騒音で低振動となり、また支
持層の深さが変化しても打撃杭よりも対処しやすい。さ
らに、既往の施工手順を踏襲できるために、現場展開も
容易である。
【0026】また、上述の基礎杭1の構築方法では、鋼
管4を建て込む前に、鋼管4の上端部にアンカー鉄筋7
を先付けすることができるため、アンカー鉄筋7と鋼管
4とのフレア溶接部の信頼性が確保されるとともに施工
能率が向上する。すなわち、一般的な鋼管杭では、杭打
ち機や埋め込み杭の掘削機に杭を取り付ける際に杭頭に
鉄筋があると杭施工に障害となるため、杭の埋め込み後
に、杭頭部のアンカー鉄筋を現場において溶接すること
が必要となり、溶接作業姿勢が悪く溶接部の品質に問題
が生じる場合もあったが、上述の基礎杭1の構築方法で
は、鋼管4を単にその自重により下降させて建て込むこ
とができるので、このような問題が生じない。
【0027】以上において、本発明の一実施の形態を説
明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるもので
なく、その趣旨を逸脱しない範囲内で他の構成を採用す
ることが可能である。
【0028】例えば、上記実施の形態においては、図3
に示すような構築方法が採用されていたが、これに代え
て図4に示すような構築方法を採用することもできる。
すなわち、図4(a)に示すように、地表面Gsに口元
管9を設置し、口元管9の内部に位置する地盤Gを攪拌
翼10により掘削するとともに、掘削土をスクリュウ1
2により排出することにより、所定の深さの掘削孔13
を形成する。この場合、掘削孔13には安定液14を満
たしておく。
【0029】さらに、図4(b)に示すように、スクリ
ュウ12を攪拌翼10から取り外すとともに、スクリュ
ウ12に代えて攪拌翼10に対してセメントミルク供給
管15を接続する。そして、セメントミルク供給管15
を通じて供給したセメントミルクを攪拌翼10から吐出
させることにより、掘削孔13の底部のさらに下方の地
盤Gを順次ソイルセメント5としていく。また、掘削孔
13の内部にセメントミルクCmを注入して安定液14
を回収することにより、掘削孔13の内部の安定液14
をセメントミルクCmに置換していく。
【0030】その後、攪拌翼10が、杭本体3の深さ位
置(所定の深さ位置)に達する以前に、攪拌翼10から
吐出させるセメントミルクCmに鋼繊維を混入させ、こ
れを土と混練することにより、地盤G中に鋼繊維補強ソ
イルセメント5Aが形成されるようにする。また同時
に、攪拌翼10および鋼管4を下降させつつ、攪拌翼1
0の回転径寸法を徐々に拡大させることにより、図4
(c)に示すように、杭本体3の下端部3bを、鋼繊維
補強ソイルセメント5Aを用いて円錐台形状に形成す
る。
【0031】このようにして杭本体3の下端部3bを形
成したら、攪拌翼10を地上に引き揚げ、さらに図4
(d)に示すように掘削孔13の内部に鋼管4を挿入し
て鋼管4をその自重により下降させる。さらに図4
(e)に示すように、口元管9を撤去して杭本体3を形
成する。その後は、上記実施の形態と同様の手順を採用
することにより、基礎杭1を構築することができる。
【0032】またこれとは別に、上記実施の形態の基礎
杭1において、杭本体3の下端部3bの形状は円錐台形
状とされていたが、これに限定されず、図5に示すよう
に杭本体3の下端部3bを、ドロップハンチのように断
面積(径寸法)を大きくした円筒形状としても同様の効
果を得ることができる。
【0033】また、上記実施の形態においてアンカー鉄
筋7を直接鋼管4に溶接する代わりにカップラー(メス
ねじ)機械継手を鋼管4に溶接しておき、このカップラ
ー機械継手を介して、フーチング2の構築時にアンカー
鉄筋7を鋼管4の上端に取り付けるようにしてもよい。
【0034】また、上記実施の形態においては、杭本体
3の下端部3bが鋼繊維補強ソイルセメント5Aにより
構成されていたが、これに限定されず、炭素繊維やガラ
ス繊維を利用することも可能である。ただし、ダマにな
らず容易に攪拌できるものとしては鋼繊維が最も好適で
ある。
【0035】また、上記実施の形態において、建物の上
部構造の柱が充填鋼管コンクリート柱である際に、この
充填鋼管コンクリート柱を構成する鋼管と鋼管4とを直
接一体化することで、鋼管が上部構造体の柱から基礎杭
1まで連続した構造体を構築することができる。なお、
この場合、充填鋼管コンクリート柱と鋼管4とを必ずし
も同断面とする必要はなく、鋼管厚等を変化させること
も可能である。
【0036】さらに、上記実施の形態の基礎杭1の鋼管
4に対して、その上方から鋼管または鋼管巻きのSRC
柱を取り付けることにより、取り付けた鋼管または鋼管
巻きのSRC柱を逆打ち工法の構真柱とすることもでき
る。従来の逆打ち工事では、建物の上部構造の柱が充填
鋼管コンクリート柱あるいは鋼管柱であったとしても、
地下部でその形状を十字型に振り替えた構真柱を採用す
るのが通常であり、このため断面切り替え部分で複雑な
ディテールが必要となり、製作上の難易度が上がるとと
もにコストアップが生じていた。こうした場合、上記実
施の形態の基礎杭1の鋼管4に対して、その上方に鋼管
または鋼管巻きのSRC柱を取り付け、この部分を逆打
ち工法の構真柱とするようにすれば、地上部の柱から構
真柱と基礎杭1との接続部に至るまで、すべて鋼管とす
ることが可能となり、シンプルでローコストな構成を実
現することができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
環境に配慮しつつ、低コストで基礎杭を構築することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である基礎杭の立断面
図である。
【図2】 図1におけるI−I線矢視断面図である。
【図3】 図1および図2に示した基礎杭の構築方法を
示す工程図である。
【図4】 本発明の他の実施の形態である基礎杭の構築
方法を示す工程図である。
【図5】 本発明のさらに他の実施の形態を示す図であ
って、基礎杭の杭本体の下端部の拡大立断面図である。
【符号の説明】
1 基礎杭 2 フーチング 3 杭本体 3a 上端部 3b 下端部 4 鋼管(管状体) 5 ソイルセメント 5A 鋼繊維補強ソイルセメント

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の上部構造体の荷重を地盤に伝達す
    るために用いられる基礎杭であって、 上端部が前記上部構造体に接合される杭本体を備え、 前記杭本体は、ソイルセメントを用いて形成され、 前記杭本体の少なくとも下端部を構成する前記ソイルセ
    メントとして繊維補強ソイルセメントが用いられている
    ことを特徴とする基礎杭。
  2. 【請求項2】 前記杭本体の下端部は、その軸方向の断
    面積が前記杭本体の他の部分に比較して大となるように
    形成されていることを特徴とする請求項1記載の基礎
    杭。
  3. 【請求項3】 建物の上部構造体の荷重を地盤に伝達す
    るために用いられる基礎杭であって、 上端部が前記上部構造体に接合される杭本体を備え、 前記杭本体は、管状体と、ソイルセメントとを有し、該
    ソイルセメントが前記管状体の少なくとも内部に充填さ
    れた構成とされ、 かつ、前記杭本体は、その下端部において前記ソイルセ
    メントが充填される領域の径寸法が、他の部分において
    前記ソイルセメントが充填される領域の径寸法に比較し
    て大となるように形成されていることを特徴とする基礎
    杭。
  4. 【請求項4】 前記杭本体の下端部に充填される前記ソ
    イルセメントには、繊維材が混入されていることを特徴
    とする請求項3記載の基礎杭。
  5. 【請求項5】 地盤内を地表面から下方に向けて攪拌翼
    により硬化材を混練しつつ順次攪拌していくとともに、
    前記攪拌翼に後続させて管状体を前記地表面側から前記
    地盤内に挿入していき、 前記攪拌翼が所定の深度に達する以前に、前記攪拌翼の
    回転径寸法を拡大して前記地盤内において前記硬化材が
    混練される領域の径寸法を、前記管状体の径寸法よりも
    拡大し、 前記攪拌翼が所定の深度に達したら、前記攪拌翼の回転
    径寸法を前記管状体の径寸法よりも縮小し、該攪拌翼を
    前記管状体の内部を通じて前記地表面に引き上げること
    を特徴とする基礎杭の構築方法。
  6. 【請求項6】 前記攪拌翼の回転寸法を拡大させた際に
    前記地盤内に混練する硬化材として、繊維を混入したセ
    メントミルクを用いることを特徴とする請求項5記載の
    基礎杭の構築方法。
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