JP2003226831A - 水性顔料分散液用混練物およびこれを用いた水性顔料分散液とインク組成物の製造方法 - Google Patents

水性顔料分散液用混練物およびこれを用いた水性顔料分散液とインク組成物の製造方法

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JP2003226831A JP2002348196A JP2002348196A JP2003226831A JP 2003226831 A JP2003226831 A JP 2003226831A JP 2002348196 A JP2002348196 A JP 2002348196A JP 2002348196 A JP2002348196 A JP 2002348196A JP 2003226831 A JP2003226831 A JP 2003226831A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顔料が安定に分散し(分散安定性が良好
で)、それが長期保存においても維持される(長期保存
安定性が良好で)、優れた水性顔料分散液とインク組成
物を得ることができる技術を提供する。 【解決手段】 少なくとも樹脂、水溶性有機溶剤、およ
び顔料を含む混合物を混練して水性顔料分散液用混練物
を製造する場合に、前記混合物中の固形分比率を50質
量%以上とし、かつ前記混練中に、前記混合物の質量が
実質的に変化しない様に混練して水性顔料分散液用混練
物を製造し、これを用いて水性顔料分散液、およびイン
ク組成物を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性顔料分散液用
混練物およびこれを用いた水性顔料分散液とインク組成
物の製造方法に関し、特にインクジェット記録用に適し
たものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水を主成分とする液媒体中に顔料
を分散した水性顔料分散液が提案され、これを希釈して
インク組成物が製造されている。水性顔料分散液を製造
するにあたっては、顔料、水、有機溶剤、樹脂、アルカ
リ剤を混合し、分散機を用いて顔料の分散処理を行うの
が一般的である。その結果、粒子状の顔料が樹脂にて被
覆された複数の樹脂被覆粒子が水溶性溶剤(水性媒体)
中に分散した水性顔料分散液が得られる。なお本発明に
おいて水溶性溶剤もしくは水性媒体とは、水、あるいは
水に水と容易に混ざり合う水溶性有機溶剤を含有する溶
剤のことを示す。
【0003】一方、水性顔料分散液を使用してインクジ
ェット記録用のインク組成物を製造すると、従来の染料
を用いたものと比べて耐光性、耐水性などが格段にすぐ
れたものが得られる。なお、インクジェット記録用のイ
ンク組成物においては、インクジェットから吐出される
ときの安定性(吐出安定性)、長期保存安定性などが、
他の用途に比較して厳しく要求されている。すなわち、
できるだけ粒子径の揃った微細な顔料粒子が、樹脂に被
覆された状態で、水溶性溶剤中に長期にわたって安定に
分散している必要がある。そして、これらの要求を満足
するためには、水性顔料分散液の段階で、良好な分散安
定性と、長期保存可能な分散安定性を有することが必要
とされる。
【0004】そこで、最近では、水性顔料分散液につい
て、インクジェット記録用に適した組成や顔料の分散方
法などについて種々の検討が行われはじめている。例え
ば、水溶性樹脂とアルカリ成分を水に溶解した水溶液を
作成し、これに顔料を加えて充分撹拌した後、さらに分
散効率の高い高速のサンドミルなどを用いて分散させて
水性顔料分散液を得る方法が提案されている。(例えば
特許文献1参照。)。
【0005】しかしながら、この方法においては、分散
時間が長時間にわたり、製造効率が低いという問題があ
った。また、この様にして得られた水性顔料分散液にお
いても、分散安定性は未だ不充分であった。すなわち、
サンドミルによる水性顔料分散液の分散工程は、通常固
形分比率の小さい低粘度の被分散液で行われる。そのた
め、被分散液は顔料濃度が低く、また粘度も低いため、
顔料に強力なシェアがかかりにくく、顔料の粗大粒子を
粉砕するのに多くの時間がかかるという問題があった。
また、この様にして得られた水性顔料分散液には、分散
後にも相当量の粒径1μm以上の粗大粒子が含まれてい
る。そして、このままではインクジェットの吐出安定性
が確保できないので、さらに遠心分離、濾過などによっ
てこの粗大粒子を除去する工程が必要であり、さらなる
製造効率の低下と収率の低下という問題があったこれに
対して、樹脂と顔料もしくは、樹脂、水、水溶性有機溶
剤からなる水性樹脂溶液と顔料の混合物を、ロールで練
肉することも行われている。二本ロールにおいては、上
記混合物を混練して顔料を含む固形チップを作製し、該
固形チップに主に水と水溶性有機溶剤を添加してハイス
ピードミキサー、ホモジナイザー等で分散して水性顔料
分散液を得る方法も行われている。(例えば特許文献
2、特許文献3参照。)。しかしながら、このような方
法を用いると、確かに顔料はロール間でシェアを受けて
細かく粉砕されるものの、練肉はあくまで開放系で行わ
れるため、練肉中に水、水溶性有機溶剤が蒸発して最終
的には固形分比率の高い固形のチップ状となる。そのた
め、これに続く分散工程で、さらに水、水溶性有機溶剤
を添加して固形チップの粉砕、溶解及び顔料の再分散を
行わなければならない。したがって、ロールで練肉する
操作に続く、分散工程に負担がかかり、分散時間が長時
間化したり、また、たとえ長時間の分散を行ったとして
も、粗大粒子が残存する可能性があった。また、ロール
で練肉した後の固形チップは顔料の表面が樹脂被覆され
ていても、このように該固形チップを粉砕、溶解する分
散工程を経るため、水性顔料分散液作製後の顔料表面の
樹脂被覆が必ずしも十分でないことがあった。さらに、
二本ロールを用いた練肉においては、練肉中に練肉物が
ロール間でシート状になり、かつロールから脱離しない
ことが必要とされる。そのため、練肉開始時における顔
料に対する樹脂、水溶性有機溶剤の比率が一定値以上で
ないと、前記シート状の練肉物を形成することが出来な
いため、顔料、樹脂、水、水溶性有機溶媒等の配合比率
の設定自由度は必ずしも高くなく、顔料比率をあまり高
く設定できない。さらに使用樹脂の組成や熱特性によっ
ては混練物がうまくまとまらないなど、樹脂そのものの
選定にも制約が課せられる可能性があった。とくに印字
塗膜の耐久性やインク組成物の熱安定性を考慮したと
き、Tgの高い樹脂を使い、また例えばスチレンアクリ
ル系樹脂においてスチレン比率を高めることが行われる
が、樹脂Tgが90℃を超え、もしくはスチレン比率が
25%を超えると混練中の樹脂がまとまりにくくなるた
め、このような高耐久性の要望に応えるのが難しかっ
た。また三本ロールを用いた練肉は、二本ロールに比べ
ると遙かに低固形分比率の混合物に対して用いられ、顔
料の配合比率をあまり高く設定することができない。被
混練物の粘度も低く、前処理として用いるには被混練物
にかかるシェアをあまり大きくできないという難点があ
る。
【0006】
【特許文献1】特開平10ー60332号公報(第2
3頁)
【特許文献2】特開2000−80299号公報(第2
3頁)
【特許文献3】特開2001−81390号公報(第2
3 4 5頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記事情に鑑
てなされたもので、顔料が安定に分散し(分散安定性が
良好で)、それが長期保存においても維持される(長期
保存安定性が良好で)、優れた水性顔料分散液とインク
組成物を得ることができる技術を提供することを課題と
する。また、分散時間などの製造に要する時間が短く、
水性顔料分散液とインク組成物の製造方法を提供するこ
とを課題とする。また、収率が高く、製造効率が高いと
共に、樹脂の選定や樹脂、顔料等の配合比率の選択の自
由度が高い水性顔料分散液とインク組成物の製造方法を
提供することを課題とする。そして、特に吐出特性、耐
水性および耐光性に優れたインクジェット記録用のイン
ク組成物を得ることができる技術を提供することを課題
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明においては以下の様な解決手段を提案する。
すなわち、少なくとも樹脂、水溶性有機溶剤、顔料を含
む混合物を混練して水性顔料分散液用混練物を製造する
水性顔料分散液用混練物の製造方法であって、前記混合
物中の固形分比率が50質量%以上であり、かつ前記混
練中に、前記混合物の質量が実質的に変化しない様に混
練することを特徴とする水性顔料分散液用混練物の製造
方法である。また、本発明においては、このような水性
顔料分散液用混練物の製造方法によって、該水性顔料分
散液用混練物を製造する工程と、該混練物を水を主成分
とする溶液に分散させて水性顔料分散液を製造する工程
とを有する水性顔料分散液の製造方法を提供する。な
お、本明細書においては、水性顔料分散液用混練物の製
造工程において、混練前のものを混合物、混練中または
混練後のものを混練物と呼ぶ。また、さらに本発明にお
いては、前記水性顔料分散液を製造する工程と、該水性
顔料分散液を水溶性溶剤で希釈してインク組成物を得る
工程を有するインク組成物の製造方法を提供する。固形
分比率をこのように高めることによって混練中の混練物
の粘度を高く保ち、混練中に、混練機によって混練物に
かけられるシェア(剪断力)を大きくして、混練物中の
顔料の粉砕と顔料の樹脂による被覆を同時に進行させる
ことができる。さらに本願発明においては、混練中の混
合物の質量が実質的に変化しないように混練を行う。す
なわち混練当初の配合が、水や水溶性有機溶剤の蒸発に
よって変化することなく、混練開始時から実質的に変化
せず、一定の溶剤を含んだ状態で混練が進行する。この
ため混練工程中、溶剤によって樹脂の膨潤状態または溶
解状態が保たれるため、より効果的に樹脂が顔料を被覆
することができる。また、混練終了後においても溶剤が
混練開始時とほぼ同量残っており、混練後の混合物の溶
解、分散を極めて短時間に進行させることができる。ま
た、前記水性顔料分散液用混練物の製造方法において
は、前記水溶性有機溶剤を、質量比で前記顔料の1/3
以上用いることが好ましい。水溶性有機溶剤を質量比で
顔料の1/3以上用いることにより、混練工程における
開始時から終了時に至るまで、常に一定量の溶剤の存在
のもとに混練が進行する。これにより、常に樹脂を溶解
状態に保持する事はもとより、樹脂によっては半溶解も
しくは膨潤状態に保持しつつ混練工程を進行させること
ができ、顔料表面への樹脂被覆が良好に行われる。さら
に、本発明の水性顔料分散液用混練物の製造方法におい
ては、撹拌槽と、1軸または多軸の撹拌羽根とを備えた
混練機を用いて混練することが好ましい。このような混
練機においては、上述のロールを用いた練肉機と異な
り、撹拌槽を密閉することが可能であって、混練中の
水、もしくは水溶性有機溶剤の蒸発を防ぎ、混練中の混
練物の質量が実質的に変化しないようにすることができ
る。さらに、本発明の水性顔料分散液用混練物の製造方
法においては、前記混練機がプラネタリーミキサーであ
ることが好ましい。プラネタリーミキサーは、互いに自
転と公転を行う2軸の撹拌羽根を使用して、撹拌槽中の
混練物を撹拌、混練する構造を有しており、撹拌槽中に
撹拌羽根の到達しないデッドスペースが少ない。また、
羽根の形状が肉厚で、高負荷をかけることができるが、
一方では撹拌羽根を撹拌槽中で回す通常の撹拌機の様に
使用することも出来る。このため高負荷領域から低負荷
領域まで、混練対象にすることができる被混練物の幅が
広く、混練終了後の混練物に、そのまま水と水溶性有機
溶剤の一方あるいは両方を添加して希釈、撹拌、分散の
全てを、混練物をプラネタリーミキサーから取り出さず
に、該同じミキサーの中で行うことができる。また、本
発明の水性顔料分散液用混練物の製造方法においては、
前記混合物が35質量%以上の顔料を含有することがが
好ましい。その結果、混練時の顔料含有率を35質量%
以上として混練することができ、混練物の不揮発分中の
顔料濃度を高くすることができる。水性顔料分散液の分
散安定化のためには、顔料が樹脂で被覆されていること
が必要とされるが、顔料の被覆に寄与しなかった樹脂は
樹脂粒子となったり、溶剤中に溶解したり、溶剤中で膨
潤したりして、水性顔料分散液の粘度上昇や、分散性の
不安定化の原因となりやすい。特に該水性顔料分散液か
らインクジェット記録用インク組成物を構成するとき
は、このような余剰の樹脂がインクジェット用ノズルに
局在してインクの不吐出を発生させる危険性があり、サ
ーマルジェットプリンター用に用いたときに特にその危
険性が高い。これに対し、上述のように顔料の含有比率
を35質量%以上に設定することにより、混練物中の樹
脂比率を低くできるため、上述の様な余剰の樹脂による
問題が発生しにくい。また、本発明の水性顔料分散液用
混練物の製造方法においては、前記樹脂の重量平均分子
量が4000〜40000であることが好ましい。この
ような範囲の重量平均分子量を有する樹脂を用いること
により、水溶性溶剤(水性媒体)中の顔料の安定性、吐
出性と、インク組成物によって被記録媒体上に形成され
た印刷塗膜の耐久性を両立させることができる。さら
に、本発明の水性顔料分散液用混練物の製造方法におい
ては、前記樹脂のガラス転移点が90℃以上であること
が好ましい。このようなガラス転移点を有する樹脂を用
いることにより、インク組成物によって被記録媒体に形
成された塗膜の耐久性を良好に出来ると共に、該水性顔
料分散液から作製されたインクジェット記録用水性イン
ク組成物をサーマルジェットタイプのインクジェット記
録用に用いても、加熱によって塗出不良を起こすような
特性変化を生じない。さらに、本発明の水性顔料分散液
用混練物においては、前記樹脂が、スチレンモノマー成
分と(メタ)アクリル酸系モノマー成分からなる共重合
樹脂であることが好ましい。このような共重合樹脂を用
いることによって、水性顔料分散液の顔料の分散安定性
が高く、かつこの分散液からインクジェット記録用イン
ク組成物を作製したときに、インク組成物により、被記
録媒体上に形成された印刷塗膜の耐久性の高いインク組
成物を提供することができる。さらに、前記水性顔料分
散液用混練物の製造方法においては、前記共重合脂中に
スチレンモノマー成分が20質量%以上含まれているこ
とが好ましい。このような比率の共重合樹脂を用いるこ
とによって、水性顔料分散液の分散安定性と、該水性顔
料分散液からインクジェット記録用インク組成物を構成
したとき、該インク組成物によって形成される被記録媒
体上の印刷塗膜の耐久性とを共に満たす水性顔料分散液
を提供することができる。特に該インク組成物をサーマ
ルジェットタイプのインクジェット記録用に用いたとき
に、加熱時の特性変化が少なく安定性に優れている。な
お前記水性顔料分散液用混練物を、これに好ましくは水
を主成分とする水溶性溶剤に分散させて水性顔料分散液
を作製するときは、メディアを用いた分散機で分散させ
ることが好ましい。このような分散機を用いることによ
り、顔料の粉砕による小粒径化と該顔料表面への樹脂吸
着とを同時に進行させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】ところで、水性顔料分散液におい
て、顔料の分散状態は、顔料の粒径、顔料が樹脂に被覆
された樹脂被覆粒子の粒径、顔料と樹脂との比率や、樹
脂や水溶性溶剤の組成などに影響される。そして、微細
な顔料の粒子の表面が樹脂によって薄く均一に被覆され
た微細な樹脂被覆粒子が、水溶性溶剤(水性媒体)中に
安定に分散し、かつその分散状態が長期保存後も維持さ
れていることが、インクジェット記録用のインク組成物
において、吐出安定性などの効果を得るために、好まし
い。以下、本発明について、水性顔料分散液用混練物の
製造方法、水性顔料分散液の製造方法、インク組成物の
製造方法について、順に例を挙げて詳細に説明する。 (1)水性顔料分散液用混練物の製造方法:水性顔料分
散液用混練物の製造においては、少なくとも 樹脂、 水溶性有機溶剤、 顔料、 を含む混合物を、その質量が混練中に実質的に変化しな
い様に混練することを特徴とする。なお、樹脂と顔
料とを合わせた固形分比率は、この混合物中、50質量
%以上、好ましくは60質量%以上とされる。実質的に
は90質量%以下とされる。50質量%未満では、混合
物の粘度が低下するため混練が十分に行われないことか
ら、顔料の解砕が十分に行われないため不都合である。
【0010】樹脂 前記樹脂は、特に限定せず、この用途に用いる公知のも
のを用いることができるが、分散安定性、長期保存安定
性の点から、モノマー成分として親水基と疎水基を含む
樹脂などが好ましい。モノマー成分として親水基と疎水
基を含む樹脂としては、スチレン系樹脂、アクリル酸系
樹脂、マレイン酸系樹脂、ポリビニール酢酸系樹脂、ポ
リビニールスルフォン酸系樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニール
アルコール系樹脂、ポリピロリドン樹脂、セルロース系
樹脂などを例示することができる。そして、この樹脂
は、好ましくは疎水基を有する疎水性モノマーと、親水
基を持つモノマーとを共重合させて得ることができる。
なお、ここで、単にモノマーという場合には、重合前の
モノマーを指し、モノマー成分という場合には、樹脂中
に含まれるモノマー由来の構造を示すものとする。
【0011】前記樹脂に用いる疎水基を有する疎水性モ
ノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート,フェニルエチル(メタ)アクリ
レートなどの(メタ)アクリル酸アリルエステル;スル
ホエチル(メタ)アクリレート、スルホプロピル(メ
タ)アクリレートなどのスルホン酸基含有(メタ)アク
リル酸エステル;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水
酸基含有の(メタ)アクリル酸エステル;スチレン、α
メチルスチレン、ビニルトルエンなどのスチレン系モノ
マー;アクリロニトニル;アクリルアミド;酢酸ビニ
ル;塩化ビニル;ビニルピロリドン;ビニルアルコー
ル;エチレン;などを例示することができる。中でもス
チレン系モノマー、さらにはスチレンモノマーが好まし
い。これらは1種または2種以上併用して用いることが
できる。なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレー
ト及び/またはメタアクリレートを示し、(メタ)アク
リル酸とはアクリル酸及び/またはメタアクリル酸を示
す。
【0012】また、親水基を持つモノマーとしては、酸
基を有するモノマーであることが好ましく、カルボキシ
ル基、スルホン酸基、リン酸基を含むモノマーなどを例
示することができる。特に分散安定性、長期保存安定性
の点から、カルボキシル基を含むモノマーが好ましく、
例えば(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸などが挙げ
られる。本発明においては、分散安定性、長期保存安定
性の点から、特に(メタ)アクリル酸に由来する構造を
有している(メタ)アクリル酸系モノマーを用いると好
ましい。
【0013】さらに、分散安定性、長期保存安定性の点
から、疎水性モノマー成分であるスチレンモノマー成分
と、酸基を有するモノマー成分、特に(メタ)アクリル
酸系モノマー成分とからなる共重合樹脂などが好まし
い。なお、酸基を有するモノマーは親水性モノマーであ
ると好ましい。
【0014】スチレンモノマー成分と(メタ)アクリル
酸系モノマーからなる共重合樹脂においては、スチレン
モノマー成分が20質量%以上、好ましくは40質量%
以上、好ましくは95質量%以下含まれていると望まし
い。共重合樹脂中のスチレンモノマー成分の含量を20
質量%以上とすることにより、共重合樹脂の疎水性が増
加し、水系においてはより強固に顔料への樹脂被覆が行
われる。その結果、インク組成物をインクジェットに用
いたときに、樹脂被覆粒子が加熱されても、その粒径が
安定であり、粒径安定性が向上する。その結果、インク
組成物としたときには吐出安定性が向上し、かつ高い印
字濃度が得られ、また印字品の耐水性の向上が達成され
る。なお、95質量%をこえると分散に寄与する酸基を
有するモノマー成分の配合量が低下し、水系での分散安
定性、長期保存安定性が低下するおそれがある。
【0015】なお、長期的な保存安定性の点から、樹脂
の酸価は60〜300mgKOH/g、好ましくは10
0〜180mgKOH/g、さらに好ましくは120〜
170mgKOH/g範囲とされる。なお酸価とは、樹
脂1gを中和するに必要な水酸化カリウム(KOH)の
ミリグラム(mg)数であり、mgKOH/gにて示す
量である。酸価が60より小さいと、顔料の分散安定性
が低下するおそれがある。一方、酸価が300より大き
いと、顔料の凝集が発生し易くなり、またインク組成物
の印字品の耐水性が低下するおそれがある。
【0016】なお、樹脂の重量平均分子量は4000〜
40000、さらに好ましくは5000〜30000、
最も好ましくは5000〜20000とされる。400
0以上とされる理由は、低分子量である程初期的な分散
性が優れているが、長期的な保存安定性が低下する傾向
があるためである。なお、40000をこえると水性顔
料分散液粘度が高くなるだけでなく、分散性が低下する
傾向がある。樹脂の溶解性などが低下し、不都合であ
る。特に5000〜20000の範囲はインク組成物の
加熱時の安定性と吐出性を両立できるため、該インク組
成物をサーマルジェットタイプのインクジェット記録用
に用いる時に好適である。
【0017】また、樹脂のガラス転移点は90℃以上、
好ましくは100℃以上、実質的には150℃以下とさ
れる。ガラス転移点が90℃以上であると、インク組成
物によって形成された画像の耐久性が向上し、また、イ
ンク組成物の熱安定性が向上し、好ましい。なお、樹脂
のガラス転移点は分子量などの変更によって調整するこ
とができる。
【0018】混練時に使用する水溶性有機溶剤 水性顔料分散液用混練物に水溶性有機溶剤を配合するこ
とにより、この水溶性有機溶剤が前記樹脂を溶解、一部
溶解若しくは膨潤させた状態で顔料と混練することで、
顔料の粒子の表面に樹脂の均一な被膜を容易に形成する
ことができる。その結果、水性顔料分散液とインク組成
物において顔料の分散安定性を格段に向上させることが
できる。
【0019】水溶性有機溶剤としては、公知のものを特
に制限なく使用することができる。例えばエチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどのグリコール類;ブタンジオール、ペンタンジオ
ール、ヘキサンジオール、およびこれらと同族のジオー
ルなどのジオール類;ラウリン酸プロピレングリコール
などのグリコールエステル;ジエチレングリコールモノ
エチル、ジエチレングリコールモノブチル、ジエチレン
グリコールモノヘキシルの各エーテル、プロピレングリ
コールエーテル、ジプロピレングリコールエーテル、お
よびトリエチレングリコールエーテルを含むセロソルブ
などのグリコールエーテル類;メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、1−プロパノール、2−
プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、ブチ
ルアルコール、ペンチルアルコール、およびこれらと同
族のアルコールなどのアルコール類;あるいは、スルホ
ラン;γ−ブチロラクトンなどのラクトン類;N−(2
−ヒドロキシエチル)ピロリドンなどのラクタム類;グ
リセリンおよびその誘導体など、水溶性有機溶剤として
知られる他の各種の溶剤などを挙げることができる。こ
れらの水溶性有機溶剤は1種または2種以上混合して用
いることができる。
【0020】中でも、水性顔料分散液やインク組成物に
おいて、乾燥防止剤としての役割も果たすため、高沸
点、低揮発性で、高表面張力の多価アルコール類が好ま
しく、特にジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール等のグリコール類が好ましい。グリコール類は一般
的にインク組成物に含まれている場合が多く、最終製品
中に残留しても問題がない。
【0021】なお、水溶性有機溶剤は、混合物中10〜
50質量%、好ましくは20〜40質量%配合される。
また、水溶性有機溶剤は、混合物中の樹脂の質量に対応
した量が添加される。その添加量は、樹脂の質量の1/
2〜5倍程度であり、好ましくは樹脂の質量の1〜4倍
程度である。 水溶性有機溶剤量が樹脂の質量の1/2
未満では樹脂を溶解、部分溶解、または膨潤させること
ができず、顔料の分散安定性が低下するおそれがある。
また5倍をこえても混練物の粘度が低下しすぎて、十分
な混練が行えないため、顔料の分散性が低下し、インク
組成物において、塗出不良等の画質低下を生じるおそれ
がある。また、混練時に水溶性有機溶剤は顔料に対し
て、質量比で1/5倍以上、好ましくは1/3〜1倍配
合される。1/5倍未満では、混練初期に顔料の表面を
充分に濡らすことができなかったり、樹脂を溶解、部分
溶解、または膨潤させることができず、顔料の樹脂によ
る被覆状態が不安定になり、顔料の分散安定性が低下す
るおそれがある。
【0022】顔料 顔料は、公知のものを特に制限なく使用することができ
る。例えばカーボンブラック、チタンブラック、チタン
ホワイト、硫化亜鉛、ベンガラなどの無機顔料;モノア
ゾ系、ジスアゾ系などのアゾ顔料、フタロシアニン顔
料、キナクリドン顔料、レーキ顔料などの有機顔料;な
どを用いることができる。前記顔料は、混合物中に35
質量%以上、好ましくは40質量%以上配合される。一
般に水性顔料分散液を希釈して、一定顔料濃度のインク
組成物を得るために、水性顔料分散液中の濃度を極力上
げて生産することは、より多くのインク組成物を製造で
きることから生産効率上有利となる。しかし、顔料濃度
を上げると、水性顔料分散液の保存安定性が悪化するた
め、実質的には顔料の分散安定性、水性顔料分散液用混
練物等の安定性確保の点から60質量%以下、好ましく
は50質量%以下とされる。さらに顔料と樹脂の比率に
関しては、樹脂の量は顔料表面を安定に被覆するのに必
要な量が確保されていれば十分であり、それ以上の樹脂
の含有はむしろ好ましくない。樹脂が過剰量存在する
と、水性顔料分散液やインク組成物を作製したときに、
顔料に吸着しない遊離の樹脂が増加するため、特にイン
クジェット記録用インク組成物として使用したときに該
樹脂がインクノズルに固着してインク吐出不良の原因と
なりやすい。特にサーマルジェットプリンターにおいて
は同障害の発生する危険性が高い。本発明の水性顔料分
散液用混練物における、顔料と樹脂の含有比率は質量比
で10:0.5〜10:20、より好ましくは10:
0.5〜10:10とされる。 この範囲外であると樹
脂が少ない場合分散安定性が悪化するおそれがあり、樹
脂が多いと遊離樹脂が増加しインクジェット記録用のイ
ンク組成物としたときに、インク組成物粘度の上昇等の
不良を引き起こすおそれがある。
【0023】混練方法 本発明においては、混練中に水溶性有機溶剤などが蒸発
しない様にして、混練物の質量が実質的に変化しない様
に混練する。そのため、混練開始から終了までの間、混
合物中に、常に一定量の水溶性有機溶剤が存在し、混練
初期に顔料の表面を濡らした水溶性有機溶剤が、当該溶
剤によって好ましくは溶解、膨潤あるいは部分溶解した
樹脂に置き換えられ、顔料の樹脂による被覆がスムーズ
に進行し、充分に被覆される。その結果、分散安定性、
長期保存安定性が向上する。
【0024】このためには、閉鎖系で混練する混練機が
好ましく、撹拌槽と、一軸あるいは多軸の撹拌羽根を備
えた混練機を用いると好ましい。撹拌羽根の数は特に限
定しないが、高い混練作用を得るためには二つ以上の撹
拌羽根のものが好ましい。この様な構成の混練機を用い
ると、水性顔料分散液用混練物を製造した後、これを同
一撹拌槽中で直接水溶性溶剤で希釈し、分散させて、水
性顔料分散液を製造することができる。なお、本発明に
おいて、実質的に質量が変化しないとは混練前の仕込み
量に対して、混練物の重さが90質量%以上の範囲で維
持されていることを示すが、質量の変化率は小さいほど
混練中の混練条件が一定に保たれるため好ましく、95
質量%以上の範囲で維持されることがさらに好ましい。
【0025】この様な装置としてはヘンシェルミキサ
ー、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、プラネタリー
ミキサーなどが例示され、特にプラネタリーミキサーな
どが好適である。本発明においては、好ましくは顔料濃
度と、顔料と樹脂からなる固形分濃度が高い状態で混練
するため、混練物の混練状態に依存して粘度が広い範囲
で変化するが、プラネタリーミキサーは低粘度から高粘
度まで広範囲に対応することができるためである。特に
水性顔料分散液用の混練物を作製するときは、該混練物
を水溶性溶媒中へ分散する必要があり、混練物をできる
だけ均一に低粘度化して粗大粒子の発生を防ぎ、分散工
程に供することが重要であるが、プラネタリーを用いる
とこの高粘度から低粘度への分散工程への移行段階を混
練から引き続き同一機種内で連続的に実施することがで
き、このことが粗大粒子の発生防止、生産効率の向上に
極めて効果的である。
【0026】図1〜図3はプラネタリーミキサーの構成
の一例を示したものである。図中符号1は撹拌槽であっ
て、この中空円筒形の撹拌槽1は上下に略二分割されて
いる。撹拌槽1の上方部材2の上面の内側には図2に拡
大図で示した様に、枠型ブレードからなる撹拌羽根4、
5が回転自在に設けられている。そして、撹拌時には上
方部材2と下方部材3とが一体化し、閉鎖系となる。そ
して、図3に示した様に、攪拌羽根4と5の回転軸自体
がローター6によって互いに一つの共通な軸の周りを同
一方向に位相を180度ずらして回転(公転)するとと
もに、2本の撹拌羽根4、5がそれぞれ回転(自転、す
なわち遊星運動(プラネタリー運動))しながら撹拌槽
1内部に装填された混練対象物の混練が行われる。な
お、図3に示したのは撹拌槽1の公転1回転における2
本の撹拌羽根4、5の先端の軌跡である。このような攪
拌羽根の運動により、攪拌羽根の回転軸位置が固定され
た混練装置よりもさらに優れた混練効率と均一な混練を
実施できる。このため、顔料の微細化と水性溶媒中への
微分散が必要なインクジェット記録用の水性顔料分散液
用混練物の製造に好適である。
【0027】プラネタリーミキサーにおいては、この様
な撹拌羽根4、5のプラネタリー運動により、撹拌羽根
4、5相互間、および撹拌羽根4、5と撹拌槽1内面と
の間で強力な剪断力が作用し、高度の撹拌、混練、分散
作用が得られる。ここでプラネタリーミキサーで使用さ
れる羽根は、フック型、枠型、捻り型等、様々な羽根形
状が提案されているが、本発明においては、どのような
羽根でも使用可能であり、特定されることは無いが、混
練物粘度に耐え得る強度を有することが必要であり、枠
型が強度、混練性等の面から好ましい。また、自転、公
転の方向、については、同方向、異方向等が考えられる
が、使用される原材料の特性により種々使い分けられ
る。自転、公転の回転数比についても種々の組み合わせ
が考えられるが、使用される原材料の特性により各々の
回転数、及び回転数比を選択することができる。
【0028】なお、プラネタリーミキサーなどの閉鎖系
の混練機を用いて混練すると、時間とともに消費電流が
徐々に増加し、およそ30分以内に極大値に達した後、
徐々に減少する。すなわち、所定の温度(樹脂の種類な
どにもよるが、例えば40〜70℃)に加温しつつ、樹
脂と、水溶性有機溶剤および顔料を混ぜ合わせている
と、樹脂が水溶性有機溶剤にて溶解、一部溶解あるいは
膨潤し、粘ちょうとなり、顔料と混合されることによ
り、撹拌羽根4、5の回転に大きな負荷がかかる。この
とき、撹拌羽根4、5相互間およびこれら撹拌羽根4、
5と撹拌槽1との間において、材料に大きな剪断力が印
加され、顔料の微粉砕が行われるとともに、顔料は材料
中に、充分に分散、混合され、樹脂にて被覆される。そ
して、特にプラネタリーミキサーの様に閉鎖系の混練機
を用いると、効果的な混練が行われるため、およそ30
分以内に樹脂、顔料、水溶性有機溶剤がほぼ完全に混ざ
り合い、撹拌羽根4、5にかかる負荷が小さくなる。そ
のため、消費電流が徐々に減少する。
【0029】この様に本発明において、プラネタリーミ
キサーなどの閉鎖系の混練機を用いて混合を行うと、混
練時間と混練機(プラネタリーミキサー)の消費電力と
の関係のグラフにおいて、1つ以上の消費電力の極大値
が得られるという特徴が見られる。
【0030】本発明においては、混練中に混合物(混練
物)の質量が実質的に変化せず、仕込み時とほぼ同様の
組成を備えた水性顔料分散液用混練物を得ることがで
き、製造安定性が向上する。また混練物を構成する材料
の投入時の形態、あるいは混練物の混練中の形態、力学
的な特性に制限が少ないため、樹脂、顔料の選定やその
配合比率の選択に自由度が高く、従来、混練が困難なた
め使用を見合わされてきた樹脂を使用して混練を行うこ
とが可能となった。例えば、Tg90℃以上の樹脂、分
子量5000〜20000の樹脂、スチレンアクリル系
樹脂でスチレンモノマー成分の40質量%以上のものな
ど、いずれも特にサーマルジェットプリンター用のイン
ク組成物に用いる樹脂としては好適な樹脂でありなが
ら、2本ロールによる混練が容易には実施できず、特に
吐出性や顔料濃度向上のため樹脂/顔料の値を1以下に
したときに混練が困難であったが本発明の製造方法を用
いることにより容易に混練することができる。また、混
練初期から顔料濃度、固形分濃度が高い状態で混練する
ため、混練によって加えられる剪断力によって顔料が解
砕され、未分散の粗大粒子が減少する。その結果、後の
工程で粗大粒子を除去する必要がなく、収率が良好とな
り、製造効率も向上する。なお、水溶性有機溶剤を除去
する場合には、混練後に加熱、乾燥して除去することも
できる。
【0031】(2)水性顔料分散液の製造方法 水性顔料分散液用混練物は顔料濃度が高く、通常、常温
で粘土状あるいは固体状の堅練品なので、物理的にその
表面を細かく削り取り、水溶性溶剤中に分散させて水性
顔料分散液を製造すると好ましい。なお、水性顔料分散
液用混練物中の顔料は水性顔料分散液用混練物の製造時
に既に解砕されているので、水性顔料分散液を得るため
の分散時間が短く、製造効率が向上する。
【0032】本発明において、水溶性溶剤とは、水、あ
るいは水と容易に混ざり合う水溶性有機溶剤を含むもの
とする。ここで用いる水溶性有機溶剤としては、例えば
エチレングリコールヘキシルエーテル、ジエチレングリ
コールブチルエーテルなどのアルキルアルコールのエチ
レンオキシド付加物やプロピレングリコールプロピルエ
ーテルなどのアルキルアルコールのプロピレンオキシド
付加物などが挙げられる。
【0033】そして、上記水溶性溶剤を用いて水性顔料
分散液用混練物を希釈し、このあとの分散工程で使用す
る分散機に適した粘度領域に調整を行う。例えばサンド
ミルを用いる場合には、固形分濃度で10〜40質量%
に調整し、数十センチポイズの粘度に調整して分散を行
う。
【0034】水性顔料分散液用混練物の分散に用いる分
散機としては、公知のものを用いることができ、例え
ば、メディアを用いたものでは、上記サンドミルの他
に、ペイントシェーカー、ボールミル、サンドグライン
ダー、ダイノーミル、ディスパーマット、SCミル、ス
パイクミル、アジテーターミルなどを挙げられる。また
メディアを用いないものとしては、超音波ホモジナイザ
ー、ナノマイザー、デゾルバー、ディスパー、高速イン
ペラー分散機などがあげられるが、これらの中でもメデ
ィアを用いた分散機は分散能力が高いため好ましい。な
お、分散後に必要に応じて水溶性溶剤で濃度調整を行っ
てもよい。
【0035】(3)インク組成物の製造方法 インク組成物は、上述の様にして得られた水性顔料分散
液をさらに水溶性溶剤にて希釈して製造することができ
る。インク組成物中に含有される顔料濃度は2〜10質
量%程度が好ましい。
【0036】水性顔料分散液を希釈する水溶性溶剤に、
水溶性有機溶剤が配合されていると、インク組成物にお
いて、乾燥防止、粘度調整、濃度調整に寄与するため、
好ましい。水溶性有機溶剤としては、上述の水性顔料分
散液用混練物を分散するために用いるものと同様のもの
を例示することができる。
【0037】また、記録媒体への浸透性を示す水溶性有
機溶剤が配合されていると、インク組成物に浸透性を付
与することができ、好ましい。インク組成物において、
浸透性は、記録媒体へのインク組成物(顔料)の侵透性
や記録媒体上でのドット径の調整を行うために必要な特
性である。浸透性を示す水溶性有機溶剤としては、例え
ばエタノール、イソプロピルアルコールなどの低級アル
コール;エチレングリコールヘキシルエーテル、ジエチ
レングリコールブチルエーテルなどのアルキルアルコー
ルのエチレンオキシド付加物;プロピレングリコールプ
ロピルエーテルなどのアルキルアルコールのプロピレン
オキシド付加物などが挙げられる。
【0038】インク組成物には、水溶性溶剤と水性顔料
分散液用混練物の他に、例えば公知の添加剤などを配合
することができる。配合可能なものとしては、例えばア
ルカリ剤、pH調整剤、界面活性剤、防腐剤、キレート
剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線硬化性
樹脂などを例示することができる。本発明においては、
例えば水性顔料分散液、水溶性溶剤、必要に応じて各種
添加剤を加えて均一に撹拌することにより、インク組成
物を製造することができる。
【0039】このインク組成物は、インクジェット記録
用のインクとして好適に用いることができる。適用する
インクジェットの方式は特に限定されるものではない
が、連続噴射型(荷電制御型、スプレー型など)、オン
デマンド型(ピエゾ方式、サーマル方式、静電吸引方式
など)などの公知のものを例示することができる。そし
て、このインク組成物は、これら各種のインクジェット
方式に適用した場合に、極めて安定したインク吐出が可
能となる。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳しく説明す
る。なお特に断りがない限り「部」は「質量部」、
「%」は「質量%」である。
【0041】(実施例1)スチレン/MAA/AA=77
/13/10(質量比)、酸価=150mgKOH/g、
重量平均分子量=7500、ガラス転移点:107℃の
樹脂300g、三菱化学製カーボンブラック#45L1
200g、ジエチレングリコール(DEG)600gを3
Lの加圧ニーダーに仕込み、ニーダーの内温が60℃に
なるまで加温した。ここでAAはアクリル酸、MAAは
メタクリル酸を示す。
【0042】ニーダーの内温が60℃になった時点で混
練を開始した。このときのニーダー電流値は7Aであっ
た。混練開始から5分後に回転を高速とした。このとき
のニーダー電流値は、10A、内温は65℃であった。
混練開始後14分でニーダー電流値は16Aで、内温は
82℃であった。混練開始後20分でのニーダー電流値
は12Aで内温は88℃であった。ここで、ニーダーに
冷却水を通水し、混練を継続した。冷却水通水後15分
間で混練を終了し、混練物を取り出した。混練物の一部
をサンプリングし、150℃の容器温度の真空乾燥機で
5時間以上乾燥し、乾燥前後の質量変化により固形分濃
度を求めたところ73%であった。従ってこれを仕込み
時の固形分濃度と比較し、混練前後の質量変化を算出す
ると、仕込み時の97.8%の質量が維持されているこ
とになる。
【0043】取り出した混練物55.15gをイオン交
換水30g、水酸化ナトリウム0.84g、DEG1
6.87gの水溶液に加え、分散撹拌機で攪拌、分散し
た後、下記条件で、アイメックス株式会社製サンドグラ
インダーにて分散を行い、分散液(水性顔料分散液)A
1を得た。
【0044】サンドグラインダー条件 ベッセル容量:800ml ビーズ:φ2.5mmジルコニアビーズ 640g 回転数:2500r.p.m. ジャケット温度:10℃ 分散時間 3時間
【0045】(比較例1)スチレン/MAA/AA=77
/13/10(質量比)、酸価=150mgKOH/g、
重量平均分子量=7500、ガラス転移点:107℃の
樹脂50gをMEK50gに溶解し、さらにイオン交換
水100g、水酸化ナトリウム5.4gを加えよく撹拌
し、樹脂溶液Bを作成した。樹脂溶液Bをウォータバス
温度45℃、40hPaの減圧条件でMEKを除去し、
110.7gの樹脂溶解アルカリ水溶液を得た。得られ
た樹脂水溶液に水を加え撹拌し、総質量155.6gの
樹脂水溶液B'を得た。樹脂水溶液B' 24.5g、水
14.2g、DEG32.6g、三菱化学製カーボンブ
ラック#45L 31.5gを混合撹拌し、実施例1と
同条件でアイメックス株式会社製サンドグラインダーに
て分散を行い、分散液(水性顔料分散液)B1を得た。
【0046】(実施例2)スチレン/MAA/AA=77
/13/10(質量比)、酸価=150mgKOH/g、重
量平均分子量=11000、ガラス転移点:107℃の
樹脂を4kg、銅フタロシアニン(ファストゲンブルー
TGR:大日本インキ化学工業製)8kg、ジエチレン
グリコール5kgを容量50Lのプラネタリーミキサー
PLM−V−50V(株式会社井上製作所製)に仕込
み、下記運転条件で混練を行った。
【0047】すなわち、プラネタリーミキサーの回転数
は自転35rpm、公転24rpmとした。仕込み直後
のスタート時点のみは、それぞれ21rpm、14rp
mと回転数を落としたが、15分後にはそれぞれ前記回
転数に設定した。負荷電流値はスタート時点で6Aであ
ったが、45分後には最大の9.5Aに到達した。その
後徐々に減少し135分以降は5.5〜5.2Aと漸減
しつつも安定した。120分後以降混練終了近くまでに
ジエチレングリコールの追加分11kgを少量追加し、
245分後混練を終了した。混練後の混練物の固形分濃
度は44%であり、これをもとに混練前後の混練物の質
量変化を算出すると97.4%の質量が維持されたこと
になる。
【0048】この混練物を混練物10kg、水8kg、
85%KOH水溶液0.252kgの配合で、分散撹拌
機を用いて分散液化した。
【0049】この分散液を、2.5L横型ピンミル(N
ETZSCH社製LMJ2)で下記条件にて分散を行っ
た。 ビーズ:φ1.25mmジルコニアビーズ ビーズ充填量:85% 冷却水温度:10℃ 送液量:200g/min. 回転数:1600r.p.m.
【0050】本分散は、同一条件でピンミルに4回(4
パス)通することで実施し分散液C1を得た。横型ピン
ミルでの分散作業は良好で、1パス〜4パス上記条件通
りに作業することが可能であった。
【0051】(比較例2)スチレン/MAA/AA=7
7/13/10(質量比)、酸価=150mgKOH/
g、重量平均分子量=11000、ガラス転移点:10
7℃の樹脂5kgをMEK5kgに溶解し、さらにイオ
ン交換水10kg、85%KOH水溶液882gを加え
よく撹拌し、樹脂溶液Dを作成した。樹脂溶液Dをウォ
ータバス温度45℃、40hPaの減圧条件でMEKを
除去し、10.6kgの樹脂溶解アルカリ水溶液を得
た。得られた、樹脂溶解アルカリ水溶液 3.03k
g、銅フタロシアニン(ファストゲンブルーTGR)
2.86kg、DEG 5.71kg、水 6.61k
gを加え、分散撹拌機で撹拌し、分散液化した。
【0052】この分散液を実施例2と同様に、横型ピン
ミル(2.5Lネッチェ)で、実施例2と同一条件にて
本分散を実施し、分散液D1を得た。ただし、この本分
散において、1パス目は、ピンミルへの送液圧力が高く
なり、送液量を50ml/min.まで減少して実施し
た。2パス目以降は、200ml/min.の送液量で
実施可能であった。
【0053】(水性顔料分散液の評価)実施例1、比較
例1において、得られたカーボンブラックの水性分散液
を固形分濃度が18.1%になるように、水を加えて調
整した。調整した分散液を、マイクロトラックUPA粒
度分析計(Leeds & Northrup社製)で
粒径測定を実施した。その際、粒径測定サンプルは測定
可能な濃度となるよう、水で適宜希釈した。また、調整
した分散液をスライドグラス上に極少量取り、カバーグ
ラスを乗せ分散液膜厚を一定にした条件で、200倍の
倍率で透過光による顕微鏡観察を行い、粗大粒子の状態
を確認した。その結果を以下の表1に示した。
【0054】
【表1】 顕微鏡観察評価基準 1:粒径2μ以上の粗大粒子が多い。もしくは粒径5μ
以上の粗大粒子が存在する。 2:粗大粒子が多いが、粒径は2μ未満である。 3:粗大粒子はあるがまばらで、視野中に200個以下
である。 4:粗大粒子はあるが、数えられる程度で視野中に50
個以下である。ある。 5:粗大粒子は殆ど観察されない。
【0055】実施例2、比較例2も同様にして、銅フタ
ロシアニン顔料を含む固形分濃度が21.8%になるよ
うに、水を加えて調整し、粒径測定、顕微鏡観察を行っ
た。結果を表2に示した。
【0056】
【表2】
【0057】(分散安定性の評価)実施例1、比較例1
において、固形分濃度が18.1%になるようにイオン
交換水を加えて調整した。また、実施例2、比較例2に
おいて、固形分濃度が21.8%になるようにイオン交
換水を加えて調整した。これらの分散液をガラス容器に
密栓し、60℃の恒温器で1週間の加熱試験を実施し、
粒径の変化を見た。結果を表3に示した。
【0058】
【表3】
【0059】表3に示した結果より、実施例1と比較例
1との比較においては、実施例1が粒径変化率が小さく
より安定であることが判った。また、加熱試験後の容器
底を確認したところ、比較例1では、黒い凝集物が沈降
しており、実施例1では沈降は認められなかった。ま
た、実施例2、比較例2では、共に容器底には沈降物は
認められなかったが、粒径変化率の結果より、実施例2
の粒径変化率が小さく、より安定であることが判った。
【0060】(インクの調整)実施例1で得られたカー
ボンブラック分散液A1、16.3部に、DEGを9.
8部、サンニックスGP−600(三洋化成製)を5.
0部、イオン交換水を68.8部を加えて調整し、顔料
濃度5%のインク組成物A2を得た。
【0061】同様に、カーボンブラック分散液A1にか
えて比較例1で得られたカーボンブラック分散液B1を
用いて顔料濃度5%のインク組成物B2を得た。
【0062】実施例2で得られた銅フタロシアニン分散
液C1、12.7部にDEGを11.0部、サンニック
スGP−600を5.0部、イオン交換水を71.3部
加えて調整し、顔料濃度2%のインク組成物C2を得
た。同様に、銅フタロシアニン分散液C1にかえて比較
例2で得られた銅フタロシアニン分散液D1を用いて、
顔料濃度2%のインク組成物D2を得た。
【0063】(印字試験)これらのインク組成物を、イ
ンクジェットプリンタ(ENCAD社製NOVAJET
PRO)に搭載し、印字試験を実施した。試験は、A
4の印字用紙(ユポIJ専用紙)4枚に、ベタ印字と細
線印字を行い、インク組成物の吐出状態を確認した。そ
の結果を表4に示した。
【0064】
【表4】 ◎ :全ての印字サンプルにおいて均一なベタ印字で細
線部でも吐出不良が無い。 ○ :全ての印字サンプルにおいてほぼ均一なベタ印字
で細線部では吐出不良は無いが印字位置ズレがわずかに
見られる。 △ :ベタ印字で吐出不良による印字ムラが見られ、細
線部でも吐出不良による印字欠けが一部見られる。 ×:吐出不良により印字ムラが顕著で、画像がかすれ
る。
【0065】表4に示した結果から明らかな様に、本発
明に係る実施例のインク組成物においてはいずれも良好
な結果が得られた。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
水性顔料分散液用混練物の製造過程で粗大粒子を各段に
減少し、粗大粒子を分離する特別な工程を経ることな
く、分散安定性が良好で、かつその安定性が長期間維持
される水性顔料分散液を得ることができ、同様の特性を
備えた耐水性、耐光性に優れたインク組成物を得ること
ができる。特に、インクジェット用のインクにした場
合、吐出安定性に優れ、各段に信頼性の高いインク組成
物を得ることができる。そして、この様に、工程数が少
なく、かつ水性顔料分散液の製造時の分散時間などの製
造に要する時間が短く、製造効率が高く、また、粗大粒
子を除去する必要がないため、収率が高く、製造効率も
向上する、という効果も得られる。また、水性顔料分散
液用混練物の製造工程において、混練物の形態に制限が
少ないため、樹脂の選定や樹脂、顔料等の配合比率の選
択の自由度が高い、という効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラネタリーミキサーの構成の一例を示した
斜視図。
【図2】 プラネタリーミキサーの一部拡大図。
【図3】 プラネタリーミキサーにおける撹拌羽根の軌
跡を示した説明図。
【符号の説明】
1…撹拌槽、4、5…撹拌羽根。 6…ローター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒川 博道 東京都中野区中野3−27−3−305 (72)発明者 金子 研 埼玉県さいたま市原山2−33−8浦和パー クハイツ6−202 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC01 FC04 2H086 BA52 BA59 BA60 BA62 4J037 CA08 CC13 CC16 DD01 DD04 DD23 EE28 EE43 EE48 FF22 FF23 FF25 4J039 AB02 AD03 AD06 AD08 AD09 AD10 AD14 AD23 AE04 AE06 AE08 BA04 BC11 BC60 BE01 BE12 CA06 EA35 EA38 EA44 GA24

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも樹脂、水溶性有機溶剤、およ
    び顔料を含む混合物を混練して水性顔料分散液用混練物
    を製造する水性顔料分散液用混練物の製造方法であっ
    て、 前記混合物中の固形分比率が50質量%以上であり、か
    つ前記混練中に、前記混合物の質量が実質的に変化しな
    い様に混練することを特徴とする水性顔料分散液用混練
    物の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の水性顔料分散液用混練
    物の製造方法において、 前記水溶性有機溶剤を、質量比で前記顔料の1/3以上
    用いる水性顔料分散液用混練物の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の水性顔料分散
    液用混練物の製造方法において、撹拌槽と、1軸または
    多軸の撹拌羽根とを備えた混練機を用いて混練する水性
    顔料分散液用混練物の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記混練機がプラネタリーミキサーであ
    る請求項3に記載の水性顔料分散液用混練物の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記混合物中に35質量%以上の顔料を
    含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の水性顔料分散
    液用混練物の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記樹脂の重量平均分子量が4000〜
    40000である請求項1〜5のいずれか一項に記載の
    水性顔料分散液用混練物の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記樹脂のガラス転移点が90℃以上で
    ある請求項1〜6のいずれか一項に記載の水性顔料分散
    液用混練物の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記樹脂が、スチレンモノマー成分と
    (メタ)アクリル酸系モノマー成分からなる共重合樹脂
    である請求項1〜7のいずれか一項に記載の水性顔料分
    散液用混練物の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記共重合樹脂中にスチレンモノマー成
    分が20質量%以上含まれている請求項8に記載の水性
    顔料分散液用混練物の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか一項に記載の
    水性顔料分散液用混練物の製造方法によって水性顔料分
    散液用混練物を製造する工程と、 該水性顔料分散液用混練物を水溶性溶剤中に分散させ
    て、水性顔料分散液を製造する工程とを有する水性顔料
    分散液の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の水性顔料分散液の
    製造方法において、前記水性顔料分散液用混練物を、メ
    ディアを用いた分散機で分散させる水性顔料分散液の製
    造方法。
  12. 【請求項12】 請求項10または11に記載の水性顔
    料分散液の製造方法によって水性顔料分散液を製造する
    工程と、 該水性顔料分散液を水溶性溶剤で希釈してインク組成物
    を得る工程とを有するインク組成物の製造方法。
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