JP2003226764A - 透明性に優れた難燃ポリアミドフィルム及び袋 - Google Patents

透明性に優れた難燃ポリアミドフィルム及び袋

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JP2003226764A
JP2003226764A JP2002030171A JP2002030171A JP2003226764A JP 2003226764 A JP2003226764 A JP 2003226764A JP 2002030171 A JP2002030171 A JP 2002030171A JP 2002030171 A JP2002030171 A JP 2002030171A JP 2003226764 A JP2003226764 A JP 2003226764A
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film
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bag
polyamide resin
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Hajime Oyama
一 大山
Seiji Morimoto
精次 森本
Morio Tsunoda
守男 角田
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Mitsubishi Engineering Plastics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】焼却性、環境性、引き裂き性、機械的強度等を
兼ね備え、透明性に優れた難燃性フィルム及び袋の提
供。 【解決手段】ポリアミド樹脂98〜75重量部中に分散
されたトリアジン系難燃剤2〜25重量部を含むポリア
ミド樹脂組成物を押出成形してなる、酸素指数26以
上、ヘイズ85%以下、光沢度40以上、厚み5〜80
μmの透明性に優れた難燃ポリアミドフィルム及びそれ
を製袋してなる透明性に優れた難燃ポリアミド袋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性に優れた難
燃ポリアミドフィルム及びそれを製袋してなる難燃ポリ
アミド袋に関するものである。詳しくは、焼却残留物が
少ない非ハロゲン系難燃剤を使用し、焼却性、環境性、
引き裂き性、機械的強度等を兼ね備え、かつ、十分な目
視確認性を確保できる透明性を有するポリアミドフィル
ム及び袋を提供することを目的とするものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的に使われている透明なフィ
ルムや袋は、EVAやPE等のポリオレフィンを使用し
ており、透明性は申し分ないものの、難燃性に乏しく、
爆発や火災等による災害に配慮すべき用途や施設・建物
には使用が制限されつつあり、透明性に優れた難燃フィ
ルムや袋が求められていた。透明性に優れた難燃フィル
ムや袋としては、塩化ビニルが難燃性にも透明性にも優
れることから幅広く使用されているが、近年、環境汚染
や健康障害の恐れがあると言われる、ハロゲン系化合物
の使用は避けるべきとの社会的要請から、透明性に優れ
た難燃フィルム又は袋としては不適となった。
【0003】一方、従来から使われているEVAやPE
等のポリオレフィンフィルム又は袋に難燃性を付与する
試みも行われているが、ハロゲン系難燃剤を添加せずに
難燃性を付与するのは困難である上、非ハロゲン系難燃
剤による難燃化が達成出来たとしても、難燃剤を大量に
添加する必要があるため、出来上がったフィルム又は袋
の透明性が著しく損なわれ、特に、目視確認を必要とす
る用途には使えないと言う問題があった。すなわち、難
燃フィルムを、電気工具等による火花からの火災を防ぐ
ため、仮設テントの壁材に使用する場合、この仮設テン
ト内に作業者がいるかどうかを確認する必要があり、ま
た、難燃袋をゴミ袋として使用する場合、分別の際、ゴ
ミ袋の中身が何かを確認したりする必要があり、いずれ
の場合も目視確認を行うが、内容物が難燃フィルム又は
袋に接した位置にあれば内容物の確認が可能であって
も、内容物がフィルム又は袋から少し離れた位置にある
と極端に見えにくくなり、実用に耐えない状況であっ
た。また、非ハロゲン系ではあっても金属を含んでいる
難燃剤には、焼却時の残留灰分で作業性、焼却設備の保
全に支障をきたす問題があった。すなわち、焼却性、環
境性、引き裂き性、機械的強度等を兼ね備え、透明性に
優れた難燃性フィルム及び袋は得られていない状況であ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、焼却
性、環境性、引き裂き性、機械的強度等を兼ね備え、透
明性に優れた難燃性フィルム及び袋を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】ポリアミド樹脂98〜7
5重量部中に分散されたトリアジン系難燃剤2〜25重
量部を含むポリアミド樹脂組成物を押出成形してなる、
酸素指数26以上、ヘイズ85%以下、光沢度40以
上、厚み5〜80μmの透明性に優れた難燃ポリアミド
フィルム及びそれを製袋してなる透明性に優れた難燃ポ
リアミド袋に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。ポリアミド樹脂 本発明におけるポリアミド樹脂としては、3員環以上の
ラクタム、重合可能なω−アミノ酸、又は、二塩基酸と
ジアミン等の重縮合によって得られるポリアミドを用い
ることができる。具体的には、ε−カプロラクタム、ア
ミノカプロン酸、エナントラクタム、7−アミノヘプタ
ン酸、11−アミノウンデカン酸、9−アミノノナン
酸、α−ピロリドン、α−ピペリドン等の重合体、ヘキ
サメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカ
メチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシ
リレンジアミン等のジアミンと、テレフタル酸、イソフ
タル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二塩基酸、
グルタール酸等のジカルボン酸と重縮合せしめて得られ
る重合体又はこれらの共重合体、例えば、ナイロン4、
6、7、8、11、12、6・6、6・9、6・10、
6・11、6・12、6T、6/6・6、6/12、6
/6T、6T/6I、MXD6等が挙げられ、複数種の
ポリアミド樹脂を使用することもできる。本発明におい
て、特に好ましいポリアミド樹脂としては、難燃性、機
械的強度、成形性の点から、ナイロン6、共重合ナイロ
ン6/6・6及びナイロン6・6からなる群より選ばれ
た少なくとも1種が挙げられる。
【0007】本発明におけるポリアミド樹脂の末端は、
カルボン酸又はアミンで封止されていてもよく、特に炭
素数6〜22のカルボン酸又はアミンで封止されたポリ
アミド樹脂が望ましい。具体的に、封止に用いるカルボ
ン酸としては、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、ベヘニン酸等の脂肪族モノカルボン酸が挙げられ
る。また、アミンとしては、ヘキシルアミン、オクチル
アミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルア
ミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン、ベヘニル
アミン等の脂肪族第一級アミンが挙げられる。封止に使
用するカルボン酸又はアミンの量は、ポリアミド樹脂1
gに対して30μeq程度がよい。また、本発明に好適
なポリアミド樹脂は、ある範囲内の重合度、すなわち相
対粘度を有する好ましい相対粘度は、JIS K−6
810に従って、98%硫酸中濃度1%、温度25℃で
測定した値で2.8〜5.5であり、より好ましくは
3.0〜5.0である。相対粘度が2.8より低いと溶
融粘度が小さいため押出成形が困難になり、機械的強度
も低下する。また、相対粘度が5.5より高くても溶融
流動性を損うようになり好ましくない。
【0008】トリアジン系難燃剤 本発明におけるトリアジン系難燃剤としては、下記一般
式(1)又は(2)で表される化合物、メラミン類及び
シアヌル酸メラミン等が挙げられる。
【0009】
【化1】
【0010】(式中、R1〜R6は、それぞれ、水素原子
又はアルキル基を示す。) 前記一般式(1)で表される化合物の具体例としては、
シアヌル酸、トリメチルシアヌレート、トリエチルシア
ヌレート、トリ(n−プロピル)シアヌレート、メチル
シアヌレート、ジエチルシアヌレート等が挙げられる。
前記一般式(2)で表される化合物の具体例としては、
イソシアヌル酸、トリメチルイソシアヌレート、トリエ
チルイソシアヌレート、トリ(n−プロピル)イソシア
ヌレート、ジエチルイソシアヌレート、メチルイソシア
ヌレート等が挙げられる。メラミン類としては、メラミ
ン、メラミン誘導体、メラミンと類似の構造を有する化
合物及びメラミンの縮合物等が挙げられる。メラミン類
の具体例としては、例えば、メラミン、アンメリド、ア
ンメリン、ホルモグアナミン、グアニルメラミン、シア
ノメラミン、アリールグアナミン、メラム、メレム、メ
ロン等が挙げられる。シアヌル酸メラミンとしては、シ
アヌル酸とメラミンとの等モル反応物が挙げられる。ま
た、シアヌル酸メラミン中のアミノ基又は水酸基のいく
つかが、水素原子やアルキル基等の他の置換基で置換さ
れていてもよい。シアヌル酸メラミンは、例えば、シア
ヌル酸の水溶液とメラミンの水溶液とを混合し、90〜
100℃で撹拌下反応させ、生成した沈殿を濾過するこ
とによって得ることができる、白色の固体であり、サブ
ミクロンオーダーの一次粒子が凝集した構造を有し、凝
集体として粒径10〜40μm程度の微粉末状に粉砕及
び/又は分級して使用するのが好ましい。勿論、微粉末
状の市販品をそのまま、又はさらに粉砕及び/又は分級
して使用することもできる。トリアジン系難燃剤として
は、好ましくは、シアヌル酸、イソシアヌル酸、メラミ
ン、シアヌル酸メラミン等が挙げられ、分解物が成形物
の表面に浮き出してくるブルーミング等の不都合がない
点より、より好ましくは、シアヌル酸メラミンが挙げら
れる。トリアジン系難燃剤の配合量は、ポリアミド樹脂
98〜75重量部に対し2〜25重量部(ポリアミド樹
脂及びトリアジン系難燃剤の合計量100重量部とす
る)であり、ポリアミド樹脂中に十分分散していること
が必要である。トリアジン系難燃剤の配合量がポリアミ
ド樹脂98重量部に対し2重量部未満であると難燃性が
低下しやすく、ポリアミド樹脂75重量部に対し25重
量部を超えると透明性や光沢が低下する。トリアジン系
難燃剤の配合量は、難燃性、透明性のバランスの点よ
り、好ましくはポリアミド樹脂97〜85重量部に対し
3〜15重量部である。
【0011】ポリアミド樹脂組成物 本発明におけるポリアミド樹脂組成物には、上記ポリア
ミド樹脂及びトリアジン系難燃剤の他に、本発明フィル
ム又は袋の性質を損なわない範囲で、顔料、染料、充填
剤、核剤、離型剤、安定剤、帯電防止剤、その他の周知
の添加剤を配合・混練することもできる。また、ポリア
ミド樹脂以外の熱可塑性樹脂を、本発明の効果を損なわ
ない範囲において配合することができる。本発明におけ
るポリアミド樹脂組成物は、700℃×5時間燃焼した
後の焼却残灰分が、燃焼前のポリアミド樹脂組成物の重
量に対し、2重量%以下であるものが好ましい。焼却残
灰分が2重量%より多いと、焼却後炉内の清掃が煩雑に
なり、作業性が低下して好ましくない。また、原子力発
電所関連等、用途によっては、焼却炉温度を800℃近
くまで昇温できない場合もあり、この焼却残灰分中に
P、F、Cl、Br、Pb、Znの各元素が含まれる
と、これら元素は完全に焼却されず、そういった場合は
焼却残灰分が0.1重量%以下でないと炉壁にこびり付
き、作業性が低下するばかりか、焼却設備を痛めること
にもなるので好ましくない。
【0012】透明性に優れた難燃ポリアミドフィルム 本発明の透明性に優れた難燃ポリアミドフィルム(以
下、「透明フィルム」と略称することもある。)は、J
IS K−7201に準拠し、温度23℃、65%RH
で測定した酸素指数26以上の難燃性を有することが必
要である。酸素指数が26未満であるような透明フィル
ムでは、難燃フィルム及びこれを製袋した難燃袋として
安全性が充分でないので好ましくない。本発明の透明フ
ィルムは、また、ヘイズ85%以下、光沢度40以上で
あることが必要である。すなわち、ヘイズ85%超過又
は光沢度40未満では、目視による内容確認を行うに十
分な透明性が得られないということが判明した。本発明
では、ヘイズ及び光沢度の両方が所定の値を満足するこ
とが重要である。透明性の目安にはヘイズ値だけの比較
で十分である場合もあるが、本発明のようにフィルム又
は袋から少し離れた位置にある内容物を確認する必要が
ある場合は、同じヘイズ値であっても、光沢度の良し悪
しによって目視確認性が異なることを発見した。しかし
て、光沢度を向上させるには、トリアジン系難燃剤の配
合量を適切な範囲にすると共に、Tダイ法又は水冷イン
フレーション法にてフィルムを製造するのがよい。
【0013】本発明の透明フィルムは、JIS K−7
128のトラウザー法に準拠し、温度23℃、65%R
Hで測定された、引き裂き強度が20N/mm以上であ
ることが好ましい。20N/mm未満であると内容物や
周囲の建造物等の角に接触した際、破れやすいので好ま
しくない。より好ましくは30N/mm以上である。本
発明の透明フィルムの厚みは、厚ければ引き裂き性、機
械的強度が向上する一方、透明性が低下する。この点を
鑑みれば、ポリアミド樹脂層としての厚みは、5〜80
μmであることが必要であり、好ましくは10〜70μ
mで、また、積層体として使用するときの積層体の総厚
みは15〜100μmである。
【0014】本発明の透明フィルムは、前記ポリアミド
樹脂組成物の押出成形により製造することができ、具体
的には、ポリアミド樹脂組成物を溶融し連続的にTダイ
より押出し、キャスティングロールにて冷却しながらフ
ィルム上に成形するTダイ法、又は、環状のダイスより
連続的に押出し、水を接触させて冷却する水冷インフレ
ーション法によって得られる。但し、Tダイ成形でもキ
ャスティングロール温度が100℃以上であるとフィル
ムの透明性が悪くなり好ましくなく、同じく環状のダイ
スより押出し、空気によって冷却する空冷インフレーシ
ョン法によって得られるフィルムも透明性が悪くなり好
ましくない。尚、本発明の範囲内において、単層フィル
ムを得たのちラミネーション法により他のフィルムと積
層してもよいし、後の工程でフィルムを延伸して透明フ
ィルムを製造しても構わない。この延伸の方法としては
工業的には公知の方法が応用できる。例えば、T−ダイ
法にて成形したフィルムについては縦延伸はロール方式
を用い、さらに横方向に延伸する際にはテンター方式を
使用した逐次2軸延伸法、環状ダイより成形したチュー
ブ状フィルムについては上記の逐次2軸法以外に縦横同
時に延伸できるチューブラー延伸法が用いられる。ま
た、実験室的には卓上延伸機(例えば、T.M.Lon
g社製や東洋精機製作所社製等)を使用して延伸した透
明フィルムを得ることができる。また、これら単層又は
積層フィルムからなる透明フィルムは、印刷性の改良
や、ラミネート性の改良のために、片面又は両面にコロ
ナ処理した後使用する場合もある。
【0015】透明性に優れた難燃ポリアミド袋 本発明の透明フィルムを製袋して透明性に優れた難燃ポ
リアミド袋にするには、公知の方法を用いることができ
る。例えば、1枚の透明フィルムを折り重ねるか、2枚
の透明フィルムを重ね合わせた上で、フィルム外周の周
辺端部を、側面シール型、2方シール型、3方シール
型、4方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール
型(ピローシール型)、ひだ付きシール型、平底シール
型、角底シール型等のヒートシール形態にヒートシール
する方法が挙げられる。さらには、チューブ状インフレ
ーションフィルムの端部をヒートシールしてチューブ袋
とする方法も挙げられる。上記ヒートシールの方法とし
ては、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、
インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公
知の方法で行うことができる。
【0016】本発明の透明性に優れた難燃ポリアミドフ
ィルムは、住居、倉庫、テント、発電所等の建築物や自
動車等を覆うフィルム又は火花を嫌う現場の仮設ハウス
の壁材等、さまざまな用途に利用でき、特に制限される
ものではない。また、本発明の透明性に優れた難燃ポリ
アミド袋は、ゴミ袋や本を収納する袋等さまざまな一般
用袋としても利用でき、特に制限されるものではない。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に制限されるものではない。尚、物性評価は以下の方
法により行った。 (1)酸素指数: 成形した透明フィルムを、23℃、
65%RHの雰囲気に24時間以上保持した後、JIS
K−7201に準拠して測定を行った。 (2)灰分: ポリアミド樹脂組成物10gを700℃
で5時間電気炉にて燃焼し燃焼後の灰分量を測定し、燃
焼前のポリアミド樹脂組成物の重量に対する重量%にて
表示した。 (3)ヘイズ: JIS K−7105に準拠して、東
京電色(株)製ヘイズメーターを使用してヘイズ値の測
定を行った。測定値が小さいほど、より透明であること
を示す。 (4)光沢度: JIS Z−8741に準拠して、日
本電色工業(株)製、GlossMeter、VG20
00を用い、測定角度は60°にて測定を行った。測定
値が大きいほど、より鏡面状態に近いことを示す。 (5)目視確認性: フィルムの後方1m離れた位置
で、指を折って示した数を、フィルム前方から正しく確
認できればOKとし、正しく確認できなければNGとし
た。 (6)引き裂き強度: JIS K−7128のトラウ
ザー法に準拠して23℃、65%RH雰囲気下で測定を
行った。 (7)引張破断強度: JIS K−7127に準拠し
て23℃、65%RH雰囲気下で測定(試験片タイプ幅
15mm短冊片、チャック間距離50mm、試験速度2
00mm/min)を行った。 (8)引張伸び: JIS K−7127に準拠して2
3℃、65%RH雰囲気下で測定(試験片タイプ幅15
mm短冊片、チャック間距離50mm、試験速度200
mm/min)を行った。 (9)シール密着性: テスター産業(株)製ヒートシ
ールテスターTP−701を用い、250℃の温度設定
にて、300mm長さ、2mm幅のシールを行う。シー
ル後、シール部に直角に引っ張れるように15mm幅に
フィルムを切り取り、シール部分が中央にある状態にて
JIS K−7127に準拠して23℃、65%RH雰
囲気下で評価(試験速度200mm/min)を行っ
た。シール部分で剥がれずにフィルム自体が破断すれば
OK、剥がれたらNGとして評価を行った。
【0018】実施例及び比較例において用いた原料は次
の通りである。 ポリアミド樹脂A: 相対粘度3.5のナイロン6(三
菱エンジニアリングプラスチックス社製、グレード名1
020J)。 ポリアミド樹脂B: 相対粘度3.5のナイロン6/6
・6(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、グレ
ード名2020J)。 トリアジン系難燃剤: シアヌル酸メラミン(三菱化学
社製、グレード名MCA−CO)。
【0019】[実施例1〜2及び比較例1〜2]表1に
示す量比でポリアミド樹脂と難燃剤を配合し、日本製鋼
所社製TEX−30HCTを用いて、シリンダー設定温
度250℃で溶融混練、ペレット化し、これを120℃
の減圧乾燥機で乾燥してポリアミド樹脂組成物のペレッ
トを得た。そのポリアミド樹脂組成物ペレットにて、灰
分を測定すると共に、池貝鉄工社製単層Tダイ成形機を
用いてシリンダー設定温度250℃、スクリュー回転数
50rpmにて溶融させ、キャスティングロールにて3
0℃にて冷却しながら1.5〜2.0m/minの引き
取り速度で引き取りを行い、厚み30μmのフィルムを
得、酸素指数、ヘイズ、光沢度、目視確認性、引き裂き
強度、引張破断強度、引張破断伸びの測定を行った。ま
た、この透明フィルムの1方をシールし、袋として使用
可能かどうかを判断するためシール密着性の評価を行っ
た。
【0020】
【表1】
【0021】[実施例3]表2に示す量比でポリアミド
樹脂と難燃剤を配合し、日本製鋼所社製TEX−30H
CTを用いて、シリンダー設定温度250℃で溶融混
練、ペレット化し、これを120℃の減圧乾燥機で乾燥
してポリアミド樹脂組成物のペレットを得た。そのポリ
アミド樹脂組成物ペレットにて、灰分を測定すると共
に、プラコー社製3層水冷インフレーション成形機を用
いて外層、中間層、内層に同じポリアミド樹脂組成物を
流すことにより単層フィルムを作製した。その際、シリ
ンダー設定温度240℃にて溶融させ、ブロー比1.6
5、水冷温度20℃にて冷却しながら5〜8m/min
の引き取り速度で引き取りを行い、厚み30μmの単層
フィルムを得、酸素指数、ヘイズ、光沢度、目視確認
性、引き裂き強度、引張破断強度、引張破断伸びの測定
を行った。また、この透明フィルムの1方をシールし、
袋として使用可能かどうかを判断するためシール密着性
の評価を行った。
【0022】[比較例3]実施例3のポリアミド樹脂組
成物ペレットにて、プラコー社製3層空冷インフレーシ
ョン成形機を用いて外層、中間層、内層に同じポリアミ
ド樹脂組成物を流すことにより単層フィルムを作製し
た。その際、シリンダー設定温度240℃にて溶融さ
せ、ブロー比1.5、空冷温度23℃、風速8〜10m
/分にて冷却しながら4〜6m/minの引き取り速度
で引き取りを行い、厚み30μmの単層フィルムを得、
酸素指数、ヘイズ、光沢度、目視確認性、引き裂き強
度、引張破断強度、引張破断伸びの測定を行った。ま
た、この透明フィルムの1方をシールし、袋として使用
可能かどうかを判断するためシール密着性の評価を行っ
た。
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明のフィルムおよび袋は、焼却性、
環境性、引き裂き性、機械的強度等を兼ね備え、透明性
に優れた難燃ポリアミドフィルム及びそれを製袋してな
る透明性に優れた難燃ポリアミド袋なので、目視確認を
必要とする用途にも制限なく使用可能であり、仮設テン
トの壁材に使用する場合には作業場所の安全性を高める
と共に、ゴミ袋として使用する場合にも内容物の確認が
容易となる。さらに、焼却してもダイオキシンの発生が
ないので環境汚染や健康障害の恐れがなく、かつ、焼却
時の残留灰分で作業性、焼却設備の保全に支障をきたす
こともない。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 77:00 B29K 77:00 B29L 7:00 B29L 7:00 22:00 22:00 (72)発明者 森本 精次 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 角田 守男 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 Fターム(参考) 3E064 AA01 AA11 AB11 BA36 BC13 BC15 BC18 BC20 EA30 GA06 4F071 AA54 AA55 AF30Y AF32Y AF47Y AH03 AH04 AH19 BA01 BB06 BC01 4F207 AA29 AB05 AG01 AH54 KA01 KA17 4J002 CL011 CL031 CL051 EU186 FD136

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド樹脂98〜75重量部中に分散
    されたトリアジン系難燃剤2〜25重量部を含むポリア
    ミド樹脂組成物を押出成形してなる、酸素指数26以
    上、ヘイズ85%以下、光沢度40以上、厚み5〜80
    μmの透明性に優れた難燃ポリアミドフィルム。
  2. 【請求項2】押出成形が、Tダイ成形又は水冷インフレ
    ーション成形であることを特徴とする請求項1に記載の
    透明性に優れた難燃ポリアミドフィルム。
  3. 【請求項3】ポリアミド樹脂が、ナイロン6、ナイロン
    6/6・6及びナイロン6・6からなる群より選ばれた
    少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の透明性に優れた難燃ポリアミドフィルム。
  4. 【請求項4】ポリアミド樹脂の相対粘度が2.8〜5.
    5であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の透明性に優れた難燃ポリアミドフィルム。
  5. 【請求項5】ポリアミド樹脂組成物を700℃×5時間
    燃焼した後の焼却残灰分が2重量%以下であることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明性に
    優れた難燃ポリアミドフィルム。
  6. 【請求項6】JIS K−7128測定法による引き裂
    き強度が20N/mm以上である請求項1〜5のいずれ
    か1項に記載の透明性に優れた難燃ポリアミドフィル
    ム。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか1項に記載する透
    明性に優れた難燃ポリアミドフィルムを製袋してなる透
    明性に優れた難燃ポリアミド袋。
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JP2018119100A (ja) * 2017-01-27 2018-08-02 三井化学株式会社 透明ポリアミド樹脂組成物

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