JP2003226753A - 熱可塑性ポリフェニルシルセスキオキサンおよびそれを用いた高分子量ポリフェニルシルセスキオキサンの製造方法 - Google Patents

熱可塑性ポリフェニルシルセスキオキサンおよびそれを用いた高分子量ポリフェニルシルセスキオキサンの製造方法

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日出樹 山口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐熱性、電気絶縁性、硬度に優れた性質を持
ち、さらに溶解性、熱成形性に優れた熱可塑性を有する
ポリフェニルシルセスキオキサンおよびそれを用いた高
分子量ポリフェニルシルセスキオキサンを製造する方法
を提供する。 【解決手段】高分子量ポリフェニルシルセスキオキサン
の製造方法は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が1,
000から4,000の範囲にあり、140℃から200℃の温度範囲
に融点を持つ熱可塑性のポリフェニルシルセスキオキサ
ン、および、前記熱可塑性ポリフェニルシルセスキオキ
サンを融点以上の温度で縮合反応を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、電気絶縁
性、硬度に優れた性質を持つラダー型シリコーン樹脂に
関するものであって、より詳しくは溶解性、熱成形性に
優れた熱可塑性を有するポリフェニルシルセスキオキサ
ンおよびそれを用いた高分子量ポリフェニルシルセスキ
オキサン、ならびに高分子量ポリフェニルシルセスキオ
キサンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリシルセスキオキサン樹脂は、珪素原
子数に対する酸素原子数が1.5であるシリコーン樹脂の
総称であり、その中で、ラダー型構造を有するポリフェ
ニルシルセスキオキサン樹脂は、耐熱性、電気絶縁性に
優れているために、コーティング材、シーリング材、層
間絶縁膜、その他への利用が提案されている。このよう
な樹脂は、通常、フェニルトリクロロシランやフェニル
トリアルコキシシラン等の加水分解性基を有するシラン
化合物を加水分解し、続いて有機溶媒中で塩基性触媒を
用いて縮合反応を行うことによって合成される。
【0003】しかしながら、このようにして得られるポ
リフェニルシルセスキオキサンは、平均分子量が数千か
ら数万の範囲にあり、限られた溶媒にしか溶解せず、融
点も持たない。この原因は分子中にラダー型構造でない
欠陥部分が多く存在するためであると考えられる。この
ようなポリフェニルシルセスキオキサンは、高分子量化
するために更に縮合を進めると、3次元架橋が進み、溶
媒不溶なゲル状物になってしまうという欠点を有してい
る。
【0004】珪素原子数に対する酸素原子数が1.5とな
る直鎖状ラダー型構造が得られれば、シラノール基が減
少するために高電気絶縁性、低誘電率、高耐熱性等の優
れた特性が期待される。また、有機溶剤に対する溶解性
が向上し、熱溶融性も得られ、成形性が向上するため、
応用範囲が拡大すると期待される。特に、熱成形性が得
られれば成形材料として飛躍的に応用範囲が拡大する。
さらに、他の樹脂への溶解性または相溶性が向上すれ
ば、樹脂の特性改善のための添加剤としての応用も期待
される。具体的には、屈折率、アッべ数、複屈折等の光
学特性改善、熱膨張率、軟化温度等の熱的特性改善、弾
性率、硬度等の機械的特性改善のための改質剤としての
応用が期待される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、直鎖
状ラダー型構造を有し、耐熱性、電気絶縁性、硬度に優
れた性質を持ち、さらに溶解性、熱成形性に優れた熱可
塑性を有するポリフェニルシルセスキオキサンおよびそ
れを用いた高分子量ポリフェニルシルセスキオキサン、
ならびに高分子量ポリフェニルシルセスキオキサンの製
造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上記目
的を達成するために、鋭意検討した結果、特定の分子量
範囲にあるポリフェニルシルセスキオキサンを温和な条
件で製造することによって、得られるポリフェニルシル
セスキオキサンは融点を有し、熱可塑性であることを見
出した。さらに、溶剤に可溶な高分子量体を得るには前
記熱可塑性ポリフェニルシルセスキオキサン粉末をその
融点以上の温度に加熱して縮合反応を行うことによって
得られることを見出した。
【0007】本発明における、熱可塑性ポリフェニルシ
ルセスキオキサンはポリスチレン換算の重量平均分子量
が1,000〜4,000の範囲にあり、140℃〜200℃の温度範囲
に融点を持つ。
【0008】塩基性触媒を用いて縮合反応を進める際、
シロキサン結合の生成とともに、一部のシロキサン結合
の加水分解も同時に起こっていると考えられる。このた
め、ある重合度以上では、ラダー型構造でない欠陥部分
を含んでしまう。
【0009】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
によって、その分子量と分子量分布を決定することがで
き、ポリスチレン換算の分子量として重量平均分子量4,
000を越えると、ラダー型構造でない欠陥部分を含んだ
ポリフェニルシルセスキオキサンが得られやすく、融点
を持たなくなる。また、重量平均分子量が1,000を下回
る場合は、ポリマーとは言えず、ラダー型ポリフェニル
シルセスキオキサンとしての特徴を活かすことはできな
い。さらに、このような低分子量体を加熱し縮合反応を
行っても溶剤に溶けるような高分子量体は得られにく
い。
【0010】本発明における前記熱可塑性ポリフェニル
シルセスキオキサンは、好ましくはフェニルトリアルコ
キシシランを原料として、酸触媒を用いて加水分解した
後に温和な条件で縮合反応を行うことにより製造され
る。
【0011】加水分解反応は溶媒を用いて行っても良い
が、用いなくても良い。酸触媒は塩酸、硝酸、リン酸等
の無機酸および酢酸、クエン酸等の有機酸等、特に限定
はされないが、加水分解を十分に行うために無機酸を用
いることが好ましい。ただし、ここでの縮合反応は最小
限に留めることが望ましい。このため加水分解を行う温
度としては、0℃〜50℃の温度範囲が好ましく、10℃〜3
0℃の温度範囲がさらに好ましい。
【0012】上記反応により得られた、フェニルトリア
ルコキシシラン加水分解物は、これを溶解する有機溶剤
中で塩基性触媒を用いて縮合反応を行い、ラダー型ポリ
マーを製造することができる。水と均一に混合しない有
機溶剤を用いて2層分離状態で反応を行うこともでき
る。
【0013】有機溶剤としては、メチルイソブチルケト
ン等のケトン系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ブタノー
ル、ヘキサノール等のアルコール系溶媒、クロロホル
ム、トリクロロエチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭
化水素溶媒等を挙げられるが、これらに限定されるもの
ではなく、中でも、メチルイソブチルケトンまたはトル
エンを用いるのが好ましい。また、二種以上混合して用
いてもよい。使用する有機溶剤の量は特に限定されない
が、好ましくはフェニルトリアルコキシシラン100重量
部に対して50〜3,000重量部であり、さらに好ましくは2
00〜1,000重量部の範囲である。
【0014】塩基性触媒は水に溶解して添加できる。塩
基性触媒として、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、酢酸ナトリウム、リン酸水素二
ナトリウム等が挙げられ、中でも、炭酸ナトリウムまた
は炭酸水素ナトリウムが好ましいが、これらに限定され
るものではない。触媒量はフェニルトリアルコキシシラ
ン1モルに対して0.3モル以下が望ましく、特に0.1〜0.0
01モルの範囲で用いるのが好ましい。0.3モルを越える
と不溶性ゲルが生成しやすくなり、0.001モルより少な
いと反応時間が長くなってしまうためである。使用する
水の量は、上記フェニルトリアルコキシシラン加水分解
物溶液100重量部に対して20から300重量部の範囲が好ま
しい。
【0015】前記熱可塑性ポリフェニルシルセスキオキ
サンを製造するに当たっての縮合反応は撹拌して行うの
が望ましく、反応温度は、好ましくは0℃〜60℃の範囲
であり、さらに好ましくは10〜30℃の範囲である。反応
温度が60℃を越えると、形成されたシロキサン結合の加
水分解も起こるためラダー構造が乱れ不定形となりやす
く、その結果不溶性ゲルが生成しやすくなる。前記縮合
反応は、酸を添加し、塩基性触媒を中和することにより
停止できる。
【0016】このようにして得られた熱可塑性ポリフェ
ニルシルセスキオキサンがラダー構造を有していること
は、赤外線吸収スペクトルにおいて、シロキサン結合由
来のピークが1,040cm-1と1,130cm-1付近に鋭く分裂して
現れていることによって支持される。このポリフェニル
シルセスキオキサンは、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、トルエン
等の芳香族炭化水素溶媒等に容易に溶解する。さらに、
140℃〜200℃の範囲に融点を持ち、融点以上の温度で完
全に液状化する。
【0017】次に、本発明の高分子量ポリフェニルシル
セスキオキサンについて説明する。上記熱溶融性を有す
るポリフェニルシルセスキオキサン(熱可塑性ポリフェ
ニルシルセスキオキサン)を加熱処理することによりさ
らに縮合反応が進み、高分子量化することができる。高
分子量化は粉末状のポリフェニルシルセスキオキサンを
液状化する温度である融点から400℃の範囲で熱処理し
て行う。この際、縮合を促進する触媒を添加してもよい
が、添加しないほうが好ましい。融点以下では反応性が
小さく、また、溶融状態とならないためシラノール基同
士の接触が起こりにくく、反応はほとんど進まない。40
0℃を越えると、熱分解が起こり好ましくない。触媒を
添加しない場合は、250℃〜380℃の範囲がより好まし
い。
【0018】空気雰囲気下で熱処理を行えるが、好まし
くは窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で熱処理を
行う。触媒を用いる場合は、ジオクチル酸錫、ジラウリ
ル酸錫、二酢酸ジブチル錫、ジオクチル酸ジブチル錫、
ジラウリル酸ジブチル錫、などの錫化合物や、テトラエ
トキシチタン、テトラ-n-プロポキシチタン、テトラ-
i-プロポキシチタン、テトラ-n-ブトキシチタン、ジ-
i-プロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタ
ン、ジ-i-プロポキシビス(アセチルアセトナート)チ
タン等のチタン化合物、二酢酸鉛、二酢酸亜鉛、ビス
(2-エチルヘキサン酸)等の金属脂肪酸類、エタノール
アミン、ジエタノールアミン等のアミン化合物等が硬化
触媒として用いられる。硬化触媒は、通常、ポリフェニ
ルシルセスキオキサン100重量部に対して0.01から1重量
部の範囲で用いられる。
【0019】このようにして得られた高分子量ポリフェ
ニルシルセスキオキサンの分子量は、ポリスチレン換算
の分子量としては重量平均分子量で20,000〜600,000の
範囲にある。また、ラダー構造を有していることは、赤
外線吸収スペクトルにおいて、シロキサン結合由来のピ
ークが1,040cm-1と1,130cm-1付近に鋭く分裂して現れて
いることによって支持される。このポリフェニルシルセ
スキオキサンは、テトラヒドロフラン、トルエン、シク
ロヘキサノン等の有機溶媒等に溶解する。
【0020】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。
【0021】〔実施例1〕フェニルトリエトキシシラン1
20g(0.5モル)に0.05Nの塩酸45gを加え、室温で激し
く撹拌した。撹拌開始時は2層に分離し、懸濁状態であ
るが、加水分解の進行とともに均一な溶液となった。撹
拌6時間後に、メチルイソブチルケトン320gおよび炭酸
ナトリウム5.3gを溶解した水200gを添加し、さらに室
温(22℃)で96時間撹拌した。1N塩酸を、水層が酸性に
なるまで添加し、1時間さらに撹拌した。有機層を中性
になるまで水で洗浄した後、有機層を濃縮した。これを
メタノールに再沈殿して白色固体を回収し、110℃で3時
間乾燥してポリフェニルシルセスキオキサンを得た。ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィーによって得られ
たポリスチレン換算重量平均分子量は2,800であった。
テトラヒドロフラン、トルエンに完全に溶解した。ま
た、140℃より軟化し始め200℃で完全に液状化した。
【0022】〔実施例2〕メチルイソブチルケトンを500
g、炭酸ナトリウムを1.2g、縮合反応時間を24時間と
した以外は実施例1と同様にした。ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーによって得られたポリスチレン換
算重量平均分子量は1,800であった。テトラヒドロフラ
ン、トルエンに完全に溶解した。また、140℃より軟化
し始め200℃で完全に液状化した。
【0023】〔実施例3〕フェニルトリエトキシシラン
を実施例1と同様に加水分解し、メチルイソブチルケト
ン250gおよび炭酸水素ナトリウム3.0gを溶解した水20
0gを添加し、さらに室温で24時間撹拌した。実施例1と
同様に処理してポリフェニルシルセスキオキサン得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって得ら
れたポリスチレン換算重量平均分子量は2,200であっ
た。テトラヒドロフラン、トルエンに完全に溶解した。
また、140℃より軟化し始め200℃で完全に液状化した。
【0024】〔実施例4〕フェニルトリエトキシシラン
を実施例1と同様に加水分解し、トルエン320gおよび炭
酸ナトリウム1.2gを溶解した水200gを添加し、さらに
室温で24時間撹拌した。実施例1と同様に処理してポリ
フェニルシルセスキオキサンを得た。ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィーによって得られたポリスチレン
換算重量平均分子量は2,600であった。テトラヒドロフ
ラン、トルエンに完全に溶解した。また、140℃より軟
化し始め200℃で完全に液状化した。
【0025】〔比較例1〕炭酸ナトリウムを26.5g、縮
合反応温度を80℃とした以外は実施例1と同様にした。
有機層は不溶成分生成のため白濁した。ろ過後、実施例
1と同様の操作でポリフェニルシルセスキオキサン得
た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって
得られたポリスチレン換算重量平均分子量は6,200であ
った。テトラヒドロフランに溶解したが、トルエンでは
不溶成分があり白濁した状態であった。300℃まで加熱
したが融点は認められなかった。
【0026】〔比較例2〕フェニルトリエトキシシラン1
20g(0.5モル)に0.05Nの塩酸45gを加え、60℃で18時
間激しく撹拌した。加水分解の進行により、一旦均一に
混合したが、反応終了時には再び二層に分離した。有機
層は不溶成分生成のため白濁した。ろ過後、実施例1と
同様の操作でポリフェニルシルセスキオキサン得た。ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィーによって得られ
たポリスチレン換算重量平均分子量は4,600であった。
テトラヒドロフラン、トルエンに溶解したが、300℃ま
で加熱したが融点は認められなかった。
【0027】〔比較例3〕実施例1と同様に、フェニルト
リエトキシシランの加水分解を行った。この反応液の溶
媒を留去して、固形分を320gのトルエンに溶解した。5
重量%に溶解した水酸化カリウムのメタノール溶液を1
g添加し、70℃で3時間撹拌した。反応終了後、トルエ
ンに不溶な白色沈殿物が大量に生成していた。不溶成分
をろ過し、溶液を濃縮した後にメタノールに再沈殿して
白色固体を回収し、110℃で3時間乾燥してポリフェニル
シルセスキオキサン得た。ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィーによって得られたポリスチレン換算重量平
均分子量は8,800であった。テトラヒドロフランに溶解
したが、トルエンでは不溶成分があり白濁した状態であ
った。300℃まで加熱したが融点は認められなかった。
【0028】〔実施例5〕実施例1で得られたポリフェニ
ルシルセスキオキサンを350℃で10時間加熱した。ゲル
パーミエーションクロマトグラフィーによって得られた
ポリスチレン換算重量平均分子量は220,000であった。
これは、テトラヒドロフラン、トルエンに溶解した。
【0029】〔実施例6〕実施例1で得られたポリフェニ
ルシルセスキオキサンを250℃で24時間加熱した。ゲル
パーミエーションクロマトグラフィーによって得られた
ポリスチレン換算重量平均分子量は53,000であった。こ
れは、テトラヒドロフラン、トルエンに容易に溶解し
た。
【0030】〔比較例4〕比較例3で得られたポリフェニ
ルシルセスキオキサンを350℃で10時間加熱した。ゲル
パーミエーションクロマトグラフィーによって得られた
ポリスチレン換算重量平均分子量は9,700であり、分子
量増大はほとんど起こらなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、高度に構造制御された
ラダー型構造を有する熱可塑性ポリフェニルシルセスキ
オキサンおよび高分子量ポリフェニルシルセスキオキサ
ンを効率的に合成できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリスチレン換算の重量平均分子量が1,
    000〜4,000の範囲にあり、140℃〜200℃の温度範囲に融
    点を持つ熱可塑性ポリフェニルシルセスキオキサン。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱可塑性ポリフェニルシ
    ルセスキオキサンを融点以上の温度で縮合反応させて得
    られる、ポリスチレン換算の重量平均分子量が20,000〜
    600,000の高分子量ポリフェニルシルセスキオキサン。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の熱可塑性ポリフェニルシ
    ルセスキオキサンを融点以上の温度で縮合反応させるこ
    とを特徴とする高分子量ポリフェニルシルセスキオキサ
    ンの製造方法。
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