JP2003226616A - 噴霧製品 - Google Patents
噴霧製品Info
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Abstract
好な使用感を得ることができる霧製品、たとえば化粧
水、殺菌消毒剤などの顔や粘膜付近に噴霧する噴霧製品
に好適に使用し得る噴霧製品を提供する。 【解決手段】 炭素数が9〜24であり、水に配合する
と懸濁する油分を含有した水性原液を噴霧する噴霧製品
であって、前記油分が水性原液中で懸濁しており20℃
における水性原液の透過率が3〜99.5%である噴霧
製品である。前記油分が、水酸基および/またはカルボ
キシル基を有することが好ましく、さらに前記油分が、
室温で液状であることが好ましい。また、前記油分を前
記水性原液中0.001〜1重量%含有することが好ま
しい。
Description
詳しくは噴射音が小さく、ソフトな霧で噴霧できる噴霧
製品に関する。
液をチッ素ガスなどの圧縮ガス、または圧縮ポンプを用
いて噴霧する噴霧製品は数多く開発されているが、これ
らは噴霧時の音(以下、噴霧音という)が大きく、また
勢いよく噴霧されるため、使用感に優れているとはいえ
なかった。とくに顔や粘膜付近に噴霧する場合、噴霧音
が大きく、噴霧の勢いが強いと使用者に恐怖感を与えて
しまう。
液に界面活性剤を配合してミセルを形成させ、水性原液
を特定の透過率に調整することによって、噴霧音が小さ
く、かつ噴霧の勢いが弱くソフトな噴霧状態が得られる
(特開平11−236306号公報)。
にて界面活性剤がミセルの状態で存在しているため、製
品の用途に応じて添加する有効成分によっては塩を形成
する場合があり、水性原液が不安定となって、ソフトな
噴霧状態が得られなくなる。さらに、水に溶解しない有
効成分を配合するために、また、清涼感、乾燥性または
保水性などの使用感を向上させるために、低級アルコー
ルや多価アルコールなどのアルコール成分を多量に配合
すると、界面活性剤が水性原液中でミセルを形成せずに
可溶化され、ソフトな噴霧状態が得られなくなる場合が
あるといった課題があった。
解決するものであり、噴射音が小さく、ソフトな霧で噴
霧することのできる噴霧製品を提供することを目的とす
る。
検討を行なった結果、炭素数が9〜24であり、水に配
合すると懸濁する油分を含有した水性原液を噴霧する噴
霧製品であって、前記油分が水性原液中で懸濁し、20
℃における水性原液の透過率を特定の範囲とした場合、
噴霧音が小さく、また噴霧の勢いが弱く、ソフトな噴霧
製品が得られることを見出した。
あり、水に配合すると懸濁する油分を含有した水性原液
を噴霧する噴霧製品であって、前記油分が水性原液中で
懸濁しており20℃における水性原液の透過率が3〜9
9.5%である噴霧製品に関する。
キシル基を有することが好ましい。
しい。
重量%含有することが好ましい。
ことができる。
噴霧することができる。
〜24であり、水に配合すると懸濁する油分を含有し、
前記油分により懸濁し、20℃における透過率が3〜9
9.5%となる水性原液を噴霧することを特徴としてい
る。これにより前記水性原液を噴霧したときの噴霧音は
小さくなり、さらに噴霧の広がりが大きくなり、噴霧方
向への速度や到達距離が小さくなって、ふんわりとした
噴霧形態が得られる。
ましくは10〜22であり、とくに12〜22が好まし
い。前記油分は、水性原液中で可溶化せず、分離せず、
さらには、ミセル形成せずに微細な粒子で分散し、水性
原液を懸濁する成分である。前記油分が水性原液中で分
散し、所定の透過率を有するように懸濁することによ
り、前記水性原液を噴霧すると、噴霧の広がりが大き
く、また噴霧の勢いが弱くなるため、ソフトな噴霧状態
が得られる。前記油分の炭素数が9よりも小さい場合、
水への溶解性が高くなるため、水に含有させたとき分散
せずに可溶化しやすくなり、水性原液の透過率が高くな
りすぎ、ソフトな噴霧形態が得られない。一方、炭素数
が24をこえる場合、水性原液中で分散できず分離しや
すくなる。
ウのアルコール、カプリリルアルコール、カプリルアル
コール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、
セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルア
ルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、
ヘキサデシルアルコール、イソステアリルアルコール、
2−オクチルドデカノール、オクチルドデカノールなど
の1個の水酸基を有するアルコール、モノステアリン酸
エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリ
コール、乳酸セチル、乳酸ミリスチルなどの1個の水酸
基を有するエステル、さらにはカプリル酸、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、イソ
ステアリン酸などの1個のカルボキシル基を有する脂肪
酸、12−ヒドロキシステアリン酸などの水酸基および
カルボキシル基を各1個有するヒドロキシ脂肪酸、セラ
キルアルコール、イソステアリルグリセリルエーテルな
どの2個の水酸基を有するアルキルグリセリルエーテル
などがあげられる。
アルコール、オレイルアルコール、ヘキサデシルアルコ
ール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカ
ノール、セラキルアルコール、イソステアリルグリセリ
ルエーテルなどの常温で液状のものが好ましい。ここで
常温とは20〜30℃の温度をいう。また、ホホバアル
コールとは炭素数20および炭素数22のアルコールを
主成分(90%以上)とする混合物をいい、前記ホホバ
アルコールや鯨ロウのアルコールなど、炭素数に分布が
ある成分の場合は、炭素数が9〜24を中心とするもの
が好ましく、炭素数の分布の中に炭素数が6以下もしく
は24以上のものを含有してもよい。なお、水酸基やカ
ルボキシル基を有する油分を用いることで、水性原液中
で相分離せずに分散し、懸濁しやすくなる。
%、さらには0.01〜0.8重量%含有することが好
ましい。前記油分の含有量が0.001重量%より少な
い場合は、水性原液中で分散している油分が少なくな
り、水性原液の透過率が高くなり、噴霧音が小さく、ふ
んわりとした噴霧形態が得られにくくなる傾向がある。
一方、前記油分が1重量%をこえた場合、効果に変化が
なく、逆に水性原液中で均一に分散させるのが困難とな
り、油分が分離しやすく、均一な組成物を噴霧するのが
困難となる傾向がある。
り、水に配合すると懸濁する油分を含有し、前記油分を
分散させる溶媒として水が用いられる。前記水として
は、とくに限定がないが、精製水、イオン交換水、蒸留
水、生理食塩水などの通常噴霧製品用の組成物に用いら
れるものが例示される。
を向上させたり、前記油分を水性原液中で分散しやすく
するために、炭素数が5以下の1価の低級アルコール
や、多価アルコールなどのアルコール成分を含有するこ
とが好ましい。
与や乾燥性の向上など、使用感を向上させるために、ま
た水性原液の防腐など、噴霧製品の安定性を向上させる
ために用いられる。さらに、水に溶解しない有効成分を
配合するための溶媒として用いられ、エタノール、イソ
プロピルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコ
ールなど、炭素数が2〜5の脂肪族アルコールがあげら
れる。
熱感の付与、肌触りをよくするなど使用感を向上させる
ために用いられる。さらに、水に溶解しない有効成分を
配合するための溶媒として用いられ、グリセリン、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、キシリトール、ソルビトール、ジエチ
レングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ジグリセリン、トリグリセリンなどがあ
げられる。
〜30重量%、好ましくは1〜20重量%含有すること
ができる。前記アルコール成分が0.5重量%より少な
い場合は、前記アルコール成分を含有する効果が得られ
にくくなる傾向があり、30重量%をこえる場合は、皮
膚や粘膜付近で使用する場合にはアルコール成分による
刺激性が強く、好ましくない傾向がある。
分やアルコール成分以外にも、製品の用途や目的に応じ
て有効成分や界面活性剤、水溶性高分子、油成分、粉体
などを含有させることができる。
剤、殺菌・防腐剤、清涼剤、害虫忌避剤、頭髪用セット
剤、保湿剤、紫外線吸収剤、アミノ酸、ビタミン類、ホ
ルモン類、酸化防止剤、各種抽出液、消炎鎮痛剤、鎮痒
剤、収斂剤、抗炎症剤、局所麻酔剤、抗ヒスタミン剤、
美白剤、香料などが用いられる。
酸メタクリレート、安息香酸メチル、フェニル酢酸メチ
ル、ゲラニルクロトレート、ミリスチン酸アセトフェノ
ン、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジルなどがあげら
れる。
ラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、ソル
ビン酸カリウム、フェノキシエタノール、塩化ベンザル
コニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化クロルヘキシジ
ン、感光素、パラクロルメタクレゾールなどがあげられ
る。
トール、カンフルなどがあげられる。
N−ジエチル−m−トルアミド(ディート)、カプリル
酸ジエチルアミドなどがあげられる。
ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート−(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、アクリル酸
オクチルアミド−アクリル酸ヒドロキシプロピル−メタ
クリル酸ブチルアミノエチル共重合体、ビニルピロリド
ン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸ヒドロキシエチル
−アクリル酸ブチル−アクリル酸メトキシエチル共重合
体、アクリル酸アルカノールアミン、アクリル酸アルキ
ル共重合体エマルジョン、アクリル酸アルキル−スチレ
ン共重合体エマルジョンなどがあげられる。
ングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコー
ル、コラーゲン、キシリトール、ソルビトール、ヒアル
ロン酸、カロニン酸、乳酸ナトリウム、dl−ピロリド
ンカルボン酸塩、ケラチン、カゼイン、レシチン、尿素
などがあげられる。
ラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸モノグリセリン
エステル、サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル、
パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ
皮酸オクチル、フェルラ酸などがあげられる。
ン、アラニン、ロイシン、セリン、トリプトファン、シ
スチン、システイン、メチオニン、アスパラギン酸、グ
ルタミン酸、アルギニン、L−ヒドロキシプロリン、パ
ルミトイルペンタペプチド−3などがあげられる。
ミンA油、レチノール、パルミチン酸レチノール、塩酸
ピリドキシン、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミ
ド、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、ビタミンD
2(エルゴカシフェロール)、dl−α−トコフェロー
ル、酢酸dl−α−トコフェノール、パントテン酸、ビ
オチン、アスコルビン酸ナトリウムなどがあげられる。
ストラジオール、エチニルエストラジオールなどがあげ
られる。
コルビン酸、α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシ
トルエン、ブチルヒドロキシアニソールなどがあげられ
る。
クヤクエキス、ヘチマエキス、バラエキス、レモンエキ
ス、アロエエキス、ショウブ根エキス、ユーカリエキ
ス、セージエキス、茶エキス、海藻エキス、プラセンタ
エキス、シルク抽出液などがあげられる。
チル酸メチル、カンフル、インドメタシン、ピロキシカ
ム、フェルビナク、ケトプロフェンなどがあげられる。
ンフル、l−メントールなどがあげられる。
鉛、アラントインヒドロキシアルミニウム、タンニン
酸、クエン酸、乳酸などがあげられる。
トイン、グリシルレチン酸、グリチルリチン酸ジカリウ
ム、アズレンなどがあげられる。
ジブカイン、塩酸テトラカイン、リドカイン、塩酸リド
カインなどがあげられる。
塩酸ジフェンヒドラミン、ジフェンヒドラミン、マレイ
ン酸クロルフェニラミンなどがあげられる。
ン、コウジ酸などがあげられる。
20重量%、好ましくは0.1〜15重量%含有するこ
とができる。有効成分が0.05重量%より少ない場合
は、有効成分の効果が充分に発揮できない傾向があり、
一方20重量%をこえる場合は、有効成分濃度が高す
ぎ、有効成分によっては人体へ悪影響をおよぼす傾向が
ある。
分散剤、または加脂剤などの目的で用いたり、水性原液
中でミセルを形成させて、より噴霧音を小さく、ふんわ
りとした噴霧形態を得るための補助剤として用いられ
る。前記界面活性剤としては、非イオン型界面活性剤、
陰イオン型界面活性剤、陽イオン型界面活性剤、両性型
界面活性剤、高分子型界面活性剤、シリコン系界面活性
剤などがあげられる。
えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エ
ステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、
ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油
・硬化ヒマシ油誘導体などがあげられる。
えば、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレン
アルキルエーテルリン酸塩、脂肪酸石鹸などがあげられ
る。
えば、アルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルアン
モニウム塩などがあげられる。
ば、酢酸ベタイン、レシチンなどがあげられる。
ば、ポリアルキルビニルピリジニウム、アルキルフェノ
ールポリマー誘導体、スチレン−マレイン酸重合物誘導
体などがあげられる。
えば、ポリオキシエチレン−メチルポリシロキサン共重
合体、ポリオキシプロピレン−メチルポリシロキサン共
重合体、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)−
メチルポリシロキサン共重合体などがあげられる。
〜10重量%、好ましくは0.01〜8重量%含有する
ことができる。0.001重量%より少ない場合は、界
面活性剤を含有させる効果が得られにくくなる傾向があ
り、一方10重量%をこえる場合は、べたつき感や皮膚
への刺激性が強くなるなど、使用感がわるくなる傾向が
ある。
昇させ、噴霧の広がりを調整したり、噴霧音をとくに小
さくするなどの目的で用いられる。
ニルポリマー、カラギーナン、ペクチン、デンプン、ゼ
ラチン、コラーゲン、カルボキシメチルデンプン、エチ
ルセルロース、結晶セルロース、キサンタンガムなどが
あげられる。
〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量%含有するこ
とができる。水溶性高分子の含有量が水性原液中0.0
1重量%より少ない場合は、増粘効果などが得られにく
く、5重量%をこえる場合は、水性原液の粘度が高くな
りすぎて噴霧しにくくなったり、水性原液中に溶解しに
くくなり、水性原液中で「ままこ」ができやすく、噴霧
部材にて詰まりやすくなる傾向がある。ここで「まま
こ」とは水性原液中に溶解しなかった水溶性高分子がか
たまりとなる状態をいう。
より増粘効果を発揮する成分を用いる場合、中和する成
分として、トリエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミ
ン、アミノメチルプロパノール、アミノメチルプロパン
ジオール、アミノエチルプロパンジオール、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムなどのアルカリ剤を水溶液の状
態にして用いることが好ましい。前記水溶液の濃度とし
ては0.1〜10%水溶液とするのが好ましい。
どの効果を付与するために用いられ、本発明で用いられ
る炭素数が9〜24であり、水に配合すると懸濁する油
分以外の成分、たとえばシリコン油、炭化水素、エステ
ル油、ロウ、油脂などがあげられる。
ルポリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、オク
タメチルシクロテトラシロキサン、メチルフェニルポリ
シロキサンなどがあげられる。
ン、イソペンタン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、
流動パラフィン、イソパラフィン、ケロシン、スクワラ
ン、スクワレンなどがあげられる。
スチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン
酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、酢酸
エチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジエトキシエチ
ル、コハク酸ジエトキシエチル、リン酸アスコルビルア
ミノプロピルなどがあげられる。
ラノリン、酢酸ラノリン、カンデリラロウなどがあげら
れる。
トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマ
シ油、アマニ油、サフラワー油、ホホバ油、ヤシ油など
があげられる。
重量%、好ましくは0.05〜8重量%含有することが
できるが、前記油成分は水に配合しても分散せずに分離
するため、界面活性剤とともに配合することが好まし
い。前記油成分の含有量が0.01重量%より少ない場
合は、油成分を含有させる効果が得られにくい傾向があ
り、10重量%をこえる場合は、界面活性剤と共に配合
しても水性原液が分離しやすくなり、均一な組成物を噴
霧することが困難となる傾向がある。
用したり、他の有効成分を担持する担体、保護剤、付着
剤などとして用いられ、たとえば、タルク、酸化亜鉛、
カオリン、雲母、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、
ケイ酸亜鉛、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウ
ム、ケイ酸カルシウム、シリカ、ゼオライト、セラミッ
クパウダー、窒化ホウ素などがあげられる。
量%、好ましくは0.05〜8重量%含有することがで
きる。前記粉体の含有量が0.01重量%より少ない場
合は、粉体を含有する効果が得られにくい傾向があり、
10重量%をこえる場合は、バルブや噴霧部材で詰まり
やすく、また長期間放置した場合、容器底部で粉体が凝
集して固まり、均一な組成物を噴霧することが困難とな
る傾向がある。
は、製品の用途や目的などに応じて適宜選択して含有さ
せることができる有効成分などを、水、アルコール成分
またはアルコール水溶液に溶解または分散させ、さらに
前記油分を分散させることにより得られる。
分散して白濁(懸濁)しており、20℃における透過率
は3〜99.5%である。噴霧音が小さく、ソフトな霧
で噴霧できる効果をより充分に発現させる観点から5〜
99%以下が好ましい。前記水性原液の透過率が3%よ
り低い場合は、分散する油分が多くなりすぎるなどによ
り、ふんわりとした噴霧状態が得られにくくなる。一
方、前記水性原液の透過率が99.5%をこえる場合
は、噴霧音を小さくする効果およびふんわりとした噴霧
形態が得られない。
過率を有することが大きな特徴の1つであり、前記炭素
数が9〜24であり、水に配合すると懸濁する油分を含
有し、前記透過率にすることによって、従来の噴霧製品
では発現し得なかったすぐれた効果が発現されるのであ
る。
は、物体(噴霧用組成物)を透過する光束Φtと、噴霧
用組成物に入射する光束Φiとの比(Φt/Φi、JI
SZ 8105にて規定)を百分率で表わした値、すな
わちXYZ表色系における透過による物体色(噴霧用組
成物色)の三刺激値のYであり(JIS Z8701に
て規定)、色彩色差計(CT−210、ミノルタ株式会
社製)を用い、標準光(パルスキセノンランプ)にて測
定した値に基づいて求めた。
噴霧する噴霧製品とする場合は、水性原液を加圧剤とと
もに耐圧性の容器に充填し、バルブと噴霧部材を取り付
けることで本発明の噴霧製品が得られる。
圧縮空気、または亜酸化窒素などの圧縮ガスが用いら
れ、これらは単独で、または混合して用いることができ
る。また前記加圧剤で、25℃における製品圧力が0.
1〜0.9MPa(ゲージ圧以下同じ)、さらには0.
2〜0.8MPaとなるように調整されることが好まし
い。製品圧力が0.1MPaより低い場合は容器内の水
性原液が少なくなったとき圧力が低くなって噴霧し難く
なる傾向があり、0.9MPaをこえる場合は、噴霧の
勢いが強くなり、ソフトな噴霧形態が得られなくなる傾
向がある。
やブリキなどの金属製容器やポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートなどの樹脂製容器、ま
たはガラス製容器などの耐圧性を有する容器を用いるこ
とができる。また、容器内部に収縮可能な内袋を備え、
内袋内部に充填した水性原液を加圧剤の圧力により内袋
を収縮させて水性原液を噴霧する二重容器や、容器内部
に上下動可能なピストンを備え、加圧剤の圧力によりピ
ストンを移動させて水性原液を噴霧するピストン付き容
器を用いることもできる。これら容器を用いる場合は、
水性原液は前記内袋やピストンにより液密の状態で充填
されているため、噴霧前に誤って容器を振っても水性原
液に気泡が混入し、噴霧時に大きな音を発したり、水性
原液が飛び散るなどの不具合がなく、安定した噴霧状態
が得られる。
けられ、容器を気密にし、バルブを作動させることによ
り、容器内部にある水性原液を外部に噴霧する。前記バ
ルブは、ガスケットを介して容器の開口部に取り付けら
れるマウンティングカップと、前記マウンティングカッ
プの中央内部に支持される噴射バルブとからなり、前記
噴射バルブは、ハウジングと、前記ハウジング内部に配
設され、連通孔が形成されたステムと、前記ステムを上
方へ付勢するスプリングと、前記ステムの外周に環装さ
れるステムラバーとから構成され、ステムの下方に設け
られたスプリングによりステムが常時マウンティングカ
ップに押圧され、容器はマウンティングカップとステム
ラバーとのあいだでシールされている。前記バルブのス
テム連通孔や、ハウジング内部に水性原液を導入する導
入孔の孔径についてはとくに限定されないが、水性原液
のみを噴霧し、噴霧音が小さく、ソフトな噴霧形態が得
られるためには、ハウジング内部で水性原液に加圧剤を
混入させるベーパータップ孔を有さないものが好まし
い。
り付けられ、噴霧部材を降下あるいは傾動させることに
より前記バルブが解放され、容器内部の水性原液が噴霧
される。噴霧部材としては、水性原液を広く噴霧するた
めにメカニカルブレークアップ機構を備えたものを用い
ることが好ましい。噴霧部材の噴霧孔の孔径としては
0.05〜0.6mm、さらには0.1〜0.5mmが
好ましい。孔径が0.05mmより小さい場合は水性原
液が広がりにくく、噴霧パターンが狭くなる傾向があ
る。一方0.6mmをこえる場合は、メカニカルブレー
クアップ機構が有効に作用せず、粗い霧となる傾向があ
る。
霧製品とする場合は、水性原液を容器に充填し、ポンプ
部材を取り付けることにより得られる。ポンプ部材とし
ては、とくに限定はなく、従来、化粧品や家庭用品など
で用いられているものを使用することができる。
は圧縮ポンプにて噴霧する噴霧製品から噴霧された噴霧
粒子は、噴霧孔から広い範囲に噴霧され、たとえば噴霧
孔付近での噴霧状態の断面は、噴霧孔を頂点とした三角
形となっており、その角度(以下、噴霧角度という)は
60〜130°の範囲となる。また噴霧方向への到達距
離は噴霧孔から60cm未満と短くなり、ソフトな噴霧
形態が得られる。噴霧角度が60°より小さい場合は、
噴霧の広がりが小さく噴霧方向への速度が大きくなるた
めソフトな噴霧形態が得られない傾向があり、噴霧角度
が130°をこえる場合は、噴霧の広がりが大きくなり
すぎ、中心部分が噴霧されずドーナツ状(中抜け状態)
となる傾向がある。また、噴霧方向への到達距離が噴霧
孔から60cm以上となると、噴霧の勢いが強く感じら
れ、使用感がわるくなる傾向がある。
7の水性原液を作製した。実施例1〜7および比較例1
〜7の油分は、表1に示す油分をそれぞれ用いた。表1
には各油分の炭素数を示す。また、実施例1〜7ならび
に比較例1〜7および基準品の水性原液を調製したのち
の透過率をあわせて示した。なお、基準品は、油分を含
有しない代わりに精製水を0.05重量%追加して水性
原液を調製したものである。また、ホホバアルコールと
は、炭素数20および炭素数22のアルコールを主成分
(90%以上)とする混合物である。
色差計(CT−210、ミノルタ株式会社製)を用い、
標準光(パルスキセノンランプ)にて測定し、精製水の
透過度を100%とした値に基づいて求めた。 <水性原液組成> (重量%) 油分 0.05 エタノール 3.0精製水 96.95 合計 100.00
100ml)に充填し、バルブを取りつけたのち、容器
内部の圧力が0.7MPaとなるようにチッ素ガスを充
填した。さらに、バルブのステムに噴霧孔がφ0.3で
ある噴霧ボタンを取り付け、噴霧製品を得た。
に充填し、ポンプ部材を取り付けた。さらに、ポンプ部
材の弁棒に噴霧孔がφ0.3である噴霧ボタンを取り付
け、噴霧製品を得た。
調製し、噴霧した。このときの噴霧状態を測定し、基準
となる製品を噴霧したときの噴霧状態と比較して、以下
の評価基準に基づいて判定した。 ○:基準製品よりも明らかに噴霧の広がりが大きく、か
つ噴霧の勢いが弱く、ふんわりとした噴霧形態が得られ
た。(噴霧角度が60〜130°の範囲にあり、到達距
離が60cm未満) △:基準製品よりも噴霧の広がり、および噴霧の勢いが
やや弱い噴霧形態が得られた。(噴霧角度が40〜60
°の範囲にあり、到達距離が60〜80cm) ×:基準製品と噴霧の広がりおよび勢いに大差はない。
(噴霧角度が40°未満の範囲にあり、到達距離が80
cm以上)
ても基準製品と比較し、以下の評価基準に基づいて判定
した。 ○:基準製品よりも明らかに噴霧音は小さい。 ×:基準製品と大差はない。
水性原液中で油分が分散して懸濁し、水性原液の透過度
は7.1〜99.2%となった。
プを用いて噴霧すると、いずれの水性原液も噴霧の広が
りが大きく、また噴霧の勢いが弱く、ふんわりとした噴
霧状態が得られた。
溶化しやすい油分を用いた比較例1〜5は水性原液の透
過度が99.6%以上となり、この水性原液を噴霧して
も基準製品との差はほとんどなく、ふんわりとした噴霧
状態は得られなかった。
る油分を用いた比較例6〜7は水性原液が分離している
ため、均一な組成物を噴霧することができなかった。
容器(満注量100ml)に充填し、バルブを取りつけ
たのち、容器内部の圧力が0.7MPa(25℃)とな
るようにチッ素ガスを充填した。さらに、バルブのステ
ムに噴霧孔がφ0.3である噴霧ボタンを取り付け、噴
霧製品を得た。20℃における前記水性原液の透過率は
87.6%であった。
l)の内部に収縮可能な樹脂製内部容器を備えた二重容
器を用い、前記内部容器に前記水性原液60gを充填
し、ついで、外部容器と内部容器との間の空間にチッ素
ガスを充填し、バルブを取り付けた。さらに、バルブの
ステムに噴霧孔がφ0.3である噴霧ボタンを取り付
け、噴霧製品を得た。なお、容器内部の圧力は0.7M
Pa(25℃)であった。20℃における前記水性原液
の透過率は17.2%であった。
l)の内部に収縮可能な樹脂製内部容器を備えた二重容
器を用い、前記内部容器に前記水性原液150gを充填
し、ついで、外部容器と内部容器との間の空間にチッ素
ガスを充填し、バルブを取り付けた。さらに、バルブの
ステムに噴霧孔がφ0.3である噴霧ボタンを取り付
け、噴霧製品を得た。なお、容器内部の圧力は0.7M
Pa(25℃)であった。20℃における前記水性原液
の透過率は16.6%であった。
と懸濁する油分を含有した水性原液を噴霧する噴霧製品
であって、前記油分が水性原液中で懸濁しており20℃
における水性原液の透過率が3〜99.5%であるの
で、噴射音が小さく、ソフトな霧で噴霧できる効果が得
られる。
Claims (6)
- 【請求項1】 炭素数が9〜24であり、水に配合する
と懸濁する油分を含有した水性原液を噴霧する噴霧製品
であって、前記油分が水性原液中で懸濁しており20℃
における水性原液の透過率が3〜99.5%であること
を特徴とする噴霧製品。 - 【請求項2】 前記油分が、水酸基および/またはカル
ボキシル基を有する請求項1記載の噴霧製品。 - 【請求項3】 前記油分が、室温で液状である請求項1
または2記載の噴霧製品。 - 【請求項4】 前記油分を前記水性原液中0.001〜
1重量%含有する請求項1、2または3記載の噴霧製
品。 - 【請求項5】 前記水性原液を圧縮ガスにより噴霧する
請求項1、2、3または4記載の噴霧製品。 - 【請求項6】 前記水性原液を圧縮ポンプによる加圧力
により噴霧する請求項1、2、3または4記載の噴霧製
品。
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---|---|---|---|---|
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JP2009286700A (ja) * | 2008-05-27 | 2009-12-10 | Daizo:Kk | 噴霧製品 |
JP2014521703A (ja) * | 2011-08-11 | 2014-08-28 | スティーフェル リサーチ オーストラリア ピーティーワイ リミテッド | 抗酸化剤局所用組成物 |
JP7553274B2 (ja) | 2020-07-21 | 2024-09-18 | 株式会社ダイゾー | 殺菌消毒用エアゾール組成物 |
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2002
- 2002-01-30 JP JP2002021934A patent/JP3947403B2/ja not_active Expired - Fee Related
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