JP2003226071A - インクジェット記録用感圧接着剤およびインクジェット記録用感圧接着シート - Google Patents

インクジェット記録用感圧接着剤およびインクジェット記録用感圧接着シート

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JP2003226071A
JP2003226071A JP2002024941A JP2002024941A JP2003226071A JP 2003226071 A JP2003226071 A JP 2003226071A JP 2002024941 A JP2002024941 A JP 2002024941A JP 2002024941 A JP2002024941 A JP 2002024941A JP 2003226071 A JP2003226071 A JP 2003226071A
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pressure
inkjet recording
ink
sheet
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JP2002024941A
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Hiroshi Koyama
拓 小山
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Kyodo Printing Co Ltd
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Kyodo Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性およびに非転写性等のインクジェット
印字適性に優れ、且つ、塗工量が少なくてもインクジェ
ット用インキの定着力と塗布面同士の接着力が十分に得
られ、プレ印刷を損なうことのないインクジェット記録
用感圧接着剤およびインクジェット記録用感圧接着シー
トを提供する。 【解決手段】 シート1上に塗工された感圧接着剤の層
2の上にインクジェット記録がなされるインクジェット
記録用感圧接着シートにおいて、感圧接着剤が、アニオ
ン性のベースラテックスと両性ポリマーを含んで成る感
圧接着成分100重量部に、第4級アンモニウム塩ポリ
マーが5〜40重量部配合されたものであることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンターによって印刷され、一時的に接着するが、必要
時に容易に剥離できる機能を有するインクジェット記録
用感圧接着シート及びこれに用いられる感圧接着剤に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、郵便法の改正に伴い、封書よりも
郵便料金が安く、封書と同様に通信の機密保持が可能な
親展性を有する葉書が開発されてきている。中でも、用
紙の親展面に塗布された剥離性を持つ感圧接着剤の層上
に各種情報を印字した後、用紙を二つ折り又は三つ折り
に折り畳み、親展面同士を感圧接着剤を介して圧着する
ことにより、葉書の形態を構成した圧着葉書が封書から
の切り替えとして急速に進んでいる。
【0003】従来より圧着葉書への各種情報の印字方式
としては、主としてレーザービーム方式が使用されてき
たが、近年レーザービーム方式に代わる印字方式として
水溶性インクを用いる高速インクジェット方式が注目さ
れている。
【0004】この高速インクジェット方式は、印刷と同
様に巻取紙等に直列ノズル連続インクジェット方式で直
接印字を行い、そのインク部を高周波乾燥装置で局所的
に発熱させて乾燥する方式である。かかる高速インクジ
ェット方式によれば、ランニングコストが安く、高速印
字によって大量の情報処理が可能となる。高速インクジ
ェット方式に使用される水溶性インクは、染料が5〜6
重量%であってその他の大部分は水分であるので、誘電
率が高く発熱に対する効率が良いという性質を有してい
る。
【0005】他方、インクジェット用圧着紙には、圧着
紙に当然に要求される機能に加えて、水溶性インクを使
用対象とする一般的なインクジェット用紙と同じく、印
字品質、インクの耐水性及び耐候性、インクの乾燥性等
が要求される。これらの品質の中では、圧着葉書郵送中
の雨濡れ等による事故防止の点から、インクの耐水性に
関してより高度の特性が要求される。
【0006】この場合の耐水性については、直接染料又
は酸性染料を着色剤とした水溶性インクについての耐水
性が対象となる。この種の水溶性インクは、染料分子中
のスルホン基及び/又はカルボキシル基の塩によって染
料の水溶化がなされており、水溶性を与えている部分は
強い負の電荷を帯びている。ここで、水溶性インクにつ
いての従来の耐水化技術の主なものは、インク受容層に
カチオン性を呈するポリマーを介在することによって電
荷的に染料分子を捕捉し、水の蒸発によって、染料分子
をインク受容層にクーロン力によって固定化するもので
ある。
【0007】インク受容層に導入するカチオン性ポリマ
ーとしては、例えば、4級化ポリビニルピリジン、ポリ
エチレンイミン、4級化ポリエチレンイミン、ポリアリ
ルスルホン、ジシアンジアミド縮合物、ポリエチレンポ
リアミン系ポリマー、ポリアリルアミン、ポリジアリル
アミン、アルキルアミン・エピクロルヒドリン縮合物、
ポリアミン・エピクロルヒドリン系ポリマー、ポリアル
キレンポリ尿素、ポリアミドポリ尿素、ジメチルアリル
アンモニウムクロリド、カチオン性ビニル共重合体等が
開示されている(特開平7−315632号公報及び特
開平8−51487号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】インク受容層に上記の
ようなカチオン性ポリマーを導入することにより水性染
料の耐水性等を向上せしめることができることから、同
様にして従来型の感圧接着剤にカチオン性ポリマーを導
入することによりインクジェット記録に好適な感圧接着
剤が得られることが期待される。
【0009】しかしながら、カチオン性ポリマーを従来
型の感圧接着剤に添加すると、感圧接着剤の分散系が不
安定化する。さらに、水性染料の耐水性等を向上させる
ために、従来型感圧接着剤へのカチオン性ポリマーの添
加量を増加すると、即座に又は保存中に、粘度増加や凝
集物発生等を生じ、感圧接着剤として使用することが不
可能になる。
【0010】従って、単純に、従来型感圧接着剤に、従
来から使用されているカチオン性ポリマーを配合するこ
とによって、水性染料の耐水性が向上し、再剥離時の印
字の転写性が低下し、さらにオフセット印刷適性が良好
なインクジェット記録に好適な感圧接着剤を得ることは
困難であった。
【0011】一方、特開2001−49213号公報に
は、天然ゴムラテックス、変性天然ゴムラテックス及び
合成ゴムラテックスから選択される少なくとも1種を含
んで成る接着成分、並びに、重合性のアニオン性単量
体:2〜30重量%及び重合性のカチオン性単量体であ
る(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルベンジルク
ロライド:50〜98重量%を含んで成る単量体混合物
の共重合体である両性高分子を含んで成るインクジェッ
ト記録用感圧接着剤が記載されている。
【0012】また上記公報には、上記インクジェット記
録用感圧接着剤に少量のカチオン性ポリマーを配合する
ことによって、水性染料の耐水性及び非転写性の強さ等
を調節できることが記載されている。そして、接着剤に
配合するカチオン性ポリマーとしては、ポリジメチルア
ミンアンモニアエピクロルヒドリン、ポリジメチルアミ
ンエチレンジアミンエピクロルヒドリン等、ジアリルジ
メチルアンモニウムクロリド、ポリアミド・エポキシ系
樹脂、ポリアミド・尿素樹脂、アルデヒド系樹脂及びメ
ラニン系樹脂等が開示されている。
【0013】上記のインクジェット記録用感圧接着剤
は、分散安定性が良好で、インクジェット用インキの耐
水性及び非転写性の問題を緩和することができる。
【0014】しかしながら、上記のインクジェット記録
用感圧接着剤では、インクジェット用インキの定着力
と、塗布面同士の接着力を十分得るためには、乾燥後の
塗工量が5〜10g/m2以上となるように塗布する必
要がある。このため、塗布面が白くなって、用紙の接着
剤塗布面側に予めプレ印刷が施されている場合、プレ印
刷が不鮮明となる問題があった。
【0015】本発明は、上述したような課題を解決し、
インクジェット用インキの耐水性及び再剥離時の印字の
非転写性等の向上を図ると共に、特に乾燥後の塗工量が
少なくてもインクジェット用インキの定着力と塗布面同
士の接着力が十分に得られ、用紙の接着剤塗布面側のプ
レ印刷を損なうことのないインクジェット記録用感圧接
着剤およびインクジェット記録用感圧接着シートを提供
することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明のインクジェット記録用感圧接着剤は、アニオン性
のベースラテックスと両性ポリマーを含んで成る感圧接
着成分100重量部に、第4級アンモニウム塩ポリマー
が5〜40重量部配合されていることを特徴とする。
【0017】また、本発明のインクジェット記録用感圧
接着シートは、シート上に塗工された感圧接着剤の層の
上にインクジェット記録がなされるインクジェット記録
用感圧接着シートにおいて、前記感圧接着剤が、アニオ
ン性のベースラテックスと両性ポリマーを含んで成る感
圧接着成分100重量部に、第4級アンモニウム塩ポリ
マーが5〜40重量部配合されたものであることを特徴
とする。そしてまた、前記感圧接着剤の塗工量が、2〜
3g/m2であること、前記シートの感圧接着剤塗布面
側に、予めプレ印刷が施されていること、を特徴とす
る。
【0018】尚、本明細書の記載において、重量部と
は、特に記載がない限り溶媒を含まない乾燥状態におけ
る重量(固形分換算重量)を基準としている。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット記録用感
圧接着剤は、アニオン性のベースラテックスと両性ポリ
マーを含んで成る感圧接着成分に、所定量の第4級アン
モニウム塩ポリマーを配合したものである。
【0020】感圧接着成分中のアニオン性のベースラテ
ックスは、天然ゴム系ラテックス、変性天然ゴムラテッ
クス及び合成ゴムラテックス等が主体である。
【0021】ここで「天然ゴムラテックス」とは、天然
に産するゴムのエマルジョンをいう。また、「変性天然
ゴムラテックス」とは、天然ゴムラテックスを重合性単
量体を用いて共重合してその特性を変性した天然ゴムラ
テックスであって、例えば、天然ゴムラテックスを、
(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、スチレン等の
各種不飽和モノマーと共重合することによって変性した
天然ゴムラテックス等を例示することができる。さらに
また、「合成ゴムラテックス」とは、合成ゴムのエマル
ジョンをいい、例えば、スチレン−ブタジエンゴム(S
BR)ラテックス、ニトリル−ブタジエンゴム(NB
R)ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエンゴ
ム(MBR)ラテックス、ネオプレンラテックス等の合
成ゴムラテックスを例示することができる。
【0022】感圧接着成分中の両性ポリマーは、1つの
高分子中にアニオン基及びアニオン基と成り得る官能基
から選択される少なくとも1つの官能基並びにカチオン
基及びカチオン基と成り得る官能基から選択される少な
くとも1つの官能基を含んでなる高分子をいい、重合性
のアニオン性単量体及び重合性のカチオン性単量体を含
んで成る単量体混合物を共重合することによって得るこ
とができる。
【0023】ここで、重合性のアニオン性単量体とは、
アニオン基及びアニオン基と成り得る官能基から選択さ
れる少なくとも1つの官能基並びに重合性の官能基を含
んで成る化合物をいい、例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、イタコン酸、フマール酸、マレイン酸、マレイン
酸の半エステル等のカルボキシル基とエチレン性二重結
合を有する単量体類及びその塩類:スチレンスルホン酸
等のスルホ基とエチレン性二重結合を有する単量体及び
その塩類等を例示することができる。これらのアニオン
性単量体は、単独又は組み合わせて、目的とする両性高
分子の特性に応じて適宜使用することができる。
【0024】重合性のカチオン性単量体とは、カチオン
基及びカチオン基と成り得る官能基から選択される少な
くとも1つの官能基並びに重合性の官能基を含んで成る
化合物をいい、例えば、ポリジメチルアミンアンモニア
エピクロルヒドリン、ポリジメチルアミンエチレンジア
ミンエピクロルヒドリン等(特開平10−52985号
公報参照)、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、
ポリアミド・エポキシ系樹脂、ポリアミド・尿素樹脂、
アルデヒド系樹脂及びメラニン系樹脂等、(メタ)アク
リル酸ジメチルアミノエチルベンジルクロライドを例示
することができる。これらのカチオン性単量体は、単独
又は組み合わせて用いることができる。
【0025】両性ポリマーは、通常の重合方法を使用し
て、適宜触媒等を用いて、上述の単量体混合物を共重合
することによって製造することができる。反応温度、反
応時間、溶媒の種類、単量体混合物の種類及び濃度等の
重合反応の条件は、目的とする両性ポリマーの特性等に
よって、適宜選択され得る。
【0026】本発明の感圧接着剤においては、アニオン
性のベースラテックス100重量部に対して、両性ポリ
マーを10〜120重量部含んで成るのが好ましい。
【0027】本発明の感圧接着剤は、上述したアニオン
性のベースラテックスと両性ポリマーを含んで成る感圧
接着成分に、該成分の接着力を損なうことなく、水性染
料(インクジェット用インキ)の耐水性及び非転写性等
を向上せしめるために、水溶性カチオンポリマーである
第4級アンモニウム塩ポリマーが適量配合される。この
第4級アンモニウム塩ポリマーは、アンモニウム塩ポリ
マーのNH4 +の4つのHがすべてカチオン性官能基に置
換されているものである。
【0028】第4級アンモニウム塩ポリマーは、アニオ
ン性のベースラテックスと両性ポリマーを含んで成る感
圧接着成分100重量部に対して5〜40重量部配合さ
れ、特に好ましくは10〜30重量部配合される。第4
級アンモニウム塩ポリマーの配合量が多すぎると、感圧
接着成分による接着力が弱くなり過ぎて、疑似接着を行
うことができなくなる可能性がある。一方、第4級アン
モニウム塩ポリマーの配合量が少なすぎると、インクジ
ェット用インキの耐水性及び非転写性を十分向上せしめ
ることができず、満足なインクジェット適性が得られな
い。
【0029】本発明の感圧接着剤は、微粒子充填剤を含
んで成ってもよい。ここで、「微粒子充填剤」とは、感
圧接着剤において通常使用される微粒子充填剤であっ
て、例えば、雲母、炭酸カルシウム、カオリン、タル
ク、ケイソウ土、尿素系樹脂、スチレンビーズ、焼成ク
レー、穀物澱粉、変性澱粉等を例示することができる。
これらの微粒子充填剤は単独もしくは組み合わせて使用
することができる。
【0030】さらに、本発明の感圧接着剤は、助剤を含
んで成ってもよい。ここで、「助剤」とは、感圧接着剤
において通常使用される助剤であって、耐ブロッキング
性、印刷適性、耐磨耗性、紙への密着性等を付与するも
のであって、例えば、ポリビニルアルコール(PV
A)、デンプン、カルボキシメチルセルロース等の水溶
性樹脂、SBR、NBR等の合成ゴム、アクリルエマル
ション、ポリオレフィン系エマルション類を例示するこ
とができる。
【0031】本発明の感圧接着剤は、水性エマルジョン
の形態であって、感圧接着成分の変性天然ゴムラテック
ス及び合成ゴムラテックス等からなるアニオン性のベー
スラテックス、両性ポリマー、並びに第4級アンモニウ
ム塩ポリマー等が、水性媒体中に分散している形態を有
している。この形態を維持し、適切な接着特性を発現さ
せるために、水性溶媒を適宜添加して製造し、保存し、
使用することができる。
【0032】尚、本発明の感圧接着剤においては、各種
添加剤を配合することができる。ここで「添加剤」と
は、感圧接着剤において必要により通常使用される添加
剤であって、例えば、滑剤、印刷適性向上剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、導電剤、蛍光塗料、着色染料、安定
剤、消泡剤、防かび剤、増粘剤、保湿剤等を挙げること
ができる。
【0033】本発明のインクジェット記録用感圧接着シ
ートは、例えば図1に示すように、シート1上に上述し
た本発明のインクジェット記録用感圧接着剤を塗工した
ものであって、この感圧接着剤の層2の上にインクジェ
ット記録がなされるものである。かかるインクジェット
記録用感圧接着シートは、特に親展性葉書として好適に
使用することができ、この他にも親展性封筒、親展性を
有する情報隠蔽用紙、折り畳み接着用紙及び重ね合わせ
接着用紙等としても好適に使用することができる。
【0034】上述したように、本発明の感圧接着剤は、
感圧接着成分の接着力を損なうことなく優れたインクジ
ェット適性を持たせていることにより、乾燥後の塗工量
が微量(2〜3g/m2)であってもインクジェット印
字適性に優れたインクジェット記録用感圧接着シートを
提供できる。また、この程度の微塗工量で感圧接着剤の
層を形成することにより、感圧接着剤塗布面の透明性を
高めることができ、例えば図2に示すように、シート1
の感圧接着剤塗布面側に予めプレ印刷3が施されている
場合であっても、プレ印刷が不鮮明となることがない。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により具体
的に説明するが、これらの実施例は本発明の一態様にす
ぎず、本発明はこれらの例によって何ら限定されるもの
ではない。
【0036】[実施例1〜3、比較例1〜2]アニオン
性のベースラテックスと両性ポリマーを含んで成る感圧
接着成分として日本NSC(株)製のインクジェット対
応感圧接着剤10498−86Eを用い、この感圧接着
成分に水溶性カチオンポリマーとして第4級アンモニウ
ム塩ポリマー(商品名:パピオゲンP−105、センカ
(株)製)を表1に示す配合比で添加し、適量の水を加
えてインクジェット記録用感圧接着剤(塗料)を調製し
た。
【0037】前記配合の塗料を、予めプレ印刷を施した
シート(インクジェット適性を有する原紙)にバーコー
ト#7にて乾燥後の塗工量が2.5g/m2となるよう
に塗工し、80℃のオーブンで1分間乾燥しインクジェ
ット対応感圧接着シートとした。
【0038】次に、このシートにScitex製IJイ
ンキ1007をキヤノン製インクジェットプリンター
(BJC430JD−Lite)にてフルカラー印字
(印刷)し、80℃のオーブンで1分間乾燥したものに
ついて、以下のようにして接着力(剥離力)を測定する
と共に、印字の非転写性、耐水性、塗工性(塗工時のは
じきの有無)、プレ印刷の鮮明性を評価した。これらの
結果を表2に示す。
【0039】(接着力の測定)接着力(剥離力)は、J
IS K6854「接着剤のはく離接着強さ試験方法」
に準拠して測定した。
【0040】(非転写性の評価)非転写性の評価は、感
圧接着剤層部分を向かい合わせて圧着し、圧着から24
時間経過後に剥離して、インキの転写状況を目視で判断
することにより行った。インキが全く転写しなかった場
合を○、わずかに転写したが目立たない場合を△、少し
でも目立つ転写を生じた場合を×とした。
【0041】(耐水性の評価)耐水性の評価は、印字・
乾燥直後および4日後に、印字部分を水に3分間浸漬
し、印字の滲みを目視で判断することにより行った。印
字が、水に浸漬前と比較して全く変化しなかった場合を
◎、わずかに変化したが目立たない場合を○、若干目立
つ変化を生じた場合を△、かなり目立つ変化を生じた場
合を×とした。
【0042】(プレ印刷の鮮明性)インクジェット印字
・乾燥後に、プレ印刷が鮮明かどうかを目視で判断する
ことにより行った。プレ印刷が、鮮明な場合を○、若干
不鮮明な場合を△、かなり不鮮明な場合を×とした。
【0043】[比較例3〜6]先の実施例及び比較例と
同じ感圧接着成分に、水溶性カチオンポリマーとしてポ
リアミン系カチオンポリマー(商品名:ネオフィックス
E−117、日華化学(株)製)を表1に示す配合比で
添加し、適量の水を加えてインクジェット記録用感圧接
着剤(塗料)を調製した。
【0044】前記配合の塗料を、予めプレ印刷を施した
シート(インクジェット適性を有する原紙)にバーコー
ト#7にて塗工し、80℃のオーブンで1分間乾燥しイ
ンクジェット対応感圧接着シートとした。この塗料の乾
燥後の塗工量を表1に示した。
【0045】以下、先の実施例及び比較例と同様にして
インクジェット印字したものについて、同様の評価を行
った。これらの結果を表2に示す。
【0046】[比較例7〜10]先の実施例及び比較例
と同じ感圧接着成分に、水溶性カチオンポリマーとして
ポリアミン系カチオンポリマー(商品名:ネオフィック
スIJ−450、日華化学(株)製)を表1に示す配合
比で添加し、適量の水を加えてインクジェット記録用感
圧接着剤(塗料)を調製した。
【0047】前記配合の塗料を、予めプレ印刷を施した
シート(インクジェット適性を有する原紙)にバーコー
ト#7にて塗工し、80℃のオーブンで1分間乾燥しイ
ンクジェット対応感圧接着シートとした。この塗料の乾
燥後の塗工量を表1に示した。
【0048】以下、先の実施例及び比較例と同様にして
インクジェット印字したものについて、同様の評価を行
った。これらの結果を表2に示す。
【0049】[比較例11〜12]先の実施例及び比較
例と同じ感圧接着成分に適量の水を加えてインクジェッ
ト記録用感圧接着剤(塗料)とした。
【0050】前記配合の塗料を、予めプレ印刷を施した
シート(インクジェット適性を有する原紙)にバーコー
ト#7にて塗工し、80℃のオーブンで1分間乾燥しイ
ンクジェット対応感圧接着シートとした。この塗料の乾
燥後の塗工量を表1に示した。
【0051】以下、先の実施例及び比較例と同様にして
インクジェット印字したものについて、同様の評価を行
った。これらの結果を表2に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】表1から判るように、アニオン性のベース
ラテックスと両性ポリマーを含んで成る感圧接着成分1
00重量部に、第4級アンモニウム塩ポリマーを5〜4
0重量部配合した実施例1〜3においては、乾燥後の塗
工量が微量(2.5g/m2)であっても耐水性および
に非転写性等のインクジェット印字適性に優れると共
に、プレ印刷も鮮明であった。
【0055】一方、第4級アンモニウム塩ポリマーの配
合量の多い比較例1の場合には、十分な接着力が得られ
ず、配合量の少ない比較例2の場合には、非転写性およ
び耐水性とも劣る結果となった。
【0056】また、ポリアミン系カチオンポリマーを配
合した比較例3〜10では、配合量によっては塗工量を
多く(5.0g/m2)することで耐水性およびに非転
写性等に優れるものもあるが、この場合にはいずれも表
面が白っぽくなり、プレ印刷が不鮮明であった。一方、
塗工量が少なく(2.5g/m2)、プレ印刷が鮮明な
ものは、非転写性および耐水性とも劣る結果となった。
【0057】また、カチオンポリマーを配合しなかった
比較例11〜12では、耐水性が著しく劣る結果となっ
た。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、耐水性およびに非転写
性等のインクジェット印字適性に優れ、且つ、塗工量が
少なくてもインクジェット用インキの定着力と塗布面同
士の接着力が十分に得られ、プレ印刷を損なうことのな
いインクジェット記録用感圧接着剤およびインクジェッ
ト記録用感圧接着シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録用感圧接着シートの層構成
を示す図である。
【図2】プレ印刷を施したインクジェット記録用感圧接
着シートの層構成を示す図である。
【符号の説明】 1 シート(原紙) 2 感圧接着剤 3 プレ印刷
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 WA03 2H086 BA05 BA15 BA35 BA36 4J004 AA04 AA05 AA06 AA07 AA10 AB01 CB03 FA10 4J040 CA011 CA031 CA061 CA071 DB051 DF012 DF041 DF051 GA16 HB44 JA03 KA16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アニオン性のベースラテックスと両性ポ
    リマーを含んで成る感圧接着成分100重量部に、第4
    級アンモニウム塩ポリマーが5〜40重量部配合されて
    いることを特徴とするインクジェット記録用感圧接着
    剤。
  2. 【請求項2】 シート上に塗工された感圧接着剤の層の
    上にインクジェット記録がなされるインクジェット記録
    用感圧接着シートにおいて、前記感圧接着剤が、アニオ
    ン性のベースラテックスと両性ポリマーを含んで成る感
    圧接着成分100重量部に、第4級アンモニウム塩ポリ
    マーが5〜40重量部配合されたものであることを特徴
    とするインクジェット記録用感圧接着シート。
  3. 【請求項3】 前記感圧接着剤の塗工量が、2〜3g/
    2であることを特徴とする請求項2に記載のインクジ
    ェット記録用感圧接着シート。
  4. 【請求項4】 前記シートの感圧接着剤塗布面側に、予
    めプレ印刷が施されていることを特徴とする請求項2又
    は3に記載のインクジェット記録用感圧接着シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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