JP2007196668A - 立体物の製造方法、立体物、立体物製造用記録媒体、及び立体物の製造装置 - Google Patents

立体物の製造方法、立体物、立体物製造用記録媒体、及び立体物の製造装置 Download PDF

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    • B33Y30/00Apparatus for additive manufacturing; Details thereof or accessories therefor

Abstract

【課題】 低コストな装置を用いて立体像を内方した立体物を容易に作成することが可能な立体物形成方法を提供する。
【解決手段】 少なくともインク受容層と接着層を有する記録媒体7にインクジェット方式により平面画像10〜13を記録する。そして、平面画像が記録された記録媒体同士が接着層により接着されるように記録媒体を積層することにより、立体像を内方する立体物を形成する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、所望形状の立体物を容易に作成可能な立体物の製造方法、その製造方法によって製造された立体物、及びその立体物製造方法に用いる記録媒体、及び立体物の製造装置に関する。
近年のインクジェットプリンタの進歩はめざましく、特にホームユースプリンタでは、銀塩写真と何ら遜色ない高品位画像の出力が可能となっている。そして、デジタルカメラやパーソナルコンピュータの普及と相俟って、インクジェットプリンタは、各家庭に急速に普及している。すなわち、オリジナルな画像を自分自身の手で容易に作成できるというインクジェットプリンタの価値が市場に受け入れられているといえる。
一方、ディスプレイや画像処理装置の進歩とともに、写真をはじめとする2次元画像は紙などの記録媒体に出力せずとも画面上で確認し、楽しめるようになってきている。今後、この方向に時代が推移してゆくことも予想される。その場合には、印刷物のような2次元画像が、現在のような突出した価値を持続し得なくなる可能性がある。
今後市場で求められるであろう価値の一つに立体感がある。立体感を表現するものとして、3次元画像あるいは立体物がある。現在でも、フィギュアと呼ばれる小人形や携帯電話に取り付けるマスコットなどの立体小物が注目を浴びつつある。そして、これらの立体物に関しても2次元画像と同様に、オリジナルなものを手にしたいという要求が市場には高い。このため、その要求を満たし得るものの出現が切望されている。
上記のような立体物を作成する最も一般的な方法としては、金型に樹脂を流し込んで立体物を成形し、その立体物に色つけを行うという工程とを採る方法がある。しかし、金型は高価であり、かつ樹脂の成形には大がかりな設備が必要となる。さらに、色つけには手間や技術を必要とする。このため、この方法は立体物を大量生産しない限りコスト的に見合わず、少量生産には適さない。
また、金型を使わない立体物の代表的な作成方法として、光造形システムが挙げられる。このシステムは液体の光硬化製樹脂にレーザ光を照射することで立体物を得ることができる。しかし、この方法を実現するための装置は極めて高価である。また、この方法では、色付けを別工程で行う必要もある。
安価なオリジナル立体物を作成するシステムとして、インクジェットを用いた立体物作成システムも提案されている。例えば、特許文献1には、インクジェットヘッドから光硬化性樹脂やホットメルトインクを吐出して積層する手段が提案されている。しかしながら、下に支えのないオーバーハング形状の作成ができないといった制限がある上、着色工程が別に必要になる。
特許文献1における課題を解消し得る方法として、特許文献2には、インクジェット方式を用いた立体物の形成方法が開示されている。ここでは、インクジェット記録装置によって樹脂粉末中にインクを吐出する動作を繰り返し、インクを積層してゆく。そして、積層されたインク付与部に電磁波を照射して硬化させた後、形成した像から不要な樹脂粉末を除去することで立体物を形成する。この方法は、オーバーハング形状が再現でき、しかもインクに着色剤を入れれば色付けを同時に行うことができる。
しかしながら、特許文献2に記載された方法は、高さの制御機構や材料(粉末)の取り扱いなどが必要となる。従って、この方法は、製造工程が複雑で、しかも装置コストも高い。
特開平6−198746号公報 特開2002−264221号公報
本発明の目的は、低コストな装置を用いて立体物を容易に製造することが可能な立体物製造方法を提供することにある。そのため、本願発明は以下の構成を有するものとなっている。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を備える。
本発明の第1の形態は、少なくともインク受容層と接着層を有する記録媒体の前記インク受容層に対してインクジェットヘッドからインクを吐出することにより、前記記録媒体に画像を記録する記録工程と、前記画像が記録された記録媒体同士が前記接着層により接着されるように前記画像が記録された記録媒体を順次積層する積層工程と、を含むことを特徴とする立体物の製造方法である。
ここで、前記シート状記録媒体としては、透明性を有するものとすることが可能である。また、上記第1の形態における立体物の製造方法において、前記画像が記録されている画像記録部以外の部分を除去する除去工程を、さらに設けることも可能である。また、立体物の側面に対して透明度増加処理を行うことも可能である。更に、記録媒体を複数に分割してなる分割媒体(チップ)に画像を記録し、この画像が記録された複数の分割媒体を積層することで立体物を製造することが好ましい。
本発明によれば、画像の記録された記録媒体を積層することによって、所望の立体を用意に製造することができる。例えば、透明な記録媒体上に画像を記録し、これを積層すれば、透明体内に所望の立体像が内包された立体物を容易に製造することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態では、例えば、図1に示すような立体物1を形成(製造)する。すなわち、図1に示す立体物1は、直方体形状を有する透明体2の中に、着色された複数の立体像(例えば3,4,5,6)が内包されたものとなっている。
本実施形態は、図4のような平面画像が形成されたチップ9を図6のように高さ方向に積層することで図1のような立体物1を製造する。図15は、インクジェット方式を利用して図1のような立体物を製造するための製造装置の概略図である。
図15において、給紙部150から給紙された記録媒体7は、インクジェットヘッド151に対向する位置まで搬送される。この位置まで搬送された記録媒体のインク受容層に対してインクジェットヘッド151からインクが吐出され、記録媒体7を複数に分割してなる分割媒体(チップ)9に図3のような平面画像が形成される。すなわち、同一平面上に、チップ9が複数配置される。この平面画像が形成された複数のチップ9は、アームのような剥離手段152により記録媒体の構成要素であるセパレータ(剥離層)から剥離され、剥離されたチップ9が積層部153にて図4、図6のように積層されていく。積載部153としては、後述する図5の治具20などを用いてもよい。このようにチップの積層により形成された立体物1(図1参照)は積層部153から取り出され、取り出された立体物1は要求に応じて透明処理部(不図示)に渡される。透明処理部では、立体物1の側面に対して図13や図14のような透明度増加処理がなされる。
ここで、図2〜図5、図15〜図17に従い、図1に示す立体物1の製造工程をより詳細に説明する。
まず、本発明で適用可能な記録媒体(立体物の製造用記録媒体)の層構成について説明する。図17は、本発明で適用可能な記録媒体の層構成の例を示す断面図である。本発明で適用可能な記録媒体は、図17(a)および(b)に示されるように、画像を記録するためのインク受容層71と、積層時の位置ずれを低減するための接着層72の少なくとも2層を含んで構成される。これら2層以外の層は必要に応じて設けられる。例えば、図17(a)の記録媒体は、上記2層に加え、作業性向上の観点からカバーフィルム7bとセパレータ(剥離層)7aが設けられている。カバーフィルム7bとセパレータ7aは最終的には剥がされてしまうものなので、必要に応じて設ければよい。一方、図17(b)の記録媒体7は、インク受容層71と接着層72の間に基材70を設けている。基材70を設けることは、立体物の強度を増加させるのに効果的である。この基材70も必要に応じて設ければよい。
図2は、本実施形態において使用可能なシート状の記録媒体7の一例を示している。なお、記録媒体7は、上記図17で説明したようなインク受容層71と接着層72を含んだ構成となっている。この記録媒体7には、縦横に形成されたカット溝8により一定サイズの矩形領域(媒体チップ)9が複数形成されている。この記録媒体7は、シート状以外の形状、たとえばロール状であっても良い。ロール状の記録媒体を使用する場合、例えば、図16に示されるような製造装置を用いることができる。図16の製造装置では、インクジェットヘッド151で記録媒体に画像を記録した後、切断手段155にて記録媒体を切断することで、記録媒体をチップ化する仕組みを備えている。もちろん、シート状の記録媒体を用いる形態としては、上述のように画像記録後にチップ化する形態に限られるものではなく、例えば、あらかじめチップが形成されたロール状記録媒体を使用することも可能である。
図3は、図15のインクジェット装置により、図2に示す記録媒体7のインク受容層71に平面記録画像を形成した状態を示す。図示のように、記録媒体7のインク受容層71と接着層72を含んで構成される各媒体チップ9には、図1に示す立体物を一定の高さ毎に分割(スライス)した平面画像9が形成される。例えば、図1に示す立体物1を上方から水平面に沿って順次スライスした場合、各媒体チップ9には、10,11,12及び13の平面画像が形成される。10は立体像3と4それぞれのスライス画像を含む平面画像である。11は立体像の存在しない(空間となる)透明部分を形成する。また、12は立体像5のスライス画像を含む画像である。13は立体像6のスライス画像を含む画像である。
各媒体チップ9に記録する平面画像の記録データは、形成すべき立体物を表す3次元データを、一定の厚さで平面方向に沿ってスライスした断面データとなっている。従って、平面画像を記録する媒体チップ9は分割したスライスデータの数と同数枚だけ必要となる。なお、ここでは使用する記録媒体の厚さ毎に3次元データをスライスすることにより、平面画像データを得る。また、立体像を表す3次元画像データは、3次元CADモデリングソフトウェアによって作成することができる。あるいは、立体像を3次元入力装置で計測して得られる形状データ及びテクスチャを3次元画像データとして用いることも可能である。
図4は、上記記録工程で形成した平面記録画像を積層する積層工程を示している。ここでは、図3に示したようにして、平面画像が形成された複数の記録媒体チップ9を、スライスした画像の順序に従って順次積層する。これにより、図1に示す立体物1が形成される。
上記構成を有する立体物作成方法によれば、大がかりな設備を必要とせず、市販のインクジェット記録装置を用いることもできる。このため、この方法によれば、低コストな装置でオリジナルな立体物を容易に作成することができる。しかも、立体像3,4,5,6は透明体Tに内包される構造であるため、細微な破損しやすい形状やオーバーハング形状も再現することができる。従って、「花火」などのように、各像の間に接点のない独立した像の集合によって空間表現される立体像であっても再現することできる。さらに、インクジェット記録装置から吐出させるインク色を変化させることで、着色も同時に行うことができる。また、記録媒体7同士を接着層72により接着しながら積層しているため、積層時の位置ズレが少なくて済み、高品位な立体画像を得ることができる。
次に、上記記録工程及び積層工程を、その実施において使用する部材及び装置を挙げてより詳細に説明する。
1.記録工程
この記録工程では、図15のインクジェット記録装置を用いて記録媒体上に平面画像を形成する。本実施形態で使用できる記録媒体としては、インクを定着させ得る材料で構成されるインク受容層71と上述した接着層72を有する記録媒体であれば制限なく使用できる。インク受容層71はインクを吸収する材料で構成されたもの(例えば、インク吸収性を持つ多孔質体や、インク溶解性を有する樹脂)の方が、形成された立体像の積層部のなめらかさを向上させる上で望ましい。
立体物の視認性の観点から記録媒体は透明性を有することが望ましい。ここで表現する「透明性」とは、立体物に内包される立体像が視認できることを意味する。但し、立体物にアクセントをつける目的で、積層される複数の透明性記録媒体の中に不透明の記録媒体を介在させた立体物を製造することもできる。
記録媒体の構成要素であるインク受容層71に用いられる材料としては、上記した条件を満たす材料であれば特に制限を受けない。例として記載すると、インク吸収性材料としては重量平均分子量が1,000〜15,000程度の水溶性樹脂が好適に使用できる。より具体的には、例えば次のようなものが挙げられる。
すなわち、ビニル系水溶性樹脂、スチレン及びその誘導体、ビニルナフタレン及びその誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル、アクリル酸及びその誘導体、マレイン酸及びその誘導体、さらに、イタコン酸及びその誘導体、フマール酸及びその誘導体からなるブロック共重合体あるいはランダム共重合体、またこれらの塩等が挙げられる。これらの中でも、PVA(ポリビニルアルコール)、PVP(ポリビニルピロリドン)、アクリル酸樹脂は好適に用いられる。
なお、本実施形態で適用する記録媒体7にはインク受容層71の他に接着層72が予め設けられているため、インク受容層71自体に接着性を持たせる必要はない。しかし、接着層がない記録媒体を用いる場合には、インク受容層自体に接着性を持たせる必要がある。そこで、接着層が設けられていない記録媒体を用いる場合には、後から接着性を発現するような材料でインク受容層を構成することが望ましい。そこで、このような場合、インク中の液体成分によって溶解もしくは膨潤するような材料を受容層材料として採用する。このような受容層材料を採用すれば、受容層においてインクが付与された部分に接着性が発現するので、これを接着層として代用することができる。なお、非画像部はインクが付与されないため、接着性が発現しない。そこで、非画像部に接着効果を生じさせるために、透明のインクを非画像部に付与するのが効果的である。
また、記録媒体7の構成要素である接着層72の材料としては、例えば、ウレタン系、アクリル系、シリコーン系などの接着剤が好適に用いられる。
また、基材の材料としては、セルロース系樹脂、エチレン系樹脂、EVA系樹脂、アクリル系樹脂、ブタジェン系樹脂、ポリブチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂等、広範囲な材料を用いることができる。これらの中でも、アクリル樹脂、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂は好適に用いられる。
記録媒体の厚みは、形成する立体像や立体物の高さ方向の解像度に影響するため必要に応じて選択する。また、記録媒体の厚みはインク吸収量にも影響するため、記録媒体の厚みによってインク付与量を調整する。記録媒体に対するインク付与量はチップ表面から付与したインクが裏面まで達する程度が好ましい。このようにチップの厚み方向の一端(表面)から他端(表面)までインクで着色することにより、積層したチップ同士の着色部分が厚み方向にほぼ連続するようになり、違和感の少ない立体像となる。よって、高さ(厚み)方向に高解像度を得たい場合は、薄い記録媒体を使用し、かつインク付与量を少なくする必要がある。従って、低解像度の立体像を作成する場合に比べ、高解像度の立体像(立体物)を作成する場合には、使用する記録媒体の枚数とデータ量を増加させることが必要となる。なお、積層枚数が多くなるほど積層ズレが生じやすくなるため、高解像度の立体像を作成する場合には、本実施形態のような積層と接着を同時に行う構成が特に有効となる。
実際にインクジェット記録装置で記録する際、記録媒体は取り扱いに適した厚みや堅さを必要とする。しかし、記録媒体が柔らかい場合や伸び縮みする場合もある。このような場合には、図17に示したように、記録媒体にセパレータ(剥離層)7aを設けることも可能である。セパレータ7aは接着層をゴミ等から保護する効果もある。取り扱いや搬送性を考えると可能な限りセパレータ7aは設けた方がよい。
また、使用前にゴミの付着や水分の付着を防ぐ意味でも記録媒体の表面(インクの着弾面)にカバーフィルム7bを設け、これを画像形成直前に剥離することが望ましい。
画像形成後に記録媒体(媒体チップ)を積層する場合、正確に各記録媒体を重ね合わせるためには基準面が必要となる。小さな立体物を作成する場合は、前述のように1枚のシートに、立体物の異なる高さ位置のスライス画像を記録し、その後、各スライス画像の記録された媒体チップに切断して積層することが有効である。しかし、この場合には積層する際の位置決めを行うための基準を得ることが難しくなる。従って、規格化された寸法に予め切断された媒体チップを一枚のセパレータ(剥離層)7aに固定した記録媒体を用い、画像形成後に切り離して積層する手段が有効である。
また、積層の順番を間違えないように、弊害にならない程度のサイズで記録媒体に番号を記載しておくことも可能である。
本発明において使用されるインクジェットヘッドのインク吐出方式は、特に限定されない。すなわち、サーマル方式、ピエゾ方式、及びコンティニュアス方式等の装置を、適宜選択して使用することが可能である。また、インクジェット記録装置の記録方式としては、フルライン型とシリアル型が知られているが、いずれの記録方式も適用可能である。さらに、記録ヘッドに対し、記録媒体を平面上の直交する2方向(X方向、Y方向および両方向の合成方向)へと移動させ得るXYステージなどを用いた記録装置も適用可能である。上述した図15はシリアル型のインクジェット装置を示しており、図16はフルライン型のインクジェット装置を示している。
使用されるインクは特に限定されるものではなく、インクの色材として一般的な染料や顔料、及びこれを溶解及び/又は分散するための液媒体を有する水系インクや油系(溶剤系)インクを用いることができる。特に、水系インクは取り扱いの安全性や環境問題の点から好適に用いられるため、以降は水系インクを中心に説明する。色材に関しては透明度を考慮して選択することが効果的である。
染料の例としては、例えば、以下のようなものが挙げられる。
・C.Iダイレクトブルー6、8、22、34、70、71、76、78、86、142、199、
・C.Iアシッドブルー9、22、40、59、93、102、104、117、120、167、229、
・C.Iダイレクトレッド1、4、17、28、83、227、
・C.Iアシッドレッド1、4、8、13、14、15、18、21、26、35、37、249、257、289、
・C.Iダイレクトイエロー12、24、26、86、98、132、142、
・C.Iアシッドイエロー1、3、4、7、11、12、13、14、19、23、25、34、44、71、
・C.Iフードブラック1、2、
・C.Iアシッドブラック2、7、24、26、31、52、112、118
顔料の例としては、例えば、以下のようなものが挙げられる。
・C.Iピグメントブルー1、2、3、15:3、16、22
・C.Iピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、112、122
・C.Iピグメントイエロー1、2、3、13、16、83
・カーボンブラックNo2300、900、33、40、52、MA7、8、MCF88(三菱化成製)、RAVEN1255(コロンビア製)、REGAL330R、660R、MOGUL(キャボット製)、Color Black FW1、FW18、S170、S150、Printex35(デグッサ製)
これらの顔料は、形態としての限定を受けず、例えば、自己分散タイプ、樹脂分散タイプ、マイクロカプセルタイプ等のものをいずれも使用することが可能である。その際に使用する顔料の分散剤としては、水溶性で、重量平均分子量が1,000〜15,000程度の分散樹脂が好適である。例えば、ビニル系水溶性樹脂、スチレン及びその誘導体、ビニルナフタレン及びその誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル、アクリル酸及びその誘導体、マレイン酸及びその誘導体、イタコン酸及びその誘導体、フマール酸及びその誘導体からなるブロック共重合体或いはランダム共重合体、またはこれらの塩等が挙げられる。
上記した色材と共にインクを構成する水系液媒体中には、有機溶剤を含有させることができる。この有機溶剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコールなどがある。さらに、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン等も挙げられる。
そして、これらの中から選択して、2種類以上を混合して用いることもできる。また、粘度、表面張力等を調整する成分として、インク中に、エチルアルコールやイソプロピルアルコール等のアルコール類や、界面活性剤を添加することもできる。
インクを構成する成分の配合比についても限定を受けることがなく、選択したインクジェット記録装置ヘッドの吐出力、ノズル径等から吐出可能な範囲で、適宜に調製することが可能である。一般的には、質量基準で、色材0.1〜10%、溶剤5〜40%、界面活性剤0.01〜5%以下とし、残りを純水で調整したインクを用いることができる。
記録媒体がインク吸収性に乏しい材料によって構成されている場合、インク付与量によってはインクが広がり過ぎたり、にじんだりするという不具合が生じることもある。このような場合にはインクの流動性を低下させることができるインク高粘度化成分(反応液)を記録媒体表面に予め付与しておくことで、上記不具合の発生を低減することができる。すなわち、記録媒体表面に予め付与されたインク高粘度化成分にインクが接触すると、インク中の色材が凝集され、これにより、記録媒体表面での色材の流動性が低下する。このような構成の場合、予め付与されたインク高粘度化成分(反応液)は上記インク受容層として機能するので、インク高粘度化成分をインク受容層として扱うこともできる。
インク高粘度化成分は使用するインクの種類によって適宜選択する必要がある。例えば、染料インクに対しては、高分子凝集剤を用いることが有効である。また、顔料(微粒子が分散されてなる)インクに対しては、金属イオンを使用することが有効である。さらに、染料インクに対しインク高粘度化成分として金属イオンを組み合わせて用いる場合には、インク中に、染料と同等色の顔料、あるいは色目に影響の少ない白色または透明色の微粒子を混合させる。あるいは、金属イオンと反応する水溶性樹脂を添加すればよい。
本発明において、インク高粘度化成分として使用する高分子凝集剤としては、例えば、陽イオン性高分子凝集剤、陰イオン性高分子凝集剤、非イオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤等が挙げられる。また、金属イオンとしては、例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+及びZn2+等の二価の金属イオンや、Fe3+及びAl3+等の三価の金属イオンが挙げられる。そして、これらのイオンを塗布する場合には、金属塩水溶液として塗布することが望ましい。金属塩の陰イオンとしては、Cl、NO3−、SO 2−、I、Br、ClO 、RCOO(Rは、アルキル基)等が挙げられる。
なお、インク高粘度化成分は受容層のみならず接着層72としても機能させることができる。すなわち、インクに樹脂成分が含まれる場合、インク高粘度化成分がインクと混合すると、水分蒸発と共に接着性が生じる。従って、樹脂成分を含有するインクを用いる場合には、インク高粘度化成分を受容層且つ接着層(接着剤)として用いることも出来る。
インク高粘度化成分の付与方法としては、予めインク高粘度化成分を混ぜた材料で記録媒体を作成したり、画像形成の直前に記録媒体上に付与したりする方法がある。記録媒体上に付与する場合でも、インクジェット記録装置等を用いてインク付着部のみに付与することも、ロールコーターやスプレー塗布装置等を用いて全面に塗布することも可能である。
さらに、記録媒体が撥水性の場合は、インク高粘度化成分やインクを付与する前に、予め記録媒体表面を親水化処理することが望ましい。親水化処理の方法としては、界面活性剤を表面に付与する方法や、エネルギー照射によって表面改質を行う方法等がある。使用できる界面活性剤に制限はなく、一般的なアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性界面活性剤のほか、シリコーン系界面活性剤やフッ素系界面活性剤等を好適に用いることができる。エネルギー照射手段としては、紫外線照射、フレーム処理、コロナ放電処理、プラズマ処理など一般的に親水化処理を施せるものであれば使用可能である。
このように選択された材料・手段を用いて、所望の立体像を内包した立体物を、高さ方向に分割スライスした平面画像データに従ってインクを吐出し、記録媒体上に平面記録画像を作成する。これを繰り返し、高さ方向分解能に応じた所定枚数を作成する。
2.積層工程
この積層工程では、上記記録工程においてスライス画像が記録された記録媒体を積層・固定する。
基本的には、記録媒体上のインクが乾いたら、その記録媒体を積層する。図3に示すように、1枚の記録媒体内の複数の媒体チップに各スライス画像が形成されている場合には、それらの媒体チップをカットして積層する。このとき、複数の媒体チップを重ね合わせる際に基準となる面(基準面)が必要となるため、基準面が正確に形成されるように注意する。この後、カットした媒体チップの基準面を合わせながらスライス画像の順番に従って記録媒体を重ねていく。このとき、チップ同士は接着層72を介して互いに接着されながら積層される。各媒体チップの位置合わせを容易に行うため、基準面を突き当てるような専用冶具を用いることが望ましい。
記録媒体が十分に厚い場合や、重ねる枚数が少ないときなどは意図的に接着しない場合もあるが、接着によって固定しながら積層するのが望ましい。この接着固定の手段としては、記録媒体の表面や裏面に接着剤が塗布されてなる接着層が基本となる。とりわけ、記録媒体裏面に予め接着剤を塗布しておけば、図17で説明したようにセパレータ7aを剥離した面を重ねてゆくだけで容易に接着・固定することができるので簡便である。ここで、用いる接着剤としては透明度が高いものが好適であり、例えば、ウレタン系、アクリル系、シリコーン系などの材料が接着剤として好適に用いられる。
また、記録媒体の積層後に接着強度を増す処理を更に施すことも出来る。一例として、積層した記録媒体に対してドライアーなどの加熱手段を用いて加熱することにより、接着強度を増加させることができる。また、別の例として、記録媒体を積層した状態で、側面からスポイト等で接着剤を付与したり、接着剤に浸積させることにより、記録媒体の隙間に毛管力で接着剤を注入したりすることも可能である。接着剤は記録媒体と光の屈折率を合わせることが望ましい。例として、記録媒体がPVAフィルムであるなら水が接着剤となり、記録媒体がアクリル樹脂であるなら二塩化メチレンなどが接着剤となる。
また、記録媒体が水溶性材料(インク成分に溶解性もしくは膨潤性を有するという意味)であるならば、記録媒体上のインクが乾燥しきらないうちに積層することで記録媒体を積層接着させることが出来る。例として、PVAを含む記録媒体であればインク中の水を吸収し、接着性を持つため積層が容易である。
また、記録媒体のサイズ、形状を意図的に連続的に変化させる事により、例えば透明な球の中に立体物を封じ込めたような作品を作り出すこともできる。
更に、本実施形態では、図13に示されるように、立体物の側面の透明性を向上させる処理(透明度増加処理)を実行することもできる。すなわち、記録媒体を単に積層することによって形成された立体物の側面は凹凸が比較的大きく、平滑性が不十分に成りやすい。このように側面の平滑性が不十分であると、側面からの視認性が十分でない。そこで、平面画像を単に積層するだけではなく、記録媒体が積層された立体物の側面を平滑化して透明性をアップさせることで、側面からの視認性を向上させることが好ましい。
側面を平滑化する一つの手段としては、例えば、図13(a)に示したように、側面を研磨する方法がある。立体物の側面を研磨ローラRで研磨することにより、側面の平滑性をアップさせ、側面の透明性をアップさせるのである。ここで、研磨ローラRとしては、例えば、市販のポリッシュシートのような材料を巻いたものが好適に用いられる。また、研磨ローラRは図15の製造装置内に設置され、研磨時には立体物の側面に当接する位置まで移動し、研磨後は側面から離間するような構成であることが好ましい。
また、側面を平滑化する別の手段としては、例えば、図13(b)に示したように、側面に透明材料を付与する方法がある。透明材料の付与方法に特に制限はないが、側面全域に透明材料を均一に付与できるスプレーSP法が好適である。スプレーにより透明材料を側面に付与することで、側面の凹凸が平滑化し、側面の透明度がアップする。ここで、透明材料としては、記録媒体の材料と同程度の透明度を有する材料であれば特に制限はない。例えば、記録媒体の材料がアクリルである場合、透明材料としてはアクリルクリアラッカーのような材料が好適に用いられる。
なお、透明度は、JIS−K7105に記載の『プラスチックの光学的特性試験方法』により測定される値である。従って、本発明の「透明度増加処理」とは、この測定方法による測定値を増加させる処理を指す。つまり、側面処理を行っていないときの測定値に比べて、側面処理を行ったときの測定値が高くなれば、その側面処理は本発明の「透明度増加処理」に該当する。
(具体例)
次に、本発明の具体例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、文中「部」及び「%」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
(具体例1)
以下、具体例1の立体物形成方法を工程別に説明する。
A:記録工程
この記録工程では、インクジェット記録装置を用いて記録媒体上に立体物のスライス画像を形成する。
まず、記録媒体基材として80μm厚のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを用いた。そして、このPETフィルムの両面の表面改質を、大気圧プラズマ照射装置(キーエンス社製 ST−7000)を用いて下記条件にて行った。
照射距離 :5mm
プラズマモード:High
処理速度 :100mm/sec
表面改質された一方の面に市販の溶剤型粘着剤(東洋インキ製造株式会社製 BPS−5127)を、乾燥時に30μmとなるように塗布した。この後、粘着剤面に剥離紙用離型剤(信越化学製 KS779H)を薄層に塗布した150μm厚のPETフイルムを、セパレータ(剥離層)7aとして張り合わせた。
次に、記録媒体基材のもう一方の面に、下記処方によるインク受容層材料をその乾燥時に70μmの厚さとなるようにバーコーターにて塗布した。
ポリビニルアルコール(クラレ社製 PVA102) :30部
ポリビニルピロリドン(GAF社製 K=90 分子量36万):15部
純水 :55部
次に、カットマシンによって記録媒体を200mm×280mmのサイズに断裁した。さらに、セパレータ7a上の層(インク受容層71、基材70、粘着層72)に20mm間隔で縦横に切り込みを入れた。これにより一枚のセパレータ7a上に20mm×20mmの記録媒体チップが140個配置された記録媒体が完成した。
次に市販インクジェット記録装置(本出願人製 PIXUS950i)を用いて立体物をスライスした平面画像を記録した。ここでは、「花火」の立体像を内包する立体画像データを、記録媒体の厚さ毎に高さ方向へとスライスして得られる平面画像データに従って記録媒体の各記録媒体チップに記録した。
B:積層工程
この積層工程では、上記記録工程においてスライス画像が記録された記録媒体を積層・固定する。
スライスされた平面画像が記録された記録媒体チップを順番に従い、セパレータ7aから剥がして重ねてゆく。記録媒体チップの裏面には粘着剤が塗布されているので、圧着により積層・固定できる。このとき、ユーザが手動で積層する場合には、チップ表面に指紋等の汚れが付着しないように手袋等を使用して作業するとよい。また、機械を利用した全自動方式でチップを積層することも可能である。この場合、セパレータ7aからチップを剥がすための剥離手段、剥離されたチップを積層するための積層部並びに積層されたチップで構成される立体物を積層部から取り出すための手段を装置内に設置すればよい。
この積層動作においては、例えば、図5に示すような治具20を用いることで正確かつ容易に各記録媒体チップ9を積層することが可能になる。この治具20は、矩形の底面21およびその底面の隣接する2辺から上方に立ち上がる2つの側面によって構成されている。この治具20の各面21,22,23は互いに直交している。また、2つの側面22,23は記録媒体チップ9を積層する際の基準面となっている。
ここで、図6(a)〜(d)を参照しつつ、記録媒体チップの積層動作を段階的に説明する。
作業動作としては、まず、ベースフィルム7aに配置された複数の媒体チップ9のうち、スライスされた順番とは逆の順番に従って、記録媒体チップ9をセパレータ7aから剥離させる。そして、剥離させた記録媒体チップ9を治具20の底面21上に積層してゆく。図6(a)は、最後にスライスされた画像の形成された記録媒体チップ9をセパレータ7aから剥がし、そのセパレータ7aとの接触面を治具2の底面に押し当てて、貼り付けた状態を示している。この際、記録媒体チップ9の隣接する2つの端面21,22を基準面とする。この基準面を治具の両側面(基準面)に当接させることで記録媒体チップ9の位置決めを行う。
次に、図6(b)に示すように、最後から2番目にスライスされた平面画像の形成された記録媒体チップ9をセパレータ7aから剥がす。この記録媒体チップ9を既に治具20に貼り付けてある記録媒体チップ9の上面に重ね、押し付ける。図6(c)は、最後から3番目にスライスされた画像の形成された記録媒体チップ9を同様にして積層した状態を示している。
このようにして、順次記録媒体チップをスライスした順序とは逆の順序で積層してゆくことにより、最終的に図6(d)に示すような立体物1が形成される。この立体物1は、接着層72、基材70、インク受容層71の3層がこの順で下層側から繰り返された構造となっている。この後、底面に形成された貫通孔21aにステック25を挿入して立体物を押し上げ、治具20から立体物1を取り出す。
以上の積層工程によって、140枚の記録媒体チップを重ねると20mm×20mm奥行き約25mmほどの直方体形状の立体物1となった。この立体物1の積層側面に下記処理液を筆で塗る。なお、処理液はスプレーで塗布してもよい。この処理液の乾燥後、ベース面が非粘着コーティングされたアイロン(低温)に押し付けることで表面を整面する。
ここで使用する処理液としては、以下のようなものを用いた。
ポリビニルアルコール(クラレ社製 PVA102) :10
純水 :90部
以上により、「花火」の立体像を内方した立体物を得ることができた。
(具体例2)
A:記録工程
この記録工程では、インクジェット記録装置を用いて記録媒体上に立体物のスライス画像を形成する。
まず、記録媒体の基材として100μm厚のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを用いた。このPETフィルムの片面を大気圧プラズマ照射装置(日本ペイント社製 プラズマアトム・ハンディ)を用いて下記条件にて転写体の表面改質を行った。
照射距離 :接触
プラズマモード:標準
処理速度 :10mm/sec
次に、基材上にインク高粘度化成分として、塩化カルシウム・2水和物の10質量%水溶液に、フッ素系界面活性剤(セイミケミカル社製 サーフロンS−141)を0.5%添加した処理液を、ロールコーターにて0.3mg/m塗布した。
このようにして、インクとの接触により接着性を発現するインク受容層71と基材70とを有する記録媒体を得る。
次に、カットマシンによって記録媒体を、50mm×50mmのサイズにカットし、シート状記録媒体チップとした。
次に、インクジェット記録装置(ノズル密度1200dpi、吐出量4pl、駆動周波数8kHz)を用いると共に、5色のインクを用い、インク高粘度化成分が表面に塗布されている記録媒体上に平面記録画像を形成した。ここでは、「噴水」の立体画像データを高さ方向にスライスして得られる画像データに従って平面記録画像を形成した。また、インクとして、下記の組成のものをそれぞれ用いた。
・下記の各顔料 :5部
ブラック:カーボンブラック(三菱化学株式会社製 MCF88)
シアン:ビグメントブルー15
マゼンタ:ピグメントレッド7
イエロー:ピグメントイエロー74
ホワイト:酸化チタン
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体
(酸価240、重量平均分子量5000) :1部
・グリセリン :10部
・エチレングリコール :5部
・界面活性剤(川研ファインケミカル製
アセチレノールEH) :1部
・イオン交換水 :78部
B:積層工程
この積層工程では、上記記録工程においてスライス画像が記録された記録媒体を積層・固定する。
スライスされた平面画像が記録された記録媒体上のインクが適度に乾燥し、表面に接着性が発現してきたら、順番に従い、重ねていく。具体的には接着性を発現したインク受容層71によって記録媒体7同士が接着されるように、記録媒体を順次接着しながら積層していく。積層が完了したら、積層された記録媒体の側面から感光性樹脂接着剤をスポイトにて供給する。これにより、毛管力にて記録媒体の重ね合わせた隙間に感光性樹脂接着剤が充填される。ここで用いた感光性樹脂接着剤は下記の組成の物を用いた。
感光性樹脂(東亞合成製株式会社 アロニックスM120) :95部
光重合開始剤(チバスペシャリティケミカル製 イルガキュア184) :5部
この後、紫外線照射して感光性樹脂を硬化させ、その後に側面を研磨する。
以上により、「噴水」の立体像を内包する立体物を得ることができた。
以上説明したように本実施形態では、記録媒体を分割してなる各分割媒体(チップ)を積層するだけで立体物を製造する。従って、取り扱いが簡便で、安全且つ安価な構成で立体物を製造することが可能になる。また、立体物の製造を全自動で行うことも可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を詳細に説明する。
図7に本発明の実施形態において形成される立体物の一例を、図8ないし図11および図12Aないし図12Cに本発明の立体物形成方法の概略図を示した。
本実施形態は、シート状記録媒体に平面画像を形成する記録工程(第1の工程)と、平面画像を形成した記録媒体を積層する積層工程(第2の工程)と、記録された画像部分以外(画像記録部以外)を除去する除去工程(第3の工程)とを有する。そして、これら工程によって、最終的に、例えば、図7に示すような着色された複数の構成部分(例えば33a,33b,34,35,36)からなる立体物1を作成する。
ここで、図8ないし図11および図12Aないし図12Cに従い、図7に示す立体物1の製造工程を説明する。
まず、本実施形態において行われる記録工程を説明する。
図8は、本実施形態の記録工程において使用可能なシート状の記録媒体7の一例を示している。この記録媒体7は、図17の層構成、すなわち、水溶性およびインク着色性を有する材料によるインク受容層71と接着層72によって構成されている。そして、この記録媒体7には、縦横に形成されたカット溝8により一定サイズの矩形領域(記録媒体チップ)9が複数形成されている。
図9はインクジェット記録装置により、図8に示す記録媒体7に平面記録画像を形成した状態を示す。図示のように、記録媒体7の各記録媒体チップ9には、図7に示す立体物31を一定の高さ毎に分割スライスした平面画像が形成される。例えば、図7に示す立体物31を上方から水平面に沿って順次スライスした場合、各記録媒体チップ9には、40,41,42及び43の平面画像が形成される。40は前述の立体物31の構成部分33a,33bのスライス画像を含む平面画像である。41は構成部分34のスライス画像を含む平面画像である。また、42は構成部分35のスライス画像を含む平面画像である。43は構成部分36のスライス画像を含む平面画像である。
各記録媒体チップ9に記録する平面画像の記録データは、形成すべき立体物31を表す3次元データを、一定の厚さで平面方向に沿ってスライスした断面データとなっている。従って、平面画像を記録する記録媒体チップ9は分割したスライスデータの数と同数枚だけ必要となる。なお、ここでは使用する記録媒体7の厚さ毎に3次元データをスライスすることにより、平面画像データを得る。また、立体像を表す3次元画像データは、3次元CADモデリングソフトウェアによって作成することができる。また、立体像を3次元入力装置で計測して得られる形状データ及びテクスチャを3次元画像データとして用いることも可能である。
図10は、上記記録工程で形成した平面記録画像を積層する積層工程を示している。ここでは、図9に示したようにして平面画像が形成された複数の記録媒体チップ9をスライスした画像の順序に従って積層する。これにより、図11に示すような直方体形状の積層体45が形成される。この積層体45には立体像31が内方される。
次に、除去工程において、前記積層体45のうち、立体物31の周囲に形成されている非画像記録部(溶解性部分)44をたとえば水によって溶解させて除去し、立体物31を取り出す。以上により、立体物31の形成工程は完了する。
上記構成を有する立体物製造方法によれば、大がかりな設備を必要とせず、市販のインクジェット記録装置を用いることもできるため、低コストな装置でオリジナルな立体物を容易に作成することができる。しかも、立体物31は透明部分44に内包された状態で形成されるため、オーバーハング形状の立体物31も再現することができる。さらに、インクジェット記録装置から吐出させるインク色を変化させることで、着色も同時に行うことができる。
次に、上記記録工程、積層工程および除去工程を、その実施において使用する部材及び装置を挙げてより詳細に説明する。
1.記録工程
この記録工程では、インクジェット記録装置を用いて記録媒体上に平面画像を形成する。この工程に使用するインク受容層には、単独では溶解性を持ち、インク付着部は不溶化する特性が必要とされる。このため、インク受容層に用いられる材料はインクとの組み合わせで決定される。すなわち、多孔質の水溶性フィルムに油性インクを用いて画像形成し、水洗にて非画像記録部(画像記録部以外)を除去する方法が最も単純な方法となる。しかし、現在は、インクは取り扱いや環境衛生的な観点から水系インクが好んで使用される状況にあるため、水溶性樹脂と架橋剤による不溶化反応を利用することが好適である。
この場合の組み合わせとしては下記に示す3つの組み合わせが利用できる。なお、以下に記載する反応性とは、材料の一部が反応性である意味を含む。すなわち、非反応性樹脂と反応性樹脂からなる樹脂は、反応性と表記する。
1)記録媒体:水溶性樹脂(非反応性)
インク:水溶性樹脂(反応性)+架橋剤
2)記録媒体:水溶性樹脂(反応性)
インク:架橋剤
3)記録媒体:水溶性樹脂(非反応性)+架橋剤
インク:水溶性樹脂(反応性)
4)記録媒体:水溶性樹脂(反応性)
インク:水溶性樹脂(反応性)+架橋剤
ここで利用できる反応は様々であるが、特に好適に用いられる架橋反応の例としては、例えば、以下のものが挙げられる。すなわち、カルボン酸+金属イオン、カルボン酸+エポキシ、エポキシ+アミン、カルボン酸+アリジリン、カルボン酸+オキサゾリン、カルボン酸+カルボジイミド、などが挙げられる。
また、水溶性樹脂としては、重量平均分子量が1,000〜15,000程度の水溶性樹脂が好適に使用できる。具体的には、例えば次のようなものが挙げられる。すなわち、合成高分子としてビニル系水溶性樹脂、スチレン及びその誘導体、ビニルナフタレン及びその誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル、アクリル酸及びその誘導体等が挙げられる。また、マレイン酸及びその誘導体、イタコン酸及びその誘導体、フマール酸及びその誘導体からなるブロック共重合体或いはランダム共重合体等が挙げられる。さらにまた、これらの塩、天然高分子としてゼラチン等動物系高分子、でんぷん等多糖類高分子、デキストリン等微生物系高分子、半合成高分子として、セルロース樹脂やアルギン酸系樹脂等が挙げられる。
その他、利用できる反応として、インク中に含まれる色材を用いた反応を利用することも可能である。例えば、染料がアニオン性であることを利用したアニオン−カチオン反応や、顔料インクなどの微粒子含有インクを、高分子凝集剤や金属イオンで凝集させる等の反応を利用または併用することも可能である。
また、本実施形態に用いる記録媒体には、上記のような材料に無色の微粉末をフィラーとして加えることもできる。
他にも、インク受容層に熱硬化性樹脂を使用する方法がある。たとえばPVAフィルムであればインク付着部が乾燥しきらないうちに積層することで記録媒体内部に水分を残すことが出来る。これにマイクロ波などの電磁波を与えるとインク付着部のみが高温となり結晶化がなされ不溶化する。本実施形態の記録媒体はフィルム状であり、作業性に優れるため、積層後に家庭用電子レンジを用いて硬化させることも出来る。同様に、電磁波としてRF波(高周波)を用いることも出来る。この場合、インク中の導電性物質の調整により発熱性をコントロールすることが出来る。
インク受容層の厚みは、作成し得る立体物の高さ方向の解像度に影響するため、必要に応じて選択する。また、インク受容層の厚みはインク吸収量にも影響するため、記録媒体の厚みによってインク付与量を調整する。つまり、高さ方向に高解像度を得たい場合は薄い記録媒体を使用し、かつインク付与量を少なくする必要がある。従って、低解像度の立体像を構成する立体物を作成するに比べ、高解像度の立体像を構成する立体物を作成する場合には、使用する記録媒体の枚数とデータ量を増加することが必要となる。
使用されるインクは先に記したように、記録媒体の反応性を考慮して選択する。インクの色材として一般的な染料や顔料、及びこれを溶解及び/又は分散するための液媒体を有する水系インクや油系(溶剤系)インクを用いることができる。特に、水系インクは取り扱いの安全性や環境問題の点から好適に用いられるため、以降は水系インクを中心に説明する。色材に関しては透明度を考慮して選択することも効果的である。
染料および顔料としては、例えば、上記第1の実施形態と同様のものを用いることが可能である。
インクを構成する成分の配合比についても限定されるものではなく、選択したインクジェット記録装置ヘッドの吐出力、ノズル径等から吐出可能な範囲で、適宜に調製することが可能である。一般的には、質量基準で、色材0.1〜10%、溶剤5〜40%、界面活性剤0.01〜5%以下とし、残りを純水で調整したインクを用いることができる。
このように選択された材料・手段を用いて、所望する立体像を高さ方向に分割スライスした平面画像データに従ってインクを吐出し、記録媒体上に平面記録画像を作成する。これを繰り返し、高さ方向分解能に応じた所定枚数を作成する。
2.積層工程
この積層工程では、上記記録工程においてスライス画像が記録された記録媒体を積層・固定する。
インク受容層と接着層を兼ねるインク受容層を用いる場合、記録媒体上のインクがある程度乾いたら、その記録媒体を積層する。これにより、接着性を発現したインク受容層によって記録媒体同士を接着しながら順次積層していくことができる。完全にインクが乾いてしまうと積層するシート間での接着性がなくなってしまう。しかし、通常はインク中に含まれる有機溶剤の一部は揮発性が低いために残留しやすく、接着不良は生じにくい。逆に乾燥不十分であると重ね合わせの際にインクが押し広げられて画像を乱す場合があるが、この場合、記録媒体裏面もインク吸収性を持っているので、画像が乱れることは殆どない。
また、図9に示すように、1枚の記録媒体内の複数の記録媒体チップに各スライス画像が形成されている場合には、それらの記録媒体チップをカットして積層する。このとき、複数の記録媒体チップを重ね合わせる際に基準となる面(基準面)が必要となるため、基準面が正確に形成されるように注意する。この後、カットした記録媒体チップの基準面を合わせながらスライス画像の順番に従って記録媒体を重ねてゆく。各記録媒体チップの位置合わせを容易に行うためには、前述の第1の実施形態において示したような専用冶具を用い、この治具に記録媒体チップの基準面を突き当てるようにすることが望ましい。
3.除去工程
除去工程では、図11に示す積層体45から、画像形成部以外の部分の除去を行う。すなわち、全ての記録媒体あるいは記録媒体チップを重ね終えたら、積層状態をしばらく保持して樹脂の固定化を行う。この固定化の時間を短縮しようとする場合は、ドライアー等で加熱してやると良い。しかし、あまり高温にすると非画像部が除去しにくくなる可能性があるため、加熱は適度に行うことが必要である。
樹脂が固定化したら、積層体45を水洗いする。非画像部は水溶性であるため除去されるが、画像形成部はインクの反応によって不溶化しているため、除去されることはない。このため、画像形成部のみが残留し、所望の立体物が得られる。
上記のようにして作成された立体物表面に、透明なラッカーやニスを塗ると、さらに仕上がりを良くすることができる。
(具体例)
次に、具体例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、文中「部」及び「%」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
(具体例3)
以下、具体例3の立体物形成方法を工程別に説明する。
A:記録工程
この工程では、インクジェット記録装置を用いて記録媒体上に立体物のスライス画像(平面画像)を形成する。
まず、記録媒体セパレータとして100μm厚のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを用い、その表面に下記塗工液を乾燥膜厚で100μm厚となるように塗布し、乾燥させてインク受容層とした。
塗工液の処方
・ポリビニルアルコール クラレ社製 PVA102 :20部
・塩化ベンザルコニウム 三洋化成株式会社製 G50 :1部
・ポリアリルアミン塩酸塩 日東紡績株式会社製 PAA−HCL−L:2部
・界面活性剤 信越化学工業株式会社製 サーフィノール465 :1部
・純水 :76部
ついで、カットマシンにより200mm×280mmに断裁し、さらに、セパレータ上のインク受容層に20mm間隔で縦横に切り込みを入れた。これにより一枚の剥離紙上に20mm×20mmの記録媒体チップが140個配置された記録媒体が完成した。
次に市販インクジェットプリンター(本出願人製 PIXUS950i)を用いて立体物をスライスした平面画像を記録した。ここでは、「クリスマスツリー」の立体データを、記録媒体層の厚さ毎に縦方向にスライスして得られる平面画像データに従って記録媒体の各記録媒体チップに記録を行った。また、このとき、立体物の平面画像と共に、全ての記録媒体チップの4隅に位置合わせ用の十字マークを記録した。この具体例3では記録媒体を2枚使用した。
B:積層工程
この積層工程では、上記記録工程においてスライス画像が記録された記録媒体チップを積層・固定する。ここでは、インクと接触することにより接着性を発現したインク受容層によって記録媒体同士を接着しながら順次積層していく。
積層に際しては、図12(a)ないし図12(c)に示すような積層台47を用いることで効率的に積層作業を行うことができる。この積層台47は、透明のアクリル材によって形成されている。ここでは、この積層台47は、20mm角の立方体形状をなしている。記録工程によりスライスされた平面画像が記録された記録媒体チップ9を、積載台47の底面に、スライスした順番に従って重ねていく。
すなわち、まず積層台47の底面を霧吹き等で濡らす。その後、図12(a)の一点鎖線にて示すように、積層台47の底面を記録媒体チップ9の表面に押し付けて密着させる。積層台上に付着した水滴がインク受容層と接触することで表面が溶解し、接着性が生じる。次に積層台47を上方へと移動させると、媒体チップ9は記録媒体7のセパレータ7aから剥離し、積層台47の底面に移動する。次に、積層台47に付着した記録媒体チップの表面(セパレータ7aに接していた面)に再び霧吹きで軽く水分を与える。ここで、積層台47に付着した記録媒体チップ9の十字マークと、次の記録媒体チップ47に形成された十字マークとが合致するように、積層台47の上方から狙いをつけて次の記録媒体チップ9の上面に押し付ける(図12(b)参照)。この作業を繰り返し、全ての記録媒体チップを順次積層し、積層体45を形成する(図12(c)参照)。この後、完成した積層体45を積層台47から除去する。以上により積層工程は完了する。なお、積層体9を完成させた後、積層体9から積層台47を除去可能にするため、積層台47の底面に付着させる第1番目の記録媒体チップ9には、画像を記録しないようにする。
C:除去工程
この除去工程では、積層体45のうち、画像形成部以外の部分44(図11参照)を除去し、立体物31を取り出す。
積層体45における樹脂を固定化するために、ドライアーで積層体45に送風加熱を行った。その後、約40℃の温水で非画像部44を溶解して除去することにより、立体物31を取り出した。その後、ドライアーで乾燥させることにより、所望の立体物である「クリスマスツリー」の模型を得ることができた。
(具体例4)
A:記録工程
この記録工程では、インクジェット記録装置を用いて記録媒体上に立体物のスライス画像を形成する。
まず、セパレータとして100μm厚のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを用いた。このPETフィルムの表面に下記塗工液を乾燥膜厚で200μm厚となるように塗布し、乾燥させてインク受容層とした。
塗工液の処方
・ポリビニルアルコール クラレ社製 PVA102 :20部
・塩化カルシウム2水和物 試薬 :2部
・架橋剤 日清紡績株式会社製 カルボジライトV02 :1部
・界面活性剤 セイミケミカル社製 サーフロンS141 :0.5部
・純水 :76.5部
次に、カットマシンにより記録媒体を200mm×300mmの記録媒体チップに断裁した。さらに、ベースフィルム上の記録媒体層に40mm×50mm間隔で縦横に切り込みを入れた。これにより一枚の剥離紙上に40mm×50mmの記録媒体チップが20個配置された記録媒体が完成した。
次に、インクジェット記録装置を用いると共に6色のインクを用いて、記録媒体上に、「一戸建て住宅」の立体データを高さ方向に分割スライスした画像に従って平面記録画像を形成した。ここでは、ノズル密度600dpi、吐出量8plの記録ヘッドを用いて、駆動周波数12kHzにより記録した。また、インクとしては、下記の組成のものをそれぞれ用いた。
・各顔料 :5部
ブラック:カーボンブラック(三菱化学製 MCF88)
シアン:ビグメントブルー15
マゼンタ:ピグメントレッド7
イエロー:ピグメントイエロー74
ホワイト:酸化チタン
透明:シリカ微粒子(平均粒径100nm)
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体
(酸価200、重量平均分子量4700) :1部
・グリセリン :10部
・エチレングリコール :5部
・界面活性剤(川研ファインケミカル製
アセチレノールEH) :1部
・イオン交換水 :78部
B:積層工程
この積層工程では、上記具体例3と同様に記録工程においてスライス画像が記録された記録媒体を積層・固定した。
C:除去工程
具体例3と同様に樹脂を固定化するために、ドライアーで積層した記録媒体を送風加熱した。その後、約40℃の温水で非画像部を溶解させ、除去した。取り出された立体物を再びドライアーで乾燥し、所望の立体物である「一戸建て住宅」の模型を得ることができた。
(第3の実施形態)
第1、第2の実施形態は、立体画像データを高さ方向に分割して得られる平面画像データに従って平面画像をチップに形成し、この平面画像が形成されたチップを高さ方向に積層することで立体物を製造している。しかし、チップを高さ方向に積層していく形態に本発明は限定されるものではない。この第3の実施形態では、立体のスライス方向やチップの積層方向を第1、第2の実施形態と異ならせた点を特徴としている。以下、この第3の実施形態の特徴について説明するが、特徴部分以外は上述した第1、第2の実施形態と同様なので説明を省略する。
この第3の実施形態では、図14のように、高さ方向と直交する方向(例えば、奥行き方向、幅方向)に立体画像データを分割することで平面画像データを取得し、この平面画像が形成されたチップを高さ方向と直交する方向に積層していく。このように積層することで形成される立体物には、積層断面となる側面と非積層断面となる側面が存在する。このうち非積層断面の側面は凹凸が少なく、透明度が高い。従って、一側面からの観察性が重要視されるもの(例えば、熱帯魚の水槽)を製造する場合には、この第3の実施形態のような積層を行うことが好ましい。
なお、この第3の実施形態においても、第1、第2の実施形態と同様、透明度増加処理を施すことができる。但し、この第3の実施形態では、積層断面となる側面に対しては透明度増加処理を施してもよいが、非積層断面となる側面に対して透明度増加処理を施す必要はない。更に、積層断面となる上面に対して透明度増加処理を施すこともできる。
(第4の実施形態)
第1〜第3の実施形態では、同一の記録媒体に複数のチップが形成されており、これらチップを積層することで立体物を製造していたが、本発明はこれに限られるものではない。チップなしの記録媒体に平面画像を記録し、平面画像が記録された記録媒体を積層することで立体物を製造してもよい。この構成によれば、チップを基材から剥離する必要がないため、第1〜第3の実施形態に比べて、簡単な製造方法を提供できる。
なお、本実施形態においても、上述した第1〜第3の実施形態の同じ積層方法により記録媒体を積層していく。すなわち、少なくともインク受容層と接着層を有する記録媒体を用いる場合には、これら記録媒体同士が接着層により接着されるように記録媒体を順次接着しながら積層していくのである。また、インクとの接触により接着性が発現するインク受容層を少なくとも有する記録媒体を用いる場合には、接着性を発現したインク受容層により記録媒体同士が接着されるように記録媒体を順次接着しながら積層していくのである。
本発明の実施形態において形成される立体物を示す斜視図である。 本発明の実施形態において使用可能なシート状の記録媒体の一例を示す平面図である。 本発明の実施形態における記録工程により、図2に示す記録媒体に平面記録画像を形成した状態を示す平面図である。 本発明の実施形態における積層工程により、記録媒体チップを積層する状態を模式的に示す斜視図である。 本発明の具体例1に使用する治具を示す斜視図である。 本発明の具体例1における積層工程を説明するための側面図である。 本発明の実施形態において形成される立体物を示す斜視図である。 本発明の実施形態において使用可能なシート状の記録媒体の一例を示す平面図である。 本発明の実施形態における記録工程により、図2に示す記録媒体に平面記録画像を形成した状態を示す平面図である。 本発明の実施形態における積層工程により、記録媒体チップを積層する状態を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施形態において形成される積層体を示す斜視図である。 本発明の具体例における積層工程を示す斜視図である。 立体物の側面に対して透明度増加処理を行うことを示す図である。 奥行き方向にチップを積層することで立体物を形成する様子を示す図である。 インクジェット方式を利用して立体物を製造可能な製造装置を示す図である。 インクジェット方式を利用して立体物を製造可能な製造装置を示す図である。 本発明で適用可能な記録媒体の層構成の例を示す断面図である。
符号の説明
1 立体物
2 透明体
3,4,5,6 立体物の構成部分
7 記録媒体
7a セパレータ
7b カバーフィルム
71 インク受容層
72 接着層
8 カット溝
9 媒体チップ
10,11,12,13 スライス画像
15 積層体
150 給紙部
151 インクジェットヘッド
152 剥離手段
153 積層部
R 研磨ローラ
SP スプレー

Claims (17)

  1. インク受容層と接着層を少なくとも有する記録媒体の前記インク受容層に対してインクジェットヘッドからインクを吐出することにより、前記記録媒体に画像を記録する記録工程と、
    前記画像が記録された記録媒体同士が前記接着層により接着されるように前記記録媒体を順次積層する積層工程と、
    を含むことを特徴とする立体物の製造方法。
  2. 前記積層工程は、前記画像が記録された記録媒体のインク受容層に対し前記画像が記録された別の前記記録媒体の接着層が当接するように、前記記録媒体を積層する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の立体物の製造方法。
  3. 前記記録媒体は、前記インク受容層と前記接着層の他に少なくとも剥離層を有し、
    前記記録工程の後であって且つ前記積層工程の前に、前記画像が記録された記録媒体において剥離層を剥離する剥離工程を、更に含むことを特徴とする請求項1または2に記載の立体物の製造方法。
  4. 前記積層工程は、前記画像が記録された記録媒体と前記画像が記録されていない記録媒体が前記接着層により接着するように前記記録媒体を積層する工程を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の立体物の製造方法。
  5. 前記記録媒体は透明性を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の立体物の製造方法。
  6. 前記積層工程において積層された記録媒体における前記画像が記録されている画像記録部以外の部分を除去する除去工程をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の立体物の製造方法。
  7. 前記記録工程では、製造すべき立体物を表す立体画像データを一定の平面方向に沿ってスライスして得られる複数の平面画像データに基づき、前記記録媒体のインク受容層に記録を行うことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の立体物の製造方法。
  8. 前記画像が記録された記録媒体を積層することで製造された立体物の側面の透明度を増加させるための処理を行う工程を更に備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の立体物の製造方法。
  9. 前記記録工程では、同一の記録媒体を複数に分割してなる分割媒体に前記画像を記録し、
    前記積層工程では、前記画像が記録された分割媒体を順次積層することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の立体物の製造方法。
  10. 前記記録媒体は、前記インク受容層と前記接着層を少なくとも含んで構成されるチップを複数有し、
    前記記録工程では、前記チップに前記画像を記録し、
    前記積層工程では、前記画像が記録されたチップを積層することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の立体物の製造方法。
  11. 前記画像が記録されたチップを積層することで製造された立体物の側面の透明度を増加させるための処理を行う工程を更に備えることを特徴とする請求項10に記載の立体物の製造方法。
  12. インクと接触することにより接着性を発現するインク受容層を少なくとも有する記録媒体の前記インク受容層に対してインクジェットヘッドからインクを吐出することにより、前記記録媒体に画像を記録する記録工程と、
    前記画像が記録された記録媒体同士が前記接着性を発現したインク受容層により接着されるように前記記録媒体を順次積層する積層工程と、
    を含むことを特徴とする立体物の製造方法。
  13. 立体物の製造に使用される記録媒体に対して画像を記録する方法であって、
    インク受容層と接着層を少なくとも有する前記記録媒体の前記インク受容層に対してインクジェットヘッドからインクを吐出することにより前記画像を記録する工程を有し、
    前記立体物は、前記画像が記録された記録媒体同士が前記接着層を介して積層されたものであることを特徴とする記録方法。
  14. 請求項1に記載の製造方法によって製造されることを特徴とする立体物。
  15. 立体物の製造用記録媒体であって、
    インク受容層と接着層を少なくとも含んで構成されるチップであって、前記チップ同士を前記接着層により接着して積層するためのチップを同一平面上に複数配置してなることを特徴とする立体物の製造用記録媒体。
  16. インク受容層と接着層を少なくとも有する記録媒体の前記インク受容層に対して、インクを吐出するためのインクジェットヘッドと、
    前記インクが吐出された記録媒体同士が前記接着層により接着されるように前記記録媒体を順次積層するための積層部と、
    を有することを特徴とする立体物の製造装置。
  17. インクと接触することにより接着性を発現するインク受容層を少なくとも有する記録媒体の前記インク受容層に対して、インクを吐出するためのインクジェットヘッドと、
    前記インクが吐出された記録媒体同士が前記接着性を発現したインク受容層により接着されるように前記記録媒体を順次積層する積層部と、
    を有することを特徴とする立体物の製造装置。
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