JP6144744B2 - 転写材、色材受容層付き画像支持体および記録物、並びにこれらの製造方法および製造装置 - Google Patents
転写材、色材受容層付き画像支持体および記録物、並びにこれらの製造方法および製造装置 Download PDFInfo
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Description
色材受容層と、基材シートと、を備え、且つ、前記基材シートおよび前記色材受容層が順次積層された積層構造を有する転写材において、前記色材受容層が、少なくとも無機微粒子、水溶性樹脂およびカチオン性樹脂を含有し、前記カチオン性樹脂の重量平均分子量が15,000以下であり、且つ、
転写材を転写する画像支持体のSP値と、前記画像支持体に当接する前記色材受容層のSP値との差のSP2が、下記式(2)の関係を満たすように構成されていことを特徴とする転写材を提供する。
0≦SP2≦1.0 :(2)
1.1≦SP1≦3 :(1)
画像が支持される画像支持体と、色材受容層と、を備え、前記色材受容層が、前記[1]に記載の転写材から前記基材シートが剥離された少なくとも、無機微粒子、水溶性樹脂および重量平均分子量が15,000以下であるカチオン性樹脂を含有したものであり、前記画像支持体および前記色材受容層が順次積層された積層構造を有し、前記画像支持体のSP値と、前記転写材の前記画像支持体に当接する層のSP値との差SP2が、下記式(2)の関係を満たすことを特徴とする色材受容層付き画像支持体を提供する。
0≦SP2≦1.0 :(2)
画像支持体と、少なくとも、無機微粒子、水溶性樹脂および重量平均分子量が15,000以下であるカチオン性樹脂を含有した色材受容層と、を備えた色材受容層付き画像支持体の製造方法であって、前記画像支持体に、前記[1]に記載の転写材を構成する色材受容層を加熱圧着して積層する工程である工程1と、工程1の後に、前記転写材から前記基材シートを剥離する工程である工程2と、を備え、前記工程1において、前記画像支持体のSP値と、前記転写材の前記画像支持体に当接する層のSP値との差SP2が、下記式(2)の関係を満たすものを用いることを特徴とする色材受容層付き画像支持体の製造方法を提供する。
0≦SP2≦1.0 :(2)
前記基材シートと色材受容層とを備えた[1]に記載の転写材と、前記転写材を搬送経路に送り出す供給部と、画像支持体を搬送経路に送り出す画像支持体供給部と、前記搬送経路に送り出された前記画像支持体に、前記転写材を構成する前記色材受容層を付着させる付着部と、前記転写材から前記基材シートを剥離する剥離部と、を備え、前記画像支持体のSP値と、前記転写材の前記画像支持体に当接する層のSP値との差SP2が、下記式(2)の関係を満たす画像支持体が用いられていることを特徴とする色材受容層付き画像支持体の製造装置を提供する。
0≦SP2≦1.0 :(2)
画像が支持された画像支持体と、画像が記録された色材受容層と、を備え、前記色材受容層が、前記[2]に記載の色材受容層付き画像支持体を構成する色材受容層に画像が記録されたものであり、且つ、前記画像支持体および前記色材受容層が順次積層された積層構造を有することを特徴とする記録物を提供する。
画像支持体と、画像が記録された色材受容層と、を備えた記録物の製造方法であって、前記[2]に記載の色材受容層付き画像支持体の前記色材受容層に画像を記録する工程である工程4を備えることを特徴とする記録物の製造方法を提供する。
前記[2]に記載の色材受容層付き画像支持体に画像を記録するための記録物の製造装置であって、前記色材受容層付き画像支持体を搬送する搬送手段と、前記色材受容層付き画像支持体を構成する前記色材受容層に、色材を付与して画像を記録する記録部と、を備えることを特徴とする記録物の製造装置を提供する。
基材シートと、色材受容層と、更に透明シートとを備え、且つ、前記基材シート、前記透明シートおよび前記色材受容層が順次積層された積層構造を有し、前記色材受容層が、少なくとも、無機微粒子、水溶性樹脂および重量平均分子量が15,000以下であるカチオン性樹脂を含有したものであり、且つ、転写材を転写する画像支持体のSP値と、前記画像支持体に当接する前記色材受容層のSP値との差のSP2が、下記式(2)の関係を満たすように構成されていることを特徴とする転写材を提供する。
0≦SP2≦1.0 :(2)
画像が支持された画像支持体と、画像が記録された転写材と、を備え、前記転写材が、基材シートと、色材受容層と、更に透明シートとを備える前記[8]に記載の転写材を構成する色材受容層に画像が記録され、且つ、前記基材シートが剥離された構成のものであり、前記画像支持体、前記色材受容層および前記透明シートが順次積層された積層構造を有し、前記画像支持体のSP値と、前記転写材の前記画像支持体に当接する層のSP値との差SP2が、下記式(2)の関係を満たすことを特徴とする記録物を提供する。
0≦SP2≦1.0 :(2)
画像支持体と、画像が記録された記録媒体と、を備えた記録物の製造方法であって、基材シートと、色材受容層と、更に透明シートとを備える前記[8]に記載の転写材を構成する色材受容層に画像を記録する工程である工程5と、前記画像支持体のSP値と、前記転写材の前記画像支持体に当接する層のSP値との差SP2が、下記式(2)の関係を満たすものを用い、前記画像支持体に、前記転写材を構成する色材受容層と透明シートとを加熱圧着して積層する工程である工程6と、前記転写材から前記基材シートを剥離する工程である工程7と、を備えることを特徴とする記録物の製造方法を提供する。
0≦SP2≦1.0 :(2)
基材シートと、色材受容層と、更に透明シートとを備えた前記[8]に記載の転写材を搬送経路に送り出す供給部と、前記搬送経路に送り出された前記転写材を構成する前記色材受容層に、色材を付与して画像を記録する記録部と、を備えることを特徴とする画像記録装置を提供する。
前記[11]に記載の画像記録装置を有する、記録物の製造装置であって、更に、画像支持体のSP値と、転写材の前記画像支持体に当接する層のSP値との差SP2が、下記式(2)の関係を満たす画像支持体と、前記画像支持体を搬送経路に送り出すための画像支持体供給部と、前記搬送経路に送り出された前記画像支持体に、前記転写材を付着させる付着部と、前記転写材から前記基材シートを剥離する剥離部と、を備えることを特徴とする記録物の製造装置を提供する。
0≦SP2≦1.0 :(2)
1.1≦SP1≦3 :(1)
0≦SP2≦1.0 :(2)
1.1≦SP1≦3 :(1)
0≦SP2≦1.0 :(2)
[ΔE:蒸発エネルギー(kcal/mol)、V:モル体積(cm2/mol)、ΔH:蒸発エネルギー(kcal/mol)、R:ガス定数、M:グラム分子量(g/mol)、T:絶対温度(K)、d:密度(g/cm3)、CE:凝集エネルギー(kcal/mol)]
1.1≦SP1≦3 :(1)
0≦SP2≦1.0 :(2)
1.1≦SP1≦3 :(1)
0≦SP2≦1.0 :(2)
本発明の第1の転写材は、図2に示すように、色材を受容する色材受容層53と、色材受容層53を支持する基材シート50と、を備えている。色材受容層転写材1は、画像支持体に色材受容層を転写する際の中間シートとして作用する。色材受容層転写材の色材受容層を画像支持体に転写することで、画像支持体に色材受容層が形成され、画像を形成することが可能となる。
色材受容層は、色材を受容する層である。そして、前記色材受容層は、少なくとも無機微粒子、水溶性樹脂および重量平均分子量が15,000以下のカチオン性樹脂を含有する。色材受容層の形態としては、水溶性高分子の網目構造中に色材(例えばインク等)を受容する膨潤吸収型と、無機微粒子により形成される空隙中に色材を受容する空隙吸収型が存在する。本発明の転写材は、少なくとも無機微粒子、水溶性樹脂および重量平均分子量が15,000以下のカチオン性樹脂を含有する組成物からなる空隙吸収型の色材受容層を備えている。空隙吸収型の色材受容層は、画像支持体に加熱圧着させても、無機微粒子によって形成される空隙の容量を維持することができ、色材を速やかに吸収すること(顔料インクの場合、色材は表面に色材受容層表面に定着し、溶媒および水成分は色材受容層内部に吸収される)ができる。また、色材受容層と画像支持体とが完全に密着しない不具合(転写不良)を抑制することができる。
無機微粒子は、無機材料からなる微粒子である。無機微粒子は色材受容層に色材を受容する空隙を形成する機能を有する。
水溶性樹脂は、25℃において、水と完全に混和するか、水に対する溶解度が1(g/100g)以上の樹脂である。水溶性樹脂は、無機微粒子を結着するバインダーとして機能する。
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体; ポリビニルアルコール(完全けん化、部分ケン化、低けん化など)またはこれらの変性物(カチオン変性物、アニオン変性物、シラノール変性物など);尿素系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、エピクロルヒドリン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルピロリドン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸またはその共重合体樹脂、アクリルアミド系樹脂、無水マレイン酸系共重合体樹脂、ポリエステル系樹脂などの樹脂;などを挙げることができる。
本発明で使用するカチオン性樹脂は、分子中にカチオン性の原子団(例えば、4級アンモニウム等)を有する樹脂である。また、前記カチオン性樹脂の重量平均分子量は15,000以下である。また、本発明で使用するカチオン性樹脂のSP値は、画像支持体を構成する樹脂のSP値と近いを示すだけでなく、画像支持体に転写材を加熱圧着させる際の熱で容易に溶融し、また、静電気的な結合も促進するため、画像支持体と色材受容層との接着性を更に強固なものとし、画像支持体と色材受容層との密着性(転写性能)を向上させることができる。すなわち、カチオン性樹脂は一般的にマイナスに帯電しているインクと静電気的に結合するため、色材受容層中にインクを定着させることができるが、この機能に加え、本発明で使用する15,000以下の重量平均分子量を持つカチオン性樹脂は、(1)画像支持体のSP値に近い値となるようなものを選択しているため、画像支持体と親和性が高く、転写時の画像支持体と色材容層との接着性を向上させることができる。また、本発明で使用するカチオン性樹脂は、(2)融点が低く、転写時の熱で容易に溶融するので、画像支持体と色材受容層との接着性をさらに強くする。さらに、本発明で使用するカチオン性樹脂は、(3)分子量が小さいため、色材受容層への添加量が少なくても、色材受容層中に多くの分子を添加できる。よって、一般的にマイナスに帯電している画像支持体と静電気的に結合できるカチオン基を、色材受容層の表面に介在させることができ、結果として、画像支持体と接着性を向上させることができる。したがって、本発明で使用するカチオン性樹脂は、上記3つの効果により、色材受容層の画像支持体への転写性能を高める役目を果たしている。
色材受容層には、色材受容層の膜強度を調整し、または画像支持体と色材受容層との密着性(転写性能)を向上させる目的で、熱融着性樹脂を含有させることが好ましい。熱融着性樹脂としては後述するプライマー層に含有させる樹脂と同様の樹脂を用いることができる。熱融着性樹脂を色材受容層に含有させることにより、プライマー層を設けなくても画像支持体と色材受容層との密着性(転写性能)を向上させることができ、また、色材受容層からの基材シートの剥離性を向上させることができる。但し、熱融着性樹脂を過剰に加えると、転写の際の熱や圧力により過剰の樹脂が色材受容層の細孔を埋めてしまい、色材の吸収性、ひいては画像品位が低下する場合がある。
色材受容層の厚さは、特に限定されない。但し、色材受容層の厚さが10μm以上40μm以下であることが好ましい。色材受容層の厚さを10μm以上、好ましくは15μm以上とすることで、インクの吸収性を確保することができる。また、インクの吸収性およびインクの定着性が良好となる。一方、色材受容層の厚さを40μm以下、より好ましくは20μ以下とすることで、画像支持体に加熱圧着させる際にも熱伝導を良好にできるため、画像支持体と色材受容層との密着性(転写性能)を向上させることができる。また、後述するように画像支持体としてプラスチックカードを用いた場合に、記録物全体の厚さをJIS6301に記載される総厚み0.84mm以下に抑制することが容易になるため好ましい。
本発明においては、色材受容層が、空隙吸収型のインク受容層(以下、色材受容層をインク受容層と呼ぶ場合がある)であり、その空隙容量が30ml/m2以上であることが好ましい。また、画像支持体に加熱圧着させた後(転写後)においても、空隙容量が30ml/m2以上に維持されていることが好ましい。転写時の熱や圧力によって、色材受容層中の水溶性樹脂やカチオン性樹脂が皮膜化し、空隙容量が小さくなり、インクの吸収性が低下する場合がある。しかし、本発明においては、水溶性樹脂やカチオン性樹脂を用い、更に、後述する転写温度を120℃以上180℃以下に制御することで、転写後の空隙容量を上記範囲に維持することができ、インクの吸収性を良好にすることができる。
V=40*1000/(15*A) :(6)
[V=空隙容量(ml/m2)、A=転移跡の長さ(トレース長)(mm)]
本発明の第1の転写材は、図2に示すように、基材シート50を備えている。基材シート(「剥離ライナー」、「セパレータ」とも称される。)は、後述する離型層または色材受容層の支持体となるシート体である。
本発明の第1の転写材は、図3に示すように、離型層51を備えていてもよい。離型層は、離型剤を含有する組成物からなる層で、基材シート50と色材受容層53の間に設けられる。離型層51を備えることによって、色材受容層53から基材シート50を容易に剥離することができる。なお、本発明において離型層を形成する場合は、基材シートは離型層を含むものとする。すなわち、基材シートのSP値と、基材シートに当接する層のSP値と、の差のSP1は、離型層SP値と色材受容層のSP値との差となる。
本発明の第1の転写材は、図2に示すように、基材シート50および色材受容層53が順次積層された積層構造を有している。「基材シートおよび色材受容層が順次積層」とは、基材シート、色材受容層の間に他の層が介在するか否かに拘わらず、基材シート、色材受容層がその順序に従って積層されていることを意味する。即ち、図3に示す転写材1のように、基材シート50と色材受容層53との間に、離型層51が存在する構造も、「基材シートおよび色材受容層が順次積層」された積層構造に含まれる。
本発明の第1の転写材は、例えば、基材シートに、無機微粒子、水溶性樹脂およびカチオン性樹脂を含有する塗工液を塗工することにより製造することができる。なお、以下の記載においては、転写材の項などで既に説明した事項については割愛し、製造方法固有の事項のみ説明する。
色材受容層は、少なくとも無機微粒子、水溶性樹脂およびカチオン性樹脂を、適当な媒体と混合して塗工液を調製し、これを基材シートの表面に塗布し、乾燥させて色材受容層を形成することで得られる。
色材受容層の形成は、例えば、基材シートの表面に、前記塗工液を塗工することにより行う。塗工後は必要により塗工液の乾燥を行う。これにより、図2に示すような、基材シート50および色材受容層53が順次積層された積層構造を有する転写材1を得ることができる。
本発明においては、図4に示すように、第1の転写材の色材受容層53の表面にプライマー層56を更に備えていてもよい。転写材が、プライマー層を備える場合には、基材シート、インク受容層、プライマー層が順次積層された積層構造を有する。プライマー層56は、接着性を有する層であり、色材受容層の表面に配置される。この場合、画像支持体と接する層はプライマー層となる。プライマー層を備えることで、画像支持体55と転写材との密着性、接着強度を向上させることができ、前記接着強度の不足により画像支持体から転写材が剥離する不具合を抑制することができる。プライマー層を設けることにより、プライマー層のSP値と画像支持体のSP値との差SP2を、前記一般式(2)の範囲に制御することができ、密着性、接着強度を向上させることができるため、画像支持体から色材受容層が剥離する不具合を抑制することができる。特に、本発明においては、画像支持体としてPVCやPET−G以外のPET基材を用いる場合、プライマー層を設けることは有効である。
本発明においては、後述する画像記録装置や記録物の製造装置の構造に合わせて、転写材をロール状またはシート状(カットシート状)としてもよい。ロール状とする場合には、前記色材受容層を外側にしても内側にしてもよいが、後述する画像記録装置の搬送機構に最適化させるためには、前記色材受容層を外側、前記基材シートを内側としてロール状に巻かれたロール状転写材とすることが好ましい。
本発明の転写材を製造する際には、前記色材受容層を形成した後、前記色材受容層の側から、前記色材受容層に切り込みを入れるプレカット処理を行ってもよい。プレカット処理は、画像支持体がICチップや磁気ストライプを備えている場合であっても、転写材と画像支持体とを接着した後に、前記切り込みを起点にして色材受容層を綺麗に切断することができる。
本発明の色材受容層付き画像支持体は、図1に示すように、画像支持体55と色材受容層53と、を備えた画像記録媒体であり(以下、画像記録媒体と呼ぶ場合もある)、図2に示す第1の転写材を画像支持体55に加熱圧着し、基材シート50を剥離することによって容易に得ることができる。
画像支持体は、転写材の画像が支持される対象物で、一般的にマイナスに帯電している。画像支持体の構成は特に限定されない。樹脂を構成材料とする画像支持体(樹脂ベース支持体)、紙を構成材料とする画像支持体(紙ベース支持体)などを挙げることができる。樹脂べース支持体としては、例えばクレジットカード、ICカードなどの樹脂製カード;などを挙げることができる。紙ベース支持体としては、例えばパスポートなどの紙製冊子;紙製カード;などを挙げることができる。
樹脂ベース支持体を構成する樹脂は、画像支持体の用途に応じて適宜選択すればよく、特に限定されない。例えば、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体などのポリエステル樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体などのポリフッ化エチレン系樹脂;ナイロン6、ナイロン6,6などの脂肪族ポリアミド樹脂;
ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロンなどのビニル重合体樹脂;三酢酸セルロース、セロハンなどのセルロース系樹脂;ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂;ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミドなどの、その他の合成樹脂;を挙げることができる。
紙ベース支持体を構成する紙の種類も特に限定されない。例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、サイズ度の高い紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂またはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙、セルロース繊維紙などが挙げられる。
樹脂ベース支持体および紙ベース支持体は、必要に応じて、エンボス、サイン、ICメモリ(ICチップ)、光メモリ、磁気記録層、偽変造防止用記録層(パール顔料層、透かし記録層、マイクロ文字など)、エンボス記録層、ICチップ隠蔽層などを備えていてもよい。
[2−2−1]加熱圧着:
まず、図5に示すように、画像支持体55と、第1の転写材とを、画像支持体55、色材受容層53および基材シート50が順次積層されるように当接させた状態で加熱圧着する。これにより、前記画像支持体、前記色材受容層および前記基材シートが順次積層された積層構造を有する色材受容層付き画像支持体を得る。なお、プライマー層を有する場合は、画像支持体、プライマー層、色材受容層および基材シートが順次積層されるように当接させた状態で加熱圧着する。
前記のようにして得られた色材受容層付き画像支持体は、最後に、図6および図7に示すように基材シート50を剥離することにより、画像支持体55および色材受容層53が順次積層された構造の色材受容層付き画像支持体が得られる。この色材受容層付き画像支持体においては、色材受容層53が最上層に位置し、その色材受容層53に画像を記録することができる。なお、プライマー層を用いる場合は、画像支持体55は、プライマー層を介して色材受容層53に十分に密着固定される。
なお、画像支持体の両面に同時に色材受容層を転写する場合は、図8に示すように、上面転写材92と下面転写材94のフィルム位置をずらすことが好ましい。この構成とすることで、熱ローラ転写におけるSP値が同じである色材受容層同士の接着を防止することができ、表裏同時転写が可能となる。また、ピール部90により基材シートを容易に引き剥がすことができる。
本発明の第1の記録物は、上記で説明した色材受容層付き画像支持体の最上層に位置する色材受容層に画像を形成することで得ることができる。
本発明の記録物においては、前記画像が、染料インクにより形成された画像であってもよいし、顔料インクにより形成された画像であってもよい。染料インクの場合は、インクが色材受容層の内部まで浸透するため、耐擦過性に優れる。
顔料としては、例えば、カーボンブラックや有機顔料等が挙げられる。各種顔料の1種、或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。カーボンブラックの具体例は、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料で、例えば、商品名としてレイヴァン(アディティア・ビルラ製)、ブラックパールズ(Black Pearls)L、リーガル(Regal)、モウグル(Mogul)L、モナク(Monarch)、ヴァルカン(Valcan)(以上キャボット製)、カラーブラック(Color Black)、プリンテックス(Printex)、スペシャルブラック(Special Black)(以上エボニック製)、三菱カ−ボンブラック(三菱化学製)等の冠称を有するものを使用することができる。勿論、これらに限定されるものではなく、従来公知のカーボンブラックを使用することも可能である。物性的には、一次粒子径が10nm以上40nm以下、BET法による比表面積が50〜400m2/g以下、吸油量40〜200ml/100g以下、揮発分が0.5〜10%、pHが2〜9であるカーボンブラックであることが好ましい。なお、DBP吸収量は、JIS K6221 A法によって測定される。
C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61;
C.I.ピグメントレッド9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240;
C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50;
C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64;
C.I.ピグメントグリーン7、36;
C.I.ピグメントブラウン23、25、26;
前記顔料分散体で使用する樹脂としては疎水性の顔料を水系液媒体中に良好に分散させる分散機能を有するものであることが好ましく、ランダムコポリマーが使用される。ランダムコポリマー以外、例えばブロックコポリマー等は、顔料の親水性が高くなるものが多く、印字画像の耐水性が劣るものが多いため好ましくない。
前記顔料分散体は顔料が(メタ)アクリル酸エステル系共重合物で被覆されることにより調製される。
前記顔料インクは、少なくとも水溶性化合物に、顔料分散体を分散させたものである。本発明の水溶性化合物の種類は特に限定されないが、前記水溶性化合物が、水溶性有機溶媒および25℃で固体の水溶性化合物の群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、n−ペンチルアルコール等の炭素数1〜5の鎖式アルコール類;
(2)多価アルコール類:
エチレングリコール(エタンジオール)、プロパンジオール(1,2−、1,3−)、ブタンジオール(1,2−、1,3−、1,4−)、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール等のアルカンジオール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のアルカンジオールの縮合体;
グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール等のアルカンジオール類以外の多価アルコール類;
(3)グリコールエーテル類:
エチレングリコールのモノメチルエーテル;ジエチレングリコールのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル;トリエチレングリコールのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノブチルエーテル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル;テトラエチレングリコールのジメチルエーテル、ジエチルエーテル;
(4)カルボン酸アミド類:
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド;
(5)複素環類:
テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルモルホリン等の含窒素複素環類;
スルホラン等の含硫黄複素環類;
(6)尿素類:
尿素、エチレン尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(N,N≡−ジメチルエチレン尿素)等の尿素類;
(7)ケトン類:
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;
4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(ジアセトンアルコール)等のケトアルコール;
(8)アルカノールアミン類:
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン;
(9)その他:
ジメチルスルホキシド、ビスヒドロキシエチルスルホン等の含硫黄化合物;
本発明においては、後述するインクの表面張力をコントロールして、画像記録媒体におけるインクのにじみ度合いや浸透性を任意にコントロールやヘッド内でのインクの濡れ性の向上、インクのヒーター面上でのコゲーションを防止し、吐出を向上さたりする目的で必要に応じて、前述のインクに界面活性剤を含有してもよい。このような界面活性剤としては、特に限定はされないが、以下に挙げることができる。なお、前記界面活性剤は単独で使用しても複数を併用して使用してもよい。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合体等。脂肪酸ジエタノールアミド、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物、アセチレングリコール系界面活性剤等。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルフォン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルフォン酸塩等。アルファスルホ脂肪酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルフェノールスルフォン酸塩、アルキルナフタリンスルフォン酸塩、アルキルテトラリンスルフォン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等。
アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド等。
アルキルカルボキシベタイン等。
水としては、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。水の含有率は特に限定されない。ただし、インクの全質量に対し、30質量%以上90質量%以下であることが好ましく、より好ましくは40質量%以上85質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは50質量%以上80質量%以下であることが特に好ましい。10質量%以上とすることにより、顔料および水溶性化合物を水和させることができ、顔料や水溶性化合物の凝集を防止することができる。一方、90質量%以下とすることにより、相対的に水溶性有機化合物の量が増え、水性媒体中の揮発成分(水等)が揮発してしまった場合でも、顔料の分散状態を維持することができ、顔料の析出や固化を防止することができる。
前記インクは、目的に応じて、界面活性剤以外の添加剤を含有していてもよい。そのような添加剤としては、例えばpH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、塩等を挙げることができる。
インクの粘度ηは、1.5mPa・s以上5.0mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは、1.6mPa・s以上3.5mPa・s以下、更に好ましくは1.7mPa・s以上3.0mPa・s以下にすることが好ましい。粘度を1.5mPa・s以上とすることにより、良好なインク滴を形成することができる。一方、5.0mPa・s以下とすることにより、インクの流動性が向上し、ノズルへのインク供給性、ひいてはインクの吐出安定性が向上する。
インクの表面張力γは、25mN/m以上45mN/m以下であることが好ましい。表面張力を25mN/m以上とすることにより、インク吐出口のメニスカスを維持することができ、インクがインク吐出口から流出してしまう不具合を防止することができる。また表面張力を45mN/m以下とすることにより、インクの画像記録媒体への吸収速度を最適にすることができ、インクの吸収不足による定着不良をという不具合を防止することができる。
インクのpHは、7.5以上10.0以下であることが好ましく、より好ましくは8.5以上9.5以下にすることが好ましい。pHを7.5未満では顔料粒子の分散安定性が悪くなり、顔料の粒子の凝集が起こりやすくなるため好ましくない。一方、pHは10.0を超えると、インクのpHが高すぎてしまい、使用する装置の部材によっては、インクと接することによってケミカルアタックを引き起こし、これにより有機物や無機物がインク中に溶出することによって、結果として吐出不良を引き起こすため好ましくない。インクの粘度は、温度25℃の条件下、pHメーター(例えば、HORIBA(製)D−51等)を用い、測定した値を意味するものとする。
次いで、色材受容層付き画像支持体の最上層に位置する色材受容層に画像記録する。画像記録はインクジェット記録方式により行うことができる。
インクジェット記録方式とは、記録ヘッドに形成された複数のノズルから転写材に対してインク(インク滴)を吐出して画像を記録する方式である。インクジェット記録方式の種類は特に限定されない。但し、駆動パルスに応じた熱エネルギーをノズル内のインクに付与して膜沸騰により気泡を形成させ、この気泡によってノズルからインク滴を吐出させるサーマルインクジェット記録方式が、高品位で高解像度の画像を高速で記録することができる点において好ましい。
図12は、本発明の記録物を製造する製造装置の第1の構成例(以下、「第1の製造装置」ともいう。)を模式的に示す側面図である。
第1の製造装置は、画像支持体供給部12、転写材供給部、プレカット部94、受容層転写部91、剥離部92、カール矯正部150、記録部6、反転装置152、排出部26等を備えている。
供給部はインク受容層が外表に巻かれたロール状の第1の転写材を回転させ、送り出す。転写材の搬送が開始されると、センサー31で転写材の位置検出を行い、プレカット処理部5で色材受容層のプレカット処理を行う。
図13に示すように、製造装置25(画像形成記録装置)は、ネットワーク47を経由してコントローラ41に接続される。但し、この製造装置25は、ネットワーク47を介さずに、シリアル・ポート、パラレル・ポート、またはUSBポート等を介してコントローラ41に接続することも可能である。製造装置25は、カット処理部、付着部、剥離部、カール矯正部、記録部、画像反転部などを備える。CPUは記録部6に備えられ、カット処理部、付着部、剥離部、カール矯正部、記録部、ラミネート部、画像反転部などが記録部6に接続され、CPUが動作を制御するように構成されている。
図14は、図13に示す記録部6に設けられた制御系の構成を示すブロック図である。ホストPC120から送信された記録データやコマンドはインターフェイスコントローラ102を介してCPU100に受信される。CPU100は、記録部の記録データの受信、記録動作、ロ−ル紙Pのハンドリング等、全般的な制御を司る演算処理装置である。CPU100は、受信したコマンドを解析した後、記録データの各色成分のイメージデータをイメージメモリ106にビットマップ展開する。記録前の動作処理としては、出力ポート114、モータ駆動部116を介してキャッピングモータ122とヘッドアップダウンモータ118を駆動し、各々の記録ヘッド22K、22C、22M、22Yをキャッピング位置(待機位置)から離して記録位置(画像形成位置)に移動させる。
次に、図12に示す第1の製造装置25の動作フローを、図15のフローチャートに従って説明する。このフローチャートは図14に示すCPU100により実行される。
[7−1−6−1]転写材のプレカット処理:
第1の転写材は、必要に応じて図16示すように色材受容層53に切込み54を形成しておくカット処理(以下、プレカット処理という)が施されている。このため、プライマー層または画像支持体に色材受容層を付着させた場合、プレカット処理により形成された切込みを境界にして、色材受容層が綺麗に切断されるため、図17に示すように、画像記録される部分の(画像記録領域)色材受容層53のみ画像支持体55に転写される。
画像支持体55は、2本のヒートローラ21、22から構成される付着部に移動する。この付着部では、基材シートはヒートローラ21と画像支持体の間に供給され加熱圧着されることで基材シートの色材受容層と画像支持体55が接着する。
図12に示すように、記録された第1の転写材と位置を合わせて付着させる場合は、画像支持体とを含むカード等の表面を、転写材を付着させる前に予備加熱部19で適度に加熱しておけば、転写材上のインク受容層の加熱による過度な温度上昇を制御できる。
図に示すように、剥離部151では、画像支持体に付着されている転写材の基材シートの部分を剥離し、剥離した基材シートを巻とりロール96に巻き取る。これにより、図17に示すような画像支持体55の上に色材受容層53が付着された状態の色材受容層付き画像支持体が構成される。つまり、色材受容層付き画像支持体の最上層に色材受容層53が位置し、画像を記録することができるようになる。なお、プレカット処理を行った場合には、色材受容層の一部は剥離されて巻取りロール24側に巻き取られ、色材受容層付き画像支持体は記録部6に搬送される。
図12に示すように、画像支持体は、カール矯正部150で矯正され、画像支持体のカールをフラットに矯正する。矯正は画像支持体があたたかいうちに、加熱プレートと支持プレートで挟み込むことにより矯正することができる。
記録ヘッドに形成された複数のノズルから色材受容層付き画像支持体にインク(インク滴)を吐出して画像を形成するインクジェット方式画像形成装置(インクジェットプリンタ)が広く使用されている。ノズルからインク滴を吐出させる技術として、駆動パルスに応じた熱エネルギーをノズル内のインクに供給して膜沸騰による気泡を形成させ、この気泡によってノズルからインク滴を吐出させる技術が知られている。形成する画像に応じた多数のインク滴がノズルから色材受容層付き画像支持体に吐出されることにより色材受容層付き画像支持体の色材受容層に画像が形成される。
両面印字を行う際は、図12に示すように、製造装置25が画像反転部152を備えることが好ましい。剥離後の記録物は反転装置により反転され、裏面印字を行うために、反転された記録物はレジストガイド14までフィードバックされる。その後、表面の印字と同様の処理を行い、裏面に画像を形成される。
第2の製造装置は、ロール状で、且つ、色材受容層が外表に巻かれた転写材90を供給部から供給し、その第1の転写材上にプライマー層を転写する機構を備える。これにより画像支持体と転写材の接着性を上げることができ、効率的に転写材を転写させることができる。
第3の製造装置は、転写部とプリンタ部が分離独立したものである。第3の製造装置は、図19に示すような色材受容層53が外側となるように巻かれたロール状の転写材を、「ロールtoロール」の公知のラミネーターに搭載して、転写材を画像支持体に転写させ、転写材から基材シートを剥離することにより色材受容層付き画像支持体を得る。その後、ラインヘッドを搭載したプリンタ部に搭載して印字を行い、記録物を得る。
第4の製造装置は、転写部とプリンタ部が分離独立したものである。第4の製造装置は転写材をカットシート状に加工し、公知のラミネーターに搭載して、転写材を画像支持体に転写させ、基材シートを剥離することにより色材受容層付き画像支持体を得る。その後、色材受容層付き画像支持体を、ラインヘッドプリンタにセットして、画像記録を行い、記録物を得る。
第5の製造装置は、転写部とプリンタ部が分離独立したものである。第5の製造装置は転写材をカットシート状に加工し、カットシートを公知のラミネーターに搭載して、転写材を転写させ、基材シートを剥離することにより色材受容層付き画像支持体を得る。その後、色材受容層付き画像支持体をシリアルプリンターに搭載して画像記録を行い、記録物を得る。シリアル型のインクジェットプリンタを、図12に示す製造装置のような一体型の製造装置に組み込んでしまうと、ヘッドは、付着部29と記録部6の間で速度差を生じる場合があり、速度差を吸収および調節するためのたるみ部を設ける必要がある。従って、シリアル型のインクジェットプリンタを用いる場合は、プリンタ部と転写部が独立した分離型とすることが好ましい。
本発明の第2の転写材は、図31に示すように、色材を受容する色材受容層53と透明シート52と、色材受容層53および透明シート52を支持する基材シート50と、を備えている。
色材受容層については、前述した第1の転写材の説明の[1−1]で記載したものと同等のものを使用できる。空隙吸収型の色材受容層は、無機微粒子によって形成される空隙によって色材を速やかに吸収することができる。従って、透明シートを、基材と色材受容層との間に設ける第2の転写材の場合においては、転写材を画像支持体に加熱圧着させる際に、色材が急激に突沸することが少なく、転写材と画像支持体とが完全に密着しない不具合(密着性不良)や、転写材と画像支持体との間に気泡が残る不具合(気泡残り)を抑制することができる。
無機微粒子については、前述した第1の転写材の説明の[1−1−1]で記載したものと同等のものを使用できる。
水溶性樹脂については、前述した[1−1−2]で記載したものと同等のものを使用できる。
カチオン性樹脂については、前述した[1−1−3]で記載したものと同等のものを使用できる。なお、透明シートを基材と色材受容層との間に設ける第2の転写材の場合においては、[1−1−3]で記述した機能に加え、後述する樹脂分散顔料との接着性を高めることができる。すなわち、樹脂分散顔料の分散樹脂のSP値は、本発明で使用するカチオン性樹脂のSP値と近いため、転写時の熱でカチオン性樹脂および分散樹脂が溶融すると両者の相溶性が高まり、樹脂分散顔料は色材受容層に強固に接着される。これにより、色材受容層の画像支持体への転写性能が向上する。
その他添加物については、前述した[1−1−4]で記載したものと同等のものを使用できる。
厚さについては、前述した[1−1−5]で記載したものと同等のものを使用できる。なお、透明シートを基材と色材受容層との間に設ける場合においては、インクの吸収性の向上や密着性(転写性能)だけでなく、色材受容層の透明性を向上させることができる。
色材受容層は、後述する画像とは異なる補助的な画像が予め形成(プレプリント)されているものであってもよい。
本発明の第2の転写材は、図31に示すように、透明シート52を備えている。透明シートは、JIS K7375に準拠して測定される全光線透過率が50%以上、好ましくは90%以上のシートを意味する。従って、透明シートには、無色透明シートの他、半透明シート、着色透明シートなども含まれる。
本発明の第2の転写材は、図31に示すように、基材シート50を備えている。基材シート(「剥離ライナー」、「セパレータ」とも称される。)は、後述する離型層または色材受容層の支持体となるシート体である。なお、基材シートについては、前述した[1−2]で記載したものと同等のものを使用できる。
本発明の第2の転写材は、図32に示すように、離型層51を備えていてもよい。離型層は、離型剤を含有する組成物からなる層で、基材シート50と透明シート52の間に設けられる。離型層51を備えることによって、透明シート52から基材シート50を容易に剥離することができる。なお、本発明において離型層を形成する場合は、基材シートは離型層を含むものとする。すなわち、基材シートのSP値と、基材シートに当接する層のSP値と、の差のSP1は、離型層SP値と色材受容層のSP値との差となる。離型層については、前述した[1−3]で記載したものと同等のものを使用できる。
本発明の第2の転写材は、図32に示すようにアンカー層59を更に備えていてもよい。
本発明の第2の転写材は、図32に示す転写材1のように、ホログラム層58を更に備えていてもよい。ホログラム層58は、三次元像が記録された層であり、透明シート52と色材受容層53との間に配置される。ホログラム層を備えることで、記録物(クレジットカードなど)の偽造を防止する効果が付与される。ホログラム層の構成は特に限定されず、従来公知の構成を採用することができる。例えば、レリーフホログラムなどを挙げることができる。
本発明の第2の転写材は、図31に示すように、基材シート50、透明シート52および色材受容層53が順次積層された積層構造を有している。「基材シート、透明シートおよび色材受容層が順次積層」とは、基材シート、透明シート、色材受容層の間に他の層が介在するか否かに拘わらず、基材シート、透明シート、色材受容層が、その順序に従って積層されていることを意味する。即ち、図32に示す転写材1のように、透明シート52と色材受容層53との間に、アンカー層59やホログラム層58が存在する構造も、「基材シート、透明シートおよび色材受容層が順次積層」された積層構造に含まれる。
本発明の第2の転写材の形状および厚さについては、前述した[1−7]で記載したものと同等のものを使用できる。
本発明の第2の転写材は、例えば、基材シートおよび透明シートが順次積層された積層体に、無機微粒子、水溶性樹脂およびカチオン性樹脂を含有する塗工液を塗工することにより製造することができる。なお、以下の記載においては、転写材の項などで既に説明した事項については割愛し、製造方法固有の事項のみ説明する。
透明シートとしては、予め表面改質が行われたものを用いてもよい。透明シートの表面を粗面化する表面改質を行うことにより、透明シートの濡れ性が向上し、色材受容層やアンカー層との密着性を向上させることができる場合がある。表面改質の方法は特に限定されない。例えば、透明シートの表面に、予めコロナ放電処理やプラズマ放電処理を行う方法;透明シートの表面にIPAやアセトン等の有機溶剤を塗工する方法;などを挙げることができる。これらの表面処理は、色材受容層と透明シートとの結着性が高まり、強度が向上し、透明シートから色材受容層が剥離する不具合を防止することができる。
色材受容層は、少なくとも無機微粒子、水溶性樹脂およびカチオン性樹脂を、適当な媒体と混合して塗工液を調製し、これを透明シートの表面に塗布し、乾燥させて色材受容層を形成することで得られる。
色材受容層の形成は、例えば基材シートおよび透明シートの積層体を構成する透明シートの表面に、前記塗工液を塗工することにより行う。塗工後は必要により塗工液の乾燥を行う。これにより、図31に示すような、基材シート50、透明シート52および色材受容層53が順次積層された積層構造を有する転写材1を得ることができる。
図33は、本発明の第2の転写材を模式的に示す斜視図である。本発明の転写材は、色材受容層に画像が形成されていることが好ましい。特に図33に示す転写材1のように、色材受容層53に、色材受容層53の側から見ると鏡像となり、透明シート52の側から見ると正像となる反転画像72が記録されていることが好ましい。
次いで、前記した第2の転写材における前記色材受容層の前記透明シートが積層されていない面に、画像記録する。特に、前記色材受容層の側から見ると鏡像となり、前記透明シートの側から見ると正像となる反転画像を、記録する。これにより、図33に示すように、転写材1の色材受容層53に反転画像72が記録される。
また、画像を印字する際に、図37に示すように後述する転写工程での自動ラミネート機の位置合わせ用に、画像形成領域161や印字領域160の外側に、位置あわせ用のマーキング162を印刷することができる。このマーキングを、後述する透過および反射型のセンサーで読み取ることにより、転写時の貼り合わせ位置を正確に行うことができる。また、図38に示すように、転写材がカットシート形状である場合は、画像形成領域161の外側に、マーキング162に加えて、貼り合わせガイド163を印字すると、転写時の貼り合わせの位置調整を容易に行うことができる。
本発明においては、前記画像を形成しているインクジェット記録用のインクの水分量を、前記インクの総打ち込み量に対して70質量%以下となるまで乾燥することが好ましい。インクの水分量を70%質量%以下、好ましくは50質量%以下とすることにより、インク成分の急激な蒸発が抑制され、画像支持体と転写材との密着強度の低下、色材受容層における気泡残りなどの不具合を防止することができる。なお、ここにいう水分量とは、色材を除く水および不揮発性溶媒などの総量を意味するものとする。インクの総打ち込み量は、記録ヘッドのインク吐出量により調整することができる。水分量の制御を容易に行えるように、予め画像記録時のドット数を間引くなどして、打ち込み量を制限してもよい。前記乾燥は、ハロゲンヒータなどのヒータ(熱源)、ファンなどの排気装置などにより行うことができる。但し、ヒータ等の特別な乾燥手段を設けずに、十分な長さの搬送路を搬送させることによって、自然乾燥を促してもよい。
本発明においては、図39に示すように、印字後の転写材1の色材受容層53の表面にプライマー層56を更に備えていることが好ましい。プライマー層56は、接着性を有する層であり、色材受容層の表面に配置される。この場合、画像支持体と接する層はプライマー層となる。プライマー層を備えることで、画像支持体と転写材との密着性、接着強度を向上させることができ、前記接着強度の不足により画像支持体から転写材が剥離する不具合を抑制することができる。プライマー層を設けることにより、プライマー層のSP値と画像支持体のSP値との差SP2を、前記一般式(2)の範囲に制御することができ、密着性、接着強度を向上させることができるため、画像支持体から色材受容層が剥離する不具合を抑制することができる。特に、本発明においては、画像支持体としてPVCやPET−G以外のPET基材を用いる場合、プライマー層を設けることは有効である。
本発明の第2の記録物は、図30に示す記録物73のように、画像が支持される画像支持体55と、画像が記録された記録媒体と、を備える。そして、記録媒体が、本発明の第2の転写材の色材受容層53に画像が記録され、基材シートが剥離されたものである。更に、画像支持体55、色材受容層53および透明シート52が順次積層された積層構造を有しており、画像支持体55のSP値と、転写材の画像支持体55に当接する層(図1に示す例では色材受容層53)のSP値との差SP2が、下記式(2)の関係を満たすことを特徴とする。
0≦SP2≦1.0 :(2)
図40は、本発明の第2の転写材を画像支持体55に貼付した積層体84を模式的に示す断面図であり、図41は、図40に示す積層体84から基材シート50を剥離して記録物73を得る工程を模式的に示す斜視図である。
画像支持体ついては、前述した[2−1]で記載したものと同等のものを使用できる。
本発明の第2の転写材を利用して得られる記録物は、図30、図41に示す記録物73のように、画像支持体55、色材受容層53および透明シート52が順次積層された積層構造を有している。
前記画像支持体と、前記した第2の転写材とを、前記画像支持体、前記色材受容層および前記透明シートが順次積層されるように当接させた状態で加熱圧着する。これにより、前記画像支持体、前記色材受容層および前記透明シートが順次積層された積層構造を有する記録物を得る。
前記のようにして得られた第2の記録物は、最後に、図41に示すように基材シート50を剥離することにより、画像支持体55、色材受容層53および透明シート52が順次積層された構造の記録物73が得られる。この記録物73においては、透明シート52が最上層に位置し、その下層側に位置する色材受容層53に記録された反転画像72を保護している。なお、プライマー層を用いる場合は、画像支持体55は、プライマー層を介して色材受容層53に十分に密着固定される。
両面同時剥離ついては、前述した[2−2−3]で記載したものと同等のものを使用できる。なお、画像支持体の両面に同時に印字物を転写する場合は、図8に示すように、上面転写材92と下面転写材94のフィルム上の印字位置をずらすことが好ましい。
図44は、本発明の記録物を製造する製造装置の第6の構成例(以下、「第6の製造装置」ともいう。)を模式的に示す側面図である。
第6の製造装置は、ロール状で且つ外表に巻かれた第2の転写材1を搬送経路へと送り出す供給部4と、プレカット処理を行うプレカット処理部5、搬送経路へと送り出した転写材1に、色材、水、不揮発性の有機溶媒などを含有する水系インクを直接吐出して、反転画像を記録する記録部6と、を備えている。
供給部4は、色材受容層を外表に巻いたロール状の第2の転写材1を、図中の矢印に示す方向に回転させ、転写材1を記録部6へ送り出す。その際、転写材1はガイド板で案内されるとともに、グリップローラ3とニップローラ2で挟持され、平坦な状態で記録部6へと搬送される。
図45に示すように、製造装置700(画像形成記録装置)は、ネットワーク47を経由してコントローラ41に接続される。但し、この製造装置700は、ネットワーク47を介さずに、シリアル・ポート、パラレル・ポート、または、USBポート等を介してコントローラ41に接続することも可能である。製造装置700は、先に説明したような、プレカット処理部、記録部、乾燥部、プレカット処理部、付着部、カール矯正部、剥離部、画像反転部などを備えるとともに、後述するCPUが記録部に備えられ、プレカット処理部、記録部、乾燥部、プレカット処理部、予備加熱部、および付着部、カール矯正部、剥離部、画像反転部に接続されている。そして、CPUが、プレカット処理部、記録部、乾燥部、プレカット処理部、予備加熱部、付着部、カール矯正部、剥離部、画像反転部の動作を制御するように構成されている。
図46は、図44に示す記録部6に設けられた制御系の構成を示すブロック図である。ホストPC120から送信された記録データやコマンドはインターフェイスコントローラ102を介してCPU100に受信される。CPU100は、記録部の記録データの受信、記録動作、ロ−ル紙Pのハンドリング等、全般的な制御を司る演算処理装置である。CPU100は、受信したコマンドを解析した後、記録データの各色成分のイメージデータをイメージメモリ106にビットマップ展開する。記録前の動作処理としては、出力ポート114、モータ駆動部116を介してキャッピングモータ122とヘッドアップダウンモータ118を駆動し、各々の記録ヘッド22K、22C、22M、22Yをキャッピング位置(待機位置)から離して記録位置(画像形成位置)に移動させる。
次に、図44に示す第6の製造装置の動作フローを、図47のフローチャートに従って説明する。このフローチャートは図46に示すCPU100により実行される。
[11−1−6−1]第2の転写材の位置検出およびプレカット処理:
図44に示す被検出部では、記録媒体1と記録部6との同期をとるため、記録媒体1の位置を検出し、その検出結果に基づいて各部の制御を行なっている。マーキング検出には、反射型または透過型の光センサを用いている。
本発明の第2の転写材を製造する際には、前記色材受容層を形成した後、前記色材受容層の側から、前記色材受容層と前記透明シートの一部に切り込みを入れるプレカット処理を行ってもよい。プレカット処理は、転写材に反転画像を記録して転写材とし、前記転写材と画像支持体とを接着した後に、前記切り込みを起点にして透明シートを綺麗に切断することができる。従って、均一な厚さの透明シートからなる強固な保護層を形成することができ、色材受容層に形成された反転画像に十分な耐久性が付与される。
記録処理ついては、前述した[7−1−6−6]で記載したものと同等のものを使用できる。
記録物を作製後、インクを含む受容層表面に、インクが残存すると画像支持体と密着不良となる。加熱処理により受容層表面層に残るインク成分やインクの急激な蒸発により密着性不足や受容層の部分的な気泡残りなどの不具合の可能性がある為、インクジェット記録後、搬送路に効果的な工夫を施した乾燥が必要な場合がある。ヒータ等の特別な乾燥手段を設けずに、十分な長さの搬送路を備える構成として自然乾燥を促しても良い。またその際に蒸発したインク成分による装置内部の気流制御や排気手段が必要な場合がある。図44に示すように、記録部6によって、第2の転写材上の色材受容層に記録した反転画像を、乾燥部とガイド板の間を通す際に、ハロゲンそれに順ずる熱源及び風、またはそれら二つの組み合わせによる蒸発機能を持つ乾燥部によって、受容層に記録した画像に含まれているインクの主成分である水や若干の揮発性溶剤成分を蒸発させ、蒸発した気体が機内において結露等するのを防ぐために、ファンによって気流及び排気の制御を行う。気流制御を併用することによって、色材受容層表面の飽和蒸気圧も改善されて乾燥が促進される場合もある。上記水分制御によって、付着工程時に色材受容層中のインクの水分量(色材を除く水と不揮発性溶媒等の総量)を、インクの総打ち込み量に対して70%以下、更に好ましくは50%以下に制御する。インクの水分量が70%より多く残る場合には、色材受容層の厚みにも拠るが、色材受容層表面層に残るインク成分やインクの急激な蒸発により密着性不足や受容層の部分的な気泡残りなどの不具合の可能性があるため好ましくない。また、上記インクの総打ち込み量は、前記ヘッドの吐出量により異なるが、上記水分制御が適切に行われるように、予め画像形成時のドット数を間引くなどして、打ち込み量を制限するなどして、適正な打ち込み量に設定することができる。
図44に示すように、転写材1上の色材受容層に、記録部6にて画像が形成され、次にその転写材1がガイド板の上に案内されて、2本のヒートローラ21、22から構成される付着部29に移動する。この付着部29では、画像支持体11が枚葉状のシートの形態で、画像支持体供給部12に置かれて、レジストガイド14で位置を補正され、転写材1の搬送に合わせて供給される。画像支持体供給部12は、画像支持体11の転写面へのゴミ付着やピックアップ時によるゴムロールからの汚染を防止するため、下方からの給紙とする。
プレ加熱ついては、前述した[7−1−6−3]で記載したものと同等のものを使用できる。
カール矯正は、前述した[7−1−6−5]で記載したものと同等のものを使用できる。カール矯正は、図44に示すように、カール矯正部150でカールを矯正する。
図44に示すように、付着部29を通過した転写材1のうち、基材シートの部分は、プレカット処理により画像形成領域以外の領域が剥がされて、巻取りロール24側に巻き取られ、また、画像形成された画像支持体11は排出部26に搬送されて一枚ずつ集積されていく。
画像反転装置は、前述した[5−6−9]で記載したものと同等のものを使用できる。 図44に示すように、画像反転部152で記録物は反転装置により反転され、裏面印字を行うために、反転された記録物は、レジストガイド14までフィードバックされる。これと同時に転写材もフィードバックされ、フィードバック後、記録部、付着部、カール矯正部、剥離部で表面の印字と同様の処理を行い、裏面にも画像が形成される。
次に、本発明の記録物を製造するための製造装置の第7の構成例(以下、「第7の製造装置」ともいう。)を説明する。
第8の製造装置は、プリンタ部と転写部が分離独立したものである。第8の製造装置は転写材をロール状に加工し、その転写材を、ラインヘッドを搭載したプリンタに搭載して印字を行いロール状で巻取りを行う。その後、「ロールtoロール」の公知のラミネーターによって転写材を画像支持体に加熱圧着(転写)させる。この際、ロール上に印字を行う際にマーキング印刷も同時に行い、転写時にはロール上のマーキング処理をセンサーで読み取り、画像支持体との位置あわせを自動で行い、転写/剥離を行う。
第9の製造装置は、プリンタ部と転写部が分離独立したものである。第9の製造装置は転写材をロール状に加工し、転写材を、ラインヘッドを搭載したプリンタに搭載して搭載して印字を行い、シート状にカットを行う。その後、公知のラミネーターを用い、目視により、画像支持体に転写材を加熱圧着(転写)させる。この際、ロール状の転写材に印字を形成するのと同時に貼り合わせガイドを同時に印刷しておき、貼り合わせガイドに沿って画像支持体を目視で配置し、ラミネート機へ搬送を行い加熱圧着処理および基材シートの剥離処理を行うものである。この製造装置は、図56に示すように、転写材1の印字後に、カット機構315を設けて転写材1をシート状にカットし、排出部316に排出するものである。その後、図57に示すように、シート状の転写材1を画像支持体55に手動で位置合わせを行った後、転写部203を構成する転写ロール204に搬送して加熱圧着後、排出部205に排出し、基材シートを手動で引き剥がして、記録物を得る。
第10の製造装置は、プリンタ部と転写部が分離独立したものである。第10の製造装置は、転写材をカットシート状に加工し、転写材を、ラインヘッドを搭載したプリンタに搭載して印字を行い、その後、公知のラミネーターによって転写させるものである。この際、カットシートの色材転写体に印字を形成するのと同時に貼り合わせガイドを印刷しておき、貼り合わせガイドに沿って画像支持体を目視で配置し、ラミネート機へ搬送を行い、加熱圧着、基材シートの剥離処理を行う。
第11の製造装置は、プリンタ部と転写部が分離独立したものである。第11の製造装置は、転写材をカットシート状に加工し、転写材を、シリアルヘッドを搭載したプリンタに搭載して印字を行い、その後、公知のラミネーターによって転写させるものである。シリアル型インクジェットを用いる場合は、図52に示す第6の製造装置のような一体型では、ヘッドは、プリンタ部と転写部の間に速度差を生じる場合があるため、速度差を吸収および調節するためのたるみ部を設ける必要がある。従って、プリンタ部と転写部が独立した分離型は、プリンタ部および転写部における処理を各々の最適な速度で行うことができるため、好ましく用いられる。なお、印字の際にはカットシートの転写材に印字するのと同時に貼り合わせガイドを印刷しておき、貼り合わせガイドに沿って画像支持体を目視で配置し、ラミネート機へ搬送を行い、転写材と画像支持体との加熱圧着、基材シートの剥離処理を行う。
以下の方法により空隙吸収型の色材受容層を備えた転写材および記録物を製造した。
ベーマイト構造(擬ベーマイト構造)を有するアルミナ水和物A(商品名「Disperal HP14」、サソール製)20部を純水中に添加し、更に酢酸0.4部を添加して解膠処理を行うことによりアルミナ水和物分散液を得た。前記アルミナ水和物分散液におけるアルミナ水和物微粒子の平均粒子径は140nmであった。次いで、前記分散液に対して、ホウ酸0.3部を添加し、ホウ酸添加アルミナ水和物分散液を得た。
これとは別に、ポリビニルアルコール(商品名「PVA235」、クラレ製)をイオン交換水に溶解し、固形分含量が8%のポリビニルアルコール水溶液を調製した。なお、前記ポリビニルアルコールは、重量平均重合度が3,500、けん化度が87〜89mol%、SP値は9.4であった。
前記ホウ酸添加アルミナ水和物分散液100部に、前記ポリビニルアルコール水溶液27.8部を加え、更にカチオン性樹脂としてポリアリルアミン3.0部を加え、スタティックミキサーにより混合し、色材受容層形成用の塗工液を得た。ポリアリルアミンとしては、融点83.3℃、平均分子量が1,000のポリアリルアミン(商品名「PAA−01」、日東紡製)を用いた。
前記混合の直後に、前記塗工液を、基材シートの表面に塗工し、乾燥することにより、空隙吸収型の色材受容層を備えた、実施例1の転写材を製造した。前記塗工液の塗工は、ダイコーターを用い、5m/分の塗工速度で、乾燥後の塗工量が15g/m2となるように行った。乾燥温度は60℃とした。転写材は、色材受容層を外側、基材シートを内側としてロール状に巻くことによりロール状転写材とした。なお、前記基材シートとしては、PET製で厚さ30μmのシート(商品名「テイジンテトロンフィルム」、帝人製)を使用した。前記色材受容層の厚さは15μmであった。このとき、転写材の基材シートのSP値と色材受容層のSP値の差SP1は1.3であった。
<(メタ)アクリル酸エステル系共重合体の合成>
(合成例1)
撹拌装置、滴下装置、温度センサ及び上部に窒素導入装置を有する還流装置を取り付けた反応容器にメチルエチルケトン1,000部を仕込み、そのメチルエチルケトンを撹拌しながら反応容器内を窒素置換した。反応容器内を窒素雰囲気に保ちながら80℃に昇温させた後、滴下装置よりメタクリル酸2−ヒドロキシエチル63部、メタクリル酸141部、スチレン417部、メタクリル酸ベンジル188部、メタクリル酸グリシジル25部、重合度調整剤(商品名「ブレンマーTGL」、日本油脂社製)33部、及びペルオキシ−2−エチルヘキサン酸−t−ブチル 67部を混合して得た混合液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、更に同温度で10時間反応を継続させて、酸価110mgKOH/g、ガラス転移点(Tg)89℃、重量平均分子量8,000の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(A−1)の溶液(樹脂分:45.4%)を得た。
冷却機能を備えた混合槽に、フタロシアニン系ブルー顔料1,000部、合成例1で得た(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(A−1)の溶液、25%水酸化カリウム水溶液、および水を仕込み、撹拌及び混合して混合液を得た。なお、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(A−1)は、フタロシアニン系ブルー顔料に対して、不揮発分で40%の比率となる量を用いた。また、25%水酸化カリウム水溶液は、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(A−1)が100%中和される量を用いた。更に、水は、得られる混合液の不揮発分を27%とする量を用いた。得られた混合液を直径0.3mmのジルコニアビーズを充填した分散装置に通し、循環方式により4時間分散させた。なお、分散液の温度を40℃以下に保持した。
表2に示す組成(合計:100部)となるように、前記水性顔料分散体及び表2に示す各成分を容器に投入し、プロペラ撹拌機を使用して30分以上撹拌した。その後、孔径0.2μmのフィルター(日本ポール製)で濾過して顔料インクを調製した。なお、表2中の「AE−100」は、アセチレングリコール10モルエチレンオキサイド付加物(商品名「アセチレノールE100」、川研ファインケミカル製)を示す。
画像支持体をPET−G製のカード(商品名「PET−Gカード」、太平化学製品製)に変更したことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
画像支持体をアクリル樹脂製のカードに変更したことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
色材受容層を形成する塗工液に加えるポリビニルアルコール水溶液の量を35.7部としたことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
色材受容層の調製に用いるカチオン性樹脂を、ジアリルアミン(商品名「PAS−01ジアリルアミン 融点−80℃、平均分子量1600」、日東紡製)に変更したことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
色材受容層の調製に用いるカチオン性樹脂を、カチオン性ウレタン樹脂(商品名「CP−7050 カチオン性ウレタン樹脂 融点190℃」、DIC製)に変更したことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
色材受容層の調製に用いるカチオン性樹脂を、別のポリアリルアミン(商品名「PAA−05 平均分子量5000」、日東紡製)に変更したことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
色材受容層の調製に用いるカチオン性樹脂を、商品名「PAA−08 平均分子量8000」(日東紡社製)、に変更したことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
色材受容層の調製に用いるカチオン性樹脂を、別のポリアリルアミン(商品名「PAA−15 平均分子量15000」、日東紡製)に変更したことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
画像支持体に転写材を加熱圧着させる温度を120℃に変更したことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
画像支持体に転写材を加熱圧着させる温度を180℃に変更したことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
画像支持体に転写材を加熱圧着させる温度を110℃に変更したことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
画像支持体に転写材を加熱圧着させる温度を190℃に変更したことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。なお、画像支持体に加熱圧着された後の色材受容層の細孔容量は28ml/m2であった。
転写材をカットシートに加工されたもの、色材を水性インク、記録物の製造装置を図23および図25に示す第4の製造装置に変更した以外は実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。画像支持体と転写材の加熱圧着は、ラミネート機(商品名「LPD3223 CLIVIA」、フジテックス製)を用いて行った。画像記録装置としては、ラインヘッド搭載カードプリンタ(商品名「CXG−2400」、キヤノンファインテック製)、染料インクとしては、商品名「BJI_P211(Bk、C、M、Y)」(キヤノンファインテック製)を用いた。
転写材をカットシート状とし、転写材の基材シートの厚さを100μm、色材受容層の厚さを20μmとしたこと、記録物の製造装置を、図23および図25に示す第4の製造装置に変更したこと以外は実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。画像支持体と転写材の加熱圧着は、ラミネート機(商品名「LPD3223 CLIVIA」、フジテックス製)を用いて行った。また、画像記録装置としては、ラインヘッド搭載カードプリンタ(商品名「CXG−2400」、キヤノンファインテック社製)を用いて、実施例1で使用した顔料インクを搭載して行った。
転写材1をロール状とし、基材シートの厚さを15μm、色材受容層の厚さを10μmとしたこと、記録物を製造する際に、製造装置を図20および図23に示す第3の製造装置に変更したこと以外は実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。画像支持体と転写材の加熱圧着は、ロール to ロールで搬送できるDC−10 ラミネート機(ダイニック社製)を用いて行った。また、画像記録装置としては、ラインヘッド搭載カードプリンタ(商品名「CXG−2400(キヤノンファインテック社製)を用いて、実施例1で使用した顔料インクを搭載して行った。
転写材1をカットシート状とし、基材シートの厚さを120μm、色材受容層の厚さを20μmとしたこと、記録物を製造する際は、図26および図27に示す製造装置を用いたこと以外は実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。画像支持体と転写材の加熱圧着は、ラミネート機(LPD3223 CLIVIA フジテックス社製)を用いて行った。また、画像記録装置としては、キヤノン社製の(PIXUS Pro9500)を用いて行った。
転写材1をロール状とし、転写材の基材シートの厚さを10μm、色材受容層の厚さを10μmとしたこと、記録物を製造する際は、図20および図23に示す第4の製造装置を用いたこと以外は実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。画像支持体と転写材の加熱圧着は、ロール to ロールで搬送できるDC−10 ラミネート機(ダイニック社製)を用いて行った。また、画像記録装置としては、ラインヘッド搭載カードプリンタ(商品名「CXG−2400(キヤノンファインテック社製)を用いて行い、実施例1で使用した顔料インクを搭載して行った。
図18に示す製造装置を用い、画像を印字後に転写材の表面をウレタン系プライマー樹脂で処理し、更に画像支持体の材質をPET「商品名 白ペットカード C−0002」(合同技研社製)したことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
図18に示す製造装置を用いて画像を印字後に転写材の表面をウレタン系プライマー樹脂で処理し、更に画像支持体の材質をPOMとしたことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
色材受容層の調製に用いるカチオン性樹脂を添加しなかったことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
画像支持体をPET製カード(商品名「白ペットカード C−0002」、合同技研製)に変更したことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
画像支持体をPOM製カードに変更したことを除いては実施例1と同様にして、転写材、色材受容層付き画像支持体、更には記録物を得た。
[第2の転写材の製造]
前記混合の直後に、前記塗工液を、積層シート(基材シートと透明シートの積層シート)における透明シートの表面に塗工し、乾燥することにより、空隙吸収型の色材受容層を備えた、実施例21の転写材を製造した。前記塗工液の塗工は、ダイコーターを用い、5m/分の塗工速度で、乾燥後の塗工量が15g/m2となるように行った。乾燥温度は60℃とした。転写材は、色材受容層を外側、基材シートを内側としてロール状に巻くことによりロール状転写材とした。なお、前記積層シートとしては、厚さ30μmの基材シートと、透明シートとの積層シート(商品名「DCR−320」、ダイニック製)を使用した。前記色材受容層の厚さは15μmであった。このとき、転写材の基材シートのSP値と透明シートのSP値の差SP1は1.4であった。
画像支持体をPET−G製のカード(商品名「PET−Gカード」、太平化学製品製)に変更したことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
画像支持体をアクリル樹脂製のカードに変更したことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
色材受容層の調製に用いるカチオン性樹脂を、ジアリルアミン(商品名「PAS−01ジアリルアミン 融点−80℃、平均分子量1600」、日東紡製)に変更したことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
色材受容層の調製に用いるカチオン性樹脂を、カチオン性ウレタン樹脂(商品名「CP−7050 カチオン性ウレタン樹脂 融点190℃」、DIC製)に変更したことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
色材受容層の調製に用いるカチオン性樹脂を、別のポリアリルアミン(商品名「PAA−05 平均分子量5000」、日東紡製)に変更したことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
色材受容層の調製に用いるカチオン性樹脂を、商品名「PAA−08平均分子量8000」(日東紡社製)、に変更したことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
色材受容層の調製に用いるカチオン性樹脂を、別のポリアリルアミン(商品名「PAA−15 平均分子量15000」、日東紡製)に変更したことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
画像支持体に転写材を加熱圧着させる温度を120℃に変更したことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
画像支持体に転写材を加熱圧着させる温度を180℃に変更したことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
画像支持体に転写材を加熱圧着させる温度を110℃に変更したことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
画像支持体に転写材を加熱圧着させる温度を190℃に変更したことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
転写材をカットシートに加工されたもの、色材を水性インク、記録物の製造装置を図25および図23に示す第10の製造装置に変更した以外は実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。画像記録装置としては、ラインヘッド搭載カードプリンタ(商品名「CXG−2400」、キヤノンファインテック製)、染料インクとしては、商品名「BJI_P211(Bk、C、M、Y)」(キヤノンファインテック製)を用いた。画像支持体と転写材の加熱圧着は、ラミネート機(商品名「LPD3223 CLIVIA」、フジテックス製)を用いて行った。
転写材をカットシート状とし、転写材の基材シートの厚さを100μm、色材受容層の厚さを20μmとしたこと、記録物の製造装置を、図25および図23に示す第10の製造装置に変更したこと以外は実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。なお、転写材への印字は、ラインヘッド搭載カードプリンタ(商品名「CXG−2400」、キヤノンファインテック社製)を用いて、実施例1で使用した顔料インクを搭載して行い、画像支持体と転写材の加熱圧着は、ラミネート機(商品名「LPD3223 CLIVIA」、フジテックス製)を用いて行った。
転写材1をロール状とし、基材シートの厚さを15μm、色材受容層の厚さを10μmとしたこと、記録物を製造する際に、製造装置を図53および図56に示す第9の製造装置に変更したこと以外は実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。なお、転写材への印字はラインヘッド搭載ラベルプリンタ(商品名「LXP−5500」、キヤノンファインテック社製)を用いて行い、印字後の転写材をシート状にカットし、画像支持体への転写装置としては、ラミネート機(LPD3223 CLIVIA フジテックス社製)を用いて行った。
転写材1をカットシート状とし、基材シートの厚さを120μm、色材受容層の厚さを20μmとしたこと、記録物を製造する際は、図26および図27に示すプリンタ部と転写部が分離独立した第11の製造装置を用いたこと以外は実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。なお、転写材への印字はキヤノン社製の(PIXUS Pro9500)を用いて行い、画像支持体への転写装置としては、ラミネート機 (LPD3223 CLIVIA フジテックス社製)を用いて行った。
転写材1をロール状とし、転写材の基材シートの厚さを10μm、色材受容層の厚さを10μmとしたこと、記録物を製造する際は、図53および図20に示す第8の製造装置を用いたこと以外は実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。なお、転写材への印字はラインヘッド搭載ラベルプリンタ(商品名「LXP−5500」、キヤノンファインテック社製)を用いて行い、画像支持体への転写装置としては、ロールtoロールで搬送できる転写装置(商品名「DC−10」、ダイニック製)を用いて行った。
図52に示す第7の製造装置を用い、画像を印字後に転写材の表面を、ウレタン系プライマー樹脂で処理し、更に画像支持体の材質をPET「商品名 白ペットカード C−0002」(合同技研社製)したことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
図52に示す第7の製造装置を用いて画像を印字後に転写材の表面を、ウレタン系プライマー樹脂で処理し、更に画像支持体の材質をPOMとしたことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
色材受容層の調製に用いるカチオン性樹脂を添加しなかったことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
画像支持体をPET製カード(商品名「白ペットカード C−0002」、合同技研製)に変更したことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
画像支持体をPOM製カードに変更したことを除いては実施例21と同様にして、転写材、更には記録物を得た。
実施例または比較例の色材受容層付き画像支持体に画像を記録した際の、記録面(色材受容層)におけるインクのビーディング(溢れの状態)により、色材受容層の色材(インク)の吸収性を評価した。評価は目視観察により行い、下記の基準で評価した。その結果を表3乃至表5にまとめて示した。
△:色材受容層の色材の吸収は若干悪いが、ビーディングはしていない
×:画像支持体に対し、色材受容層が転写されない
実施例または比較例の転写材を用いて画像支持体に色材受容層を転写した際の、色材受容層の転写および基材シートの剥離の度合いを評価した。評価は目視観察により行い、下記の基準で評価した。その結果を表3乃至表8にまとめて示した。
△:画像支持体に対し、色材受容層が転写されない部分があるか、基材シートが剥離しない(箔切れがわるい)部分がある
×:画像支持体に対し、色材受容層が転写されない
実施例または比較例の転写材の搬送性を評価した。評価は、実施例または比較例の記録物を作製する各々の画像記録装置または記録物の製造装置において転写材を搬送した際の転写材の状態を目視することによって行い、下記の基準で評価した。その結果を表3乃至表8にまとめて示した。
△:画像記録装置または記録物の製造装置において転写材を搬送する際に、転写材に一部しわが入る
×:画像記録装置または記録物の製造装置において転写材がまったく搬送できない
実施例または比較例の記録物について、耐光性試験を行った。記録物をアトラスフェードオメーター(条件:波長340nmにおける照射強度0.39W/m2、温度45℃、湿度50%)に投入し、100時間後にBkインク画像の光学濃度を、光学反射濃度計(商品名「RD−918」、グレタマクベス製)を用いて測定し、下記式(A)より残存OD率を算出し、下記の基準で評価した。その結果を表3乃至表8にまとめて示した。
○:残OD率が90%以上
△:残OD率が60%以上90%未満
×:残OD率が60%未満
2 ニップローラ
3 グリップローラ
4 供給部
5 プレカット処理部
6 記録部
7 乾燥部
10 ファン
11 画像支持体
12 画像支持体供給部
13 転写部
14 レジストガイド
15 供給ロール
16 ガイドロール
17 巻上げロール
19 予備加熱部
21 ヒートローラ
22 ヒートローラ
22K、22C、22M、22Y 記録ヘッド
24 巻き取りロール
26 排出部
27 ガイド板
29 付着部
30 サーマルヘッド
31 センサ部
32 センサー
41 コントローラ
42 記憶部
43 通信部
44 制御部
45 表示部
46 入出力部
47 ネットワーク
48 システム・バス
50 基材シート
51 離型層
52 透明シート
53 色材受容層
54 切込み
55 画像支持体
56 プライマー層
58 ホログラム層
59 アンカー層
62 溶媒成分
63 顔料成分
64 色材受容層
65 無機微粒子
66 色材受容層
67 色材受容層
68 染料成分
69 染料成分
72 反転画像
73 記録物
84 積層体
88 剥離ロール
90 ピール部
92 上面転写材
94 下面転写材
100 CPU
102 インターフェイスコントローラ
104 プログラムROM
106 イメージメモリ
108 ワークRAM
112 記録ヘッド制御回路
114 出力ポート
116 モータ駆動部
118 ヘッドアップダウンモータ
120 ホストPC
122 キャッピングモータ
150 カール矯正部
151 剥離部
152 画像反転部
160 印字領域
161 画像形成領域
162 マーキング
163 貼り合わせガイド
201 巻き出しロール
202 巻取りロール
203 転写部
204 転写ロール
205 排出部
206 供給部
207 剥離ロール
208 センサー
301 プリンタ
302 搬送機構
310 搬送ベルト
311 印字ヘッド
313 巻き出しロール
314 巻き取りロール
315 カット機構
316 排出部
401 プリンタ
402 搬送機構
410 搬送ベルト
414 排出部
501 シリアルプリンタ
502 印字ヘッド
503 シャフト
510 搬送ロール
511 ノズル
513 供給部
700 製造装置
Claims (11)
- 色材受容層と、離型層と、基材シートと、を備え、且つ、前記基材シート、離型層、および前記色材受容層が順次積層された積層構造を有する転写材において、
前記色材受容層が、少なくとも、無機微粒子、水溶性樹脂、および重量平均分子量が1,000以上15,000以下であるカチオン性樹脂を含有することを特徴とする転写材。 - 前記カチオン性樹脂の融点が、60℃以上160℃以下である請求項1に記載の転写材。
- 前記カチオン性樹脂の重量平均分子量が、1,000以上5,000以下である請求項1に記載の転写材。
- 前記カチオン性樹脂が、ポリアリルアミン系樹脂である請求項1に記載の転写材。
- 前記色材受容層中の前記水溶性樹脂の含有量が、無機微粒子100質量部に対し、3.3質量部以上20質量部以下である請求項1から4のいずれか一項に記載の転写材。
- 画像支持体と、少なくとも、無機微粒子、水溶性樹脂および重量平均分子量が1,000以上15,000以下であるカチオン性樹脂を含有した色材受容層と、を備えた色材受容層付き画像支持体の製造方法であって、
前記画像支持体に、請求項1から5のいずれか一項に記載の転写材を構成する色材受容層を加熱圧着して積層する工程である工程1と、
工程1の後に、前記転写材から基材シートおよび前記離型層を剥離する工程である工程2と、を備えることを特徴とする色材受容層付き画像支持体の製造方法。 - 画像支持体と、少なくとも、無機微粒子、水溶性樹脂、および重量平均分子量が1,000以上15,000以下であるカチオン性樹脂を含有し、且つ、画像が記録された色材受容層と、を備えた記録物の製造方法であって、
前記画像支持体に、基材シート、離型層、および前記色材受容層が順次積層された積層構造を有する請求項1から5のいずれか一項に記載の転写材の前記色材受容層を加熱圧着して積層する工程1と、
前記工程1の後に、前記転写材から前記基材シートおよび前記離型層を剥離する工程2と、
前記色材受容層に画像を記録する工程である工程4と、を備えることを特徴とする記録物の製造方法。 - 基材シートと、離型層と、色材受容層と、更に透明シートとを備え、且つ、前記基材シート、前記離型層、前記透明シート、および前記色材受容層が順次積層された積層構造を有する請求項1から5のいずれか一項に記載の転写材。
- 画像が支持された画像支持体と、画像が記録された記録媒体と、を備え、
前記記録媒体が、基材シートと、離型層と、色材受容層と、更に透明シートとを備える請求項8に記載の転写材を構成する色材受容層に画像が記録され、且つ、前記基材シートおよび前記離型層が剥離された構成のものであり、
前記画像支持体、前記色材受容層、および前記透明シートが順次積層された積層構造を有することを特徴とする記録物。 - 前記画像が、顔料インクにより形成されたものである請求項9に記載の記録物。
- 画像支持体と、画像が記録された記録媒体と、を備えた記録物の製造方法であって、
基材シートと、離型層と、色材受容層と、更に透明シートとを備える請求項8に記載の転写材を構成する色材受容層に画像を記録する工程である工程5と、
前記画像支持体に、前記転写材を構成する色材受容層と透明シートとを加熱圧着して積層する工程である工程6と、
前記転写材から前記基材シートおよび前記離型層を剥離する工程である工程7と、を備えることを特徴とする記録物の製造方法。
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